JPH10329581A - 計器装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 計器ケースに組み付けられる部品点数を削減
し、組み付け作業工数の簡素化を計ることのできる計器
装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 計器ケース１の内部側に指示計器Ｍおよ
び表示装置Ｄとを配設し、前記計器ケース１の前面側に
前記指示計器Ｍおよび表示装置Ｄなどを視認可能な透視
パネル９を組み付けた計器装置において、前記表示装置
Ｄには、その表示装置Ｄの表示項目数と同数に各々区画
して隔絶する筒状からなる部屋６を設け、この部屋６の
下方にはそれぞれ表示灯５を取り付けるとともに、各部
屋６の上方である前記計器ケース１の前面側に前記透視
パネル９を配設し、この透視パネル９の裏面には、前記
表示装置Ｄの筒状の各部屋６の位置にそれぞれ対応し
て、所望の形状の表示部１０として印刷した表示色とな
る透光性を有する表示着色層１０Ａが形成されるととも
に、この表示部１０形状からなる表示着色層１０Ａの周
囲には前記表示灯５による光線を遮光する不透過性の遮
光層１１を印刷形成してなる計器装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、オートバ
イ等の計器装置に係わり、特に計器ケース内に指示計器
および車輌などの状態を点灯表示して知らせる表示装置
とを配設した計器装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、たとえば自動車の各種走行情報を
表示する計器装置の一般的な構成としては、図６に示す
ように、計器装置の計器ケース１内には、速度計やエン
ジン回転計ならびに燃料計や温度計などの車輌の運転状
況を指示する指示計器Ｍが収納され、この指示計器Ｍと
してはアナログ的に指示する計器として、計器本体２の
前面側に表示板３を取り付け固定し、計器本体２に形成
された指針４の指示を前記表示板３の表面に設けた目盛
や数値と対比して読み取るようにした計器であったり、
あるいは図示しないが液晶表示装置などからなるデジタ
ル表示やバーグラフ表示にて指示する指示計器Ｍを前記
計器ケース１内に収納固定している。

【０００３】また計器ケース１の内部には、油圧の状
態，ヘッドライトの上向き点灯状態，ドアの開閉状態，
ハンドブレーキの操作状態あるいはギヤポジション表示
などの各種車輌状態をランプあるいはＬＥＤなどの表示
灯５を点灯させて知らせる表示装置Ｄなどが設けられて
おり、この場合、前記車輌などの状態を知らせる表示項
目数と同数に各々区画して隔絶する筒状からなる部屋６
を設け、この部屋６の下方には前記各表示灯５を取り付
けるとともに、計器装置の表面側すなわち各部屋６の上
方に着色した各表示レンズ７を嵌め込むことによって、
前記表示装置Ｄの全体を構成している。

【０００４】また前記計器装置の前面側には、前記指示
計器Ｍの表示板３部分と前記表示装置Ｄの表示レンズ７
部分との箇所を開口した見返し板８が計器ケース１の表
面側に被着されており、さらに見返し板８の表面側に
は、計器ケース１の前面を覆う合成樹脂製の透視板９が
取り付けられており、前記計器ケース１の外部から侵入
する塵埃などを防ぐようにしている。

【０００５】ところで、近年計器装置の小型化、薄型化
が望まれている傾向にある中で、このような流れに沿う
べく計器ケース１も薄型化あるいは小型化し、計器ケー
ス１の内部空間も狭くなってきていることが実情であ
り、このため、計器ケース１内に収納されるスペースの
問題などで、前記計器類の電気的な駆動回路や回路同士
の接続あるいは表示用，照明用などのランプやＬＥＤな
どの電気的な接続などのための実装密度が高くなり、計
器ケース１の内部側に配設される計器類の実装密度も高
くなってきており、計器ケース１の内部に配設する部品
点数を抑えることでコストの低減を計ることが望まれて
いる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、通常計器ケ
ース１の内部側には、前述したように前記指示計器Ｍや
表示装置Ｄの組み付けにおいて、表示装置Ｄの一部を構
成する表示レンズ７を筒状の部屋６の上方に嵌め込み固
定する作業に手間を要し、加えて、指示計器Ｍと表示装
置Ｄとの前面側には、その指示計器Ｍと表示装置Ｄなど
との境目を目隠しする仕切り機能を備えた見返し板８を
計器ケース１の表面側に被着し、次いで計器ケース１の
前面を透視板９によって覆うように組み付けなければな
らず、その組み付けに際し手間がかかるという問題を有
していた。

