JP4171854B2 - 色画像データ修正装置 - Google Patents

色画像データ修正装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4171854B2
JP4171854B2 JP01115999A JP1115999A JP4171854B2 JP 4171854 B2 JP4171854 B2 JP 4171854B2 JP 01115999 A JP01115999 A JP 01115999A JP 1115999 A JP1115999 A JP 1115999A JP 4171854 B2 JP4171854 B2 JP 4171854B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
data
image data
color image
standard
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP01115999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000209450A5 (ja
JP2000209450A (ja
Inventor
広和 笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP01115999A priority Critical patent/JP4171854B2/ja
Publication of JP2000209450A publication Critical patent/JP2000209450A/ja
Publication of JP2000209450A5 publication Critical patent/JP2000209450A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4171854B2 publication Critical patent/JP4171854B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Record Information Processing For Printing (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色画像データ修正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタのようなプリンタでは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の三色の色インク、あるいはこれにブラック(K)を加えた四色の色インクでカラー画像を印刷する。
【0003】
ところで、印刷されるカラー画像が、本来の意図する色となるのは、印刷ヘッドが予定どおりの量で色インクを使用しているからであり、色インクの使用量がずれると色再現性が低下する。このため、特公平6−79853号公報に示す従来のプリンタでは、印刷ヘッドを駆動する駆動回路ごとに駆動信号を調整可能としておき、この駆動信号を工場などで設定すれば色インクの使用量を調整できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のものにおいては、プリンタごとに工場調整を実行して色ずれを解消しているが、経年変化や環境の変化によって色ずれが生じたときには調整できなくなる。本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、ハードウェアに依存することなく機体差に対応した色ずれを解消させるようにすることが可能な色画像データ修正装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、カラー画像を複数の画素に分解した各画素を所定の要素色に色分解した多階調の色画像データに基づいて、各要素色ごとにドット状の記録材を印刷媒体上に付着せしめて同カラー画像を印刷するプリンタに対し、同プリンタにおける色ずれを修正するために上記色画像データを変更させる色画像データ修正装置であって、所定の複数の測色用階調値の色画像データに基づく印刷結果に対する実際の測色データである実測色データを取得する実測色データ取得手段と、標準印刷結果に対する測色データである標準色データを取得する標準色データ取得手段と、上記実測色データと上記標準色データとの対応関係に基づいて上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られるように上記色画像データを変更するための修正対応関係を演算する色修正対応関係演算手段と、この対応関係に基づいて上記色画像データを変更する色修正テーブルを形成するテーブル作成手段と、を具備し、上記実測色データを取得する上記実測色データ取得手段と上記標準色データを取得する上記標準色データ取得手段では、上記標準色データ取得手段が取得した上記標準色データに対応する上記実測色データが測色される上記複数の測色用階調値として、階調値を表すデータ変化に対する測色結果の変化量が所定の変化量より大きく、かつ、階調値を表すデータの変化に対する取得した実測色データに基づく量子化誤差が所定の値より大きくならない階調領域にて、当該階調領域外に比べて密に設定する構成としてある。
【0006】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、実測色データ取得手段で所定の複数の測色用階調値の色画像データに基づく印刷結果に対する実際の測色データを取得すると、標準色データ取得手段では標準印刷結果に対する測色データを取得し、色修正対応関係演算手段にて上記実測色データと上記標準色データとの対応関係に基づいて上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られるように上記色画像データを変更するための修正対応関係を演算する。そして、テーブル作成手段ではこの対応関係に基づいて上記色画像データを変更する色修正テーブルを形成する。
