JPH10330649A - 白色高反射性塗料及びこの塗料を用いたポインター - Google Patents

白色高反射性塗料及びこの塗料を用いたポインター

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JPH10330649A
JPH10330649A JP9146794A JP14679497A JPH10330649A JP H10330649 A JPH10330649 A JP H10330649A JP 9146794 A JP9146794 A JP 9146794A JP 14679497 A JP14679497 A JP 14679497A JP H10330649 A JPH10330649 A JP H10330649A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた反射性を示し、特に計器用ポインター
として使用したとき十分な輝度が得られるような白色高
反射性塗料を提供するにある。 【解決手段】 屈折率が1.48以下の結着剤樹脂中に
平均粒径が0.1〜0.9μmで屈折率が2以上の白色
顔料を分散させて成ることを特徴とする白色高反射性塗
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白色高反射性塗料
及びこの塗料を用いたポインターに関する。
【0002】
【従来の技術】反射性塗料は、種々の分野において広く
使用されている。例えば、自動車等の計器類において
は、夜間やトンネル内において、指針自体が発光して、
視認性をよくする必要があり、この目的のために、光入
射部と光出射部と光出射部の背面に設けられた白色反射
性皮膜とから成るポインターが一般に使用されている
(特開昭56−4011号公報)。
【0003】この白色反射性皮膜としては、汎用樹脂中
に酸化チタン等の白色顔料を分散させたものを、反射塗
料として塗装或いは印刷したり、また白色箔としてホッ
トスタンプして使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
白色反射皮膜では未だ反射率が低く、ポインターとして
使用したとき、十分な輝度が得られないという問題があ
る。
【0005】従って、本発明の目的は、優れた反射性を
示し、特に計器用ポインターとして使用したとき十分な
輝度が得られるような白色高反射性塗料を提供するにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、屈折率
が1.48以下の結着剤樹脂中に平均粒径が0.1〜
0.9μmで屈折率が2以上の白色顔料を分散させて成
ることを特徴とする白色高反射性塗料が提供される。本
発明によればまた、光入射部と光出射部と少なくとも光
出射部の背面に設けられた白色反射性塗膜とから成るポ
インターにおいて、前記白色反射性塗膜が屈折率が1.
48以下の結着剤樹脂中に平均粒径が0.1〜0.9μ
mで屈折率が2以上の白色顔料を分散させて成る白色高
反射性塗料から形成されていることを特徴とするポイン
ターが提供される。本発明においては、 1.結着剤樹脂がフッ素樹脂或いは変性フッ素樹脂であ
ること、 2.白色顔料がルチル型二酸化チタンであること、 3.白色顔料と結着剤樹脂とが1:2乃至5:1の重量
比で存在すること、が好ましい。
【0007】
【発明の実施形態】
[作用]本発明では、結着剤樹脂として屈折率が1.4
8以下、好適には1.46以下の低屈折率の結着剤樹脂
を選択し、白色顔料として平均粒径が0.1〜0.9μ
mで屈折率が2以上、好適には2.5以上の高屈折率の
白色顔料を選択し、この樹脂中に白色顔料を分散させた
ことが特徴であり、これにより、形成される塗膜は高い
反射性を示し、この白色高反射性塗料を設けたポインタ
ーは高い輝度を示す。
【0008】反射性塗料の場合、白色顔料を用いること
は必須不可欠であるが、用いる白色顔料の屈折率が高
く、結着剤樹脂の屈折率が低い方が反射性が向上するこ
とが分かった。
【0009】例えば、二酸化チタンを屈折率が1.55
のエポキシ樹脂に分散させた塗料を反射塗膜としたポイ
ンターは22.6(相対値)の輝度を示すにすぎないの
に対して、この樹脂を屈折率が1.44の変性フッ素樹
脂に置き換えた以外は同様の塗料を反射塗膜としたポイ
ンターは37.1(相対値)と、50%以上増加した輝
度を示すのであって、樹脂の屈折率の僅かの低下による
反射性能の増大が著しいものであることが了解される
(詳細は後述する実施例1及び比較例1参照)。
【0010】本発明においては、白色顔料の屈折率が2
以上、特に2.5以上であることも反射性能の増大に重
要であり、屈折率が上記範囲を下回る白色顔料を使用し
たのでは、本発明の塗料のような高反射性能は得られな
い。
【0011】また、用いる白色顔料は、0.1乃至0.
