JPH10331239A - 強制サイホン洗浄用の切換弁及び洗浄方法 - Google Patents
強制サイホン洗浄用の切換弁及び洗浄方法Info
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- JPH10331239A JPH10331239A JP14382997A JP14382997A JPH10331239A JP H10331239 A JPH10331239 A JP H10331239A JP 14382997 A JP14382997 A JP 14382997A JP 14382997 A JP14382997 A JP 14382997A JP H10331239 A JPH10331239 A JP H10331239A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】小口径の給水管であっても、強制的にサイホン
作用を発生させることのできるこの種の洗浄装置に用い
る切換弁を提供する。 【解決手段】便器本体1のトラップ3よりも下流側の排
水路2の途中に、第2のトラップ14を設け、両トラッ
プ3,14間の空間15を負圧にすることにより、強制
的にサイホン作用を起動させるようにした強制サイホン
洗浄装置11に用いる切換弁12である。切換弁本体2
1内に便器洗浄水の流路23を設け、その途中に負圧を
発生させるためのアスピレータ46を設け、その負圧発
生域45を前記両トラップ間の空間15へ連通させ、切
換弁本体21の前後端面側にそれぞれディスク弁体2
8,29を配設している。第2のトラップ14の封水に
よって排水路2が堰止められた状態で洗浄を開始し、し
かも両トラップ15間の空気を便器洗浄開始と同時にア
スピレータ46を通じて排気するようにしたから、極め
て少ない洗浄水量で且つ短時間にサイホン作用を発生さ
せることができる。
作用を発生させることのできるこの種の洗浄装置に用い
る切換弁を提供する。 【解決手段】便器本体1のトラップ3よりも下流側の排
水路2の途中に、第2のトラップ14を設け、両トラッ
プ3,14間の空間15を負圧にすることにより、強制
的にサイホン作用を起動させるようにした強制サイホン
洗浄装置11に用いる切換弁12である。切換弁本体2
1内に便器洗浄水の流路23を設け、その途中に負圧を
発生させるためのアスピレータ46を設け、その負圧発
生域45を前記両トラップ間の空間15へ連通させ、切
換弁本体21の前後端面側にそれぞれディスク弁体2
8,29を配設している。第2のトラップ14の封水に
よって排水路2が堰止められた状態で洗浄を開始し、し
かも両トラップ15間の空気を便器洗浄開始と同時にア
スピレータ46を通じて排気するようにしたから、極め
て少ない洗浄水量で且つ短時間にサイホン作用を発生さ
せることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、便器洗浄に際し、
排水路のトラップの流出側を満水にしてサイホン作用を
発生させ、大きな吸引力により便鉢内の汚物等を搬出す
るサイホン式大便器であって、しかも給水方式が洗浄タ
ンクを持たない給水管直結方式の洗浄装置の切換弁及び
その洗浄方法に関するものである。
排水路のトラップの流出側を満水にしてサイホン作用を
発生させ、大きな吸引力により便鉢内の汚物等を搬出す
るサイホン式大便器であって、しかも給水方式が洗浄タ
ンクを持たない給水管直結方式の洗浄装置の切換弁及び
その洗浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、図6に示すように、サイホン式の
大便器は、便器本体1の排水路2の途中にトラップ3を
設けると共に、トラップ3の流出側に絞り4を形成して
いる。そして、便器本体1の後部上面5に形成された接
続孔6へ給水管(図示せず)を連通接続し、給水室7か
らリム通水路8とゼット孔9とへ分岐して洗浄水を供給
するようになっている。つまり、この図6に示す大便器
は、サイホンゼット式のものである。
大便器は、便器本体1の排水路2の途中にトラップ3を
設けると共に、トラップ3の流出側に絞り4を形成して
いる。そして、便器本体1の後部上面5に形成された接
続孔6へ給水管(図示せず)を連通接続し、給水室7か
らリム通水路8とゼット孔9とへ分岐して洗浄水を供給
するようになっている。つまり、この図6に示す大便器
は、サイホンゼット式のものである。
【0003】このようなサイホンゼット式の大便器にお
いて、フラッシュバルブ等を操作して便器洗浄を開始す
ると、給水管からの洗浄水が直接給水室7へ供給され、
リム通水路8のリム孔8aから便鉢内面へ洗浄水が供給
される。これによって、便鉢10の内面の洗浄が行われ
る。これと同時に、ゼット孔9から強い水勢で洗浄水の
一部が排水路2へ向けて噴出される。噴出された洗浄水
は、絞り4で乱流を起こし、排水路2のトラップ流出側
を満水状態にする。これにより、サイホン作用が発生す
る。然る後は、このサイホン作用によって便鉢内の汚物
等を大きな力で引き込み、搬出するようにしている。
いて、フラッシュバルブ等を操作して便器洗浄を開始す
ると、給水管からの洗浄水が直接給水室7へ供給され、
リム通水路8のリム孔8aから便鉢内面へ洗浄水が供給
される。これによって、便鉢10の内面の洗浄が行われ
る。これと同時に、ゼット孔9から強い水勢で洗浄水の
一部が排水路2へ向けて噴出される。噴出された洗浄水
は、絞り4で乱流を起こし、排水路2のトラップ流出側
を満水状態にする。これにより、サイホン作用が発生す
る。然る後は、このサイホン作用によって便鉢内の汚物
等を大きな力で引き込み、搬出するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この種のサ
イホン式大便器では、排水路2のトラップ3の流出側を
満水状態にするために、所定量以上の瞬間流量が必要で
あり、給水管直結方式では給水管の口径が少なくとも1
インチはなければならなかった。口径が1インチ以上で
あると、管自体が太くなり、その取扱いが不便となって
施工性が悪いという欠点があった。
イホン式大便器では、排水路2のトラップ3の流出側を
満水状態にするために、所定量以上の瞬間流量が必要で
あり、給水管直結方式では給水管の口径が少なくとも1
