JP4944888B2 - チップ装着式集積処理装置、チップ状容器、およびチップ装着式集積処理方法 - Google Patents

チップ装着式集積処理装置、チップ状容器、およびチップ装着式集積処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、チップ装着式集積処理装置、チップ状容器、およびチップ装着式集積処理方法に関するものである。
従来、本出願の発明者の一人により発明され特許となった分注装置があった。該分注装置は、分注チップを装着用開口部においてノズルの下端に嵌合により装着し、該ノズルと連通するシリンダ内のプランジャを摺動させることによって、前記分注チップ内にその下端を通って液体を吸引または吐出させることによって行っていた(特許文献1乃至特許文献4)。
これらの分注装置には、吸引吐出機構としてプランジャを駆動させるシリンダを用いているが、プランジャ等の機構は、注射器のような高精度の加工部品であり、特に、シリンダ内の容積変化は、基本的に分注チップ内の容積変化と一体であり、プランジャと、そのプランジャの駆動装置との接合部に緩みがないように伝達する必要がある。さらに、それらの吸引吐出機構のノズルと、分注チップ等を、気体や液体の漏れがないように嵌合させる必要があり、製造や品質管理に水密および気密のための精度や構造が要求される。特に、複数本の分注チップを集積化して用いる場合に、複数本のノズルを一斉に複数本の分注チップに挿入嵌合させて装着するために大きな力、例えば、1本のノズルに分注チップを装着するのに約1キログラムの力が必要なので、96本の場合には、約100キログラムに近い力を必要とし、水密および気密用のOリングの磨耗が激しく高度の品質管理が必要となるおそれがあるという問題点を有していた。
特許第3115501号公報 特許第3739953号公報 特許第3630497号公報 特許第3682302号公報
そこで、本発明の第1の目的は、複数本のチップ状容器の複数本のノズルへの一斉嵌合、一斉装着動作を円滑に行うことができるチップ装着式集積処理装置、チップ状容器およびチップ装着式集積処理方法を提供することである。第2の目的は、高い水密性、気密性をもたせることで信頼性が高く、また装置寿命が長く品質管理の負担が小さいチップ装着式集積処理装置、チップ状容器およびチップ装着式集積処理方法を提供することである。第3の目的は、複数の処理を集積化することを可能にして、効率が高く、迅速な処理を行うことができるチップ装着式集積処理装置、チップ状容器およびチップ装着式集積処理方法を提供することである。
第1の発明は、1またはノズルの軸方向に相互に離間した2以上の閉じた外周帯に沿って外向きに突出した1または2以上の外周突部を有するノズルと、2以上の該ノズルを所定配列パターンで配列したノズルヘッドと、該ノズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出機構と、前記ノズルに装着しまたは装着可能な装着用開口部、および先端に設けた前記気体の吸引吐出によって流体の入出が可能な口部を有する略筒状の2以上のチップ状容器と、該チップ状容器を前記所定配列パターンで前記ノズルに装着可能な状態で収容しまたは収容可能としたチップ状容器収容部と、前記ノズルヘッドと前記チップ状容器収容部との間を相対的に移動させる移動手段とを有し、前記ノズルヘッドに設けられた2以上の前記ノズルは、前記チップ状容器の装着によって該各ノズルに設けられた前記外周突部が前記装着用開口部の内周壁面と密接または接触し、所定基準水平面から少なくとも1の前記外周突部までの距離が相互に異なる複数種類のノズル群からなるチップ装着式集積処理装置である。
ここで、「所定配列パターン」とは、例えば、マトリクス状、一列状、円環状等である。
「マトリクス状」は、列方向および行方向の2方向に沿って要素、例えば、ノズル等が所定の行間隔および列間隔で各々所定の行数個および列数個配列された構造をいう。なお、前記列方向および行方向は、通常、直交しているが必ずしもこれに限定されず斜交していても良い。「ノズル」とは、流体の吸引吐出がなされる部分であって、流体には、気体および液体を含む。ノズルは、例えば、プランジャを有するシリンダ等の「吸引吐出機構」と連通した流路である。なお、「吸引吐出」とは、吸引または/および吐出を意味する。
「外周突部」は、ノズル軸線を囲むようにノズルの外周側面上で閉じた帯状の外周帯に沿いかつ外周側面から外方向、半径方向または法線方向に突出するように形成された環状の部分である。外周帯は前記ノズル軸線に垂直となる平面に挟まれるように形成されるのが好ましい。また、外周突部の外方向に向かう高さはノズル周囲に一定であるように形成するのが好ましい。前記内周壁面と密接しまたは接触する外縁部分の軸方向に沿った帯幅は、例えば、線状または前記チップ状容器の肉厚幅等、外側面上の外周帯の幅部分に比較して小さく形成されるのが挿入上好ましい。外周突部の外縁には、外周に沿ってOリングを設け、または溝を設けてOリングを埋設することによって、水密性、気密性を確実にするようにしても良い。
該外周突部と内周壁面とが密接または接触することによって、前記チップ状容器内、特に装着用開口部の空間を軸方向に仕切ることで、前記ノズルの軸線方向に沿った流体の通過を阻止可能とするものである。
「密接」とは、2つの物体が実質上隙間の無い状態で接することであって、この場合には、外周突部の周全長において、内周壁面と接する状態をいい、「接触」とは、2つの物体が隙間の存在を許容する状態で接することであって、この場合には、外周突部の周全長の一部において、内周壁面と接する状態をいう。したがって、「密接」の場合は、「接触」の場合に比較して、外周突部と内周壁面との間の隙間が小さく、挿入の際の抵抗力が大きく、流体の漏れがないかまたは非常に小さい。
「チップ状容器」とは、ノズルへの装着用開口部と、流体の流出入用の口部を先端に持つ容器である。装着用開口部と口部とは、該容器の軸方向に沿って設けられるのが好ましい。該チップ状容器の材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリビニール、アクリル等の樹脂、ゴム等の弾性体等である。チップ状容器は透明または半透明であることが好ましい。「略筒状」であるので、略円筒状、または略角筒状である。前記チップ状容器の大きさは、例えば、その口部から装着用開口部に沿ったまたは軸方向の長さが数センチメートルから10数センチメートルで、その容積は、その長さに応じて、例えば、数マイクロリットルから数10ミリリットル程度である。吸引吐出量は、その容積に応じて、例えば、数マイクロリットルから数10ミリリットル程度である。
前記チップ状容器は、例えば、前記装着用開口部が設けられた太管部、前記口部を有する細管部および前記太管部と前記細管部との間に形成された移行部とを有する典型的な分注チップに限られず、全体として、軸方向に沿って断面形状が同じチューブ状であっても良い。また、前記移行部の形状として、例えば、円錐台状、漏斗状、または段差状に形成される。また、太管および細管は、必ずしも円筒状に限られず、角柱状、多角形状、また、円錐状、角錐状、多角錐状であっても良い。
また、前記細管の先端を先細りまたは鋭利に形成することによって、試薬、検体等を含有した溶液を予め収容してその開口部をフィルムで被覆したプレパック式の試薬等収容容器に対して、前記細管でフィルムを突き刺すことで容器内に収容した溶液を細管を通して吸引することができる。
