JPH10331751A - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置

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JPH10331751A
JPH10331751A JP9142273A JP14227397A JPH10331751A JP H10331751 A JPH10331751 A JP H10331751A JP 9142273 A JP9142273 A JP 9142273A JP 14227397 A JP14227397 A JP 14227397A JP H10331751 A JPH10331751 A JP H10331751A
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cylinder
crank angle
ignition timing
dead center
top dead
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JP9142273A
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Inventor
Kenji Hayashi
憲示 林
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関の始動時においても適切な点火時期の
算出を行うことのできる内燃機関の点火時期制御装置を
提供する。 【解決手段】任意気筒が上死点の位置から上死点後30
°CAの位置に進む予測時間T30' に基づき点火時期を
算出する。その際、当該点火信号を発生するカウンタク
ランク値の一つ前の値の計数に要した時間T33に、前回
の点火信号が発生されたカウンタクランク値の計数に要
した時間T30を同前回の点火信号が発生されたカウンタ
クランク値の一つ前の値の計数に要した時間T330 で除
した値により補正を加える。これに(5°CA/30°
CA)を乗ずることにより、同点火時期を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の点火時
期制御装置に係り、詳しくは内燃機関始動時の点火時期
を制御する上で好適な装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車用エンジンの点火時
期制御に際しては、通常電子制御装置により、そのとき
のエンジンの運転状態に応じた点火時期を演算する。そ
して、その点火時期に従って点火装置に点火動作を行わ
せるための点火信号を出力する。点火装置ではこの点火
信号に応じて点火動作を実行する。
【0003】エンジンの始動時等において、エンジン回
転速度NEが遅いとき、電子制御装置は回転速度センサ
からの回転速度信号Neに基づく回転速度NE割込みに
より、点火時期を決定する。このとき点火時期は、例え
ばエンジンの各気筒のピストンの1つが圧縮上死点前5
°CA(クランク角)に位置するときに固定されてお
り、電子制御装置は、この点火時期に基づき点火装置に
点火動作を行わせるための点火信号を出力する。そして
この点火信号に応じて点火装置が作動して点火が行われ
る。このような点火方式は一般にハード(ウェア)点火
といわれている。
【0004】一方、エンジン回転速度NEが速くなる
と、電子制御装置は、以下の態様で求められる点火時期
に基づき点火装置に点火動作を行わせるための点火信号
を出力する。
【0005】すなわち電子制御装置では、当該エンジン
が例えば6気筒エンジンであった場合、図7に示される
態様でその点火時期を算出する。なお、6気筒エンジン
の場合、同エンジンの出力軸であるクランクシャフトが
2回転する間に各気筒において概ね120°CA(72
0°CA/6)ごとに順次、点火が行われる。
【0006】ここで図7(a)は時刻Tと回転速度NE
との関係を表している。そして、同図7(a)には、第
1番目に点火される気筒の点火時期及び第2番目に点火
される気筒の点火時期を併せ示す。また、同図7(a)
には、図7(b)に示すように第1番目に点火される気
筒のピストンが圧縮上死点の位置No.1TDCにあると
きから第2番目に点火される気筒のピストンが圧縮上死
点の位置No.2TDCにあるときまでの30°CA進む
ごとに要する時間T30,T31,T32,T33をも併せ示
す。なお、電子制御装置には、公知のタイマカウンタ機
能があり、同機能により上記30°CAごとの位置に対
応する時刻が管理されている。そして、この管理される
各時刻の差から上記時間T30,T31,T32,T33が算出
され、これら算出された時間T30,T31,T32,T33が
電子制御装置に記憶される。
【0007】図7(a)に示すように、回転速度NEは
時刻Tに応じて変化している。すなわち、第1番目に点