インチはなければならなかった。口径が1インチ以上で
あると、管自体が太くなり、その取扱いが不便となって
施工性が悪いという欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の前記課題
に鑑みてこれを改良除去したものであって、小口径の給
水管であっても、強制的にサイホン作用を発生させるこ
とのできるこの種の洗浄装置に用いる切換弁を提供せん
とするものである。
に鑑みてこれを改良除去したものであって、小口径の給
水管であっても、強制的にサイホン作用を発生させるこ
とのできるこの種の洗浄装置に用いる切換弁を提供せん
とするものである。
【0006】前記課題を解決するために本発明が採用し
た請求項1の手段は、便器本体のトラップよりも下流側
の排水路途中に、第2のトラップを設け、両トラップ間
の空間を負圧にすることにより、強制的にサイホン作用
を起動させるようにした強制サイホン洗浄装置に用いる
切換弁において、切換弁の本体内に便器洗浄水の流路を
設け、該流路の途中に負圧を発生させるためのアスピレ
ータを設け、該アスピレータの負圧発生域を前記両トラ
ップ間の空間へ連通させ、切換弁本体の前後端面側にそ
れぞれディスク弁体を配設している。前記アスピレータ
を流れる洗浄水によって、負圧が発生し、これが両トラ
ップ間の空間へ作用してここに存在する空気を吸引する
ので、洗浄開始初期に少ない洗浄水量でも早期に満水状
態を実現でき、サイホン作用を発生させることが可能で
ある。
た請求項1の手段は、便器本体のトラップよりも下流側
の排水路途中に、第2のトラップを設け、両トラップ間
の空間を負圧にすることにより、強制的にサイホン作用
を起動させるようにした強制サイホン洗浄装置に用いる
切換弁において、切換弁の本体内に便器洗浄水の流路を
設け、該流路の途中に負圧を発生させるためのアスピレ
ータを設け、該アスピレータの負圧発生域を前記両トラ
ップ間の空間へ連通させ、切換弁本体の前後端面側にそ
れぞれディスク弁体を配設している。前記アスピレータ
を流れる洗浄水によって、負圧が発生し、これが両トラ
ップ間の空間へ作用してここに存在する空気を吸引する
ので、洗浄開始初期に少ない洗浄水量でも早期に満水状
態を実現でき、サイホン作用を発生させることが可能で
ある。
【0007】また本発明が採用した請求項2の手段は、
切換弁本体は、その中心部に切換弁棒が回転自在に装着
され、これに平行してアスピレータが設けられた便器洗
浄水の流路と、補給水のパイパス通路との二つの流路が
設けられており、切換弁棒の両端面側はそれぞれディス
ク弁体に連結されていることを特徴とする前記請求項1
に記載の強制サイホン洗浄用の切換弁である。前記アス
ピレータを設けた流路の全体がストレート状となり、洗
浄水の流れがスムーズであるため小口径の給水管であっ
ても圧力損失が少ない。
切換弁本体は、その中心部に切換弁棒が回転自在に装着
され、これに平行してアスピレータが設けられた便器洗
浄水の流路と、補給水のパイパス通路との二つの流路が
設けられており、切換弁棒の両端面側はそれぞれディス
ク弁体に連結されていることを特徴とする前記請求項1
に記載の強制サイホン洗浄用の切換弁である。前記アス
ピレータを設けた流路の全体がストレート状となり、洗
浄水の流れがスムーズであるため小口径の給水管であっ
ても圧力損失が少ない。
【0008】本発明が採用した請求項3の手段は、切換
弁棒の弁部分とアスピレータが設けられた流路の負圧発
生域、及び切換弁棒の弁部分とは連絡通路によって連通
しており、前記切換弁棒によって開閉制御されるもので
あることを特徴とする前記請求項2に記載の強制サイホ
ン洗浄用の切換弁である。多数の流路を形成するに際
し、軸方向の流路と、径方向の流路とを設けて連通接続
しており、全体の流路が整然とし、切換弁本体の全体の
大きさをコンパクトにできる。
弁棒の弁部分とアスピレータが設けられた流路の負圧発
生域、及び切換弁棒の弁部分とは連絡通路によって連通
しており、前記切換弁棒によって開閉制御されるもので
あることを特徴とする前記請求項2に記載の強制サイホ
ン洗浄用の切換弁である。多数の流路を形成するに際
し、軸方向の流路と、径方向の流路とを設けて連通接続
しており、全体の流路が整然とし、切換弁本体の全体の
大きさをコンパクトにできる。
【0009】本発明が作用した請求項4の手段は、切換
弁本体の周側面には、切換弁棒の弁部分へ連通する二つ
の流路が径方向へ向かって形成されており、その一つの
開口端は両トラップ間の空間へ連通し、他方の開口端は
大気へ連通していることを特徴とする前記請求項3に記
載の強制サイホン洗浄用の切換弁である。径方向の流路
の一つを両トラップ間の空間へ連通させることにより、
アスピレータの負圧を利用して該空間の空気を吸引で
き、早期サイホンの発生を実現できる。また別の径方向
の流路を大気開口とすることにより、サイホン洗浄の終
了時に、両トラップ間を大気開放させ、該空間に負圧が
残らない。
弁本体の周側面には、切換弁棒の弁部分へ連通する二つ
の流路が径方向へ向かって形成されており、その一つの
開口端は両トラップ間の空間へ連通し、他方の開口端は
大気へ連通していることを特徴とする前記請求項3に記
載の強制サイホン洗浄用の切換弁である。径方向の流路
の一つを両トラップ間の空間へ連通させることにより、
アスピレータの負圧を利用して該空間の空気を吸引で
き、早期サイホンの発生を実現できる。また別の径方向
の流路を大気開口とすることにより、サイホン洗浄の終
了時に、両トラップ間を大気開放させ、該空間に負圧が
残らない。
【0010】本発明が採用した請求項5の手段は、いず
れか1つのディスク弁体の外周面にはギヤが刻設され、
ステッピングモータ等の駆動部のギヤによって回転駆動
力が伝達されるものであることを特徴とする前記請求項
2乃至4のいずれか1つに記載の強制サイホン洗浄用の
切換弁である。ディスク弁体を利用して全体の弁動作を
切り換えることができ、駆動系路が極めて簡単となる。
れか1つのディスク弁体の外周面にはギヤが刻設され、
ステッピングモータ等の駆動部のギヤによって回転駆動
力が伝達されるものであることを特徴とする前記請求項
2乃至4のいずれか1つに記載の強制サイホン洗浄用の
切換弁である。ディスク弁体を利用して全体の弁動作を
