JPH10326554A - Ptc素子を備えた限流器及び/又は遮断器 - Google Patents

Ptc素子を備えた限流器及び/又は遮断器

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JPH10326554A
JPH10326554A JP7463598A JP7463598A JPH10326554A JP H10326554 A JPH10326554 A JP H10326554A JP 7463598 A JP7463598 A JP 7463598A JP 7463598 A JP7463598 A JP 7463598A JP H10326554 A JPH10326554 A JP H10326554A
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JP7463598A
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Takashi Ohashi
隆 大橋
Yasuaki Ohata
康明 大畑
Yukio Mizuno
幸夫 水野
Seigo Yokoi
清吾 横井
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NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PTC素子板が全体的に同時に温度上昇でき
るようにしたPTC限流器を得る。 【解決手段】 PTC限流器10は、PTC素子体11
と、このPTC素子体11の下面および上面に固着され
る電極板12,13とから構成されている。PTC素子
体11は、その中央部が突出して肉厚に形成された厚肉
部11aと、この厚肉部11aより外方に位置する外周
部は厚肉部11aより肉薄に形成された薄肉部11bと
から構成している。一方、電極板13は、中央部に厚肉
部11aに嵌合する断面形状がコ字状の凹部13aと、
その外周部に厚肉部13bが形成されている。これによ
り、厚肉部(中心部)11aの比抵抗は薄肉部(外周
部)11bの比抵抗より小さくなり、外周部の放熱速度
が大きいにも係わらず、PTC素子体11全体の温度上
昇が均一になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送配電系統等の電
路に流れる短絡電流あるいは過負荷電流等の過電流から
送配電系統あるいは送配電系統等の電路に配設した電力
機器を保護するための限流器あるいは遮断器に係わり、
特に、温度が上昇するに伴い急激にその抵抗値が増大す
るPTC素子を備えた限流器および限流器を備えた遮断
器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、送配電系統などの電力系統に流れ
る短絡電流などの過電流から電力系統あるいは電力系統
等の電路に配設した電力機器を保護するために、所定の
温度に上昇することにより抵抗値が増大する正の抵抗温
度係数を有する素子(PTC(Positive Temperature C
oefficient)サーミスタ、以下PTC素子という)を用
い、このPTC素子を板状に形成したPTC素子板を備
えた限流器を電力系統の電路に接続して用いることが提
案されるようになった。
【0003】この種のPTC素子板を備えた限流器を電
力系統の電路に遮断器と併設して用いた場合、例えば、
この電路に短絡電流などの過電流が流れると、PTC素
子板内にジュール熱が発生してPTC素子板の温度が上
昇する。すると、このPTC素子は正の抵抗温度係数を
有するため、その比抵抗が急激に増大する温度(抵抗転
移温度あるいは相転移温度という、以下抵抗転移温度と
いう)になると、その抵抗値が急激に増大して、この電
路に流れる過電流を抑制(限流)するとともに、その後
に遮断器が動作することにより電路が遮断される。
【0004】そして、事故が回復した後、PTC素子の
温度が冷却されて抵抗転移温度より低温に戻ると、その
抵抗値は元の低抵抗値になるため、PTC素子は自動復
帰し、遮断器が再投入されるとこの電路には通常の所定
の負荷電流が流れるようになる。
【0005】一方、近年、電力系統に流れる短絡電流の
ような過電流から電力系統あるいは電力系統等の電路に
配設した電力機器を保護するために、短絡事故等により
電路に流れる電流が過電流になると、常時は付勢されて
接触する可動接点と固定接点との間に電磁力が作用し
て、可動接点が固定接点より開離してアークを発生さ
せ、このアークを消弧グリッド側へ駆動してアーク電圧
を高めて限流動作させる回路遮断器が、例えば、特開平
3−102724号公報において提案されている。
【0006】図13は上記特開平3−102724号公
報において提案された回路遮断器の構成を示している。
図13において、固定導体24の一端に固着された固定
接点26を備えるとともにこの固定接点26を有する導
体部24bは端子28と接続導体27とを結ぶ導体部2
4aに対してほぼ直角に立てられている。接続導体27
は図示しない回路遮断器の端子3に重ねられて固定でき
るようになっている。可動アーム31の一端には固定接
点26に相対する可動接点32を備えており、可動アー
ム31の他端にはシャント33が固着されて端子28に
接続されている。可動アーム31の下部には可動アーム
31を軸支するピン36が貫挿されており、このピン3
6に圧接ばね40が装着されて、可動アーム31を固定
導体24側へ付勢している。これらの両接点26,32
の上部にはアークを消弧する消弧グリッド47が配設さ
れている。
【0007】このように構成された回路遮断器に短絡事
故などにより過電流が流れると、可動接点32と固定接
点26との間もしくは可動アーム31と固定導体24と
の間に働く電磁反発力が圧接ばね40の付勢力に抗して
反発し、可動接点32と固定接点26とが開離し、両接
点32,26間にアークAが発生する。このとき、固定
導体24の底面導体部24aに流れる電流I1とアーク
Aとは互いに異方向電流のため、アークAは消弧グリッ
ド47側に駆動される。このように、アークAを消弧グ
リッド47側へ駆動させると、アーク長は長くなり、ま
た、消弧グリッド47によりアークAは冷却されるので
アーク電圧も高くなる。この結果、得られた高いアーク
電圧は電路において高抵抗を挿入したのと同じ効果とな
り、過電流は制限されて抑制、即ち、限流される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たPTC素子板を用いた限流器においては、PTC素子
板が温度上昇する場合、PTC素子の外周部は中心部よ
り放熱速度が大きいため、PTC素子板の中心部の温度
上昇速度の方が外周部の温度上昇速度より大きくなり、
中心部の方が先に抵抗転移温度に達し、外周部は遅れて
抵抗転移温度に達するという問題を生じた。中心部と外
周部との抵抗転移温度に達する時間が相違すると、PT
C素子板全体としては、所定の抵抗増加が得られなくな
り、限流動作を充分に行えないという問題を生じた。
【0009】また、外周部と中心部の抵抗転移温度に到
達する時間に差が生じると、一時的にしろ、外周部と中
心部との間に温度差を生じさせることとなり、抵抗転移
温度が高いPTC素子を用いるほど、この温度差が大き
くなり、外周部と中心部の間に生じる熱応力も大きくな
る。その結果、外周部と中心部の抵抗転移温度に到達す
る時間に差が生じるPTC素子板においては、外周部と
中心部の間に過大な熱応力が加わるようになって、PT
C素子板が破壊されるという問題が生じる。
【0010】また、遮断器の遮断容量を増大させるた
め、あるいは電路に接続される負荷への過電流によるダ
メージを軽減させるために、上記した限流器を遮断器と
直列に接続して用いるようにすることも考えられる。し
かしながら、通常の負荷動作時には限流器は動作しない
が、PTC素子の有する抵抗分により電力損失が生じる
という問題がある。
【0011】さらに、上述した特開平3−102724
号公報において提案された回路遮断器においては、両接
点32,26間に発生したアークAを消弧グリッド47
側に駆動してそのアーク長を長くするとともに、消弧グ
リッド47によりアークAを冷却してアーク電圧を高く
するため、消弧グリッド47を大きく形成しなければな
らなく、消弧グリッド47が大型になって、この種の回
路遮断器が大型になるという問題が生じる。また、回路
遮断器の絶縁耐力を早期に回復させるためにSF6ガス
を用いると、アークの移動速度が遅くなり、限流動作の
即応性が低下するという問題も生じる。
【0012】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明は上記した課題を解決するためになされたものであ
って、本発明の第1の目的は、PTC素子板の温度上昇
による抵抗増加が全体的に同じ時間で均一に増加できる
ようにした限流器を得ることにある。また、本発明の第
2の目的は、PTC素子を用いても電力損失を伴うこと
