JPH10327683A - マルチ作業機 - Google Patents

マルチ作業機

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JPH10327683A
JPH10327683A JP15774997A JP15774997A JPH10327683A JP H10327683 A JPH10327683 A JP H10327683A JP 15774997 A JP15774997 A JP 15774997A JP 15774997 A JP15774997 A JP 15774997A JP H10327683 A JPH10327683 A JP H10327683A
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film
film roll
roller
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guide roller
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忠良 鋤柄
Mitsuo Sato
光男 佐藤
Kazuyoshi Tsuchiya
一義 土屋
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Sukigara Noki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルムロールから巻き出されるマルチフィル
ムに作用する張力を、終始ほぼ一定に保持する。 【解決手段】フィルムロール13と緩み吸収ローラ21
との間に中間ガイドローラ27を配設し、前記フィルム
ロール13から巻き出されたマルチフィルムFが、前記
中間ガイドローラ27を介して前記緩み吸収ローラ21
に巻き掛けられた後、一対の踏圧輪8に踏圧させ、畦面
Gに被覆される直前のマルチフィルムFの幅方向及び前
後方向に作用する張力線の長さを一定にすることによ
り、フィルムロール13におけるマルチフィルムFの巻
径に関係なく終始ほぼ一定に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機体の進行により
フィルムロールから繰り出されたマルチフィルムにより
畦面を被覆するマルチ作業機に関するものであり、更に
詳しくは、フィルムに作用する張力を終始ほぼ一定に保
持して、畦面に対するフィルムの被覆のための条件を終
始一定にできるマルチ作業機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マルチ作業機は、所定のブレーキトルク
が加えられた状態で、両端部がフレームに支持されたフ
ィルムロールと、該フィルムロールよりも下方であっ
て、しかもその前方に配置された緩み吸収ローラと、前
記フィルムロールから繰り出されて被覆直前のフィルム
の幅方向の両端部を踏圧するための踏圧輪とを備えてい
て、前記フィルムロールから繰り出されたマルチフィル
ムの幅方向の中央部のみを部分的に前記緩み吸収ローラ
に巻き掛けると共に、被覆直前のマルチフィルムの幅方
向の両端縁を前記踏圧輪で踏圧した状態で、機体を進行
させることにより、前記ブレーキトルクに抗してフィル
ムロールからマルチフィルムを前後左右及び幅方向の双
方に沿って所定の張力が作用した状態で繰り出して、畦
成形板により成形された直後の畦面にフィルムを被覆す
る構成の農用作業機である。
【0003】従来のマルチ作業機M’において、フィル
ムロール51から繰り出されて、畦面Gに被覆される直
前のマルチフィルムFに作用する張力について検討す
る。図14及び図15に示されるように、マルチフィル
ムFがフィルムロール51の両端から繰り出される部分
をP、同じく緩み吸収ローラ52の両端に巻き掛けられ
る部分をQ、同じく一対の踏圧輪53により踏圧される
部分をRとする。フィルムロール51から繰り出され
て、畦面Gに被覆される直前の空中部を走行しているマ
ルチフィルムFには、一点鎖線で表示される各張力線P
Q、同PR、同QRが形成される。マルチフィルムFに