切り換えることができ、駆動系路が極めて簡単となる。
【0011】本発明が採用した請求項6の手段は、一方
側のディスク弁体の外側には給水ポートを有する固定板
が配設され、他方側のディスク弁体の外側には便器リム
側へ連通する流出ポートを有する固定板が配設されてい
ることを特徴とする前記請求項2〜4のいずれか1つに
記載の強制サイホン洗浄用の切換弁である。切換弁本体
の両端側において、該切換弁体と固定板とでディスク弁
体を挟持することにより、多数の流路を有する切換弁の
全体をコンパクトにできる。
側のディスク弁体の外側には給水ポートを有する固定板
が配設され、他方側のディスク弁体の外側には便器リム
側へ連通する流出ポートを有する固定板が配設されてい
ることを特徴とする前記請求項2〜4のいずれか1つに
記載の強制サイホン洗浄用の切換弁である。切換弁本体
の両端側において、該切換弁体と固定板とでディスク弁
体を挟持することにより、多数の流路を有する切換弁の
全体をコンパクトにできる。
【0012】本発明が採用した請求項7の手段は、便器
本体のトラップよりも下流側の排水路途中に、第2のト
ラップを設け、両トラップ間の空間を負圧にすることに
より、強制的にサイホン作用を起動させるようにした強
制サイホン洗浄方法であって、便器洗浄の開始と同時に
便器本体側へその洗浄水を供給すると共に、前記両トラ
ップ間の空間に介在する空気を吸引することで早期にサ
イホン作用を発生させ、所定の便器洗浄が終了した後に
前記両トラップ間の空気を吸引した流路へ洗浄水の一部
を供給して逆洗浄を行い、この逆洗浄後に両トラップ間
の空間を大気へ開放するようにしている。前記アスピレ
ータを流れる洗浄水によって、負圧が発生し、これが両
トラップ間の空間へ作用してここに存在する空気を吸引
するので、洗浄開始初期に少ない洗浄水量でも早期に満
水状態を実現でき、サイホン作用を発生させることが可
能である。またサイホン洗浄の終了時に、両トラップ間
への連通路を逆洗浄し、その目詰まりを防止でき、更に
は、両トラップ間を大気開放させて該空間に負圧が残ら
ないようにし、封水が失われることがないようにしてい
る。
本体のトラップよりも下流側の排水路途中に、第2のト
ラップを設け、両トラップ間の空間を負圧にすることに
より、強制的にサイホン作用を起動させるようにした強
制サイホン洗浄方法であって、便器洗浄の開始と同時に
便器本体側へその洗浄水を供給すると共に、前記両トラ
ップ間の空間に介在する空気を吸引することで早期にサ
イホン作用を発生させ、所定の便器洗浄が終了した後に
前記両トラップ間の空気を吸引した流路へ洗浄水の一部
を供給して逆洗浄を行い、この逆洗浄後に両トラップ間
の空間を大気へ開放するようにしている。前記アスピレ
ータを流れる洗浄水によって、負圧が発生し、これが両
トラップ間の空間へ作用してここに存在する空気を吸引
するので、洗浄開始初期に少ない洗浄水量でも早期に満
水状態を実現でき、サイホン作用を発生させることが可
能である。またサイホン洗浄の終了時に、両トラップ間
への連通路を逆洗浄し、その目詰まりを防止でき、更に
は、両トラップ間を大気開放させて該空間に負圧が残ら
ないようにし、封水が失われることがないようにしてい
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の構成を図面に示
す発明の実施の形態に基づいて説明すると次の通りであ
る。なお、従来の場合と同一符号は同一部材である。図
1〜図5は本発明の一実施の形態に係る強制サイホン洗
浄装置11を示すものである。図1は切換弁12を示す
図面、図2は切換弁棒13を示す図面、図3は切換弁1
2の各部分を示す図面、図4は切換弁12の各動作時の
各部の縦断面図であり、図5は強制サイホン洗浄装置1
1を組み込んだ便器本体1の縦断面図である。
す発明の実施の形態に基づいて説明すると次の通りであ
る。なお、従来の場合と同一符号は同一部材である。図
1〜図5は本発明の一実施の形態に係る強制サイホン洗
浄装置11を示すものである。図1は切換弁12を示す
図面、図2は切換弁棒13を示す図面、図3は切換弁1
2の各部分を示す図面、図4は切換弁12の各動作時の
各部の縦断面図であり、図5は強制サイホン洗浄装置1
1を組み込んだ便器本体1の縦断面図である。
【0014】図5に示す如く、便器本体1の排水路2に
は通常の第1のトラップ3が設けられており、その下流
側には新たに第2のトラップ14が設けられている。そ
して、これらの両トラップ3及び14の間には空間15
が形成されている。ところで、前記切換弁12は、便器
本体1の後部側に形成された機器室16へ設置されてお
り、その上流側は給水管17を介して水道管へ直結され
ている。給水管17は、通常の水道管と同じ口径の13
mm管である。また切換弁12の下流側は、吐出管18を
介してリム通水路8へ連通接続されている。更に、切換
弁12の中間部に設けられた二つの流路のうちの一つは
接続管19を介して前記両トラップ3及び14間の空間
15へ連通接続されており、一つの流路は大気への開口
20とされている。
は通常の第1のトラップ3が設けられており、その下流
側には新たに第2のトラップ14が設けられている。そ
して、これらの両トラップ3及び14の間には空間15
が形成されている。ところで、前記切換弁12は、便器
本体1の後部側に形成された機器室16へ設置されてお
り、その上流側は給水管17を介して水道管へ直結され
ている。給水管17は、通常の水道管と同じ口径の13
mm管である。また切換弁12の下流側は、吐出管18を
介してリム通水路8へ連通接続されている。更に、切換
弁12の中間部に設けられた二つの流路のうちの一つは
接続管19を介して前記両トラップ3及び14間の空間
15へ連通接続されており、一つの流路は大気への開口
20とされている。
【0015】而して、切換弁12は、図1〜図3の通り
であり、切換弁本体21はその中心軸線上に切換弁棒1
3の挿通孔22が貫通して形成されており、これに平行
して便器洗浄水の流路23と補給水のバイパス通路24
とが貫通して形成されている。切換弁棒13の挿通孔2
2と便器洗浄水の流路23とは、その途中において連絡
通路45aが形成されており、相互に連通するようにな
されている。なお、挿通孔22と補給水のバイパス通路