火される気筒が点火されてから第2番目に点火される気
筒が点火されるまでの間、上記回転速度NEは徐々に増
加し、所定のピークを経た後に徐々に減少する。したが
って、上記30°CA進むごとに要する時間T30,T3
1,T32,T33はそれぞれ異なる長さの時間となってい
る。すなわち、時間T30は比較的長い時間となってい
る。そして時間T31,T32は比較的短い時間となり、時
間T33は時間T31,T32より若干長い時間となる。
【0008】このような各段階の有する経過時間特性の
もと、第2番目に点火される気筒の点火時期の算出は、
第2番目に点火される気筒のピストンが圧縮上死点の位
置No.2TDCから30°CA進むときの予測時間T3
0' が、同第2番目に点火される気筒のピストンが圧縮
上死点前30°CAの位置から圧縮上死点の位置No.2
TDCまで進むときの時間T33と同一であると仮定して
実施される。また、第2番目に点火される気筒の点火時
期は同気筒のピストンが圧縮上死点の位置No.2TDC
から5°CA/30°CA進む時期に設定されている。
したがって、第2番目に点火される気筒の点火時期は予
測時間T30' として時間T33を代用し、 θ2=T33×(5°CA/30°CA)+T2 により算出される。ここで、θ2は第2番目に点火され
る気筒の点火時期であり、T2 は、第2番目に点火され
る気筒のピストンが圧縮上死点の位置No.2TDCにあ
るときに前記タイマカウンタ機能によって管理される時
刻である。そして、このように算出される点火時期に基
づき点火信号が出力され、且つ同点火信号に応じて点火
装置が作動して点火が行われる。このような点火方式は
一般にソフト(ウェア)点火といわれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来はこのように、予
測時間T30' として時間T33を代用して第2番目に点火
される気筒の点火時期θ2を算出している。しかし、エ
ンジン始動時においては各気筒による一連の燃焼により
エンジン回転速度NEが変動しているため、こうして算
出される点火時期θ2の値は自ずと不正確なものとなら
ざるを得ない。
【0010】また、特に各気筒による一連の燃焼が不安
定な状態にあっては、ある気筒はファイヤリングを起こ
し、またある気筒は失火を起こすなどといった現象が起
こり易く、そのような場合、上記算出される点火時期θ
2の値はなおさら不正確なものとなる。
【0011】本発明はこうした実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、内燃機関の始動時においても適
切な点火時期の算出を行うことのできる内燃機関の点火
時期制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、内燃機関の出力軸であるク
ランクシャフトの回転角度を検出するクランク角検出手
段と、この検出されるクランク角の単位角度あたりの推
移時間を算出するクランク角推移時間算出手段とを備
え、前記検出されるクランク角に基づく各気筒の点火時
期を各気筒の上死点直前に算出されたクランク角推移時
間に基づいて算出する内燃機関の点火時期制御装置にお
いて、前記点火時期の算出に際し、当該点火時期を求め
る気筒の上死点直前に算出されたクランク角推移時間を
少なくとも同気筒の直前に点火された気筒の上死点並び
に上死点直前においてそれぞれ算出されたクランク角推
移時間に基づき補正する補正手段を備えることをその要
旨とする。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記補正手段は、前記点火時期を求める気
筒の直前に点火された気筒の上死点において算出された
クランク角推移時間とその上死点直前において算出され
たクランク角推移時間との比に基づいて当該点火時期を
求める気筒の上死点直前に算出されたクランク角推移時
間を補正するものであることをその要旨とする。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、当該点火時期を求める気筒の上死点直前に
算出されたクランク角推移時間をT33、同点火時期を求
める気筒が上死点にあるときの時刻をTi 、その直前に
点火された気筒の上死点において算出されたクランク角
推移時間をT30、同直前に点火された気筒の上死点直前
において算出されたクランク角推移時間をT330 、とす
るとき、前記点火時期tTINJを tTINJ=T33×(T30/T330 )×所定進角率+T
i として算出することをその要旨とする。
【0015】請求項1乃至請求項3記載の発明による構
成によれば、当該点火時期を求める気筒の点火時期算出
に利用される同気筒の上死点前に算出されたクランク角
推移時間は、少なくとも同気筒の直前に点火された気筒
の上死点並びに上死点直前においてそれぞれ算出された