【0007】
プリンタが、カラー画像を複数の画素に分解した各画素を所定の要素色に色分解した多階調の色画像データに基づいて各要素色ごとにドット状の記録材を印刷媒体上に付着せしめて同カラー画像を印刷するとの前提に立てば、以上のような色修正テーブルをコンピュータにて作成し、同色修正テーブルを使用して上記色画像データを変更させることにより、同プリンタにおける色ずれは修正される。
【0008】
その理由は次のようになる。まず、所定の複数の測色用階調値の色画像データに基づいてプリンタが印刷を行った場合の印刷結果に対する実際の測色データが測定されている一方で、本来の標準印刷結果に対する測色データは標準色データとして別個に取得されている。そして、これらが一致する場合の各階調値が一致するのであれば所望どおりの色が再現されているのであって色修正は必要ないが、各階調値がずれているときには所望の印刷結果を得ようとして生成された色画像データを出力しても所望の印刷結果は得られない。しかしながら、上記実測色データと一致する上記標準色データの階調値と上記測色用階調値との対応関係が分かっていれば、上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られるように上記色画像データを予め変更することにより、印刷結果は色画像データの意図する標準色と一致することになる。
【0009】
このように上記実測色データと上記標準色データとの対応関係から色画像データを変更する色修正テーブルはいわば逆関数的な発想となるが、具体的な手法はさまざまである。その一例として、上記色修正対応関係演算手段では、上記実測色データと一致する標準色データの階調値と上記測色用階調値との対応関係を高次の補間式のパラメータとして使用しつつ、希望の階調値の標準色を得るために与える修正階調値を同補間式から演算し、対応づけを行なう構成としてもよい
【0010】
上記のように構成した発明においては、上記実測色データと一致する標準色データの階調値と上記測色用階調値との対応関係を高次の補間式のパラメータとして使用することにより、希望の階調値の標準色を得るために与える修正階調値を同補間式から演算する。例えば、その補間式としてラグランジュ補間式を利用するとすれば、上記実測色データと一致する標準色データの階調値と上記測色用階調値とをパラメータとして、任意の実測色データを得るために与えるべき階調値を得ることができる。
【0011】
また、上記色修正テーブルを作成する他の具体的な手法の一例として、上記色修正対応関係演算手段では、上記実測色データと一致する標準色データの階調値と上記測色用階調値との差に基づいて任意の階調値での誤差が総合的に最も少なくなる補正関係を求めるとともに、この補正関係に基づいて希望の標準色を得るために与える修正階調値を得て対応づけを行なう構成としてもよい
【0012】
上記のように構成した発明においては、上記実測色データと一致する標準色データの階調値と上記測色用階調値との差に基づいて任意の階調値での誤差が総合的に最も少なくなる補正関係を求める。例えば、その補正関係を最小二乗近似式を利用して求めるとすれば、任意の実測色データを得るために与えるべき測色用階調値を得る補正関係は極めて簡単に定まり、かつ、このように簡単に求めたものであっても、総合的に見れば全ての階調値における誤差の総合値は最も少ないといえる。
【0013】
ところで、色インクの使用量が正しいとしても、印刷媒体によって色インクの吸収量という物理的特性が相違し、その影響を受ける。例えば、具体的には、紙のように内部へ色インクが浸透していくような印刷媒体と、OHPフィルムのように内部への浸透はほとんどなく色インクが表面上に広がる印刷媒体とでは、色インクの使用量の誤差に対する修正量は若干変化してくる。そして、その修正量は色インクの使用量に関係しているため、ある係数をかけることで補正できる。このため、上記色修正対応関係演算手段では、印刷媒体の選択情報を取得する媒体選択手段を有するとともに、印刷媒体の物理的特性による印刷結果の相違によって印刷結果が上記標準色から変化する度合いをパラメータとして利用し、同取得された印刷媒体の選択情報に基づいて上記修正対応関係に反映させる構成としてもよい
【0014】
上記のように構成した発明においては、色インクの使用量のずれの解消と印刷媒体の物理的特性による印刷結果への影響の解消とを同レベルの概念として把握し、媒体選択手段にて印刷媒体の選択情報を取得すると、印刷媒体の物理的特性による印刷結果の相違によって印刷結果が上記標準色から変化する度合いをパラメータとして利用し、同取得された印刷媒体の選択情報に基づいて上記修正対応関係に反映させる。すなわち、印刷媒体を選択すると、当該印刷媒体における色インクの吸収量というような物理的特性に相応したパラメータを使って修正する。表面上に広がりやすい印刷媒体であれば、予めマイナス補正することによって印刷媒体上でのドット面積が小さくなってちょうど良くなる。むろん、その逆も生じる。
【0015】
測色用階調値は、多ければ補正を正確に行えるものの、実測色データを得るための作業が多くなって煩雑である。また、測色用階調値が少なければ補正を正確に行えなくなってしまう。しかしながら、測色用階調値が少なくてもポイントを押さえることによって補正の精度を向上させることができる。そこで上記実測色データ取得手段と上記標準色データ取得手段では、上記複数の測色用階調値として、データ変化に対する測色結果の変化量が大きく、かつ、取得した実測色データに基づく量子化誤差が大きくならない領域にて密に設定する構成としてある。
【0016】
例えば、ある階調範囲では実測色データの変化量が一定であるなら、その間で複数の測色用階調値を得ることは無駄である。裏返せば、測色用階調値の変化量に対して測色結果の変化量が大きいところで測色用階調値を選択することが望ましいといえるが、あまりに変化量が大きいところではわずかな誤差が大きく反映されてしまうという弊害もある。このように、一見、相対立するようであってもその調和点は求められるから、データ変化に対する測色結果の変化量が大きく、かつ、取得した実測色データに基づく量子化誤差が大きくならない領域にて測色用階調値を密に設定している。