24とは、それぞれが独立した流路であり、相互の連通
は遮断されている。また切換弁本体21の軸方向の中間
部においては、径方向へ向かう二つの流路25及び26
が形成されており、それぞれ切換弁棒13の弁部分27
と連通するように挿通孔22へ開口している。またこれ
らの流路25及び26は、前述した如く、流路25の他
端側が接続管19を介して両トラップ3,14間の空間
15へ連通しており、流路26の他端側が大気へ連通す
る開口20となっている。
であり、切換弁本体21はその中心軸線上に切換弁棒1
3の挿通孔22が貫通して形成されており、これに平行
して便器洗浄水の流路23と補給水のバイパス通路24
とが貫通して形成されている。切換弁棒13の挿通孔2
2と便器洗浄水の流路23とは、その途中において連絡
通路45aが形成されており、相互に連通するようにな
されている。なお、挿通孔22と補給水のバイパス通路
24とは、それぞれが独立した流路であり、相互の連通
は遮断されている。また切換弁本体21の軸方向の中間
部においては、径方向へ向かう二つの流路25及び26
が形成されており、それぞれ切換弁棒13の弁部分27
と連通するように挿通孔22へ開口している。またこれ
らの流路25及び26は、前述した如く、流路25の他
端側が接続管19を介して両トラップ3,14間の空間
15へ連通しており、流路26の他端側が大気へ連通す
る開口20となっている。
【0016】また切換弁本体21の両端面側には、それ
ぞれディスク弁体28及び29が配設されている。両デ
ィスク弁体28及び29は、凸部30及び凹部31を介
して切換弁棒13に連結され、一体的に回転駆動できる
ようになされている。上流側のディスク弁体28には長
孔状の流入口32が貫通して形成されており、その外周
側面にはステッピングモータ等の駆動部33のギヤ34
に噛合するギヤ35が刻設されている。一方、下流側の
ディスク弁体29には、丸孔状の流出口36が貫通して
形成されている。
ぞれディスク弁体28及び29が配設されている。両デ
ィスク弁体28及び29は、凸部30及び凹部31を介
して切換弁棒13に連結され、一体的に回転駆動できる
ようになされている。上流側のディスク弁体28には長
孔状の流入口32が貫通して形成されており、その外周
側面にはステッピングモータ等の駆動部33のギヤ34
に噛合するギヤ35が刻設されている。一方、下流側の
ディスク弁体29には、丸孔状の流出口36が貫通して
形成されている。
【0017】更に、これらの両ディスク弁体28及び2
9のそれぞれの一端面側には、それぞれ二つの流入ポー
ト37及び38と、流出ポート39及び40とが形成さ
れた固定弁体41及び42が配設され、切換弁本体21
にビス43を介して固定されている。
9のそれぞれの一端面側には、それぞれ二つの流入ポー
ト37及び38と、流出ポート39及び40とが形成さ
れた固定弁体41及び42が配設され、切換弁本体21
にビス43を介して固定されている。
【0018】而して、この実施の形態の切換弁12は、
図3の図(B)に示すように、便器洗浄水の流路23の
途中に、絞り44が設けられており、その周囲に負圧発
生領域45が形成されている。絞り44及び負圧発生領
域45は、いわゆる、アスピレータ46を形成するもの
である。切換弁棒13の弁部分27は、前記負圧発生領
域45と前述した連絡通路45aを介して連通するよう
になされている。切換弁棒13の弁部分27は、前記連
絡通路45aを通じて負圧発生領域45と流路25との
連通を開閉制御し、また負圧発生領域45と流路26と
の連通を開閉制御している。この開閉制御は、弁部分2
7のランド47及び48により行われる。図2及び図4
に示すように、ランド47は断面形状が扇形であり、流
路23の負圧発生領域45と流路25との連通を開閉制
御し、ランド48は断面形状が円全体から扇形を切除し
た残りの形状を成し、流路23の負圧発生領域45と流
路26との連通を開閉制御する。
図3の図(B)に示すように、便器洗浄水の流路23の
途中に、絞り44が設けられており、その周囲に負圧発
生領域45が形成されている。絞り44及び負圧発生領
域45は、いわゆる、アスピレータ46を形成するもの
である。切換弁棒13の弁部分27は、前記負圧発生領
域45と前述した連絡通路45aを介して連通するよう
になされている。切換弁棒13の弁部分27は、前記連
絡通路45aを通じて負圧発生領域45と流路25との
連通を開閉制御し、また負圧発生領域45と流路26と
の連通を開閉制御している。この開閉制御は、弁部分2
7のランド47及び48により行われる。図2及び図4
に示すように、ランド47は断面形状が扇形であり、流
路23の負圧発生領域45と流路25との連通を開閉制
御し、ランド48は断面形状が円全体から扇形を切除し
た残りの形状を成し、流路23の負圧発生領域45と流
路26との連通を開閉制御する。
【0019】次に、上述の如く構成された便器洗浄装置
の動作態様を、特に図4の図(A)〜図(E)及び図5
を参照して説明する。便器洗浄の工程は、洗浄工程と、
逆洗浄工程と、補給水工程と、大気開放工程と、全閉工
程とからなる。先ず、洗浄工程の場合を、図4の図
(A)に基づいて説明する。この場合は、ステッピング
モータ等の駆動部33を駆動させてディスク弁体28
と、切換弁棒13及びディスク弁体29を一体的に回転
させ、流入側にあっては、ディスク弁体28の流入口3
2を通じて固定弁体41の流入ポート37と切換弁本体
21の流路23とが連通するようにする。また流出側に
あっては、流路23と、ディスク弁体29の流出口36
と、固定弁体42の流出ポート39とが連通するように
する。更に、切換弁棒13は、前記ディスク弁体28及
び29と一体的に回転し、弁部分27のランド47が補
給水のバイパス通路24との連通を遮断し、ランド48
が大気への連通路である径方向の流路26を遮断してい
る。
の動作態様を、特に図4の図(A)〜図(E)及び図5
を参照して説明する。便器洗浄の工程は、洗浄工程と、
逆洗浄工程と、補給水工程と、大気開放工程と、全閉工
程とからなる。先ず、洗浄工程の場合を、図4の図
(A)に基づいて説明する。この場合は、ステッピング
モータ等の駆動部33を駆動させてディスク弁体28
と、切換弁棒13及びディスク弁体29を一体的に回転
させ、流入側にあっては、ディスク弁体28の流入口3
