JPH10324016A - 感熱式カラープリンタにおける濃度むら補正方法、感熱式カラープリンタシステム、感熱式カラープリンタ - Google Patents

感熱式カラープリンタにおける濃度むら補正方法、感熱式カラープリンタシステム、感熱式カラープリンタ

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JPH10324016A
JPH10324016A JP9355583A JP35558397A JPH10324016A JP H10324016 A JPH10324016 A JP H10324016A JP 9355583 A JP9355583 A JP 9355583A JP 35558397 A JP35558397 A JP 35558397A JP H10324016 A JPH10324016 A JP H10324016A
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JP9355583A
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Koji Ichikawa
幸治 市川
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感熱式カラープリンタにおいて、システム全
体としてスジむらを補正する。 【解決手段】 プリンタ1でC,M,Yのベタパターン
からなる濃度測定パターンを印画し、キャリブレータ2
で各印画色の濃度を発熱素子毎に測定して濃度測定パタ
ーンに定められた濃度との濃度差データを得、その濃度
差データに基づいて原画像の印画色の画像データの階調
値を発熱素子毎に補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱式カラープリンタ
における濃度のむらを補正する方法及びそのためのシス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱式カラープリンタにおいては、例え
一定の入力階調値でいわゆるベタのパターンを印画した
場合であっても、その印画像中には、主走査方向と略直
角な方向、即ち副走査方向と略平行な方向にスジ状の濃
度むら(以下、このような濃度むらをスジむらと称する
ことにする)が現れることがある。このようなスジむら
は見栄えが悪いので補正する必要があることは当然であ
る。
【0003】そこで、従来、種々の濃度むら補正方式が
提案されている。例えば、特開平5−77468号公報
には、印画を行う度毎に各発熱素子の抵抗値を測定し、
測定した抵抗値に基づいて各発熱素子毎の階調補正デー
タを求め、この階調補正データによって印画する画像デ
ータの階調値を補正することによって濃度むらを補正す
ることが開示されている。
【0004】また、特開平7−323596号公報に
は、各発熱素子の抵抗値誤差に起因して発生するバイア
ス熱エネルギー誤差と、階調表現熱エネルギー誤差とを
予め求め、これら誤差をバイアスパルスの幅または個数
を変えることにより濃度むらを補正することが開示され
ている。
【0005】また、特開平5−104768号公報に
は、所定濃度の印画を行ってサンプルを形成し、このサ
ンプルの濃度を測定して、濃度のばらつきを小さくする
ような目標抵抗値を定め、この目標抵抗値に近付くよう
にパルス信号を印加することによって濃度のばらつきを
小さくすることが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、感熱式カラ
ープリンタにおいてスジむらが発生する原因として、発
熱素子の抵抗値のばらつき、及びその経年変化があるこ
とは良く知られているところであるが、これ以外にも次
のような原因が考えられる。一つは、感熱ヘッドの表面
の凹凸等によって印画用紙と感熱ヘッドの接触の程度、
いわゆる当たりが感熱ヘッドの箇所によって異なること
が挙げられる。また、発色剤が均一に塗布されていない
場合にもスジむらが発生することがある。例えば、昇華
転写型の感熱式カラープリンタにおいてはインクシート
に塗布むらがあれば、全ての発熱素子の抵抗値が同一で
あり、且ついわゆる当たりが一定であっても印画された
画像中に濃度むらが発生することは明らかである。
【0007】従って、特開平5−77468号公報や特
開平7−323596号公報に示されているように発熱
素子の抵抗値の測定値に基づいて補正を行う方式では、
印画用紙と感熱ヘッドとの当たりのむらにに起因するス
ジむら、及び発色剤の塗布むらに起因するスジむらを解
消することはできない。
【0008】これに対して、特開平5−104768号
公報に開示されているように、所定濃度の印画を行って
サンプルを形成し、このサンプルの濃度を測定する方式
によれば、サンプルに現れる濃度むらは、発熱素子の抵
抗値のばらつきに起因する濃度むら、印画用紙と感熱ヘ
ッドとの当たりのばらつきに起因する濃度むら、発色剤
の塗布むらに起因する濃度むらを全て含み、当該感熱式
カラープリンタシステム全体としての濃度むらであるか
ら、感熱式カラープリンタシステム全体として濃度むら
を補正することが可能ではあるが、このものでは各発熱
素子の抵抗値が目標抵抗値となるようにパルス信号の電
圧を変化させるようになされているので問題がある。即
ち、例えば、濃度むら補正のために発熱素子に印加する
パルス信号の電圧を通常の場合より大きくすると、発熱
素子の経年変化が進行してしまう等の問題が生じてしま
う。
【0009】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、感熱式カラープリンタシステム全体としてスジむ
らを補正することができる感熱式カラープリンタにおけ
る濃度むら補正方法及び感熱式カラープリンタシステム
