JPH10326745A - 表面変位検出装置及び表面変位検出工程を備える半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

表面変位検出装置及び表面変位検出工程を備える半導体デバイスの製造方法

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JPH10326745A
JPH10326745A JP10046169A JP4616998A JPH10326745A JP H10326745 A JPH10326745 A JP H10326745A JP 10046169 A JP10046169 A JP 10046169A JP 4616998 A JP4616998 A JP 4616998A JP H10326745 A JPH10326745 A JP H10326745A
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Masanori Kato
正紀 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平均表面変位を短時間で検出することができ
る表面変位検出装置を提供する。 【解決手段】 図1に示すように、所定の基準面(XY
平面)に対する被検面Wの変位を検出する表面変位検出
装置において、被検面W上のN個(図1の例ではN=
3)の検出箇所1〜3のうちの第1番目の検出箇所1に
向けて光を照射する照射光学系11〜14と、照射光学
系11〜14からの光が前記N個の検出箇所1〜3の全
てを経由するように、第1番目の検出箇所1で反射した
光に基づき、被検面WのN−1個の検出箇所2、3を再
照射する再照射光学系15〜22とを有し、被検面W上
の第N番目の最終検出箇所3から反射した光を受光面上
に集光する検出光学系23〜25と、前記受光面での受
光光の変位を光電的に検出する光電検出部26〜28と
を有する表面変位検出装置。照射光学系からの光がN個
の検出箇所全ての変位に関する情報を前記光に含ませる
ことができ、その光を検出光学系により受光面に集光
し、光電検出部により受光光の変位を光電的に検出する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検面の変位を検
出するための表面変位検出装置に関し、特に、大型液晶
パネルや半導体集積回路等の基板で、うねり成分に比べ
て傾斜成分の少ない基板の平均表面変位を検出する表面
変位検出装置及び平均表面変位検出工程を含む液晶表示
装置等の半導体デバイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置における表面変位検出装
置としては、基板の表面に対して斜めに入射光を照射
し、その基板から斜めに反射してくる光を検出して、表
面位置を検出する斜入射型表面変位検出装置が用いられ
ている。そのような表面変位検出装置には、例えば、特
開昭56−42205号公報、特開平5−129182
号あるいは特開平5−204166号に記載されている
ものがある。
【0003】特に特開平5−204166号に記載され
ている表面変位検出系は、大型の基板の表面変位を検出
するのに適している。この表面変位検出系は、2つの光
源と2つの受光素子を備えて構成されており、各光源の
光はハーフプリズムで分岐され、各光源毎に2箇所ずつ
の検出点に導かれ、各検出点からの光が2つの受光素子
の各々により受光され、各検出点の変位が計測されるよ
うになっている。2つの光源は、オン、オフの時分割に
より、それぞれ2点ずつの変位を同時に計測できるよう
になっている。このようにして、2つの光源と2つの受
光素子で、大型基板上の周辺部に広がった、合計4カ所
の検出点の変位が検出できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のような表面変位
検出系によれば、うねり成分に比べ傾斜成分の少ない被
検面であっても、時分割にて各検出点を検出するため、
被検面上の複数の検出点を全て検出し、基板の平均面位
置を求めるのに時間がかかり、スループットを低下させ
る原因の一つになっていた。さらに同様な構成によっ
て、これを改善しようとすると、受光光学系が各検出点
に対して各々必要となり、構成が複雑になり、設計、製
造上、大きな障害となり、また過大な労力を費やすこと
となっていた。
【0005】そこで本発明は、平均表面変位を短時間で
検出することができる表面変位検出装置及びそのような
表面変位検出装置を備える露光装置を用いて半導体デバ
イスを製造する方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明による表面変位検出装置は、図
1を参照すれば、所定の基準面(例えばXY平面)に対
する被検面Wの変位を検出する表面変位検出装置におい
て;被検面W上のN個(Nは2以上の整数、図1の例で
はN=3)の検出箇所1〜3のうちの第1番目の検出箇
所1に向けて光を照射する照射光学系11〜14と;照
射光学系11〜14からの光が前記N個の検出箇所1〜
3の全てを経由するように、第1番目の検出箇所1で反
射した光に基づき、被検面WのN−1個の検出箇所2、
3を再照射する再照射光学系15〜22とを有し;被検
面W上の第N番目の最終検出箇所3から反射した光を受
光面上に集光する検出光学系23〜25と;前記受光面
での受光光の変位を光電的に検出する光電検出部26〜
28とを有する。
【0007】このように構成すると、照射光学系からの
光がN個の検出箇所の全てを経由するように、検出箇所
を再照射する再照射光学系を有するので、全ての検出箇
所の変位に関する情報を前記光に含ませることができ、
その光を検出光学系により受光面に集光し、光電検出部
により受光光の変位を光電的に検出することができる。
【0008】請求項2に記載のように、上記表面変位検
出装置では、再照射光学系15〜22は、各検出箇所1
〜3での基準面(XY平面)の法線方向(Z軸方向)に
沿った被検面Wの変位がそれぞれ所定量だけ加算される
ような受光光の変位を前記受光面上に形成するように構
成されている。
【0009】これは、光電検出部28の受光面での受光
光の変位は、各検出箇所1〜3での基準面(XY平面)
の法線方向(Z軸方向)に沿った被検面Wの変位がそれ
ぞれ所定量だけ加算された値に対応して変化するよう
に、再照射光学系15〜22が構成されていると言い換
えることもできる。
【0010】このように構成すると、受光面での受光光
の変位は、各検出箇所での基準面の法線方向に沿った被
検面の変位がそれぞれ所定量だけ加算された値に対応し
て変化するように、再照射光学系15〜22が構成され
ているので、所定量を例えば等倍とすれば、各検出点1
〜3のZ軸方向の変位は平等に加算されたことになり、
その総和を3で除算すれば、被検面WのZ軸方向の変位
の平均値を求めることができ、例えば検出点2の変位を
2倍して、検出点1、3の変位は1倍のままとして加算
すれば、重要な点である検出点2に重みを付けたことに
なり、その総和を4で除算すれば、被検面WのZ軸方向
の変位の平均値を、検出点2に2倍の重み付けをして求
めたことになる。
【0011】請求項3に記載のように、請求項2の表面
変位検出装置では、例えば図4を参照すれば、再照射光
学系15〜18は、第1番目の検出箇所1で反射した光
を被検面W(図1)上の第2番目の検出箇所2へ導くリ
レー光学系15〜18を有し;検出光学系23〜25
は、第2番目の検出箇所2から反射した光を前記受光面
上に集光し;リレー光学系15〜18は、第1番目の検
出箇所1での基準面(XY平面)の法線方向(Z軸方
向)に沿った被検面Wの変位と第2番目の検出箇所2で
の基準面(XY平面)の法線方向(Z軸方向)に沿った
被検面Wの変位とがそれぞれ所定量だけ加算されるよう
な受光光の変位を前記受光面に形成するように構成して
もよい。
【0012】このように構成すると、第1番目の検出箇
所と第2番目の検出箇所での被検面Wの変位がそれぞれ
所定量だけ加算されて検出できる。
【0013】請求項4に記載のように、請求項2に記載
の表面変位検出装置では、図1を参照すれば、再照射光
学系15〜22は、第1番目の検出箇所1で反射した光
を被検面W上の第2番目の検出箇所2へ導く第1のリレ
ー光学系15〜18と、第2番目の検出箇所2で反射し
た光を被検面W上の第3番目の検出箇所3へ導く第2の
リレー光学系19〜22とを有し;検出光学系23〜2
5は、第3番目の検出箇所3から反射した光を前記受光
面上に集光し;第1及び第2のリレー光学系15〜1
8、19〜22は、第1番目乃至第3番目の検出箇所1
〜3での基準面(XY平面)の法線方向(Z軸方向)に