9μmのごく限られた狭い範囲の平均粒径を有すること
も反射性能の向上に重要である。一般に、白色顔料の重
要な物性として隠蔽力があり、この隠蔽力は粒径が微細
になると小さくなることが知られている。これに対し
て、本発明の白色高反射性塗料においては、白色顔料の
粒径が上記の微細な範囲となることにより、意外なこと
に反射性能が向上しているのである。これは、後述する
顔料/結着剤樹脂比(P/B)にも依存するが、塗膜表
面に存在する白色顔料微細粒子が入射光線の散乱に寄与
し、塗膜内での光線の吸収を少なくしているためと思わ
れる。
【0012】本発明の白色高反射性塗料においては、顔
料/結着剤樹脂の重量比(P/B)が、0.5乃至5の
範囲にあることが、反射性と塗膜強度或いは密着性の点
で好ましい。このP/B比が上記範囲を下回ると、塗膜
の反射性が低下し、一方、上記範囲を上回ると、塗膜強
度や密着性が低下するようになる。
【0013】[白色高反射性塗料]本発明の白色高反射
性塗料は、屈折率が1.48以下、好適には1.46以
下の低屈折率の結着剤樹脂中に、平均粒径が0.1〜
0.9μm、好適には0.2〜0.3μmで、屈折率が
2以上、好適には2.5以上の高屈折率の白色顔料を分
散させて成るものである。
【0014】(1)結着剤樹脂 低屈折率の結着剤樹脂としては、フッ素樹脂、変性アク
リル樹脂、変性エポキシ樹脂、変性シリコーン樹脂或い
はこれらの2種以上の組み合わせの内、前述した屈折率
を満足するものが使用される。これらの内、フッ素樹脂
或いは変性フッ素樹脂は、屈折率が低く、本発明の目的
に特に適している。尚、通常のアクリル樹脂やエポキシ
樹脂は、屈折率が上記範囲よりも高く、本発明の目的に
適しない。
【0015】フッ素樹脂系の結着剤樹脂としては、熱可
塑性フッ素樹脂塗料と呼ばれるものでも、熱硬化性フッ
素樹脂塗料と呼ばれるものでも使用される。
【0016】前者の例として、ポリフッ化ビニル、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
クロロトリフルオロエチレン等のホモポリマーや、テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチ
レン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニル共重合
体、フッ化ビニリデン−ペルフルオロアルキルビニル共
重合体等が挙げられる。
【0017】用いるフッ素樹脂は、溶媒への溶解性や基
体への密着性の点で、水酸基、エーテル基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アミド基、アミノ基、
エポキシ基等の官能基を有していてもよく、このような
官能基含有共重合体は、官能基含有エチレン系不飽和単
量体を共重合させることにより得られる。
【0018】水酸基含有エチレン性不飽和化合物として
は、たとえばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シ−3−フェノキシ−プロピル(メタ)アクリレート、
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパンモノ(メタ)アクリレート、テトラメチロー
ルエタンモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、2−(6−ヒドロキシヘキサノ
イルオキシ)エチルアクリレートなどの(メタ)アクリ
ル酸エステル、10−ウンデセン−1−オール、1−オ
クテン−3−オール、2−メタノールノルボルネン、ヒ
ドロキシスチレン、ヒドロキシエチルビニルエーテル、
ヒドロキシブチルビニルエーテル、α−メチロールアク
リルアミド、2−(メタ)アクロイルオキシエチルアシ
ッドフォスフェート、グリセリンモノアリルエーテル、
アリルアルコール、アリロキシエタノール、2−ブテン
−1,4−ジオール、グリセリンモノアルコールなとが
挙げられる。
【0019】エーテル基含有エチレン性不飽和化合物と
しては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエー
テル、ブチルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、
へキシルビニルエーテル、2−エチルへキシルビニルエ
ーテル、エチレングリコールジビニルエーテルなどが挙
げられる。
【0020】不飽和カルボン酸類としては、たとえばア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テト
ラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロト
ン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビ
シクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカ
ルボン酸などの不飽和カルボン酸またはこれらの誘導体
(たとえば酸無水物、酸ハライド、ハーフエステルな
ど)が挙げられる。この誘導体としては、たとえば、塩
化マレニル、マレニルイミド、無水マレイン酸、無水イ
タコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6
−ジカルボン酸無水物、マレイン酸ジメチル、マレイン
酸モノメチル、フマル酸エチル、イタコン酸メチル、シ
