JPH10326883A - 基板及びその作製方法 - Google Patents
基板及びその作製方法Info
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- JPH10326883A JPH10326883A JP10072007A JP7200798A JPH10326883A JP H10326883 A JPH10326883 A JP H10326883A JP 10072007 A JP10072007 A JP 10072007A JP 7200798 A JP7200798 A JP 7200798A JP H10326883 A JPH10326883 A JP H10326883A
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Abstract
性に優れた作製方法とそれによって作製されたウエハを
提供する。 【解決手段】 貼り合わせによって作製するウエハにお
いて、第1の基体2と第2の基体15を貼り合わせた後
に、第1の基体の主面側に形成した第1の層12と第2
の層13との界面で第1の基体から第2の基体を分離
し、第2の層13を第2の基体15上に移設する。この
時、第1の層と第2の層との界面で分離位置を規定する
方法として、多孔質Si層の多孔度を変える方法、多孔
質Siの孔の凝集で分離しやすい面を作る方法、界面に
イオン注入する方法、ヘテロエピタキシャル界面を利用
する方法を用いる。
Description
方法に関し、更に詳しくは、誘電体あるいは絶縁物上の
単結晶半導体又はSi基板上の単結晶化合物半導体の層
に電子デバイス、集積回路を形成するのに適した半導体
基板の作製方法に関するものである。
された半導体基板に関する。
は、セミコンダクター・オン・インシュレーター(SO
I)技術として広く知られ、通常のSi集積回路を作製
するバルクSi基板では到達しえない数々の優位点をS
OI技術を利用したデバイスが有することから多くの研
究が成されてきた。すなわち、SOI技術を利用するこ
とで、 1.誘電体分離が容易で高集積化が可能、 2.対放射線耐性に優れている、 3.浮遊容量が低減され高速化が可能、 4.ウエル工程が省略できる、 5.ラッチアップを防止できる、 6.薄膜化による完全空乏型電界効果トランジスタが可
能、等の優位点が得られる。これらは例えば以下の文献
に詳しい。Special Issue:"Single-crystal silicon on
non-single-crystal insulators"; edited by G.W.Cul
len, Journal of Crystal Growth, Vol.63, No.3, pp.4
29-590 (1983) さらに、ここ数年においては、SOI基板が、MOSF
ETの高速化、低消費電力化を実現する基板として多く
の報告がなされている。(IEEE SOIconfe
rence 1994) また、SOI構造を用いると
素子の下部に絶縁層があるので、バルクSiウエハ上に
素子を形成する場合と比べて、素子分離プロセスが単純
化できる結果、デバイスプロセス工程が短縮される。す
なわち、高性能化と合わせて、バルクSi上のMOSF
ET、ICに比べて、ウエハコスト、プロセスコストの
トータルでの低価格化が期待されている。
の向上による高速化、低消費電力化が期待されている。
MOSFETの閾値電圧(Vth)は一般的にはチャネ
ル部の不純物濃度により決定されるが、SOIを用いた
完全空乏型(FD;Fully Depleted)M
OSFETの場合には空乏層厚がSOIの膜厚の影響も
受けることになる。したがって、大規模集積回路を歩留
まりよく作るためには、SOI膜厚の均一性が強く望ま
れていた。
は得られない高い性能、たとえば、高速、発光などの特
徴を持っている。現在は、これらのデバイスはほとんど
GaAs等の化合物半導体基板上にエピタキシャル成長
をしてその中に作り込まれている。しかし、化合物半導
体基板は、高価で、機械的強度が低く、大面積ウエハは
作製が困難などの問題点がある。
も高く、大面積ウエハが作製できるSiウエハ上に、化
合物半導体をヘテロエピタキシャル成長させる試みがな
されている。
年代頃から盛んであった。初期には、絶縁物であるサフ
ァイア基板の上に単結晶Siをヘテロエピタキシャル成
長する方法(SOS:Sapphire on Silicon)や、多孔
質Siの酸化による誘電体分離によりSOI構造を形成
する方法(FIPOS:Fully Isolation by PorousOxi
dized Silicon)、酸素イオン注入法がよく研究され
た。
にN型Si層を、プロトンのイオン打ち込み、(イマイ
他,J.Crystal Growth, Vol.63, 547(1983)),もしく
は、エピタキ シャル成長とパタ−ニングによって島状
に形成し、表面よりSi島を囲むようにHF溶液中の陽
極化成法によりP型Si基板のみを多孔質化したのち、
増速酸化によりN型Si島を誘電体分離する方法であ
る。本方法では、分離されているSi領域は、デバイス
工程の前に決定されており、デバイス設計の自由度を制
限する場合があるという問題点がある。
って始めて報告されたSIMOXと呼ばれる方法であ
る。Siウエハに酸素イオンを1017〜1018/cm2
程度注入したのち、アルゴン・酸素雰囲気中で1320
℃程度の高温でアニールする。その結果、イオン注入の
投影飛程(Rp)に相当する深さを中心に注入された酸
素イオンがSiと結合して酸化Si層が形成される。そ
の際、酸化Si層の上部の酸素イオン注入によりアモル
ファス化したSi層も再結晶化して、単結晶Si層とな
る。表面のSi層中に含まれる欠陥は従来105/cm2
と多かったが、酸素の打ち込み量を4×1017/cm2
付近にすることで、〜102/cm2まで低減することに
成功している。しかしながら、酸化Si層の膜質、表面
Si層の結晶性等を維持できるような注入エネルギー、
注入量の範囲が狭いために、表面Si層、埋め込み酸化
Si層(BOX;Burried Oxide)の膜厚は特定の値に
制限されていた。所望の膜厚の表面Si層を得るために
は、犠牲酸化、ないしは、エピタキシャル成長すること
が必要であった。その場合、膜厚の分布には、これらの
プロセスによる劣化分が重畳される結果、膜厚均一性が
劣化するという問題点がある。
iの形成不良領域が存在することが報告されている。こ
の原因のひとつとしては、注入時のダスト等の異物が考
えられている。パイプの存在する部分では活性層と支持
基板の間のリークによりデバイス特性の劣化が生じてし
まう。
常の半導体プロセスで使用するイオン注入と比べ注入量
が多いため、専用の装置が開発されてもなお、注入時間
は長い。イオン注入は所定の電流量のイオンビームをラ
スタースキャンして、あるいは、ビームを拡げて行われ
るため、ウエハの大面積化に伴い、注入時間の増大が想
定される。また、大面積ウエハの高温熱処理では、ウエ
ハ内の温度分布によるスリップの発生などの問題がより
シビアになることが指摘されている。SIMOXでは1
300℃以上というSi半導体プロセスでは通常使用し
ない高温での熱処理が必須であることから、装置開発、
金属汚染、スリップなど克服すべき問題の重要性がさら
に大きくなることが懸念されている。
法とは別に、近年、Si単結晶基板を、熱酸化した別の
Si単結晶基板に、熱処理又は接着剤を用いて張り合
せ、SOI構造を形成する方法が注目を浴びている。こ
の方法は、デバイスのための活性層を均一に薄膜化する
必要がある。すなわち、数百μmもの厚さのSi単結晶
基板をμmオ−ダ−かそれ以下に薄膜化する必要があ
る。この薄膜化には以下のように3種類の方法がある。
特にサブμmの薄膜化は、ばらつきが数十%にもなって
しまい、この均一化は大きな問題となっている。さらに
ウエハの大口径化が進めばその困難度は増すばかりであ
る。
1の研磨による方法で薄膜化したのち、膜厚分布を全面
で多点測定しておいてから、この膜厚分布にもとづい
て、直径数mmのSF6などを用いたプラズマをスキャ
ンさせることにより膜厚分布を補正しながらエッチング
して、所望の膜厚まで薄膜化する。この方法では膜厚分
布を±10nm程度にできることが報告されている。し
かし、プラズマエッチングの際に基板上異物(パーティ
クル)があるとこの異物がエッチングマスクとなるため