沿った被検面Wの変位がそれぞれ所定量だけ加算される
ような受光光の変位を前記受光面に形成するように構成
してもよい。
【0014】また、請求項5に記載のように、図5を参
照すれば、請求項1または請求項2に記載の表面変位検
出装置では、再照射光学系15〜18は、被検面Wが基
準面(XY平面)(図1)の法線方向(Z軸方向)に変
位した際に、第1番目の検出箇所1に入射する光束の主
光線L1に関する前記基準面での入射面(検出箇所1に
向かう主光線L0と基準面の法線とがなす平面)と直交
しかつ前記再照射光学系15〜18の光軸を含む所定面
により2分される再照射光学系15〜18の一方の部分
(図5では被検面W側の部分)に向けて入射する前記主
光線を、前記所定面により2分される再照射光学系15
〜18の他方の部分(図5では投影光学系PL側の部
分)から射出させて前記第N番目の検出箇所(図5では
N=2)へ導くように構成されていてもよい。
【0015】このように構成すると、第1番目の検出箇
所と第2番目の検出箇所での被検面Wの変位が加算され
る。
【0016】また、請求項6に記載のように、請求項3
に記載の表面変位検出装置では、図5に示すように、リ
レー光学系15〜18は、被検面Wが基準面(XY平
面)の法線方向(Z軸方向)に変位した際に、第1番目
の検出箇所1に入射する光束の主光線に関する前記基準
面での入射面と直交しかつ前記リレー光学系15〜18
の光軸を含む所定面により2分される前記リレー光学系
の一方の部分に向けて入射する前記主光線を、前記所定
面により2分されるリレー光学系15〜18の他方の部
分から射出させて第2番目の検出箇所2へ導くように構
成されていてもよい。
【0017】請求項7に記載のように、請求項4に記載
の表面変位検出装置では、第1のリレー光学系15〜1
8は、被検面Wが基準面(XY平面)の法線方向(Z軸
方向)に変位した際に、第1番目の検出箇所1に入射す
る光束の主光線に関する前記基準面での第1の入射面と
直交しかつ第1のリレー光学系15〜18の光軸を含む
第1の所定面により2分される前記第1のリレー光学系
の一方の部分に向けて入射する前記主光線を、前記第1
の所定面により2分される第1のリレー光学系15〜1
8の他方の部分から射出させて第2番目の検出箇所2へ
導くように構成され;第2のリレー光学系19〜22
は、被検面Wが基準面(XY平面)の法線方向(Z軸方
向)に変位した際に、第2番目の検出箇所2に入射する
光束の主光線に関する前記基準面での第2の入射面と直
交しかつ第2のリレー光学系19〜22の光軸を含む第
2の所定面により2分される第2のリレー光学系19〜
22の一方の部分に向けて入射する前記主光線を、前記
第2の所定面により2分される第2のリレー光学系19
〜22の他方の部分から射出させて第3番目の検出箇所
3へ導くように構成されていてもよい。
【0018】また、請求項8に記載のように、請求項3
または請求項6に記載の表面変位検出装置では、リレー
光学系15〜18は、第1番目の検出箇所1での基準面
(XY平面)の法線方向(Z軸方向)に沿った被検面W
の変位と第2番目の検出箇所2での基準面(XY平面)
の法線方向(Z軸方向)に沿った被検面Wの変位とに所
定の重み付けを行う量に応じた光学倍率を有するように
構成してもよい。
【0019】このように構成すると、重要な検出箇所に
大きな重みを付けることができ、重み付け平均を求める
ことができる。
【0020】また、請求項9に記載のように、請求項4
または請求項7に記載の表面変位検出装置では、第1及
び第2のリレー光学系15〜18、19〜22は、第1
番目の検出箇所1での基準面(XY平面)の法線方向
(Z軸方向)に沿った被検面Wの変位、第2番目の検出
箇所2での基準面(XY平面)の法線方向(Z軸方向)
に沿った被検面Wの変位、及び第3番目の検出箇所3で
の基準面(XY平面)の法線方向(Z軸方向)に沿った
被検面Wの変位に所定の重み付けを行う量に応じた光学
倍率をそれぞれ有するように構成してもよい。
【0021】また、請求項10に記載のように、例えば
図8を参照すれば、請求項3に記載の表面変位検出装置
では、リレー光学系15〜18は、第1番目の検出箇所
1で反射した光を集光する第1リレーレンズ群15と、
第1リレーレンズ群15を介した光を集光する第2リレ
ーレンズ群18と、第1リレーレンズ群15と第2リレ
ーレンズ群18との間にそれぞれ配置された第1及び第
2の光分割部材16A、17Aとを有し;第1の光分割
部材16Aにより分割された光を集光して第2の光分割
部材17Aへ導く補助リレー光学系30、31、33、
34を配置し;第1リレーレンズ群15、補助リレー光
学系30、31、33、34、第2リレーレンズ群18
及び検出光学系23〜25を介して前記受光面に導かれ
る光は、補助リレー光学系30、31、33、34によ
って、第1番目の検出箇所1での基準面(XY平面)の
法線方向(Z軸方向)に沿った被検面Wの変位と第2番
目の検出箇所2での基準面(XY平面)の法線方向(Z
軸方向)に沿った被検面Wの変位との差に対応する変位
を付与されるように構成してもよい。
【0022】このように構成すると、第1番目の検出箇
所1と第2番目の検出箇所2での基準面(XY平面)の
法線方向(Z軸方向)に沿った被検面Wのそれぞれの変
位の和の他にそれぞれの変位の差を求めることもでき
る。
【0023】また、請求項11に記載のように、請求項
10に記載の表面変位検出装置では、第1リレーレンズ
群15、補助リレー光学系30、31、33、34及び
第2リレーレンズ群18の合成光学系は、被検面Wが基
準面(XY平面)の法線方向(Z軸方向)に変位した際
に、第1番目の検出箇所1に入射する光束の主光線に関
する前記基準面での第3の入射面と直交しかつ前記合成
光学系の光軸を含む第3の所定面により2分される前記
合成光学系の一方の部分に向けて入射する前記主光線
を、前記第3の所定面により2分される前記合成光学系
の前記一方の部分から射出させて前記第2番目の検出箇
所へ導くように構成してもよい。
【0024】また、請求項12に記載のように、請求項
3、請求項6、請求項8のいずれか1項に記載の表面変
位検出装置では、前記リレー光学系15〜18は、第1
の検出箇所1で反射した光を第2番目の検出箇所2へ向
けて偏向させる偏向部材16、17と、第1番目の検出
箇所1と第2番目の検出箇所2とを実質的に共役にする
2つのリレーレンズ群15、18を有するように構成し
てもよい。
【0025】このように構成すると、第1番目の検出箇
所1と第2番目の検出箇所2とを実質的に共役にする2
つのリレーレンズ群15、18を有するので、検出箇所
1の像を検出箇所2に形成することができ、偏向部材1
6、17を有するので、検出箇所1と検出箇所2とを、
被検面W上でほぼ並列に配置することができる。
【0026】また、請求項13に記載のように、請求項
1乃至請求項13のいずれかに記載の表面変位検出装置
では、照射光学系11〜14は、所定のパターンを有す
る送光スリット板12と、該所定のパターンを第1番目
の検出箇所1に投影する送光対物レンズ系14とを有
し;光電検出部26〜28は、前記受光面上に配置され
た受光スリット板26と、受光スリット板26を介した
光を光電変換する光電検出器28を有し;検出光学系2
3〜25は、前記受光面上に形成される前記所定のパタ
ーンの像が受光スリット板26を横切るように振動する
振動ミラー24を有するように構成してもよい。
【0027】また、請求項14に記載のように、請求項
1乃至請求項13のいずれかに記載の表面変位検出装置
では、光電検出部26〜28からの出力に基づいて被検
面Wの平均的な変位を演算する演算装置51をさらに備
えるのが好ましい。
【0028】請求項15に記載の半導体デバイスの製造
方法は、請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の表
面変位検出装置を備える露光装置を提供する工程と;前
記表面変位検出装置の前記被検面の位置に感光性基板W
を載置する工程と;前記表面変位検出装置により感光性
基板Wの表面の平均的変位を検出する工程と;前記検出
された感光性基板Wの表面の平均的位置の情報に基づい
て、感光性基板Wの位置を補正する工程と;感光性基板
Wの表面に露光を行う工程とを備える。
【0029】このように構成すると、感光性基板の表面
の変位或いは傾きが検出でき、それに基づいて露光装置
の合焦ができる。なお以上の工程では、液晶表示装置の
ような大型の基板を用いる半導体デバイスの製造におい
て特に有効である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。なお、各図において互い
に同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複