2を通じて固定弁体41の流入ポート37と切換弁本体
21の流路23とが連通するようにする。また流出側に
あっては、流路23と、ディスク弁体29の流出口36
と、固定弁体42の流出ポート39とが連通するように
する。更に、切換弁棒13は、前記ディスク弁体28及
び29と一体的に回転し、弁部分27のランド47が補
給水のバイパス通路24との連通を遮断し、ランド48
が大気への連通路である径方向の流路26を遮断してい
る。
【0020】一方、径方向の流路25は切換弁棒13の
ランド47によっては遮断されていない。従って、径方
向の流路25と軸方向の流路23の負圧発生領域45と
が連通状態となる。ここにおいて、軸方向の流路23へ
は、前述した如く、流入ポート37,流入口32を通っ
て洗浄水が供給されている。洗浄水は、この流路23を
通り、更に下流側のディスク弁体29の流出口36から
固定弁体42の流出ポート39、更には図5に示す吐出
管18を経てリム通水路8へ流れ、便器洗浄が開始され
る。
ランド47によっては遮断されていない。従って、径方
向の流路25と軸方向の流路23の負圧発生領域45と
が連通状態となる。ここにおいて、軸方向の流路23へ
は、前述した如く、流入ポート37,流入口32を通っ
て洗浄水が供給されている。洗浄水は、この流路23を
通り、更に下流側のディスク弁体29の流出口36から
固定弁体42の流出ポート39、更には図5に示す吐出
管18を経てリム通水路8へ流れ、便器洗浄が開始され
る。
【0021】このようにして洗浄水が流路23を流れる
ことにより、その途中に設けられたアスピレータ46の
絞り44を通過し、高速で噴出されるようになる。その
ため、その周囲の負圧発生領域45に大きな負圧を発生
させる。この負圧は、弁部分27及び流路25、接続管
19を通じて排水トラップ3と第2のトラップ14との
間の空間15へ作用する。そのため、前記負圧により、
この空間15内に存在する空気がアスピレータ46へ吸
引され、更に流路23を流れる洗浄水と合流してリム通
水路8内へ排気される。
ことにより、その途中に設けられたアスピレータ46の
絞り44を通過し、高速で噴出されるようになる。その
ため、その周囲の負圧発生領域45に大きな負圧を発生
させる。この負圧は、弁部分27及び流路25、接続管
19を通じて排水トラップ3と第2のトラップ14との
間の空間15へ作用する。そのため、前記負圧により、
この空間15内に存在する空気がアスピレータ46へ吸
引され、更に流路23を流れる洗浄水と合流してリム通
水路8内へ排気される。
【0022】トラップ3及び14間の空間15内に存在
する空気がアスピレータ46によって強制的に吸い出さ
れると、両トラップ3,14間の空間15はリム通水路
8から吐出された洗浄水で直ぐに充満されるようにな
り、サイホン作用が発生する。このサイホン作用は、便
器洗浄が開始されてもトラップ14の封水がそのままで
あるため、両トラップ3,14間の空間15内の空気の
みがアスピレータ46を通じて排気されるだけであっ
て、少ない洗浄水であっても極めて短時間に両トラップ
間の空間15を満水状態にすることができ、サイホン作
用の強制的な早期発生を可能にする。つまり、給水管1
7を水道管と同じ13mmの小径管にし、充分な瞬間流量
が得られない場合であっても、短時間でサイホン作用を
強制的に発生させることが可能である。この状態を図示
すると、イメージ的には図5の通りとなる。
する空気がアスピレータ46によって強制的に吸い出さ
れると、両トラップ3,14間の空間15はリム通水路
8から吐出された洗浄水で直ぐに充満されるようにな
り、サイホン作用が発生する。このサイホン作用は、便
器洗浄が開始されてもトラップ14の封水がそのままで
あるため、両トラップ3,14間の空間15内の空気の
みがアスピレータ46を通じて排気されるだけであっ
て、少ない洗浄水であっても極めて短時間に両トラップ
間の空間15を満水状態にすることができ、サイホン作
用の強制的な早期発生を可能にする。つまり、給水管1
7を水道管と同じ13mmの小径管にし、充分な瞬間流量
が得られない場合であっても、短時間でサイホン作用を
強制的に発生させることが可能である。この状態を図示
すると、イメージ的には図5の通りとなる。
【0023】このようにしてサイホン作用が発生し、大
きな吸引力により便鉢内の汚物が一気に搬出された後
は、便鉢10内の洗浄水が殆どなくなり、封水が切れて
便鉢側から排水路2内へ空気が流入し、サイホン作用が
終了する。然る後は、アスピレータ46の負圧力によっ
て空間15内の空気を吸引するための接続管19を逆洗
浄する。これは、長期間使用すると、汚物の成分の一部
等が接続管19へ引き込まれてその内周面に、永年の年
月をかけて付着堆積し、接続管19を閉塞させることが
考えられるので、これを防止するためのものである。本
装置では便器洗浄の度ごとに、この接続管19を逆洗浄
するようにしている。
きな吸引力により便鉢内の汚物が一気に搬出された後
は、便鉢10内の洗浄水が殆どなくなり、封水が切れて
便鉢側から排水路2内へ空気が流入し、サイホン作用が
終了する。然る後は、アスピレータ46の負圧力によっ
て空間15内の空気を吸引するための接続管19を逆洗
浄する。これは、長期間使用すると、汚物の成分の一部
等が接続管19へ引き込まれてその内周面に、永年の年
月をかけて付着堆積し、接続管19を閉塞させることが
考えられるので、これを防止するためのものである。本
装置では便器洗浄の度ごとに、この接続管19を逆洗浄
するようにしている。
【0024】接続管19の逆洗浄工程は、ディスク弁体
28及び29と、切換弁棒13とを図4の図(B)に示
すように切り換えて行う。すなわち、流入側にあって
は、固定弁体41の流入ポート37と、ディスク弁体2
8の流入口32と、流路23とを連通させる。また流出
側にあっては、ディスク弁体29が流路23及び24と
流出ポート39又は40との連通を遮断する。切換弁棒
13は、ランド47が径方向の流路25を開とし、ラン
ド48が大気へ連通する径方向の流路26を閉塞する。
そのため、流入ポート37、流入口32を通って流路2
3内へ流入して来た洗浄水は、下流側のディスク弁体2
9に衝突して逆流し、負圧発生域45及び連絡通路45
aを通って切換弁棒13の弁部分27へ流入する。そし