に基板上に突起が形成されてしまう。
に、プラズマエッチング終了後にタッチポリッシングが
必要であるが、ポリッシング量の制御は時間管理によっ
て行われるので、最終膜厚の制御、および、ポリッシン
グによる膜厚分布の劣化が指摘されている。さらに研磨
ではコロイダルシリカ等の研磨剤が直接に活性層になる
表面を擦るので、研磨による破砕層の形成、加工歪みの
導入も懸念されている。さらにウエハが大面積化された
場合にはウエハ面積の増大に比例して、プラズマエッチ
ング時間が増大するため、スループットの著しい低下も
懸念される。
択エッチング可能な膜構成をつくり込んでおく方法であ
る。例えば、P型基板上にボロンを1019/cm3以上
の濃度に含んだP+Siの薄層とP型Siの薄層をエピ
タキシャル成長などの方法で積層し、第1の基板とす
る。これを酸化膜等の絶縁層を介して、第2の基板と貼
り合わせたのち、第1の基板の裏面を、研削、研磨で予
め薄くしておく。その後、P型層の選択エッチングで、
P+層を露出、さらにP+層の選択エッチングでP型層を
露出させ、SOI構造を完成させるものである。、この
方法はMaszaraの報告に詳しい(W.P.Maszara,
J.Electrochem.Soc., Vol.138, 341(1991))。
れているが、次のような問題がある。 ・せいぜい102程度と選択比が十分でない。 ・エッチング後の表面性が悪いため、エッチング後にタ
ッチポリッシュが必要。しかし、その結果、膜厚が減少
するとともに、膜厚均一性も劣化しやすい。特にポリッ
シングは時間によって研磨量を管理するが、研磨速度の
ばらつきが大きいため、研磨量の制御が困難。したがっ
て、100nmというような極薄SOI層の形成におい
て、特に問題となる。 ・イオン注入、高濃度BドープSi層上のエピタキシャ
ル成長あるいはヘテロエピタキシャル成長を用いている
ためSOI層の結晶性が悪い。また、被貼り合わせ面の
表面性も通常のSiウエハより劣る。
ect. Mater. Vol.20, 267 (1991),H. Baumgart, et a
l., Proceeding of the 1st International Symposium
on Semiconductor Wafer Bonding: Science, Technolog
y and Applications, (The Electrochemical Society)
Vol.92-7, p.375, C. E. Hunt et al., Proceeding oft
he 1st International Symposium on Semiconductor Wa
fer Bonding: Science, Technology and Applications,
(The Electrochemical Society) Vol.92-7, p.165に報
告されている。
の不純物の濃度差とその深さ方向プロファイルの急峻性
に大きく依存している。したがって、貼り合わせ強度を
高めるための高温のボンディングアニールや結晶性を向
上させるために高温のエピタキシャル成長を行ったりす
ると、不純物濃度の深さ方向分布が拡がり、エッチング
の選択性が劣化してしまう。すなわち、エッチングの選
択比の向上と結晶性および貼り合わせ強度の向上との両
立は困難であった。
厚均一性や結晶性に優れ、バッチ処理が可能な貼り合わ
せSOIを報告した(T. Yonehara et al., Appl. Phy
s. Letter Vol.64, 2108(1994))。この方法は、Si基
板上31の多孔質層32を選択エッチングの材料として
用いる。多孔質層の上に非多孔質単結晶Si層33をエ
ピタキシャル成長した後、酸化Si層(絶縁膜)35を
介して第2の基板34と貼り合わせる(図5の
(a))。第1の基板を裏面より研削等の方法で薄層化
し、基板全面において多孔質Siを露出させる(図5の
(b))。露出させた多孔質SiはKOH、HF+H2
O2などの選択エッチング液によりエッチングして除去
する(図5の(c))。このとき、多孔質Siのバルク
Si(非多孔質単結晶Si)に対するエッチングの選択
比を10万倍と十分に高くできるので、あらかじめ多孔
質上に成長した非多孔質単結晶Si層を膜厚を殆ど減じ
ることなく、第2の基板の上に残し、SOI基板を形成
することができる。したがって、SOIの膜厚均一性は
エピタキシャル成長時にほぼ決定づけられる。エピタキ
シャル成長は通常半導体プロセスで使用されるCVD装
置が使用できるので、佐藤らの報告(SSDM95)に
よれば、その均一性は例えば100nm±2%以内が実
現されている。また、エピタキシャルSi層の結晶性も
良好で3.5×102/cm2が報告された。
6年に半導体の電解研磨の研究過程において発見された
(A.Uhlir, Bell Syst. Tech. J., Vol.35 333(195
6))。多孔質SiはSi基板をHF溶液中で陽極化成
(Anodization)することにより形成するこ
とができる。多孔質Siとはさながらスポンジのように
バルクSi中に電解エッチングによって微小な孔が形成
されたものであって、陽極化成の条件、Siの比抵抗に
よって異なるが、直径数nm程度の孔が例えば1011個
/cm2程度の密度で形成されたものである。
反応を研究し、HF溶液中のSiの陽極反応には正孔が
必要であり、その反応は、次のようであると報告してい
る(T.Unagami, J. Electrochem. Soc., Vol.127, 476
(1980))。
F2+2H++ne- SiF2+2HF → SiF4+H2 SiF4+2HF → H2SiF6 または、 Si+4HF+(4−λ)e+ → SiF4+4H++
λe- SiF4+2HF → H2SiF6 ここで、e+およびe-はそれぞれ正孔と電子を表してい
る。また、nおよびλはそれぞれ1原子のSiが溶解す
るために必要な正孔の数であり、n>2またはλ>4な
る条件が満たされた場合に多孔質Siが形成されるとし
ている。
は多孔質化されるが、N型Siは多孔質化されない。こ
の多孔質化における選択性は長野等および今井によって
実証されている(長野、中島、安野、大中、梶原、電子
通信学会技術研究報告、Vol.79, SSD79-9549(1979))、
(K. Imai, Solid-State Electronics, Vol.24, 159(19
81))。
物濃度の差とその深さ方向のプロファイルによっていた
ため、濃度分布を拡げてしまう熱処理の温度(貼り合わ
せ、エピタキシャル成長、酸化等)は概ね800℃以下
と大きく制約されていた。一方、この方法におけるエッ
チングは多孔質とバルクという構造の差がエッチングの
速度を決めているため、熱処理温度の制約は小さく、1
180℃程度の熱処理が可能であることが報告されてい
る。例えば貼り合わせ後の熱処理は、ウエハ同士の接着
強度を高め、貼り合わせ界面に生じる空隙(void)
の数、大きさを減少させることが知られている。また、
斯様な構造差にもとづくエッチングでは多孔質Si上に
付着したパーティクルがあっても、これが膜厚均一性に
影響を及ぼさない。
には、一般には、その結晶構造の無秩序性から、堆積し
た薄膜Si層は、基板の無秩序性を反映して、非晶質
か、良くて多結晶層にしかならず、高性能なデバイスは
作製できない。それは、基板の結晶構造が非晶質である
ことによっており、単に、Si層を堆積しても、良質な
単結晶層は得られない。
基板は、必ず2枚のウエハを必要とし、そのうち1枚は
ほとんど大部分が研磨・エッチング等により無駄に除去
され捨てられてしまい、コストアップの要因となるばか
りか、限りある地球の資源を無駄使いしてしまうことに
なりかねない。
ためには、品質が十分なSOI基板を再現性よく作製す
ると同時にウエハの再使用等による省資源、コストダウ
ンを実現する方法が望まれていた。
第1の基板を再利用する方法が最近坂口らによって報告
された(特開平07−302889号公報)。
合わせ、エッチバックする方法において、第1の基板を
裏面より研削、エッチング等の方法で薄層化して多孔質
Siを露出させる工程に代えて以下のような方法を採用
した。
て多孔質層42にしたのち、その上に単結晶Si層43
を形成し、この単結晶Si層43と第1のSi基板41
とは別の第2のSi基板44の主面とを絶縁層45を界
して貼り合わせる(図6の(a))。この後、貼り合わ