した説明は省略する。
【0031】図1は、本発明による表面変位検出装置を
液晶用露光装置に適用した例を示す図である。図中、本
液晶用露光装置は、照明光学系9、投影光学系PLを有
し、その間にレチクルRを配置するようになっている。
投影光学系PLについて、照明光学系9と反対側で、レ
チクルと共役な位置に被検物体としての基板Wを載置す
るXYステージST、XYステージの投影光学系PLと
は反対側にそれを駆動する駆動装置STDが配置されて
いる。ここで、XYZの3次元座標を、投影光学系PL
の光軸に平行な軸をZ軸、これに直交する平面内の直交
座標をX軸及びY軸として設定する。XYステージST
の基板Wを載置する面は、XY座標面とほぼ平行であ
る。典型的には、本発明の所定の基準面はXY座標面あ
るいはXY座標面と平行な平面、即ち投影光学系PLの
結像面とする。したがって、Z軸方向は、本発明でいう
基準面の法線方向である。なお図中、照明光学系9は省
略して象徴的に図示されている。また図1の例では、検
出箇所の数Nは3である。
【0032】以上のように、照明光学系9によって、所
定のパターンが形成されたレチクルRを照明することに
より、レチクルRのパターン像が投影光学系PLを介し
て基板W上に露光される。そして、この露光工程を経る
ことにより、最終的に液晶表示装置を製造することがで
きる。図1は、液晶用露光装置に適用した例であるが、
その他ICチップ等に代表される半導体デバイス一般を
製造する露光装置に適用することもできる。
【0033】以上の露光工程に先立って、以下に述べる
表面変位検出装置によって基板Wの被検面としての表面
のZ軸方向の位置、即ちZ軸方向の変位を検出する。な
お、以上の投影露光工程と同時に以下に述べる表面変位
検出装置によって基板Wの表面の位置を検出することも
可能である。
【0034】図1に示される液晶用露光装置に組み込ま
れた表面変位検出装置は、不図示の例えばハロゲンラン
プのような光源から照明用の光を導く光ファイバー10
の光射出端が射出方向をZ軸とほぼ平行にして、投影光
学系PLの側面の近傍に配置されている。該射出端から
の光路中にコンデンサーレンズ11、コンデンサーレン
ズ11により均一に照明される位置にスリット状の開口
部を有する送光スリット板12、偏向部材であるミラー
13がこの順に配列されている。ミラー14は、送光ス
リット板12からの光を基板Wの表面上の第1番目の検
出箇所としての検出点1に斜めに入射させるように傾斜
されている。ミラー13と検出点1との間には、送光対
物レンズ系14が配置されている。
【0035】ここで、被検物体としての基板Wの表面
(被検面)が基準面(投影光学系PLの結像面)と一致
している場合には、送光対物レンズ系14は、送光スリ
ット板12と基板Wの表面とを光学的に共役に保つ機能
を有している。また、送光対物レンズ系14は、基板W
の表面側(第1番目の検出点側)に関してテレセントリ
ックに構成されている。以上の、コンデンサーレンズ1
1から送光対物レンズ系14までの光学部材が、本発明
の照射光学系を形成する。
【0036】なお、不図示の多波長の光を供給する光源
及びその光源からの光をコンデンサーレンズ11へ導く
光ファイバー10は、光源部を構成している。また、図
1に於いては、コンデンサーレンズ11及び送光対物レ
ンズ系14をそれぞれ1枚のレンズとして示している
が、コンデンサーレンズ11及び送光対物レンズ系14
を複数のレンズで構成してよい事は言うまでもない。
【0037】一方基板W上に形成されたパターンは、典
型的には互いに直角をなす縦横の直線を主な構成要素と
して形成されている。検出点1におけるスリットの像の
長手方向が、このような縦横の直線方向と約45度の角
度をなすように、先の送光スリット板12のスリットの
長手方向を配置する。例えば、パターンの横縦の直線を
座標のX軸、Y軸の方向に合わせて基板WをXYステー
ジST上に載置した場合、スリットの長手方向は、X軸
と45度をなすX1軸と平行となる。このようにスリッ
ト像を形成すれば、パターンによる明暗や、反射率の不
均一さを平均化して表面位置の検出精度が上がるからで
ある。なお、45度が望ましい角度であるが、パターン
の縦と横の線を横断してスリットの像が結像されればよ
いので、90度以外の角度、例えば30度や60度であ
ってもよい。
【0038】以上の照射光学系によって検出点1に多波
長の光が照射されると、その検出点1からの反射光は、
検出点1からの反射光を第2番目の検出点2へ導く第1
リレー光学系(15〜18)に入射する。この第1リレ
ー光学系(15〜18)は基板Wの表面(被検面)に対
して斜設されている。
【0039】ここで、この検出点1には、スリット板1
2の開口部の像、即ちスリット像が形成される。そし
て、第1リレー光学系15〜18は、第1番目の検出点
1に形成されたスリット像を第2番目の検出点2へ再結
像(リレー)する機能を有している。
【0040】被検物体としての基板Wの表面(被検面)
が基準面(投影光学系PLの結像面)と一致している場
合には、第1リレー光学系(15〜18)は、第1番目
の検出点1と第2番目の検出点2を光学的に共役に保っ
ている。
【0041】なお、第1リレー光学系(15〜18)
は、第1番目の検出点1に形成されるスリット像の長手
方向と第2番目の検出点2に形成されるスリット像の長
手方向とが一致するように構成されている。
【0042】第1リレー光学系(15〜18)は、被検
面に関する基準面(基板Wの表面と基準面とが一致した
ときの検出点1の位置)に前側焦点が位置するように配
置されて、検出点1からの反射光を集光してコリメート
光を形成する第1リレーレンズ(第1リレーレンズ群)
15と、そのコリメート光をX1 に平行な方向(所定の
方向)へ反射(偏向)させる第1のミラー16(第1の
偏向部材)と、そのミラー16により反射(偏向)され
たコリメート光を第2番目の検出点2へ向けて反射(偏
向)させる第2のミラー17(第2の偏向部材)と、第
1リレーレンズ15及び2つのミラー(16、17)を
介したコリメート光を集光する第2リレーレンズ(第2
リレーレンズ群)18とを有している。
【0043】なお、基板Wの表面と基準面とが一致した
とき、第1リレーレンズ15は、第1リレーレンズ15
の前側焦点位置と被検面に関する基準面(基板Wの表面
と基準面とが一致したときの検出点1の位置)とが一致
すると共に、第1リレーレンズ15の後側焦点位置と第
2リレーレンズ18の前側焦点位置とが一致するように
設定されている。また、基板Wの表面と基準面とが一致
したとき、第2リレーレンズ18は、第1リレーレンズ
15の後側焦点位置と第2リレーレンズ18の前側焦点
位置とが一致すると共に、第2リレーレンズ18の後側
焦点位置と被検面に関する基準面(基板Wの表面と基準
面とが一致したときの検出点2の位置)とが一致するよ
うに設定されている。
【0044】したがって、第1リレー光学系(15〜1
8)は、第1番目の検出点側(物体側)及び第2番目の
検出点側(像側)に関して共にテレセントリックに構成
されている。
【0045】なお、図1に於いては、第1リレーレンズ
群としての第1リレーレンズ15及び第2リレーレンズ
群としての第2リレーレンズ18をそれぞれ1枚のレン
ズとして示しているが、第1及び第2リレーレンズ(1
5、18)を複数のレンズで構成してよいことは言うま
でもない。
【0046】次に、以上の第1リレー光学系(15〜1
8)によって第2番目の検出点2に検出用の光が照射さ
れると、その検出点2からの反射光は、検出点2からの
反射光を第3番目の検出箇所としての検出点3へ導く第
2リレー光学系(19〜22)に入射する。この第2リ
レー光学系(19〜22)は、第1リレー光学系15〜
18と同様に、基板Wの表面(被検面)に対して斜設さ
れている。
【0047】ここで、この検出点2には、第1リレー光
学系(15〜18)により再結像されたスリット像が形
成される。そして、第2リレー光学系(19〜22)
は、第2番目の検出点2に形成されたスリット像を第3
番目の検出点3へ再結像(リレー)する機能を有してい
る。
【0048】被検物体としての基板Wの表面(被検面)
が基準面(投影光学系PLの結像面)と一致している場
合には、第2リレー光学系(19〜22)は、第2番目
の検出点2と第3番目の検出点3を光学的に共役に保っ
ている。
【0049】なお、第2リレー光学系(19〜22)
は、第2番目の検出点2に形成されるスリット像の長手
方向と第3番目の検出点3に形成されるスリット像の長
手方向とが一致するように構成されている。
【0050】第2リレー光学系(19〜22)は、被検
面に関する基準面(基板Wの表面と基準面とが一致した
ときの検出点2の位置)に前側焦点が位置するように配