該チップ状容器内に磁場を及ぼしかつ除去することが可能な磁力手段を、各チップ状容器の外側にくるようにノズルヘッドに設けても良い。これによって、例えば、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、DNA、RNA、オリゴヌクレオチド、糖鎖等の生体化合物を保持した磁性体が多数懸濁する懸濁液を該変形式分注チップ内に吸引または吐出する際に、若しくは貯留の際に磁場を内部に及ぼして該チップの内壁に吸着させて磁性体を、従って、前記生体化合物を分離することができる。磁力手段は、例えば、2以上の前記チップ状容器に対して一斉に接離可能に設けた2以上の磁石を有するものである。
「装着用開口部の内周壁面」は、前記外周突部に密接または接触するように形成されている。したがって、例えば、筒面、円筒面、段差をもった筒面、円筒面、テーパ面、円錐台状面、円筒状と円錐台状面との組合せ等である。
「所定基準水平面」とは、ノズルヘッドに取り付けられたノズルに設けた外周突部の距離を定義するために設定した測定の基準となる水平面であって、例えば、前記ノズルヘッド内、複数のノズルが突出する面、複数のノズルを切断するような水平面、ステージ上等に設定された水平面である。通常、前記ノズルの軸方向に垂直な平面である。たとえ、同一形状のノズルであっても、ノズルヘッドに取り付けられた状態によっては、装着されたチップ状容器と外周突部の関係が異なるからである。なお、ノズルヘッドに配列されたノズルの軸方向に沿った全長、またはノズル配列面からノズルの先端までの距離は同一にするのが好ましい。「外周突部までの距離」は、例えば、前記所定基準水面から該外周突部の重心、上端、下端、または所定の位置等までの距離である。
「ノズルの軸方向に相互に離間した2以上の閉じた外周帯に沿って外向きに突出した2以上の外周突部を有するノズル」の場合には、各ノズル間の1の外周突部同士のみならず、他の外周突部についても、所定基準水平面から密接または接触可能な該外周突部までの距離が相互に異なるノズル群からなるようにするのが好ましい。これによって、各ノズルごとの、各外周突部と各内周壁面との間の静止摩擦力等による抵抗力が同時に生じる事態を防止することができる。
また、1のノズルに2以上の外周突部を有する場合には、チップ状容器の装着用開口部の内周壁面についても、前記各外周突部に応じて、該容器の軸方向に相互に離間した2以上の内周筒状壁面(軸方向に垂直な断面が一定)を設け、その間をテーパ面や段差をもった面で接続するようにしても良い。
さらに、1のノズルに2以上の外周突部を有する場合には、同一のノズルにおいても、該ノズルの各外周突部とそれに対応して、密着または接触するチップ状容器の各内周壁面との間の移動に伴う時間的位置的関係を、異ならせることが好ましい。これによって、同一ノズルについての、各外周突部と内周壁面との間の静止摩擦力等による抵抗力が同時に生じる事態を防止することができる。
複数種類のノズル群に属するノズルの配列は、前記ノズルの少なくとも1の外周突部と所定基準水平面との間の距離又は長さの長短が空間的に偏ることなく一様となるように配列するのが好ましい。これによって、装着の際に、ノズルヘッド全体がチップ状容器全体分注チップ全体から受ける抵抗力をできるだけ分散した状態で受けることができる。例えば、ノズル群を隣接する列(または行)ごとに前記距離または長さが相互に長短となるようにし、各列(行)に属する要素については同一のノズル群に属するノズルを配列する。さらには、行列のまたはその他の配列の隣接する要素ごとに前記距離または長さが相互に長短となるようにノズル群を変更して規則的に配列するのが好ましい。なお、各ノズル群は少なくとも1のノズルを有し、好ましくは各ノズル群に属するノズル数は同一または略同一である。これによって、抵抗力を均等に分散させることができる。
ここで、1のノズルを装着用開口部内へ挿入する際に、前記各外周突部が前記各内周壁面から受ける第1の抵抗力は、静止摩擦係数と、外周突部と前記内周壁面の間の法線方向の抗力との積に比例した大きさである。その後に続く第2の抵抗力は、動摩擦係数と、外周突部と前記内周壁面の間の法線方向の抗力との積に比例した大きさであって、動摩擦係数は静止摩擦係数よりも一般には小さい。
したがって、ノズルヘッドの全ノズルに一斉に前記チップ状容器を装着する場合には次のように作動する。ノズルヘッドに設けられた2以上の前記ノズルは、前記所定基準水平面から前記外周突部までの距離が相互に異なる複数種類のノズル群から形成されている。すると、前記ノズルの配列パターンに対応して配列されたチップ状容器の装着用開口部に対しノズルの挿入方向に一斉に移動させるにつれ、例えば、ノズルヘッドに設定した基準水平面からの距離が最も大きい第1のノズル群に属するノズルの外周突部が、最初に前記チップ状容器の内周壁面と密接または接触する状態に達する。この状態に達するまでは、ノズルが前記チップ状容器から受ける抵抗力は0かまたは非常に小さいが、この状態に達すると、前記外周突部は、該内周壁面との衝突または静止摩擦力による抵抗力を受けて一旦停止または挿入速度が激減する。やがてこの抵抗力に打ち勝って、前記ノズルへの挿入が進むと、前記抵抗力よりも小さい動摩擦力による抵抗力を受けながら挿入動作が継続する。ここで、前記ノズルが受ける最初の抵抗力は、前記ノズル数と、静止摩擦係数と、前記外周突部と前記内周壁面の間に働く法線方向の抗力との積に比例した大きさの抵抗力に関係し、ノズルヘッドの挿入方向への移動を続行の際には、前記静止摩擦係数に代わり動摩擦係数を用いた大きさの抵抗力に関係する。一般には、動摩擦係数は、静止摩擦係数よりも小さいので、動摩擦係数に基づく抵抗力は、静止摩擦係数に基づく抵抗力より小さいことになる。
やがて、前記基準水平面からの距離が次に大きい外周突部をもつ第2のノズル群に属するノズルについて、その外周突部が前記チップ状容器の内周壁面と密接又は接触する状態にまで挿入する。すると、前述したように、第2のノズル群に属する前記ノズル数と前記外周突部と前記内周壁面との間の衝突または静止摩擦係数および外周突部が内周壁面との間の法線方向の力との積に比例した大きさの抵抗力が、前記第1のノズル群の動摩擦係数に相当する抵抗力に追加された抵抗力をノズルヘッドが受けることになる。
そのまま、挿入方向への移動が続行されると、前述したように、静止摩擦係数に代わり動摩擦係数に比例した抵抗力を第2のノズル群に関して受けることになる。
前記チップ状容器収容部が設置されたステージ上には、さらに、種々の液体を収容しまたは収容可能な液収容部群を設けるのが好ましい。「種々の液体」には、各種試薬、検体、化学物質、または磁性体を含有する液体を含む。
第2の発明は、前記ノズルに設けられた2以上の前記外周突部は、先端側の外周突部の外周長が、後端側の外周突部の外周長よりも短く形成され、前記チップ状容器の前記装着用開口部には、前記外周突部に対応して前記外周突部と密接または接触する内周壁面が形成されたチップ装着式集積処理装置である。
ここで、2以上の前記外周突部間は相互に離間して設けられ、前記外周突部に密接または接触する内周壁面は、例えば容器の軸方向に離間して設けた内周筒状壁面(軸方向に垂直な断面形状が同一)を有し、該内周筒状壁面間はテーパ面や段差面が形成されている場合、または、2以上の外周突部に密接または接触するテーパ面等がある。
第3の発明は、前記内周壁面は、前記外周突部に対応して相互に離間して設けられた複数の内周筒状壁面からなり、各内周筒状壁面は前記外周突部と密接または接触するとともに、前記内周筒状壁面の後端側には、先細りのテーパ面が前記内周筒状壁面と接続して設けられたチップ装着式集積処理装置である。