なく限流動作ができる限流器を得ることにある。さら
に、本発明の第3の目的は、これらの限流器を用いて小
型で即応性に優れた限流機能を有する遮断器を得ること
にある。
【0013】本発明は、温度が上昇するに伴い抵抗値が
増大するPTC素子を所定の形状に形成したPTC素子
体を備え、このPTC素子体の両面にそれぞれ金属電極
を接続したPTC素子を備えた限流器であって、請求項
1に記載の発明においては、PTC素子体の温度上昇前
の同PTC素子体に流れる電流の電流密度が同PTC素
子体の外周部では大きく中心部では小さくなるように同
PTC素子体を形成するとともに、PTC素子体が温度
上昇する際には、同PTC素子体の各部に流れる電流の
電流密度が均一になるように同PTC素子体を形成して
いる。
【0014】このようにPTC素子体を形成すると、P
TC素子体の温度上昇前においては、その電流密度は外
周部では大きく中心部では小さく不均一となるが、PT
C素子体が温度上昇する際には、PTC素子体の各部に
流れる電流の電流密度は均一になるので、各部が同時に
抵抗転移温度に達する。このため、PTC素子体を備え
た限流器に短絡電流のような過電流が流れても、PTC
素子体全体の温度上昇速度が等しくなって、一様に急激
に抵抗が増加する。これにより、短絡電流のような過電
流を防止することが可能になる。
【0015】そして、事故が解消して電路への給電が再
開されると、PTC素子体を通して電流が流れるととも
に、PTC素子体の温度が徐々に低下し、PTC素子体
の温度が常温になると通常の負荷電流が電路に流れる。
この結果、この種の限流器の信頼性が向上するととも
に、この限流器を備えた送配電系統の信頼性が向上す
る。
【0016】請求項2に記載の発明においては、PTC
素子体の外周部の厚みを中心部の厚みより薄くなるよう
に同PTC素子体を形成している。このように、外周部
の厚みを中心部の厚みより薄くなるように形成すると、
PTC素子体が温度上昇する際には、PTC素子体の各
部に流れる電流の電流密度が均一になる。また、単に、
外周部の厚みを中心部の厚みより薄くなるように形成す
るだけであるので、このようなPTC素子体を容易に製
造できる。
【0017】請求項3に記載の発明においては、PTC
素子体の厚みが外周部より中心部に向かうほど厚くなる
ように同PTC素子体を形成している。このように、外
周部より中心部に向かうほど厚くなるように形成する
と、PTC素子体が温度上昇する際には、PTC素子体
の各部に流れる電流の電流密度は一層均一になって、そ
の温度上昇も一層均一になる。
【0018】請求項4に記載の発明においては、PTC
素子体の抵抗率が外周部より中心部に向かうほど大きく
なるように同PTC素子体を形成している。このよう
に、抵抗率が外周部より中心部に向かうほど大きくなる
ように形成しても、PTC素子体が温度上昇する際に
は、PTC素子体の各部に流れる電流の電流密度が均一
になる。
【0019】請求項5に記載の発明においては、PTC
素子体と金属電極との接合部の接触面積が外周部より中
心部に向かうほど小さくなるように形成している。この
ように、接合部の接触面積が外周部より中心部に向かう
ほど小さくなるように形成すると、外周部の接触抵抗は
中心部の接触抵抗より小さくなるため、PTC素子体が
温度上昇する際には、PTC素子体の各部に流れる電流
の電流密度が均一になる。
【0020】また、本発明は、温度が上昇するに伴い急
激にその抵抗値が増大する正の抵抗温度係数を有するP
TC素子を備えた限流器であって、請求項6に記載の発
明においては、通常負荷時に閉じられ過電流時に高速な
開動作を行う固定接点と可動接点からなる接点をPTC
素子と並列に接続している。このように、PTC素子と
並列に過電流時に高速な開動作を行う固定接点と可動接
点からなる接点を接続すると、通常負荷時にはPTC素
子に電流が流れないため、電力損失を生じることなく限
流動作を行う限流器が得られる。
【0021】請求項7に記載の発明においては、請求項
6に記載の接点を過電流時に固定接点と可動接点との間
に流れる過電流に基づく電磁反発力により解離するよう
に構成して、この解離に伴いこの接点に並列に接続され
たPTC素子に過電流が転流され、この転流に伴ってP
TC素子は温度上昇してその抵抗値が増大し、過電流を
限流するようにしている。このように、固定接点と可動
接点とが過電流に基づく電磁反発力により解離すると、
これらの接点に並列に接続されたPTC素子に過電流が
転流される。これにより、PTC素子は温度上昇してそ
の抵抗値が増大し、過電流を限流する。
【0022】また、本発明は、電路に遮断容量以上の過
電流が流れると、この過電流を温度が上昇するに伴い急
激にその抵抗値が増大する正の抵抗温度係数を有するP
TC素子に流して限流するとともに遮断する限流器を備
えた遮断器であって、請求項8に記載の発明において
は、通常負荷時に閉じられ過電流時に高速な開動作を行
う固定接点と可動接点からなる第1の接点をPTC素子
と並列に接続した並列回路と、この並列回路に直列に接
続された第2の接点とを備えるようにしている。
【0023】このように、第1の接点とPTC素子から
なる限流器に直列に第2の接点を接続すると、PTC素
子が限流動作した後、第2の接点を開動作させることが
可能となるので、第2の接点に過電流が流れても、第2
の接点の負荷を軽減することが可能になる。
【0024】請求項9に記載の発明においては、請求項
8に記載の第1の接点を過電流時に固定接点と可動接点
との間に流れる過電流に基づく電磁反発力により解離す
るように構成し、この解離に伴いこの接点に並列に接続
されたPTC素子に過電流が転流され、この転流に伴っ
てPTC素子は温度上昇してその抵抗値が増大し、過電
流を限流するとともに、PTC素子に所定の過電流が流
れると第2の接点を開動作させるようにしている。
【0025】このように、第1の接点を過電流時に固定
接点と可動接点との間に流れる過電流に基づく電磁反発
力により解離すると、第1の接点に過電流が流れると、
直ちにPTC素子に過電流が転流されて限流動作を開始
するため、第1の接点とPTC素子からなる限流器に直
列に接続された第2の接点は、PTC素子が限流動作し
た後に開動作される。このため、第2の接点に過電流が
流れても、第2の接点の負荷を軽減することが可能にな
る。
【0026】さらに、本発明は、電路に遮断容量以上の
過電流が流れると、この過電流を所定の温度になると急
激にその抵抗値が増大する正の抵抗温度係数を有するP
TC素子に流して限流するとともに遮断するPTC素子
を備えた遮断器であって、請求項10に記載の発明にお
いては、電路の電源側に直接接続され、第1固定接点と
PTC素子が固着された第2固定接点を有する固定アー
ムと、電路の負荷側に直接接続され、回動軸が挿入され
る軸孔を備えるとともに第1固定接点に接触する第1可
動接点と第2固定接点に接触する第2可動接点とを備え
た可動アームと、可動アームに備えられた軸孔に挿入さ
れる回動軸を備え、この回動軸を操作することにより第
1固定接点と第1可動接点および第2固定接点と第2可
動接点とをそれぞれ接触状態に保持し、過電流を検出す
ると回動軸を回動して可動アームを固定アーム側より解
離させる開閉操作機構とを備え、第1可動接点を備えた
第1可動アームと第2可動接点を備えた第2可動アーム
とに分岐する弾力性を有する分岐部を可動アームに形成
し、遮断器に遮断容量以上の過電流が流れると第1可動
接点と第1固定接点との接触面に電磁反発力を発生させ
て両接点を解離させ、この解離に伴い過電流がPTC素
子に流れて、同PTC素子の抵抗値を増大させて過電流
を限流するとともに、第1可動接点と第1固定接点とが
解離した後、開閉操作機構が回動軸を回動させて可動ア
ームを固定アーム側より解離させるようにしている。
【0027】このように構成することにより、この電路
に定格電流が流れる定常時においては、開閉操作機構の
回動軸が回動して第1可動アームおよび第2可動アーム
の各可動接点は固定アームの各固定接点にそれぞれ接触
し、電路の電源側から負荷側に流れる電流の大部分は第
1可動アームを通して流れる。
【0028】一方、短絡等の事故により遮断容量以上の
異常な過電流が電路に流れると、第1可動アームの第1
可動接点と固定アームの第1固定接点との接触面に電磁
反発力が発生する。すると、第1可動アームと第2可動
アームの分岐部は弾力性を有するため、第1可動アーム
は電磁反発力の方向に回動して第1可動接点と第1固定
接点とを解離させる。これにより、第1可動アームに流
れていた過電流はPTC素子および第2可動アームを通
して流れる。そのため、PTC素子にジュール熱が発生
し、PTC素子の温度が所定の温度になると、PTC素
子の抵抗値が急激に増大する。これにより、電路に流れ
る過電流は抑制(限流)されるとともに、両接点間に発
生するアーク電流が抑制される。
【0029】また、可動アームの第1可動接点と固定ア
ームの第1固定接点との接触面に発生した電磁反発力に