置されて、検出点2からの反射光を集光してコリメート
光を形成する第3リレーレンズ(第3リレーレンズ群)
19と、そのコリメート光をX1 に平行な方向(所定の
方向)へ反射(偏向)させる第3のミラー20(第3の
偏向部材)と、そのミラー20により反射(偏向)され
たコリメート光を第3番目の検出点3へ向けて反射(偏
向)させる第4のミラー21(第4の偏向部材)と、第
3リレーレンズ19及び2つのミラー(20、21)を
介して通過した光を集光する第4リレーレンズ(第4リ
レーレンズ群)22とを有している。
【0051】ここで、基板Wの表面と基準面とが一致し
たとき、第3リレーレンズ群19は、第3リレーレンズ
群19の前側焦点位置と被検面に関する基準面(基板W
の表面と基準面とが一致したときの検出点2の位置)と
が一致すると共に、第3リレーレンズ19の後側焦点位
置と第4リレーレンズ22の前側焦点位置が一致するよ
うに設定されている。また、基板Wの表面と基準面とが
一致したとき、第4リレーレンズ22は、第3リレーレ
ンズ19の後側焦点位置と第4リレーレンズ22の前側
焦点位置とが一致すると共に、第4リレーレンズ22の
後側焦点位置と被検面に関する基準面(基板Wの表面と
基準面とが一致したときの検出点3の位置)とが一致す
るように設定されている。
【0052】したがって、第2リレー光学系(19〜2
2)は、第2番目の検出点側(物体側)及び第3番目の
検出点側(像側)に関して共にテレセントリックに構成
されている。
【0053】なお、図1に於いては、第3リレーレンズ
群としての第3リレーレンズ19及び第4リレーレンズ
群としての第4リレーレンズ22をそれぞれ1枚のレン
ズとして示しているが、第3及び第4リレーレンズ群
(19、22)を複数のレンズで構成してよいことは言
うまでもない。
【0054】さて、次に、以上の第2リレー光学系(1
9〜22)によって第3番目の検出点3に光が照射され
ると、その検出点3からの反射光は、検出点3からの反
射光を所定の受光面上に集光する検出光学系(23〜2
5)に入射する。
【0055】ここで、この検出点3には、第3リレー光
学系(19〜22)により再結像されたスリット像が形
成される。そして、検出光学系23〜25は、第3番目
の検出点3に形成されたスリット像を所定の受光面に配
置された受光スリット板26へ再結像(リレー)する機
能を有している。
【0056】被検物体としての基板Wの表面(被検面)
が基準面(投影光学系PLの結像面)と一致している場
合には、検出光学系(23〜25)は、第3番目の検出
点3と所定の受光面に配置された受光スリット板26と
を光学的に共役に保っている。
【0057】検出光学系(23〜25)は、被検面に関
する基準面(基板Wの表面と基準面とが一致したときの
検出点3の位置)に前側焦点が位置するように配置され
て、検出点3からの反射光を受光スリット板26上に集
光する受光対物レンズ系23と、その受光対物レンズ系
23からの光を偏向(受光対物レンズ系23の光軸をZ
軸に平行な方向へ偏向)する振動ミラー24と、受光対
物レンズ系23及び振動ミラー24を介した光を制限す
る開口絞り25とを有している。
【0058】なお、検出光学系23〜25又は受光対物
レンズ系23は、第3番目の検出点側(物体側)及び受
光スリット板側(像側)に関して共にテレセントリック
に構成されている。
【0059】また、検出光学系(23〜25)の像側に
は、所定の受光面での受光光の変位を光電検出する光電
検出部(26〜28)が配置されている。
【0060】光電検出部(26〜28)は、所定の受光
面上に配置されて所定のスリット状の開口部を有する受
光スリット板26と、その受光スリット板26の開口部
を通過した光を集光する集光レンズ27と、その集光レ
ンズ27により集光された光を光電変換する光電変換素
子(光電検出器)としてのSPD28を有している。
【0061】なお、受光スリット板26は、受光スリッ
ト板26に形成されるスリット状の開口部の長手方向
と、検出光学系(23〜25)によって受光スリット板
26(受光面)上に形成されるスリット像の長手方向と
が一致するように設定されている。
【0062】また、図1に於いては、受光対物レンズ系
23及び集光レンズ27をそれぞれ1枚のレンズとして
示しているが、受光対物レンズ系23及び集光レンズ2
7を複数のレンズで構成してよいことは言うまでもな
い。
【0063】ここで、簡単に検出動作について述べる
と、振動ミラー24は、ミラー駆動装置29によりYX
平面に平行な軸線回り(X1 軸線方向に平行な軸線回
り)に揺動(振動)させられる。そして、受光対物レン
ズ系23により受光スリット板26上に形成されるスリ
ット像は、この振動ミラーの作用によって、受光スリッ
ト板26の開口部を横切る。したがって、SPD28
は、受光スリット板26及び集光レンズ27を通過した
光を光電検出し、その光電検出信号に基づいて後述する
コントローラ51内部の演算装置によって同期検波の手
法によって基板Wの表面の平均的な位置(検出点1〜検
出点3の平均位置)が検出される。
【0064】なお、図1に示した例では、振動ミラー2
4を用いて同期検波によって基板Wの表面の位置を検出
する手法を示しているが、この手法に限ることはない。
例えば、受光スリット板26と集光レンズ27とSPD
28とを取り除き、検出光学系23〜25によって形成
されるスリット像(結像)の位置(受光スリット板26
が配置されていた位置)にコントローラ51内部の演算
装置と電気的に接続されたCCD等の撮像素子を用いて
も基板Wの表面の平均的な位置の検出をすることが可能
である。この場合、振動ミラー24は光路を偏向させる
単なる固定ミラーとして用いられる。
【0065】次に図1を参照して、本実施の形態の作用
を説明する。不図示のレチクル照明用光源からの光で照
明系9を介し、レチクルRが照明される。照明されたレ
チクルR上のパターンは、投影光学系のレンズPLによ
り、レチクルRと共役な位置に載置されたプレート基板
Wに投影露光される。この時、基板Wの変位を計測する
ことにより、基板WをZ軸方向に平行移動させ、所定の
位置に合わせ込むことになる。
【0066】また、XYステージ駆動装置STDを、表
面変位検出装置の検出値に応じて駆動しXYステージS
TのZ軸方向の高さを調節するコントローラ51が設け
られており、SPD28からの信号を受信し、XYステ
ージ駆動装置STDに制御信号を送る。コントローラ5
1は、SPD28からの出力に基づいて検出点1、2、
3の平均的な変位を演算する演算装置を含んで構成され
ている。
【0067】基板Wの表面の平均的な高さ即ちZ軸方向
位置を計測する表面変位検出装置の主要部は、投影光学
系PLと基板Wとの間に配置されている。この表面変位
検出装置をさらに説明する。
【0068】不図示の位置に配置されたハロゲンランプ
等の光源からの光を、光ファイバー10により表面変位
検出装置内に取り込み、その光でコンデンサーレンズ1
1により送光スリット板12が照明される。照明された
スリット板12は、送光対物レンズ系14を介して、基
板W上の検出点1に結像される。
【0069】更に、検出点1にて反射された反射光は、
リレーレンズ15と、ミラー16、ミラー17、リレー
レンズ18により、検出点2にスリットの像を再結像す
る。更に、検出点2にて反射されたスリットの像は、再
びリレーレンズ19、ミラー20、ミラー21、リレー
レンズ22を介して、本発明の第3番目の検出箇所であ
る検出点3に斜めに入射し、ここに再び結像される。
【0070】更に、検出点3にて反射された光は、受光
系対物レンズ23を介して、振動ミラー24にて反射さ
れ、開口絞り24を通過して受光スリット板26の表面
の受光面上に、スリットの像を結像する。受光スリット
板26を透過する光は、集光レンズ27にてSPD28
に導かれる。
【0071】ここでリレーレンズの径等が大型にならな
い為に、リレーレンズ15、18とリレーレンズ19、
22は、両側テレセントリックになるように配置され
る。
【0072】更に、リレーレンズ15、18とリレーレ
ンズ19、22がほぼ等倍であれば、検出点1、2、3
のZ軸方向の変位の和をとることとなる。ここで振動ミ
ラー24を用いているのは、いわゆる光電顕微鏡の原理
に基づく位相検波方式の検出を行うためである。
【0073】コントローラ51は、また受光素子28か
ら出力される電気信号をミラー駆動装置29によるミラ
ー24の振動周波数で位相検波する。
【0074】図2と図3は、それぞれ図1の平面図と図
1のAA矢視図である。ここで投影光学系PLの露光フ
ィールドが破線の正方形で示されている。通常液晶パネ
ルには、縦横の直線状のパターンが多く形成されてお
り、その直線状パターンは露光フィールドの正方形の各
