JPH10331856A - 摺動装置 - Google Patents

摺動装置

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JPH10331856A
JPH10331856A JP14061997A JP14061997A JPH10331856A JP H10331856 A JPH10331856 A JP H10331856A JP 14061997 A JP14061997 A JP 14061997A JP 14061997 A JP14061997 A JP 14061997A JP H10331856 A JPH10331856 A JP H10331856A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】様々な摺動条件においても摩耗量が少なく良好
に対応できる摺動装置を提供する。 【解決手段】互いに摺接する酸化物系セラミックスから
なる摺動部材と耐熱樹脂からなる摺動部材を互いに摺動
させるようにした摺動装置であって、セラミックス製摺
動部材を表面粗さがRa0.2〜0.7で球状結晶表面
を呈したものとするとともに、樹脂製摺動部材を熱変形
温度150℃以上且つロックウエル硬度HR120以上
となしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種産業機械、工
作機械、OA機器等において使用される摺動装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より各種軸受け、案内装置、バル
ブ、ポンプ等複数の摺動部材同士を摺動させて利用する
摺動装置が用いられている。
【0003】このような摺動装置において各摺動部材の
材質としては金属材が一般的であったが、近年耐摩耗特
性を高めるためにセラミックスが用いられている。しか
し互いに摺動する摺動部材を共にセラミックス等の硬質
材で形成すると摩耗量が大きくなってしまう傾向がある
など、摺動装置を構成する摺動部材の材質の組合せは非
常に重要である。
【0004】そこで一方の摺動部材をセラミックスで構
成し、他方の摺動部材を樹脂で構成し、両者を摺動させ
ることで摩耗を減らすようにした摺動装置が提案されて
いる。例えば、特開昭62−210275号や特開昭6
3−85269号公報には、ベーンポンプやコンプレッ
サーにおいて、一方の摺動部材を高硬度、高靱性で耐摩
耗性に優れたセラミックスとし、他方の摺動部材をポリ
イミド系樹脂に固体潤滑材を添加した樹脂組成物で構成
することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記のセラミ
ックスと樹脂の組合せからなる摺動装置では、セラミッ
クスの表面粗さが悪いと樹脂がアブレッシブ(研磨)摩
耗を起こし潤滑性を付与したポリイミド樹脂でも潤滑効
果を発揮することなく摩耗してしまうことがあった。
【0006】セラミックスと樹脂の組合せでは一般的
に、セラミックスの表面粗さを小さくすることで樹脂の
アブレッシブ摩耗は低減できるが、逆にセラミックスの
摺動面を鏡面状態まで仕上げて表面粗さを小さくすると
接触面積が大きくなり摩擦トルクの増大により発熱し、
樹脂側が溶融摩耗する問題が起こる。これに対して、長
時間や高負荷の摺動時に高い摩擦熱が発生すると樹脂が
軟化するためアブレッシブ摩耗は発生しにくくなるので
あるが、これにかわってセラミックスの表面酸化反応に
よる腐食摩耗(酸化摩耗)が顕在化する傾向がある。例
えばSiC,その他のSi化合物を用いた場合、摩耗粉
が発生しやすく、その結果、セラミックス製摺動部材が
摩耗して表面が粗くなり、ひいては樹脂摺動部材側を摩
耗させてしまうという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題に鑑
み、酸化物系セラミックスからなる摺動部材と耐熱樹脂
からなる摺動部材を互いに摺動させるようにした摺動装
置であって、セラミックス製摺動部材を表面粗さがRa