クランク角推移時間に基づき補正される。
【0016】したがって、機関始動時の各気筒による一
連の燃焼による機関回転速度が変動しているときにおい
ても、それら変動分の抑制されたより的確な点火時期を
算出することができる。
【0017】また、各気筒による一連の燃焼が不安定な
状態にあり、ある気筒はファイヤリングを起こし、また
ある気筒は失火を起こしといった状況においても同様
に、それら変動分の抑制されたより的確な点火時期を算
出することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る内燃機関の点
火時期制御装置を具体化した一実施の形態を図面に基づ
いて詳細に説明する。
【0019】図1は内燃機関としての6気筒エンジン1
のシステム構成図である。このエンジン1はシリンダブ
ロック1aを備え、シリンダブロック1aには6つ(図
1には1つのみ図示)のシリンダ2が設けられている。
各シリンダ2にそれぞれ往復移動可能に設けられたピス
トン3は、エンジンの出力軸であるクランクシャフト1
0にコンロッド3aを介して連結され、そのコンロッド
3aによりピストン3の往復移動がクランクシャフト1
0の回転へと変換されるようになっている。
【0020】シリンダブロック1aの上端にはシリンダ
ヘッド1bが取り付けられている。各シリンダ2におい
てピストン3の上端とシリンダヘッド1bとの間には燃
焼室4が形成される。各燃焼室4に対応して設けられた
点火プラグ11は燃焼室4に導入された混合気に点火す
る。同様に各燃焼室4に対応して設けられた吸気ポート
5a及び排気ポート6aは、それぞれ吸気通路5及び排
気通路6の一部を構成する。各燃焼室4に対応して設け
られた吸気バルブ7及び排気バルブ8は各ポート5a,
6aをそれぞれ開閉する。各バルブ7,8はそれぞれ吸
気側カムシャフト31又は排気側カムシャフト32の回
転に伴い、同シャフト31,32に設けられたカム(図
示略)が回転することによって開閉動作する。各カムシ
ャフト31,32の先端に各々設けられたタイミングプ
ーリ33,34はタイミングベルト35を介してクラン
クシャフト10に連結されている(クランクシャフト1
0との連結態様については図示略)。
【0021】すなわち、エンジン1の運転時に、クラン
クシャフト10の回転力はタイミングベルト35及び各
タイミングプーリ33,34を介して各カムシャフト3
1,32に伝達される。各カムシャフト31,32が回
転することにより、各バルブ7,8が作動する。各バル
ブ7,8はクランクシャフト10の回転に同期して、す
なわち各ピストン3の往復移動に対応して所定のタイミ
ングで開閉駆動される。
【0022】なお、クランクシャフト10に近接してク
ランク角センサ14が設けられており、同センサ14に
より、エンジン1の回転数、クランク角及び気筒判別等
を検出している。また、カムシャフト31に近接してカ
ム角センサ36が設けられており、同センサ36によ
り、カムシャフト31(したがって、カム)の回転角度
等を検出している。さらに、シリンダブロック1aに
は、エンジン1の冷却水の水温(冷却水温)THWを検
出する水温センサ15が取付けられている。
【0023】また、前述の点火プラグ11にはディスト
リビュータ12で分配された点火電圧が印加される。デ
ィストリビュータ12は、イグナイタ13から出力され
る高電圧をエンジン1のクランク角に同期して各点火プ
ラグ11に分配するためのものであり、各点火プラグ1
1の点火タイミングは、イグナイタ13からの高電圧出
力タイミングにより決定される。そして、エンジン1は
点火プラグ11により、吸気通路5からの吸入空気とイ
ンジェクタ9から噴射される燃料とからなる前述の混合
気を燃焼室4内で爆発させて駆動力を得た後、その排気
ガスを排気バルブ8を介して排気通路6へ排出する。な
お、ディストリビュータ12には回転速度センサ27及
びクランク角度基準位置センサ28が内臓されている。
回転速度センサ27はエンジン1(クランクシャフト1
0)の回転速度NEを検出するためのものであり、同セ
ンサ27は、自身の外周に24個の突起を有するタイミ
ングロータと、その外側に配置されたピックアップコイ
ルとからなる。回転速度センサ27は、クランクシャフ
ト10の回転に伴いタイミングロータ上の各突起がピッ
クアップコイルの前方を通過するごとに、パルス状の回
転速度信号Neを出力する。また、クランク角度基準位
置センサ28は特定気筒におけるクランクシャフト10
の回転角度(クランク角)の基準位置(例えば圧縮上死
点)を検出するものであり、自身の外周に1個の突起を
有するタイミングロータと、その外側に配置されたピッ
クアップコイルとからなる。クランク角度基準位置セン
サ28は、クランクシャフト10の回転に伴いタイミン
グロータ上の1個の突起がピックアップコイルの前方を
通過するごとに、パルス状のクランク角度基準位置信号
Gを出力する。