は、各張力線PQ、同PR、同QRに沿って、即ち、全
体としてその幅方向及び前後方向の双方に沿って張力が
加えられ、緩みのない状態で畦面Gに被覆される。な
お、図14において符号54は、フィルムロール51を
左右から押圧して該フィルムロール51にブレーキトル
クを加えるための圧縮ばねである。
【0004】ところが、マルチ作業の進行によって、フ
ィルムロール51におけるマルチフィルムFの巻径は変
化する(小さくなる)ため、該ロール51から繰り出さ
れた直後のマルチフィルムFが、該ロール51よりも前
方に配置されている緩み吸収ローラ52によって形成さ
れる袋形状そのものが変化する。即ち、張力線PQ及び
張力線PRの長さが変化する。図14の例では、張力線
PQは短くなり、張力線PRは長くなる。このためフィ
ルムロール51から繰り出されて、畦面Gに被覆される
直前に至るマルチフィルムFにおける張力線PQの部分
の張力(幅方向の張力)は小さくなるのに対して、同P
Rの部分の張力(前後方向の張力)は大きくなる。その
結果、張力線QRの大きさも変化する。全体として見る
と、その幅方向の中央部に作用する張力が小さくなっ
て、その幅方向の両端部に作用する張力が大きくなる。
この現象は、マルチ作業が進行してフィルムロール51
の径が小さくなるのに伴って顕著となるので、畦の一端
からマルチ作業を開始して、その他端で終了する場合に
は、畦の他端に近い部分においては、被覆されたマルチ
フィルムFの中央部に部分的に緩みが生じることもあ
り、好ましくない。その結果、畦面Gを一定の状態で被
覆することができなかったり、該マルチフィルムFに対
する踏圧輪53の押え状態が不安定になる傾向を生じ
る。また、マルチフィルムFが踏圧輪53から外れる場
合も生じる。
【0005】マルチフィルムによっては、表裏を区別し
てマルチ作業を行う必要もある。例えば、一方の面が白
く、他方の面が黒いマルチフィルムも存する。このマル
チフィルムの場合、夏は白い面を表面とし、冬は黒い面
を表面として被覆する。そのため、フィルムロールから
の繰出し位置を反対にすることによって対処している。
この例のように、フィルムロールからのマルチフィルム
の繰出し位置を反対にした場合には、マルチフィルムに
形成される各張力線の部分における張力の変化は上記と
逆になって、マルチ作業の進行に伴ってマルチフィルム
の幅方向の中央部の張力が強くなる。
【0006】また、近時、畦に対する通気性を良好にす
るために、ビニール製のマルチフィルムに代わって紙製
のマルチフィルムが使用されることもある。紙製の場
合、ビニール製のものに比べて著しく伸縮性に乏しいた
め、僅かな張力の変化によって不具合が発生し易い。こ
のようなマルチフィルムの場合、上記した張力を、終始
一定に保持することが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した不
具合に鑑み、マルチ作業機の簡単な改良によって、フィ
ルムロールから繰り出されたマルチフィルムに作用する
張力を終始ほぼ一定にして、畦面に対するマルチフィル
ムの被覆状態を常に一定にすることをその課題としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、所定のブレーキトルクが加えられた状態
で、両端部がフレームに支持されたフィルムロールと、
該フィルムロールよりも下方であって、しかもその前方
に配置された緩み吸収ローラと、前記フィルムロールか
ら繰り出されて被覆直前のフィルムの幅方向の両端部を
踏圧するための踏圧輪とを備え、前記フィルムロールか
ら繰り出されたマルチフィルムの幅方向の中央部のみを
部分的に前記緩み吸収ローラに巻き掛けると共に、該マ
ルチフィルムの幅方向の両端縁を前記踏圧輪で踏圧した
状態で、機体を進行させることにより、前記ブレーキト
ルクに抗してフィルムロールからマルチフィルムを前後
左右及び幅方向の双方に沿って所定の張力が作用した状
態で繰り出して、畦成形板により成形された直後の畦面
に該マルチフィルムを被覆する構成のマルチ作業機にお
いて、前記フィルムロールよりも下方であって、しかも
前記緩み吸収ローラよりも後方の部分に、該フィルムロ