より両接点が解離して所定の時間が経過すると、開閉操
作機構が動作して、可動アームを固定アーム側より解離
する方向に回動軸を回動させるので、第2可動アームの
第2可動接点と固定アームの第2固定接点とを解離させ
る。これにより、電源側と事故点との間に流れる過電流
が短時間で確実に抑制できる。
【0030】請求項11に記載の発明においては、弾力
性を有する分岐部は、遮断容量以下の電流が第1可動接
点と第1固定接点との間に流れる場合に生じる電磁反発
力より大きい弾性力を有し、かつ遮断容量以上の過電流
が第1可動接点と第1固定接点との間に流れる場合に生
じる電磁反発力により撓むような弾性力を有するように
している。
【0031】開閉操作機構の回動軸が回動して第1可動
アームおよび第2可動アームの各可動接点が固定アーム
の各固定接点にそれぞれ接触した状態においては、遮断
容量以下の電流が第1可動接点と第1固定接点との間に
流れて、第1可動接点と第1固定接点との間に電磁反発
力を生じても、分岐部の弾性力はこの電磁反発力より大
きいので、第1可動接点と第1固定接点との接触状態は
保持される。一方、遮断容量以上の過電流が第1可動接
点と第1固定接点との間に流れると、第1可動接点と第
1固定接点との間に生じる電磁反発力は分岐部の弾性力
より大きいため、分岐部は撓み、第1可動接点と第1固
定接点とが解離する。
【0032】請求項12に記載の発明においては、上述
の固定アームに流れる電流の方向と、第1可動アームに
流れる電流の方向とが互いに逆向きになるように構成し
て第1可動アームの第1可動接点と固定アームの第1固
定接点との接触面に電磁反発力を生じるようにしてい
る。
【0033】このように固定アームと第1可動アームに
流れる電流の方向が異方向になることにより生じる電磁
力(ローレンツ力)により、第1可動アームは電磁力の
方向に力(フレミングの左手の法則)が生じる。遮断容
量以上の過電流が流れると電磁反発力が大きくなるた
め、第1可動アームは電磁力の方向に回動する。
【0034】請求項13に記載の発明においては、固定
アームを第1固定接点を備えた第1固定アームと第2固
定接点を備えた第2固定アームに分岐して構成し、第1
固定アームに流れる電流の方向と、第1可動アームに流
れる電流の方向とが互いに逆向きになるように構成して
第1可動接点と第1固定接点との接触面に付勢力に抗す
る電磁反発力を生じるとともに、第2可動アームに流れ
る電流と第2固定アームの第2固定接点側に流れる電流
の方向が互いに逆向きになるように構成して第2可動接
点と第2固定接点との間に電磁反発力を生じるように構
成している。
【0035】このように構成すると、第1可動接点と第
1固定接点との接触面に電磁反発力を生じて第1可動接
点と第1固定接点が解離した後、過電流が第2固定接点
に固着されたPTC素子を介して流れると、PTC素子
が限流動作を開始すると同時に、第2可動接点と第2固
定接点との接触面に電磁反発力を生じて、第2可動接点
と第2固定接点と解離する。これにより、電源側と事故
点との間に流れる過電流をさらに短時間で確実に抑制で
きる。
【0036】
【発明の実施の形態】
1.第1実施形態 以下に、図に基づいて本発明のPTC素子を備えた限流
器(以下、PTC限流器という)の実施の形態を説明す
る。図1は本発明のPTC限流器10の概略構成を示す
断面図である。このPTC限流器10は、その水平断面
形状が四角形あるいは円形に成形して形成したPTC素
子体11と、このPTC素子体11の下面に固着して接
続される第1金属電極板12と、PTC素子体11の上
面に固着して接続される第2金属電極板13とから構成
されている。
【0037】PTC素子体11は、その中央部が突出し
て肉厚に形成された厚肉部11aと、この厚肉部11a
より外方に位置する外周部は厚肉部11aより肉薄に形
成された薄肉部11bとから構成している。
【0038】ここで、PTC素子体11としては、温度
が上昇することにより抵抗値が増大する正の抵抗温度係
数を有する素子(PTC(Positive Temperature Coeff
icient)サーミスタ、以下、PTC素子という)、例え
ば、V23−Cr23等のV23系セラミックス、チタ
ン酸ビスマス(BiTiO3)セラミックスあるいはこ
れらの固溶体、クリストバライト−カーボン系等複合セ
ラミックス材料等の、その比抵抗が急激に増大する温度
(抵抗転移温度あるいは相転移温度という、以下抵抗転
移温度という)が200℃〜280℃程度のもので、常
温での抵抗値が小さくかつ抵抗転移温度になると急激に
抵抗値が増大するPTC素子を用いている。
【0039】第1金属電極板12は、銅、アルミニウ
ム、ステンレス等の金属をその平面形状が四角形あるい
は円形に成形された金属板状体により形成し、導電性接
着剤による接着、ロウ付けあるいは溶接等によりPTC
素子体11の下面に固着している。
【0040】第2金属電極板13は、銅、アルミニウ
ム、ステンレス等の金属をその平面形状を四角形あるい
は円形に成形するとともに、その中央部にPTC素子体
11に形成された厚肉部11aに嵌合する断面形状がコ
字状の凹部13aと、その外周部にPTC素子体11に
形成された薄肉部11bに嵌合する厚肉部13bが形成
され、導電性接着剤による接着、ロウ付けあるいは溶接
等によりPTC素子体11の上面に固着している。
【0041】このようにPTC素子体11、第1金属電
極板12および第2金属電極板13を形成することによ
り、PTC限流器10は平面形状が四角形あるいは円形
の板状体となる。PTC素子体11の中心部に形成され
る厚肉部11aは外周部に形成される薄肉部11bより
その厚みが薄く形成されているので、厚肉部(中心部)
11aの比抵抗は薄肉部(外周部)11bの比抵抗より
小さくなる。
【0042】このため、この限流器10の両電極12,
13に電圧を印加して、PTC素子体11に定常時に流
れる電流よりはるかに大きな事故電流(短絡電流)が流
れると、薄肉部(外周部)11bの放熱速度が大きいに
も係わらず、薄肉部(外周部)11bの抵抗値が小さく
て相対的に大きな大きな電流密度となるため、薄肉部
(外周部)11bと厚肉部(中心部)11aの温度上昇
速度が接近するように作用する。この結果、PTC素子
体11の各部の温度が同時に抵抗転移温度に達する。P
TC素子体11は、単に、その中心部に厚肉部11aを
形成し、その外周部に薄肉部11bを形成するだけであ
るので、容易に製造できる。
【0043】上述のように構成したPTC素子体11を
備えた限流器10を図2に示したような送配電系統の電
路Lに直列に接続して、この電路Lに流れる過電流を制
限(限流)する場合の一例を説明する。なお、このPT
C限流器10は交流電源60と負荷70からなる電路L
の交流電源60と負荷70との間に遮断器50を介して
直列に接続されている。
【0044】まず、正常時の動作について説明すると、
遮断器50が閉じた状態(運転状態)において交流電源
60より電路Lに正常時の負荷電流(定格電流)I0
供給されている場合、負荷70には、電極板12、PT
C素子体11および電極板13を通して負荷電流I0
流れる。このとき、PTC素子体11の各部に流れる電
流密度に不均一が生じるが、PTC素子体11の抵抗値
は小さいため、発熱量も小さく、PTC素子体11を電
路Lに接続しても電力損失は小さい。
【0045】PTC限流器10の下流側の電路LのX地
点に配設された負荷が短絡する事故が生じると、定格電
流よりはるかに大きい短絡電流Is1が電路Lに流れる
ようになる。PTC素子体11に定格電流よりはるかに
大きな短絡電流ISが流れると、PTC素子体11はジ
ュール熱により発熱して温度が上昇して、その温度が抵
抗転移温度に達して、PTC素子体11は急激にその比
抵抗が増大し、その抵抗値が急激に増大して即応的に限
流動作を行う。
【0046】このとき、薄肉部(外周部)11bの放熱
速度が大きいにも係わらず、薄肉部(外周部)11bと
厚肉部(中心部)11aの温度上昇速度が等しくなるよ
うに作用する。この結果、PTC素子体11全体にわた
って同時に抵抗転移温度に達してその抵抗値が急激に増
大し、限流動作の即応性が増すとともに、PTC素子体
11内の熱応力も軽減されて、応力破壊等の障害も生じ
ない。
【0047】短絡電流Is1が電路Lに流れると、図示
しないセンサがこの過電流Is1を検出して遮断器50
を遮断動作させる。これにより、PTC素子体11に短
絡電流Is1が流れなくなる。短絡事故が回復して遮断
器50が復帰すると、電路Lには正常な負荷電流I0
交流電源60より供給される。この場合、PTC素子体
11の温度が常温まで低下していないと、PTC素子体
11の抵抗値は高い値となっているが、やがては冷却さ
れてPTC素子体11の温度は逐次冷却されて低下し、
常温の低抵抗値となる。
【0048】第1変形例 図3は第1変形例のPTC限流器20の概略構成を示す
断面図である。この第1変形例のPTC限流器20は、
その水平断面形状が四角形あるいは円形に成形して形成