【0017】
ところで、実測色データは測色器などで測定することになるが、この測色器が正しくない場合もあり得る。そして、その度に測色器の調整を行うことは煩雑であるし、さらには、ずれているか否かが分からない場合もあり得る。このため、上記実測色データ取得手段と上記標準色データ取得手段では、上記印刷結果に対する測色データとともに上記印刷媒体における無印刷部分の測色データを取得し、上記色修正対応関係演算手段では、無印刷部分での標準色データと実測色データとの相違から実測色データ自体のずれを修正する実測色データ修正手段を有する構成としてもよい
【0018】
上記のように構成した発明においては、実測色データ取得手段と標準色データ取得手段では、上記印刷結果に対する測色データとともに上記印刷媒体における無印刷部分の測色データを取得する。本来、無印刷部分の実測色データなど意味がないはずであるが、これは測色器が本来的に印刷媒体その物の下地色を読み取ることに相応し、印刷媒体の下地色に対する標準の測色データと比べることによって測色器での色ずれの有無を判断することができる。
【0019】
このような前提で、色修正対応関係演算手段では無印刷部分での標準色データと実測色データとの相違に基づき、実測色データ修正手段にて実測色データ自体のずれを修正する。インクジェットプリンタを例に上げると、同じ印刷ヘッドを使用しながら複数の印刷モードを選択することができる。印刷解像度などがその例である。そして、このような解像度を変化させる際にドットの大きさを変えることがあるが、重量比と面積比とは正比例の関係にないから、一律にドットの重量を変えたとすれば色再現性に変化が生じるのは当然である。すなわち、プリンタ自体に印刷環境を変えられるような機能を備えているのであれば、それぞれにおいてずれは個別に発生することになる。
【0020】
このため、上記色修正対応関係演算手段では、予め設定された印刷結果に影響を与える印刷環境の情報をパラメータとして取得する印刷環境情報取得手段を有するとともに、取得された印刷環境情報のパラメータに基づいて上記印刷結果に与える影響を解消しつつ上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られる修正対応関係を演算する構成としてある。
【0021】
上記のように構成した発明においては、印刷環境情報取得手段にて予め設定された印刷結果に影響を与える印刷環境の情報をパラメータとして取得し、その取得された印刷環境情報のパラメータに基づいて上記印刷結果に与える影響を解消しつつ上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られる修正対応関係を演算する。実測色データを取得する具体的手法はさまざまである。通信で取得したり、データ記録メディアで取得したり、キーボードから入力するといったものでも良い。また、実測色データを取得するにあたっては、印刷物を出力させる工程を含むものであってもよい。
【0022】
その一例として、上記実測色データ取得手段は、上記プリンタに対して上記測色用階調値の印刷物を印刷せしめるパッチ印刷制御手段と、印刷されたパッチに基づいて実測された上記実測色データを取得するデータ取得手段とを有する構成としてもよい
【0023】
上記のように構成した発明においては、パッチ印刷制御手段にて上記プリンタに対して上記測色用階調値の印刷物を印刷せしめ、データ取得手段にて印刷されたパッチに基づいて実測された上記実測色データを取得する。すなわち、パッチの印刷から実測色データの取得まで一連の過程を含んでいる。パッチの印刷を制御する場合には真に必要なだけのパッチを印刷する。この場合、複数の印刷環境ごとに個別にパッチを必要とする場合もある。その一例として、上記パッチ印刷手段では、印刷結果に影響を与える複数の印刷環境での上記パッチを一枚の印刷媒体に印刷させる構成としてもよい
【0024】
上記のように構成した発明においては、一枚の印刷媒体上で複数の印刷環境でのパッチを印刷する。一般には、印刷環境を変えることは印刷媒体を変えることにもなるが、あえて一枚の印刷媒体上に印刷することによって用紙を節約し、作業性も向上させる。
【0025】
このような色画像データ修正装置は単独で実施される場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で他の方法とともに実施されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものであって、適宜、変更可能である。また、このような色修正テーブルの作成は上述した処理を進めていく上で、その根底にはその手順に発明が存在するということは当然であり、方法としても適用可能であることは容易に理解できる。
このため、カラー画像を複数の画素に分解した各画素を所定の要素色に色分解した多階調の色画像データに基づいて、各要素色ごとにドット状の記録材を印刷媒体上に付着せしめて同カラー画像を印刷するプリンタに対し、同プリンタにおける色ずれを修正するために上記色画像データを変更させる色画像データ修正方法であって、所定の複数の測色用階調値の色画像データに基づく印刷結果に対する実際の測色データを取得する実測色データ取得工程と、標準印刷結果に対する測色データを取得する標準色データ取得工程と、上記実測色データと上記標準色データとの対応関係に基づいて上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られるように上記色画像データを変更するための修正対応関係を演算する色修正対応関係演算工程と、この対応関係に基づいて上記色画像データを変更する色修正テーブルを形成するテーブル作成工程とを具備する構成としてもよい
すなわち、必ずしも実体のある媒体などに限らず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0026】