ールとほぼ等長の中間ガイドローラを配設して、前記フ
ィルムロールから繰り出されたマルチフィルムを前記中
間ガイドローラを介して前記緩み吸収ローラに巻き掛け
るように構成したことを特徴としている。
【0009】フィルムロールから繰り出されたマルチフ
ィルムは、中間ガイドローラを介して緩み吸収ローラに
巻き掛けられていて、該中間ガイドローラと緩み吸収ロ
ーラとの間隔は不変である。このため、マルチ作業が進
行してフィルムロールの径が変化しても、マルチフィル
ムが中間ガイドローラの両端に巻き掛けられる部分と、
同じく緩み吸収ローラの両端に巻き掛けられる部分、及
び踏圧輪により踏圧される部分の各間隔は不変であっ
て、これらの部分においてマルチフィルムに作用する張
力は一定である。従って、フィルムロールにおけるマル
チフィルムの巻径の変化とは無関係に、畦面に被覆され
る直前のマルチフィルムの幅方向及び前後方向の各張力
は終始ほぼ一定する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。図1は、本発明に係るマルチ作業機
Mの側面図、図2は同じく平面図、図3は同じく背面
図、図4は畦成形板6の斜視図、図5は本発明に係るマ
ルチ作業機Mの要部の側面図、図6は一部を破断したフ
ィルムロール13の端部の正面図、図7は図5の斜視
図、図8は図5のX矢視図である。図1ないし図3に示
されるように、本発明に係るマルチ作業機Mは、三点リ
ンク1を介してトラクタ(図示せず)の後部に装着され
た耕耘装置Aの後方に、連結具2を介して一体に装着さ
れる。マルチ作業機Mのフレームは、その幅方向に沿っ
て配設された水平機枠3と、該水平機枠3の下端面にほ
ぼ垂直に固着された一対の垂直機枠4と、前記水平機枠
3の両端部付近から後方に固着された一対の後方機枠5
とから成る。水平機枠3の下方で、一対の垂直機枠4の
内側には、後述する畦成形板6が配設されている。ま
た、一対の垂直機枠4の外側には、それぞれ接地輪7が
自由回転可能に装着されている。この接地輪7における
機体の高さ方向の取付位置を変更することにより、耕耘
深さを変更することができる。一対の後方機枠5におけ
る後方部分は、下方に折り曲げられていて、その下端部
には一対の踏圧輪8が、機体の幅方向に沿って所定間隔
をおいて自由回転可能に装着されている。一対の踏圧輪
8は、その平面視においてそれらの前部が僅かに内方に
傾けて装着されている。更に、一対の踏圧輪8の後部に
は、それぞれ覆土輪9が装着されている。これらの覆土
輪9は、平面視において前開きになるように傾けて装着
されている。なお、図1において符号11は、トラクタ
の車輪である。
【0011】次に、図4を参照しながら、畦成形板6に
ついて説明する。この畦成形板6は、後方に向けて高さ
が低くなった断面台形形状の主成形部6aと、その幅方
向における外側に設けられた狭溝成形部6bとから成っ
ている。狭溝成形部6bは、主成形部6aの後端部を超
えて後方に延設されている。畦成形板6の主成形部6a
は、図示しない方法により、その高さ方向における取付
位置と、その内幅とを変更することができる。そのた
め、該畦成形板6は、種々の大きさの畦を成形可能であ
る。畦成形板6の前方には、土寄板12が取付けられて
いる。土寄板12は、その直前に配置されている耕耘装
置Aによって膨軟にされた土を寄せ易いように、その前
方に向けて拡げられている。
【0012】畦成形板6の上方には、機体の幅方向に沿
ってフィルムロール13が配設されている。このフィル
ムロール13は、図5及び図6に示されるように、円筒
形状の紙管13aにマルチフィルムFが多重に巻回され
た構成である。このフィルムロール13の両端部は、そ
れぞれL字形状で断面方形状のフィルムロールブラケッ
ト14の下端部14aに、圧縮ばね15(後述)を弾装
させた紙管チャック18(後述)を介して支持されてい
る。該フィルムロールブラケット14は、一対の後方機
枠5の上部に、機体の幅方向に沿って固着された角筒体
16に挿通されている。角筒体16の両端部には各締付
けボルト17が螺合されており、該締付けボルト17を
緩めて各フィルムロールブラケット14を機体の幅方向