を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の感熱式カラープリンタにおける濃度むら
補正方法は、感熱式カラープリンタによって、各印画色
毎に所定の濃度測定パターンをそれぞれ印画し、その濃
度測定パターンの各印画色毎に濃度を測定し、測定濃度
と濃度測定パターンで定められている濃度との濃度差を
求め、その濃度差に基づいて印画する画像データの階調
値を補正することを特徴とする。
【0011】ここで、前記濃度測定パターンは、少なく
ともイエロー、シアン、マゼンタの印画色について、そ
れぞれ、主走査方向に同一の入力階調値を有し、それが
副走査方向に所定のライン数連続するパターンであっ
て、且つ主走査方向の所定の位置には印画した濃度測定
パターンから主走査方向の濃度測定データを正確に得る
ようにするためのマークが設けられているものとするの
が望ましい。また、印画された濃度測定パターンの濃度
を測定する際の解像度は、感熱式カラープリンタで印画
する際の解像度より高くすることを可とする。
【0012】また、本発明に係る感熱式カラープリンタ
システムは、各印画色毎に所定の濃度測定パターンをそ
れぞれ印画する感熱式カラープリンタ部と、感熱式カラ
ープリンタ部で印画された濃度測定パターンの各印画色
毎に主走査方向の濃度を測定する濃度測定部と、濃度測
定部で測定した測定濃度と濃度測定パターンで定められ
ている濃度との濃度差を求め、その濃度差に基づいて感
熱式カラープリンタ部の発熱素子毎に印画する画像デー
タに対する階調値の補正量を求める演算部とを備えるこ
とを特徴とする。
【0013】ここで、感熱式カラープリンタ部が印画す
る濃度測定パターンは、少なくともイエロー、シアン、
マゼンタの印画色について、それぞれ、主走査方向に同
一の入力階調値を有し、それが副走査方向に所定のライ
ン数連続するパターンであって、且つ主走査方向の所定
の位置には、濃度測定部において印画した濃度測定パタ
ーンから主走査方向の濃度測定データを正確に得るよう
にするためのマークが設けられているものとするのが望
ましい。また、濃度測定部の読み取り解像度は、感熱式
カラープリンタ部の印画の解像度より高くすることを可
とする。更に、濃度測定部の読み取り解像度は感熱式カ
ラープリンタ部の印画の解像度より低く、且つ濃度測定
部の濃度読み取り素子の開口面積は感熱式カラープリン
タ部の印画画素の面積より小さくなされている場合に
は、濃度測定パターンの濃度読み取り位置が主走査方向
に可変可能とすればよい。
【0014】本発明に係る感熱式カラープリンタは、各
印画色毎に所定の濃度測定パターンをそれぞれ印画する
感熱式カラープリンタ部と、感熱式カラープリンタ部で
印画された濃度測定パターンの各印画色毎に主走査方向
の濃度を測定する濃度測定部と、濃度測定部で測定した
測定濃度と濃度測定パターンで定められている濃度との
濃度差を求め、その濃度差に基づいて感熱式カラープリ
ンタ部の発熱素子毎に印画する画像データに対する階調
値の補正量を求める演算部とを一体として備えることを
特徴とする。
【0015】ここで、濃度測定部の読み取り解像度は、
感熱式カラープリンタ部の印画の解像度より高くなされ
ていることを可とする。また、濃度測定部の読み取り解
像度は感熱式カラープリンタ部の印画の解像度より低
く、且つ濃度測定部の濃度読み取り素子の開口面積は感
熱式カラープリンタ部の印画画素の面積より小さくなさ
れている場合には、濃度測定パターンの濃度読み取り位
置が主走査方向に可変可能とすればよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ実施の形
態について説明する。 [第1の実施形態]図1は本発明に係る感熱式カラープ
リンタシステムの第1の実施形態を示す図であり、図
中、1は感熱式カラープリンタ(以下、単にプリンタと
称す)、2は濃度測定装置としてのキャリブレータ、3
は通信ケーブル、4はパーソナルコンピュータ(以下、
PCと称す)、5は通信ケーブルを示す。
【0017】プリンタ1は感熱ヘッドを備えるものであ
ればどのようなものであってもよい。なお、ここではプ
リンタ1の印画色はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、
シアン(C)の3色であるとする。
【0018】プリンタ1とキャリブレータ2とは通信ケ
ーブル3で接続され、キャリブレータ2で作成された補
正データは通信ケーブル3によってプリンタ1に転送さ
れるようになされている。キャリブレータ2の読み取り
解像度はプリンタ1の印画の解像度より高くなされてい
るのが望ましい。ここでは、キャリブレータ2の読み取
り解像度はプリンタ1の印画の解像度の2倍になされて
いるものとする。また、プリンタ1はPC4と通信ケー
ブル5によって接続されている。
【0019】さて、ユーザはPC4において所定の操作
を行い、プリンタ1に画像データを転送することによっ
て所望の画像を印画することができる。そして、印画さ
れた画像中にスジむらが目立つようになり、補正の必要
がある場合には、ユーザはスジむら補正のための濃度測
定パターンの印画を行う。このための手法としては、P
C4に濃度測定パターンのための画像データを備え、P
C4からプリンタ1に転送して印画するようにしてもよ
く、あるいはプリンタ1に濃度測定パターンのための画
像データを備え、プリンタ1で所定の操作を行うことに
よって印画するようにしてもよい。なお、濃度測定パタ
ーンを印画したものをサンプルSPと称するものことに
する。
【0020】濃度測定パターンの例を図2に示す。図2
においては、主走査方向、即ちプリンタ1の感熱ヘッド
の発熱素子の並び方向に同一入力階調値を有し、副走査
方向に所定のライン数連続する、いわゆるベタパターン
が所定の印画色の順序、例えばC,M,Yの順序で形成