辺に平行である。図2には、検出点1、2、3におい
て、各スリットが露光フィールドに対して45度の方向
に投影されている様子が示されている。図3において
は、投影光学系PLは上半部は省略して図示されてい
る。この点は、図5においても同様である。
【0075】次に図4と図5を参照して、検出点の変位
がどのようにして光学的に加算されるかの原理について
説明する。図4は、検出点を検出点1と検出点2の2箇
所(N=2)としたときの斜視図である。図4には、送
光スリット板12から、受光スリット板26までの光学
系を記載してある。また送光スリット板12から、受光
スリット板26まで光線の進む方向を示す矢印を、主光
線に付してある。実線は、再照射光学系(15〜18)
の光軸Axを進む主光線L1を示し、ここでは基準光線
と呼ぶ。2点鎖線は、基準光線から横ずれを起こした主
光線L2を示す。
【0076】また、図4及び図5に於いて、照射光学系
(送光スリット板12から送光対物レンズ系14までの
光学部材)からの送光光(照射光)を主光線L0として
示している。さらに、図4及び図5に示す構成要素に於
いて、図1の構成要素と同じ機能を持つ構成要素には同
じ符号を付してある。
【0077】なお、図4及び図5で示す再照射光学系
は、1つのリレー光学系(15〜18)で構成される。
【0078】図5は、図4のBB矢視図であり、図4に
対応して光線の進む方向に矢印を付けてある。送光スリ
ット板12からの光(主光線L0)は、送光対物レンズ
系14により、基板W上の検出点1に結像される。
【0079】ここで、図5において基板Wが基準位置
(投影光学系PLの結像面または投影光学系PLの合焦
位置)(点線で示す)に対してΔZだけ(本発明の基準
面の法線方向である)下方向(投影光学系PLから離れ
る方向)に動いた場合を考える。基準位置で反射した場
合は、当然受光スリット26上に形成される送光スリッ
ト12の像の位置は変化しない。次に、基板の表面(被
検面)がΔZ下方にずれていたとすれば、検出点1に当
たった光L0は、図4では、2点鎖線で、図5では、実
線で示された反射光線L2となる。なお入射光線L0が
斜めに入射する角度、入射光線L0と投影光学系PLの
光軸とのなす角度θは、典型的には約70〜80度であ
る。
【0080】光線L2は、リレーレンズ15では基準光
線L1よりも下方、即ち本発明の再照射光学系(15〜
18)の光軸Axを含む所定面により2分される照射光
学系(15〜18)の一方の部分(光軸Axよりも下側
の部分)に入射し、リレーレンズ15の瞳位置P1にて
基準光線L1(または光軸Ax)と交差し、即ち所定面
と交差し、リレーレンズ18では基準光線L1よりも上
方に進むことになる。この光線L2は、リレーレンズ1
8を通り、基準光線L1よりも上方にあるまま検出点2
に到達することになる。ここで、前記所定面とは、検出
点1に向けて入射する光束の主光線L0に関する基準面
での入射面と直交し、かつ再照射光学系(15〜18)
の光軸Ax(L1が通っている)を含む面である。
【0081】これを換言すれば、図4及び図5の例で示
す所定面とは、被検面が基準位置と一致しているときの
検出点1、ミラー16上でのリレー光学系(15〜1
8)の光軸Axの偏向点A、ミラー17上でのリレー光
学系(15〜18)の光軸Axの偏向点B及び被検面が
基準位置と一致しているときの検出点2との4点で形成
される平面である。
【0082】したがって、図5に示す所定面とは、リレ
ー光学系(15〜18)の光軸Axを含み図5の紙面に
直交する平面である。
【0083】このため、図5に示されるように、その所
定面は、被検面が基準面に対して基準面の法線方向(Z
方向)にΔZだけ変位した際に、第1番目の検出箇所
(検出点1)に向けて入射する光束の主光線L0に関す
る基準面での入射面(実線で示す被検面に入射する主光
線L0と、主光線L0が基準面と交差した位置での基準
面の法線(Z方向)とを含んで形成される面、即ち図5
の紙面)と直交した関係となっている。
【0084】このように、図4及び図5に示す再照射光
学系(15〜18)は、被検面が基準面の法線方向(Z
方向)にΔZだけ変位した際に、第1番目の検出箇所1
に向けて入射する光束の主光線L1に関する基準面での
入射面と直交し且つ再照射光学系(15〜18)の光軸
Axを含む所定面により2分される再照射光学系(15
〜18)の一方の部分に向けて入射する第1番目の検出
点1からの主光線L2を、その所定面により2分される
再照射光学系(15〜18)の他方の部分から射出させ
て、第2番目の検出箇所2へ導く構成となっている。
【0085】このような再照射光学系(15〜18)の
構成により、各検出箇所での基準面の法線方向に沿った
被検面の変位がそれぞれ所定量だけ加算されるような受
光光の変位を受光面(受光スリット板26)上に形成す
ることができる。
【0086】図5で、検出点2でのZ軸方向の換算量Δ
1は、リレー光学系の倍率により異なるが、等倍であれ
ば、ΔZと同等になる。更に、検出点2でも同様にΔZ
だけ下方にずれていれば、光線L2は、このズレ量だ
け、加算されて、受光系対物レンズ23に入射すること
になる。
【0087】リレーレンズの倍率が等倍ではない場合に
は、検出点1のズレΔZが検出点2上では、光学系の倍
率がかかり、ΔZ×βとなり、更に、これに検出点2の
ΔZが加算された量だけ受光スリット26上で移動する
ことになり、検出点1の値に重み付けをしたことと等価
になる。
【0088】また図1のように、基板W上の3点を検出
する場合は、リレーレンズ15、18の倍率をβ1倍、
リレーレンズ19、22の倍率をβ2倍、検出点1の変
位をΔZ1、検出点2の変位をΔZ2、検出点3の変位
をΔZ3とすれば、検出点3で反射された光線の移動量
Δ’は、次の式で表される。
【0089】 Δ’={(ΔZ1×β1+ΔZ2)×β2}+ΔZ3 また例えば、検出点2のみ2倍の重み付けを行うとき
は、β1=1/2、β2=2とすればよいことがわか
る。
【0090】図6は、本発明の表面変位検出装置を2系
統配置した実施の形態である。これは、図1あるいは図
2に示されるような検出点を3点(検出点1、2、3)
持つ光学系に、図4に示されるような検出点を2点(検
出点4、5)持つ光学系を、光束の進行方向を90度の
角度をもって、追加したものである。この実施の形態に
よれば、リレーレンズの倍率を等倍にした場合、投影光
学系PLの露光フィールドの中心(検出点2)と4隅の
計5点の平均値が容易に求まることとなる。
【0091】以上の実施の形態では、例えば図4におい
てリレーレンズ15と18の間には、ミラー16と17
が設けられている。しかしながら、要はリレーレンズ1
5と18を介しながら検出点1から検出点2に向けて光
束を偏向すればよいのであって、ミラーは1枚、或いは
3枚以上であってもよい。例えば、図1においてミラー
17を省いてミラー16だけにした場合、偏向後の光束
の方向がX1軸に平行な方向ではなく、直接検出点2に
向かうようにミラー16の傾きを調整すればよい。図1
においても同様であり、またリレーレンズ19と22、
ミラー20と21との関係も同様であって、ミラー20
を省いてもよく、その場合はミラー21の傾きを調整す
ればよい。
【0092】図7は、検出フィールドが比較的小さな場
合に用いられる実施の形態である。これは、特開平5−
129182号公報に記載された焦点位置検出を応用し
た例である。
【0093】また、図7の例では、再照射光学系は1つ
のリレー光学系(15A、16A)で構成され、後述す
る対物レンズ系(14A、14B)は、照射光学系中の
送光対物レンズ系と検出光学系中の受光対物レンズ系と
を兼用するように構成されている。
【0094】光源10Aの光により、コンデンサーレン
ズ11を介して照明されたスリット12の像は、ミラー
13で基板Wに斜めに入射するように偏向され、両側テ
レセントリックになるように配置された、第2対物レン
ズ14Aと第1対物レンズ14Bを介して検出点1Aに
結像される。
【0095】検出点1Aにて反射された光束は、リレー
レンズ15Aを介し瞳ミラー16Aにて反射され、再び
リレーレンズ15Aを介して、検出点2Aに再結像され
る。ここで、リレーレンズ15Aの後側焦点面に反射点
が来るように、瞳ミラー16Aが配置されている。スリ
ット12の像が、検出点1Aにおいて、長手方向が光軸
に直交する方向になるように、スリット板12は配置さ
れており、かつ検出点2Aにおけるスリットの像は、検
出点1Aにおける像と、長手方向に直交する方向に間隔
をもって、長手方向が平行になるように、以上の光学系
の各要素は配置されている。
【0096】検出点2にて反射された光束は、再び第1
対物レンズ14B、第2対物レンズ14Aを介して、撮
像素子28Aの受光面上に結像する。撮像素子28Aと