したPTC素子体21と、このPTC素子体21の下面
に固着して接続される第1金属電極板22と、PTC素
子体21の上面に固着して接続される第2金属電極板2
3とから構成される。
【0049】PTC素子体21は、その中央部が中心部
に向かうに伴い肉厚になるように形成された膨出部21
aと、この膨出部の基底部より外方に延出する水平部2
1bとから構成している。なお、PTC素子体21を構
成するPTC素子材料は、上述の実施形態と同様なPT
C素子材料を用いる。
【0050】第1金属電極板22は、実施形態の第1金
属電極板12と同様に、銅、アルミニウム、ステンレス
等の金属をその平面形状が四角形あるいは円形に成形さ
れた金属板状体により形成し、導電性接着剤による接
着、ロウ付けあるいは溶接等によりPTC素子体21の
下面に固着されている。
【0051】第2金属電極板23は、銅、アルミニウ
ム、ステンレス等の金属をその平面形状を四角形あるい
は円形に成形するとともに、その中央部にPTC素子体
21に形成された膨出部21aに嵌合する断面形状が円
形の凹部23aと、その外周部にPTC素子体21に形
成された水平部21bに嵌合する厚肉部23bが形成さ
れ、導電性接着剤による接着、ロウ付けあるいは溶接等
によりPTC素子体21の上面に固着されている。
【0052】このようにPTC素子体21、第1金属電
極板22および第2金属電極板23を形成することによ
り、PTC限流器20は平面形状が四角形あるいは円形
の板状体となる。PTC素子体21の中心部に形成され
る膨出部21aは外周部に形成される水平部21bより
その厚みが厚くなるように形成されているので、膨出部
(中心部)21aの比抵抗は水平部(外周部)21bの
比抵抗より大きくなる。
【0053】PTC限流器20の両電極22,23に電
圧を印加して、PTC素子体21に短絡電流が流れる
と、水平部(外周部)21bの放熱速度が大きいにも係
わらず、水平部(外周部)21bと膨出部(中心部)2
1aの温度上昇速度は上述の実施形態1と同様に等しく
なる。この結果、PTC素子体21全体にわたって同時
に抵抗転移温度達してその抵抗値が急激に増大し、限流
動作の即応性が増すとともに、PTC素子体21内の熱
応力も軽減されて、応力破壊等の障害も生じない。PT
C素子体21は、単に、その中心部に膨出部21aを形
成し、その外周部に水平部21bを形成するだけである
ので、このようなPTC素子体21を容易に製造でき
る。
【0054】なお、第1変形例のPTC限流器20の動
作は上述の実施形態と同様であるので、その説明は省略
する。
【0055】なお、上述の第1変形例においては、PT
C素子体21に水平部(外周部)21bを設ける例につ
いて説明したが、水平部(外周部)21bを設けなくて
も、PTC素子体21の上下面が中心部に向かうに伴
い、徐々に上下方向に膨出するように形成してもよい。
【0056】第2変形例 図4は第2変形例のPTC限流器30の概略構成を示す
断面図である。この第2変形例のPTC限流器30は、
その水平断面形状が四角形あるいは円形に成形して形成
したPTC素子体31と、このPTC素子体31の下面
に固着して接続される第1金属電極板32と、PTC素
子体31の上面に固着して接続される第2金属電極板3
3とから構成されている。
【0057】PTC素子体31は、その中心部31aよ
り外周部31bに向かうに伴い、徐々にその抵抗率が小
さくなるように、中心部31aに用いるPTC素子材料
と外周部31bに用いるPTC素子材料とを異ならせる
か、あるいは、同じPTC素子材料を用いて中心部31
aより外周部31bに向かうに伴い、徐々にその充填密
度が異なるように形成している。
【0058】第1金属電極板32および第2金属電極板
33は、実施形態の第1金属電極板12と同様に、銅、
アルミニウム、ステンレス等の金属をその平面形状が四
角形あるいは円形に成形された金属板状体により形成
し、導電性接着剤による接着、ロウ付けあるいは溶接等
によりPTC素子体21の下面および上面に固着されて
いる。
【0059】PTC素子体31、第1金属電極板32お
よび第2金属電極板33を形成することにより、PTC
限流器30は平面形状が四角形あるいは円形の板状体と
なる。そして、PTC素子体31の中心部31aより外
周部31bに向かうに伴い、徐々にその抵抗率が小さく
なるようにに形成されているので、中心部31aに向か
うほどその比抵抗は小さくなる。
【0060】PTC限流器30の両電極32,33に電
圧を印加して、PTC素子体31に短絡電流が流れる
と、外周部31bの放熱速度が大きいにも係わらず、外
周部31bと中心部31aの温度上昇速度は上述の実施
形態と同様に等しくなる。この結果、PTC素子体31
全体にわたって同時に抵抗転移温度達してその抵抗値が
急激に増大し、限流動作の即応性が増すとともに、PT
C素子体31内の熱応力も軽減されて、応力破壊等の障
害も生じない。
【0061】なお、第2変形例のPTC限流器30の動
作は上述の実施形態と同様であるので、その説明は省略
する。
【0062】第3変形例 図5は第3変形例のPTC限流器40に用いるPTC素
子体41の平面を示す図である。第3変形例において
は、図5に示すように、PTC限流器40に用いるPT
C素子体41は、その両面に複数の点状の突起部41a
を形成している。そして、この突起部41aの分布密度
が中心部より外周部に向かうに伴い大きくなるように形
成するとともに、平面形状が四角形あるいは円形になる
ように成形されている。
【0063】このように形成したPTC素子体41の両
面に、上述の実施形態および第1,第2変形例の第1電
極板11,21,31と同様な、銅、アルミニウム、ス
テンレス等の金属を平面形状が四角形あるいは円形にな
るように成形した金属電極板を配置し、導電性接着剤に
よる接着、ロウ付けあるいは溶接等により固着して、平
面形状が四角形あるいは円形の板状体のPTC限流器と
する。
【0064】このように形成したPTC素子体41と電
極板との接触部の接触面積は、中心部に向かうほど小さ
くなるため、その比抵抗は外周部の比抵抗より小さくな
る。このため、PTC素子体41に短絡電流が流れる
と、外周部の放熱速度が大きいにも係わらず、外周部と
中心部の温度上昇速度は等しくなる。この結果、PTC
素子体41全体にわたって同時に抵抗転移温度達してそ
の抵抗値が急激に増大し、限流動作の即応性が増すとと
もに、PTC素子体41内の熱応力も軽減されて、応力
破壊等の障害も生じない。なお、第3変形例のPTC限
流器40の動作は実施形態と同様であるので、その説明
は省略する。
【0065】第3変形例においては、点状の突起部41
aの分布密度が中心部より外周部に向かうに伴い大きく
なるようにPTC素子体41の両面に形成する例につい
て説明したが、これに代えて、金属電極を線または帯に
て形成し、線の分布密度が中心部より外周部に向かうに
伴い大きくなるように形成したり、あるいは、帯の幅を
中心部より外周部に向かうに伴い広くなるように形成し
ても、PTC素子体41と電極板との接触部の接触面積
は、中心部に向かうほど小さくなる。
【0066】なお、本発明のPTC限流器は上述の実施
形態および各変形例に限定されものではなく、例えば、
低圧配線用遮断器、高圧および特別高圧以上の遮断器に
内蔵あるいは別個に直列に配置して用いることもでき
る。また、サイリスタ装置の保護用として用いることも
できるし、あるいは低圧ネットワーク配電用の限流ヒュ
ーズの代わりに用いることができる。
【0067】2.第2実施形態 以下に、本発明のPTC素子を備えた限流器の第2実施
形態を図6に基づいて説明する。図6に示すように、こ
の限流器250はPTC限流器251(なお、PTC限
流器251は第1実施形態の何れかのPTC限流器を用
いる)と第1遮断器(第1接点)252とから構成され
る。限流器250に直列に第2遮断器(第2接点)25
3を接続するとともに、交流電源100と負荷200か
らなる電路Lの交流電源100と負荷200との間に直
列に接続されている。なお、この限流器250と、この
限流器250に直列に接続された第2遮断器(第2接
点)253により限流機能を備えた遮断器260が構成
される。
【0068】なお、第1遮断器(第1接点)252は、
図示しない固定接点と可動接点から構成され、可動接点
と固定接点との間に過電流が流れることにより、各接点
間に電磁反発力(ホルム効果)が作用して、可動接点が
固定接点から解離するように構成されている。また、第
2遮断器(第2接点)253は、図示しない固定接点と
可動接点から構成されるとともに、図示しない過電流検
出装置が過電流を検出しすると予め設定した時間内に図
示しない引き外し装置を動作させて可動接点が固定接点
から解離するように構成されている。
【0069】ついで、上述のように構成した限流器25
0および遮断器260の動作を説明する。まず、第1接
点252および第2接点253を投入することにより、
電力が交流電源100より負荷200に供給されるよう
になる。この場合、PTC限流器251は第1接点25