0.2〜0.7で球状結晶表面を呈したものとするとと
もに、樹脂製摺動部材を熱変形温度150℃以上且つロ
ックウエル硬度HR120以上となしたことを特徴とす
る。
【0008】
【作用】本発明によれば、摺動性に優れるセラミックと
樹脂との組合せからなるため、互いの摩耗量を低くする
ことができる。
【0009】また、表面粗さがRa0.2〜0.7で球
状結晶を呈したセラミックスを用いたことにより接触面
積が小さく、加えて、ロックウエル硬度HRがRスケー
ル120以上の樹脂材料を用いたので樹脂側がセラミッ
クス表面の微小谷間に食い込み過ぎることもないのでア
ブレッシブ摩耗を起こしにくく、摩擦による発熱も比較
的小さい。
【0010】さらに、このように発熱しにくいことに加
えて、熱変形温度150℃以上の樹脂材料を用いたこと
により発熱による溶融摩耗は発生しにくい。
【0011】また、発熱が大きくなってしまった場合に
も、セラミックスとして酸化物を用いたことにより(酸
化物を主としてものを含む)、前記酸化摩耗が発生しな
い。
【0012】したがって、様々な摺動条件においても良
好に対応できるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の摺動装置の実施形態を図
によって説明する。図1および図2に本発明摺動装置の
実施形態としての軸受装置とディスクバルブをそれぞれ
示し、まず、図1に示す軸受装置は、酸化物系セラミッ
クスからなる摺動部材:軸11とこれを支持する樹脂製
の摺動部材:軸受12からなり、この軸11が不図示の
駆動装置により回転方向あるいは直線方向に駆動し、そ
の際に軸受12と摺動するようになっている。
【0014】次ぎに、図2に示すディスクバルブは、酸
化物系セラミックスからなる板状の摺動部材、第一弁体
21と樹脂製の摺動部材、第二弁体22を互いの主面同
士を当接させて重ね合わせたものであり、上記主面を摺
動させて、互いの貫通孔の連通、遮断を切り換えるよう
にしてある。
【0015】これらの実施形態において、酸化物系セラ
ミック製の軸11および第一弁体21はいずれも表面粗
さがRa0.2〜0.7で球状結晶表面を呈した摺動部
材であり、他方、樹脂製の軸受21および第二弁体22
はいずれも熱変形温度150℃以上且つロックウエル硬
度HRがRスケール120以上のものである。
【0016】上記酸化物系セラミックスとしては、アル
ミナ、ジルコニア、ジルコニア分散アルミナ、アルミナ
分散ジルコニア、アルティックなどで摺動面のビッカー
ズ硬度が12GPa以上のもの、あるいは、これらを主
成分としたものが好ましい。
【0017】図3に、上記セラミック製摺動部材1の表
面状態を示す模式図を示し、同図に示すように、セラミ
ック製摺動部材1の表面2は大きめの粒子3の谷間に小
さめの粒子4が存在し且つそれぞれの粒子3、4が球状
を維持した状態で、その表面粗さがRa0.2〜0.7
となっている。これに対して図4に示すように、鏡面仕
上げしたセラミック製摺動部材5では、表面2が小さめ
の粒子4のみで構成され且つその表面部分が削られて平
坦面となっている。
【0018】図3のようにセラミックスの表面が球状結
晶状を呈するようにする方法は以下に説明するとおりで
ある。
【0019】球状結晶表面のセラミックスは、一旦焼結
させたものを表面仕上げした後、再度、熱処理すること
によって、図3に示すように大きめの粒子3から小さめ
の粒子4を派生せしめ、通常、丸みを帯びた20μm程
度の比較的大きな球状結晶の谷間に3μm程度の小結晶
が形成されたものである。なお、球状結晶表面を得るた
めの他の方法としてエッチング処理により同程度の表面
粗さを持ち、大きな粒子の表面が滑らか且つなだらかと
なった球状結晶表面を得ることができる。
【0020】一方、上記樹脂材料としてはナイロン、フ
ェノール、ポリイミド、ポリフェニレンサルフェイド、
ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリミアミド、ポ
リエーテルエーテルケトン、または、樹脂にフィラー
