JPH10332550A - ガス絶縁電気機器のガス採取方法およびガス採取装置 - Google Patents

ガス絶縁電気機器のガス採取方法およびガス採取装置

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JPH10332550A
JPH10332550A JP14781397A JP14781397A JPH10332550A JP H10332550 A JPH10332550 A JP H10332550A JP 14781397 A JP14781397 A JP 14781397A JP 14781397 A JP14781397 A JP 14781397A JP H10332550 A JPH10332550 A JP H10332550A
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JP
Japan
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gas
insulated electric
electric device
abnormal
pipe
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Application number
JP14781397A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Makino
芳弘 牧野
Takashi Hoshino
貴司 星野
Takashi Hara
隆志 原
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス絶縁変圧器内のSF6ガスを採取した
後、SF6ガス中の異常ガス成分の濃度が減少し、正確
な異常診断が困難であった。 【解決手段】 ガス絶縁変圧器1と吸着管2とを連通す
る配管6a,6bによって、ガス絶縁変圧器1内のSF
6ガス5aを吸着管2内に導き、SF6ガス中に存在する
異常ガス成分を、吸着管2に内蔵された吸着剤3に濃縮
して吸着、捕集する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガス絶縁電気機
器の内部異常を診断する技術に係わり、特にSF6ガス
の採取に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気機器の内部異常を早期に検出するこ
とは、事故の拡大を未然に防止するために重要である。
SF6ガスで絶縁された例えばガス絶縁変圧器等のガス
絶縁電気機器では、本体内部で異常が発生するとSF6
ガスや固体絶縁材料が分解して、これらの材料に起因し
た分解成分が生成されるので、これらの分解成分を分析
して内部異常を診断する技術が実用化されており、例え
ば、「大容量液冷却式ガス絶縁変圧器の異常診断法」
(T.IEEJapan,Vol.111−B,No.
7,’91)等により、機器から容器に採取したSF6
ガスを分析センターに持ち帰り、SF6ガス中の分解成
分をガスクロマトグラフで分析する方法が報告されてい
る。分析の対象となる成分は、SF6ガスが分解して生
成されたSF4、SO2、HF等や、絶縁紙やプラスチッ
ク材料の固体絶縁材料が分解して生成され、SF6ガス
中に混入したアルコール、ケトン、アルデヒド、芳香族
等である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記分析対象成分の中
で、特にSF6ガスが分解して生成されたSF4は加水分
解し易く、またSO2およびHFは水に溶解し易い。こ
のため、ガス絶縁電気機器内のSF6ガスを一旦容器に
採取した後、持ち帰り、分析を行う従来の方法では、S
6ガス中の上記の様な分解成分は、ガスを採取する容
器の内壁に付着している微量な水分の影響等により、容
器内壁に吸着され、濃度が減少することがあった。ガス
絶縁電気機器の内部異常を早期発見するためには、内部
異常の初期に生成された低濃度の分解成分を検出する必
要がある。ところが、上記の様に、分析対象成分の中に
は、ガス採取方法、ガス採取容器、あるいは運搬方法等