て、径方向の流路25から接続管19を通って二つのト
ラップ3,14の間の空間15へ吐出される。これによ
り、流路25及び接続管19が洗浄される。この空間1
5へ吐出された洗浄水は、次工程であるトラップ3及び
14を封水するための補給水の一部としても利用され
る。
28及び29と、切換弁棒13とを図4の図(B)に示
すように切り換えて行う。すなわち、流入側にあって
は、固定弁体41の流入ポート37と、ディスク弁体2
8の流入口32と、流路23とを連通させる。また流出
側にあっては、ディスク弁体29が流路23及び24と
流出ポート39又は40との連通を遮断する。切換弁棒
13は、ランド47が径方向の流路25を開とし、ラン
ド48が大気へ連通する径方向の流路26を閉塞する。
そのため、流入ポート37、流入口32を通って流路2
3内へ流入して来た洗浄水は、下流側のディスク弁体2
9に衝突して逆流し、負圧発生域45及び連絡通路45
aを通って切換弁棒13の弁部分27へ流入する。そし
て、径方向の流路25から接続管19を通って二つのト
ラップ3,14の間の空間15へ吐出される。これによ
り、流路25及び接続管19が洗浄される。この空間1
5へ吐出された洗浄水は、次工程であるトラップ3及び
14を封水するための補給水の一部としても利用され
る。
【0025】トラップ3及び14を封水するための補給
水工程は、前記逆洗浄水だけでは不充分であり、ディス
ク弁体28及び29と切換弁棒13とを図4の図(C)
に示す位置へ切り換えて十分となるように補給する。す
なわち、流入側にあっては、固定弁体41の流入ポート
38と、ディスク弁体28の流入口32と、補給水のバ
イパス流路24とを連通させる。また流出側にあって
は、補給水のバイパス流路24と、ディスク弁体29の
流出口36と、固定弁体42の流出ポート40とを連通
させる。切換弁棒13にあっては、ランド47及びラン
ド48は、いずれの流路をも遮断していない。
水工程は、前記逆洗浄水だけでは不充分であり、ディス
ク弁体28及び29と切換弁棒13とを図4の図(C)
に示す位置へ切り換えて十分となるように補給する。す
なわち、流入側にあっては、固定弁体41の流入ポート
38と、ディスク弁体28の流入口32と、補給水のバ
イパス流路24とを連通させる。また流出側にあって
は、補給水のバイパス流路24と、ディスク弁体29の
流出口36と、固定弁体42の流出ポート40とを連通
させる。切換弁棒13にあっては、ランド47及びラン
ド48は、いずれの流路をも遮断していない。
【0026】そのため、吸入ポート38及び流入口32
を通って補給水のバイパス流路24内へ流入した洗浄水
は、流出口36及び流出ポート40から吐出管18を通
ってリム通水路8へ流れ、便鉢内面を流下してトラップ
3を封水するための補給水となる。
を通って補給水のバイパス流路24内へ流入した洗浄水
は、流出口36及び流出ポート40から吐出管18を通
ってリム通水路8へ流れ、便鉢内面を流下してトラップ
3を封水するための補給水となる。
【0027】然る後は、二つのトラップ3及び14間の
空間15を大気へ開放する工程へと移行する。この大気
開放工程は、洗浄を終了したままであると、前記空間1
5にサイホン作用による負圧が残ったままとなる可能性
があり、トラップ3の封水が僅かずつ第2トラップ14
側へ流下し、トラップ3の封水が途切れる虞れも考えら
れるので、これを完全になくすようにするためのもので
ある。大気開放工程は、図4の図(D)に示すように、
ディスク弁体28及び29と切換弁棒13とを切り換え
て行う。
空間15を大気へ開放する工程へと移行する。この大気
開放工程は、洗浄を終了したままであると、前記空間1
5にサイホン作用による負圧が残ったままとなる可能性
があり、トラップ3の封水が僅かずつ第2トラップ14
側へ流下し、トラップ3の封水が途切れる虞れも考えら
れるので、これを完全になくすようにするためのもので
ある。大気開放工程は、図4の図(D)に示すように、
ディスク弁体28及び29と切換弁棒13とを切り換え
て行う。
【0028】これにより、流入側にあっては、固定弁体
41の流入ポート38が、ディスク弁体28の流入口3
2と連通し、補給水バイパス通路26内へ洗浄水が流入
するが、流出側にあって、この通路26がディスク弁体
29の流出口36と重ならないようになり、これに遮断
される。つまり、洗浄水が、固定弁体42の流出ポート
39,40からリム通水路8へ供給されることはない。
一方、切換弁棒13は、その弁部分27のランド47が
負圧発生域45への連絡通路45aを閉塞し、流路25
を開放している。またランド48が流路26を開放して
いる。そのため、この流路26から弁部分27を通じて
流路25側へ大気圧が作用し、接続管19を通じてトラ
ップ3及び14間の空間15へ作用する。従って、この
空間15が負圧のままで封じ込められるということがな
くなり、トラップ3を封水する水が負圧によって徐々に
吸上られてトラップ14側へ流下し、封水が切れるよう
なことはない。
41の流入ポート38が、ディスク弁体28の流入口3
2と連通し、補給水バイパス通路26内へ洗浄水が流入
するが、流出側にあって、この通路26がディスク弁体
29の流出口36と重ならないようになり、これに遮断
される。つまり、洗浄水が、固定弁体42の流出ポート
39,40からリム通水路8へ供給されることはない。
一方、切換弁棒13は、その弁部分27のランド47が
負圧発生域45への連絡通路45aを閉塞し、流路25
を開放している。またランド48が流路26を開放して
いる。そのため、この流路26から弁部分27を通じて
流路25側へ大気圧が作用し、接続管19を通じてトラ
ップ3及び14間の空間15へ作用する。従って、この
空間15が負圧のままで封じ込められるということがな
くなり、トラップ3を封水する水が負圧によって徐々に
吸上られてトラップ14側へ流下し、封水が切れるよう
なことはない。
【0029】最後に、ディスク弁体28及び29と切換
弁棒13とを回転させ、これらの各流路の全てが閉塞さ
れる全閉工程とする。すなわち、流入側にあっては、固
定弁体41の流入ポート37及び38と、ディスク弁体
28の流入口32とが重ならないようにし、洗浄水の供
給を停止する。また切換弁棒13のランド47によって