しては、CCD、ラインセンサ、TDI等が用いられ
る。なお、この系では、スリット12、受光素子28A
と、検出点1Aと検出点2Aとがアオリの関係、シャイ
ンプルーフの条件を満足するように配置されている。
【0097】この実施の形態では、検出点を1Aと2A
の2つにしているが、当然それ以上であってもよいし、
本実施の形態では、撮像素子28Aを受光素子として用
いているが、先の実施の形態と同様に、振動ミラーによ
る光電顕微鏡の方式を用いてもよい。
【0098】図8は、図4で説明した実施の形態に、補
助リレー光学系(30、31、33、34)を追加した
場合の実施の形態である。この実施の形態では、基板W
上の検出点1の変位と検出点2の変位との差も併せて求
めることが可能となる。
【0099】図8で、送光スリット12からミラー16
A、ミラー17Aを経て受光スリット26に到る光学系
の構成は、図4の場合と同様である。但し、ミラー16
とミラー17がそれぞれハーフミラー16Aとハーフミ
ラー17Aとに置き代えられている。また、ハーフミラ
ー16Aを透過した光束を集光するリレーレンズ30、
それを介した光束をX1方向に偏向するミラー31、偏
向された光束をさらにハーフミラー17A方向に偏向す
るミラー33、ミラー33とハーフミラー17Aとの中
間には、リレーレンズ34が配置されている。ミラー3
1とミラー33との間には、中間結像点Pがある。
【0100】また、ハーフミラー16Aとリレーレンズ
30との間の瞳P3には、不図示のシャッター323が
設けられ、ハーフミラー16Aとハーフミラー17Aと
の間の瞳P1には、不図示のシャッター321が設けら
れている。
【0101】図8を参照して、本実施の形態の作用を説
明する。まず不図示の光源からの照明光で送光スリット
板12が照明され、送光スリット板12のスリットから
の光(光線L0)はミラー13、送光対物レンズ系14
を介して検出点1に結像される。検出点1で反射された
光(主光線L2)は、リレーレンズ15を経由して、第
1の光分割部材としてのハーフミラー16Aで反射さ
れ、さらにその光(主光線L2)は第2の光分割部材と
してのハーフミラー17Aで反射され、リレーレンズ1
8を介して検出点2に再結像される。検出点2で反射さ
れた光(主光線L2)は、受光系対物レンズ23によ
り、ミラー24、開口絞り25を経由して、受光スリッ
ト26上に、スリット12の像を再結像する。この光路
は、図8では2点鎖線で示されている。ここまでは図4
とほぼ同様である。
【0102】次に、ハーフミラー16Aを透過した光
(主光線L3)を考える。ハーフミラー16Aを透過し
た光(主光線L3)は、第1の補助リレーレンズ群とし
てのリレーレンズ30により、また第1の補助偏向部材
としてのミラー31により偏向されて後、検出点1と共
役な点Pに中間結像をする。更に、第2の補助偏向部材
としてのミラー33により偏向され、第2の補助リレー
レンズ群としてのリレーレンズ34を介して、ハーフミ
ラー17Aを透過し、瞳P1を経て来た光と合成され、
リレーレンズ18により、検出点2にスリットの像を再
結像する。
【0103】更に、検出点2のスリット像(主光線L3
によるスリット像)は受光系対物レンズ23を介して受
光スリット板26上に結像されることになる。この時の
光路は、図8では点線で示されている。ここで例えば、
リレーレンズ15、リレーレンズ30とリレーレンズ1
8、リレーレンズ34とで決定される検出点1と検出点
2間の倍率が等倍であれば、検出点1に対する検出点2
の高さを検出することが可能になる。
【0104】以上のように、第1リレーレンズ15、ハ
ーフミラー16A、補助リレー光学系、ハーフミラー1
6A及び第1リレーレンズ15を介した光を検出光学系
(23〜25)を介して1部不図示の光電検出部(26
〜28)へ導くことにより、不図示のコントローラ51
の演算装置にて検出点1と検出点2との差、即ち被検面
の傾き等を検出することができる。
【0105】ここで、補助リレー光学系(30、31、
33、34)についての光学的な作用について図8を参
照しながら説明する。なお、補助リレー光学系(30、
31、33、34)の作用を説明する際に、第1リレー
レンズ群としての第1リレーレンズ15、補助リレー光
学系(30、31、33、34)及び第2リレーレンズ
群としての第2リレーレンズ18を1つの合成光学系と
見なす。
【0106】今、基板Wの表面(被検面)が基準面(投
影光学系の結像面)に対して変位しているとすると、照
射光学系(12〜14)によって第1番目の検出点1へ
照射された光(主光線)L0は、変位した基板Wの表面
の第1番目の検出点1にて反射されて、反射光(主光
線)L3として第1リレーレンズ15に入射する。即
ち、この反射光(主光線)L3は、合成光学系(15、
18、30、31、33、34)の光軸Axを含む所定
面により2分される合成光学系(15、18、30、3
1、33、34)の一方の部分(光軸Axよりも下側の
部分)に入射する。
【0107】この入射光線(主光線)L3は、第1リレ
ーレンズ15の瞳P3にて光軸Ax(又は基準光線L
1)と交差(所定面と交差)して、光軸Ax(又は基準
光線L1)よりも上方に進む。その後、光線(主光線)
L3は、第1の補助リレーレンズ30の上方を通過する
ことにより、光軸Ax又は基準光線L1とほぼ平行な光
線に変換され、2つのミラー(31、33)を介して第
2の補助リレーレンズ34の上方から入射する。
【0108】その後、第2の補助リレーレンズ34を通
過した光線(主光線)L3は、第2の補助リレーレンズ
34により形成される瞳位置P4にて光軸Ax(又は基
準光線L1)と交差(所定面と交差)して、光軸Ax
(又は基準光線L1)よりも下方に進む。
【0109】その後、光線(主光線)L3は、第2のリ
レーレンズ18の下方を通過することにより、光軸Ax
又は基準光線L1とほぼ平行な光線に変換され、検出点
2に向けて導かれる。
【0110】ここで、図8の例で言う所定面とは、被検
面が基準位置と一致しているときの検出点1、ミラー3
1上での補助リレー光学系(30、31、33、34)
の光軸Axの偏向点C、ミラー33上での補助リレー光
学系(30、31、33、34)の光軸Axの偏向点D
及び被検面が基準位置と一致しているときの検出点2と
の4点で形成される平面である。
【0111】また、その所定面は、被検面が基準面に対
して基準面の法線方向(Z方向)にΔZだけ変位した際
に、第1番目の検出箇所(検出点1)に向けて入射する
光束の主光線L0に関する基準面での入射面(被検面に
入射する主光線L0と、主光線L0が基準面と交差した
位置での基準面の法線(Z方向)とを含んで形成される
面)と直交した関係となっている。
【0112】したがって、図8に示す合成光学系(1
5、18、30、31、33、34)は、被検面が基準
面の法線方向(Z方向)のΔZだけ変位した際に、第1
番目の検出箇所1に向けて入射する光束の主光線L0に
関する基準面での入射面と直交し且つ合成光学系の光軸
Axを含む所定面により2分される合成光学系の一方の
部分に向けて入射する第1番目の検出点1からの主光線
L3を、その所定面により2分される合成光学系の一方
の部分から射出させて、第2番目の検出箇所2へ導く構
成となっている。
【0113】このような合成光学系(15、18、3
0、31、33、34)の構成により、第1検出箇所1
での基準面の法線方向に沿った被検面の変位と第2検出
箇所に2での基準面の法線方向に沿った被検面の変位と
の差に対応する受光光の変位を受光面(受光スリット板
26)上に形成することができる。
【0114】検出点1と検出点2の変位の和、または、
差の検出は、ハーフミラー1で分割された光路にシャッ
ター321、323を設け、切り替えを行えば良い。シ
ャッター321、323は、例えば図9に示されるよう
な2葉のシャッター32を2個用意し、これをハーフミ
ラー16Aとハーフミラー17Aとの中間の瞳の位置P
1と、ハーフミラー16Aとリレーレンズ30との間の
瞳の位置P3とに設けて、同期させて一方を開としたと
きは他方を閉とするようにすれば、検出点1と検出点2
との変位の和と差が交互に求められる。シャッターの位
置は、瞳の位置に限らず、それぞれの光学系の光の進路
を遮る位置ならどこでもよい。例えば、ミラー31とミ
ラー33の中間の中間像の位置Pであってもよい。
【0115】図9のシャッター32は、2葉の場合であ
り、その中心32Aを軸にして回転できるように構成さ
れている。32Bと32Cとが対称な銀杏の葉状の形状
をしており、銀杏の葉のへたの部分で結合して一体にな
り、結合部に中心32Aがある。各葉32B、32Cの
中心あるいは、葉の無い部分(図中破線の円部分)に光
束の断面がくるように装置中に組み込む。葉32B、3