の影響によって、濃度が経時的に減少するものがあり、
検出限界以下の濃度となり内部異常の早期発見が困難に
なるという問題点があった。
【0004】この発明は上記のような問題点を解消する
ために成されたもので、ガス絶縁電気機器内のSF6
スを採取した後の異常ガス成分となる分解成分の濃度低
下を防止して、正確な分析が可能なガス採取方法および
ガス採取装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わるガス絶縁電気機器のガス採取方法は、吸着剤を内蔵
する吸着管をガス絶縁電気機器内部と連通する配管に接
続し、上記ガス絶縁電気機器内のSF6ガスを上記吸着
管に導き、上記SF6ガス中の異常ガス成分を上記吸着
剤にて捕集するものである。
【0006】この発明の請求項2に係わるガス絶縁電気
機器のガス採取装置は、ガス絶縁電気機器内と連通し、
該ガス絶縁電気機器内のSF6ガスを採取するための連
通管と、この連通管と連通し、内蔵された吸着剤にて上
記SF6ガス中の異常ガス成分を捕集する吸着管とを備
えたものである。
【0007】この発明の請求項3に係わるガス絶縁電気
機器のガス採取装置は、吸着管に該吸着管より排出され
るガスを回収するガス回収容器を接続したものである。
【0008】この発明の請求項4に係わるガス絶縁電気
機器のガス採取装置は、ガス回収容器に減圧手段を備え
たものである。
【0009】この発明の請求項5に係わるガス絶縁電気
機器のガス採取装置は、ガス絶縁電気機器が、内部のS
6ガスを外部の冷却器に送り循環させるガス循環系を
有するガス循環冷却方式であって、上記ガス循環系内に
バイパス流路を設け、このバイパス流路内に吸着管を配
設したものである。
【0010】この発明の請求項6に係わるガス絶縁電気
機器のガス採取装置は、両端がガス絶縁電気機器内と連
通して該ガス絶縁電気機器内のSF6ガスを循環させる
ガス循環系を備え、吸着管を上記ガス循環系内に配設し
たものである。
【0011】この発明の請求項7に係わるガス絶縁電気
機器のガス採取装置は、吸着管を冷却する冷却手段を備
えたものである。
【0012】この発明の請求項8に係わるガス絶縁電気
機器のガス採取装置は、吸着管を加熱して異常ガス成分
を吸着剤より離脱させる離脱手段と、上記離脱した異常
ガス成分を上記吸着管より排出して検出する検出手段
と、上記吸着管へのガス絶縁電気機器内のSF6ガスの
導入あるいは上記吸着管から上記異常ガス成分の離脱、
排出のいずれか一方に切り替える切り替え手段を備えた
ものである。
【0013】この発明の請求項9に係わるガス絶縁電気
機器のガス採取装置は、捕集すべき異常ガス成分に応じ
て、異なる材料で構成された吸着剤を内蔵する吸着管
を、複数個連結したものである。
【0014】この発明の請求項10に係わるガス絶縁電
気機器のガス採取装置は、捕集すべき異常ガス成分に応
じて複数種の材料で構成された吸着剤を、吸着管内に、
ガスの透過方向に対して積層して配置したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図につ
いて説明する。図1は、この発明の実施の形態1におけ
るガス絶縁変圧器のガス採取装置を示す概略構成図であ
る。図において、1はガス絶縁電気機器としてのガス絶
縁変圧器、2は吸着管、3は吸着管2に内蔵され、ガス
中の異常ガス成分を吸着する吸着剤、4はガス回収容器
としてのガス回収袋、5aおよび5bはそれぞれガス絶
縁変圧器1内に封入されたSF6ガスおよびガス回収袋
4に回収されたSF6ガスである。6a、6b、6cお
よび6dはSF6ガス5a流路となる配管で、特に、6
a、6bはSF6ガス5a採取時にガス絶縁変圧器1と
吸着管2とを連通する連通管としての配管、6c、6d
は吸着管2とガス回収袋4とを連通する配管である。7
aおよび7bはそれぞれガス絶縁変圧器1ないし吸着管
2間のガス採取用、および吸着管2ないしガス回収袋4
間の流路開閉用として設けられた、バルブである。8
a、8bは吸着管2と配管6b,6cとを連結するため
のコネクタ、9a、9bは吸着管2およびコネクタ8
a,8bと密着し、SF6ガス5aが流路内から漏洩し