に沿って移動させることにより、フィルムロール13の
取付位置を調整することができる。また、各フィルムロ
ールブラケット14を角筒体16から引き抜くことによ
り、フィルムロール13を交換することができる。
【0013】フィルムロール13は、その中心部の紙管
13aの部分が一対の円錐形状の紙管チャック18によ
り両側から押し付けられた状態で把持されて、一対の支
持棒19に対して回転可能に支持される。この紙管チャ
ック18は、円錐形状のチャック部18aと、該チャッ
ク部18aの軸芯方向に設けられた挿通孔18bとから
成り、該挿通孔18bにパイプ材より成る支持棒19が
挿通されて、該支持棒に対して軸方向に移動可能に支持
されている。この支持棒19の内側部分には複数のピン
孔19aが、該支持棒19の長手方向に直交して設けら
れていて、所定のピン孔19aに止めピン20が挿通さ
れている。そして、止めピン20と紙管チャック18の
内側端面との間に、座金30が装着されている。紙管チ
ャック18の後端面と、前記フィルムロールブラケット
14の下端部14aとの間に圧縮ばね15が弾装され、
該圧縮ばね15の弾性復元力によって、前記一対の紙管
チャック18は互いに接近する方向に付勢される。フィ
ルムロール13が一対の紙管チャック18に装着される
際、フィルムロール13における紙管13aの孔部の両
端に、紙管チャック18のチャック部18aが挿入され
る。チャック部18aの最大外径は、紙管13aの孔部
の内径よりも大きいため、紙管チャック18のチャック
部18aが紙管13aの孔部の外周縁13bに当接す
る。この状態で、一対のフィルムロールブラケット14
が、更に僅かに内側に移動される。その結果、両紙管チ
ャック18は僅かに内側に押し付けられ、紙管チャック
18の内側端面と座金30との間に僅かな隙間が生じ
る。これにより、圧縮ばね15の弾性復元力の全ては、
紙管チャック18を介して紙管13aの部分に作用し
て、一対の紙管チャック18は、紙管13aに押し付け
られる。この弾性復元力が、ブレーキトルクとしてフィ
ルムロール13に作用する。止めピン20を挿通させる
ピン孔19aの位置を調整することにより、紙管チャッ
ク18を押し付ける圧縮ばね15の付勢力の大きさを調
整することができる。即ち、フィルムロール13は、そ
の両端部に挿入された一対の紙管チャック18の圧縮ば
ね15の付勢力によってブレーキトルクが加えられた状
態で支持される。そして、マルチフィルムFがフィルム
ロール13から繰り出される際には、前記ブレーキトル
クに抗して繰り出される。
【0014】フィルムロール13の下方で、しかも機体
の進行方向Z(図1参照)に沿った前方には、緩み吸収
ローラ21が配設されている。図5及び図7に示される
ように、この緩み吸収ローラ21の長さはフィルムロー
ル13よりも短く、該フィルムロール13の軸方向に沿
って、しかもフィルムロール13のほぼ中央部に配設さ
れている。緩み吸収ローラ21は、平面視においてコの
字形状の緩み吸収ローラブラケット22の前端部に回転
可能に取付けられている。そして、この緩み吸収ローラ
ブラケット22の基端部には、角筒より成るガイド部材
22aが固着されていて、締付けボルト23が螺合され
ている。このガイド部材22aの中空部分には、機体の
高さ方向に沿って断面方形状の支持部材24が挿通され
る。そして、締付けボルト23が締め付けられることに
より、前記緩み吸収ローラブラケット22が、前記支持
部材24における所定位置に固定される。即ち、緩み吸
収ローラ21が、機体における高さ方向の所定位置に配
置される。
【0015】この支持部材24は、機体の前後方向に沿
ってほぼ直角に折り曲げられていて、その上方の水平部
分24aが角筒体16のほぼ中央部に固着されたガイド
部材16aに挿通される。該ガイド部材16aには、締
付けボルト25が螺合されており、該締付けボルト25
を緩めることにより、支持部材24の取付位置を機体の
前後方向に沿って移動させることができる。即ち、緩み
吸収ローラ21の取付位置を調整することができる。
【0016】フィルムロール13の下方で、上記した緩
み吸収ローラ21の上方の部分には、中間ガイドローラ