したがって、装着用開口部の後端には、外方向に向かって拡開するテーパ面が形成されていることになる。このテーパ面の先端側の縁は、前記内周筒状壁面の後端側の縁と連続的につながっているのが好ましい。
同様に、隣接する先端側の内周筒状壁面と後端側の内周筒状壁面との間に設けられたテーパ面については、そのテーパ面の先端縁は、前記先端側の内周筒状壁面の後端縁と連続的に接続し、そのテーパ面の後端縁と前記後端側の内周筒状壁面の先端縁と連続的に接続することが好ましい。
これによって、同一ノズルについての、各外周突部と内周筒状壁面との間の静止摩擦力等による抵抗力が同時に生じる事態を防止することができる。
前記ノズルに軸方向に相互に離間した2箇所の前記外周突部が設けられ、先端側の外周突部の外周長が、後端側の外周突部の外周長よりも短く形成された場合には、前記チップ状容器の前記装着用開口部には、先端側の前記外周突部と密接または接触する先端側内周筒状壁面と後端側の外周突部と密接または接触する後端側内周筒状壁面とが離間して設けられ、該先端側内周筒状壁面と後端側内周筒状壁面との間、および後端側内周筒状壁面の後端側には、先細りのテーパ面が形成されるのが好ましい。
第4の発明は、前記移動手段は、該ノズルヘッドの各ノズルが、前記チップ状容器の前記装着用開口部内に挿入可能な位置に達した後、少なくとも前記ノズル群に属するノズルの構造および各ノズル群に属するノズル数に基づいて各ノズルが前記装着用開口部内に挿入されるように、前記ノズルヘッドと前記チップ状容器収容部との間を相対的に移動するチップ装着式集積処理装置である。
移動手段のこのような移動は制御部によって制御される。該制御部は、さらに、ノズルヘッドと前記チップ状容器収容部との間の移動を、さらに、前記チップ状容器の個数もしくは構造、吸引吐出すべき液体、そこに含まれる物質、その量、その収容位置、その温度もしくはその濃度、処理内容、または指示に基づいて制御することができる。物質には、核酸、タンパク質、糖鎖、アミノ酸等の生体物質のみならず、金属等をも含む種々の化学物質を含む。
第5の発明は、各ノズルに装着したチップ状容器を、一斉に脱着させる脱着部を有し、該脱着部は、前記ノズルの水平断面の最大外径または最大幅よりも大きいが、チップ状容器の水平断面の最大外径または最大幅よりも小さい径または幅をもつ孔または隙間を前記所定配列パターンに応じて形成した脱着板を有し、該脱着板は、その板面が前記所定基準水平面に平行に設けられ、前記孔または前記隙間内を前記各ノズルの軸線が通るように、該ノズルの軸線方向に沿って該ノズルに対して相対的に移動可能に設けたチップ状容器である。
ここで、「最大外径または最大幅」とは、前記ノズルまたはチップ状容器に存在する軸線方向に垂直な水平断面の外径または幅の内で最大のものである。「孔」とは、各ノズル毎に設けられた脱着板の法線方向を囲むように穿設した閉じた空隙であり、ノズルは脱着板の法線方向から孔内に挿入し得る。「隙間」とは、脱着板に設けられ脱着板の側方向に開いた空隙であり、ノズルは脱着板の法線方向から及び側方向に開いた部分から隙間内に挿入し得る。「径」とは、円周形状に対応し、「幅」とは円周形状以外のものに対応するものである。「相対的」であるので、例えば、第1には、ノズルを止めて脱着板を前記チップ状容器の上側から下方向に移動させる場合と、第2には、脱着板を固定してノズルを前記チップ状容器の上側から上方向に移動させる場合と、第3には、双方を移動させる場合とがある。例えば、第1の場合としては、前記脱着板がノズルヘッドに支持されて、ノズルヘッドに対してノズルの軸線方向に沿って移動可能に設けられる場合がある。第2の場合としては、脱着板が、前記チップ状容器収容部が設けられたステージ上に固定して設けられ、該脱着板には隙間を設けて、前記ノズルが脱着板の隙間に側方向から挿入させた後、前記移動手段によってノズルヘッドを上昇させることによってノズルからチップ状容器を脱着する場合がある。「所定配列パターンに応じて形成して」であるので、所定配列パターンと同一配列パターン、例えば同一行数、同一列数かつ同一の行間隔、列間隔をもつように孔を形成したり、該配列パターンに対応する配列パターン、例えば、列方向(または行方向)に沿って列数個(または行数個)の長孔や空隙を前記行数個(または列数個)のノズルが挿入可能となるように形成する場合等がある。
第6の発明は、内部に液体を収容可能な略筒状の筒状容器であって、1または軸方向に相互に離間した2以上の閉じた外周帯に沿って外向きに突出した1または2以上の外周突部を有するノズルに装着可能な装着用開口部と、前記容器の先端に設けられ前記ノズルを介しての気体の吸引吐出によって流体の入出が可能な口部とを有するとともに、前記装着用開口部は、前記ノズルへの装着によって前記ノズルの前記外周突部と密接または接触する内周壁面と、該内周壁面の後端側に設けられ該内周壁面と接続した先細りのテーパ面とを有するチップ状容器である。
第7の発明は、前記内周壁面は、前記ノズルの軸方向に相互に離間した2以上の閉じた外周帯に沿って外向きに突出した1または2以上の外周突部に対応して設けられ、前記ノズルへの装着によって該外周突部と各々密接または接触し、該容器の軸方向に相互に離間して設けられた複数の内周筒状壁面を有し、先端側の内周筒状壁面の内周長は、後端側の内周筒状壁面の内周長よりも短く形成され、該内周筒状壁面の後端側には、先細りのテーパ面が形成されたチップ状容器である。
当然、前記ノズルに設けられた複数の外周突部においても、先端側の外周突部の外周長が、後端側の外周突部の外周長よりも短く形成され、内周筒状壁面の内周長と対応していることになる。
第8の発明は、前記ノズルに設けられた軸方向に相互に離間した2箇所の前記外周突部は、先端側の外周突部の外周長が、後端側の外周突部の外周長よりも短く形成され、前記チップ状容器の前記装着用開口部は、前記外周突部と各々密接または接触可能であって、前記容器の軸方向に離間して設けられた2箇所の内周筒状壁面を有し、先端側内周筒状壁面の内周長は、後端側内周筒状壁面の内周長よりも短く、先端側内周筒状壁面の後端側、後端側内周筒状壁面と先端側内周筒状壁面との間には、先細りのテーパ面が形成されるとともに、前記ノズルへの装着によって前記先端側内周筒状壁面は、前記ノズルの先端側の外周突部と密接し、前記後端側内周筒状壁面は、前記後端側の外周突部と接触するチップ状容器である。
第9の発明は、1または軸方向に相互に離間した2以上の閉じた外周帯に沿って外向きに突出した1または2以上の外周突部を有するノズルと、2以上の該ノズルを所定配列パターンで配列したノズルヘッドと、該ノズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出機構と、前記ノズルに装着可能な装着用開口部、および先端に設けた前記気体の吸引吐出によって流体の入出が可能な口部を有する略筒状の2以上のチップ状容器と、該チップ状容器を前記所定配列パターンで配列し、前記ノズルに装着可能な状態で収容したチップ状容器収容部と、前記ノズルヘッドを前記チップ状容器収容部に対して相対的に移動させる移動手段とを有し、前記ノズルヘッドに設けられた2以上の前記ノズルは、前記チップ状容器の装着によって該各ノズルの前記外周突部が前記装着用開口部の内周壁面と密接または接触し、該外周突部は所定基準水平面から前記外周突部までの距離が相互に異なる複数種類のノズル群からなるとともに、前記ノズルヘッドの各ノズルが前記チップ状容器収容部に収容された前記チップ状容器の前記装着用開口部に挿入可能な位置にまで前記ノズルヘッドを移動し、前記ノズルヘッドを下降させて、前記チップ状容器を前記ノズルヘッドの各ノズルに装着させる工程を有するチップ装着式集積処理方法である。