【0024】前記吸気通路5の一部には、吸気の脈動を
抑えるためのサージタンク16が設けられ、そのサージ
タンク16には吸気圧PMを検出するダイヤフラム式の
吸気圧センサ17が取付けられている。サージタンク1
6の上流側には、アクセルペダル21の操作に基づいて
開閉されるスロットルバルブ18が設けられており、こ
のスロットルバルブ18の開閉により吸気通路5への吸
入空気量が調節される。スロットルバルブ18の近傍に
は、そのスロットル開度TAを検出するスロットルセン
サ19と、そのスロットルバルブ18が全閉状態のとき
オンとなるアイドルスイッチ20が取付けられている。
【0025】さらに、前記スロットルバルブ18の上流
側にはエアクリーナ23が配設され、そのエアクリーナ
23の近傍には、吸気温THAを検出するための吸気温
センサ24が取付けられている。
【0026】また、排気通路6には、排気ガス(HC,
CO,NOx )を浄化するための三元触媒コンバータ2
6が取り付けられている。次に、こうしたエンジンシス
テムを統括制御する電子制御装置(以下、「ECU」と
いう)61の構成について図2のブロック図に従って説
明する。
【0027】図2に示すように、このECU61は、デ
ジタルコンピュータからなっており、バス62を介して
相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)6
3、ROM(リードオンリメモリ)64、マイクロプロ
セッサからなるCPU(中央処理装置)65、バックア
ップIC68、バックアップRAM69、入力ポート6
6及び出力ポート67を具備している。
【0028】CPU65は演算処理回路からなり、作動
保証最小電圧(約3.7V)以上の電圧が供給されたと
きに作動し、ROM64に予め記憶された制御プログラ
ム及び初期データに従って各種演算処理を実行する。R
AM63はCPU65による演算結果を一時的に記憶す
る。バックアップRAM69は、ECU61に対する電
力供給が停止された後にも、RAM63内の各種データ
を保持するためのものである。
【0029】バックアップIC68は、ソフトウェアに
よらず、アンド回路、オア回路等のゲート回路によって
ハードウェア的にロジックを構成したものである。バッ
クアップIC68は、エンジン1の始動時等にCPU6
5に供給される電圧が前記作動保証最小電圧よりも低く
なり、CPU65の作動が不安定になったときに点火制
御するためのものである。
【0030】前記クランク角センサ14、水温センサ1
5、吸気圧センサ17、スロットルセンサ19、アイド
ルスイッチ20、吸気温センサ24、回転速度センサ2
7、クランク角度基準位置センサ28及びカム角センサ
36等からの検出信号は入力ポート66に入力される。
これらセンサ等14,15,17,19,20,24,
27,28,36により、エンジン1の運転状態が検出
されている。
【0031】一方、出力ポート67は、各々対応する駆
動回路等を介して各インジェクタ9及びイグナイタ13
等に接続されている。そして、ECU61は各センサ等
14,15,17,19,20,24,27,28,3
6からの検出信号に基づき、ROM64内に格納された
制御プログラム及び初期データに従い、インジェクタ9
及びイグナイタ13等を好適に制御する。
【0032】次に、こうして構成されるエンジンシステ
ムにおいて、所要のタイミングでイグナイタ13から高
電圧を出力して各点火プラグ11を点火する点火時期制
御を行う装置としての動作を、上記ECU61による処
理を中心に説明する。
【0033】エンジン1の始動時等において、エンジン
回転速度NEが遅いとき(本実施の形態においては50
0rpm未満のとき)、ECU61は前記回転速度信号
Neが入力されるごとの回転速度NE割込みにより、点
火時期を決定する。このとき点火時期は前記6つの気筒
のピストン3の1つが圧縮上死点前5°CAに位置する
ときに固定されており、ECU61は、この点火時期
(ハード点火時期)に基づきイグナイタ13を駆動して
同イグナイタ13から高電圧を出力し、各点火プラグ1
1を点火(ハード点火)する。
【0034】一方、エンジン回転速度NEが速くなる
(同500rpm以上)と、ECU61は、以下に記載
する態様で算出する点火時期(ソフト点火時期)に基づ
きイグナイタ13を駆動して同イグナイタ13から高電
圧を出力し、各点火プラグ11を点火(ソフト点火)す
る。
【0035】次に、図3及び図4を併せ参照してクラン
ク角の検出値としてのカウンタクランク値CCRNK
と、同カウンタクランク値CCRNKに対応する経過時
間の算出について説明する。ちなみに、上記カウンタク
ランク値CCRNKは、前記回転速度センサ27からの
回転速度信号Neの数をカウントすることにより、クラ
ンク角を表すものである。すなわち、このカウンタクラ
ンク値CCRANKは、クランクシャフト10が2回転
(720°CA)する間に、回転速度センサ27のタイ