このように、実測色データを得て色修正テーブルを作成する手法は、実体のあるコンピュータにおいて実現され、その意味で本発明をその方法およびそのようなコンピュータにて実行されるプログラムを記録した媒体としても適用可能であることは容易に理解できる。
このため、カラー画像を複数の画素に分解した各画素を所定の要素色に色分解した多階調の色画像データに基づいて、各要素色ごとにドット状の記録材を印刷媒体上に付着せしめて同カラー画像を印刷するプリンタに対し、同プリンタにおける色ずれを修正するために上記色画像データを変更させる色修正テーブルをコンピュータにて作成する色修正テーブル作成プログラムを記録した媒体であって、所定の複数の測色用階調値の色画像データに基づく印刷結果に対する実際の測色データを取得する実測色データ取得ステップと、標準印刷結果に対する測色データを取得する標準色データ取得ステップと、上記実測色データと上記標準色データとの対応関係に基づいて上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られるように上記色画像データを変更するための修正対応関係を演算する色修正対応関係演算ステップと、この対応関係に基づいて上記色画像データを変更する色修正テーブルを形成するテーブル作成ステップとを具備する構成としてもよい
むろん、以上のようなプログラムを記録した媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。その他、供給方法として通信回線を利用して行なう場合でも本発明が利用されていることにはかわりない。
さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
【0027】
上述したように本発明は各種の態様として実現可能であり、その一例として、カラー画像を複数の画素に分解した各画素を所定の要素色に色分解した多階調の色画像データを入力し、所定の要素色のドット状の記録材を印刷媒体上に付着せしめて同カラー画像を印刷するプリンタが必要とする低階調値の印刷用色画像データを出力するため、上記色画像データと上記印刷用色画像データとの間で要素色の相違を対応させた色変換テーブルを使用しつつコンピュータにて上記色画像データを上記印刷用色画像データに変換する印刷用色画像データ出力プログラムを記録した媒体であって、所定の複数の測色用階調値の色画像データに基づく印刷結果に対する実際の測色データを取得する実測色データ取得ステップと、標準印刷結果に対する測色データを取得する標準色データ取得ステップと、上記実測色データと上記標準色データとの対応関係に基づいて上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られるように上記色画像データを変更するための修正対応関係を演算する色修正対応関係演算ステップと、この対応関係に基づいて上記色画像データを変更する色修正テーブルを形成するテーブル作成ステップと、この作成された色修正テーブルと上記色変換テーブルとを重畳適用して上記色画像データから上記印刷用色画像データに色修正する色修正ステップとを具備する構成としてもよい
【0028】
この例では、入力される色画像データがカラー画像を複数の画素に分解した各画素を所定の要素色に色分解した多階調のデータであり、所定の要素色のドット状の記録材を印刷媒体上に付着せしめて同カラー画像を印刷するプリンタが必要とするのは低階調値の印刷用色画像データであるとしたとき、上記色画像データを上記印刷用色画像データに変換する印刷用色画像データ出力プログラムに適用されるというものである。
【0029】
ここにおいて、同印刷用色画像データ出力プログラムでは、実測色データ取得ステップにて所定の複数の測色用階調値の色画像データに基づく印刷結果に対する実際の測色データを取得するとともに、標準色データ取得ステップにて標準印刷結果に対する測色データを取得すると、色修正対応関係演算ステップでは上記実測色データと上記標準色データとの対応関係に基づいて上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られるように上記色画像データを変更するための修正対応関係を演算するため、テーブル作成ステップではこの対応関係に基づいて上記色画像データを変更する色修正テーブルを形成し、この作成された色修正テーブルと上記色変換テーブルとを重畳適用して色修正ステップが上記色画像データから上記印刷用色画像データに色修正する。
【0030】
すなわち、通常どおりの色画像データからの印刷用色画像データへの変換に加え、演算された修正対応関係を重畳適用している。この場合、色修正テーブルと色変換テーブルとが実質的に重畳適用されるのであればよいから、適用順序は特に問わないし、別々にテーブルを適用しても良いし、テーブルを結合してから一度に適用するといった方法でも構わない。むろん、かかる機能を含めた印刷装置を実現することも可能であり、カラー画像を複数の画素に分解した各画素を所定の要素色に色分解した多階調の色画像データを入力する色画像データ取得手段と、所定の要素色の低階調値の印刷用色画像データに基づいてドット状の記録材を印刷媒体上に付着せしめて同カラー画像を印刷するカラー印刷手段と、上記色画像データと上記印刷用色画像データとの間の要素色の相違を解消させる色変換手段と、上記色画像データと上記印刷用色画像データとの間の階調値の相違を解消させる階調変換手段と、所定の複数の測色用階調値の色画像データに基づいてパッチを印刷せしめる測色用パッチ印刷手段と、印刷されたパッチに基づいて実際の測色データを取得するパッチ測色データ取得手段と、色画像データに基づく標準印刷結果に対する測色データを取得する標準色データ取得手段と、上記実測色データと上記標準色データとの対応関係に基づいて上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られるように上記色画像データを変更するための修正対応関係を演算する色修正対応関係演算手段と、この対応関係を上記色画像データから上記印刷用色画像データへの変換に反映させる色修正手段とを具備する構成としてもよい