空間15へ連通する流路25を閉塞し、ランド48によ
って大気への連通路である流路26を閉塞する。更に、
流出側にあっては、ディスク弁体29の流出口36と、
固定弁体42の流出ポート39及び40とが重ならない
ようにする。
弁棒13とを回転させ、これらの各流路の全てが閉塞さ
れる全閉工程とする。すなわち、流入側にあっては、固
定弁体41の流入ポート37及び38と、ディスク弁体
28の流入口32とが重ならないようにし、洗浄水の供
給を停止する。また切換弁棒13のランド47によって
空間15へ連通する流路25を閉塞し、ランド48によ
って大気への連通路である流路26を閉塞する。更に、
流出側にあっては、ディスク弁体29の流出口36と、
固定弁体42の流出ポート39及び40とが重ならない
ようにする。
【0030】以上が、本実施の形態に係る便器洗浄装置
の便器洗浄の一サイクルである。次からの便器洗浄は、
上述した図4の図(A)〜図(E)までの各工程を繰り
返して行うようにすればよい。なお、本発明は上述した
実施の形態に限定されるものではなく、適宜の変更が可
能である。例えば、図示した大便器は、サイホン式の場
合を説明したが、サイホンゼット式のものであっても適
用可能であることは言うまでもない。また、切換弁12
の切換操作は、排水路2内に設けた負圧センサーや給水
管13に設けた流量センサー等を制御因子として動作す
るICを用いてコンピュータ制御すればよい。更に、デ
ィスク弁体28及び29と切換弁棒13とを回転させる
手段は、手動式、サーボモータ式、モータ直結式等の適
宜の手段が可能である。
の便器洗浄の一サイクルである。次からの便器洗浄は、
上述した図4の図(A)〜図(E)までの各工程を繰り
返して行うようにすればよい。なお、本発明は上述した
実施の形態に限定されるものではなく、適宜の変更が可
能である。例えば、図示した大便器は、サイホン式の場
合を説明したが、サイホンゼット式のものであっても適
用可能であることは言うまでもない。また、切換弁12
の切換操作は、排水路2内に設けた負圧センサーや給水
管13に設けた流量センサー等を制御因子として動作す
るICを用いてコンピュータ制御すればよい。更に、デ
ィスク弁体28及び29と切換弁棒13とを回転させる
手段は、手動式、サーボモータ式、モータ直結式等の適
宜の手段が可能である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明にあっては、
便器本体のトラップの流出側に第2のトラップを設け、
第2のトラップの封水によって排水路が堰止められた状
態で洗浄を開始し、しかも両トラップ間の空気を便器洗
浄開始と同時に管路及びアスピレータを通じて排気する
ようにしたから、極めて少ない洗浄水量で且つ短時間に
サイホン作用を発生させることができ、その分だけ給水
管の小径化が可能である。つまり、瞬間流量を少なくし
た場合であっても、サイホン作用を早期に得ることが可
能であり、取扱いが便利で施工性に優れた水道管と同じ
13mmの口径を有する管を利用することが可能である。
便器本体のトラップの流出側に第2のトラップを設け、
第2のトラップの封水によって排水路が堰止められた状
態で洗浄を開始し、しかも両トラップ間の空気を便器洗
浄開始と同時に管路及びアスピレータを通じて排気する
ようにしたから、極めて少ない洗浄水量で且つ短時間に
サイホン作用を発生させることができ、その分だけ給水
管の小径化が可能である。つまり、瞬間流量を少なくし
た場合であっても、サイホン作用を早期に得ることが可
能であり、取扱いが便利で施工性に優れた水道管と同じ
13mmの口径を有する管を利用することが可能である。
【0032】またサイホン終了後に、前記管路を洗浄す
るようにしたから、長期間の使用であっても管路の内部
に堆積物が付着することがない。更に、本発明にあって
は、切換弁の流路内にアスピレータを一体的に形成して
おり、別々に構成する場合に比較してコンパクトであ
り、スペースの限定された便器本体後部の機器室内へ装
着するのに非常に便利である。
るようにしたから、長期間の使用であっても管路の内部
に堆積物が付着することがない。更に、本発明にあって
は、切換弁の流路内にアスピレータを一体的に形成して
おり、別々に構成する場合に比較してコンパクトであ
り、スペースの限定された便器本体後部の機器室内へ装
着するのに非常に便利である。
【0033】更に、アスピレータを設けた流路の全体が
ストレート状となり、洗浄水の流れがスムーズであるた
め小口径の給水管であっても圧力損失が少ない。しか
も、多数の流路を形成するに際し、軸方向の流路と、径
方向の流路とを設けて連通接続しており、全体の流路が
整然とする。それに、切換弁本体の両端側において、該
切換弁体と固定板とでディスク弁体を挟持することによ
り、多数の流路を有する切換弁の全体をコンパクトにす
ることができる。
ストレート状となり、洗浄水の流れがスムーズであるた
め小口径の給水管であっても圧力損失が少ない。しか
も、多数の流路を形成するに際し、軸方向の流路と、径
方向の流路とを設けて連通接続しており、全体の流路が
整然とする。それに、切換弁本体の両端側において、該
切換弁体と固定板とでディスク弁体を挟持することによ
り、多数の流路を有する切換弁の全体をコンパクトにす
ることができる。
【図1】本発明に係る切換弁の全体を示す分解斜視図で
ある。
ある。
【図2】本発明に係る切換弁棒を示すものであり、図
(A)は斜視図、図(B)はそのX−X線断面図、図
(C)はY−Y線断面図である。
(A)は斜視図、図(B)はそのX−X線断面図、図
(C)はY−Y線断面図である。
【図3】本発明に係る切換弁を示すものであり、図
(A)は左端面図、図(B)は縦断面図である。
(A)は左端面図、図(B)は縦断面図である。
【図4】本発明に係る切換弁の各工程時における図3の
イ〜ニ線の断面図であり、図(A)は洗浄工程時のも
の、図(B)は逆洗浄工程時のもの、図(C)は補給工
程時のもの、図(D)は大気開放工程時のもの、図
(E)は全閉時のものである。
イ〜ニ線の断面図であり、図(A)は洗浄工程時のも
の、図(B)は逆洗浄工程時のもの、図(C)は補給工
程時のもの、図(D)は大気開放工程時のもの、図
(E)は全閉時のものである。
【図5】本発明に係る洗浄装置の逆洗浄時の状態を示す
大便器の縦断面図である。