せたウエハを多孔質層で分割し(図6の(b))、第2
のSi基体側の表面に露出した多孔質Si層を選択的エ
ッチングにより除去することで、SOI基板を形成する
のである(図6の(c))。貼り合わせたウエハの分割
は、貼り合わせたウエハに面内に対して垂直方向にさら
に面内に均一に十分な引っ張り力、ないし、圧力を加え
る、超音波等の波動エネルギーを印加する、ウエハ端面
に多孔質層を表出させ、多孔質Siをある程度エッチン
グし、そこへ剃刀の刃のようなものを挿入する、ウエハ
端面に多孔質層を表出させ、多孔質Siに水等の液体を
しみ込ませた後、貼り合わせウエハ全体を加熱あるいは
冷却し液体の膨張させる、あるいは、第1(あるいは第
2)の基板に対して第2(あるいは第1)の基板に水平
方向に力を加える、等の方法により、多孔質Si層を破
壊するという方法を用いている。
度が多孔度により異なるが、バルクSiよりも十分に弱
いと考えられることに基づく。たとえば、多孔度が50
%であれば機械的強度はバルクの半分と考えることがで
きる。すなわち、貼り合わせウエハに圧縮、引っ張りあ
るいは揃断力をかけると、まず多孔質Si層が破壊され
ることになる。また、多孔度を増加させればより弱い力
で多孔質層を破壊できる。
で多孔質層の素材に対して、孔が占める体積の割合とし
て定義される。
に記載の方法では、多孔質層中の剥がれの厚さ方向にお
ける位置は規定出来ず、ウエハに層中の剥がれる場所が
異なるので、歩留まりが落ちることがあった。更には、
ウエハ面内で剥がした後の多孔質Si層の残留部の残厚
がばらばらで、高選択エッチングを用いても、高膜厚均
一性を目指すSOIの仕様を満たすためには歩留まりが
落ちることがあった。
多孔質層で分離する方法が記載されているが、多孔質層
の層状の構成については記載されていない。これとは別
に、1996秋季応用物理学会予稿集p.673にソニ
ーの田舎中氏らが電流を途中で変化させて多孔質Siを
作製することが記されている。
のどこからでも剥がれる様に書かれており、言い換えれ
ば、剥がれる位置を規定できないということである。こ
の場合、ウエハ面内で残留多孔質Si層の厚さがばらば
らであり、多孔質Siをエッチング除去するにしても非
多孔質単結晶層である活性層(デバイス層)に対するエ
ッチング速度が0でないならば、活性層を多少なりとも
エッチングしてしまい層厚の面内ばらつきの原因とな
り、また残留したまま使用するにしても、剥離位置に依
存する表面段差がそのまま残ることになる。また、上記
1996秋季応用物理学会予稿集p.673の方法でも
多孔質Siの中央部で剥がれるとされており、必ず両方
の基板側に残留した多孔質Si層の残留部を除去する必
要がある。
合わせSOI基板を作製するためには、必須の工程と考
えられてきた。しかしながら、エッチング工程はエッチ
ング装置内への基板の搬入や搬出、エッチング装置やエ
ッチャントの管理、エッチング後の洗浄等の実工程以外
の付随した工程を要する。エッチング工程を省略するこ
とができるならば、SOI基板の製造時間は大幅に短縮
可能である。
グ工程を省略し得る基板の作製方法を提供することにあ
る。
代表される基板を安価に作製できる半導体基板の作製方
法を提供することにある。
該第1の層上に隣接して設けられた第2の層と、を有す
る第1の基体を用意する工程と、該第1の基体と、第2
の基体と、を貼り合わせる工程と、該第1の基体と該第
2の基体とを分離して、該第2の層を該第2の基体に移
す工程と、を含む基板の作製方法において、前記第1及
び第2の基体を、該第1の層と該第2の層との界面にお
いて、分離することを特徴とする。
方法の基本的な例を示す。
と該第1の層上に隣接して設けられた第2の層13とを
有する第1の基体2を用意する。
と、第2の基体15と、を貼り合わせる。14は絶縁膜
である。
と第2の基体15とを分離して、第2の層13を第2の
基体15の絶縁性表面14f上に移す。
13との界面としている為に、第2の基体15上に移さ
れた第2の層13の露出表面(分離面)13f上には第
1の層の残留層が残らない。
の層13の露出表面13fを選択エッチングや選択研磨
することなく、平坦な表面を有する基板3が得られる。
更に、必要に応じて、基板3の第2の層13の表面13
fを非酸化性雰囲気中の熱処理等で平滑化処理すること
もできる。
互いに異なる材料ないしは、互いに異なる機械的強度を
もつ第1及び第2の層を少なくとも有するものである。
れる。具体的には、Si,GaAs,InPなどの化合
物半導体の他、金属、炭素などの材料が挙げられるがこ
れに限定されるものではない。また、これらの層は全面
に形成されていることが必須ではなく、パターニング処
理により、部分的にエッチングされていてもよい。
化膜のような絶縁層が形成されていてもよい。
i基板の表面に酸化Si膜を形成した基板がある。又
は、石英、溶融石英、シリカガラス、サファイヤやガラ
スのような光透過性基板、あるいは、金属基板であって
もよく、特に限定されるものではない。
盤状のものが好ましく用いられる。
体のうち少なくとも一方の貼り合わせ面に酸化膜のよう
な絶縁層を設けることにより、絶縁層を間に介して両基
体を貼り合わせることが好ましいものである。図1で
は、第2の基体15の表面に絶縁層14を設けた例を示
している。
界面とする為には、多孔質層を用いて機械的強度の弱い
分離層を該界面に形成するか、イオン打ち込みにより該
界面に機械的強度の弱い分離層を形成すればよい。或い
は、該界面に欠陥を導入して機械的強度の弱い分離層を
形成する。
剪断、楔、等の外力をかける方法、超音波を印加する方
法、熱をかける方法、酸化により多孔質Siを周辺から
膨張させ多孔質Si内に内圧をかける方法、パルス状に
加熱し、熱応力をかける、あるいは軟化させる方法等が
あるがこの方法に限定されるものではない。
る。
数の違いからその界面あるいはエピタキシャル層には欠
陥が導入されることが知られている。さらに、2つのヘ
テロ接合を形成するダブルヘテロエピタキシの場合、2
つのエピタキシャル膜層の膜厚との関係により超薄膜側
に欠陥を導入しやすい。したがって、超薄膜エピタキシ
ャル層上にさらに異種材料をエピタキシャル成長させる
と超薄膜エピタキシャル層に欠陥が導入されることにな
る。このように格子定数の差と欠陥導入により界面が弱
くなり、そこから剥がすことができる。
離層は形成できる。その一例は多孔質の利用である。
で陽極化成することにより形成することができる。多孔
質層は10-1〜10nm程度の直径の孔が10-1〜10
nm程度の間隔で並んだスポンジのような構造をしてい
る。その密度は、単結晶Siの密度2.33g/cm3
に比べて、HF溶液濃度を5 0〜20%の範囲で変化
させたり、電流密度を変化させることで2.1〜0.6
g/cm3の範囲に変化させることができる。すなわ
ち、多孔度を変更すること が可能である。このように
多孔質Siの密度は単結晶Siに比べると、半分以下に
できるにもかかわらず、単結晶性は維持されており、多
孔質層の上部へ単結晶Si層をエピタキシャル成長させ
ることも可能である。ただし、1000℃以上では、内
部の孔の再配列が起こり、増速エッチングの特性が損な
われる。 このため、Si層のエピタキシャル成長に
は、分子線エピタキシャル成長、プラズマCVD、減圧
CVD法、光CVD、バイアス・スパッタ−法、液相成
長法等の低温成長が好適とされている。しかし、あらか
じめ低温酸化等の方法により多孔質層の孔壁にあらかじ
め保護膜を形成しておけば、高温成長も可能である。
形成されている為に、体積に比べて表面積が飛躍的に増
大する。そのため、その化学エッチング速度は、通常の
単結晶層のエッチング速度に比べて、著しく増速され
る。
により異なるが、バルクSiよりも弱い。よって、圧
縮、引っ張りあるいは剪断力を多孔質層を部分的に有す
るSi基板にかけると、まず多孔質層が破壊されること
になる。また、多孔度を増加させれば、より弱い力で多
孔質層を破壊できる。
は、その第1ステップとして多孔質Siの表面孔を埋め
るためのH2中のベークがエピタキシャル層の高品質化
には必須である(N. Sato et al., J.Electrochem. So
c., Vol.142, No.9, 3116(1995))。このH2ベークで多
孔質Siの最表面層は孔を埋めるために消費される。し
たがって、多孔質層を2層以上形成し、最表面の低多孔
度層を極薄くし、非多孔質化及び/又はエピタキシャル
