JPH10330611A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH10330611A
JPH10330611A JP9144124A JP14412497A JPH10330611A JP H10330611 A JPH10330611 A JP H10330611A JP 9144124 A JP9144124 A JP 9144124A JP 14412497 A JP14412497 A JP 14412497A JP H10330611 A JPH10330611 A JP H10330611A
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JP
Japan
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resin composition
isocyanate
equivalent
metal powder
resin
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JP9144124A
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Inventor
Mikihiko Nakamura
三樹彦 中村
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防錆効果を有するポリウレタン樹脂塗料及び
低温硬化性とフレキシブル性を兼ね備えた導電性樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】 活性なイソシアネート基をオキシムある
いは活性メチレン等でブロックしたブロックイソシアネ
ートと、トリエタノールアミン等のキレート形成剤から
なる樹脂組成物および該樹脂組成物に金属粉末を添加し
てなる導電性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属表面に塗布し
た場合、表面の酸化物層を取り除き長期間の防錆効果を
与える塗料及び、低温硬化が可能で、良好な導電性と共
に高いフレキシブル性を発現する事が可能であり、かつ
保存安定性に優れた導電性ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂塗料は非常に優れた耐
摩耗性、耐薬品性、耐汚染性を有し、その需要は増加す
る傾向にある。しかしながら、その他の塗料と同様に、
金属表面に塗布する際には防錆剤を下塗りする必要が有
り、これを怠ると屋外での使用等に於いて金属表面に錆
が発生し、塗膜の膨れ、剥離を起こし、ついには基材の
腐食により使用できない状態となってしまう。
【0003】また、エレクトロニクスの飛躍的進歩に伴
い種々の導電性ペーストが提案され各種の電子機器・電
子部品・電子回路に電磁波シールド用途、ジャンパー線
用途、スルーホール用途等として使用されている。中で
も金属粉末を主成分とする導電性ペーストは金属固有の
導電性の良さから、高導電性、高信頼性が要求される産
業用途や各種通信用途をはじめ広く民生機器にまで使用
されている。これら導電性ペーストに用いられる導電フ
ィラーとしては、銀、銅、銀−銅合金、ニッケル、カー
ボン等の粉末が用いられる。また、樹脂としては、フェ
ノール系、エポキシ系、ポリエステル系、ポリウレタン
系等の樹脂が用いられている。
【0004】この中でフェノール樹脂を用いた場合に
は、140℃以上の硬化温度が必要であり、樹脂の分子
構造から、硬くてもろい性状の物となる。銅系のフィラ
ーを用いたペーストに関しては、エポキシ系、ポリウレ
タン系、ポリエステル系の樹脂では十分な性能が発現出
来ず、樹脂の持つ還元性等の性能から実用レベルの性能
を示す物はフェノール樹脂系のみであって、150℃〜
170℃程度の硬化温度が必要であり、フレキシブルな
性能を付与する事が出来ない。
【0005】エポキシ系、ポリウレタン系の樹脂を用い
た場合には、120℃程度の温度で硬化が可能であり、
また、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール等
を反応させる事により、フレキシブルな性能を付与する
事が出来る。この樹脂系に銀系のフィラーを用いたペー
ストに付いては、良好な導電性を示すが、いずれもポッ
トライフが低く、一ヶ月程度で使用できなくなってしま
う。
【0006】ポリエステル系の樹脂を用いた、乾燥型の
ペーストに付いても銀系で実用化されているが、直鎖の