トラコン酸エチル、テトラヒドロフタル酸メチル、ビシ
クロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカル
ボン酸メチル等が挙げられる。
【0021】不飽和エステル単量体としては、一例とし
て、アクリル酸やメタクリル酸のエステルが挙げられ、
このようなエステル単量体としては、例えば、(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−
ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アク
リル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、
(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル
等がある。ただし上記の(メタ)アクリル酸とはアクリ
ル酸もしくはメタクリル酸を示す。上記(メタ)アクリ
ル酸エステルは単独でも組み合わせても使用でき、また
他の単量体との共重合体でもよい。好適なエステルは、
メタクリル酸メチル(MMA)である。
【0022】不飽和エステル単量体の他の例は、ビニル
エステル化合物であり、たとえば酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、n−酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリ
ン酸ビニル、カプロン酸ビニル、パーサティック酸ビニ
ル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸
ビニル、p−t−ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸ビ
ニル、クロヘキサンカルボン酸ビニルなどが挙げられ
る。
【0023】アミド基含有単量体としては、アクリル酸
アミド、メタクリル酸アミド、ビスマレイミド等があ
る。
【0024】アミノ基含有エチレン性不飽和化合物とし
ては、窒素原子が置換乃至未置換のものであってよく、
ここで置換基としては、炭素数1〜12、好ましくは炭
素数1〜8のアルキル基や炭素数6〜12、好ましくは
6〜8のシクロアルキル基であるようなビニル系単量体
を挙げることができる。このようなアミノ基含有エチレ
ン性不飽和化合物としては、たとえば(メタ)アクリル
酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエ
チル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)ア
クリル酸アミノプロピル、メタクリル酸フェニルアミノ
エチル、メタクリル酸シクロヘキシルアミノエチルなど
のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル系
誘導体類、N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビ
ニルアミンなどのビニルアミン系誘導体類、アリルアミ
ン、メタクリルアミン、N−メチルアクリルアミン、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミドなどのアリルアミン系誘導
体、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミドなどの
アクリルアミド系誘導体、p−アミノスチレンなどのア
ミノスチレン類、6−アミノヘキシルコハク酸イミド、
2−アミノエチルコハク酸イミドなどが挙げられる。
【0025】エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物と
しては、1分子中に重合可能な不飽和結合およびエポキ
シ基を少なくとも1個以上有するモノマーが用いられ
る。このようなエポキシ基含有エチレン性不飽和化合物
としては、たとえば、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレートなど、マレイン酸のモノおよびジグ
リシジルエステル、フマル酸のモノおよびジグリシジル
エステル、クロトン酸のモノおよびジグリシジルエステ
ル、テトラヒドロフタル酸のモノおよびジグリシジルエ
ステル、イタコン酸のモノおよびグシジルエステル、ブ
テントリカルボン酸のモノおよびジグリシジルエステ
ル、シトラコン酸のモノおよびジグリシジルエステル、
エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト5−エン
−2,3−ジカルボン酸(ナジック酸TM)のモノおよび
ジグリシジルエステル、エンド−シス−ビシクロ[2,
2,1]ヘプト−5−エン−2−メチル−2,3−ジカ
ルボン酸(メチルナジック酸TM)のモノおよびジグリシ
ジルエステル、アリルコハク酸のモノおよびグリシジル
エステルなどのジカルボン酸モノおよびジグリシジルエ
ステル(モノグリシジルエステルの場合のアルキル基の
炭素数1〜12)、p−スチレンカルボン酸のアルキル
グリシジルエステル、アリルグリシジルエーテル、2−
メチルアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリ
シジルエーテル、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,