成長により形成したエピタキシャル層直下の多孔質Si
層を多孔度の大きい層にすれば、これによってエピタキ
シャル層直下で分離できる。
や酸化膜のない多孔質Siは、このH2ベーク等の熱処
理工程中で孔の凝集が起こり、孔の側壁の酸化膜もなく
機械強度が弱くなり、分離しやすくなる。このような処
理によっても第1及び第2の層宇界面で分離できる。
酸化せずにエピタキシャル成長、酸化、貼り合わせ熱処
理等の高温プロセスを通すと、多孔質Siは構造変化を
おこし、陽極化成時は微小孔であったものが孔が凝集し
て孔の拡大が起こる。エピタキシャル層直下の孔の拡大
と多孔質Si層と非多孔質のエピタキシャルSi層との
間のひずみにより多孔質Si層/エピタキシャルSi層
界面で分離が生ずることになる。このような処理によっ
ても、第1及び第2の層の界面で分離できるようにな
る。
には、気泡か生じることはよく知られており、あたかも
多孔質を内部に形成したような構造となる。したがっ
て、この層は、機械的にもろく、さらには、陽極化成の
多孔質と同様に増速酸化や増速エッチングが可能とな
る。従って、イオンを第1及び第2の層の界面に注入す
ることによっても、該界面で分離できるようになる。
く、界面に注入損傷層、注入元素の高濃度層(ひずみ
層)あるいはバブル層が形成されれば良い。
面近傍をも含む領域をさしている。
されたい。
入によりバブル 層を作り、熱処理により結晶再配列と
気泡(バブル)の凝集とを生じさせ、バブル層を介して
はがす方法が提案されている。
入し、熱処理を加えると注入された領域に直径数nm〜
数十nmの微小な空洞(micro−cavity)が
〜1016-17/cm3もの密度で形成されることが報告さ
れている。(例えば、A. Van. Veen, C. C. Griffioen,
and J. H. Evans, Mat. Res. Soc. Symp. Proc. 107(1
988, Material Res. Soc. Pittsburgh, Pennsylvania)
p.449)最近はこれら微小空洞群を金属不純物のゲッタ
リングサイトとして利用することが研究されている。
Si中にヘリウムイオンを注入、熱処理して空洞群を形
成した後、基板に溝を形成して空洞群の側面を露出し酸
化処理を施した。その結果、空洞群は選択的に酸化され
て埋め込み酸化Si層を形成した。すなわち、SOI構
造を形成できることが報告されている(V. Raineri,and
S.U. Canpisano, Appl. Phys. Lett. 66 (1995) p.365
4)。
法で分離された第1の基体は分離面に残留する第1の層
を除去した後、あるいは除去しなくても良ければそのま
ま、さらに表面平坦性が不十分であれば表面平坦化処理
を行うことにより、再び第1の基板、あるいは第2の基
体として、あるいは他の用途の基板として再利用するこ
とが可能である。
離面は、通常半導体プロセスで使用される研磨、エッチ
ングを用いることなく、水素を含む非酸化性雰囲気での
熱処理によって平滑化できる。この熱処理は条件を選ぶ
ことにより、局所的には原子ステップが表出するほど平
坦にすることができる。
との界面で基体全面に渡って分離することが出来るた
め、これまで必要とされていた第2の基体上の分離面の
平滑化工程を簡略化することが出来る。エッチングや研
磨は、第2の基体に移設された第2の層の膜厚劣化を招
くことがあるため、このエッチングや研磨工程がなくな
ればさらに第2の層の均一性を向上させることが出来
る。これにより、超高均一性の要求に対しても歩留まり
よくウエハを作製できる。
2の基板を貼り合わせて、分離及び層の転写を行い、2
つの基板を作製することもできる。
でバルクSiに特有の欠陥を排除することができるた
め、デバイスの歩留まりを向上させることが可能とな
る。現在でも、CPU等の高性能素子には、そのような
膜を有するエピタキシャルウエハが使用されている。今
後ウエハの大口径化が進み、高品質結晶の引き上げが難
しくなると言われており、バルクウエハの品質は落ち
る。よって、ますます、エピタキシャルSi膜の必要性
は高まり、貼り合わせSOIでもエピタキシャル膜の需
要は高まるであろう。
や、不純物濃度は、エピタキシャル膜の電気伝導型や、
不純物濃度を制御して任意に設定できる。よって、同じ
第1の基板から多種の電気伝導型や、不純物濃度の半導
体層を持つSOI基板が得られるので、エピタキシャル
膜を用いると、汎用性が高まる。
I基板も容易に作成でき、こうした作用は、特開平5−
211128号公報に所載の様なバルクウエハの最表面
層をイオン注入で剥がす方法では不可能である。
タキシャル層の場合には、第1及び第2の層を形成する
ために基板が消費されることが無いので、第1の基板
は、何度使用しても基板の厚さを減じることなく半永久
的に再使用できる。
Siや化合物半導体の非多孔質結晶層を、経済性に優れ
ていて且つ大面積の基板の絶縁性表面上に移し代えるこ
とが可能であり、この際の従来の問題点である格子定
数、熱膨張係数の差によるクラックを十分に抑制し、良
好な結晶性を有する半導体層を基板の絶縁性表面上に形
成することもできる。
うち多孔質層を利用して分離を行う方法の一例について
説明する。
うな第1の単結晶基板11を用意して、主表面に少なく
とも1層の第1の層12を形成する。図2の(b)に示
すように第1の層12上に少なくとも1層の第2の層1
3を形成する。第2の層13は、単結晶Si、多結晶S
i、非晶質Si、多孔質表面層を非多孔質化した層、あ
るいは、金属膜、化合物半導体薄膜、超伝導薄膜などの
中から任意に選ばれる。あるいは、これらの層や膜を用
いてMOSFET等の素子構造を形成しておいても構わ
ない。多層構造であれば、埋め込み層を持ったSOIに
もなる。さらに、第2の層13の最表面層にSiO2な
どの絶縁層14を形成しておく。そうすると、貼合わせ
界面の界面準位を活性層から離すことが出来る。図2の
(c)に示すように、第2の基板15の表面と第1の基
板の層14の表面とを室温で密着させる。
には、単結晶Siの表面には熱酸化等の方法で酸化Si
を形成したのち貼り合わせることが好ましい。また、第
2の基板は、Si、Si基板上に酸化Si膜を形成した
もの、石英等の光透過性基板、サファイアなどから選択
することができるが、これに限定されるものではなく、
貼り合わせに供される面が十分に平坦であれば構わな
い。図2の(c)は第2の基板と第1の基板とは第1の
基板の表面に形成された絶縁層14を介して貼り合わせ
た様子を示してあるが、第2層13がSiでない場合、
あるいは第2の基板がSiでない場合には絶縁層14は
なくてもよい。
第2の基板15の何れとも別体である絶縁性の薄板をそ
れらの間にはさみ3枚重ねで貼り合わせることも可能で
ある。
処理を行う。
2と第2層13との界面で2つの基板を分離する。第1
層12と第2層13との界面あるいはその近傍には、あ
らかじめ分層となる潜在的要因を形成しておくことにな
る。分離を規定する要因としては、前述したように陽極
化成条件あるいはその後の熱工程によるによる多孔度や
孔サイズ(poresize)の変化、2種の材料によ
る熱膨張係数の違い、イオン注入による注入元素や欠陥
層や気泡層の導入、が挙げられる。分離する方法として
は、前述したように加圧、引っ張り、剪断、楔、等の外
力をかける方法、超音波を印加する方法、熱をかける方
法、酸化により多孔質Siを周辺から膨張させ多孔質S
i内に内圧をかける方法、パルス状に加熱し、熱応力を
かける、あるいは軟化させる方法等があるがこの方法に
限定されるものではない。
分離面には第1層12が残っていない半導体基板が得ら
れる。第2の基板15上の第2層13が、平坦に、しか
も均一に薄層化されて、基板全域に形成される。第2の
基板15と第1の基板11とを絶縁層14を介して貼り
合わせて得られた半導体基板は、絶縁分離された電子素
子作製に好適なSOI基板となる。
の分離面に許容できな凸凹が存在している場合には、非
酸化性雰囲気中の熱処理などの表面平滑化処理を行う。
1層12を必要に応じて除去して、更に必要に応じて表
面平滑化処理を行う。再度、もう一枚のSOI基板を作
製するための第1の基板11、あるいは第2の基体15
として使用する(図2の(f)参照)。
程を第2の基体を2枚用いることにより第1の基体の両
面に貼り合わせ、そして分離を行い、半導体基板を同時
に2枚作製することもできる。
必要に応じて除去して、表面が許容できないほど荒れて