大便器の縦断面図である。
【図6】従来のサイホン式で給水管接続方式の大便器を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
1…便器本体 2…排水路 3…トラップ 8…リム通水路 10…便鉢 11…強制サイホ
ン洗浄装置 12…切換弁 13…切換弁棒 14…第2のトラップ 15…空間 17…給水管 18…吐出管 19…接続管 20…大気開放口 21…切換弁本体 22…切換弁棒の
挿通孔 23…洗浄水の流路 24…補給水のバ
イパス通路 25…径方向の流路 26…径方向の流
路 27…切換弁部 28,29…ディ
スク弁体 32…流入口 33…駆動部 34,35…ギヤ 36…流出口 37,38…流入ポート 39,40…流出
ポート 41,42…固定弁体 44…絞り 45…負圧発生域 45a…連絡通路 46…アスピレータ
ン洗浄装置 12…切換弁 13…切換弁棒 14…第2のトラップ 15…空間 17…給水管 18…吐出管 19…接続管 20…大気開放口 21…切換弁本体 22…切換弁棒の
挿通孔 23…洗浄水の流路 24…補給水のバ
イパス通路 25…径方向の流路 26…径方向の流
路 27…切換弁部 28,29…ディ
スク弁体 32…流入口 33…駆動部 34,35…ギヤ 36…流出口 37,38…流入ポート 39,40…流出
ポート 41,42…固定弁体 44…絞り 45…負圧発生域 45a…連絡通路 46…アスピレータ
Claims (7)
- 【請求項1】便器本体のトラップよりも下流側の排水路
途中に、第2のトラップを設け、両トラップ間の空間を
負圧にすることにより、強制的にサイホン作用を起動さ
せるようにした強制サイホン洗浄装置に用いる切換弁に
おいて、切換弁の本体内に便器洗浄水の流路を設け、該
流路の途中に負圧を発生させるためのアスピレータを設
け、該アスピレータの負圧発生域を前記両トラップ間の
空間へ連通させ、切換弁本体の前後端面側にそれぞれデ
ィスク弁体を配設したことを特徴とする強制サイホン洗
浄用の切換弁。 - 【請求項2】切換弁本体は、その中心部に切換弁棒が回
転自在に装着され、これに平行してアスピレータが設け
られた便器洗浄水の流路と、補給水のパイパス通路との
二つの流路が設けられており、切換弁棒の両端面側はそ
れぞれディスク弁体に連結されていることを特徴とする
前記請求項1に記載の強制サイホン洗浄用の切換弁。 - 【請求項3】切換弁棒の弁部分とアスピレータが設けら
れた流路の負圧発生域、及び切換弁棒の弁部分とは連絡
通路によって連通しており、前記切換弁棒によって開閉
制御されるものであることを特徴とする前記請求項2に
記載の強制サイホン洗浄用の切換弁。 - 【請求項4】切換弁本体の周側面には、切換弁棒の弁部
分へ連通する二つの流路が径方向へ向かって形成されて
おり、その一つの開口端は両トラップ間の空間へ連通
し、他方の開口端は大気へ連通していることを特徴とす
る前記請求項3に記載の強制サイホン洗浄用の切換弁。 - 【請求項5】いずれか1つのディスク弁体の外周面には
ギヤが刻設され、ステッピングモータ等の駆動部のギヤ
によって回転駆動力が伝達されるものであることを特徴
とする前記請求項2乃至4のいずれか1つに記載の強制
サイホン洗浄用の切換弁。 - 【請求項6】一方側のディスク弁体の外側には給水ポー
トを有する固定板が配設され、他方側のディスク弁体の
外側には便器リム側へ連通する流出ポートを有する固定
板が配設されていることを特徴とする前記請求項2〜4
のいずれか1つに記載の強制サイホン洗浄用の切換弁。 - 【請求項7】便器本体のトラップよりも下流側の排水路
途中に、第2のトラップを設け、両トラップ間の空間を
負圧にすることにより、強制的にサイホン作用を起動さ
せるようにした強制サイホン洗浄方法であって、便器洗
浄の開始と同時に便器本体側へその洗浄水を供給すると
共に、前記両トラップ間の空間に介在する空気を吸引す
ることで早期にサイホン作用を発生させ、所定の便器洗
浄が終了した後に前記両トラップ間の空気を吸引した流
路へ洗浄水の一部を供給して逆洗浄を行い、この逆洗浄
後に両トラップ間の空間を大気へ開放するようにしたこ
とを特徴とする強制サイホン洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14382997A JPH10331239A (ja) | 1997-06-02 | 1997-06-02 | 強制サイホン洗浄用の切換弁及び洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14382997A JPH10331239A (ja) | 1997-06-02 | 1997-06-02 | 強制サイホン洗浄用の切換弁及び洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10331239A true JPH10331239A (ja) | 1998-12-15 |
Family
ID=15347922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14382997A Pending JPH10331239A (ja) | 1997-06-02 | 1997-06-02 | 強制サイホン洗浄用の切換弁及び洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10331239A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11795677B2 (en) | 2020-08-31 | 2023-10-24 | Toto Ltd. | Flush toilet |
-
1997
- 1997-06-02 JP JP14382997A patent/JPH10331239A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11795677B2 (en) | 2020-08-31 | 2023-10-24 | Toto Ltd. | Flush toilet |
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