ないようにするシール材である。
【0016】ここで、吸着管2に内蔵され、SF6ガス
5a中の異常ガス成分を吸着、捕集する吸着剤3には、
例えば、低および高沸点炭化水素化合物等を吸着する活
性炭、低沸点炭化水素化合物等を吸着するシリカゲル、
また、アルコール、ケトン、アミン、アルデヒド、S化
合物等を吸着するポーラスポリマービーズ等がある。
【0017】次に、上記のように構成される実施の形態
1におけるガス採取装置の動作について説明する。ま
ず、吸着管2と配管6b,6cとをコネクタ8a,8b
で接続し、ガス回収袋4の空気およびガスは、手で押す
等して予め排気しておく。次に、バルブ7bを吸着管2
ないしガス回収袋4間が連通する様に開放し、バルブ7
aをガス絶縁変圧器1ないし吸着管2間が連通する様に
徐々に開放する。これにより、ガス絶縁変圧器1内のS
6ガス5aは、配管6a〜バルブ7a〜配管6bの順
に流れて吸着管2に導かれる。吸着管2内では、SF6
ガス5a中に存在する異常ガス成分を吸着剤3に濃縮し
て吸着、捕集する。吸着管2から排出されたSF6ガス
5aは、配管6c〜バルブ7b〜配管6dの順に流れて
ガス回収袋4に導かれ、ガス回収袋4内に溜まる。ガス
回収袋4が満杯になったら、バルブ7a,7bを閉じ
る。この後、吸着管2を取り外し、吸着剤3に捕集され
たSF6ガス5a中の異常ガス成分を加熱により離脱さ
せて分析する。
【0018】この様に上記実施の形態1によれば、ガス
絶縁変圧器1と吸着管2とを連通する配管6a,6bに
よって、ガス絶縁変圧器1内のSF6ガス5aを吸着管
2内に導き、SF6ガス5a中に存在する異常ガス成分
を吸着剤3に濃縮して吸着、捕集する。このため、ガス
絶縁電気機器1内のSF6ガス5aを一旦容器に採取し
た後、持ち帰り分析を行う従来の方法のように、ガス採
取容器、あるいは運搬方法等の影響を受けること無く、
ガス絶縁電気機器1内のSF6ガス5aをそのまま吸着
管2内に導くことができる。これにより、SF6ガス5
a中の異常ガス成分となる分解成分の濃度が経時的に減
少することはなく、内部異常の初期に生成された低濃度
の異常ガス成分を検出することができ、内部異常の早期
発見が可能になる。また、吸着剤3に濃縮して吸着、捕
集された異常ガス成分は経時的に変化することはなく、
吸着管2を分析センター等に持ち帰り分析しても、安定
的に正確な分析結果が得られる。
【0019】また、ガス回収袋4を吸着管2に接続し
て、SF6ガス5aを排気させるようにしたため、ガス
絶縁変圧器1内のSF6ガス5aを吸着管2内に容易に
導いて、異常ガス成分を吸着剤3に捕集できる。
【0020】実施の形態2.次に、この発明の実施の形
態2を図について説明する。図2は、この発明の実施の
形態2におけるガス絶縁変圧器のガス採取装置を示す概
略構成図である。図において、1〜3、5a、5b、8
a、8b、9aおよび9bは上記実施の形態1と同じも
の、4aは、減圧手段としての排気装置10が接続され
た金属製のガス回収容器である。また、6a〜6gはS
6ガス5aの流路となる配管で、特に、6a、6bお
よび6eはSF6ガス5a採取時にガス絶縁変圧器1と
吸着管2とを連通する連通管としての配管、6c、6d
は吸着管2とガス回収容器4aとを連通する配管、6
f、6gはガス回収容器4aと排気装置10とを連通す
る配管である。7aはガス絶縁変圧器1ないし吸着管2
間のガス採取用のバルブ、7b〜7dはそれぞれ吸着管
2ないしガス回収容器4a間、ガス回収容器4aないし
排気装置10間、ガス絶縁変圧器1ないし吸着管2間に
設けられた、流路開閉用のバルブである。
【0021】次に、上記のように構成される実施の形態
2におけるガス採取装置の動作について説明する。あら
かじめ、バルブ7aを閉じた状態でバルブ7b,7c,
7dを開放し、排気装置10により吸着管2、ガス回収
容器4aおよび配管6b〜6g内の空気およびガスを排
気する。次に、バルブ7aをガス絶縁変圧器1ないし吸
着管2間が連通する様に徐々に開放する。これにより、
ガス絶縁変圧器1内のSF6ガス5aは、配管6a〜バ
ルブ7a〜配管6e〜バルブ7c〜配管6bの順に流れ
て吸着管2に導かれる。吸着管2内では、SF6ガス5