2と並列に接続されているため、大部分の電流は第1接
点252の方に流れる。このため、この限流器250を
電路Lに直列に挿入しても、PTC限流器251の抵抗
分による電力損失が生じることがない。
【0070】限流器250および遮断器260より負荷
200側のX地点で短絡事故が起こり、電路Lに過大な
短絡電流が流れると、第1接点252の可動接点と固定
接点との間に電磁反発力(ホルム効果)が作用して、第
1接点252の可動接点が固定接点から解離する。可動
接点が固定接点から解離すると、両接点間の抵抗値が大
きくなるため、この短絡電流は転流してPTC限流器2
51の方に流れるようになり、PTC限流器251はジ
ュール熱により自己加熱して発熱する。PTC限流器2
51が発熱して所定の抵抗転移温度に達すると、PTC
限流器251の抵抗値が急激に増大し、短絡電流を即応
的に抑制(限流)する。
【0071】一方、電路Lに過大な短絡電流が流れる
と、図示しない過電流検出装置がこの短絡電流に基づく
過電流を検出し、この検出した過電流に基づいて予め設
定した時間内に図示しない引き外し装置を動作させる。
これにより、PTC限流器251が限流動作を開始する
と、ほぼ同時に、第2接点253の可動接点が固定接点
から解離する。このため、第2接点253の可動接点と
固定接点に過大な負荷をかけることなく、X地点に流れ
る短絡電流は遮断される。この結果、PTC素子の温度
上昇が抑制されて、PTC素子は負の抵抗温度係数(N
TC(Negative Temperature Coefficient))領域に至
るまでに温度上昇することがなくなり、短絡電流により
PTC素子が破壊されることがなくなる。
【0072】上述したように、本第2実施形態の限流器
250および遮断器260においては、電路Lに通常の
負荷電流が流れる場合は、PTC限流器251にはこの
負荷電流が流れることがないため、PTC限流器251
の抵抗分による電力損失が生じることがない。また、通
常の負荷電流がPTC限流器251に流れないため、こ
の限流器250が劣化することが防止できるようになっ
て、この種の限流器の信頼性が向上する。
【0073】3.第3実施形態 以下に、本発明のPTC素子を備えた遮断器の第3実施
形態を図7に基づいて説明する。図7に示すように、P
TC素子を備えた配電用遮断器300(400)は交流
電源100と負荷200からなる電路Lの交流電源10
0と負荷200との間に直列に接続している。
【0074】実施例1 図8は第3実施形態のPTC素子を備えた配電用遮断器
300の実施例1の主要部品の概略構成を示す斜視図で
あり、図9は配電用遮断器300の動作状態を示す図で
ある。本実施例1の配電用遮断器300は、固定アーム
310と、開閉操作機構340に回動可能に組み付けら
れた回動軸341に固定して配設された可動アーム32
0と、可動アーム320を開閉する開閉操作機構340
とから構成される。
【0075】固定アーム310は、その一端に交流電源
100側に接続される取り付け孔311aが配設された
第1水平部311と、この第1水平部311より斜め下
方に傾斜する傾斜部312と、傾斜部312より水平に
延出する第2水平部313とからなり、第2水平部31
3の上面には、第1固定接点314と、この第1固定接
点314より所定の距離だけ離間して第2固定接点31
5が配設されている。第2固定接点315には、PTC
素子315aが固着されている。
【0076】ここで、PTC素子315aとしては、そ
の比抵抗が急激に増大する温度(一般的には相転移温度
という)が80℃〜200℃程度のもので、常温での抵
抗値が小さくかつ相転移温度になると急激に抵抗値が増
大するものを用いることが好ましい。そこで、PTC素
子315aとしては、一般的には、チタン酸バリウム
(BaTiO3)系セラミックスを用いることが知られ
ているが、V23系セラミックスはBaTiO3系セラ
ミックスより、常温抵抗率、抵抗上昇、機械的強度等の
点でPTC素子315aとして優れた特性を有すること
が明らかとなったので、本発明においてはPTC素子3
15aとして、V23系セラミックス、特にV23−C
23セラミックスを用いる。
【0077】なお、V23系セラミックスとして上記の
23−Cr23セラミックスの他、Al23を固溶し
たV23系セラミックスを用いてもよい。また、チタン
酸鉛(PbTiO3)セラミックス、チタン酸ビスマス
(BiTiO3)セラミックスあるいはこれらの固溶体
を用いてもよい。また、ポリエチレン−カーボン系複合
材料あるいはポリオレフィン−カーボン系複合材料等か
らなる合成樹脂によりPTC素子を形成することも可能
である。
【0078】可動アーム320は、その一端に負荷20
0側に接続される接続部321aと操作部340に設け
られた回動軸341が挿入される軸孔321bとを有す
るアーム本体321と、アーム本体321より分岐して
水平に延出する第1可動アーム部322と、アーム本体
321より分岐してその上部が下方にその下部が水平に
延出する第2可動アーム部323とから構成されてい
る。そして、第1可動アーム部322と第2可動アーム
部323との分岐部324は、弾力性を有する銅または
黄銅あるいは鋼またはステンレスにより一体的に形成さ
れている。
【0079】ここで、弾力性を有する分岐部324は、
この配電用遮断器300の遮断容量以下の電流が第1固
定接点314と第1可動接点325との間に流れる場合
に生じる電磁反発力より大きい弾性力を有し、かつ遮断
容量以上の過電流が第1固定接点314と第1可動接点
325との間に流れる場合に生じる電磁反発力により撓
むような弾性力を有するようにしている。
【0080】第1可動アーム部322は、分岐部324
より水平に延出する上部水平部322aと、この上部水
平部322aより略U字状に屈曲する屈曲部322b
と、屈曲部322bより水平に延出してその端部が第2
可動アーム323に対向する下部水平部322cとから
構成される。そして、下部水平部322cの下面には第
1可動接点325が配設され、第2可動アーム部323
の先端部下面には第2可動接点326が配設されてい
る。
【0081】開閉操作機構340は、図示しない開閉機
構、引き外し装置、過電流検出装置等を備えた周知のM
CCB(Molded Case Circuit Breakers)により構成さ
れており、図示しない開閉機構を操作して回動軸341
を接点の閉方向に回動させることにより、可動アーム3
20を固定アーム310側に回動させて第1固定接点3
14と第1可動接点325および第2固定接点315と
第2可動接点326とをそれぞれ接触状態に保持する。
また、図示しない過電流検出装置が過電流を検出する
と、この検出した過電流に応じて、予め設定した時間内
に図示しない引き外し装置を動作させて回動軸341を
接点の開方向に回動させる。
【0082】上述のように構成した可動アーム320の
軸孔321bに開閉操作機構340の回動軸341を挿
入して、可動アーム320を開閉操作機構340に組み
付け、この可動アームの下部に固定アーム310を配設
することにより配電用遮断器300が構成される。この
配電用遮断器300の固定アーム310に配設された取
り付け孔311aに電源100側の配線を取り付け、可
動アーム320に配設された接続部321aに負荷側の
配線を接続した後、開閉操作機構340を動作させると
により、固定アーム310の第1固定接点314と可動
アーム320の第1可動接点325とが接触し、固定ア
ーム310の第2固定接点315と可動アーム320の
第2可動接点326とが接触し、この接触状態が保持さ
れる。
【0083】これにより、固定アーム310の取り付け
孔311aに電源100より電流が供給されると、この
電流は固定アーム310の第1水平部311、傾斜部3
12、第2水平部313および第1固定接点314を経
て、可動アーム320の第1可動接点325、下部水平
部322c、屈曲部322bおよび上部水平部322a
を経て、分岐部324ならびにアーム本体321の接続
部321aを通して(以下、第1電流経路という)負荷
200側に供給される。このとき、固定アーム310の
第2水平部313に流れる電流の方向と第1可動アーム
320の下部水平部322cに流れる電流の方向とは互
いに逆方向となる。
【0084】そのため、第2水平部313と下部水平部
322cとの間に電磁反発力が生じることとなるが、遮
断容量以下の電流が第1固定接点314と第1可動接点
325との間に流れて生じる電磁反発力は、分岐部32
4の弾性力より小さいため、第1固定接点314と第1
可動接点325との間に電磁反発力を生じても、第1可
動接点325と第1固定接点314との接触状態は保持
される。
【0085】一方、固定アーム310の第1水平部31
1、傾斜部312、第2水平部313、PTC素子31
5aおよび第2固定接点315を経て、可動アーム32
0の第2可動接点326、アーム本体321の接続部3
21aを通して(以下、第2電流経路という)負荷20