4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポ
キシ−1−ペンテン、3,4−エポキシ−3−メチル−
1−ペンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン、ビニ
ルシクロヘキセンモノオキシドなどが挙げられる。
【0026】また、極性基含有単量体としては、ペルフ
ロオロ単量体、例えば、下記式(1) 式中、Xは水酸基、エーテル基、カルボキシル基、スル
ホン酸基、アルコキシカルボニル基、アミド基、アミノ
基、エポキシ基等の官能基であり、nは1乃至5の数で
ある、で表される単量体を用いることもできる。
【0027】極性基含有フッ素樹脂中における前記極性
基の量は、極性基の種類によっても変化するが、一般
に、100g当たり1乃至300ミリモル、特に5乃至
200ミリモルの範囲にあるのが望ましい。極性基の濃
度があまり高いと樹脂の屈折率が高くなる傾向があり、
一方あまりに低いと溶媒への溶解性や基体への密着性が
低下する傾向がある。
【0028】用いるフッ素樹脂は、それ自体公知の製造
法で製造されたものでよく、前述したフッ素系単量体、
或いは更に共単量体を、溶液重合法、乳化重合法、懸濁
重合法等で開始剤の存在下に重合させるのがよい。
【0029】溶液重合法の場合、用いる溶媒は特に制限
されないが、フッ素系溶媒が好ましく、例えば、ペルフ
ルオロアルカン類、ペルフルオロシクロアルカン類、ペ
ルフルオロエーテル類、ペルフルオロ3級アミン類等を
用いることができる。乳化重合や懸濁重合の場合は、媒
体として水を使用するのが一般的である。
【0030】開始剤としては、ラジカル開始剤が触媒量
で使用され、溶液重合乃至懸濁重合では、有機過酸化
物、特にフッ素系のジアシルペルオキシドが使用され、
乳化重合では、過硫酸鉛が使用される。
【0031】重合条件は、特に制限はないが、単量体の
種類や、開始剤の種類に応じて、0乃至100℃の温
度、1乃至40kg/cm2 の圧力下に行うのがよい。
【0032】上記のフッ素樹脂は、単独で使用する代わ
りに、他の樹脂、例えばフェノール樹脂、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリアミドイミド、ポリイミド、ウ
レタン樹脂、ポリフェニレンスルフィド等の少なくとも
1種をブレンドして、変性樹脂として用いることもでき
る。これらの変性樹脂は、一般に50重量%よりも少な
い量、特に30重量%以下の量で用いるのが好適であ
る。
【0033】また、前述した熱硬化性フッ素樹脂として
は、前述した極性基(官能基)含有フッ素樹脂共重合
体、特に水酸基含有フッ素樹脂共重合体を基体樹脂と
し、これに、硬化剤樹脂、特にメラミン樹脂、ウレタン
等を配合したものである。この樹脂は溶液での塗布が可
能であると共に、耐久性に優れた白色高反射性塗膜を形
成できるので特に有利である。硬化剤樹脂は、基体樹脂
に対して、0.1乃至20重量部配合するのがよい。
【0034】(2)白色顔料 本発明に用いる白色顔料は、0.1〜0.9μm、特に
0.2乃至0.3μmの平均粒径と2以上、特に2.5
以上の屈折率とを有するものである。白色顔料として
は、二酸化チタン(TiO2 )、酸化亜鉛(ZnO)、
三酸化二アンチモン(Sb2 3 )、二酸化ハフニウム
(HfO2 )、二酸化セリウム(CeO2)硫化亜鉛
(ZnS)等が知られており、これらの内上記条件を満
足するものが使用される。
【0035】これらの内でも、二酸化チタンが好適であ
る。二酸化チタンには、アナターゼ型(屈折率 2.5
5)とルチル型(屈折率 2.70)の2種類がある
が、これらの内では、屈折率が高い点でルチル型が優れ
ている。
【0036】用いる白色顔料は、未処理のものでも或い
は表面処理されたものでもよい。表面処理には、シラン
系カップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニ
ウム系カップリング剤、樹脂酸、金属石鹸、樹脂の初期
縮合物等が使用される。
【0037】(3)塗料 本発明の塗料においては、白色顔料と結着剤樹脂とを
1:2乃至5:1の重量比で使用する。
【0038】この塗料は、水性塗料として用いることも
できるが、一般には有機溶媒系の塗料として用いること
が好ましい。有機溶剤としては、前述したフッ素系溶媒
の他に、汎用の塗料用有機溶媒、例えばウンデカン、ド
デカン等の炭化水素系溶剤、ブチルセロソルブ等のセロ
ソルブ系溶剤、イソホロン等のケトン系溶剤、テトラヒ
ドロフラン等のエーテル系溶剤、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルフォキシド等のアミド系溶剤等が単独
或いは2種以上の組み合わせで使用される。
【0039】この塗料には、それ自体公知の塗料用配合
剤、例えば、レベリング剤、消泡剤、原減粘剤等をそれ
自体公知の処方に従って配合することができる。
【0040】レベリング剤としては、各種シリコン類、
特にポリアルキレンオキシ基を有するオルガノポリシロ
キサンが使用される。消泡剤としては、上記オルガノポ
リシロキサンの他に、各種界面活性剤が使用される。
【0041】樹脂溶液に対する白色顔料の分散は、コロ
イドミル、ボールミル、サンドミル、ホモジナイザー、
超音波分散等のそれ自体公知の分散手段を用いて行うこ
とができる。
【0042】[用途]本発明の白色高反射性塗料は、透
明基体の背面に塗装して、反射を行わせる用途に使用で