いる場合には表面平滑化処理を行った後、再度第1の基
板21、あるいは第2の基体28(または29)として
使用し、更に別のSOI基板を作製することができる。
ても良い。非多孔質薄膜24、25も同一材料である必
要はない。絶縁層26、27はなくてもよい。
ち複数の多孔質層を用いて分離を行う方法を示す。
1の表面に、第1の多孔質層102と第1の多孔質層よ
り高多孔度の第2の多孔質層103とからなる多孔質領
域104を形成する。多孔質領域は非多孔質の基板の表
面部分を多孔質に変化させてもよいし、非多孔質の基板
の表面上に多孔質領域を形成してもよい。そして、第1
の多孔質層102より第2の多孔質層103を厚くする
ことが好ましい。
102を非多孔質の層102′非多孔質化する。非多孔
質化の方法としては非酸化性雰囲気中に多孔質層102
を配して、それを熱処理する方法がある。非酸化性雰囲
気としては前述したように水素含有雰囲気が望ましく、
熱処理温度は多孔質層構成材料の融点未満であり、具体
例は600℃以上1400℃以下、より好ましくは90
0℃以上1200℃以下である。熱処理時間は第1の多
孔質層が全て非多孔質化するに充分な時間であり、第1
の多孔質層の多孔度と厚みに応じて適宜選択される。こ
の時、第2の多孔質層103は高多孔度であるので、非
多孔質化されない。
た層102′の表面側を、第2の基板106の表面に対
向させて、両者を、必要に応じて間に別の層105を介
して、接合させ、第1及び第2の基板101,106を
貼り合わせる。
料で構成されるものである。別の層105は、両基板の
貼り合わせ前に、予め層102′の表面或いは第2の基
板106の表面に形成しておいてもよい。或いは両方1
02′,106の表面にそれぞれ形成しておいて、それ
らを接合させてもよい。
の構成材料が異なる場合には、別の層105を省略する
こともできる。
た基板101,106に外力を加えたり内部応力を生じ
させたりしてそれを分離すると、両基板は貼り合わせ界
面とは異なる第2の多孔質層103と非多孔質の層10
2′の界面で分かれる。この時、第2の多孔質層103
の該界面付近は一部崩壊して失なわれてもよい。
分離面上に残さずに分離できるので、層102′を有す
る第2の基板106の選択エッチングや選択研磨は不要
となる。
06は、必要に応じて熱処理を行い層102′の分離面
の平滑化を行ってもよい。
において陽極化成処理を施した。陽極化成条件は以下の
通りであった。 先に作る第1の多孔質層の最表面層の形成条件: 電流密度: 1(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2O:C2H5OH=1:1:1 時間: 0.1(min) 多孔質Siの厚み: 0.02(μm) 次に作る第2の多孔質層の形成条件: 電流密度: 50(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2O:C2H5OH=1:1:1 時間: 5(sec) 多孔質Siの厚み: 0.1(μm) 最後に作る第3の多孔質層のを作製条件: 電流密度: 7(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2O:C2H5OH=1:1:1 時間: 1(min) 多孔質Siの厚み: 1(μm) この陽極化成により、50(mA・cm-2)による第1
の多孔質層より厚い第2の多孔質Si層の多孔度は他の
多孔質Si層の多孔度に比べて大きくなり、構造的に脆
弱な層となる。
酸化した。この酸化により多孔質Siの孔の内壁表面は
熱酸化膜で覆われた。このウエハをエピタキシ装置の水
素雰囲気中に配置した後、1040℃で5分間ベークし
た。この熱処理(ベーキング)により多孔質Siの表面
孔は埋められた。そして、最表面層即ち電流密度1mA
・cm-2で形成した第1の多孔質Si層はSi原子のマ
イグレーションにより、非多孔質化した。
質Si上にCVD(Chemical VaporDeposition)法によ
り単結 晶Siを0.3μmエピタキシャル成長した。
成長条件は以下の通りであった。
200nmのSiO2層を形成した。
板(第2の基板)の表面と、を重ね合わ せ、接触させ
た後、1180℃5分間熱処理したところ、貼り合わせ
は強固になった。
ところ、多孔度の大きい第2の多孔質層が崩壊し、非多
孔質の層と多孔質の層との界面で分割された。
0.2μmの厚みを持った単結晶Si層を有するSOI
基板が形成できた。単結晶Si層の表面(分離面)には
多孔質Siは残留していなかった。形成された単結晶S
i層の膜厚を面内全面について100点を測定したとこ
ろ、膜厚の均一性は201nm±4nmであった。
イクロメカニクス等表面性を問題にしない応用の場合に
は、このまま使用するのが好ましい。しかし、薄膜トラ
ンジスタ等の表面性に非常に敏感なものへの応用の場合
には、さらに水素中のような非酸化性雰囲気下で110
0℃で熱処理を1時間行い表面を平滑化することが必要
である。熱処理後の表面粗さを原子間力顕微鏡で評価し
たところ、50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ
0.2nmで通常市販されているSiウエハと同等であ
った。
ピタキシャル成長による単結晶Si層には新たな結晶欠
陥は発生しておらず、良好な結晶性が維持されているこ
とが確認された。
は、49%弗酸と30%過酸化水素水との混合液で攪拌
しながら選択エッチングした。その後、水素アニールを
施して再び第1の基板としてあるいは第2の基板として
利用した。
にHF溶液中において陽極化成処理を行った。
上にCVD法により単結晶Siを 0.3μmエピタキ
シャル成長した。成長条件は以下の通りである。
200nmのSiO2層を形成した。
(第2の基板)の表面とを重ね合わせ、接触させた後、
1180℃で5分間アニールしたところ、貼り合わせは
強固になった。
たところ、エピタキシャル層直下で剥がれた。
層を低温酸化せずにエピタキシャル成長、酸化、貼り合
わせ等の高温熱処理プロセスを通すと、多孔質Siは構
造変化をおこし、陽極化成時は微小孔であったものが孔
が凝集して孔の拡大が起こる。エピタキシャル層直下の
孔の拡大と、多孔質Si層とエピタキシャルSi層との
間のひずみにより、多孔質Si層/エピタキシャルSi
層界面で分離が生ずることになる。
0.2μmの厚みを持った単結晶Si層が形成できた。
単結晶Siの分離面上には多孔質Siの残留はなかっ
た。形成された単結晶Si層の膜厚を面内全面について
100点を測定したところ、膜厚の均一性は201nm
±4nmであった。
イクロメカニクス等表面性を問題にしない応用の場合に
は、このまま使用するのが好ましい。しかし、ここでは
水素中で1100℃で熱処理を1時間行った。表面粗さ
を原子間力顕微鏡で評価したところ、50μm角の領域
での平均2乗粗さはおよそ0.2nmで通常市販されて
いるSiウエハと同等であった。
ピタキシャル成長による単結晶Si層には新たな結晶欠
陥は発生しておらず、良好な結晶性が維持されているこ
とが確認された。
と30%過酸化水素水との混合液で攪拌しながら選択エ
ッチング除去した。その後、表面研磨を施して再び第1
の基板としてあるいは第2の基板として再利用できた。
をHF溶液中に浸して陽極化成処理を行った。
の酸化により多孔質Siの孔の内壁表面は熱酸化膜で覆
われた。多孔質Si上にCVD法により単結晶Siを
0.15μmエピタキシャル成長した。成長 条件は以
下の通りである。
100nmのSiO2層を形成した。
/エピタキシャルSi界面付近になるように水素イオン
を注入した。因みにイオン注入される元素は限定される
ものではなく、界面に注入損傷層、注入元素の高濃度層
(ひずみ層)あるいはバブル層等の分離層が形成されれ
ば良い。
意したSi基板(第2の基板)の表面と、を重ね合わ
せ、接触させた後、アニールしたところ、貼り合わせは
強固になった。アニール条件は、上記注入損傷層、注入
元素の高濃度層(ひずみ層)あるいはバブル層が拡散し
ない条件で行う。この層が分離層になる。
ところ、多孔質Si層/エピタキシャルSi層界面付近
で分離した。
0.1μmの厚みを持った単結晶Si層が形成できた。
単結晶Si層の表面には多孔質Siは残っていなかっ
た。形成された単結晶Si層の膜厚を面内全面について
100点を測定したところ、膜厚の均一性は101nm
±2nmであった。