され、且つ主走査方向の両端の近傍には、キャリブレー
タ2において印画した濃度測定パターンから主走査方向
の濃度測定データを正確に得るようにするためのマーク
(以下、ノッチNTと称す)が形成されている。
【0021】ここで、各印画色C,M,Yの濃度は 0.6
〜 0.7程度とするのがよい。なぜなら、この程度の濃度
の印画像において現れるスジむらを補正できれば見栄え
のよい画像となることが経験的、実験的に確認されてい
るからである。また、ノッチNTは全黒または全白でよ
い。このノッチNTを何画素分形成するかは任意である
が、発明者の実験によれば1画素分で十分であることが
確認されている。ここでは発熱素子の1画素で形成する
ものとする。
【0022】なお、ここではプリンタ1の印画色はC,
M,Yの3色であるとしたが、C,M,Y,K(墨)の
4色を印画するプリンタにおいても濃度測定パターンに
印画する色はC,M,Yの3色で十分である。C,M,
Yの3色においてスジむらが目立たないならK色におい
てもスジむらは目立たないことが確認されているからで
ある。勿論、K色を印画してもよいことは当然であり、
その場合にはノッチNTは全白とする必要があることは
明らかである。
【0023】以上のようにしてサンプルSPを得たら、
ユーザはサンプルSPをキャリブレータ2にセットし、
濃度測定パターンの各印画色の濃度の読み取りを行わせ
る。これによりキャリブレータ2は、印画色毎に、プリ
ンタ1の感熱ヘッドの発熱素子毎の平均濃度を求め、そ
の求めた平均濃度と濃度測定パターンに定められている
濃度との濃度差データ△Dを求める処理を行う。
【0024】この処理を図3を参照して説明すると次の
ようである。なお、ここでは一つの印画色、例えばCに
ついての処理のみ説明することにする。
【0025】上述したように、ここではキャリブレータ
2の読み取り解像度はプリンタ1の印画の解像度の2倍
になされているので、プリンタ1の感熱ヘッドの発熱素
子で印画された1画素と、キャリブレータ2の読み取り
ヘッドで濃度が読み取られる1画素との関係は図3に示
すようである。
【0026】そこで、キャリブレータ2では当該印画色
Cについて、読み取った濃度データの中の所定ライン
数、例えば 100ライン分の濃度データを有効濃度として
採取するようにする。これによって、各発熱素子毎にC
色についてそれぞれ 400個の濃度データが得られること
になる。そして、発熱素子毎に 400個の濃度データの平
均値を取り、それをそれぞれの発熱素子で印画された平
均濃度とし、その平均濃度と濃度測定パターンに定めら
れている濃度との差を求めて発熱素子毎のC色について
の濃度差データ△DC を求める。このC色についての濃
度差データ△DCは、求めた平均濃度が濃度測定パター
ンに定められている濃度よりも高い場合には負になるよ
うにする。
【0027】以上の処理をM,Yについても行う。これ
によって、プリンタ1の感熱ヘッドの発熱素子毎に、C
色についての濃度差データ△DC 、M色についての濃度
差データ△DM 、及びY色についての濃度差データ△D
Y が求められることになる。そして、キャリブレータ2
はこれら3つの濃度差データ△DC ,△DM ,△DY
プリンタ1に転送する。但し、ノッチNTを印画する発
熱素子については3つの濃度差データ△DC ,△DM
△DY は得られない、そこで、その左側または右側の発
熱素子の濃度差データ△DC ,△DM ,△DY をそのま
ま当該ノッチNTを印画する発熱素子の濃度差データと
して採用するようにする。発明者の実験によれば、この
ようにすれば実用上問題がないことが確認されている。
【0028】ところで、以上のところからキャリブレー
タ2においてサンプルSPの濃度測定パターンを読み取
る場合には、キャリブレータ2の読み取りヘッドはサン
プルSPに印画されている濃度測定パターンの主走査方
向と平行になっていなければならないことは明らかであ
る。そうでなければプリンタ1の感熱ヘッドの発熱素子
毎の印画濃度を正確に読み取ることができないからであ
る。
【0029】しかし、サンプルSPに印画されている濃
度測定パターンの濃度を読み取る際に、図4に示すよう
にキャリブレータ2の読み取りヘッドRHDがサンプル
SPに印画されている濃度測定パターンの主走査方向と
が平行にならないことがあり得る。そこでキャリブレー
タ2では、まず一旦サンプルSPの濃度測定パターンを
全て読み取り、その後、二つのノッチNTを参照して読
み取りヘッドRHDが何度傾斜しているかを検出し、そ
れに応じて読み取った濃度測定パターンの画像を回転し
てから上述した3つの濃度差データ△DC ,△DM ,△
Y を求める処理を行うようにする。これが濃度測定パ
ターンに二つのノッチNTを形成する理由である。
【0030】プリンタ1は、キャリブレータ2から発熱
素子毎の3つの濃度差データ△DC,△DM ,△DY
受けるとそれを内部メモリに記憶する。そして、この濃
度差データを用いて画像を印画する際に画像のC,M,
Yの画像データの階調値を発熱素子毎に補正する。その
補正は具体的には次のようである。なお、ここでは印画
する画像のC色のデータを補正する場合について説明す
る。
【0031】印画する原画像のデータの感熱ヘッドのi
番目の発熱素子で印画するC色のデータをQL
C(i)、当該発熱素子のC色についての濃度差データ
を△DC(i)とすると、次の式により補正後のC色の
データQLC′(i)を演算する。
【0032】 QLC′(i)=QLC(i)+f[QLC(i)]×△DC(i) …(1) ここで、f[QLC(i)]は、補正係数を定めるため
の関数であり、任意に定めることができる。その例を図
5に示す。図5ではC色のデータは 256階調となされて
いる。いま、例えば、i番目の発熱素子で印画する原画
像のC色のデータが図5のjであり、△DC(i)が 0.