27が配設されている。この中間ガイドローラ27は、
図5及び図7に示されるように、該フィルムロール13
のほぼ直下で、しかもその軸方向に沿って配設されてい
る。そして、その長さはフィルムロール13よりも少し
長い。本実施例のように、中間ガイドローラ27の外径
は、緩み吸収ローラ21の外径より小さくてもよい。中
間ガイドローラ27の両端部は、一対のアーム28の一
端部に回転可能に取付けられている。そして、該アーム
28の他端部は、連結棒29によって連結されている。
そして、この連結棒29が、平面視においてコの字形状
のガイドローラブラケット31の下端部に装着されてい
る。そのため、中間ガイドローラ27は、連結棒29の
軸心を中心に回動可能である。ガイドローラブラケット
31は、フィルムロール13と干渉しないように少し斜
めに配設されている。ガイドローラブラケット31の基
端部には、機体の上下方向に沿って支持部材31aが固
着されており、該支持部材31aの上部は、緩み吸収ロ
ーラ21における支持部材24の水平部分24aに装着
されたガイド部材32に挿通されている。このガイド部
材32は、図8に示されるように、2個の角筒32a,3
2b がほぼ直交して固着された形態であり、それぞれに
締付けボルト33,34が螺合されている。該ガイド部
材32において水平方向に配設された角筒32aには、
支持部材24の水平部分24aが挿通される。同じく、
垂直方向に配設された角筒32bには、支持部材31a
が挿通される。各支持部材24,31a は、各締付けボ
ルト33,34を締め付けることによって固定される。
そのため、各締付けボルト33,34を緩めることによ
り、中間ガイドローラ27における機体の前後方向に沿
った取付位置と、機体の高さ方向に沿った取付位置とを
調整することができる。本実施例の場合、中間ガイドロ
ーラ27は、その自重によって緩み吸収ローラ21に圧
接するように配置されている。
【0017】本発明に係るマルチ作業機Mの作用につい
て説明する。図1に示されるように、一体となった耕耘
装置Aとマルチ作業機Mとが、トラクタ(図示せず)に
牽引されて矢印Zの方向に走行すると、耕耘装置Aによ
って土が膨軟にされる。耕耘装置Aの直後に配設されて
いる畦成形板6によってその断面が台形形状の畦が成形
される。同時に、一対の踏圧輪8によって畦の両裾部3
5に配置されたマルチフィルムFの両端縁が踏圧され、
その状態で機体が進行することにより、フィルムロール
13からマルチフィルムFがブレーキトルクに抗して繰
り出される。該マルチフィルムFは、後方から中間ガイ
ドローラ27に巻き掛けられた後、その前方に配置され
ている緩み吸収ローラ21に巻き掛けられて繰り出さ
れ、その中央部が畦面Gに被覆される。被覆直後のマル
チフィルムFの両端縁は、一対の踏圧輪8の直後に配設
された覆土輪9により覆土されて、その被覆状態が維持
される。
【0018】図9ないし図11を参照しながら、本発明
に係るマルチ作業機Mにおいて、畦面Gに被覆される直
前のマルチフィルムFに作用する張力の状態について説
明する。マルチフィルムFがフィルムロール13から繰
り出される両端の部分をP、同じく緩み吸収ローラ52
に巻き掛けられる両端の部分をQ、同じく一対の踏圧輪
8により踏圧される部分をRとする。そして、該マルチ
フィルムFが中間ガイドローラ27から離れようとする
部分をSとする。マルチフィルムFは、中間ガイドロー
ラ27を介して緩み吸収ローラ21に巻き掛けられてい
る。しかも、中間ガイドローラ27と緩み吸収ローラ2
1との間隔は一定(不変)である。そのため、前記フィ
ルムロール13から繰り出された直後のマルチフィルム
Fが、前記緩み吸収ローラ21によって形成される袋形
状は、フィルムロール13の巻径の変化とは無関係に不
変である。即ち、フィルムロール13から繰り出された
マルチフィルムFは、中間ガイドローラ27を介して該
中間ガイドローラ27よりも短い緩み吸収ローラ21に
巻き掛けられる。そのため、マルチフィルムFは袋形状
を成していて、畦面Gに被覆される直前の空中部を走行
しているマルチフィルムFには一点鎖線で示される張力