a中に存在する異常ガス成分を吸着剤3に濃縮して吸
着、捕集する。吸着管2から排出されたSF6ガス5a
は、配管6c〜バルブ7b〜配管6dの順に流れてガス
回収容器4aに導かれ、ガス回収容器4a内に溜まる。
【0022】この実施の形態2では、上記実施の形態1
のガス回収袋4の代わりに、減圧手段としての排気装置
10が接続された金属製のガス回収容器4aを用いたも
のである。このため、ガス絶縁変圧器1内のSF6ガス
5aの圧力が非常に低い場合でも、迅速にSF6ガス5
aを吸着管2に導くことができる。また、排気装置10
を用いてガス回収容器4a内の減圧度を変えることによ
り、吸着管2を透過するSF6ガス5aの量を調節でき
る。
【0023】実施の形態3.次に、この発明の実施の形
態3を図について説明する。図3は、この発明の実施の
形態3におけるガス絶縁変圧器のガス採取装置を示す概
略構成図である。図に示すように、上記実施の形態2で
示したガス採取装置に、吸着管2を覆う保温槽11を設
け、例えばペルチェ効果等を利用した冷風発生装置12
を用いて、冷風を空気給排出口13aから保温槽11の
内部に送り込み、空気給排出口13bから排出させる。
【0024】この実施の形態3は、吸着管2を冷却する
冷却手段としての保温槽11および冷風発生装置12を
設け、吸着剤3を冷却してSF6ガス5aと接触させる
ようにしたものである。一般に、吸着剤3の吸着、捕集
能力は低温の方が優れている。このため、吸着剤3の吸
着、捕集能力が増大し、SF6ガス5a中の異常ガス成
分が効率的に濃縮捕集できる。
【0025】実施の形態4.次に、この発明の実施の形
態4を図について説明する。図4は、この発明の実施の
形態4におけるガス絶縁変圧器のガス採取装置を示す概
略構成図である。図に示すように、ガス絶縁変圧器は、
ガス絶縁変圧器(タンク)1内のSF6ガス5aを外部
の冷却器14にガスブロワ15で送り循環させるガス循
環冷却方式であり、16a、16b、16cはガス循環
系路となる配管である。また、2、3、4a、5a、5
b、6c、6d、6f、6g、7b、7d、8a、8
b、9a、9bおよび10は上記実施の形態2と同じも
の、17a〜17dはガス循環系路のバイパス流路とな
る配管で、7e、7fはバイパス流路内の流路開閉用の
バルブである。
【0026】この実施の形態4におけるガス採取装置で
は、ガス循環冷却方式のガス絶縁変圧器のガス循環系内
にバイパス流路を設け、このバイパス流路内に吸着管2
を配設したものである。ガス絶縁変圧器においては、ガ
ス絶縁変圧器(タンク)1内のSF6ガス5aは、ガス
絶縁変圧器(タンク)1〜配管16a〜ガスブロワ15
〜配管16b〜冷却器14〜配管16c〜ガス絶縁変圧
器(タンク)1の順に循環する。また、ガス採取装置で
は、配管17aがガス絶縁変圧器のガス循環系路内の配
管16bと接続されてSF6ガス5aをバイパス流路内
に導き、配管17dがガス絶縁変圧器のガス循環系路内
の配管16cと接続されてSF6ガス5aをガス循環系
路に戻す。すなわち、ガス絶縁変圧器のガス循環系路内
のSF6ガス5aの一部は、配管17a〜バルブ7e〜
配管17b〜吸着管2〜配管17c〜バルブ7f〜配管
17dの順に流れてガス循環系路に戻る。なお、SF6
ガス5aをバイパス流路を循環させるときは、ガス回収
容器4a側のバルブ7bは閉じる。
【0027】この実施の形態4では、ガス絶縁変圧器
(タンク)1内のSF6ガス5aを循環させながら、吸
着剤3と接触させることができ、吸着剤3と接触するS
6ガス5aの総量は非常に多くなる。このため、SF6
ガス5a中の異常ガス成分の濃縮捕集が極めて効果的に
行うことができ、ガス絶縁変圧器(タンク)1内に存在
する非常に微量の異常ガス成分も捕集できる。
【0028】なお、この実施の形態4ではガス循環冷却
方式のガス絶縁変圧器について説明したが、SF6ガス
5aを循環させない自冷式のガス絶縁変圧器の場合、ガ
ス絶縁変圧器内と連通してガス絶縁変圧器内のSF6
ス5aを循環させるガス循環系を新たに設け、このガス
循環系内に上記実施の形態4と同様のバイパス流路を設
けることによって、同様の効果が得られる。
【0029】実施の形態5.次に、この発明の実施の形