ここで、前記ノズルヘッドの下降は、少なくとも前記各ノズル群に属するノズルの構造および各ノズル群に属するノズル数に基づいて行うことが好ましい。これによって最適な力で装着することができる。
第10の発明は、各ノズルに装着したチップ状容器を、一斉に脱着させる脱着部を有し、該脱着部は、前記ノズルの水平断面の最大外径または最大幅よりも大きいが、チップ状容器の最大外径または最大幅よりも小さい径または幅を持つ孔または隙間を前記所定配列パターンに応じて設けた脱着板を有し、該脱着板は、その板面が前記所定基準水平面に平行に設けられ、前記孔または前記隙間を前記各ノズルの軸線が通るように、該ノズルの軸線方向に沿って該ノズルに対して相対的に移動させて、前記ノズルに装着された前記チップ状容器を脱着する工程を有するチップ装着式集積処理方法である。
第1の発明、第6の発明または第9の発明によれば、複数のノズル群に属する2以上のノズルをノズルヘッドに設けることによって、全ノズルと全チップ状容器との間の装着又は脱着の際の相対的移動に伴う、外周突部と内周壁面との間で生ずる抵抗力のパターンがノズル群ごとに異なることを利用して、全ノズルの静止摩擦力の総和に基づく抵抗力が、同一の時間または同一の位置にノズルヘッドに集中することを避けることができる。したがって、ノズルへのチップ状容器の装着または脱着時に、前記静止摩擦力に基づく抵抗力の総和に相当するような大きな力を、前記ノズル群の群数に相当する回数に分散させることで、ノズルヘッドに加わる最大の力を減少させて、各外周突部に加わる力を減少させ、各外周突部の磨耗を防止し、運用コストを削減し、かつ装置寿命を延ばすことができ、これによって製品管理を容易化することができる。
また、前記ノズルに前記チップ状容器を自動的に装着し、または、脱着することによって、種々の処理を一貫して行うことができ、自動化に適している。さらに、各外周突部を閉じた外周帯に沿って設けているので、チップ状容器外への水密性および気密性が高い。
第2の発明、第3の発明、第7の発明または第8の発明によれば、前述した効果の他に、複数の外周突部の外周長を、先端に向かって短くするように形成することで複数の外周突部のあるノズルを円滑に挿入することができる。
また、複数箇所の閉じた外周帯に沿って設けた外周突部と、該外周突部と密接または接触する内周壁面を設けることによって、液体または気体の漏れをさらに一層、確実に防止することができるので、クロスコンタミネーションを防止して信頼性が高い。
さらに、複数箇所の外周突部を設けた場合に、1の内周壁面と密接させ、他の内周壁面とは接触させることで、該内周壁面との摩擦による抵抗力を削減させて挿入しやすくするが、これによって、1の外周突部のみを設けた場合に比較して、ノズルとチップ状容器との軸方向のずれによるノズル装着時のがたつきを防止し挿入を円滑に行うことができる。
第3の発明、第6の発明または第8の発明によれば、前述した効果の他に、ノズルの外周突部と密接又は接触する内周壁面を設けるとともに、該内周壁面の後端側に、先細りのテーパ面を形成することによって、ノズルのチップ状容器の装着用開口部への挿入を円滑化することができる。さらに、ノズルの先端部をも先細りに形成するのが好ましい。ノズルの外周突部と密接又は接触する内周壁面を設けることによって、前記チップ状容器から前記ノズルの外周突部を越える気体や液体の流れを阻止することができる。
第4の発明によれば、前述した効果の他に、ノズル群に属するノズルの構造および各ノズル群に属するノズル数に基づいて、予め前記ノズルヘッドに加えるべき力を求めることによって、適切な大きさの力を加えることができ、外周突部の必要以上の磨耗を防止することができて、装置寿命を延ばすことができる。
第5の発明または第10の発明によれば、脱着部として、脱着板に所定の孔または隙間を設け、前記ノズルと脱着板との間を相対的に移動可能に設けることによって、簡単な構成で、一括してかつ確実に、ノズルに装着したノズルチップを脱着することができる。また、該脱着板は前記所定基準水平面に平行に設けているので、ノズルへのチップ状容器の装着または脱着時に、前記静止摩擦力に基づく抵抗力の総和に相当するような大きな力を、前記ノズル群の群数に相当する回数に分散させることで、ノズルヘッドや脱着板に加わる最大の力を減少させて、各外周突部に加わる力を減少させ、各外周突部の磨耗を防止し、運用コストを削減し、かつ装置寿命を延ばすことができ、これによって製品管理を容易化することができる。
続いて、図面に基づいて、本発明の実施の形態に係るチップ装着式集積処理装置、チップ状容器およびチップ装着式集積処理方法について説明する。
図1には、本発明の実施の形態に係るチップ装着式集積処理装置10を模式的に示す。
該チップ装着式集積処理装置10は、全部で96本の略円筒状のノズル14a,14b,14c,14dと、該ノズル14a,14b,14c,14dを12行×8列の行列状の配列パターンで、前記所定基準水平面を下面に有するノズル配列プレート20から下方に突出するように配列したノズルヘッド12と、前記ノズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出機構(16,18,22,24,26,28,30)と、前記ノズルヘッド12を前記チップ収容部に対して相対的に移動させる移動手段(34,36,38,40)とを有するものである。
該チップ装着式集積処理装置10には、後述するように、前記ノズル14a,14b,14c,14dに装着されるチップ状容器としての分注チップと、該分注チップを前記配列パターンに応じて配列され、前記ノズル14a,14b,14c,14dに装着可能な状態で収容する後述するチップ状容器収容部としてのチップ収容部とを有するものである。
前記吸引吐出機構(16,18,22,24,26,28,30)は、前記ノズルヘッド12に設けられた、前記配列パターンの12行×8列の行列状の配列パターンで配列され、前記ノズル14a,14b,14c,14dと各々連通する96本のシリンダ16と、前記シリンダ16内に摺動可能に挿入されたプランジャ(図示せず)駆動用の96本のロッド18と、該96本のロッドを連結するロッド駆動用プレート22と、該ロッド駆動用プレート22と接続して、該ロッド駆動用プレート22を、したがって各ロッドを一斉に上下方向(Z軸方向)に駆動する2本の柱状のアクチュエータ24と、該アクチュエータ24と連結し、該アクチュエータ24を上下方向に駆動するためにボール螺子28と螺合し、ボール螺子28の回転によって上下方向に並進移動するナット部26と、吸引吐出用モータ30によって回転駆動するボール螺子28とを有する。なお、前記吸引吐出用モータ30、および前記ノズル配列プレート20を支持し、かつ前記アクチュエータ24を上下動可能に支持するのはノズルヘッド支持体32である。