0側に供給されるようになるが、第1可動接点325が
第1固定接点314に密着して接触した状態において
は、第2固定接点315にはPTC素子315aが固着
されているため、大部分の電流は第1電流経路の方に流
れる。
【0086】ついで、上述のように構成した本実施例1
の配電用遮断器300の動作を図9に基づいて説明す
る。なお、図9は、本実施例1の配電用遮断器300の
動作状態を示す図であり、図9(a)は第1固定接点3
14と第1可動接点325および第2固定接点315と
第2可動接点326がそれぞれ密着して接触している定
常状態を示し、図9(b)はこの配電用遮断器300に
遮断電流以上の過電流が流れて、固定アーム310の第
1固定接点314と第1可動アーム322の第1可動接
点325が解離した過電流状態を示し、図9(c)は開
閉操作機構340が動作して、第1固定接点314と第
1可動接点325および第2固定接点315と第2可動
接点326がそれぞれ完全に解離して過電流が遮断され
た状態を示している。
【0087】まず、固定アーム310に配設された取り
付け孔311aに交流電源100側の配線を接続すると
ともに、可動アーム320に配設された接続部321a
に負荷200側の配線を接続する。この状態において、
開閉操作機構340の図示しない開閉機構を操作して、
回動軸341を接点の閉方向に回動させると、図9
(a)に示すように、第1固定接点314と第1可動接
点325および第2固定接点315と第2可動接点32
6がそれぞれ密着して接触した状態となる。これによ
り、電力が交流電源100より負荷200に供給される
ようになる。この場合、第2固定接点315にはPTC
素子315aが固着されているため、大部分の電流は第
1電流経路の方に流れる。
【0088】この配電用遮断器300より負荷200側
のX地点(図7参照)で短絡事故が起こり、電路Lに過
大な短絡電流が流れると、固定アーム310の第2水平
部313に流れる電流の方向と第1可動アーム322の
下部水平部322cに流れる電流の方向とは互いに逆方
向となるため、第1固定接点314と第1可動接点32
5の接触面における電磁反発力(ローレンツ力)によ
り、フレミングの左手の法則に基づく力が分岐部324
の弾性力より大きくなって、第1可動アーム322は接
点の開方向に回動して、第1固定接点314と第1可動
接点325とが開離する。
【0089】第1固定接点314と第1可動接点325
とが開離すると、両接点314,325間の抵抗値が大
きくなるとともにアークが発生する。すると、今度は、
図9(b)に示すように、第2電流経路、即ち、第2固
定接点315に固着されたPTC素子315aを通し
て、第2可動接点326、第2可動アーム323および
アーム本体321に過電流が流れるようになる。PTC
素子315aに過電流が流れることによりジュール熱が
発生して、PTC素子315aの温度が上昇し、その温
度が130℃を超すと、PTC素子315aは急激にそ
の比抵抗が増大し、その抵抗値が急激に増大して即応的
に限流動作を行う。PTC素子315aが限流動作を行
うことにより、両接点314,325間に発生したアー
クは消滅する。
【0090】一方、電路Lに過大な短絡電流が流れる
と、開閉操作機構340の図示しない過電流検出装置が
この短絡電流に基づく過電流を検出し、この検出した過
電流に基づいて予め設定した時間内に図示しない引き外
し装置を動作させる。これにより、PTC素子315a
が限流動作を開始すると、ほぼ同時に、回動軸341が
接点の開方向に回動するため、回動軸341に連動して
可動アーム320が回動して、第2固定接点315と第
2可動接点326とが解離する。このため、X地点に流
れる短絡電流は遮断される。この結果、PTC素子の温
度上昇が抑制されて、PTC素子は負の抵抗温度係数
(NTC(Negative Temperature Coefficient))領域
に至るまでに温度上昇することがなくなり、短絡電流に
よりPTC素子が破壊されることがなくなる。
【0091】実施例2 図10は第3実施形態のPTC素子を備えた配電用遮断
器400の実施例2の主要部品の概略構成を示す斜視図
である。本実施例2の配電用遮断器400は、固定アー
ム410と、開閉操作機構440に回動可能に組み付け
られた回動軸441に固定して配設された可動アーム4
20と、可動アーム420を開閉する開閉操作機構44
0とから構成される。
【0092】固定アーム410は、その一端に交流電源
100側に接続される取り付け孔411aが配設された
第1水平部411と、この第1水平部411より分岐し
て斜め下方に傾斜する傾斜部412と、傾斜部412よ
り水平に延出する第1下部水平部413と、第1水平部
411より切り欠き部を介して相対向して水平に延出す
る一対の第2上部水平部411bと、この一対の第2上
部水平部411bから略U字状に屈曲する一対の屈曲部
411cと、一対の屈曲部411cより水平に延出し、
第1下部水平部413と水平で所定の距離だけ離間する
第2下部水平部411dとから構成される。第1下部水
平部413の上面には第1固定接点414が配設され、
第2下部水平部411dの上面には第2固定接点415
が配設されてる。第2固定接点415にはPTC素子4
15aが固着されている。なお、PTC素子415aは
上述の実施形態1で用いたPTC素子315aと同様の
PTC素子を用いる。
【0093】可動アーム420は、その一端に負荷20
0側に接続される接続部421aと開閉操作機構440
に設けられた回動軸441が挿入される軸孔421bと
を有するアーム本体421と、アーム本体421より分
岐して水平に延出する第1可動アーム部422と、アー
ム本体421より分岐してその上部が下方にその下部が
水平に延出する第2可動アーム部423とから構成され
ている。そして、第1可動アーム部422と第2可動ア
ーム部423との分岐部424は実施例1と同様な弾力
性を有する部材により形成されている。
【0094】ここで、弾力性を有する分岐部424は、
この配電用遮断器400の遮断容量以下の電流が第1可
動接点414と第1固定接点425との間に流れる場合
に生じる電磁反発力より大きい弾性力を有し、かつ遮断
容量以上の過電流が第1可動接点414と第1固定接点
425との間に流れる場合に生じる電磁反発力により撓
むような弾性力を有するようにしている。
【0095】第1可動アーム部422は、分岐部424
より水平に延出する上部水平部422aと、この上部水
平部422aより略U字状に屈曲する屈曲部422b
と、屈曲部422bより水平に延出してその端部が第2
可動アーム423に対向する下部水平部422cとから
構成される。そして、下部水平部422cの下面には第
1可動接点425が配設され、第2可動アーム部423
の先端部下面には第2可動接点426が配設されてい
る。
【0096】開閉操作機構440は、上述の実施例1と
同様に、図示しない開閉機構、引き外し装置、過電流検
出装置等を備えた周知のMCCB(Molded Case Circui
t Breakers)により構成されており、図示しない開閉機
構を操作して回動軸441を接点の閉方向に回動させる
ことにより、可動アーム420を固定アーム410側に
回動させて第1固定接点414と第1可動接点425お
よび第2固定接点415と第2可動接点426とをそれ
ぞれ接触状態に保持する。また、図示しない過電流検出
装置が過電流を検出すると、この検出した過電流に応じ
て予め設定した時間内に図示しない引き外し装置を動作
させて回動軸441を接点の開方向に回動させる。
【0097】上述のように構成した可動アーム420の
軸孔421bに開閉操作機構440の回動軸441を挿
入して、可動アーム420を開閉操作機構440に組み
付け、この可動アーム420の下部に固定アーム410
を配設することにより配電用遮断器400が構成され
る。この配電用遮断器400の固定アーム410に配設
された取り付け孔411aに電源100側の配線を取り
付け、可動アーム420に配設された接続部421aに
負荷200側の配線を接続した後、開閉操作機構440
を動作させるとにより、固定アーム410の第1固定接
点414と可動アーム420の第1可動接点425とが
接触し、固定アーム410の第2固定接点415と可動
アーム420の第2可動接点426とが接触し、この接
触状態が保持されることとなる。
【0098】これにより、固定アーム410の取り付け
孔411aに電源100より電流が供給されると、この
電流は固定アーム410の第1水平部411、傾斜部4
12、第1下部水平部413および第1固定接点414
を経て、第1可動アーム422の第1可動接点425、
下部水平部422c、屈曲部422bおよび上部水平部
422aを経て、分岐部424ならびにアーム本体42
1の接続部421aを通して(以下、第1電流経路とい
う)負荷200側に供給されるようになる。このとき、
固定アーム410の第1下部水平部413に流れる電流
の方向と第1可動アーム422の下部水平部422cに
流れる電流の方向とは互いに逆方向となる。 そのた