態5について説明する。上記実施の形態1で、吸着剤3
の種類について述べたが、この実施の形態5では、吸着
管2を複数個連結し、各吸着管2に異なる種類の吸着剤
3を内蔵させるものとする。それぞれの吸着剤3の捕集
される異常ガス成分は異なるものであるため、捕集すべ
き成分に応じて吸着剤3の種類を選択して、吸着管2を
連結させることにより、一度に複数種の異常ガス成分を
効果的に捕集できる。
【0030】なお、上記実施の形態5では吸着管2を複
数個連結したが、1個の吸着管2内に、複数種の材料で
構成された吸着剤3を、ガスの透過方向に対して積層し
て配置しても良く、上記実施の形態5と同様の効果が得
られ、さらに、装置の小形化、簡略化が図れる。
【0031】実施の形態6.次に、この発明の実施の形
態6を図について説明する。図5は、この発明の実施の
形態6におけるガス絶縁変圧器のガス採取装置を示す概
略構成図である。図に示すように、上記実施の形態2で
示したガス採取装置に、異常ガス成分を吸着剤3から離
脱させる手段となる、吸着管2を加熱するヒーター18
と、異常ガス成分を検出する手段となるガスセンサー1
9と、吸着管2へのガス絶縁変圧器1内のSF6ガスの
導入あるいは上記吸着管2から上記異常ガス成分の離
脱、排出のいずれか一方に切り替える切り替え手段とな
る三方バルブ21a,21bと、空気を吸引するための
吸引ポンプ20とを設けたものである。また、6a〜6
iはSF6ガス5aの流路となる配管であるが、特に、
6a、6b、6eおよび6hはSF6ガス5a採取時に
ガス絶縁変圧器1と吸着管2とを連通する連通管として
の配管であり、22は三方バルブ21aに接続された空
気取り込み用の配管、23a、23bは三方バルブ21
bからガスセンサー19に空気を導くための配管であ
る。
【0032】この実施の形態6では、三方バルブ21
a,21bをSF6ガス5a採取状態に設定することに
より、上記実施の形態2と全く同様にガス絶縁変圧器1
内のSF6ガス5aを吸着管2に導き、異常ガス成分を
吸着剤3に濃縮して吸着、捕集する。その後、吸着管2
から上記異常ガス成分を離脱、排出するために三方バル
ブ21a,21bを切り替え、吸引ポンプ20を動作さ
せて空気取り込み用の配管22より空気を取り込み、三
方バルブ21a〜配管6h〜バルブ7c〜配管6b〜吸
着管2〜配管6c〜バルブ7b〜配管6i〜三方バルブ
21b〜配管21a〜吸引ポンプ20〜配管23bの順
に流してガスセンサー19に空気を導く。この間、ヒー
ター18で吸着管2を加熱する。これにより、吸着剤3
に吸着、捕集されていた異常ガス成分は、離脱して、空
気と共に吸着管2から排出しガスセンサー19に導か
れ、ガスセンサー19において検出される。
【0033】この実施の形態6では、吸着管2へのガス
絶縁変圧器1内のSF6ガス5aの導入あるいは上記吸
着管2から異常ガス成分の離脱、排出を、三方バルブ2
1a,21bで切り替えて、SF6ガス5a中の異常ガ
ス成分の捕集と、その分析とを同一装置で行えるように
したものである。このため、吸着管2を取り外して他の
場所で異常ガス成分を分析する等の手間が不要になり、
ガス絶縁変圧器1内のSF6ガス5a中の異常ガス成分
を捕集して分析する一連の作業が迅速に容易に行うこと
ができる。
【0034】
【発明の効果】以上のようにこの発明によると、吸着剤
を内蔵する吸着管をガス絶縁電気機器内部と連通する配
管に接続し、ガス絶縁電気機器内のSF6ガスを吸着管
に導いて異常ガス成分を吸着剤にて捕集するようにした
ため、SF6ガス中の異常ガス成分の濃度が経時的に減
少することはなく、異常ガス成分の分析を安定的に正確
に行えると共に、ガス絶縁電気機器の内部異常の早期発
見が可能になるガス絶縁電気機器のガス採取方法を提供
することができる。
【0035】また、この発明によるガス絶縁電気機器の
ガス採取装置は、ガス絶縁電気機器内と連通し、該ガス
絶縁電気機器内のSF6ガスを採取するための連通管
と、この連通管と連通し、内蔵された吸着剤にて上記S
6ガス中の異常ガス成分を捕集する吸着管とを備えた
ため、SF6ガス中の異常ガス成分の濃度が経時的に減
少することはなく、異常ガス成分の分析を安定的に正確
に行えると共に、ガス絶縁電気機器の内部異常の早期発