2Cの部分が光路に一致すると光を遮断し、葉32Bと
32Cとの間、葉の無い部分に光路があるときには、光
を通す。
【0116】この実施の形態では、ハーフミラー16
A、17Aによる光量低下を防ぐために、これらの代わ
りにダイクロイックミラーを用い、和の検出と差の検出
を波長によって分離することも可能である。また、偏光
ビームスプリッターを用い、和の検出と差の検出をP偏
光とS偏光に分離してもよい。
【0117】更に、不図示ではあるが、例えば、中間結
像点Pを挟むリレーレンズ30とリレーレンズ34との
間に光軸をシフトさせる光学部材、平行平面板を傾斜さ
せて挿入し、差の検出光を予めオフセットを持たせ、更
に、受光スリットに分割センサーや、CCDのような撮
像素子を用いることにより、同時に和と差を検出するこ
とも可能である。例えば、検出点が2点の場合には、和
と差を検出することにより、各検出点の変位を求めるこ
とができる。即ち、2点の平均的変位だけでなく2点間
の傾きも求めることができる。
【0118】以上のように検出点1と検出点2といった
隣同士の検出点間の光学系の瞳の数が奇数の場合に、2
点間の変位の和を計測することが可能になる。隣同士の
検出点間の光学系の瞳の数が偶数の場合には一般的には
変位の差を検出できることになる。
【0119】但し、像の上下を反転させるようにしたダ
ハミラー等の光学部材を用いれば、上記一般解とは別に
特殊な解として光学系が偶数の瞳を持つと共にダハミラ
ー等の光学部材を持つ構成としても2点の変位の和をと
ることが可能になる。
【0120】全てを含めれば隣同士の検出点間で、初め
ての検出点からの光をリレーする光学系の光軸に対して
上又は下を通る場合に、次の検出点へ入射する光学系を
射出した光はこの光学系の光軸に対して先の光学系と反
転した方向となる場合に変位の和を計測できることにな
る。
【0121】ダハミラー等の光学部材を含む場合は、一
般的には、瞳の数(瞳では光の上下反転がある)とダハ
ミラー等による上下反転の数の合計が奇数の場合は和、
偶数の場合は差を検出できる。ここで上下反転とは、本
発明の、所定面により2分された2つの空間部分の一方
から他方に主光線が入れ替わることをいう。
【0122】即ち、本発明でいうところの被検面が基準
面の法線方向に変位した際に第1の検出箇所(例えば検
出点1)に入射する光束の主光線に関する入射面と直交
しかつ再照射光学系の光軸を含む所定面により2分され
る再照射光学系の一方の部分に向けて入射する主光線
を、前記所定面により2分される再照射光学系の他方の
部分から射出させて次の検出箇所(例えば検出点2)に
入射させるように、再照射光学系が構成されていれば、
光線は第1の検出箇所と次の検出箇所との変位を合計し
た情報を含むことになる。
【0123】ここで、ダハミラーとは、面角が90度の
屋根形に配置された反射面をもつミラーであり、屋根形
をした面での反射により、像は上下左右が同時に反転
し、レンズによる倒立像を正立像に変えることができ
る。ダハプリズムもこの一種である。
【0124】また、以上のような表面変位検出装置を備
える投影露光装置のXYステージST上に、半導体デバ
イス用の感光性基板を載置し、表面変位検出装置により
基板の表面の平均的な変位を検出して、検出された平均
的な変位に基づいて、基板をZ軸方向に移動し合焦した
後、感光性基板の表面上に露光を行うことにより、半導
体デバイスを製造することができる。この方法によれ
ば、感光性基板の平均的変位或いは傾きが検出でき、そ
れに基づいて露光装置の合焦ができるので、液晶表示装
置のように大型のデバイスも、比較的コンパクトな装置
で製造できる。従って、良好なる液晶表示装置やその他
の半導体デバイスを製造することができる。
【0125】また、液晶表示装置またはその他の半導体
デバイスを製造する際に、レチクルRのパターンを投影
光学系PLを介して露光する露光工程は、表面変位検出
装置にて基板Wの位置を検出する工程を完了した後に行
うことに限らず、表面変位検出装置にて基板Wの位置を
検出する工程と同時に行っても良い。
【0126】また、以上のような本発明の表面変位検出
工程によれば、良好なる液晶表示装置や半導体デバイス
を製造することができる。
【0127】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数の検
出位置の変位情報を等倍のリレーレンズを用いて加算す
る場合は、計測値を検出点の数で割ることにより各検出
点の平均値を容易に算出することができ、またリレー光
学系の倍率を変更すれば各検出点に重みを加えることが
可能になる。更に、基板上の第1の検出点と第2の検出
点、更に多くの検出点がある場合であっても、時分割等
で制御することなく、複数の検出位置の変位情報を加算
している一つの検出光を受光することにより、スループ
ットのロスを防ぐことができ、当然、一つの光源に対し
て、一つの光電変換素子を有する場合でも、その時の検
出点は複数であることから、大幅なコストダウンと、コ
ンパクトな平均変位検出装置を実現できる。また、第4
の光学系を追加することによって、2点間の差、即ち傾
きを求めることもできる。
【0128】また、以上のような本発明の表面変位検出
装置を備える露光装置を用いれば、良好なる液晶表示装
置やその他の半導体デバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である、検出点が3点の
場合の表面変位検出装置を組み込んだ投影露光装置の構
成図である。
【図2】図1の投影光学系と基板との間から基板を見た
平面図である。
【図3】図1のAA矢視図である。
【図4】本発明の検出点が2点の場合の表面変位検出装
置の斜視図である。
【図5】図4のBB矢視図である。
【図6】本発明の別の実施の形態である、検出点が3点
と検出点が2点の表面変位検出装置を組み合わせた場合
の平面図である。
【図7】本発明のさらに別の実施の形態の側面図であ
る。
【図8】本発明の、検出点の変位の和の他に差を求める
ことのできる、実施の形態の斜視図である。
【図9】本発明に用いる、シャッターの正面図である。
【符号の説明】
1、2、3、4、5 検出点 12 送光スリット板 14 送光系対物レンズ 15、18 リレーレンズ 23 受光系対物レンズ 26 受光スリット板 30、34 リレーレンズ ST XYステージ STD XYステージ駆動装置 W 基板 R レチクル PL 投影光学系

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の基準面に対する被検面の変位を検
    出する表面変位検出装置において;被検面上のN個(但
    し、Nは2以上の整数)の検出箇所のうちの第1番目の
    検出箇所に向けて光を照射する照射光学系と;前記照射
    光学系からの光が前記N個の検出箇所の全てを経由する
    ように、前記第1番目の検出箇所で反射した光に基づ
    き、前記被検面のN−1個の検出箇所を再照射する再照
    射光学系とを有し;前記被検面上の第N番目の最終検出
    箇所から反射した光を受光面上に集光する検出光学系
    と;前記受光面での受光光の変位を光電的に検出する光
    電検出部とを有することを特徴とする;表面変位検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記再照射光学系は、前記各検出箇所で
    の前記基準面の法線方向に沿った前記被検面の変位がそ
    れぞれ所定量だけ加算されるような受光光の変位を前記
    受光面上に形成することを特徴とする、請求項1に記載
    の表面変位検出装置。
  3. 【請求項3】 前記再照射光学系は、前記第1番目の検
    出箇所で反射した光を前記被検面上の第2番目の検出箇
    所へ導くリレー光学系を有し;前記検出光学系は、前記
    第2番目の検出箇所から反射した光を前記受光面上に集
    光し;前記リレー光学系は、前記第1番目の検出箇所で
    の前記基準面の法線方向に沿った前記被検面の変位と前
    記第2番目の検出箇所での前記基準面の法線方向に沿っ
    た前記被検面の変位とがそれぞれ所定量だけ加算される
    ような受光光の変位を前記受光面に形成することを特徴
    とする、請求項2に記載の表面変位検出装置。
  4. 【請求項4】 前記再照射光学系は、前記第1番目の検
    出箇所で反射した光を前記被検面上の第2番目の検出箇
    所へ導く第1のリレー光学系と、前記第2番目の検出箇
    所で反射した光を前記被検面上の第3番目の検出箇所へ
    導く第2のリレー光学系とを有し;前記検出光学系は、
    前記第3番目の検出箇所から反射した光を前記受光面上