【０００７】そこで本発明は、前記従来例の問題を解決
するものであって、計器ケースに組み付けられる部品点
数を削減し、組み付け作業工数の簡素化を計ることので
きる計器装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、計器
ケースの内部側に指示計器および表示装置とを配設し、
前記計器ケースの前面側に前記指示計器および表示装置
などを視認可能な透視パネルを組み付けた計器装置にお
いて、前記表示装置には、その表示装置の表示項目数と
同数に各々区画して隔絶する筒状からなる部屋を設け、
この部屋の下方にはそれぞれ表示灯を取り付けるととも
に、各部屋の上方である前記計器ケースの前面側に前記
透視パネルを配設し、この透視パネルの裏面には、前記
表示装置の筒状の各部屋の位置にそれぞれ対応して、所
望の形状の表示部として印刷した表示色となる透光性を
有する表示着色層が形成されるとともに、この表示部形
状からなる表示着色層の周囲には前記表示灯による光線
を遮光する不透過性の遮光層を印刷形成してなることを
特徴とする計器装置である。また請求項２の発明は、前
記請求項１において、前記透視パネルの裏面には、前記
指示計器の指示領域形状および前記表示部の形状を除く
全域に不透過性の遮光層を印刷形成したことを特徴とす
る計器装置である。また請求項３の発明は、前記請求項
１または請求項２において、前記指示計器として液晶表
示装置を適用するとともに、この液晶表示装置の表面に
重ね合わせて前記透視パネルを配設し、かつ液晶表示装
置の指示領域形状にほぼ沿わせて前記透視パネルを切り
欠き形成したしたことを特徴とする計器装置である。ま
た請求項４の発明は、前記請求項１から請求項３におい
て、前記透視パネルの表面に防眩処理を施したことを特
徴とする計器装置である。

【０００９】

【発明の実施の形態】前記請求項１の構成によって、計
器ケースの前面側を覆う透視パネルの裏面に表示着色層
からなる表示部とその表示部形状の周囲に不透過性の遮
光層を印刷形成することによって、従来の計器ケース内
に配設する表示装置に設けられた表示レンズの組み付け
作業の削減が計れるとともに、計器ケースの表面側に被
着する見返し板を削除することができ、計器装置の組み
付け作業能率を高めることができる。また前記請求項２
の構成によって、前記透視パネルの裏面に印刷形成した
遮光層によって、従来の見返し板と同等の機能を果たす
ことができる。また前記請求項３の構成によって、前記
指示計器として液晶表示装置を適用することにより、そ
の液晶表示装置の表面部分により透過パネルの一部を兼
用することが可能となり、外部からの塵埃などの侵入も
防ぐことが可能となる。また前記請求項４の構成によっ
て、外光を拡散することによって指示計器あるいは表示
装置の視認性を良好に保つことが可能となる。

【００１０】

【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基づいて説
明する。図１から図４は本発明の一実施例を示すもので
あり、前述した従来例の構成と同一もしくは均等箇所に
は同一符号を用いて説明する。合成樹脂製の計器ケース
１の内部には、たとえば速度計，エンジン回転計，燃料
計，水温計などの車輌運転状況を指示する液晶表示装置
ＬＣからなる指示計器Ｍや各種車輌状態を表示する表示
装置Ｄなどが収納されており、計器ケース１の裏面側に
はフレキシブルプリント配線板Ｐが引き回し配設されて
いる。

【００１１】また前記計器装置の前面側、すなわち前記
指示計器Ｍである液晶表示装置ＬＣの表面ガラスと重ね
合わせて計器ケース１の前面を覆う合成樹脂製の透視パ
ネル９が計器ケース１の表面側に被着されており、前記
計器ケース１の外部から侵入する塵埃などを防ぐように
構成している。

【００１２】また計器ケース１の内部側には、前記表示
装置Ｄとして従来構造と同様にして、油圧の状態，ヘッ
ドライトの上向き点灯状態，ドアの開閉状態，ハンドブ
レーキの操作状態あるいはギヤポジション表示などの各
種車輌状態を知らせる表示項目数と同数に各々区画して
隔絶する筒状からなる部屋６が前記計器ケース１から一
体に設けられ、この部屋６の下方には前記車輌の状況を
知らせるための表示灯５が取り付けられている。

【００１３】またこの実施例では、前記筒状からなる部
屋６の上端縁が前記透視パネル９の裏面側に突き当て配
設されるとともに、前記指示計器Ｍである液晶表示装置
ＬＣの前面ガラスの表面上に透視パネル９の裏面が重ね
合わされて配設されており、液晶表示装置ＬＣの指示領
域形状にほぼ沿わせて前記透視パネル９を切り欠いて表
示窓９Ａが形成されている。