見が可能になる。
【0036】またこの発明によると、吸着管に該吸着管
より排出されるガスを回収するガス回収容器を接続した
ため、ガス絶縁電気機器内のSF6ガスを吸着管内に容
易に導いて、異常ガス成分を捕集でき、ガス絶縁電気機
器内の異常診断が行える。
【0037】またこの発明によると、ガス回収容器に減
圧手段を備えたため、ガス絶縁電気機器内のSF6ガス
の圧力に係わらず、迅速にSF6ガスを吸着管に導くこ
とができ、また、吸着管を透過するSF6ガスの量を調
節できるため、ガス絶縁電気機器内の異常診断の精度を
向上させることができる。
【0038】またこの発明によると、ガス循環冷却方式
のガス絶縁電気機器におけるガス循環系内にバイパス流
路を設け、このバイパス流路内に吸着管を配設したた
め、吸着剤と接触するSF6ガスの総量が非常に多くな
り、異常ガス成分の濃縮捕集が極めて効果的に行うこと
ができ、ガス絶縁電気機器内の異常診断の精度を向上さ
せることができる。
【0039】またこの発明によると、両端がガス絶縁電
気機器内と連通して該ガス絶縁電気機器内のSF6ガス
を循環させるガス循環系を備え、吸着管を上記ガス循環
系内に配設したため、吸着剤と接触するSF6ガスの総
量が非常に多くなり、異常ガス成分の濃縮捕集が極めて
効果的に行うことができ、ガス絶縁電気機器内の異常診
断の精度を向上させることができる。
【0040】またこの発明によると、吸着管を冷却する
冷却手段を備えたため、吸着剤の吸着、捕集能力が増大
し、SF6ガス中の異常ガス成分が効率的に濃縮捕集で
き、ガス絶縁電気機器内の異常診断の精度を向上させる
ことができる。
【0041】またこの発明によると、吸着管を加熱して
異常ガス成分を吸着剤より離脱させる離脱手段と、上記
離脱した異常ガス成分を上記吸着管より排出して検出す
る検出手段と、上記吸着管へのガス絶縁電気機器内のS
6ガスの導入あるいは上記吸着管から上記異常ガス成
分の離脱、排出のいずれか一方に切り替える切り替え手
段を備えたため、SF6ガス中の異常ガス成分を捕集し
て分析する一連の作業が迅速に容易に行うことができ
る、ガス絶縁電気機器内の異常診断が効率的に行える。
【0042】またこの発明によると、捕集すべき異常ガ
ス成分に応じて、異なる材料で構成された吸着剤を内蔵
する吸着管を複数個連結したため、一度に複数種の異常
ガス成分を効果的に捕集でき、ガス絶縁電気機器内の異
常診断の精度を向上させることができる。
【0043】またこの発明によると、捕集すべき異常ガ
ス成分に応じて複数種の材料で構成された吸着剤を、吸
着管内に、ガスの透過方向に対して積層して配置したた
め、一度に複数種の異常ガス成分を効果的に捕集でき、
ガス絶縁電気機器内の異常診断の精度を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるガス絶縁変圧
器のガス採取装置を示す概略構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態2によるガス絶縁変圧
器のガス採取装置を示す概略構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態3によるガス絶縁変圧
器のガス採取装置を示す概略構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態4によるガス絶縁変圧
器のガス採取装置を示す概略構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態6によるガス絶縁変圧
器のガス採取装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 ガス絶縁変圧器、2 吸着管、3 吸着剤、4 ガ
ス回収容器としてのガス回収袋、4a ガス回収容器、
5a,5b SF6ガス、6a,6b,6e,6h 連
通管としての配管、10 減圧手段としての排気装置、
11 冷却手段としての保温槽、12 冷却手段として
の冷風発生装置、14 冷却器、16a,16b,16
c ガス循環系路、17a,17b,17c,17d
バイパス流路、18 離脱手段としてのヒーター、19