ミングロータ上の24個の突起がピックアップコイルの
前方を通過するごとにカウントされる。したがって、こ
のカウンタクランク値CCRNKは上記24個の突起に
より、30°CA(720°CA/24)ごとに「0」
〜「23」の値(整数)をとる。これらカウンタクラン
ク値CCRNK「0」〜「23」の値はRAM63に順
に更新記憶される。このカウンタクランク値CCRNK
はクランク角度基準位置信号GがECU61に入力され
ると、クランクシャフト10が2回転したものとしてリ
セットされる。
【0036】図3は上記各カウンタクランク値CCRN
Kに対応して算出される上記経過時間と第1番乃至第6
番目に点火される気筒との関係を示す図である。また、
図4(a)は時刻Tと回転速度NEとの関係を表してお
り、図4(b)はクランク角とカウンタクランク値CC
RNKとの関係を表している。またちなみに、CPU6
5には、公知のタイマカウンタ機能があり、同機能によ
り上記30°CAごとの位置に対応する時刻Ti が管理
されている。
【0037】図4に示すように、上記カウンタクランク
値CCRNKが「0」のときクランク角は第1番目に点
火される気筒のピストン3が圧縮上死点前30°CAの
位置から同圧縮上死点の位置No.1TDCにあり、この
ときの経過時間はT33となっている。同様にカウンタク
ランク値CCRNKが「1」、「2」、「3」、「4」
にあるときの経過時間はそれぞれT30、T31、T32、T
33となっている。
【0038】ここで、例えばカウンタクランク値CCR
NKが「1」であるときの上記経過時間T30は、カウン
タクランク値CCRNKが「5」をカウントし終える
と、図3に示すようにこの間の経過時間T30としてRA
M63に更新記憶される。
【0039】またちなみに、時間T31,T32,T33につ
いても同様に更新記憶される。そして、本実施の形態に
おいては、後述するように時間T33が順にRAM63に
更新記憶される際、前回のカウンタクランク値CCRN
Kに対応して記憶された時間T33は、補正時間T330
(図3、図4)として別途、RAM63に記憶される。
【0040】図5は、ECU61により実行されるエン
ジン1の点火時期制御ルーチンに利用される上記経過時
間T30,T31,T32,T33,T330 を算出するための手
順を示すフローチャートである。上記算出ルーチンは、
前記回転速度センサ27からの回転速度信号Neに基づ
く回転速度NE割込みにより実行される。
【0041】処理がこのルーチンに移行すると、ECU
61は先ずステップ101においてカウンタクランク値
CCRNKがある値「i−1」をカウントしたときから
次の値「i」をカウントしたときの各時刻Ti-1 ,Ti
の差から時間T3Xを算出する。ここで、時刻Ti-1 ,T
i は前述のタイマカウンタ機能により管理されている時
刻である。また、時間T3Xは前記時間T30,T31,T3
2,T33の1つに対応し、カウンタクランク値CCRN
Kが進むに従い、順に算出される。すなわち、図3に示
すように、カウンタクランク値CCRNK「i」がそれ
ぞれ「1」、「5」、「9」、「13」、「17」及び
「21」をカウントし終えるごとに時間T30を算出す
る。同様にカウンタクランク値CCRNK「i」がそれ
ぞれ「2」、「6」、「10」、「14」、「18」及
び「22」をカウントし終えるごとに時間T31を、カウ
ンタクランク値CCRNK「i」がそれぞれ「3」、
「7」、「11」、「15」、「19」及び「23」を
カウントし終えるごとに時間T32を、カウンタクランク
値CCRNK「i」がそれぞれ「4」、「8」、「1
2」、「16」、「20」及び「0」をカウントし終え
るごとに時間T33を算出する。
【0042】このような算出をしたECU61は、ステ
ップ102において前回のカウンタクランク値CCRN
Kに対応して算出・記憶された時間T33を補正時間T33
0 として記憶し、ステップ103に移行する。
【0043】ECU61は、ステップ103において前
記算出された時間T3X(T30,T31,T32,T33)をR
AM63に記憶し、当該ルーチンを一旦抜ける。図6
は、ECU61により実行されるエンジン1の点火時期
を算出するためのフローチャートである。上記算出ルー
チンも、前記回転速度センサ27からの回転速度信号N
eに基づく回転速度NE割込みにより実行される。
【0044】処理がこのルーチンに移行すると、ECU
61はステップ111においてカウンタクランク値CC
RNKが「0」、「4」、「8」、「12」、「16」
及び「20」の1つに該当するかどうかを判定する。す
なわち、6つの気筒のピストン3のうちの1つが圧縮上
死点前30°CAの位置から同圧縮上死点の位置にある
かどうかを判定する。ここで、カウンタクランク値CC
RNKが上記値「0」、「4」、「8」、「12」、
「16」及び「20」の1つに該当しないと判定された