(例えばGF/ガラスファイバー、CF/カーボンファ
イバー)を添加した複合材料などの中から熱変形温度1
50℃以上且つロックウエル硬度HR120以上のもの
選択することができる。
【0021】なお、セラミック製摺動部材5に対応する
摺動部材は射出成形や加熱圧縮成形または、粉末成型後
に加熱硬化させる方法により部材全体を前記樹脂で構成
したものの他、金属やセラミック、他の樹脂などからな
る部材の摺動面のみに前記樹脂を適宜コーティングした
ものであっても構わない。
【0022】このように構成される上記摺動部材は、球
状結晶表面を呈したセラミックスを用いたことにより接
触面積が小さく、加えて、比較的硬度の大きな樹脂材料
を用いたので樹脂側がセラミックス表面の微小谷間に食
い込み過ぎることもないのでアブレッシブ摩耗を起こし
にくく、摩擦による発熱も比較的小さい。
【0023】さらに、このように発熱しにくいことに加
えて、耐熱性樹脂材料を用いたことにより発熱による溶
融摩耗は発生しにくい。
【0024】また、発熱が大きくなってしまった場合に
も、セラミックスとして酸化物を用いたことにより、前
記酸化摩耗が発生しない。
【0025】なお、上記セラミックスの表面粗さがRa
0.2未満の場合は接触面積が大きくなり、鏡面仕上げ
と同様に摩擦トルクが増大し発熱量が多くなる恐れがあ
り、これに伴い摩耗量が多くなる問題があり、また、表
面粗さがRa0.7超過の場合、樹脂側にアブレッシブ
摩耗を発生させる恐れがある。
【0026】また、上記樹脂材料のロックウエル硬度H
RがRスケール120未満の場合、樹脂側がセラミック
ス表面の微小谷間に食い込み過ぎ、摩擦トルクが増大し
発熱量が多くなる恐れがある。
【0027】さらに、上記樹脂材料の熱変形温度が15
0℃未満の場合、耐熱性が低いので、長時間や高負荷の
摺動時に高い摩擦熱が発生する時に、比較的容易に溶融
摩耗を起こしやすい。
【0028】ところで、本発明において樹脂の変形温度
の求め方は、テストピースに18.6kg/cm2 の応
力を加えて加熱したときに2.5mm以上の変形が始ま
る温度を測定するものであり、詳細はJIS K−72
07に準拠して行った。また、ロックウェル硬度は、鋼
球に基準荷重、測定荷重を加え再び基準荷重に戻したと
きの試験片表面に出来たくぼみ深さの正味の増加分から
計算式でもとめたものである。本発明で試料に用いた樹
脂の測定はRスケールで行った。 なお、本発明の摺動
装置の他実施形態としては、ベーンポンプ、プランジャ
ーポンプ等の各種ポンプ装置、ベアリング、スピンドル
等の軸受装置、ガイドレール、リニアステージ等の案内
装置、シール部材を備えたメカニカルシール、コピー機
の定着装置における分離等のOA機器関連装置、カッタ
ー、加工治具、ダイス等の工作用装置、あるいは歯車、
キャプスタン等の部材を備えた各種産業機械用装置など
がある。
【0029】
【実験例】以下、本発明の有効性を確認するため各種セ
ラミック材料と各種樹脂材料の組合せにおける摺動特性
についてBOD(ボール・オン・ディスク)型試験機で
実験した。図5は、この実験に供した試験機の構造を示
し、同図に示すように、ディスク31の表面にボール3
2を点接触させて一定の荷重で押しつけるとともに、デ
ィスク31を一定の速度で回転させるようになってお
り、この試験機を用いて摩擦係数と摩耗量を測定した。
【0030】予備実験(実験例1) 前記ディスク材31としてアルミナ、ジルコニア、窒化
珪素、炭化珪素、窒化アルミ、サファイア、アルティッ
ク、超硬合金、サーメット、チタン酸カルシウム、SK
H、ボール材32としてアルミナ、ナイロン、ポリイミ
ド樹脂、ポリフェニレンサルファイトにガラスフィアバ
ー40重量%添加したもの(以下、PPS−GF40と略称
する)からそれぞれなるものを用意した。これら各種材
質の組合せで、大気雰囲気中で無潤滑の試験を行った。
ディスク31及びボール32の摺動面はすべてラッピン
グ加工で鏡面仕上げし、ディスク31の回転速度5m/
s、ボール32の押しつけ荷重1kgで15分間運転し