【0031】
上記のように構成した発明においては、通常時、色画像データ取得手段にてカラー画像を複数の画素に分解した各画素を所定の要素色に色分解した多階調の色画像データを入力し、カラー印刷手段にて所定の要素色の低階調値の印刷用色画像データに基づいてドット状の記録材を印刷媒体上に付着せしめて同カラー画像を印刷する。ここで、色変換手段は上記色画像データと上記印刷用色画像データとの間の要素色の相違を解消させ、階調変換手段は上記色画像データと上記印刷用色画像データとの間の階調値の相違を解消させる。一方、測色用パッチ印刷手段は所定の複数の測色用階調値の色画像データに基づいてパッチを印刷せしめ、この印刷されたパッチに基づいてパッチ測色データ取得手段にて実際の測色データを取得すると、標準色データ取得手段が標準印刷結果に対する測色データを取得するので、色修正対応関係演算手段は上記実測色データと上記標準色データとの対応関係に基づいて上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られるように上記色画像データを変更するための修正対応関係を演算し、色修正手段がこの対応関係を上記色画像データから上記印刷用色画像データへの変換に反映させることになる。
むろん、かかる手法を実現する方法として発明を構成することも当然可能であり、カラー画像を複数の画素に分解した各画素を所定の要素色に色分解した多階調の色画像データを入力する色画像データ取得工程と、所定の要素色の低階調値の印刷用色画像データに基づいてドット状の記録材を印刷媒体上に付着せしめて同カラー画像を印刷するカラー印刷工程と、上記色画像データと上記印刷用色画像データとの間の要素色の相違を解消させる色変換工程と、上記色画像データと上記印刷用色画像データとの間の階調値の相違を解消させる階調変換工程と、所定の複数の測色用階調値の色画像データに基づいてパッチを印刷せしめる測色用パッチ印刷工程と、印刷されたパッチに基づいて実際の測色データを取得するパッチ測色データ取得工程と、標準印刷結果に対する測色データを取得する標準色データ取得工程と、上記実測色データと上記標準色データとの対応関係に基づいて上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られるように上記色画像データを変更するための修正対応関係を演算する色修正対応関係演算工程と、この対応関係を上記色画像データから上記印刷用色画像データへの変換に反映させる色修正工程とを具備する構成としてもよい
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、印刷結果を測色して得た実測色データを取得した上で所定の演算を施すことにより、ハードウェアに依存することなく機体差に対応した色ずれを解消させるために利用することが可能な色修正テーブルを作成することが可能な色画像データ修正装置を提供することができる。さらに、複数の測色用階調値を設定するにあたり、データ変化に対する測色結果の変化量が大きく、かつ、取得した実測色データに基づく量子化誤差が大きくならない領域にて密に設定することにより、測色用階調値を減らして演算量を低減しつつ、量子化誤差の悪影響を排することで精度を上げた演算が可能となる
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる色修正テーブル作成プログラムの概略フローを示しており、この色修正テーブル作成プログラムは印刷システムの一部を構成する。同印刷システムはパーソナルコンピュータ本体(以下、パソコンと呼ぶ)とプリンタとから構成され、まず、これらのパソコンとプリンタの構成について説明する。
【0037】
図2は典型的なパソコン10の概略構成を示している。パソコン10は演算処理の中枢をなすCPU11を備えており、このCPU11にはCPUバス12を介して二次キャッシュ13やデータバスユニット14やシステムコントローラ15が接続されている。近年のパソコンでは処理効率を向上させるためにCPUバス12のクロックスピードを上げており、遅いメモリ16はデータバスユニット14やシステムコントローラ15を介してCPU11によってアクセスされるようになっている。なお、このメモリ16にはバイオスエリアなどのROMエリアとともにRAMエリアも含まれている。
【0038】
同様にインターフェイス類も速いCPUバス12と直に接続することはできず、データバスユニット14やシステムコントローラ15によって汎用高速バスであるPCIバス17が提供されている。このPCIバス17にはパソコン10自体が直接持つPS/2ポートやパラレルポートやシリアルポートなどの通信用インターフェイスとともにフロッピーディスクを接続するための共通インターフェイス18が接続され、また、特に高速性を要求されるハードディスクやCD−ROMを接続してDMA転送させるためのバスマスタ19も接続されている。
【0039】
PCIバスには直にPCIデバイス21を接続できるほか、ISAブリッジ22を介してデータ幅の狭い旧式の汎用バスであるISAバス23を提供しており、このISAバス23を介してISAデバイス24を接続できるようになっている。図3はこのパソコン10に対する周辺機器を示しており、キーボード25とマウス26はPS/2ポートを介して、プリンタ27はパラレルポートを介して、モデム28はシリアルポートを介してそれぞれ共通インターフェイス18に接続されている。スキャナ29はPCIデバイス21としてのSCSIカード21aを介してPCIバス17に接続され、このSCSIカード21aに対しては各種の外部機器を接続可能であり、光磁気記憶装置32などを接続したりすることができる。また、ディスプレイ31は、ディスプレイコントローラカード21bを介して接続され、ハードディスク19aとCD−ROMドライブ19bはバスマスタ19を介してPCIバス17に接続されている。
【0040】