線QR、同RSが形成される。また、該マルチフィルム
Fは、緩み吸収ローラ21に巻き掛けられるためにその
両端部が緩み吸収ローラ21に引っ張られる。マルチフ
ィルムFには、これらの張力線QR,同RSに沿って、
即ち、全体としてその幅方向及び前後方向の双方に沿っ
て張力が加えられ、緩みのない状態で畦面Gに被覆され
る。そして、張力線QRと同RSとの比は、常に一定で
ある。
【0019】マルチ作業が進行し、フィルムロール13
からマルチフィルムFが繰り出され、該フィルムロール
13の巻径が小さくなると、フィルムロール13と中間
ガイドローラ27との間に形成された張力線PSの部分
の角度が変化する。その変化を、図10に二点鎖線で示
す。ところが、フィルムロール13の繰り出しの抵抗と
なるブレーキトルク(圧縮ばね15の付勢力)は一定し
ていて、該ロール13の巻径が小さくなることにより、
繰り出されるマルチフィルムFに作用する張力は、その
巻径に反比例して大きくなるが、張力線QRと同RSと
の長さは一定しているために、これらの部分に加わる張
力の比は、マルチフィルムFに作用する張力の大きさと
は無関係に一定している。この結果、上記した張力線P
Sの部分の角度が変化しても、畦面Gに被覆される直前
のマルチフィルムFに作用する張力線QRと同RSの部
分の張力の比は常に一定である。しかも、中間ガイドロ
ーラ27は、フィルムロール13よりも長いため、フィ
ルムロール13から繰り出されたマルチフィルムFが、
中間ガイドローラ27のいずれかの端部から外れること
はない。この結果、マルチフィルムFの「張り状態」は
変化しないために、畦面Gに対するマルチフィルムFの
被覆状態は、ほぼ一定する。
【0020】マルチフィルムには、表裏を有するものも
存している。このようなマルチフィルムの場合、図12
に示されるように、フィルムロール13においてマルチ
フィルムFの繰出し位置Pが反対(P’)になる。しか
し、本発明に係るマルチ作業機Mの場合、張力線P’S
の部分の張力の変化が、畦面Gに被覆される直前のマル
チフィルムFの張力にほとんど及ばない。そのため、マ
ルチフィルムFの繰出し位置Pを反対にしても、そのま
ま畦面Gを被覆することができる。
【0021】本実施例では、中間ガイドローラ27が緩
み吸収ローラ21を圧接するように配設された構成であ
るが、図13に示されるように、中間ガイドローラ27
と緩み吸収ローラ21とが所定の間隔Lをおいて配設さ
れた構成であってもよい。この実施例の場合、中間ガイ
ドローラ27の前後方向の位置を変えることにより、緩
み吸収ローラ21と踏圧輪8との間の張力線の長さを一
定にして、中間ガイドローラ27と踏圧輪8との間の張
力線の長さを変化させられるために、両張力線に作用す
る各張力の比を変化させることが可能となって、マルチ
フィルムFの「張り状態」を微妙に変化させることが可
能である。
【0022】畦の断面形状は台形形状以外、例えば半円
形状でもよい。更に、本発明に係る構成を複数基連設さ
せたマルチ作業機を構成してもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明に係るマルチ作業機は、フィルム
ロールと緩み吸収ローラとの間に中間ガイドローラを配
設し、機体を進行させることによりフィルムロールから
繰り出されたマルチフィルムが、中間ガイドローラを介
して緩み吸収ローラに巻き掛けられた後、その幅方向の
両端部が踏圧輪に踏圧されることにより、畦面に被覆さ
れる。そのため、次の諸効果が奏せられる。(1)畦面
に被覆される直前のマルチフィルムの張力線は、フィル
ムロールの巻径に関係なく終始ほぼ一定である。そのた
め、該マルチフィルムにおける張力線の張力が変化する
ことなく、畦面に対するマルチフィルムの被覆状態は、
終始一定である。(2)マルチフィルムの種類によっ
て、その繰出し位置が反対になっても、畦面に被覆され
る直前のマルチフィルムの張力はほとんど変化しない。
そのため、表裏を有するマルチフィルムのマルチ作業が
可能である。(3)畦面に被覆される直前のマルチフィ
ルムの張力が終始ほぼ一定であるため、紙製のマルチフ
ィルムのように、伸縮性に著しく乏しいマルチフィルム