ポリエステル樹脂の構造から、十分な強度を有する塗膜
が形成されず、強度が低いため、小さな応力で容易に掻
き取れ、アセトン等の溶剤でふき取れてしまう。カーボ
ンフィラーを用いたペーストは、銀系と同様にいずれの
樹脂系でも導電性を発現するが、その導電性は悪く、銀
系、銅系に比べ2桁以上高い抵抗値を示す。この様に、
低温での硬化性と導電性、及びポットライフと十分な強
度を有しているペーストは実現されておらず、特に銅系
のフィラーを用いた場合には低温硬化とフレキシブル性
を付与する事が非常に困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塗布により
金属表面の酸化物層を取り除き、塗布後の錆の発生を抑
える事の出来る樹脂組成物、及び低温硬化性と保存安定
性に優れ、硬質の硬化膜から高いフレキシブル性を示す
領域まで、幅広く硬化膜の硬さを変えることの出来る導
電性樹脂組成物を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、これらの点に
鑑み、低温硬化性に優れ、保存安定性に優れた導電性ペ
ーストを得るべく種々の樹脂系に対して検討を加えた結
果、ブロックイソシアネートとキレート形成剤を反応さ
せる事により得られる樹脂組成物が、金属粉末と組み合
わせる事により、上記の問題点を解決し得ることを見い
だし、本発明に到達したものである。
【0009】すなわち、本発明は、 1. ブロックイソシアネートとキレート形成剤とから
なる事を特徴とする樹脂組成物、 2. キレート形成剤が、分子内に窒素を有する多価ア
ルコールであることを特徴とする上記1の樹脂組成物、 3. ブロックイソシアネートが、活性なイソシアネー
ト基をオキシムあるいは活性メチレンを含む化合物でブ
ロックした多官能のイソシアネートオリゴマーであるこ
とを特徴とする上記1又は2の樹脂組成物、 4. ブロックイソシアネート中の、ブロック化された
反応性を持つイソシアネート基(−NCO)当量の、窒
素を有する多価アルコールの水酸基(−OH)当量に対
する割合(NCO/OH)が0.2〜5.0の範囲とな
ることを特徴とする上記1、2又は3の樹脂組成物、 5. 請求項1、2、3又は4記載の樹脂組成物に金属
粉を加えることを特徴とする導電性樹脂組成物、 6. 樹脂組成物と金属粉の比率が、樹脂組成物1重量
部に対し金属粉が1〜50重量部の範囲となることを特
徴とする上記5の導電性樹脂組成物、 7. 金属粉が銅又は銀−銅合金粉であることを特徴と
する上記5又は6の導電性樹脂組成物、を提供するもの
である。
【0010】本発明は、従来の樹脂組成物では到達出来
なかった、硬化前は表面の酸化物を取り除き、硬化後
は、キレート形成剤(酸化物除去剤)がブロックイソシ
アネートと反応することで架橋高分子化合物を形成して
安定な樹脂組成物となる事を見出したことに基づくもの
であり、また、該樹脂組成物に金属粉を加えた場合には
低温硬化性、保存安定性と共に、高いフレキシブル性が
付与できる導電性樹脂組成物を提供できることを見出し
たことに基づくものである。金属粉としては、銀、銅、
銀銅合金、ニッケル、アルミニウム等が使用できるが、
表面に酸化物層が形成されることにより導電性が低下す
る銅系の化合物の場合に特に有効で、キレート形成剤の
効果による酸化物層の除去で高い導電性を示し、かつキ
レート形成剤は加熱時ブロックイソシアネートと反応
し、吸湿等による導電性の劣化を防ぐ事が出来ることか
ら、導電性樹脂組成物として大幅な改善を図ることを可
能にするものである。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられるブロックイソシアネートは、イソシアネート
基を加熱により反応可能な状態にしうる全ての物が使用
可能であるが、中でもイソシアネート基をオキシムある
いは活性メチレンを含む化合物でブロックした多官能の
イソシアネートオリゴマーが好ましく用いられる。
【0012】使用されるイソシアネート化合物として
は、芳香族、脂肪族又は脂環式の化合物が挙げられ、例
えばトリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシ
アネート、トリジンジイソシアネート、キシリジンイソ
シアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネー
ト、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリ
メチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リ
ジンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルジイソシアネー
ト、1,3−ビス(イソシアネートメチル)−シクロヘ
キサン、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート等が挙げられ、これらのモノマー及びオリゴマー
として単品もしくは2種以上の混合系で用いられる。
【0013】具体例を挙げれば、イソシアネート基をメ
チルエチルケトンのオキシムでブロックしたものとして
は、デュラネート(登録商標)TPA−B80E、TP
A−B80X、E402−B80T、MF−B60X
N、MF−B60X、MF−B80M(旭化成工業
(株)製)が挙げられ、単独又は二種以上の混合系で使
用される。イソシアネート基を活性メチレンでブロック
したものとしては、デュラネートMF−K60X(旭化
成工業(株)製)が挙げられ、単独もしくは二種以上の
混合で使用される。この内、デュラネートE402−B
80T、MF−K60X(旭化成工業(株)製)を用い
た場合に高いフレキシブル性が発現し、他との混合系に
して使用する事で、自在にその硬さを制御する事が出来
る。
【0014】キレート形成剤としては、水酸基、アミノ
基、カルボキシル基等の極性基によりキレートを形成す
る全ての化合物を含むが、特に好ましくは窒素を有する
多価アルコールである。具体例を挙げればトリエタノー
ルアミン、トリイソプロパノールアミン、ジエタノール
アミン、N−メチルジエタノールアミン等が挙げられ、
単独もしくは二種以上の混合で使用される。
【0015】本発明の樹脂組成物において、ブロックイ
ソシアネートーと、キレート形成剤との配合割合は、活
性イソシアネート基(−NCO)(当量)と水酸基(−
OH)(当量)の比(NCO/OH)が、0.2〜5.
0の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.5
〜2.0である。活性イソシアネート基(−NCO)と
水酸基(−OH)の比(NCO/OH)が、大きくずれ
ると強度等の特性が悪化し、活性イソシアネート基の多
いともろくなり、水酸基が多いと腰のない樹脂となり形
状保持が困難となる。また、水酸基が多くなると吸湿性
が高くなる事により、導電性樹脂組成物としての耐久性
に悪影響を生じる。
【0016】本発明の樹脂組成物に、さらにフレキシブ
ル性を付与するために、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール
等のポリエーテルグリコール類、ポリブタジエングリコ
ール、水添ポリブタジエングリコール等のアルキレング
リコール類等の改質剤をキレート形成剤の水酸基(当
量)1に対し0〜1の割合で添加することも出来る。
【0017】耐候性等を改質する事を目的として、アク
リルポリオール類の添加が挙げられ、例えばアクリル酸
−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシ
プロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、メタク
リル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒ
ドロキシプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシブチ
ル、グリセリンのアクリル酸モノエステルあるいはメタ
クリル酸のモノエステル、トリメチロールプロパンのア
クリル酸モノエステルあるいはメタクリル酸モノエステ
ル類等の中から選ばれた単独または混合物と、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−ヘキ
シルて、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラ
ウリル、メタクリル酸グリシジル等のアクリルエステル
類と、さらに必要に応じて、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類、
アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジア
セトンアクリルアミド等の不飽和アミド、及びスチレ
ン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル等
のその他の重合性モノマーの群から選ばれた単独又は混
合物とをキレート形成剤の水酸基の当量として0〜50
%を置換する形で共重合することも出来る。