間行った後、表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したとこ
ろ、50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2
nmで通常市販されているSiウエハと同等であった。
ピタキシャル成長による単結晶Si層には新たな結晶欠
陥は発生しておらず、良好な結晶性が維持されているこ
とが確認された。
9%弗酸と30%過酸化水素水との混合液で攪拌しなが
ら選択エッチング除去した。その後、水素アニールを施
して再び第1の基板としてあるいは第2の基板として再
利用できた。
層をHF溶液中に浸して陽極化成処理を行った。
で1時間酸化した。この酸化により多孔質Siの孔の内
壁表面は熱酸化膜で覆われた。この多孔質Si層の表面
側の部分の酸化膜をHF除去した。こうして表面多孔質
Si層の孔の内壁は酸化膜で覆われておらず、下方側の
多孔質Siの孔の内壁のみ酸化されていた。基板を水素
中で1040℃で5分間ベークし、多孔質Siの表面孔
を埋めた。表面孔の埋まった多孔質Si上にCVD法に
より単結晶Siのp-エピタキシャル層を0.5μm
、単結晶Siのn+エピタキシャル層を1.0μmエ
ピタキシャル成長した。成長条件は以下の通りである。
200nmのSiO2層を形成した。
(第2の基板)の表面とを重ね合わせ、接触させた後、
1180℃で5分間でアニールしたところ、貼り合わせ
は強固になった。
ところ、p-エピタキシャル層直下で分割された。
長工程前で、孔内壁の酸化と酸化膜除去を行い、更に、
H2ベークしたため、孔内壁の酸化膜がHFで除去され
た多孔質Siの表面層は、孔の凝集が起こり、孔の側壁
の酸化膜もなく機械強度が弱くなり、非多孔質層の直下
に分離層が形成された。
n+埋込み層を含み1.4μmの厚みを持った単 結晶S
i層が形成できた。形成された単結晶Si層の表面には
多孔質Siは残っておらず、その膜厚を面内全面につい
て100点を測定したところ、膜厚の均一性は1.4μ
m±0.02μmであった。
間行った後、表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したとこ
ろ、50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2
nmで通常市販されているSiウエハと同等であった。
ピタキシャル成長による単結晶Si層には新たな結晶欠
陥は発生しておらず、良好な結晶性が維持されているこ
とが確認された。
を施して再び第1の基板としてあるいは第2の基板とし
て再利用できた。
をHF溶液中に浸し陽極化成を行った。
の酸化により多孔質Siの孔の内壁表面は熱酸化膜で覆
われた。この多孔質Siの表面付近の酸化膜をHF除去
した。このウエハをエピタキシ装置に入れた後、水素中
で1040℃で5分間ベークし、多孔質Siの表面孔を
埋めた。表面孔の埋まった多孔質Si上にMOCVD
(Metal Organic Chemical VaporDeposition)法により
単結晶GaAsを0.5μmエピタキシャル成長した。
成長条件は以下の通りである。
板)の表面とを重ね合わせ、接触させた後、700℃で
1時間でアニールしたところ、貼り合わせは強固になっ
た。
ところ、GaAsエピタキシャル層直下で分割された。
で、HFで孔内壁面の酸化膜が除去された多孔質Si表
面層は、孔の凝集が起こり、孔の側壁の酸化膜もなく機
械強度が弱くなり、分離しやすい層が形成された。
みを持った単結晶GaAS層が形成できた。形成された
単結晶GaAs層の膜厚を面内全面について100点を
測定したところ、膜厚の均一性は0.5μm±0.01
μmであった。
っている可能性があるため、表面タッチポリッシュを行
ったところ、表面粗さは通常市販されているGaAsウ
エハと同等になった。
ピタキシャル成長による単結晶GaAs層には新たな結
晶欠陥は発生しておらず、良好な結晶性が維持されてい
ることが確認された。
表面を酸化したSi基板を用いることもできる。また、
Si基板あるいはGaAs層表面に堆積SiO2膜を形
成して後、貼り合せてもよい。この場合には、出来た基
板は絶縁性基板上のGaAsとして使用される。
%弗酸と30%過酸化水素水との混合液で攪拌しながら
選択エッチング除去した。その後、水素アニールを施し
て再び第1の基板としてあるいは第2の基板として使用
できた。
VD法で単結晶 Geを0.02μmエピタキシャル成
長した。成長条件は以下の通りである。
晶Siを0.5μmエピタキシャル成長した。成長条件
は以下の通りである。
200nmのSiO2層を形成した。
(第2の基板)の表面とを重ね合わせ、接触させた後、
1180℃で5分間でアニールしたところ、貼り合わせ
は強固になった。
ところ、エピタキシャルSi/Ge界面で分割された。
欠陥が導入されることが知られている。さらに、両者の
膜厚との関係により片方が超薄膜の場合、そちら側に欠
陥を導入しやすい。したがって、本実施例のような場合
には、Ge層に欠陥が導入されることになる。このよう
に格子定数の差と欠陥導入によりSi/Ge界面が弱く
なり、そこから剥がれることになる。
厚みを持った単結晶Si層が形成できた。形成された単
結晶Si層の膜厚を面内全面について100点を測定し
たところ、膜厚の均一性は501nm±10nmであっ
た。
間行った。水素中熱処理した表面の粗さを原子間力顕微
鏡で評価したところ、50μm角の領域での平均2乗粗
さはおよそ0.2nmで通常市販されているSiウエハ
と同等であった。
ピタキシャル成長による単結晶Si層には新たな結晶欠
陥は発生しておらず、良好な結晶性が維持されているこ
とが確認された。
を除去して再び第1の基板としてあるいは第2の基板と
して利用できた。
をHF溶液中に浸して陽極化成を行った。陽極化成条件
は以下の通りであった。先に1度目に作る第1の多孔質
層層は、 電流密度: 1(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2O:C2H5OH=1:1:1 時間: 0.1(min) 多孔質Si層の厚み:0.02(μm) さらに、第2の多孔質層は、 電流密度: 50(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2O:C2H5OH=1:1:1 時間: 5(sec) 多孔質Siの厚み:0.1(μm) さらに、第3の多孔質層を作製した。条件は、 電流密度: 7(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2O:C2H5OH=1:1:1 時間: 1(min) 多孔質Siの厚み:1(μm) この陽極化成により、50(mA・cm-2)による第2
の多孔質Si層の多孔度が最も大きくなり、この部分が
構造的に脆弱な層になる。第2の多孔質層の厚さは第1
の多孔質より厚い。
酸化した。この酸化により多孔質Siの孔の内壁表面は
熱酸化膜で覆われた。この基板をエピタキシ装置に入れ
た後、水素中で1040℃で5分間ベークし、多孔質S
iの表面孔を埋めた。結果として、1mA・cm-2で形
成した最表面層である第1の多孔質層は非多孔質化し
た。続けて、非多孔質化した層の上にCVD法により単
結晶Siを0.3μmエピタキシャル成長した。成長条
件は 以下の通りである。
200nmのSiO2層を形成した。
面をN2プラズマで処理をし、水洗した後に第1の基板
のSiO2層表面と石英基板のプラズマ処理された表面
とを重ね合わせ、接触させた後、400℃で60分間ア
ニールしたところ、貼り合わせは強固になった。
せたところ、非多孔質のSi層直下の多孔度の大きい層
が崩壊した。こうして、2つの基板に分かれた。
2ベークで第1の多孔質Siは非多孔質化したため非多
孔質Si層直下の多孔質Si層は50mA・cm-2で作
製した最も多孔度の大きい層になった。
0.2μmの厚みを持った非多孔質の単結晶Si層が形
成できた。この単結晶Si層の表面には多結晶Siは残
留していなかった。形成された単結晶Si層の膜厚を面
内全面について100点を測定したところ、膜厚の均一
性は201nm±4nmであった。
3時間行った。表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したと
ころ、50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.