でも被覆可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマルチ作業機Mの側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】同じく背面図である。
【図4】畦成形板6の斜視図である。
【図5】本発明に係るマルチ作業機Mの要部の側面図で
ある。
【図6】一部を破断したフィルムロール13の端部の正
面図である。
【図7】図5の斜視図である。
【図8】図5のX矢視図である。
【図9】畦面Gに被覆される直前のマルチフィルムFに
作用する張力の状態を説明する斜視図である。
【図10】図9の側面図である。
【図11】同じく背面図である。
【図12】マルチフィルムFが、フィルムロール13の
反対側から繰り出される実施例の側面図である。
【図13】中間ガイドローラ27と緩み吸収ローラ21
とを所定の間隔Lだけ離間させた実施例の側面図であ
る。
【図14】従来のマルチ作業機M’において、畦面Gに
被覆される直前のマルチフィルムFに作用する張力の状
態を説明する斜視図である。
【図15】同じく側面図である。
【符号の説明】
F:マルチフィルム G:畦面 L:中間ガイドローラと緩み吸収ローラとの間隔(所定
の間隔) M:マルチ作業機 PS:張力線(張力) QR:張力線(張力) QS:張力線(張力) RS:張力線(張力) 3:水平機枠(フレーム) 4:垂直機枠(フレーム) 5:後方機枠(フレーム) 6:畦成形板 8:踏圧輪 13:フィルムロール 15:圧縮ばね(ブレーキトルク) 21:緩み吸収ローラ 27:中間ガイドローラ 28:アーム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のブレーキトルクが加えられた状態
    で、両端部がフレームに支持されたフィルムロールと、
    該フィルムロールよりも下方であって、しかもその前方
    に配置された緩み吸収ローラと、前記フィルムロールか
    ら繰り出されて被覆直前のフィルムの幅方向の両端部を
    踏圧するための踏圧輪とを備え、 前記フィルムロールから繰り出されたマルチフィルムの
    幅方向の中央部のみを部分的に前記緩み吸収ローラに巻
    き掛けると共に、該マルチフィルムの幅方向の両端縁を
    前記踏圧輪で踏圧した状態で、機体を進行させることに
    より、前記ブレーキトルクに抗してフィルムロールから
    マルチフィルムを前後左右及び幅方向の双方に沿って所
    定の張力が作用した状態で繰り出して、畦成形板により
    成形された直後の畦面に該マルチフィルムを被覆する構
    成のマルチ作業機において、 前記フィルムロールよりも下方であって、しかも前記緩
    み吸収ローラよりも後方の部分に、該フィルムロールと
    ほぼ等長の中間ガイドローラを配設して、前記フィルム
    ロールから繰り出されたマルチフィルムを前記中間ガイ
    ドローラを介して前記緩み吸収ローラに巻き掛けること
    を特徴とするマルチ作業機。
  2. 【請求項2】 前記中間ガイドローラの両端部は、フレ
    ームに回動可能に支持された一対のアームに取付けられ
    て、該中間ガイドローラは、自重に基づく回動力によっ
    て前記緩み吸収ローラに圧接していることを特徴とする
    請求項1に記載のマルチ作業機。
  3. 【請求項3】 前記中間ガイドローラは、前記緩み吸収
    ローラと所定の間隔をおいて配設されていることを特徴
    とする請求項1に記載のマルチ作業機。
  4. 【請求項4】 前記中間ガイドローラの前後方向の取付
    位置は、調整可能になっていることを特徴とする請求項
    3に記載のマルチ作業機。
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KR100383011B1 (ko) * 2000-11-02 2003-05-09 박순길 멀칭비닐 피복장치를 이용한 벼의 멀칭재배방법
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