01であるとすると、 QLC′(i)=QLC(i)+ 1 となり、当該C色は1階調だけ上がるように補正される
ことになる。ここで、原画像の階調値が小さい場合、即
ち印画の濃度が低い場合には補正量が小さくなるようし
て、濃度依存性を持たせることは重要である。濃度が低
い、いわゆるハイライト部分で補正量を大きくすると全
体的な色のバランスが崩れてしまうからである。
【0033】このような関数fは種々の実験によって定
めればよい。そして、その入力と出力の関係をLUTに
記憶させておけば(1) 式の演算は高速に行うことができ
る。
【0034】以上の処理を全ての印画色の原画像データ
に対して行うことによって、各発熱素子毎に最適に補正
された各印画色毎の画像データを得ることができる。そ
して、その補正された画像データに基づいて各発熱素子
に対する印加パルスを生成することによってスジむらが
目立たない画像を得ることができる。なお、(1) 式の関
数fは各印画色毎に定めてもよく、全ての印画色で同一
でもよい。
【0035】また、プリンタ1で用いられる用紙には、
普通紙、普通紙より厚い用紙、普通紙より薄い用紙、O
HP用の用紙等種々のメディアがあるが、各メディアに
よって印画の特性が異なるので、上記の関数fは各メデ
ィア毎に定めておき、使用するメディアによって選択で
きるようにしておくのが望ましいものである。
【0036】なお、以上の説明ではキャリブレータ2の
読み取り解像度はプリンタ1の印画の解像度の2倍であ
るとしたが、このようにキャリブレータ2の読み取り解
像度をプリンタ1の印画の解像度より高くすることの妥
当性は明らかである。即ち、上述したところから明らか
なように、プリンタ1において副走査方向に発生するス
ジむらを補正するためには、プリンタ1の感熱ヘッドの
主走査方向に配列されている各発熱素子毎の補正量を求
める必要があり、そのためには、濃度測定パターンの濃
度を測定するに際して感熱ヘッドの各発熱素子がどのよ
うな濃度を発生させたかを正確に測定する必要がある。
このような濃度測定を行うには、キャリブレータ2の読
み取り解像度をプリンタ1の印画の解像度より高くする
必要があることは明らかである。これに対して、キャリ
ブレータ2の読み取り解像度をプリンタ1の印画の解像
度より低くした場合には、キャリブレータ2の一つの読
み取り素子が、複数個の発熱素子が印画した濃度を読み
取ってしまうことになり、一つ一つの発熱素子が印画し
た濃度を正確に測定することはできない。また、この場
合には、主走査方向の濃度測定点数はプリンタの主走査
方向の画素数、即ち発熱素子数より小さくなるので、各
発熱素子の補正量を正確に求めることはできなくなって
しまう。このような理由によって、キャリブレータ2の
読み取り解像度をプリンタ1の印画の解像度より高くす
ることは重要な事項なのである。
【0037】以上の説明から明らかなように、この実施
形態によれば、測定濃度パターンを印画してサンプルを
形成し、そのサンプルにおける各印画色の濃度を発熱素
子毎に測定して濃度差データを得、その濃度差データに
基づいて原画像の印画色の画像データの階調値を発熱素
子毎に補正するようにしているので、発熱素子の抵抗値
のばらつきに起因するスジむら、印画用紙と感熱ヘッド
との当たりのばらつきに起因するスジむら、発色剤の塗
布むらに起因するスジむらを全て含み、当該感熱式カラ
ープリンタシステム全体としてのスジむらを補正するこ
とができ、また、従来のように発熱素子に対する印加パ
ルスによってスジむらを補正する方式とは異なるので、
発熱素子の経年変化が進行してしまう等の問題は生じな
いものである。
【0038】なお、上述した第1の実施形態においては
種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態ではキ
ャリブレータ2で得た濃度差データ△DC ,△DM ,△
をプリンタ1に転送して、プリンタ1において印画
する原画像データのC,M,Yの階調値を補正するもの
としたが、濃度差データ△D ,△DM ,△DY をP
C4に転送し、印画する画像データのR,G,BをC,
M,Yに変換した後に濃度差データによりC,M,Yの
各画像データの階調値を対応する発熱素子毎に補正し、
その補正したC,M,Yの画像データをプリンタ1に転
送して印画するようにしてもよい。
【0039】[第2の実施形態]以上、本発明に係る感
熱式カラープリンタシステムの第1の実施形態について
説明したが、次に、第2の実施形態について説明する。
【0040】上述した第1の実施形態では、キャリブレ
ータ2の読み取り解像度がプリンタ1の印画の解像度よ
り高いものとしたが、キャリブレータ2の読み取り解像
度がプリンタ1の印画の解像度より低い場合であって
も、キャリブレータ2の読み取り素子の開口がプリンタ
1で印画される1画素の面積より小さい場合には、感熱
ヘッドの各発熱素子が印画した濃度を正確に測定するこ
とが可能である。
【0041】即ち、キャリブレータ2の読み取り解像度
がプリンタ1の印画の解像度より低い場合には次のよう
な二つの場合がある。一つは、プリンタ1で印画される
画素の配列と、キャリブレータ2の読み取り素子の配列
が図6(a)と図6(b)に示すような関係にある場合
である。図6(a)に示す矩形の配列は、プリンタ1の
発熱素子で印画される画素の主走査方向の配列を示して
おり、図では画素のピッチはPP である。図6(b)に
示す円の配列はキャリブレータ2の読み取り素子の主走
査方向の配列を示している。図6(b)では読み取り素
子のピッチはSP であり、各読み取り素子の開口の面積
は図6(a)に示す各印画画素の面積より大きくなされ
ている。また、図ではSP>PP となされている。即
ち、解像度でいうと、プリンタ1の解像度をPr 、キャ
リブレータ2の解像度をSr とすると、Sr <Pr とな
されている。
【0042】もう一つは、プリンタ1で印画される画素
の配列と、キャリブレータ2の読み取り素子の配列が図
6(a)と図6(c)に示すような関係にある場合であ
る。図6(c)に示す円の配列はキャリブレータ2の読
み取り素子の主走査方向の配列を示している。図6
(c)では読み取り素子のピッチは図6(b)に示すも
のと同じにSP(>PP)であるが、各読み取り素子の開
口面積は図6(a)に示す各印画画素の面積より小さく
なされている。
【0043】そこで、これらの二つの場合について考え
てみると、前者の場合には、キャリブレータ2の一つの
読み取り素子は必ず隣接する二つの印画画素の濃度を読
み取ってしまうことになるので、一つ一つの発熱素子が