【００１４】また、前記透視パネル９の裏面には、前記
表示装置Ｄの筒状の各部屋６の位置にそれぞれ対応し
て、所望の形状の表示部１０として印刷した表示色とな
る透光性を有する表示着色層１０Ａがたとえば緑色や青
色またはオレンジ色などによって形成されるとともに、
この表示部１０形状からなる表示着色層１０Ａを除く周
囲には前記表示灯５による光線を遮光する不透過性の遮
光層１１がたとえば黒色などによって印刷形成されてい
る。なお、この実施例では前面側から透視パネル９を見
た際に、外観意匠上の点で表示装置Ｄの領域と他の領域
とを仕切って見やすくするために、表示装置Ｄの領域以
外の箇所に、前記遮光層１１を印刷する前に表面印刷層
１１Ａを印刷形成しており、また表示装置Ｄの領域と他
の領域との識別をさらに良好とするために表示装置Ｄの
領域箇所の表面部分を凹ませた肉薄部として透視パネル
９を構成している。

【００１５】またこの実施例では、前記透視パネル９の
表面全体には防眩処理を施した防眩処理面１２が形成さ
れ、この防眩処理面１２としては、たとえば透視パネル
９の表面に直接的に細かい凹凸からなる粗面化処理を施
して形成してもよいし、あるいはノングレア被膜を施し
て前記防眩処理面１２を形成してもよい。

【００１６】また前述した実施例では、透視パネル９に
は、前記指示計器Ｍである液晶表示装置ＬＣの指示領域
形状にほぼ沿わせて切り欠いて表示窓９Ａを形成してい
たが、その透視パネル９の実施態様例として、図５に示
すように、透視パネル９を切り欠くことなく、透視パネ
ル９の裏面に印刷形成する遮光層１１を前記液晶表示装
置ＬＣの指示領域形状を除く透視窓１３箇所以外に印刷
形成して構成することにより、透視パネル９の前面側か
ら前記透視窓１３を介して指示計器Ｍである液晶表示装
置ＬＣの指示を良好に読み取ることができるように構成
している。

【００１７】加えて図５に示すように、表示装置Ｄの領
域には、表示灯５の消灯時において透視パネル９の前面
側から表示色となる透光性を有する表示着色層１０Ａか
らなる表示部１０の輪郭や色合いなどがはっきり見えな
いように、透視パネル９の裏面に最初にスモーク層１０
Ｂを印刷し、このスモーク層１０Ｂの上に前述した実施
例のように、所望の形状の表示部１０として印刷した表
示色となる透光性を有する表示着色層１０Ａを印刷形成
するとともに、この表示部１０形状からなる表示着色層
１０Ａを除く周囲には前記表示灯５による光線が遮光さ
れる不透過性の遮光層１１を印刷形成しており、前記表
示灯５の点灯によって、その点灯された表示部１０箇所
のみが表示着色層１０Ａの色合いにて浮かび上がって見
えるように構成している。

【００１８】従って、本発明の計器装置によれば、少な
くとも計器ケース１の前面側を覆う透視パネル９の裏面
に表示着色層１０Ａからなる表示部１０とその表示部１
０形状の周囲に不透過性の遮光層１１を印刷形成するこ
とによって、従来の前記計器ケース内に配設する表示装
置に設けられた表示レンズの組み付け作業の削減が計れ
るとともに、透視パネル９の裏面に印刷形成した遮光層
１１によって、従来の見返し板と同等の機能を果たすこ
とができ、これにより従来適用していた計器ケースの表
面側に被着する見返し板を削除することができ、計器装
置の組み付け作業能率を高めることができる。

【００１９】また、前記指示計器Ｍとして液晶表示装置
ＬＣを適用した場合、その液晶表示装置ＬＣの表面部分
により透視パネル９の一部を兼用することが可能とな
り、外部からの塵埃などの侵入も防ぐことが可能とな
る。

【００２０】また、前記透視パネル９の表面全体には防
眩処理を施した防眩処理面１２が形成されることによ
り、この防眩処理面１２によって透視パネル９の表面反
射による外光を良好に拡散することができ、これによっ
て指示計器Ｍあるいは表示装置Ｄの視認性を良好に保つ
ことが可能となる。

【００２１】なお、上述した実施例では、液晶表示装置
などからなるデジタル表示やバーグラフ表示にて指示す
る指示計器を例にして説明したが、指示計器として指針
によってアナログ的に指示する従来例にて説明した構造
と同様の指示計器であってもよく、またエレクトロクロ
ミック表示装置あるいはＬＥＤ表示装置などによって指
示計器を適用してもよいものであり、また表示装置の配
設位置や筒状の部屋の個数あるいは大きさなどは設定す
ればよいものであり、また場合によっては、前記スモー
ク層の代わりに透視パネル自体に顔料を混入して着色形
成したり、あるいは透視パネルの表面全体に防眩処理を
施す際に、着色を加えたノングレア被膜にて防眩処理面
を形成しても同様の効果を得ることができるものであ
る。