    に集光し;前記第1及び第2のリレー光学系は、前記第
    1番目乃至前記第3番目の検出箇所での前記基準面の法
    線方向に沿った前記被検面の変位がそれぞれ所定量だけ
    加算されるような受光光の変位を前記受光面に形成する
    ことを特徴とする、請求項2に記載の表面変位検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記再照射光学系は、前記被検面が前記
    基準面の前記法線方向に変位した際に、前記第1番目の
    検出箇所に入射する光束の主光線に関する前記基準面で
    の入射面と直交しかつ前記再照射光学系の光軸を含む所
    定面により2分される前記再照射光学系の一方の部分に
    向けて入射する前記主光線を、前記所定面により2分さ
    れる前記再照射光学系の他方の部分から射出させて前記
    第N番目の検出箇所へ導くように構成されていることを
    特徴とする、請求項1または請求項2に記載の表面変位
    検出装置。
  6. 【請求項6】 前記リレー光学系は、前記被検面が前記
    基準面の前記法線方向に変位した際に、前記第1番目の
    検出箇所に入射する光束の主光線に関する前記基準面で
    の入射面と直交しかつ前記リレー光学系の光軸を含む所
    定面により2分される前記リレー光学系の一方の部分に
    向けて入射する前記主光線を、前記所定面により2分さ
    れる前記リレー光学系の他方の部分から射出させて前記
    第2番目の検出箇所へ導くように構成されていることを
    特徴とする、請求項3に記載の表面変位検出装置。
  7. 【請求項7】 前記第1のリレー光学系は、前記被検面
    が前記基準面の前記法線方向に変位した際に、前記第1
    番目の検出箇所に入射する光束の主光線に関する前記基
    準面での第1の入射面と直交しかつ前記第1のリレー光
    学系の光軸を含む第1の所定面により2分される前記第
    1のリレー光学系の一方の部分に向けて入射する前記主
    光線を、前記第1の所定面により2分される前記第1の
    リレー光学系の他方の部分から射出させて前記第2番目
    の検出箇所へ導くように構成され;前記第2のリレー光
    学系は、前記被検面が前記基準面の前記法線方向に変位
    した際に、前記第2番目の検出箇所に入射する光束の主
    光線に関する前記基準面での第2の入射面と直交しかつ
    前記第2のリレー光学系の光軸を含む第2の所定面によ
    り2分される前記第2のリレー光学系の一方の部分に向
    けて入射する前記主光線を、前記第2の所定面により2
    分される前記第2のリレー光学系の他方の部分から射出
    させて前記第3番目の検出箇所へ導くように構成されて
    いることを特徴とする、請求項4に記載の表面変位検出
    装置。
  8. 【請求項8】 前記リレー光学系は、前記第1番目の検
    出箇所での前記基準面の法線方向に沿った前記被検面の
    変位と前記第2番目の検出箇所での前記基準面の法線方
    向に沿った前記被検面の変位とに所定の重み付けを行う
    量に応じた光学倍率を有することを特徴とする、請求項
    3または請求項6に記載の表面変位検出装置。
  9. 【請求項9】 前記第1及び第2のリレー光学系は、前
    記第1番目の検出箇所での前記基準面の法線方向に沿っ
    た前記被検面の変位、前記第2番目の検出箇所での前記
    基準面の法線方向に沿った前記被検面の変位、及び前記
    第3番目の検出箇所での前記基準面の法線方向に沿った
    前記被検面の変位に所定の重み付けを行う量に応じた光
    学倍率をそれぞれ有することを特徴とする、請求項4ま
    たは請求項7に記載の表面変位検出装置。
  10. 【請求項10】 前記リレー光学系は、前記第1番目の
    検出箇所で反射した光を集光する第1リレーレンズ群
    と、前記第1リレーレンズ群を介した光を集光する第2
    リレーレンズ群と、前記第1リレーレンズ群と前記第2
    リレーレンズ群との間にそれぞれ配置された第1及び第
    2の光分割部材とを有し;前記第1の光分割部材により
    分割された光を集光して前記第2の光分割部材へ導く補
    助リレー光学系を配置し;前記第1リレーレンズ群、前
    記補助リレー光学系、前記第2リレーレンズ群及び前記
    検出光学系を介して前記受光面に導かれる光は、前記補
    助リレー光学系によって、前記第1番目の検出箇所での
    前記基準面の法線方向に沿った前記被検面の変位と前記
    第2番目の検出箇所での前記基準面の法線方向に沿った
    前記被検面の変位との差に対応する変位を付与されるこ
    とを特徴とする、請求項3に記載の表面変位検出装置。
  11. 【請求項11】 前記第1リレーレンズ群、前記補助リ
    レー光学系及び第2リレーレンズ群の合成光学系は、前
    記被検面が前記基準面の前記法線方向に変位した際に、
    第1番目の検出箇所に入射する光束の主光線に関する前
    記基準面での第3の入射面と直交しかつ前記合成光学系
    の光軸を含む第3の所定面により2分される前記合成光
    学系の一方の部分に向けて入射する前記主光線を、前記
    第3の所定面により2分される前記合成光学系の前記一
    方の部分から射出させて前記第2番目の検出箇所へ導く
    ように構成されることを特徴とする;請求項10に記載
    の表面変位検出装置。
  12. 【請求項12】 前記リレー光学系は、前記第1の検出
    箇所で反射した光を前記第2番目の検出箇所へ向けて偏
    向させる偏向部材と、前記第1番目の検出箇所と前記第
    2番目の検出箇所とを実質的に共役にする2つのリレー
    レンズ群を有することを特徴とする;請求項3、請求項
    6、請求項8のいずれか1項に記載の表面変位検出装
    置。
  13. 【請求項13】 前記照射光学系は、所定のパターンを
    有する送光スリット板と、該所定のパターンを前記第1
    番目の検出箇所に投影する送光対物レンズ系とを有し;
    前記光電検出部は、前記受光面上に配置された受光スリ
    ット板と、該受光スリット板を介した光を光電変換する
    光電検出器を有し;前記検出光学系は、前記受光面上に
    形成される前記所定のパターンの像が前記受光スリット
    板を横切るように振動する振動ミラーを有することを特
    徴とする;請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記
    載の表面変位検出装置。
  14. 【請求項14】 前記光電検出部からの出力に基づいて
    前記被検面の平均的な変位を演算する演算装置をさらに
    備えることを特徴とする、請求項1乃至請求項13のい
    ずれか1項に記載の表面変位検出装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至請求項14のいずれか1
    項に記載の表面変位検出装置を備える露光装置を提供す
    る工程と;前記表面変位検出装置の前記被検面の位置に
    感光性基板を載置する工程と;前記表面変位検出装置に
    より前記感光性基板の表面の平均的変位を検出する工程
    と;前記検出された感光性基板の表面の平均的位置の情
    報に基づいて、前記感光性基板の位置を補正する工程
    と;前記感光性基板の表面に露光を行う工程とを備え
    る;半導体デバイスの製造方法。
JP10046169A 1997-03-28 1998-02-12 表面変位検出装置及び表面変位検出工程を備える半導体デバイスの製造方法 Pending JPH10326745A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002057095A (ja) * 2000-08-14 2002-02-22 Nikon Corp 露光装置
JP2011505079A (ja) * 2007-11-28 2011-02-17 株式会社ニコン 誤差補償付きオートフォーカスシステム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002057095A (ja) * 2000-08-14 2002-02-22 Nikon Corp 露光装置
JP2011505079A (ja) * 2007-11-28 2011-02-17 株式会社ニコン 誤差補償付きオートフォーカスシステム

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