たときの摩耗係数と摩耗量を測定した。結果は表3に示
す通りである。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】表3から明らかなように、前記試験条件で
は、セラミックスとセラミック又は金属との組合せの場
合(No.1〜11)、アブレッシブな摩耗量が多く、
且つ、組合せによって摩耗量も大きく異なることが判っ
た。ディスク31がサーメットまたは炭化珪素の組合せ
では摩耗が比較的小さいが、それ以外のセラミックスと
の組合せでは摩耗量がかなり多い。
【0035】これに対してボール32に樹脂を用いたも
の(No.12〜44)ではディスク31側の摩耗がな
くなるか、或いはあってもかなり減少する。ボール32
の摩耗形態としては、凝着摩耗、溶融摩耗が支配的であ
った。ボール32の摩耗は自己の材質、或いは相手側の
材質によっても異なっているが、熱変形温度150℃以
上且つロックウエル硬度HRがRスケール120以上の
ポリイミド樹脂、PPS−GF40は前記セラミック或いは
ナイロンと比べて摩耗量が小さく、他方、ディスク31
の摩耗は、ポリイミド樹脂、PPS−GF40のボール32
を用いた場合、その材質に大きく左右されることなく全
体的に摩耗量が少ない。これは、ポリイミド、PPS−
GF40の持つ耐熱性が影響し摺動時に発生した摩擦熱に対
して溶融摩耗を抑えられたものである。
【0036】また、ポリイミド樹脂、PPS−GF40のボ
ール32を用いた場合、ディスク31側の材質としてア
ルミナ、ジルコニア、アルティック、サファイアなどの
酸化物系セラミックスを用いた組合せでは、ディスク3
1の摩耗も起こらず、ボール32の摩耗量もかなり少な
かった。
【0037】なお、表3のNo.15,16,20,2
9の如く、本実験では、ボール32をナイロンで構成
し、ディスク31をそれぞれ炭化珪素、窒化アルミ、超
硬合金、SKHで構成した場合、ディスク31の摩耗が
ない上にボール32の摩耗量もかなり少ないが、別途、
回転数を上げた試験を行った結果、これらの組合せはい
ずれも、表面酸化反応による腐食摩耗が顕著となり、ボ
ール32もディスク31も摩耗量が飛躍的に増大してし
まうという結果であった。
【0038】以上のように、この予備実験からは、セラ
ミックと樹脂の組合せで、しかも樹脂材料として熱変形
温度150℃以上且つロックウエル硬度HR120以上
の樹脂材料と酸化物系セラミックを用いることが摺動特
性上好ましいことを確認した。なお、酸化物系セラミッ
クスでもチタン酸カルシウムではディスク31の摩耗も
発生し摩耗特性が若干劣っていた(No.32,4
3)。これは比較的硬度が低いためにアブレッシブ摩耗
が起こったためで、上記酸化物系セラミックスとしては
ビッカーズ硬度が12GPa以上のものが好適であると
考えられる。
【0039】実験例2 次ぎにアルミナでディスク31を構成し、ボール32を
ナイロン、ポリイミド、PPS−GF40、ナイロン66GF
30%添加品、POMGF25%添加品で構成し、上記実験例
1と同様の実験を行った。なお、本実験ではアルミナと
して鏡面処理したままのアルミナと、表面が球状結晶を
呈したアルミナを用い、球状結晶のアルミナは熱処理温
度や熱処理前の仕上げを調整し面粗さを違えた複数種類
のものをそれぞれ実験に供した。
【0040】
【表4】
【0041】表4から明らかなように耐熱性の低いナイ
ロンを用いた場合、ナイロン(ボール32)の摩耗量が
多く、ディスク31の表面には溶融したナイロンが付着
しているものがあった。これに対して、熱変形温度15
0℃以上のポリイミド、PPS−GF40、ナイロン66GF
30%添加品、POMGF25%添加品ではナイロンに比べて
結果が極めて優れていた。
【0042】また、ポリイミド、PPS−GF40、ナイロ
ン66GF30%添加品、POMGF25%添加品について、他
方のアルミナは表面粗さがRa0.2〜0.7の球状結
晶状表面のものが鏡面化したままのアルミナよりも、摩
耗量が少なく且つ摩擦係数も小さかった。
【0043】以上より、樹脂としては熱変形温度150