印画した濃度を正確に測定することはできない。しか
し、後者の場合には、以下に説明する手法により各印画
画素の濃度を正確に測定することができる。第2の実施
形態はこの場合の例である。
【0044】第2の実施形態の全体的な構成は図1に示
すと同様であるが、キャリブレータ2は、濃度測定パタ
ーンが印画されたサンプルSPの読み取り位置を主走査
方向に可変できるようになされている。このためには、
サンプルSPの位置は固定させ、キャリブレータ2の読
み取りヘッドの位置を主走査方向に移動させる構成とし
てもよく、その逆に、読み取りヘッドの位置は固定さ
せ、サンプルSPの位置を主走査方向に移動させる構成
としてもよい。
【0045】以下、動作を説明する。いま、例えばサン
プルSPの印画画素と読み取り素子との主走査方向の位
置関係が図7(a)、(b)に示すようであったとす
る。図7(a)は印画画素の主走査方向の配列を示し、
図7(b)は読み取り素子の主走査方向の配列を示し、
P は印画画素のピッチ、SP は読み取り素子のピッチ
であり、図においては、PP <SP <2PP となされて
いる。また、各読み取り素子の開口面積は各印画画素の
面積より小さくなされている。
【0046】キャリブレータ2は、濃度測定パターンが
印画されたサンプルSPがセットされて読み取り開始が
指示されると、サンプルSPの印画画素と読み取り素子
との位置関係を図7(a),(b)としてサンプルSP
の濃度の読み取りを行う。これが1回目の読み取りであ
る。1回目の読み取りが終了すると、次に、サンプルS
Pまたは読み取りヘッドの位置をSP/4だけずらせ
て、サンプルSPの印画画素と読み取り素子との位置関
係を図7(a),(c)に示すような関係としてサンプ
ルSPの濃度の読み取りを行う。これが2回目の読み取
りである。以下、同様に、サンプルSPまたは読み取り
ヘッドの位置を更にSP/4だけずらせて、サンプルS
Pの印画画素と読み取り素子との位置関係を図7
(a),(d)に示すような関係としてサンプルSPの
3回目の濃度の読み取りを行い、次に、サンプルSPま
たは読み取りヘッドの位置を更にSP/4だけずらせ
て、サンプルSPの印画画素と読み取り素子との位置関
係を図7(a),(e)に示すような関係としてサンプ
ルSPの3回目の濃度の読み取りを行う。
【0047】以上の4回の読み取りによって、サンプル
SPの濃度の読み取り位置は図7(f)の円で示すよう
になる。しかし、図7(f)において細線の円で示す位
置で読み取られた濃度は一つの印画画素の領域をはみ出
して読み取られたものであるので、スジむらを補正する
ための濃度データとして用いるのは適当ではない。そこ
で、この場合には、図7(f)の太線の円で示す位置の
ように、一つの印画画素の領域内の濃度のみを読み取る
位置にある濃度データのみを採用するようにするのであ
る。従って、図7(f)において、d1 で示す印画画素
の濃度としては、S1 で示す位置で読み取った濃度デー
タだけが採用されることになる。その他の印画画素につ
いても同様である。このようにすることによって、各印
画画素の濃度を正確に測定することができることは明ら
かである。また、図7(f)の太線の円で示すような一
つの印画画素の領域内の濃度のみを読み取る位置は、印
画画素の数、各印画画素の主走査方向の幅及びピッチ、
読み取り素子の数、各読み取り素子の主走査方向の幅及
びピッチ等の関係から求めることができることは明らか
である。
【0048】以上のようにして、サンプルSPについて
4回の読み取りを行い、各印画画素の濃度を正確に読み
取った濃度データのみを抽出した後は上述したと同様で
あり、各印画色について、例えば 100ライン分の濃度デ
ータを有効濃度として採取し、更にその平均値を取っ
て、その平均値をそれぞれの発熱素子で印画された平均
濃度とし、上述した演算を行って各発熱素子毎の補正量
を求めればよい。
【0049】なお、以上の説明では、PP <SP <2PP
とし、サンプルSPと読み取り素子との位置関係をSP
/4ずつずらせてサンプルSPを4回読み取ることとし
たが、2PP <SP <4PP である場合には、サンプルS
Pと読み取り素子との位置関係をSP/8ずつずらせて
サンプルSPを8回読み取り、読み取った各位置の濃度
データの中から、図7(f)の太線の円で示すような一
つの印画画素の領域内の濃度のみを読み取る位置にある
濃度データのみを採用するようにすればよい。
【0050】[第3の実施形態]次に、第3の実施形態
について説明する。さて、上述したスジむら補正は所望
の時期に行うことができることは当然である。従って、
図1に示すシステム構成においては、ユーザは所望のと
きにプリンタ1に濃度測定パターンを印画させ、その濃
度測定パターンが印画されたサンプルSPをキャリブレ
ータ2にセットして濃度の読み取りを行わせればよい。
しかし、スジむらは印画回数が多い程発生し易くなるの
で、スジむら補正を行うタイミングとして印画回数を一
つの目安とすることができる。また、プリンタ1が通電
されている時間が長い程、発熱素子の経時変化の度合い
が高くなることが考えられるので、スジむら補正を行う
タイミングとしてプリンタ1の通電時間の積算時間も一
つの目安とすることができる。
【0051】そこで、この第3の実施形態では、印画回
数に応じて、また積算通電時間に応じて、スジむら補正
を行うのが望ましい時期が到来したことを自動的にユー
ザに知らせることができるようにするプリンタに関する
構成について説明する。
【0052】この第3の実施形態の全体的な構成は図1
に示すと同様であるが、プリンタ1は図8に示すように
構成される。図8において、11は画像メモリ、12は
色補正部、13は濃度測定パターンメモリ、14はスイ
ッチ、15はスジむら補正部、16はRAM、17はプ
リントエンジン、18は印画回数計数部、19は電源回
路、20は通電時間積算部、21は主制御部、22は操
作部、23は表示部、24はブザーを示す。
【0053】画像メモリ11はPC4から転送されてき
た印画すべき画像データを一旦格納するためのものであ
り、色補正部12は画像データに対して色補正を行うも
のであり、共に通常のプリンタに設けられているもので
ある。
【0054】濃度測定パターンメモリ13には、図2に
示すような濃度測定パターンを印画するためのパターン
データが書き込まれている。スイッチ14は、PC4か
ら転送されてきた画像データを印画する場合には図の実
線で示すように色補正部12側に接続され、濃度測定パ
ターンを印画する場合には図の破線で示すように濃度測