め、第1下部水平部413と下部水平部422cとの間
に電磁反発力が生じることとなるが、遮断容量以下の電
流が第1可動接点414と第1固定接点425との間に
流れて生じる電磁反発力は、分岐部424の弾性力より
小さいため、第1可動接点414と第1固定接点425
との間に電磁反発力を生じても、第1可動接点425と
第1固定接点414との接触状態は保持される。
【0099】一方、固定アーム410の第1水平部41
1、第2上部水平部411b、屈曲部411c、第2下
部水平部411d、PTC素子415aおよび第2固定
接点415を経て、第2可動アーム423の第2可動接
点426、アーム本体421の接続部421aを通して
(以下、第2電流経路という)負荷200側に供給され
るようになる。このとき、固定アーム410の第2下部
水平部411dに流れる電流の方向と第2可動アーム4
23に流れる電流の方向とは互いに逆方向となる。ま
た、第1可動接点425が第1固定接点414に密着し
て接触した状態においては、第2固定接点415にはP
TC素子415aが固着されているため、大部分の電流
は第1電流経路の方に流れる。
【0100】ついで、上述のように構成した本実施例2
の配電用遮断器400の動作を図11に基づいて説明す
る。なお、図11は、本実施例2の配電用遮断器400
の動作状態を示す図であり、図11(a)は第1固定接
点414と第1可動接点425および第2固定接点41
5と第2可動接点426がそれぞれ密着して接触してい
る定常状態を示し、図11(b)はこの配電用遮断器4
00に遮断電流以上の過電流が流れて、第1固定接点4
14と第1可動接点425が解離した過電流状態を示
し、図11(c)は開閉操作機構が動作して、第1固定
接点414と第1可動接点425および第2固定接点4
15と第2可動接点426がそれぞれ完全に解離して過
電流が遮断された状態を示している。
【0101】まず、固定アーム410に配設された取り
付け孔411aに交流電源100側の配線を接続すると
ともに、可動アーム420に配設された接続部421a
に負荷200側の配線を接続する。この状態において、
開閉操作機構440の図示しない開閉機構を操作して、
回動軸441を接点の閉方向に回動させると、図11
(a)に示すように、第1固定接点414と第1可動接
点425および第2固定接点415と第2可動接点42
6がそれぞれ密着して接触した状態となる。これによ
り、電力が交流電源100より負荷200に供給される
ようになる。この場合、第2固定接点415にはPTC
素子415aが固着されているため、大部分の電流は第
1電流経路の方に流れる。
【0102】ここで、この配電用遮断器400より負荷
200側のX地点(図7参照)で短絡事故が起こり、電
路Lに過大な短絡電流が流れると、固定アーム410の
第1水平部413に流れる電流の方向と第1可動アーム
422の下部水平部422cに流れる電流の方向とは互
いに逆方向となるため、第1固定接点414と第1可動
接点425の接触面における電磁反発力(ローレンツ
力)により、フレミングの左手の法則に基づく力が分岐
部424の弾性力より大きくなって、第1可動アーム4
22は接点の開方向に回動して、第1固定接点414と
第1可動接点425とが開離する。
【0103】第1固定接点414と第1可動接点425
とが開離すると、両接点414,425間の抵抗値が大
きくなるとともにアークが発生する。すると、今度は、
図11(b)に示すように、第2電流経路、即ち、第2
固定接点415に固着されたPTC素子415aを通し
て、第2可動接点426、第2可動アーム423および
アーム本体421に過電流が流れるようになる。PTC
素子415aに過電流が流れることによりジュール熱が
発生して、PTC素子415aの温度が上昇し、その温
度が130℃を超すと、PTC素子415aは急激にそ
の比抵抗が増大し、その抵抗値が急激に増大して即応的
に限流動作を行う。PTC素子415aが限流動作を行
うことにより、両接点414,425間に発生したアー
クは消滅する。
【0104】第2電流経路に過電流が流れると、固定ア
ーム410の第2下部水平部411dに流れる電流の方
向と第2可動アーム423に流れる電流の方向とは互い
に逆方向となるため、第2固定接点415と第2可動接
点426の接触面における電磁反発力(ローレンツ力)
により、フレミングの左手の法則に基づく力が非常に強
くなって、第2可動アーム423は接点の開方向に回動
する方向に電磁力が作用する。
【0105】一方、電路Lに過大な短絡電流が流れる
と、開閉操作機構440の図示しない過電流検出装置が
この短絡電流に基づく過電流を検出し、この検出した過
電流に基づいて予め設定した時間内に図示しない引き外
し装置を動作させる。これにより、PTC素子415a
が限流動作を開始すると、ほぼ同時に、回動軸441が
接点の開方向に回動するため、回動軸441に連動して
可動アーム420が回動して、第2固定接点415と第
2可動接点426とが解離する。このため、X地点に流
れる短絡電流は遮断されることとなる。この結果、PT
C素子415aの温度上昇が抑制されて、PTC素子4
15aは負の抵抗温度係数(NTC(Negative Tempera
ture Coefficient))領域に至るまでに温度上昇するこ
とがなくなり、短絡電流によりPTC素子415aが破
壊されることがなくなる。
【0106】変形例 上述の実施例1および実施例2おいては、可動アーム3
20,420の分岐部324,424を弾性を有する材
料により第1可動アーム422とアーム本体421とを
一体的に形成する例について説明したが、分岐部として
種々の変形例が考えられる。なお、図12は上述の実施
例1および実施例2の可動アーム320,420の変形
例を示す図であり、図12(a)は第1変形例を示し、
図12(b)は第2変形例を示す。なお、実施例1の可
動アーム320と実施例2の可動アーム420とは同様
な構成であるので、以下には、可動アーム320につい
てのみ説明する。
【0107】まず、第1変形例について説明する。本第
1変形例の可動アーム320は、図12(a)に示すよ
うに、アーム本体321と第2可動アーム323を一体
的に形成するとともに、別体に形成した第1可動アーム
322のアーム本体321との分岐部の上部に板状弾性
板350を配設するようにしている。なお、板状弾性板
350は、この配電用遮断器300の遮断容量以下の電
流が第1固定接点314と第1可動接点325との間に
流れる場合に生じる電磁反発力より大きい弾性力を有
し、かつ遮断容量以上の過電流が第1固定接点314と
第1可動接点325との間に流れる場合に生じる電磁反
発力により撓むような弾性力を有するようにしている。
このため、このような板状弾性板350を配設しても、
第1固定接点314と第1可動接点325の間に電磁反
発力が生じると、板状弾性板350の弾性力により、第
1可動アーム322は接点の解離方向に回動する。
【0108】第2変形例の可動アーム320は、図12
(b)に示すように、アーム本体321と第2可動アー
ム323を一体的に形成するとともに、別体に形成した
第1可動アーム322のアーム本体321との分岐部の
上部にコイル状弾性体360を配設するようにしてい
る。なお、コイル状弾性体360は、この配電用遮断器
300の遮断容量以下の電流が第1固定接点314と第
1可動接点325との間に流れる場合に生じる電磁反発
力より大きい弾性力を有し、かつ遮断容量以上の過電流
が第1固定接点314と第1可動接点325との間に流
れる場合に生じる電磁反発力により撓むような弾性力を
有するようにしている。このため、このようなコイル状
弾性体360を配設しても、第1固定接点314と第1
可動接点325の間に電磁反発力が生じると、コイル状
弾性体360の弾性力により、第1可動アーム322は
接点の解離方向に回動する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のPTC限流器の第1実施形態の概略
構成を示す断面図である。
【図2】 第1実施形態のPTC限流器を送配電系統の
電路に接続する一例を示す図である。
【図3】 本発明のPTC限流器の第1変形例の概略構
成を示す断面図である。
【図4】 本発明のPTC限流器の第2変形例の概略構
成を示す断面図である。
【図5】 本発明のPTC限流器の第3変形例の概略構
成を示す断面図である。
【図6】 第2実施形態のPTC素子を備えた限流器を
配電系統の電路に直接接続した場合の一例を示す図であ
る。
【図7】 第3実施形態のPTC素子を備えた遮断器を
配電系統の電路に直接接続した場合の一例を示す図であ
る。
【図8】 第3実施形態の第1実施例の遮断器の主要部
品の概略を示す斜視図である。
【図9】 第3実施形態の第1実施例の遮断器の動作状
態を示す図である。
【図10】 第3実施形態の第2実施例の遮断器の主要
部品の概略を示す斜視図である。
【図11】 第3実施形態の第2実施例の遮断器の動作
状態を示す図である。