2nmで通常市販されているSiウエハと同等であっ
た。
ピタキシャル成長による単結晶Si層には新たな結晶欠
陥は発生しておらず、良好な結晶性が維持されているこ
とが確認された。
%弗酸と30%過酸化水素水との混合液で攪拌しながら
選択エッチング除去した。その後、水素アニールを施し
て再び第1の基板としてあるいは第2の基板として利用
できた。なお、第3の多孔質層は省略することもでき
る。
層をHF溶液中に浸して陽極化成を行った。陽極化成条
件は以下の通りであった。先に、1度目に作る第1の多
孔質層は、 電流密度: 1(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2O:C2H5OH=1:1:1 時間: 0.25(min) 多孔質Siの厚み:0.05(μm) さらに、第2の多孔質層は、 電流密度: 50(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2O:C2H5OH=1:1:1 時間: 5(sec) 多孔質Siの厚み:0.1(μm) 最後に作る第3の多孔質層は、 電流密度: 7(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2O:C2H5OH=1:1:1 時間: 1(min) 多孔質Siの厚み:1(μm) この陽極化成により、50mA・cm-2による第2の多
孔質Si層の多孔度は最も大きくなり、第1の多孔質層
より第2の多孔質層が厚くなり、構造的に脆弱な層にな
る。
酸化した。この酸化により多孔質Siの孔の内壁面は熱
酸化膜で覆われた。このウエハを水素ベーク装置に入れ
た後、水素中で1040℃で5分間ベークし、多孔質S
iの表面孔を埋めた。結果として、最表面にある第1の
多孔質層(1mA・cm-2で形成した層)は非多孔質化
した。この非多孔質化した層は良質な単結晶層であっ
た。
ことなく、この非多孔質の単結晶層表面に熱酸化により
20nmのSiO2層を形 成した。
板(第2の基板)の表面と、を重ね合わ せ、接触させ
た後、1180℃で5分間でアニールしたところ、貼り
合わせは強固になった。
ところ、最も多孔度の大きい層が崩壊して、2つの基板
は分割された。
子が動き、その表面孔が埋まる。H 2は表面酸化膜を剥
がし、再形成させない働きがある。(N. Sato, et al.,
J. Electrochem. Soc., Vol. 142, No.9, 3116(199
5))。このH2ベークで第1の多孔質Siの構成Si原
子は孔を埋めるために消費され、したがって最表面層で
ある非多孔質の単結晶Si層直下の多孔質Si層は50
mA・cm-2で作製した最も多孔度の大きい第2の多孔
質Si層になる。
40nmの厚みを持った単結晶Si層が形成できた。形
成された単結晶Si層の膜厚を面内全面について100
点を測定したところ、膜厚の均一性は40nm±0.8
nmであった。
間行い、表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したところ、
50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2nm
で通常市販されているSiウエハと同等であった。
ピタキシャル成長による単結晶Si層には新たな結晶欠
陥は発生しておらず、良好な結晶性が維持されているこ
とが確認された。
%弗酸と30%過酸化水素水との混合液で攪拌しながら
選択エッチング除去した。その後、水素アニールを施し
て再び第1の基板としてあるいは第2の基板として再利
用できた。なお、第3の多孔質層は省略することもでき
る。
をHF溶液中に浸して陽極化成を行った。
の酸化により多孔質Siの孔の内壁面は熱酸化膜で覆わ
れた。このウエハをエピタキシ装置に入れた後、水素中
で1040℃、5分間ベークし、多孔質Siの表面孔を
埋めた。続けて、多孔質Si上にCVD法により単結晶
Siを 0.3μmエピタキシャル成長させた。成長条
件は以下の通りである。
より200nmのSiO2層を形成した。
板(第2の基板)の表面と、を重ね合わ せ、接触させ
た後、1180℃で5分間アニールしたところ、貼り合
わせは強固になった。
ところ、薄い多孔質層で分割された。以上の結果、第2
の基板のSi酸化膜上に0.2μmの厚みを持った単結
晶Si層が形成できた。分離前に非多孔質化されること
なく残った多孔質層は非常に薄いため、分離後には、層
としては残留せず、単結晶Si層表面に表面荒れを残し
ただけだった。形成された単結晶Si層の膜厚を面内全
面について100点測定したところ、膜厚の均一性は2
01nm±4nmであった。
な応用のために、さらに水素中で1100℃で熱処理を
1時間行った。表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したと
ころ、50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.
2μmで通常市販されているSiウエハと同等であっ
た。
ピタキシャル成長による単結晶Si層には新たな結晶欠
陥は発生しておらず、良好な結晶性が維持されているこ
とが確認された。
や研磨を施すことなく水素アニールを施して表面平滑化
処理をし、再び第1の基板としてあるいは第2の基板と
して利用できた。
面をHF溶液中に浸して陽極化成を行った。
をエピタキシ装置に入れた後、水素中で1040℃、5
分間ベークし、多孔質Siの表面孔を埋めた。続けて、
多孔質Si上にCVD法により単結晶Siを0.3μm
エピタキシャル成長させ た。成長条件は以下の通りで
ある。
より200nmのSiO2層を形成した。
(第2の基板)の表面とを重ね合わせ、接触させた後、
1180℃で5分間でアニールしたところ、貼り合わせ
は強固になった。
ところ、非多孔質化されずに残った多孔質層の薄い部分
で分割された。
厚みを持った単結晶Si層が形成できた。エピタキシャ
ル成長前に多孔質Siの孔内壁面の酸化を行わなかった
ため、エピタキシャル層直下の多孔質Siは脆くなって
いた。加えて、脆くなった多孔質層は非常に薄いため、
分離後には、層としては残留せず、単結晶Si層の表面
荒を残しただけだった。形成された単結晶Si層の膜厚
を面内全面について100点測定したところ、膜厚の均
一性は201nm±4nmであった。
間行った。表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したとこ
ろ、50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2
μmで通常市販されているSiウエハと同等であった。
ピタキシャル成長による単結晶Si層には新たな結晶欠
陥は発生しておらず、良好な結晶性が維持されているこ
とが確認された。
と30%過酸化水素水との混合液で攪拌しながら表面を
若干エッチングし、その後、水素アニールを施して再び
第1の基板としてあるいは第2の基板として利用でき
た。
第1の基板の表面をHF溶液中に浸して陽極化成処理を
施した。陽極化成条件は以下の通りであった。 先に作る第1の多孔質層の最表面層の形成条件: 電流密度: 1(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2O:C2H5OH=1:1:1 時間: 0.1(min) 多孔質の厚み: 0.02(μm) 次に作る第2の多孔質層の形成条件: 電流密度: 50(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2O:C2H5OH=1:1:1 時間: 5(sec) 多孔質の厚み: 0.1(μm) この陽極化成により、電流密度50mA・cm-2による
第2の多孔質層の多孔度は第1の多孔質層より大きくな
り、厚さは厚くなり、構造的に脆弱な層となる。
℃で1時間熱処理した。この熱処理により多孔質Siの
孔の内壁面は熱酸化膜で覆われた。この基板をエピタキ
シ装置に入れた後、水素中で1040℃、5分間ベーク
した。結果として、第1の多孔質層は非多孔質状態化し