ISAデバイス24としてはさまざまな機器が提供されているが、PCMCIAカード24aを利用すればPCMCIAカードソケットを33を接続でき、画像データを記録したメモリカード34を装着してデータの入出力が容易になる。このメモリカード34はデジタルスチルカメラ35であるとか、他のモバイルパソコンなどからのデータを入力することも容易である。パソコン10にはこれらの他にもビデオカードを介して外部ディスプレイを接続する他、LANカードを接続してネットワークに接続することが可能であるし、赤外線通信装置を介して他の外部機器と接続したりすることも可能である。
【0041】
以上がパソコンシステムのハードウェアの概略構成であり、かかるハードウェアを前提として、パソコン10上では図4に示す態様でソフトウェアが実行されている。すなわち、上記ハードウェア41を基礎としてバイオス42が実行され、その上層にてオペレーティングシステム43とアプリケーション44が実行される。基本的にはオペレーティングシステム43がバイオス42を介するか直にハードウェア41とアクセスし、アプリケーション44はこのオペレーティングシステム43を介してハードウェア41とデータなどのやりとりを行う。例えば、ハードディスク19aからデータを読み込むには、オペレーティングシステム43を介してハードウェア41にアクセスする。この他、オペレーティングシステム43にはハードウェア41を制御するための各種のドライバを組み込むことが可能であり、組み込まれたドライバ類はオペレーティングシステム43の一部となって各種の制御を実行する。ドライバの類としてはビデオカードを介して外部のディスプレイへの表示を制御するディスプレイドライバであるとか、プリンタ27への印字制御を実行するプリンタドライバなどが組み込まれている。
【0042】
一方、プリンタの概略構成を図5に示し、印刷ヘッドの構成とインク吐出原理を図6と図7に示している。このプリンタ50はカラーインクジェットプリンタであり、上述したプリンタ27と同様にパソコン10のパラレルポートに接続される。プリンタ50にはパソコン10のパラレルポートと接続するためのパラレルインターフィエス51が備えられ、コマンドや印刷データの送受をパラレル通信で行う。このパラレル通信は、単方向通信のセントロニクス方式や、ニブル、ECB、EPPといった双方向通信を実行可能なインターフェイスとなっている。パラレルインターフェイス51はゲートアレイ52に接続され、このゲートアレイ52を介してバス54に接続されている。バス54には、CPU55とともにシステムROM56とキャラジェネROM57とD−RAM58が相互に接続され、CPU55はD−RAM58をワークエリアやバッファとして使用しつつシステムROM56に書き込まれたプリンタ制御プログラムを実行し、キャラジェネROM57に書き込まれたフォントデータなどを利用しながら印字を行わせる。
【0043】
具体的な印字メカニズムはゲートアレイ52を介して電気的に制御されるようになっており、印刷用紙に対してキャリッジモータ59によって印刷ヘッドユニット61を往復動作(主走査)させつつ、ペーパーフィードモータ62によって印刷用紙を送る(副走査)ことにより、印刷用紙のほぼ全面上に印刷を行えるようになっている。印刷ヘッドユニット61は三つの印刷ヘッド61aから構成されており、各印刷ヘッド61aには色インクタンク61a1からノズル61a2へと至る微細な管路61a3が形成されており、同管路61a3の終端部分にはインク室61a4が形成されている。このインク室61a4の壁面は可撓性を有する素材で形成され、この壁面に電歪素子であるピエゾ素子61a5が備えられている。このピエゾ素子61a5は電圧を印加することによって結晶構造が歪み、高速な電気−機械エネルギー変換を行うものであるが、図7に示すようにかかる結晶構造の歪み動作によって上記インク室61a4の壁面を押し、当該インク室61a4の容積を減少させる。すると、このインク室61a4に連通するノズル61a2からは所定量の色インク粒が勢いよく吐出することになる。このポンプ構造をマイクロポンプ機構と呼ぶことにする。
【0044】
なお、一つの印刷ヘッド61aには独立した二列のノズル61a2が形成されており、各列のノズル61a2には独立して色インクが供給されるようになっている。従って、三つの印刷ヘッド61aでそれぞれ二列のノズルを備えることになり、最大限に利用して六色の色インクを使用することも可能である。一例では、左列の印字ヘッドユニットにおける二列を黒インクに利用し、中程の印字ヘッドユニットにおける一列だけを使用してシアン色インクに利用し、右列の印字ヘッドユニットにおける左右の二列をそれぞれマゼンタ色インクとイエロー色インクに利用して四色の色インクを使用することが可能であるし、六色の色インクを使用するのであれば、左列の印字ヘッドユニットにおける左列を黒インクに利用しつつ右列をシアン色インクに利用し、中列の印字ヘッドユニットにおける左列をマゼンタ色インクに使用しつつ右列をライトマゼンタ色インクに利用し、右列の印字ヘッドユニットにおける左列をライトシアン色インクに利用しつつ右列をイエロー色インクに利用するというようにすればよい。
【0045】
印刷ヘッドユニット61が接続されるゲートアレイ52には、これらの他にもシステムが利用するクロックなどを発生するタイマーカウンタ63や設定を記憶する不揮発性のEEPROM64や操作パネル65が備えられている。これらのパソコン10とプリンタ50とをパラレル接続ケーブル70で接続することにより、パソコン10上のアプリケーション44から印刷処理を実行するときの概略フローが図1に示すようになる。
【0046】
まず、ステップ110の実測色データ取得処理にて後述するパッチについての測色データが読み込まれると、ステップ120では予め各パッチについての標準の測色データが読み込まれ、ステップ130では両者の一致具合とずれ具合から演算を行い、標準の色再現が可能となるように印刷データの側を予め修正するための対応関係を演算し、ステップ140でこの対応関係を利用しやすい色修正テーブルとして作成することになる。図8はかかる手順を踏まえつつプリンタドライバ内に組み込みやすく書き直した概略フローチャートを示しているとともに、図9は処理とファイルとの対応関係を示している。以下、同フローチャートを基準として各処理をより詳細に説明していく。