検出手段としてのガスセンサー、21a,21b 切
り替え手段としての三方バルブ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着剤を内蔵する吸着管をガス絶縁電気
    機器内部と連通する配管に接続し、上記ガス絶縁電気機
    器内のSF6ガスを上記吸着管に導き、上記SF6ガス中
    の異常ガス成分を上記吸着剤にて捕集することを特徴と
    するガス絶縁電気機器のガス採取方法。
  2. 【請求項2】 ガス絶縁電気機器内と連通し、該ガス絶
    縁電気機器内のSF6ガスを採取するための連通管と、
    この連通管と連通し、内蔵された吸着剤にて上記SF6
    ガス中の異常ガス成分を捕集する吸着管とを備えたこと
    を特徴とするガス絶縁電気機器のガス採取装置。
  3. 【請求項3】 吸着管に該吸着管より排出されるガスを
    回収するガス回収容器を接続したことを特徴とする請求
    項2記載のガス絶縁電気機器のガス採取装置。
  4. 【請求項4】 ガス回収容器に減圧手段を備えたことを
    特徴とする請求項3記載のガス絶縁電気機器のガス採取
    装置。
  5. 【請求項5】 ガス絶縁電気機器が、内部のSF6ガス
    を外部の冷却器に送り循環させるガス循環系を有するガ
    ス循環冷却方式の場合、上記ガス循環系内にバイパス流
    路を設け、このバイパス流路内に吸着管を配設したこと
    を特徴とする請求項2記載のガス絶縁電気機器のガス採
    取装置。
  6. 【請求項6】 両端がガス絶縁電気機器内と連通して該
    ガス絶縁電気機器内のSF6ガスを循環させるガス循環
    系を備え、吸着管を上記ガス循環系内に配設したことを
    特徴とする請求項2記載のガス絶縁電気機器のガス採取
    装置。
  7. 【請求項7】 吸着管を冷却する冷却手段を備えたこと
    を特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のガス絶縁
    電気機器のガス採取装置。
  8. 【請求項8】 吸着管を加熱して異常ガス成分を吸着剤
    より離脱させる離脱手段と、上記離脱した異常ガス成分
    を上記吸着管より排出して検出する検出手段と、上記吸
    着管へのガス絶縁電気機器内のSF6ガスの導入あるい
    は上記吸着管から上記異常ガス成分の離脱、排出のいず
    れか一方に切り替える切り替え手段とを備えたことを特
    徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のガス絶縁電気
    機器のガス採取装置。
  9. 【請求項9】 捕集すべき異常ガス成分に応じて、異な
    る材料で構成された吸着剤を内蔵する吸着管を、複数個
    連結したことを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記
    載のガス絶縁電気機器のガス採取装置。
  10. 【請求項10】 捕集すべき異常ガス成分に応じて複数
    種の材料で構成された吸着剤を、吸着管内に、ガスの透
    過方向に対して積層して配置したことを特徴とする請求
    項2〜8のいずれかに記載のガス絶縁電気機器のガス採
    取装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005241473A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Perkinelmer Japan Co Ltd 空気汚染物質捕集装置
JP2010025720A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Sharp Corp 呼気測定装置及び呼気収集装置
CN104214884A (zh) * 2014-09-26 2014-12-17 国网河南省电力公司南阳供电公司 一种变电站六氟化硫废气排放收集系统

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