【0018】本発明の樹脂組成物及び導電性樹脂組成物
に対し、粘度調整あるいは印刷性の向上のために溶剤を
添加することも出来、例えば、トルエン、キシレン、シ
クロヘキサン、クメン、エチルベンゼン、ミネラルスピ
リッツ、ナフサ等の炭化水素類、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、
シクロヘキサノール等のアルコール類、アセトン、メチ
ルエチルケトンメチルイソブチルケトン等のケトン類、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、エチレングリ
コール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エ
チレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコー
ルジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエ
ーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレング
リコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテ
ル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレ
ングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエ
チレングリコール、トリエチレングリコールモノメチル
エーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、ト
リエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレン
グリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコール
ジプロピルエーテル、トリエチレングリコールジブチル
エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、トリエチレングリコールモノプロピルエー
テルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエ
ーテルアセテート等のエチレングリコール類、プロピレ
ングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピ
レングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル等のプ
ロピレングリコール類等を目的に応じて単独もしくは混
合系で樹脂組成物1重量部に対し0〜1重量部添加する
ことが出来る。
【0019】本発明における金属粉は、銀、銅、銀銅の
合金、ニッケル、アルミ等が使用できるが、銅及び銀銅
の合金粉でより大きな改良効果を示す。また、これらの
金属粉は、単独でも使用できるが、目的に応じて二種以
上を混合した系及び形状の異なる系を混ぜる事もでき
る。金属粉は表面処理をした物も使用でき、ステアリン
酸等のカルボン酸処理、アニリン、ジフェニルアミン等
のアミン類、イミダゾール類、フェノール類、キノン
類、有機チタネート化合物、有機シリコン化合物、有機
ジルコニウム化合物、その他の表面処理を施した物も使
用できる。また、これらの表面処理剤は、前もって金属
粉に対して行っておく場合はもちろん、樹脂組成物と混
練する際に添加する事も出来る。
【0020】金属粉は、樹脂組成物に1重量部に対し、
1〜50重量部が好ましく、より好ましくは1.5〜2
0重量部である。導電性、印刷性、耐環境性等から、金
属粉は1〜50重量部が好ましい。金属粉が少ないと導
電性が低下し、金属粉が多すぎると、印刷性や耐環境性
の低下が起こる。本発明に用いる金属粉末の粒径は10
0μm以下であることが好ましいが、60μ以下である
場合、解像度がよくなりより好ましい。
【0021】本発明の導電性樹脂組成物中の金属粉の分
散性を良くするために回分ニーダー等の高粘性用混練
機、スパイラルミキサー、プラネタリーミキサー、ポニ
ーミキサー、バタフライミキサー等の縦軸混練機、ロー
ルミル、テーパーロール等のロール型混練機等を用いる
事ができる。本発明の効果を充分に発揮させるために
は、導電性樹脂組成物中の金属粉と樹脂組成物が均一に
分散している事が好ましい。
【0022】本発明に用いられる基材は、特に限定され
ないが、通常、アルミナ基板、窒化アルミ基板、低温焼
成用ガラス基板などのセラミックス基板や、鉄、アル