℃以上のもの、酸化物系セラミックスとしては表面粗さ
がRa0.2〜0.7の球状結晶状のものが好ましいこ
とが判った。
【0044】なお、本実験例では熱処理で球状表面を形
成したアルミナを用いたが、ケミカルエッチングで球状
表面を形成したアルミナを用いてもほぼ同等の結果であ
った。
【0045】実験例3 次ぎに、耐熱性が150℃以上のもので硬度がそれぞれ
異なる、ポリイミドGF20%添加品、フッ素樹脂GF25%添
加品、全芳香族ポリエステル、ポリエーテルエーテルケ
トンの4種の樹脂でボール32をそれぞれ構成し、他
方、ディスク31を鏡面仕上げのままのアルミナと表面
粗さがRa0.5の球状結晶状表面のアルミナでそれぞ
れ構成し、前記実験例1と同様の実験を行った。その結
果を表5に示す。
【0046】
【表5】
【0047】表5から明らかなように、ロックウエル硬
度がR120未満のポリイミドGF20%添加品、フッ素樹
脂GF25%添加品、全芳香族ポリエステルでは摩耗量も多
く、また摩擦係数も大きいのに対して、ロックウエル硬
度がR120以上のポリエーテルエーテルケトンは摩耗
量も少なく且つ摩擦係数も小さかった。これをさらに検
討すると、ロックウエル硬度HRがRスケール120未
満の樹脂では鏡面仕上げのアルミナの方が結果が悪かっ
たことから、樹脂の硬度が低い場合、セラミックスの球
状結晶の谷間に樹脂が入り込むのではないかと考えられ
る。これと対比的にロックウエル硬度がR120以上の
ポリエーテルエーテルケトンでは球状結晶状表面のアル
ミナの方がよい結果であった。
【0048】以上の結果から樹脂はロックウエル硬度H
RがRスケール120以上であることが好ましいことが
判った。
【0049】
【発明の効果】叙上のように本発明の摺動装置は、球状
結晶表面を呈したセラミックスを用いたことにより接触
面積が小さく、加えて、比較的硬度の大きな樹脂材料を
用いたので樹脂側がセラミックス表面の微小谷間に食い
込み過ぎることもないので摩擦トルクが低減されるので
省力化が可能である。また、アブレッシブ摩耗を起こし
にくく、摩擦による発熱も比較的小さく、さらに、この
ように発熱しにくいことに加えて、耐熱性樹脂材料を用
いたことにより発熱による溶融摩耗は発生しにくいの
で、摩耗量が少なく耐久性があり、特に、高負荷、高荷
重下で良好に使用できるという極めて優れた効果を奏す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の摺動装置の実施形態を示す概略図であ
る。
【図2】本発明の摺動装置の別実施形態を示す概略図で
ある。
【図3】球状結晶表面を呈したセラミックスの表面を示
す概略図である。
【図4】鏡面仕上げしたセラミックスの表面を示す概略
図である。
【図5】BOD型試験機を示す概略図である。
【符号の説明】
11:軸 12:軸受 21:第一弁体 22:第二弁体 31:ディスク 32:ボール 1:セラミックス製摺動部材 2:表面 3:大きめの粒子 4:小さめの粒子 5:セラミックス製摺動部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに摺接する一方の摺動部材の少なくと
    も摺動面を表面粗さがRa0.2〜0.7で球状結晶表
    面を呈した酸化物系セラミックスで構成するとともに、
    他方の摺動部材の少なくとも摺動面を熱変形温度150
    ℃以上且つロックウエル硬度HRがRスケール120以
    上の樹脂材料で構成してなる摺動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003183078A (ja) * 2001-12-17 2003-07-03 Ngk Spark Plug Co Ltd ガイドレール
JP2017206745A (ja) * 2016-05-19 2017-11-24 日本電気硝子株式会社 板ガラス保持具

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