前記移動手段(34,36,38,40)は、X軸方向(前記配列パターンの行方向)に前記ノズルヘッド12をX軸モータ(図示せず)によって回転駆動されるボール螺子を有するX軸駆動機構(図示せず)およびY軸モータ(図示せず)によって回転駆動されるボール螺子を有し、Y軸方向(前記配列パターンの列方向)に駆動するY軸駆動機構(図示せず)と連結して、X軸方向およびY軸方向に移動可能な枠体33と、該枠体33に回転可能に支持され上下方向(Z軸方向)に伸びるボール螺子34と、該ボール螺子34に螺合するとともに、前記ノズルヘッド支持体32と連結し、該ボール螺子34の回転によって、前記ノズルヘッド支持体32を、したがってノズルヘッド12を上下方向に並進移動させるナット部36と、前記枠体33に支持され前記ボール螺子34を回転駆動するZ軸モータ40と、前記Z軸モータ40のモータ軸と前記ボール螺子34とを連結するコネクタ38とを有する。なお、図示していないが、本装置には、前記移動手段、吸引吐出機構等を制御するための制御部を有している。該制御部は、例えば、CPU,メモリからなる情報処理装置、マウス、キーボード等のデータ入力装置、液晶パネル等の表示装置、プリンタ等のデータ出力装置、通信手段、またはCDやDVD、フレキシブルディスク等の外部メモリの駆動装置等を有している。
図2は、前記ノズルヘッド12に設けられた前記ノズル配列プレート20を下側から見た平面図である。このノズル配列プレート20の下側の面が前記所定基準水平面に相当する。96本の前記ノズル14a,14b,14c,14dは、各々後述する4種類のノズル群に属するノズルから各々24本ずつ採用したものであって、12行×8列の配列パターンの隣接する各要素ごとに、後述する先端側外周突部と所定前記基準水平面との間の距離または長さに応じて定まる順序、すなわち、交互に長短がくるように、第1のノズル群に属するノズル14a,第3のノズル群に属するノズル14c、第2のノズル群に属するノズル14b、および第4のノズル群に属するノズル14dの順に、順次配列する。したがって、各ノズル群に属するノズルの本数は24本となる。これによって、ノズルヘッド12全体が分注チップ46全体から受ける抵抗力をできるだけ分散させたものである。
他の配列のやり方としては、例えば、列ごとに同一のノズル群に属する12本のノズルを配列する。後述するノズルの先端側外周突部と所定基準水平面との間の距離又は長さの順に従って形成した第1のノズル群から第4のノズル群について、第1のノズル群に属するノズル14aを、第1列と第5列に12本ずつ24本配列し、第2のノズル群に属するノズル14bを、第3列と第7列に12本ずつ24本配列し、第3のノズル群に属するノズル14cを、第2列と第6列に12本ずつ24本配列し、第4のノズル群に属するノズル14dを、第4列と第8列に12本ずつ24本配列する場合がある。
図3には、模式的に表した前記ノズルヘッド12と、該ノズルヘッド12のノズル14a,14b,14c,14dに装着可能な96本の同一形状の分注チップ46を前記配列パターン、すなわち、12行×8列の行列状に水平に配列され、前記ノズル14a,14b,14c,14dに装着可能な状態で収容したチップ収容部42を示すものである。
該チップ収容部42は、前記分注チップ46を挿入して支持するための12行×8列の配列パターンに配列された96個の貫通孔が穿設された上板44と、該上板44の四隅で、該上板44を水平に支え、前記分注チップ46を前記上板44の貫通孔で支持することができる高さをもつ4本の支柱48と、前記支柱48をその四隅において、直立するように支えるための下板50とを有している。前記貫通孔の大きさは、前記分注チップ46の本体(後述する太管部62、細管部66および移行部68)は挿入可能であるが上端に設けた複数本の突条が形成された突条形成部47が挿入できない大きさに形成されている。なお、該チップ収容部42が載置されたステージ上には、さらに種々の液体を収容し又は収容可能なウェルが前記配列パターンに配列されたマイクロプレート(図示せず)が設けられている。
図4は、前記ノズルヘッド12およびチップ収容部42を下側から見上げた状態を示すものである。96本の各ノズル14a,14b,14c,14dは、前記ノズルヘッド12の、ノズル配列プレート20の下面である基準水平面から、同一形状をもつ96本のノズル支持部材51を介して下方向に垂直に突出するように設けられている。
図5は、該ノズルヘッド12に設けられたノズル14a,14b,14c,14dに前記分注チップ46を装着させた状態を示すものである。
図6には、前記ノズルヘッド12に設けられた1の種類のノズル14aに前記分注チップ46を装着させた状態を示すものである。
該ノズル14aは、前記ノズルヘッド12のノズル配列プレート20の下面から突設し、内部に前記ノズル14aと連通する円筒状の流路51aが中央に設けられたノズル支持部材51の下側に接続して設けられている。該ノズル14aは、円筒状の本体56aと、ノズルの軸線を囲むように閉じた円環状の外周帯に沿って本体56aに対して外向きに一定の高さに突出し、軸方向に相互に離間して設けられた後端側外周突部52aと先端側外周突部54aとを有する。前記外周突部の最外縁の幅は外周面上の外周帯の幅に比べて狭く、例えば、前記分注チップ46の肉厚程度に形成する。先端側外周突部54aは、後端側外周突部52aに比較して、外周長が短く形成されている。該ノズル14aの先端58aは、前記先端側外周突部54aの下側は、該ノズル14aの先端58aに向かって先細りのテーパ面が形成されている。
該ノズル14aに装着された分注チップ46は、全体として略円筒状に形成され、その後端に設けられ、前記ノズル14a(または14b,14c,14d)に装着され、または装着可能な装着用開口部60と、先端に設けられ、前記ノズル14a(または、14b,14c,14d)による前記気体の吸引吐出によって流体の入出が可能な口部64と、前記装着用開口部60が上側に設けられた太管部62と、前記口部64が下端に設けられ、前記太管部62よりも細く形成され、略先細り状の細管部66と、前記太管部62と細管部66との間に設けられた漏斗状の移行部68とを有する。
前記装着用開口部60は、前記先端側外周突部54aと密接する先端側内周筒状壁面72と、該先端側内周筒状壁面72と離間して設けられ、前記後端側外周突部52aと接触する後端側内周筒状壁面70とを有し、先端側内周筒状壁面72と後端側内周筒状壁面70との間には、下方向に先細りのテーパ面76が形成され、前記後端側内周筒状壁面70の後端側にも下方向に先細りのテーパ面74が形成されている。また、太管部62の外側壁面の後端には、軸方向に沿った突条が複数本設けられた突条形成部47を有している。
図7は、前記ノズルヘッド12の4種類のノズル群に属するノズル14a,14b,14c,14dに各々同一種類の分注チップ46が装着された場合を示す。
図7は、分注チップ46が装着された第1のノズル群に属するノズル14a、第2のノズル群に属するノズル14b、第3のノズル群に属するノズル14c、第4のノズル群に属するノズル14dを示すものである。
前記所定基準水平面としての、前記ノズル配列プレート20の下面から前記後端側外周突部52a、52b、52c、52dまでの距離を各々U,U,U,Uとし、前記下面から前記先端側外周突部54a,54b,54c,54dまでの距離を各々L,L,L,Lとすると、次のような関係式が成立する。すなわち、U<U<U<Uであり、L>L>L>Lである。また、U<Lである。これによって、ノズルヘッド12に設けられたノズル14a,14b,14c,14dの装着の際に、全ノズルが同時に最大抵抗力を受けることを防止し、4段階に分けることができる。
さらに、特に、先端側外周突部54a,54b,54c,54dが先端側内周筒状壁面72のみならず、後端側外周突部52a,52b,52c,52dが後端側内周筒状壁面70と密接する場合には、前記分注チップ46の前記ノズル14a(14b,14c,14d)への完全装着時における前記基準水平面から後端側内周筒状壁面70の後端縁までの距離をU、先端側内周筒状壁面72の後端縁までの距離をLとすると、U−Uと、L―Lとを異ならせ、U−Uと、L―Lとを異ならせ、U−Uと、L―Lとを異ならせ、U−Uと、L―Lとを異ならせるように設定する。これによって、分注チップの装着の際に、同一のノズルにおいて後端側外周突部と先端側内周筒状突部が同時に最大抵抗力を内周壁面から受けることを防止することができる。