場合、点火に係る気筒がないものとしてそのまま当該ル
ーチンを一旦抜ける。
【0045】一方、カウンタクランク値CCRNKが上
記値「0」、「4」、「8」、「12」、「16」及び
「20」の1つに該当すると判定された場合、点火に係
る気筒があるものとしてECU61はステップ112に
移行する。
【0046】ステップ112においては、前述の経過時
間(T30,T31,T32,T33,T330 )算出ルーチンに
おいて算出・記憶された時間により点火時期(時刻)t
TINJを tTINJ=T33×(T30/T330 )×(5°CA/3
0°CA)+Ti として算出する。ここでは、6つの気筒のピストン3の
うちの1つが圧縮上死点の位置から同圧縮上死点後30
°CAの位置に進むときの予測時間T30' として利用す
る時間T33を補正する目的で時間T30を補正時間T330
で除した値(T30/T330 )を乗じている。なお、この
ときの時刻Ti は上記6つの気筒のうちの1つが上死点
に位置したときの時刻である。このように点火時期tT
INJを算出した後、ECU61は当該ルーチンを一旦
抜ける。
【0047】なお、ECU61は以後、このように算出
された点火時期tTINJに基づき、前記イグナイタ1
3を駆動して同イグナイタ13から高電圧を出力し、各
点火プラグ11を点火する。このことにより、燃焼室4
内の混合気が点火される。
【0048】このように、点火時期tTINJの算出に
おいて、6つの気筒のうちの1つが上死点の位置から上
死点後30°CAの位置に進む予測時間T30' として利
用する時間T33に、時間T30を補正時間T330 で除した
値(T30/T330 )を乗じて補正することにより、エン
ジン始動時の各気筒による一連の燃焼によるエンジン回
転速度が変動しているときにおいても、それら変動分の
抑制されたより的確な点火時期tTINJが算出される
ようになる。
【0049】また、各気筒による一連の燃焼が不安定な
状態にあり、ある気筒はファイヤリングを起こし、また
ある気筒は失火を起こすといった状況においても同様
に、それら変動分の抑制されたより的確な点火時期tT
INJが算出されるようになる。
【0050】以上詳述したように、本実施の形態によれ
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 ・エンジン始動時の各気筒による一連の燃焼によるエン
ジン回転速度が変動しているときにおいても、より的確
な点火時期tTINJを算出することができる。
【0051】・各気筒による一連の燃焼が不安定な状態
にあるときにおいても、より的確な点火時期tTINJ
を算出することができる。なお、本実施の形態は上記に
限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
【0052】・本実施の形態においては、30°CAご
とのクランク角に対応して「0」から「23」の24個
のカウンタクランク値CCRNKを検出したが、これは
その他の任意の数としてもよい。
【0053】・本実施の形態においては、予測時間T3
0' に(5°CA/30°CA)を乗ずることにより点
火時期tTINJを算出したが、これはその他の任意の
数値を用いてもよい。
【0054】・本実施の形態においては、予測時間T3
0' として利用する時間T33を時間T30と補正時間T330
との比(T30/T330 )に基づいて補正したが、これ
は、例えば時間T30と補正時間T330 との差に基づいて
補正してもよい。
【0055】・本実施の形態においては、エンジン回転
速度NEが500rpm未満のときには、6つの気筒の
ピストン3の1つが圧縮上死点前5°CAに位置すると
きに点火時期が固定されるいわゆるハード点火を行い、
一方、エンジン回転速度NEが500rpm以上になる
と、上記点火時期算出ルーチンによるいわゆるソフト点
火を行った。これに対して、ハード点火からソフト点火
に切り替わるエンジン回転速度NE(500rpm)を
その他の適宜のエンジン回転速度NEに設定してもよ
い。
【0056】・本実施の形態においては、上記点火時期
算出ルーチンに基づきイグナイタ13から高電圧が出力
され、これがディストリビュータ12によって各点火プ
ラグ11に点火電圧として分配されることによって点火
制御を行うこととした。これに対して、イグナイタ1
3、ディストリビュータ12及びその周辺構造を省略す
るとともに各気筒の点火プラグ11にそれぞれ点火コイ
ルを取り付け、同点火コイルから直接、点火電圧を印加
して点火制御を行ってもよい。
【0057】・本実施の形態においては、内燃機関とし
て6気筒のエンジンにこの発明を適用する場合について
示したが、本発明はその他の気筒数を有する各エンジン
にも同様に適用することができる。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至請求