【0047】
まず、測色すべきパッチを印刷させることから開始する。これは図10に示すパッチ印刷制御処理200で行なう。このプリンタドライバでは、プリンタ50が複数の印刷モードを備えていることに対応して各印刷モードでパッチ印刷を行うべくステップ202にて印刷モードと印刷モードの数M0を取得する。具体的には解像度の変化に対応しており、プリンタ50が720DPI,1440DPIの各モードに対応しているのに応じて、各モードごとに同一の大きさで同一位置にパッチを印刷させることになる。印刷モード自体はプリンタ50とパラレル通信をして取得しても良いし、予め複数のプリンタに対応して印刷モードのデータを用意しておき、これから該当するデータを読み込むようにしても良い。読み込むデータは、少なくともプリンタ50に対してモード設定するためのコマンドデータと解像度の情報があればよい。
【0048】
次に、ステップ204にてループカウンタとしての変数iに「1」をセットし、ステップ206にて給紙コマンドを発行して各モードを繰り返すループ処理を実行する。各モードを繰り返す前に一度だけ給紙コマンドを発生するが、これによって図11に示すように一枚の用紙だけが補給されつつ、各印刷モードごとにパッチ群を繰り返して印字していくことになる。この例では印刷モードが少ないこともあって一枚の用紙しか補給しないことを前提にしているが、印字モードごとに別の用紙を補給するのではなければよく、多数の印字モードがあったりパッチ群の数が多い場合には複数の用紙を利用することも可能である。
【0049】
各印刷モードごとに行なうループ処理内では、ステップ208にてi番目の印刷モードの設定コマンドを発生し、プリンタ50に印刷モードの変更を指示する。印刷モードの設定コマンドは先に読み込んでおいたコマンドデータが対応し、ステップ210では解像度に対応したカラーパッチ印刷データを送出する。このプリンタ50では720DPIと1440DPIをサポートしているので、1cm角のパッチを印字しようとする、前者では720×1÷2.5=288ドット角となるし、後者では1440×1÷2.5=576ドット角ということになる。カラーパッチ印刷データはドット単位で色インクを指定するため、解像度の相違に応じて構成ドットもこれに対応させたものとして送出する。
【0050】
ところで、カラーパッチは図11に示すように約1cm角とした複数のパッチであり、各パッチごとに色を変えて印刷する。むろん、一つのパッチは一色の色インクだけを使用し、各色インクごとに階調値を変えて印刷する。例えば、シアン色インクを使用して低階調(濃い)から高階調(薄い)へと順に印刷し、以下、マゼンタ色インク、イエロー色インク、黒インクといった順序である。なお、インクジェットプリンタは通常はドットを付すか否かの二階調であり、高階調値を再現するには単位面積当たりのドット付与数で調整するハーフトーン処理で対処する。
【0051】
このように低階調(薄い)から高階調(濃い)へと順に印刷するにあたっては、予め一定の階調間隔ごとにパッチを印刷することも可能であるし、それが普通であろう。しかし、本実施形態においては、以下に示す手法で階調値を決定する。まず、図12はシアン色インクを使って256階調の全てを印刷したときにおける測色データ値をいわゆる三刺激値(XYZ値)で示している。これに対して図13は1階調値変化するごとにXYZ値がどれだけ変化するかを示している。図13から読みとれるのは階調値「50」近辺までは1階調値の変化によってXYZ値も大きく変化しているが、階調値「50」を越えると変化量は極めて小さくなってしまうことである。このような関係から、階調値「50」を越えればどの階調値を選んでもほぼ階調値に比例した変化量となるが、階調値「50」近辺まではそのような比例関係には無いことが分かる。そして、高階調値にて沢山の階調値を選んだとしても、そこから得られる実測色データと標準色データとの対応関係はある一定の比例的な対応関係に過ぎない。これに対して低階調値の側で階調値を少ししか選択しないとすると実測色データと標準色データとの対応関係を定めるにあたって誤差が生じやすくなる。
【0052】
ただし、1階調値変化するごとにXYZ値が大きく変化しすぎると、測定に含まれる誤差が大きくなり、図14に示すようないわゆる量子化誤差となって後々の演算に悪影響を及ぼす。従って、量子化誤差が大きくなる極めて低階調な領域では再度階調値を選択する間隔を広めるようにする。以上の方針に基づき、概略的には極めて低階調の領域では間隔を広め、これを過ぎたら間隔を狭め、中階調から高階調の側で間隔を広めて設定することにする。なお、各色インクに対して必ずしも一律の階調値を選択する必要はないが、一般的には概ね同じ傾向が見られることになるため、本実施形態においては各色共通の階調値を選択することとし、以下においてdg[1]〜dg[n]として表示する。
【0053】
ステップ210ではかかるカラーパッチを印刷モードごとに印刷し、ステップ212にてループカウンタの値を1つ増加する。ステップ214ではループカウンタと印刷モード数M0とを比較して全ての印刷モードを終えたか判定し、まだ残っていればステップ208以下を繰り返す。また、全ての印刷モードを終了していればステップ216にてプリンタ50に排紙コマンドを送出し、印刷したカラーパッチを排出せしめてこのパッチ印刷制御処理を終了する。
【0054】
図8に戻ると、パッチ印刷を終えたらステップ300では測色を待機する。測色はカラーパッチの各パッチを測色器で測色する処理であり、これは操作者が本プログラムの力を借りることなく実施する操作である。測色器はステップ500とステップ600にて測色データを出力する必要があり、図15に当該測色器における処理フローを示すとともに、図16に出力するデータ構造を示している。
【0055】