きる。
【0043】透明性基体としては、ガラス、ポリカーボ
ネート、アクリル樹脂、ジエチレングリコールビスアリ
ルカーボネート樹脂、ポリ4−メチル−1−ペンテン系
重合体等が挙げられ、これらは、シート、小球状成形
体、レンズ、その他の成形体であってよい。
【0044】白色高反射性塗膜の形成には、公知の塗装
乃至印刷方法、例えば、スプレー塗り・ロールコート・
フローコート・バーコート・デップコート・パッド印刷
等を用いることができる。
【0045】本発明の白色高反射性塗料は、自動車等の
計器類においては、夜間やトンネル内において、指針自
体が発光して、視認性をよくするためのポインターの反
射性塗膜として特に有用である。
【0046】このポインターの一例を示す図1(正面
図)及び図2(側断面図)において、このポインター1
は、前述した透明性樹脂から形成されており、ボス2、
指針本体3、及び指針本体の反対側に位置するバランス
ウェイト4から成っている。
【0047】指針本体3の前面には、細幅の光出射部5
が指針本体の長手方向に延びており、光出射部以外の前
面及び側面は遮光膜6で覆われている。指針本体3の背
面側には、ボス2に近接して光入射部7がある。指針本
体背面には、この光入射部を除いて、本発明の白色高反
射性塗料から成る反射膜8を設ける。白色高反射性塗料
の塗布はパッド印刷により行うことができる。遮光膜6
の内面にもこの白色高反射性塗料を設けうることは勿論
である。
【0048】このポインターにおいて、光源、例えば冷
陰極管(図示せず)からの光は、光入射部7を経て指針
本体3内に入射され、反射膜8で反射された光と共に、
光射出部5を経て光が射出され、ポインターに優れた輝
度を与えることができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0050】実施例1 平均粒径0.28μmで屈折率が2.7の二酸化チタン
(CR−95:石原産業(株)製)と、フッ素樹脂とア
クリル樹脂との共重合体(屈折率 nd=1.44)の
ワニスとを、固形分重量比(P:B)で15:10で調
合し、白色塗料1を調製した。
【0051】この白色塗料を、シリコーンガム製のパッ
ドに含浸させて、図1及び図2に示すポインターの背面
に、パッド印刷により施した。乾燥後の膜厚は24μm
であった。
【0052】実施例2 平均粒径0.28μmで屈折率が2.7の二酸化チタン
(CR−95:石原産業(株)製)と、フッ素樹脂(屈
折率 nd=1.34)とを固形分布量比(P:B)で
1:1で調合し、白色塗料2を調製した。
【0053】この白色塗料を、シリコーンガム製のパッ
ドに含浸させて、図1及び図2に示すポインターの背面
に、パッド印刷により施した。乾燥後の膜厚は24μm
であった。
【0054】比較例1 比較のため、エポキシ樹脂(屈折率 nd=1.55)
に、実施例1の二酸化チタンを実施例1と同様に配合し
て、白色塗料3を製造した。この白色塗料3を用いて、
実施例1と同様にして、ポインターの反射膜を形成し
た。
【0055】ポインターに、冷陰極管からの光線を入射
させ、ポインターの輝度を光電計で測定した。得られた
結果を下記表1に示す。
【表1】 塗料種類 輝度 白色塗料1 37.1 白色塗料2 42.8 白色塗料3 22.6
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、結着剤樹脂として屈折
率が1.48以下、好適には1.46以下の低屈折率の
結着剤樹脂を選択し、白色顔料として平均粒径が0.1
〜0.9μmで屈折率が2以上、好適には2.5以上の
高屈折率の白色顔料を選択し、この樹脂中に白色顔料を
分散させたことにより、形成される塗膜は高い反射性を
示し、この白色高反射性塗料を設けたポインターは高い
輝度を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポインターの一例の前面を示す正面図
である。
【図2】図1のポインターの側断面図である。
【記号の説明】
1 ポインター 2 ボス 3 指針本体 4 バランスウェイト 5 光出射部 6 遮光膜 7 光入射部 8 白色高反射性塗膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01D 13/22 G01D 13/22 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率が1.48以下の結着剤樹脂中に
    平均粒径が0.1〜0.9μmで屈折率が2以上の白色
    顔料を分散させて成ることを特徴とする白色高反射性塗
    料。
  2. 【請求項2】 結着剤樹脂がフッ素樹脂或いは変性フッ
    素樹脂である請求項1記載の白色高反射性塗料。
  3. 【請求項3】 白色顔料がルチル型二酸化チタンである
    請求項1または2記載の白色高反射性塗料。
  4. 【請求項4】 白色顔料と結着剤樹脂とが1:2乃至
    5:1の重量比で存在する請求項1乃至3の何れかに記
    載の白色高反射性塗料。
  5. 【請求項5】 光入射部と光出射部と少なくとも光出射
    部の背面に設けられた白色反射性塗膜とから成るポイン
    ターにおいて、前記白色反射性塗膜が請求項1乃至4の
    何れかに記載の白色高反射性塗料から形成されているこ
    とを特徴とするポインター。
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