定パターンメモリ13側に接続される。このスイッチ1
4の切り換えは主制御部21によって制御される。
【0055】RAM16には、キャリブレータ2におい
て上述した第1の実施形態において説明した方法によっ
て求められた発熱素子毎のスジむら補正量が書き込まれ
ている。この各発熱素子毎のスジむら補正量は、キャリ
ブレータ2から主制御部21に通知され、主制御部21
の制御によってRAM16に書き込まれる。そして、ス
ジむら補正部15はRAM16に書き込まれている補正
量を用いて、各発熱素子毎のスジむら補正を行う。スジ
むら補正部15によってスジむら補正が施された各発熱
素子毎の画像データはプリントエンジン17に供給され
て印画される。プリントエンジン17には印画回数を計
数する印画回数計数部18が備えられている。この印画
回数計数部18は予め定められている回数だけ印画が行
われたことを検知すると、その旨を主制御部21に通知
する。
【0056】電源回路19は、商用電源から当該プリン
タ1の各部で用いる電源電圧を生成して供給するもので
あり、通電時間積算部20を備えている。この通電時間
積算部20は、通電時間の積算値が予め定められた値に
達すると、主制御部21にその旨を通知する。
【0057】主制御部21は当該プリンタ1の各部の動
作を統括して制御するものであり、CPUあるいはMP
U等と称されるプロセッサを用いたプロセッシングユニ
ットで構成されている。操作部22は当該プリンタ1の
メニューを選択するためのもので押しボタンスイッチ等
で構成されている。表示部23はメッセージ等を表示す
るためのもので、液晶表示装置等で構成される。
【0058】さて、スイッチ14は通常は図の実線で示
すように色補正部12側に接続されている。そして、主
制御部21は、PC4から画像の印画を指示する制御信
号を受けると、画像メモリ11、色補正部12、スジむ
ら補正部15、プリントエンジン17を起動してPC4
からの画像データを印画させる。このとき印画回数計数
部18は印画を行う度毎に印画回数をカウントアップす
る。また、通電時間積算部20は電源が投入されている
間、通電の積算時間をカウントしている。
【0059】そして、印画回数計数部18は印画回数が
予め定められている回数に達すると主制御部21にその
旨を通知する。この通知を受けると主制御部21は、表
示部23にスジむら補正を行う時期が到来したことを示
すメッセージを表示すると共に、ブザー24を鳴動させ
る。このことによってユーザに対して、スジむら補正を
行う時期が到来したことを知らせることができる。ま
た、通電時間積算部20は通電時間の積算が予め定めら
れた時間に達すると主制御部21にその旨を通知する。
この通知を受けると主制御部21は、表示部23にスジ
むら補正を行う時期が到来したことを示すメッセージを
表示すると共に、ブザー24を鳴動させる。このことに
よってユーザに対して、スジむら補正を行う時期が到来
したことを知らせることができる。なお、印画回数計数
部18は、印画回数が予め定められている回数に達した
ことを主制御部21に通知すると印画回数のカウント数
をクリアし、通電時間積算部20も、通電時間の積算が
予め定められた時間に達したことを主制御部21に通知
すると通電の積算時間をクリアする。
【0060】表示部23にスジむら補正を行う時期が到
来したことを示すメッセージが表示されたことによっ
て、あるいは任意の時にスジむら補正を行う場合には、
ユーザは操作部22を操作して濃度測定パターンの印画
のメニューを選択する。濃度測定パターンの印画が選択
されると、主制御部21はスイッチ14を図の破線のよ
うに濃度測定パターンメモリ13側に切り換え、濃度測
定パターンメモリ13から濃度測定パターンを読み出し
てプリントエンジン17に供給して濃度測定パターンの
印画を指示する。これによって、プリントエンジン17
から濃度測定パターンが印画されたサンプルが出力され
るので、ユーザはそのサンプルをキャリブレータ2にセ
ットして濃度の読み取りを実行させればよい。なお、こ
のとき濃度測定パターンメモリ13から読み出された濃
度測定パターンはスジむら補正部15を通過することに
なるが、スジむら補正部15ではRAM16に現在書き
込まれている補正量に基づいてスジむら補正を行うよう
にしてもよいが、入力された濃度測定パターンデータを
スジむら補正を行うことなく、そのまま出力させてプリ
ントエンジン17に供給するようにしてもよい。
【0061】以上のようであるので、この第3の実施形
態のプリンタによれば、ユーザはスジむら補正を行うべ
き時期を容易に知ることができる。なお、図8では印画
回数計数部18と通電時間積算部20とを設けている
が、いずれか一方だけを設けるようにしてもよいことは
当然である。また、上述した説明ではスジむら補正の時
期が到来したことを表示部23に表示し、ブザー24を
鳴動させるものとしたが、図1に示すようにプリント1
とPC4とが一対一に接続されている場合には、出力制
御部21からPC4に対してスジむら補正の時期が到来
したことを示す信号を出力し、PC4のモニタにスジむ
ら補正の時期が到来したことを示すメッセージを表示す
るようにしてもよい。
【0062】[第4の実施形態]以上、本発明に係る感
熱式カラープリンタシステムの実施形態について説明し
たが、次に、第4の実施形態として感熱式カラープリン
タ(以下、単にプリンタと称す)の実施形態について説
明する。
【0063】このプリンタは、図1に示す感熱式カラー
プリンタシステムのプリンタ1とキャリブレータ2とを
一体にしたものであり、その構成例を図9に示す。図9
において、30は濃度読取部、31はスジむら補正量演
算部を示す。なお、図9において図8に示すものと同じ
ものについては同一の符号を付して重複する説明を省略
する。
【0064】濃度読取部30はプリントエンジン17か
ら出力された濃度測定パターンが印画されたサンプルの
濃度を読み取るためのものであり、スジむら補正量演算
部31は濃度読取部30で読み取った濃度測定パターン
の濃度に基づいてプリントエンジン17の発熱素子毎の
スジむら補正量を演算するものである。従って、濃度読
取部30とスジむら補正量演算部31とを合わせたもの
は図1のキャリブレータ2に相当するものである。
【0065】ここで、濃度読取部30の読み取り解像度
はプリントエンジン17の印画の解像度より高くてもよ
く、低くてもよい。ただし、後者のように濃度読取部3
0の読み取り解像度がプリントエンジン17の印画の解
像度より低い場合には、濃度読取部30の一つ一つの読