【図12】 図8の可動アームの変形例を示す図であ
る。
【図13】 従来例の回路遮断器の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10,20,30,40…PTC限流器、11…PTC
素子体、12,22,32…第1電極板、13,23,
33…第2電極板、11a…厚肉部、11b…薄肉部、
13a…凹部、13b…薄肉部、21a…膨出部、21
b…水平部、23a…凹部、23b…厚肉部、31a…
中心部、31b…外周部、50…遮断器、60…交流電
源、70…負荷、100…電源、200…負荷、250
…限流器、251…PTC素子、、252…第1遮断器
(第1接点)、253…第2遮断器(第2接点)、26
0…限流器を備えた遮断器、300…配電用遮断器、3
10…固定アーム、314…第1固定接点、315…第
2固定接点、315a…PTC素子、320…可動アー
ム、321…アーム本体、321b…軸孔、322…第
1可動アーム、323…第2可動アーム、325…第1
可動接点、326…第2可動接点、340…開閉操作機
構、341…回動軸、400…配電用遮断器、410…
固定アーム、414…第1固定接点、415…第2固定
接点、415a…PTC素子、420…可動アーム、4
21…アーム本体、421b…軸孔、422…第1可動
アーム、423…第2可動アーム、425…第1可動接
点、426…第2可動接点、440…開閉操作機構、4
41…回動軸、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横井 清吾 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度が上昇するに伴い急激にその抵抗値
    が増大する正の抵抗温度係数を有するPTC素子を所定
    の形状に形成したPTC素子体を備え、このPTC素子
    体の両面にそれぞれ金属電極を接続したPTC素子を備
    えた限流器であって、 前記PTC素子体の温度上昇前の同PTC素子体に流れ
    る電流の電流密度が同PTC素子体の外周部では大きく
    中心部では小さくなるように同PTC素子体を形成する
    とともに、 前記PTC素子体が温度上昇する際には、同PTC素子
    体の各部に流れる電流の電流密度が均一になるように同
    PTC素子体を形成したことを特徴とするPTC素子を
    備えた限流器。
  2. 【請求項2】 前記PTC素子体の外周部の厚みを中心
    部の厚みより薄くなるように同PTC素子体を形成した
    ことを特徴とする請求項1に記載のPTC素子を備えた
    限流器。
  3. 【請求項3】 前記PTC素子体の厚みが外周部より中
    心部に向かうほど厚くなるように同PTC素子体を形成
    したことを特徴とする請求項1に記載のPTC素子を備
    えた限流器。
  4. 【請求項4】 前記PTC素子体の抵抗率が外周部より
    中心部に向かうほど大きくなるように同PTC素子体を
    形成したことを特徴とする請求項1に記載のPTC素子
    を備えた限流器。
  5. 【請求項5】 前記PTC素子体と前記金属電極との接
    合部の接触面積が外周部より中心部に向かうほど小さく
    なるように形成したことを特徴とする請求項1に記載の
    PTC素子を備えた限流器。
  6. 【請求項6】 温度が上昇するに伴い急激にその抵抗値
    が増大する正の抵抗温度係数を有するPTC素子を備え
    た限流器であって、 通常負荷時に閉じられ過電流時に高速な開動作を行う固
    定接点と可動接点からなる接点を前記PTC素子と並列
    に接続したことを特徴とするPTC素子を備えた限流
    器。
  7. 【請求項7】 前記接点を過電流時に前記固定接点と前
    記可動接点との間に流れる過電流に基づく電磁反発力に
    より解離するように構成し、 前記解離に伴いこの接点に並列に接続された前記PTC
    素子に前記過電流が転流され、この転流に伴って前記P
    TC素子は温度上昇してその抵抗値が増大し、前記過電
    流を限流するようにしたことを特徴とする請求項6に記
    載のPTC素子を備えた限流器。
  8. 【請求項8】 電路に遮断容量以上の過電流が流れる
    と、この過電流を温度が上昇するに伴い急激にその抵抗
    値が増大する正の抵抗温度係数を有するPTC素子に流
    して限流するとともに遮断する限流器を備えた遮断器で
    あって、 通常負荷時に閉じられ過電流時に高速な開動作を行う固
    定接点と可動接点からなる第1の接点を前記PTC素子
    と並列に接続した並列回路と、 前記並列回路に直列に接続された第2の接点とを備えた
    ことを特徴とする限流器を備えた遮断器。
  9. 【請求項9】 前記第1の接点を過電流時に前記固定接
    点と前記可動接点との間に流れる過電流に基づく電磁反
    発力により解離するように構成し、 前記解離に伴いこの接点に並列に接続された前記PTC
    素子に前記過電流が転流され、この転流に伴って前記P
    TC素子は温度上昇してその抵抗値が増大し、前記過電
    流を限流するとともに、 前記PTC素子に所定の過電流が流れると前記第2の接
    点を開動作させるようにしたことを特徴とする請求項8
    に記載の限流器を備えた遮断器。
  10. 【請求項10】 電路に遮断容量以上の過電流が流れる
    と、この過電流を温度が上昇するに伴い急激にその抵抗
    値が増大する正の抵抗温度係数を有するPTC素子に流
    して限流するとともに遮断する限流器を備えた遮断器で
    あって、 前記電路の電源側に直接接続され、第1固定接点と前記
    PTC素子が固着された第2固定接点を有する固定アー
    ムと、 前記電路の負荷側に直接接続され、回動軸が挿入される
    軸孔を備えるとともに前記第1固定接点に接触する第1
    可動接点と前記第2固定接点に接触する第2可動接点と
    を備えた可動アームと、 前記可動アームに備えられた軸孔に挿入される回動軸を
    備え、この回動軸を操作することにより前記第1固定接
    点と前記第1可動接点および前記第2固定接点と前記第
    2可動接点とをそれぞれ接触状態に保持し、過電流を検
    出すると前記回動軸を回動して前記可動アームを前記固
    定アーム側より解離させる開閉操作機構とを備え、 前記第1可動接点を備えた第1可動アームと前記第2可
    動接点を備えた第2可動アームとに分岐する弾力性を有
    する分岐部を前記可動アームに形成し、 前記遮断器に遮断容量以上の過電流が流れると前記第1
    可動接点と前記第1固定接点との接触面に電磁反発力を
    発生させて両接点を解離させ、この解離に伴い前記過電
    流が前記PTC素子に流れて、同PTC素子の抵抗値を
    増大させて前記過電流を限流するとともに、 前記第1可動接点と前記第1固定接点とが解離した後、
    前記開閉操作機構が前記回動軸を回動させて前記可動ア
    ームを前記固定アーム側より解離させるようにしたこと
    を特徴とする限流器を備えた遮断器。
  11. 【請求項11】 前記弾力性を有する分岐部は、遮断容
    量以下の電流が前記第1可動接点と前記第1固定接点と
    の間に流れる場合に生じる電磁反発力より大きい弾性力
    を有し、かつ遮断容量以上の過電流が前記第1可動接点
    と前記第1固定接点との間に流れる場合に生じる電磁反
    発力により撓むような弾性力を有するようにしたことを
    特徴とする請求項10に記載の限流器を備えた遮断器。
  12. 【請求項12】 前記固定アームに流れる電流の方向
    と、前記第1可動アームに流れる電流の方向とが互いに
    逆向きになるように構成して前記第1可動接点と前記第
    1固定接点との接触面に前記電磁反発力を生じるように
    したことを特徴とする請求項10または請求項11に記
    載の限流器を備えた遮断器。
  13. 【請求項13】 前記固定アームを前記第1固定接点を
    備えた第1固定アームと前記第2固定接点を備えた第2
    固定アームに分岐して構成し、 前記第1固定アームに流れる電流の方向と、前記第1可
    動アームに流れる電流の方向とが互いに逆向きになるよ
    うに構成して前記第1可動接点と前記第1固定接点との
    接触面に前記電磁反発力を生じるようにするとともに、 前記第2可動アームに流れる電流と前記第2固定アーム
    の前記第2固定接点側に流れる電流の方向が互いに逆向
    きになるように構成して前記第2可動接点と前記第2固
    定接点との間に電磁反発力を生じるように構成したこと
    を特徴とする請求項10または請求項11に記載の限流
    器を備えた遮断器。
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