続いて、本発明の実施の形態に係るノズル14a,14b,14c,14dへの分注チップ46の装着の動作について図面に基づいて説明する。
図1、図2、図3、図4に示すように、前記ノズルヘッド12を、前記チップ収容部42の上方にまで、前記移動手段のX軸駆動機構(図示せず)およびY軸駆動機構(図示せず)を用いて移動させる。次に、前記Z軸モータ40、ボール螺子43を駆動して、ノズルヘッド支持体32およびノズルヘッド12を、前記チップ収容部42に向かって一斉に下降させる。このいずれかのノズル14a,14b,14c,14dの外周突部が、前記分注チップ46のいずれかの内周筒状壁面と接触するまでは、これらのノズル、したがってノズルヘッド12が前記分注チップ46から受ける抵抗力は0または非常に小さい。前記ノズルヘッド12に設けられた前記ノズルは、前記基準水平面から前記外周突部までの距離が相互に異なる4種類のノズル群から形成されているため、ノズル14a,14b,14c,14dの内、前記基準水平面からの距離が最も大きいLをもつ第1のノズル群に属するノズル14aの先端側外周突部54aが、最初に前記分注チップ46の先端側内周筒状壁面72と接触する位置にまで降下する。先端側外周突部54aと先端側内周筒状壁面72との間の密接状態に係る先端側内周筒状壁面72の狭まりによる衝突および抗力の発生と物体間の静止摩擦力に基づき抵抗力pを1のノズル14aが受ける。
したがって、図8に示すように、そのようなノズル14aを24本有するノズルヘッド12としては、P=24p(製品間の公差やノズル群間の形状による相違はないと仮定する。以下同じ)の力を受ける。この力Pは、静止摩擦係数Mと、前記外周突部と前記内周筒状壁面との間に働く法線方向の抗力N(挟持力)との積MNに関係する。
その際、後端側内周筒状壁面70については、ノズル14a,14b,14c,14dの内、前記基準水平面からの距離が最も大きいUをもつ第4のノズル群に属するノズル14dの後端側外周突部52dが、最初に前記分注チップ46の後端側内周筒状壁面70と接触する位置にまで降下しているとしても、該後端側外周突部52dと後端側内周筒状壁面70との間の摩擦による抵抗力は、先端側外周突部54dと先端側内周筒状壁面72との間の摩擦による抵抗力に比較して小さいとして、以下、後端側外周突部52a,52b,52c、52dと後端側内周筒状壁面70に基づく抵抗力は、以下の説明では無視する。すなわち、摩擦による抵抗力が小さいのは、後端側外周突部と後端側内周筒状との間の状態が、例えば、密接状態ではなく接触状態であってその抗力が後者に比べて小さいからであったり、摩擦係数が、接触する材料の組合せ、潤滑油の有無または質、表面の滑らかさ、清浄度、材質等によって後者よりも小さい場合がある。
やがて、前記ノズルヘッド12の力がこの抵抗力に打ち勝って降下が進行すると、前記抵抗力よりも小さい動摩擦力による抵抗力Rを受けることになる。この抵抗力Rは、動摩擦係数mと、前記外周突部と前記内周筒状壁面との間に働く法線方向の抗力(挟持力に相当)Nとの積24mNに関係する。一般には、動摩擦係数mは、静止摩擦係数Mよりも小さいので、動摩擦係数に基づく抵抗力は、静止摩擦係数に基づく抵抗力よりも小さいことになる。
やがて、前記基準水平面からの距離が次に大きい距離Lをもつ第2のノズル群に属するノズル14bの先端側外周突部54bが、前記分注チップ46の先端側内周筒状壁面72と接触する位置にまで下降する。先端側外周突部54bと先端側内周筒状壁面72との間の密接状態に係る先端側内周筒状壁面72の狭まりによる衝突および挟持力の発生と物体間の静止摩擦力に基づく抵抗力pをノズル14bが受ける。したがって、そのようなノズル14bを24本有するノズルヘッド12としては、P=24pの力を、Rに加えて受けることになる。したがって、この時点で、ノズルヘッド12が受ける力Pab=R+Pである。
やがて、前記ノズルヘッド12の力がこの抵抗力に打ち勝って降下が進行すると、ノズル14bに関して、ノズルヘッド12は、前記抵抗力よりも小さい動摩擦力による抵抗力Rを受けることになる。この抵抗力Rは、動摩擦係数mと、前記外周突部と前記内周筒状壁面との間に働く法線方向の抗力Nとの積24mNに関係する。したがって、前述したように、動摩擦係数に基づく抵抗力は、静止摩擦係数に基づく抵抗力よりも小さいことになる。
したがって、ノズルヘッド12全体として受ける力Rab=R+Rであり、Pab>Rabとなる。
同様にして、下降が進行し、第3のノズル群に属するノズル14cの先端側外周突部54cが先端側内周筒状壁面72に達すると、Pabc=R+R+P(=24p,pは、衝突または静止摩擦係数に基づく1本のノズル14cが受ける抵抗力)の力をノズルヘッド12が受けることになる。該抵抗力に打ち勝って前記ノズルヘッド12の下降がさらに進行すると、ノズルヘッド12が受ける抵抗力は、Rabc=R+R+R(=第3ノズル群に属するノズル14cが受ける動摩擦係数mに基づく抵抗力24mNで前記Pよりも小さい)となる。したがって、Pabc>Rabcとなる。
さらに、ノズルヘッド12の下降が進行し、第4のノズル群に属するノズル14dの先端側外周突部54dが先端側内周筒状壁面72に達すると、Pabcd=R+R+R+P(=24p,pは、衝突または静止摩擦係数に基づく1本のノズル14dが受ける抵抗力)の力をノズルヘッド12が受けることになる。該抵抗力に打ち勝って前記ノズルヘッド12の下降がさらに進行すると、該ノズルヘッド12が受ける抵抗力は、Rabcd=R+R+R+R(=第4のノズル群に属するノズル14dが受ける動摩擦係数mに基づく抵抗力24mNで前記Pよりも小さい)となる。したがって、Pabcd>Rabcdとなる。これによって、図5に示すように、96本の前記分注チップ46が前記ノズルヘッド12の各ノズル14a,14b,14c,14dに装着されることになる。
一方、従来のように、1のノズル群に属するノズル、例えば、先端側外周突部として、Lを有するノズル14aのみがノズルヘッド12に96本前記配列パターンで設けられている場合には、前記先端側外周突部54aが前記分注チップ46の先端側内周筒状壁面72に一斉に接触することになる。したがって、図8に示すように、1本のノズルが受ける力pは、衝突または静止摩擦係数に基づく抵抗力、すなわち、mNに関係し、該ノズルヘッドが受ける力Pは、P=96pとなる。これは、一般に、動摩擦係数に基づく力を含有する前記Pabcdよりも大きいことになる。
続いて、図9乃至図11には、本発明の第2および第3の実施の形態に係るチップ装着式集積処理装置100,110を模式的に示す。図1乃至図5に示す前記第1の実施の形態に係るチップ装着式集積処理装置10と同一の符号は、同一のものを示すので、説明を省略する。該チップ装着式集積処理装置100,110は、前述したチップ装着式集積処理装置10と異なり、脱着部11,111が設けられたものである。
図9に示す第2の実施の形態に係るチップ装着式集積処理装置100の脱着部11は、前記ノズルヘッド12に支持され、該ノズルヘッド12に設けられた全部で96本の前記ノズル14a,14b,14c,14dに対して相対的に移動可能に設けられた脱着板15を、前記ノズルヘッド12の所定基準水平面に相当するノズル配列プレート20に対し板面が平行で、該ノズル配列プレート20の下側で、各ノズル14a,14b,14c,14dに装着されるべき分注チップ46の上側に位置させている。したがって、前記脱着板15は、分注チップ46の装着前に、該位置にまで移動させておく。