ミ、ステンレスなどのメタル基板などの無機基板やガラ
スエポキシ樹脂基板、紙フェノール樹脂基板、ポリイミ
ド基板、ポリエステル樹脂基板、BTレジン基板、ポリ
サルフォン樹脂基板、ポリエーテルサルフォン樹脂基
板、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリブタジエン樹脂
基板、ガラスポリイミド樹脂基板やポリイミドフィル
ム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のフレキシ
ブル基板などの有機基板を使用することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、実施例と比較例によって本
発明を具体的に説明する。なお実施例記載の各種試験は
次のように行った。 (1)耐湿試験 樹脂組成物を乳剤厚18μm・180メッシュのスクリ
ーン版を用い、50×30mmのパターンを130×1
30mm厚み1.6mmの鉄板に印刷し、硬化後の膜厚
が25〜30μmとなる被試験試料を作成し、タバイエ
スペック(株)製の恒温恒湿器PH−2GTを使用し6
0℃・90%の条件で1000時間処理をし、表面状態
を目視で観察した。 (2)接着性試験 (1)と同様に10×10mmのパターンを基材に印刷
し、厚さ25μmの塗膜を形成する。該塗膜を空気中で
150℃、30分加熱し硬化させ被試験試料とし、ナイ
フによって基板面に達する1mm角の碁盤状の目を10
0個つくり、JIS Z 1552に規定された幅12
mmのセロハン粘着テープを指圧によって圧着し、約1
0秒後に基板面に平行方向に素早く引きはがし、目視に
よって剥離した碁盤状の目の個数を測定する。(JIS
C 5016に準拠する。)剥離した個数が10個以
下のものを接着性良好とする。 (3)導電性 (1)と同様に1×50mmの印刷パターンを作成し、
硬化膜の両端に横河電気(株)製デジタルマルチメータ
ーの端子を当てて、4端子法で抵抗値を測定する。膜厚
を触針式表面荒さ計を用いて測定し、測定長・膜厚・抵
抗値から体積抵抗率を算出した。 (4)耐曲げ性 (3)と同様の条件で厚み50μmポリイミドフィルム
上に印刷し、140℃・30分空気中で硬化して被試験
試料とする。6φのステンレス性丸棒を用意し、被試験
試料の中心を裏面から丸棒に当て、丸棒に沿わせ180
度曲げた後、同様に印刷面を丸棒に沿わせて180度曲
げ、その後20秒で導電性の測定を行う。これを5回繰
り返し、抵抗値の変化率を算出する。 (1)銀−銅合金粉の作製 銅粒子264gと銀粒子66gを黒鉛るつぼ中で高周波
誘導加熱を用いて融解した。雰囲気はヘリウムガスに置
換して操作した。1600℃まで加熱後、るつぼ先端よ
り落下する融液に対して圧力30kg/cm2 Gのヘリ
ウムガスを円周状に取り付けたノズル(ノズル径1.2
mmで円周状に18個装着)から噴出し銀−銅合金粉を
作製した。
【0024】
【実施例1】デュラネート(登録商標)TPA−B80
E(旭化成工業(株)製)を500g(1.49当量)
量り取り、これにトリエタノールアミン74.6g
(1.5当量)を加え塗料とした。これを鉄板に印刷
し、140℃・30分間エアーオーブン中で硬化した。
耐湿試験後の表面状態の観察から、塗布した部分には全
く変化が無いことが確認された。
【0025】
【比較例1】デュラネートTPA−B80E(旭化成工
業(株)製)200g(0.60当量)に、アクリルポ
リオールとしてアクリデックA801(大日本インキ
(株)製)363g(0.60当量)を加え塗料とし
た。実施例1と同様の評価をした結果、塗膜に膨れが生
じ塗膜と鉄板の界面に錆が生成している様子が確認され
た。
【0026】
【実施例2】デュラネートMF−K60X(旭化成工業
(株)製)31.6g(0.05当量)にトリエタノー
ルアミン3.5g(0.07当量)加え、さらに銀−銅
合金粉を250g加え、ヘラで混合した後三本ロールミ
ルを使用し混練した。出来た導電性樹脂組成物を印刷
し、120℃・140℃・160℃・180℃の各温度
で30分硬化した被試験体を作成し、接着性、導電性、
耐曲げ性の試験を行った。
【0027】
【実施例3】金属粉として電解銅粉((株)ジャパンエ
ナジー)を用いた以外は、実施例1と同様の条件で行っ
た。
【0028】
【実施例4】金属粉として、溶融した銅を水中に噴霧し
て得られる水アトマイズ粉日本アトマイズ加工(株)
製SFR−Cu)を用いた以外は、実施例1と同様の条
件で行った。
【0029】
【比較例2】フェノール樹脂KP−3808(旭化成工
業(株)製)34.6gに、トリエタノールアミン0.