て、非多孔質の単結晶Si層になり、その直下は第2の
多孔質層になった。
CVD法により単結 晶Siを0.3μmエピタキシャ
ル成長した。成長条件は以下の通りである。
200nmのSiO2層を形成した。
を用意した。
の基板のSi表面と、を重ね合わ せ、接触させた後、
1180℃で5分間アニールしたところ、貼り合わせは
強固になった。
材としての貼り合わせウエハに外力を加えたところ、多
孔度の大きい第2の多孔質層で分割された。
H2ベークで第1の多孔質Siの構成原子は孔を埋める
ためにマイグレーションを起こし非多結晶化される。そ
して、エピタキシャル層と一体化して非多孔質の単結晶
Si層となる。
厚みを持った単結晶Si層が形成できた。形成された単
結晶Si層の膜厚を面内全面について100点を測定し
たところ、膜厚の均一性は201nm±4nmであっ
た。第2の基板上の非多孔質の単結晶Si層表面は荒れ
ていたので、さらに水素中で1100℃で熱処理を1時
間行った。表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したとこ
ろ、50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2
nmであった。
と30%過酸化水素水との混合液で攪拌しながら選択エ
ッチングし、その後、水素アニールを施して第1の基板
としてあるいは第2の基板として再利用できるようにし
た。
を形成し、そこに第2の基板を貼り合わせ、分離するこ
とで、一枚の第1基板から2つのSOI基板が同時に得
られる。
後の第1の基板側に残った多孔質Si層を除去するのた
めに、研磨、熱処理或いはエッチングが採用される。な
かでもエッチングを用いる場合には、エッチャントとし
て以下に示す選択エッチング液を用いることができる。
ても、多孔質Siに起因するの膨大な表面積によってあ
る程度選択エッチング出来る。
第2の基板の分離面上に残留層が実質的に存在しなくな
るので、分離面の選択エッチングや選択研磨が不要とな
り、基板を安価に作製できるようになる。
模式的断面図である。
るための模式的断面図である。
るための模式的断面図である。
るための模式的断面図である。
面図である。
面図である。
に形成した層) 15 第2の基板 21 第1の基板 22 第1の層構造 23 第1の層構造 24 第2の層構造 25 第2の層構造 26 絶縁層(第2の層構造あるいは第2の基板の表面
に形成した層) 27 絶縁層(第2の層構造あるいは第2の基板の表面
に形成した層) 28 第2の基板 29 第2の基板 31 Si基板 32 多孔質Si 33 単結晶薄膜 34 支持基板 35 絶縁層 41 Si基板 42 多孔質Si 43 単結晶薄膜 44 支持基板 45 絶縁層
Claims (26)
- 【請求項1】 第1の層と、前記第1の層上に隣接して
設けられた第2の層と、を有する第1の基体を用意する
工程と、 前記第1の基体と、第2の基体と、を貼り合わせる工程
と、 前記第1の基体と前記第2の基体とを分離して、前記第
2の層を前記第2の基体に移す工程と、 を含む基板の作製方法において、 前記第1及び第2の基体を、前記第1の層と前記第2の
層との界面において、分離することを特徴とする基板の
作製方法。 - 【請求項2】 前記第1の基体の表面に多孔質領域を形
成した後、前記多孔質領域の表面側の部分を非多孔質化
することにより、非多孔質の前記第2の層と、多孔質の
前記第1の層を形成する請求項1記載の基板の作製方
法。 - 【請求項3】 前記第1の分離により露出した表面を、
選択エッチング及び選択研磨のいずれも用いることな
く、非酸化性雰囲気での熱処理により平滑化する請求項
1記載の基板の作製方法。 - 【請求項4】 前記第1の基体の表面に、第1の多孔質
層と、前記第1の多孔質層より高多孔度の第2の多孔質
層と、を形成し、 前記第1の多孔質層を非多孔質化して前記第2の層を前
記第2の多孔質層に隣接させて形成する請求項1記載の
基板の作製方法。 - 【請求項5】 前記第1の基体の表面に、多孔質層を形
成し、前記多孔質層を酸化することなく、エピタキシャ
ル成長により前記多孔質層上に非多孔質の前記第2の層
を形成する請求項1記載の基板の作製方法。 - 【請求項6】 前記第1の層と前記第2の層との界面に
イオン打ち込みを行う請求項1記載の基板の作製方法。 - 【請求項7】 前記第1の基体の表面に多孔質層を形成
した後、前記多孔質層の孔壁面を酸化する工程と、 前記多孔質層の表面側の酸化膜を除去した後、前記多孔
質層の表面側を非酸化性雰囲気中で熱処理する工程と、
を含む請求項1記載の基板の作製方法。 - 【請求項8】 前記第1の基体の表面に、第1の多孔質
層と、前記第1の多孔質層より高多孔度の第2の多孔質
層と、前記第2の多孔質層より低多孔度の第3の多孔質
層と、を形成する工程と、 前記第1の多孔質層を非多孔質化し、前記第2の多孔質
層と非多孔質化した層とを隣接させる工程と、を含む請
求項1記載の基板の作製方法。 - 【請求項9】 前記第1の多孔質層を非多孔質化した
後、エピタキシャル成長を行う工程を含む請求項8記載
の基板の作製方法。 - 【請求項10】 前記第1の基体の表面に多孔質層を形
成し、前記多孔質層の孔壁面を酸化する工程、 酸化された孔壁面を有する前記多孔質層を還元雰囲気中
で熱処理する工程、 を含む請求項1記載の基板の作製方法。 - 【請求項11】 前記熱処理により非多孔質化された表
面上にエピタキシャル成長を行う請求項10記載の基板
の作製方法。 - 【請求項12】 前記第1の基体の表面に多孔質層を形
成した後、前記多孔質層を酸化させることなく、非酸化
性雰囲気中で熱処理することにより前記多孔質層の表面
を非多孔質化する工程、 前記非多孔質化された表面上にエピタキシャル成長を行
う工程、 を含む請求項1記載の基板の作製方法。 - 【請求項13】 前記第1の基体がSi基体である請求
項1記載の基板の作製方法。 - 【請求項14】 前記第1の層は多孔質からなる請求項
1記載の基板の作製方法。 - 【請求項15】 前記第2の層は非多孔質である請求項
1記載の基板の作製方法。 - 【請求項16】 前記第2の層は非多孔質半導体層とそ
の上部の酸化物層を含む請求項1記載の基板の作製方
法。 - 【請求項17】 前記第2の層は電気伝導型あるいは不
純物濃度の異なる複数の層からなることを特徴とする請
求項1記載の基板の作製方法。 - 【請求項18】 前記第2の層形成前に、前記第1の層
の多孔質層の孔の側面を低温で酸化して側壁酸化膜を形
成し前記多孔質層の表面付近の前記側壁酸化膜を前記第
2の層形成前に除去する請求項1記載の基板の作製方
法。 - 【請求項19】 前記第2の層は多孔質層の少なくとも
表面側の部分を熱処理により非多孔質化した層と前記非
多孔質化した層の表面に形成した酸化膜を含む請求項1
記載の基板の作製方法。 - 【請求項20】 前記熱処理は水素中で行われる請求項
19記載の基板の作製方法。 - 【請求項21】 前記分離した後の第1の基体を再利用
する請求項1記載の基板の作製方法。 - 【請求項22】 前記分離工程は、加圧、引っ張り、剪
断、楔挿入、熱処理、酸化、波動印加、ワイヤカットで
ある請求項1記載の基板の作製方法。 - 【請求項23】 前記第2の基体が、少なくとも貼り合
わせる表面が酸化Si又はSiからなる請求項1記載の
基板の作製方法。 - 【請求項24】 前記第2の基体が光透過性基体からな
る請求項1記載の基板の作製方法。 - 【請求項25】 前記第1の多孔質層の厚さは、前記第
2の多孔質層の厚さより薄い請求項4の基板の作製方
法。 - 【請求項26】 請求項1乃至25記載の基板の作製方
法により作製されることを特徴とする基板。
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- 1998-03-20 JP JP07200798A patent/JP3697052B2/ja not_active Expired - Fee Related
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