該脱着部11の前記脱着板15には、前記ノズル14a,14b,14c,14dの水平断面の最大外径に相当する前記後端側外周突部52a,52b,52c,52dよりも大きいが、前記チップ状容器としての分注チップ46の最大幅に相当する装着用開口部60の突条形成部47よりは小さい径をもつ孔13が、前記ノズル14a,14b,14c,14dの、前記ノズル配列プレート20に形成された配列パターン、すなわち、12行×8列の行列状であって、前記ノズル配列プレート20に形成されたものと同一の行間隔、列間隔をもって形成されている。該脱着板15は、前記所定基準水平面に相当するノズル配列プレート20に平行に設けられ、図示しない移動機構によって、前記孔13内を前記各ノズル14a,14b,14c,14dの軸線が通るように、前記ノズルの軸線方向に沿って前記ノズルに対して移動可能に設けられている。
図10および図11に示す第3の実施の形態に係るチップ装着式集積処理装置110の脱着部111は、前記チップ収容部42が設けられたステージ上に固定して設けられたものであって、櫛歯状に形成された脱着板19と、該脱着板19をステージ上に支持する支持板21とを有している。該脱着板19の板面は、前記ノズルヘッド12の所定基準水平面に相当するノズル配列プレート20に対して板面が平行に設けられている。符号17は、前記ステージに埋設された、前記分注チップ46が収容されるチップ収容部の開口を示す。
該脱着部111の該脱着板19には、前記ノズル14a,14b,14c,14dの水平断面の最大外径に相当する前記後端側外周突部52a,52b,52c,52dよりも大きいが、前記チップ状容器としての分注チップ46の最大幅に相当する装着用開口部60の突条形成部47よりは小さい幅を持つ複数の隙間(この例では12個)であってその脱着板19の片側方向に開いたものに挟まれた複数本の櫛歯部材23(この例では11本)が、前記ノズル配列プレート20に形成された配列パターン、すなわち、12行×8列の行列状に対応するように、行方向に沿って、前記ノズル配列プレート20に形成されたものと同一の行間隔、および行方向の長さをカバーするような長さで形成されている。該脱着板15は、前記所定基準水平面に相当するノズル配列プレート20に平行に設けられ、図示しない移動機構によって、前記孔13内を前記各ノズル14a,14b,14c,14dの軸線が通るように、形成されている。
該脱着部111を用いて、前記ノズル14a,14b,14c,14dに装着された分注チップ46を脱着するには、前記移動手段によって前記ノズルヘッド12を移動させて、該ノズル14a,14b,14c,14dが、装着した前記分注チップ46の上側で前記脱着板19の隙間内に行方向に移動させることによって挿入させる。次に、前記移動手段によって、前記分注チップ46を前記ノズルから脱着させる方向、すなわち、該ノズルヘッド12を上方向に、前記ノズルまたは分注チップの軸線方向に沿って力を加えてこそぎ落とするように構成する。
このようにして、脱着の際にも、前記チップ状容器の内周壁面と前記ノズルの外周突部との密接または接触によって生ずる抵抗力が前記脱着部に加わる時間的位置的関係が異なる複数種類のノズル群によって分散され、小さな力でノズルから前記チップ状容器を脱着することができる。
以上説明した各実施の形態は、本発明をより良く理解するために具体的に説明したものであって、別形態を制限するものではない。したがって、発明の主旨を変更しない範囲で変更可能である。例えば、前記実施の形態では、主として2箇所の外周突部を有するノズルであって、上側の外周突部と上側の内周壁面との間では接触し、下側の外周突部と下側の内周壁面との間では密接する場合について説明したが、この場合に限られるわけではなく、例えば、外周突部が1のノズルに1箇所または3箇所設けた場合、または、上側の外周突部と上側の内周壁面との間でも密接する場合であっても良い。
また、前記チップ状容器についても前述したものに限られず、移行部に段差をもつものや、移行部以外に段差をもつものであっても良い。また、分注チップの代わりに、チップ状容器内に、粒子状、ブロック状、細長形状、巻装された担体が封入されたものであっても良い。
また、前記配列パターンも、 12行×8列の場合に限られるものではない。例えば、4,6,8,12,96,384本などを一列状または行列状、その他の形状に配列したものがある。
さらに、前記チップ状容器の細管の口部にはさらに、ステンレス製等のより径が小さい短管を嵌合させて、その分注精度を高めるようにしても良い。
なお、全ての空間的な位置関係への言及は、例示目的のためであって、本発明を限定するものと解釈すべきではない。
本発明に係るチップ装着式集積処理装置、チップ状容器、およびチップ装着式処理方法は、種々の溶液の処理が要求される分野、例えば、工業分野、食品、農産、水産加工等の農業分野、製薬分野、衛生、保険、免疫、疾病、遺伝等を扱う医療分野、化学若しくは生物学等の分野等、あらゆる分野に関係するものである。本発明は、特に、多数の試薬や物質を用いた一連の処理を所定の順序に連続的に処理を実行する場合に有効である。
本発明の第1の実施の形態に係るチップ装着式集積処理装置を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノズルヘッドのノズル配列パターンを示す表面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノズルヘッドおよびチップ収容部を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノズルヘッドおよびチップ収容部を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る分注チップをノズルに装着したチップ装着式集積処理装置を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る分注チップを示す一部切欠き図である。 本発明の第1の実施の形態に係る各ノズル群に属する4種類のノズルに分注チップを装着した場合の一部切り欠き図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノズルの分注チップへの挿入量と抵抗力を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係るチップ装着式集積処理装置のノズルヘッドに設けた脱着部を模式的に示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るチップ装着式集積処理装置のステージ上に設けた脱着部を模式的に示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るチップ装着式集積処理装置のステージ上に設けた脱着部を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
10,100,110 チップ装着式集積処理装置
11,111 脱着部
12 ノズルヘッド
16 シリンダ
14a,14b,14c,14d ノズル
20 ノズル配列プレート
42 チップ収容部(チップ状容器収容部)
46 分注チップ(チップ状容器)