み取り素子の開口面積はプリントエンジン17で印画さ
れる1画素の面積より小さくなされている必要があり、
且つ濃度読取部30は濃度測定パターンの読み取りに際
して第2の実施形態で説明したと同じく、濃度測定パタ
ーンが印画されたサンプルの読み取り位置を主走査方向
に可変できるようになされている必要がある。
【0066】スジむら補正量演算部31は、濃度読取部
30で読み取った濃度測定パターンの濃度に基づいて、
プリントエンジン17の各発熱素子に対するスジむら補
正量を演算するものであり、濃度読取部30の読み取り
解像度がプリントエンジン17の印画の解像度より高く
なされている場合には上述した第1の実施形態で説明し
た方法によって各発熱素子のスジむら補正量を演算す
る。また、濃度読取部30の読み取り解像度がプリント
エンジン17の印画の解像度より低い場合には、上述し
た第2の実施形態で説明したように、濃度読取部30で
読み取った濃度データの中から一つの印画画素の領域内
の濃度のみを読み取る位置にある濃度データのみを採用
し、その濃度データに基づいて各発熱素子に対するスジ
むら補正量を演算する。そして、スジむら補正量演算部
31は、演算した結果得られた各発熱素子毎のスジむら
補正量をRAM16に格納する。従って、スジむら補正
部15はRAM16に書き込まれている補正量を用い
て、各発熱素子毎のスジむら補正を行うことになる。
【0067】このプリンタは、図1に示すようにPCと
一対一に接続することができることは当然であるが、デ
ジタルビデオカメラ等の適宜な画像データ源に接続する
こともでき、更にはネットワークプリンタとして適宜な
ネットワークに接続することも可能である。以下におい
ては適宜な画像データ源に接続されているものとして説
明する。
【0068】さて、スイッチ14は通常は図の実線で示
すように色補正部12側に接続されている。そして、主
制御部21は、画像データ源から画像の印画を指示する
制御信号を受けると、画像メモリ11、色補正部12、
スジむら補正部15、プリントエンジン17を起動して
画像データ源からの画像データを印画させる。このとき
印画回数計数部18は印画を行う度毎に印画回数をカウ
ントアップする。また、通電時間積算部20は電源が投
入されている間、通電の積算時間をカウントしている。
【0069】そして、印画回数計数部18は印画回数が
予め定められている回数に達すると主制御部21にその
旨を通知する。この通知を受けると主制御部21は、表
示部23にスジむら補正を行う時期が到来したことを示
すメッセージを表示すると共に、ブザー24を鳴動させ
る。このことによってユーザに対して、スジむら補正を
行う時期が到来したことを知らせることができる。ま
た、通電時間積算部20は通電時間の積算が予め定めら
れた時間に達すると主制御部21にその旨を通知する。
この通知を受けると主制御部21は、表示部23にスジ
むら補正を行う時期が到来したことを示すメッセージを
表示すると共に、ブザー24を鳴動させる。このことに
よってユーザに対して、スジむら補正を行う時期が到来
したことを知らせることができる。なお、印画回数計数
部18は、印画回数が予め定められている回数に達した
ことを主制御部21に通知すると印画回数のカウント数
をクリアし、通電時間積算部20も、通電時間の積算が
予め定められた時間に達したことを主制御部21に通知
すると通電の積算時間をクリアする。
【0070】次に、表示部23にスジむら補正を行う時
期が到来したことを示すメッセージが表示されたことに
よって、あるいは任意の時にスジむら補正を行う場合の
ユーザの操作及びプリンタの動作を図10に示すフロー
チャートを参照して説明する。
【0071】まず、ユーザは当該プリンタの電源を投入
する(ステップS1)。なお、スジむら補正を行おうと
するときに既に電源が投入されている場合には、そのま
まステップS2の操作を行えばよい。
【0072】次に、ユーザは操作部22を操作して濃度
測定パターンの印画のメニューを選択する(ステップS
2)。このようにして濃度測定パターンの印画が選択さ
れると、主制御部21はスイッチ14を図の破線のよう
に濃度測定パターンメモリ13側に切り換え、濃度測定
パターンメモリ13から濃度測定パターンを読み出して
プリントエンジン17に供給して濃度測定パターンの印
画を指示する。これによって、プリントエンジン17は
濃度測定パターンの印画を実行する(ステップS3)。
なおこのとき、濃度測定パターンメモリ13から読み出
された濃度測定パターンはスジむら補正部15を通過す
ることになるが、スジむら補正部15ではRAM16に
現在書き込まれている補正量に基づいてスジむら補正を
行うようにしてもよく、あるいは入力された濃度測定パ
ターンデータをスジむら補正を行うことなく、そのまま
出力させてプリントエンジン17に供給するようにして
もよい。また、画像データ源がPC等のプリンタドライ
バを備えるものである場合には、濃度測定パターンの印
画の指示はプリンタドライバから行うことも可能であ
る。
【0073】ステップS3によって濃度測定パターンが
印画されたサンプルが出力されるので、ユーザはそのサ
ンプルを濃度読取部30にセットして濃度の読み取り開
始を指示する。このことによって濃度読取部30はサン
プルに印画された濃度測定パターンの濃度の読み取りを
行う(ステップS4)。濃度測定パターンの濃度の読み
取りが終了すると、スジむら補正量演算部31は、濃度
読取部30で得られた各印画画素の濃度データに基づい
てプリントエンジン17の各発熱素子に対するスジむら
補正量を演算し(ステップS5)、RAM16に格納す
る(ステップS6)。これによってスジむら補正の処理
は終了となる。そして、この後はRAM16に新たに格
納されたスジむら補正量を反映したプリントが行われる
ことになる。
【0074】以上のようであるので、この第4の実施形
態のプリンタでは、ユーザが所望する場合には何時で
も、あるいは表示部23にスジむら補正の時期が到来し
たことを示すメッセージが表示された場合に、別にキャ
リブレータを用いることなく、このプリンタだけでスジ
むら補正を行うことができる。なお、図9では印画回数
計数部18と通電時間積算部20とを設けているが、い
ずれか一方だけを設けるようにしてもよいことは当然で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る感熱式カラープリンタシステム
の第1の実施形態を示す図である。
【図2】 濃度測定パターンの例を示す図である。