【００２２】

【発明の効果】以上詳述したように、請求項１の発明
は、計器ケースの内部側に指示計器および表示装置とを
配設し、前記計器ケースの前面側に前記指示計器および
表示装置などを視認可能な透視パネルを組み付けた計器
装置において、前記表示装置には、その表示装置の表示
項目数と同数に各々区画して隔絶する筒状からなる部屋
を設け、この部屋の下方にはそれぞれ表示灯を取り付け
るとともに、各部屋の上方である前記計器ケースの前面
側に前記透視パネルを配設し、この透視パネルの裏面に
は、前記表示装置の筒状の各部屋の位置にそれぞれ対応
して、所望の形状の表示部として印刷した表示色となる
透光性を有する表示着色層が形成されるとともに、この
表示部形状からなる表示着色層の周囲には前記表示灯に
よる光線を遮光する不透過性の遮光層を印刷形成してな
ることにより、従来の計器ケース内に配設する表示装置
に設けられた表示レンズの組み付け作業の削減が計れる
とともに、計器ケースの表面側に被着する見返し板を削
除することができ、計器装置の組み付け作業能率を高め
ることができる。また請求項２の発明は、前記請求項１
において、前記透視パネルの裏面には、前記指示計器の
指示領域形状および前記表示部の形状を除く全域に不透
過性の遮光層を印刷形成したことにより、前記透視パネ
ルの裏面に印刷形成した遮光層によって、従来の見返し
板と同等の機能を果たすことができ、部品点数の削減を
計ることが可能となる。また請求項３の発明は、前記請
求項１または請求項２において、前記指示計器として液
晶表示装置を適用するとともに、この液晶表示装置の表
面に重ね合わせて前記透視パネルを配設し、かつ液晶表
示装置の指示領域形状にほぼ沿わせて前記透視パネルを
切り欠き形成したしたことにより、その液晶表示装置の
表面部分により透過パネルの一部を兼用することが可能
となり、外部からの塵埃などの侵入も防ぐことが可能と
なる。また請求項４の発明は、前記請求項１から請求項
３において、前記透視パネルの表面に防眩処理を施した
ことにより、防眩処理によって透視パネルの表面反射に
よる外光を拡散することによって指示計器あるいは表示
装置の視認性を良好に保つことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である計器装置構造を示す分
解斜視図である。

【図２】図２は図１の組み付け状態を示した正面図であ
る。

【図３】図３は図２の主要部を示す断面図である。

【図４】図４は図３の要部を示す拡大断面図である。

【図５】図５は本発明の透視パネルの実施態様例を示す
要部の断面図である。

【図６】図６は従来の計器装置を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 計器ケース ５ 表示灯 ６ 部屋 ９ 透視パネル（透視板） ９Ａ 表示窓 １０ 表示部 １０Ａ 表示着色層 １０Ｂ スモーク層 １１ 遮光層 １１Ａ 表面印刷層 １２ 防眩処理面 １３ 透視窓 Ｄ 表示装置 Ｍ 指示計器 ＬＣ 液晶表示装置

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 計器ケースの内部側に指示計器および表
   示装置とを配設し、前記計器ケースの前面側に前記指示
   計器および表示装置などを視認可能な透視パネルを組み
   付けた計器装置において、前記表示装置には、その表示
   装置の表示項目数と同数に各々区画して隔絶する筒状か
   らなる部屋を設け、この部屋の下方にはそれぞれ表示灯
   を取り付けるとともに、各部屋の上方である前記計器ケ
   ースの前面側に前記透視パネルを配設し、この透視パネ
   ルの裏面には、前記表示装置の筒状の各部屋の位置にそ
   れぞれ対応して、所望の形状の表示部として印刷した表
   示色となる透光性を有する表示着色層が形成されるとと
   もに、この表示部形状からなる表示着色層の周囲には前
   記表示灯による光線を遮光する不透過性の遮光層を印刷
   形成してなることを特徴とする計器装置。
2. 【請求項２】 前記透視パネルの裏面には、前記指示計
   器の指示領域形状および前記表示部の形状を除く全域に
   不透過性の遮光層を印刷形成したことを特徴とする請求
   項１に記載の計器装置。
3. 【請求項３】 前記指示計器として液晶表示装置を適用
   するとともに、この液晶表示装置の表面に重ね合わせて
   前記透視パネルを配設し、かつ液晶表示装置の指示領域
   形状にほぼ沿わせて前記透視パネルを切り欠き形成した
   したことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の
   計器装置。
4. 【請求項４】 前記透視パネルの表面に防眩処理を施し
   たことを特徴とする請求項１から請求項３に記載の計器
   装置。