52a,52b,52c,52d 後端側外周突部
54a,54b,54c,54d 先端側外周突部
60 装着用開口部
70 後端側内周筒状壁面(内周壁面)
72 先端側内周筒状壁面(内周壁面)
64 口部

Claims (10)

  1. 1またはノズルの軸方向に相互に離間した2以上の閉じた外周帯に沿って外向きに突出した1または2以上の外周突部を有するノズルと、2以上の該ノズルを所定配列パターンで配列したノズルヘッドと、該ノズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出機構と、前記ノズルに装着しまたは装着可能な装着用開口部、および先端に設けた前記気体の吸引吐出によって流体の入出が可能な口部を有する略筒状の2以上のチップ状容器と、該チップ状容器を前記所定配列パターンで前記ノズルに装着可能な状態で収容しまたは収容可能としたチップ状容器収容部と、前記ノズルヘッドと前記チップ状容器収容部との間を相対的に移動させる移動手段とを有し、
    前記ノズルヘッドに設けられた2以上の前記ノズルは、前記チップ状容器の装着によって該各ノズルに設けられた前記外周突部が前記装着用開口部の内周壁面と密接または接触し、所定基準水平面から少なくとも1の前記外周突部までの距離が相互に異なる複数種類のノズル群からなるとともに、
    前記内周壁面は、前記ノズルへの装着によって前記外周突部に対応して該外周突部と密接または接触する内周筒状壁面を有するチップ装着式集積処理装置。
  2. 前記ノズルに設けられた2以上の前記外周突部は、先端側の外周突部の外周長が、後端側の外周突部の外周長よりも短く形成され、前記チップ状容器の前記装着用開口部には、前記外周突部に対応して前記各外周突部と密接または接触する内周筒状壁面が形成された請求項1に記載のチップ装着式集積処理装置。
  3. 前記内周壁面は、前記外周突部に対応して相互に離間して設けられた複数の内周筒状壁面からなり、各内周筒状壁面は前記外周突部と密接または接触するとともに、前記内周筒状壁面の後端側には、先細りのテーパ面が前記内周筒状壁面と接続して設けられた請求項1または請求項2に記載のチップ装着式集積処理装置。
  4. 前記移動手段は、該ノズルヘッドの各ノズルが、前記チップ状容器の前記装着用開口部内に挿入可能な位置に達した後、少なくとも前記ノズル群に属するノズルの構造および各ノズル群に属するノズル数に基づいて各ノズルが前記装着用開口部内に挿入されるように、前記ノズルヘッドと該チップ状容器収容部との間を相対的に移動する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のチップ装着式集積処理装置。
  5. 各ノズルに装着したチップ状容器を、一斉に脱着させる脱着部を有し、該脱着部は、前記ノズルの水平断面の最大外径または最大幅よりも大きいが、チップ状容器の水平断面の最大外径または最大幅よりも小さい径または幅をもつ孔または隙間を前記所定配列パターンに応じて形成した脱着板を有し、該脱着板は、その板面が前記所定基準水平面に平行に設けられ、前記孔または前記隙間内を前記各ノズルの軸線が通るように、該ノズルの軸線方向に沿って該ノズルに対して相対的に移動可能に設けた請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のチップ装着式集積処理容器
  6. 内部に液体を収容可能な略筒状の筒状容器であって、1または軸方向に相互に離間した2以上の閉じた外周帯に沿って外向きに突出した1または2以上の外周突部を有するノズルに装着可能な装着用開口部と、前記容器の先端に設けられ前記ノズルを介しての気体の吸引吐出によって流体の入出が可能な口部とを有するとともに、
    前記装着用開口部は、前記ノズルへの装着によって前記ノズルの前記外周突部と密接または接触する内周壁面と、該内周壁面の後端側に設けられ該内周壁面と接続した先細りのテーパ面とを有し、
    前記内周壁面は、前記ノズルへの装着によって前記外周突部に対応して該外周突部と密接または接触する内周筒状壁面を有するチップ状容器。
  7. 前記内周壁面は、前記ノズルの軸方向に相互に離間した2以上の閉じた外周帯に沿って外向きに突出した1または2以上の外周突部に対応して設けられ、前記ノズルへの装着によって該外周突部と各々密接または接触し、該容器の軸方向に相互に離間して設けられた複数の前記内周筒状壁面を有し、先端側の前記内周筒状壁面の内周長は、後端側の前記内周筒状壁面の内周長よりも短く形成され、該内周筒状壁面の後端側には、先細りのテーパ面が形成された請求項6に記載のチップ状容器。
  8. 前記ノズルに設けられた軸方向に相互に離間した2箇所の前記外周突部は、先端側の外周突部の外周長が、後端側の外周突部の外周長よりも短く形成され、前記チップ状容器の前記装着用開口部は、前記外周突部と各々密接または接触可能であって、前記容器の軸方向に離間して設けられた2箇所の前記内周筒状壁面を有し、先端側内周筒状壁面の内周長は、後端側内周筒状壁面の内周長よりも短く、先端側内周筒状壁面の後端側、後端側内周筒状壁面と先端側内周筒状壁面との間には、先細りのテーパ面が形成されるとともに、前記ノズルへの装着によって前記先端側内周筒状壁面は、前記ノズルの先端側の外周突部と密接し、前記後端側内周筒状壁面は、前記後端側の外周突部と接触する請求項6または請求項7に記載のチップ状容器。
  9. 1または軸方向に相互に離間した2以上の閉じた外周帯に沿って外向きに突出した1または2以上の外周突部を有するノズルと、2以上の該ノズルを所定配列パターンで配列したノズルヘッドと、該ノズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出機構と、前記ノズルに装着可能な装着用開口部、および先端に設けた前記気体の吸引吐出によって流体の入出が可能な口部を有する略筒状の2以上のチップ状容器と、該チップ状容器を前記所定配列パターンで配列し、前記ノズルに装着可能な状態で収容したチップ状容器収容部と、前記ノズルヘッドを前記チップ状容器収容部に対して相対的に移動させる移動手段とを有するとともに、前記ノズルヘッドに設けられた2以上の前記ノズルは、前記チップ状容器の装着によって該各ノズルの前記外周突部が前記装着用開口部の内周壁面が有する対応する内周筒状壁面と密接または接触し、該外周突部は所定基準水平面から前記外周突部までの距離が相互に異なる複数種類のノズル群からなるとともに、
    前記ノズルヘッドの各ノズルが前記チップ状容器収容部に収容された前記チップ状容器の前記装着用開口部に挿入可能な位置にまで前記ノズルヘッドを移動し、前記ノズルヘッドを下降させて、前記チップ状容器を前記ノズルヘッドの各ノズルに装着させる工程を有するチップ装着式集積処理方法。
  10. 各ノズルに装着したチップ状容器を、一斉に脱着させる脱着部を有し、該脱着部は、前記ノズルの水平断面の最大外径または最大幅よりも大きいが、チップ状容器の最大外径または最大幅よりも小さい径または幅を持つ孔または隙間を前記所定配列パターンに応じて設けた脱着板を有し、該脱着板は、その板面が前記所定基準水平面に平行に設けられ、前記孔または前記隙間内を前記各ノズルの軸線が通るように、該ノズルの軸線方向に沿って該脱着板を該ノズルに対して相対的に移動させて、前記ノズルに装着された前記チップ状容器を脱着する工程を有する請求項9に記載のチップ装着式集積処理方法。
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