75g、銀−銅合金粉250gを実施例1と同様に混練
し、評価した。
【0030】
【比較例3】金属粉として電解銅粉を用いた以外は、比
較例1と同様の条件で行った。
【0031】
【比較例4】金属粉として実施例4で示した水アトマイ
ズ粉を用いた以外は、比較例1と同様の条件で行った。
【0032】
【実施例5】デュラネートTPA−B80E(旭化成工
業(株)製)22.4g(0.103当量)とトリエタ
ノールアミン6.84g(0.138当量)を樹脂成分
として使用した以外は実施例1と同様の条件で混練し、
140℃・30分及び160℃・30分で硬化した被試
験体を同様に評価した。
【0033】
【実施例6】デュラネートMF−B80M(旭化成工業
(株)製)23.4g(0.0591当量)とトリエタ
ノールアミン6.06g(0.122当量)を樹脂成分
として使用した以外は実施例1と同様の条件で混練し、
140℃・30分及び160℃・30分で硬化した被試
験体を同様に評価した。
【0034】
【実施例7】デュラネートE402−B80T(旭化成
工業(株)製)26.3g(0.0376当量)とトリ
エタノールアミン3.73g(0.075当量)を樹脂
成分として使用した以外は実施例1と同様の条件で混練
し、140℃・30分及び160℃・30分で硬化した
被試験体を同様に評価した。
【0035】
【実施例8】デュラネートMF−K60X(旭化成工業
(株)製)23.4g(0.0368当量)にトリイソ
プロパノールアミン10.1g(0.158当量)を樹
脂成分として使用した以外は実施例1と同様の条件で混
練し、140℃・30分及び160℃・30分で硬化し
た被試験体を同様に評価した。
【0036】
【実施例9】デュラネートMF−K60X(旭化成工業
(株)製)29.88g(0.047当量)にジエタノ
ールアミン6.8g(0.129当量)を樹脂成分とし
て使用した以外は実施例1と同様の条件で混練し、14
0℃・30分及び160℃・30分で硬化した被試験体
を同様に評価した。
【0037】
【実施例10】デュラネートMF−K60X(旭化成工
業(株)製)28.8g(0.045当量)にN−メチ
ルジエタノールアミン7.44g(0.125当量)を
樹脂成分として使用した以外は実施例1と同様の条件で
混練し、140℃・30分及び160℃・30分で硬化
した被試験体を同様に評価した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、防錆効果を有す
る事により、下塗りを必要としない塗料の提供を可能に
するものであり、また、該塗料に金属粉末を添加した導
電性樹脂組成物は、低温硬化性とフレキシブル性を兼ね
備える事により、広範囲な基材に対応できる導電性ペー
ストの提供を可能にするものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロックイソシアネートとキレート形成
    剤とからなる事を特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 キレート形成剤が、分子内に窒素を有す
    る多価アルコールであることを特徴とする請求項1記載
    の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ブロックイソシアネートが、活性なイソ
    シアネート基をオキシムあるいは活性メチレンを含む化
    合物でブロックした多官能のイソシアネートオリゴマー
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 ブロックイソシアネート中の、ブロック
    化された、反応性を持つイソシアネート基(−NCO)
    (当量)の、窒素を有する多価アルコールの水酸基(−
    OH)(当量)に対する割合(NCO/OH)が0.2
    〜5.0の範囲となることを特徴とする請求項1、2又
    は3記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の樹脂組成
    物に金属粉を加えることを特徴とする導電性樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 樹脂組成物と金属粉の比率が、樹脂組成
    物1重量部に対し金属粉が1〜50重量部の範囲となる
    ことを特徴とする請求項5記載の導電性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 金属粉が銅又は銀−銅合金粉であること
    を特徴とする請求項5又は6記載の導電性樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015109195A (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 京都エレックス株式会社 熱硬化型導電性ペースト組成物
JPWO2020196148A1 (ja) * 2019-03-22 2021-10-28 株式会社クレハ 電極合剤用組成物、電極合剤、電極、非水電解質二次電池、および電極の製造方法

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JPWO2020196148A1 (ja) * 2019-03-22 2021-10-28 株式会社クレハ 電極合剤用組成物、電極合剤、電極、非水電解質二次電池、および電極の製造方法

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