項3記載の発明による構成によれば、当該点火時期を求
める気筒の点火時期算出に利用される同気筒の上死点前
に算出されたクランク角推移時間は、少なくとも同気筒
の直前に点火された気筒の上死点並びに上死点直前にお
いてそれぞれ算出されたクランク角推移時間に基づき補
正される。
【0059】したがって、機関始動時の各気筒による一
連の燃焼による機関回転速度が変動しているときにおい
ても、それら変動分の抑制されたより的確な点火時期を
算出することができる。
【0060】また、各気筒による一連の燃焼が不安定な
状態にあり、ある気筒はファイヤリングを起こし、また
ある気筒は失火を起こしといった状況においても同様
に、それら変動分の抑制されたより的確な点火時期を算
出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる点火時期制御装置の一実施の形
態が適用されるエンジンシステムの概要を示す略図。
【図2】同実施の形態の電気的構成を示すブロック図。
【図3】同実施の形態のクランク角の検出値及び各クラ
ンク角に対応して算出される時間の関係を示す略図。
【図4】同実施の形態において時刻と回転速度との関
係、及び時刻と対応するクランク角との関係を示す略
図。
【図5】同実施の形態の経過時間算出手順を示すフロー
チャート。
【図6】同実施の形態の点火時期算出手順を示すフロー
チャート。
【図7】従来の点火時期制御装置において時刻と回転速
度との関係、及び時刻と対応するクランク角との関係を
示す略図。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのエンジン、11…点火プラグ、1
2…ディストリビュータ、13…イグナイタ、14…ク
ランク角センサ、15…水温センサ、17…吸気圧セン
サ、19…スロットルセンサ、20…アイドルスイッ
チ、24…吸気温センサ、27…回転速度センサ、28
…クランク角基準位置センサ、36…カム角センサ、6
1…ECU。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の出力軸であるクランクシャフ
    トの回転角度を検出するクランク角検出手段と、この検
    出されるクランク角の単位角度あたりの推移時間を算出
    するクランク角推移時間算出手段とを備え、前記検出さ
    れるクランク角に基づく各気筒の点火時期を各気筒の上
    死点直前に算出されたクランク角推移時間に基づいて算
    出する内燃機関の点火時期制御装置において、 前記点火時期の算出に際し、当該点火時期を求める気筒
    の上死点直前に算出されたクランク角推移時間を少なく
    とも同気筒の直前に点火された気筒の上死点並びに上死
    点直前においてそれぞれ算出されたクランク角推移時間
    に基づき補正する補正手段を備えることを特徴とする内
    燃機関の点火時期制御装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、前記点火時期を求める
    気筒の直前に点火された気筒の上死点において算出され
    たクランク角推移時間とその上死点直前において算出さ
    れたクランク角推移時間との比に基づいて当該点火時期
    を求める気筒の上死点直前に算出されたクランク角推移
    時間を補正するものである請求項1記載の内燃機関の点
    火時期制御装置。
  3. 【請求項3】 当該点火時期を求める気筒の上死点直前
    に算出されたクランク角推移時間をT33、その直前に点
    火された気筒の上死点において算出されたクランク角推
    移時間をT30、同直前に点火された気筒の上死点直前に
    おいて算出されたクランク角推移時間をT330 、前記点
    火時期を求める気筒が上死点にあるときの時刻をTi と
    するとき、前記点火時期tTINJを tTINJ=T33×(T30/T330 )×所定進角率+T
    i として算出する請求項2記載の内燃機関の点火時期制御
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303331A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Denso Corp 内燃機関の制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303331A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Denso Corp 内燃機関の制御装置
JP4626564B2 (ja) * 2006-05-10 2011-02-09 株式会社デンソー 内燃機関の制御装置

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