【図3】 この実施形態における、プリンタ1の感熱ヘ
ッドの発熱素子で印画された1画素と、キャリブレータ
2の読み取りヘッドで濃度が読み取られる1画素との関
係を示す図である。
【図4】 図2に示す濃度測定パターンにおいて二つの
ノッチNTを形成する理由を説明するための図である。
【図5】 補正係数を定めるための関数fの例を示す図
である。
【図6】 図1のキャリブレータ2の読み取り解像度が
プリンタ1の印画の解像度より低い場合であっても、キ
ャリブレータ2の読み取り素子の開口がプリンタ1で印
画される1画素の面積より小さい場合には、感熱ヘッド
の各発熱素子が印画した濃度を正確に測定することが可
能であることを説明するための図である。
【図7】 本発明に係る感熱式カラープリンタシステム
の第2の実施形態における濃度測定パターンの読み取り
動作を説明するための図である。
【図8】 本発明に係る感熱式カラープリンタシステム
の第3の実施形態で用いる感熱式カラープリンタの構成
例を示す図である。
【図9】 本発明に係る感熱式カラープリンタの実施形
態を示す図である。
【図10】 図9に示す感熱式カラープリンタにおい
て、スジむら補正を行う場合のユーザの操作及びプリン
タの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…感熱式カラープリンタ、2…キャリブレータ、3…
通信ケーブル、4…パーソナルコンピュータ、5…通信
ケーブル、11…画像メモリ、12…色補正部、13…
濃度測定パターンメモリ、14…スイッチ、15…スジ
むら補正部、16…RAM、17…プリントエンジン、
18…印画回数計数部、19…電源回路、20…通電時
間積算部、21…主制御部、22…操作部、23…表示
部、24…ブザー、30…濃度読取部、31…スジむら
補正量演算部。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感熱式カラープリンタによって、各印画色
    毎に所定の濃度測定パターンをそれぞれ印画し、その濃
    度測定パターンの各印画色毎に濃度を測定し、測定濃度
    と濃度測定パターンで定められている濃度との濃度差を
    求め、その濃度差に基づいて印画する画像データの階調
    値を補正することを特徴とする感熱式カラープリンタに
    おける濃度むら補正方法。
  2. 【請求項2】前記濃度測定パターンは、少なくともイエ
    ロー、シアン、マゼンタの印画色について、それぞれ、
    主走査方向に同一の入力階調値を有し、それが副走査方
    向に所定のライン数連続するパターンであって、且つ主
    走査方向の所定の位置には印画した濃度測定パターンか
    ら主走査方向の濃度測定データを正確に得るようにする
    ためのマークが設けられているものであることを特徴と
    する請求項1記載の感熱式カラープリンタにおける濃度
    むら補正方法。
  3. 【請求項3】印画された濃度測定パターンの濃度を測定
    する際の解像度は、感熱式カラープリンタで印画する際
    の解像度より高くなされていることを特徴とする請求項
    1または2記載の感熱式カラープリンタにおける濃度む
    ら補正方法。
  4. 【請求項4】各印画色毎に所定の濃度測定パターンをそ
    れぞれ印画する感熱式カラープリンタ部と、 感熱式カラープリンタ部で印画された濃度測定パターン
    の各印画色毎に主走査方向の濃度を測定する濃度測定部
    と、 濃度測定部で測定した測定濃度と濃度測定パターンで定
    められている濃度との濃度差を求め、その濃度差に基づ
    いて感熱式カラープリンタ部の発熱素子毎に印画する画
    像データに対する階調値の補正量を求める演算部とを備
    えることを特徴とする感熱式カラープリンタシステム。
  5. 【請求項5】感熱式カラープリンタ部が印画する濃度測
    定パターンは、少なくともイエロー、シアン、マゼンタ
    の印画色について、それぞれ、主走査方向に同一の入力
    階調値を有し、それが副走査方向に所定のライン数連続
    するパターンであって、且つ主走査方向の所定の位置に
    は、濃度測定部において印画した濃度測定パターンから
    主走査方向の濃度測定データを正確に得るようにするた
    めのマークが設けられているものであることを特徴とす
    る請求項4記載の感熱式カラープリンタシステム。
  6. 【請求項6】濃度測定部の読み取り解像度は、感熱式カ
    ラープリンタ部の印画の解像度より高くなされているこ
    とを特徴とする請求項4または5記載の感熱式カラープ
    リンタシステム。
  7. 【請求項7】濃度測定部の読み取り解像度は感熱式カラ
    ープリンタ部の印画の解像度より低く、且つ濃度測定部
    の濃度読み取り素子の開口面積は感熱式カラープリンタ
    部の印画画素の面積より小さくなされており、更に濃度
    測定パターンの濃度読み取り位置が主走査方向に可変可
    能となされていることを特徴とする請求項4または5記
    載の感熱式カラープリンタシステム。
  8. 【請求項8】各印画色毎に所定の濃度測定パターンをそ
    れぞれ印画する感熱式カラープリンタ部と、 感熱式カラープリンタ部で印画された濃度測定パターン
    の各印画色毎に主走査方向の濃度を測定する濃度測定部
    と、 濃度測定部で測定した測定濃度と濃度測定パターンで定
    められている濃度との濃度差を求め、その濃度差に基づ
    いて感熱式カラープリンタ部の発熱素子毎に印画する画
    像データに対する階調値の補正量を求める演算部とを一
    体として備えることを特徴とする感熱式カラープリン
    タ。
  9. 【請求項9】濃度測定部の読み取り解像度は、感熱式カ
    ラープリンタ部の印画の解像度より高くなされているこ
    とを特徴とする請求項8記載の感熱式カラープリンタ。
  10. 【請求項10】濃度測定部の読み取り解像度は感熱式カ
    ラープリンタ部の印画の解像度より低く、且つ濃度測定
    部の濃度読み取り素子の開口面積は感熱式カラープリン
    タ部の印画画素の面積より小さくなされており、更に濃
    度測定パターンの濃度読み取り位置が主走査方向に可変
    可能となされていることを特徴とする請求項8記載の感
    熱式カラープリンタ。
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