測色器で測定する際、まず、ステップ302にて色座標を選択する。通常であれば、XYZ値であるとかLab座標系を選択することになるが、以下においては説明がまわりくどくならないようにするためにCMY座標系で出力されるものと仮定して説明していく。ステップ304にて測色を開始するものと判断すると、ステップ306では新たな計測か否かを判断し、新規であればステップ308にてデータカウンタとしての変数iに「0」をセットする。読み取られた測色値は配列変数DT[i]に代入され、以後はステップ310にて変数iの値を「1」ずつ増やしていくことになる。このため、データカウンタとしての変数iに「0」をセットすれば既存の値にかかわらず上書きされていくことになる。
【0056】
測色は図示しない測色用のスイッチを操作して行い、これはトリガを発生させる。すなわち、操作者が測色するために同スイッチを操作すればトリガが発生し、内部ではステップ312にてこのトリガを待って得られた測色値をステップ314にてi番目の配列変数DT[i]に代入する。このとき測色器自体は一定のセンサによって計測を行なうので表色空間はXYZというように固定的であり、ただ選択した色座標空間に応じてLab座標系などに変換して出力することになる。本実施形態においては、説明の簡略化のためとりあえず、CMYの座標系の値となって配列変数DT[i]に代入される。
【0057】
カラーパッチが残っている限りはステップ316にて追加ありと判断し、ステップ310以下を繰り返す。すなわち、変数iの値を「1」ずつ増やしていきながら配列変数DT[i]に測色値を代入していく。そして、全てのカラーパッチについて測色したら、ステップ318にて変数DTnに現在のデータカウンタの値を代入することにより、この変数DTnが測色データの数を表すものとなる。
【0058】
一方、測色を終えた場合には、ステップ304の判断を経てステップ320にてデータ送信を行なうか否かを判断し、データ送信を行う場合にはステップ322にてループカウンタとしての変数iに「0」をセットし、以下のループ処理で測色データDT[i]を順次送信する。このときのデータフォーマットを図16に示しており、同図に示すようにステップ324ではデータ番号と測色データと区切りを繰り返して送信する。そして、ステップ326ではループカウンタの変数iを順次増加させており、ステップ328では上記変数DTnと比較してこれを越えたと判断したらループを抜ける。
【0059】
測色器がこのデータ送信を行なう場合、パソコン10側の処理は図8に示すステップ500の測色器キャリブレーションデータ入力処理とステップ600の測色データ入力処理が該当する。一般に測色器などの外部機器からデータを入力する場合は図2に示すシリアルポートと接続してシリアル通信することが多い。むろん、測色器の側にフロッピーディスクドライブが付属していてフロッピーディスク経由でデータをやりとりするものであっても構わない。
【0060】
ところで、ステップ500では測色器キャリブレーションデータ入力処理を実行し、その前にステップ400ではメディア情報入力処理を実行しており、これらについて説明する。まず、メディア情報入力処理では、操作者に対して印刷用紙(メディア)の種類を問合せる画面表示を行いつつ、キーボード25やマウス26による入力を待って印刷用紙が何であるかという情報を取得する。従って、表示される印刷用紙は特定された数種類のものであり、該当する印刷用紙については予め標準の測色器で測色された測色器キャリブレーションデータを用意してある。
【0061】
一方、カラーパッチは、図11に示すように1cm角のパッチが並べられて印刷されるが、最初のパッチは枠部だけ印刷した空白のパッチであり、これが実際に使用する測色器のキャリブレーションパッチとなる。このキャリブレーションパッチを測色した測色データは、図16に示すデータフォーマットにおいて測色データ[0]となっており、厳密に言うと、測色データ[0]の入力処理がステップ500の測色器キャリブレーションデータ入力処理に該当し、測色データ[1]以降の入力処理がステップ600の測色データ入力処理に該当することになる。
【0062】
空白のパッチについて測色された測色データ[0]は、メディアの実測色データに他ならず、測色器自体に読み取り誤差が生じていなければ入力されたメディア情報に対応するキャリブレーションデータと一致する。しかし、測色器自体に経年変化が生じることがあり、この場合に特別のキャリブレーションをするのは手間である。本実施形態のように、最初に空白のパッチを測色させることにしておくとともに、その測色データでキャリブレーションできるようにしておけば、極めて簡易で正確に、かつ、まったく意識することなく測色を行うことができる。空白のパッチはこのような目的からすれば一番最初に配置されるのが最も好都合であるが、場合によっては印刷用紙上の複数箇所に散らしめることにより、測色環境の微妙な相違が与える影響も測定し得ることになる。
【0063】
以上のキャリブレーションは色修正対応関係の演算とともにステップ800にて実行される。ここでは、図9に示すように実測色データ修正と、色修正対応関係演算・テーブル作成と、メディア別LUT作成とが実行される。まず、前提としてキャリブレーションを実行するため、図17に示す実測色データ修正処理を実行する。上述したように入力されたメディア情報に基づいて標準の測色器で測色された測色器キャリブレーションデータが特定されると、測色データ[0]とのずれを求める。
【0064】
すなわち、当該メディアのものとして用意されている標準白色データがCws,Mws,Yws とし、測色データ[0]がCwu,Mwu,Ywu であるならば、それぞれの値をステップ802とステップ804にて読み込み、両者の比を一律な補正係数とする。すなわち、以降の実測色データCu0,Mu0,Yu0 についてキャリブレーションに基づく補正を施した修正実測色データCu1,Mu1,Yu1 を求めるには、ステップ806に示すように、
Cu1=(Cws/Cwu)×Cu0 (Cu1>255 then Cu1=255)
Mu1=(Mws/Mwu)×Mu0 (Mu1>255 then Mu1=255)
Yu1=(Yws/Ywu)×Yu0 (Yu1>255 then Yu1=255)
として求める。実際の作業においては、補正係数にあたるCws/Cwu,Mws/Mwu,Yws/Ywu を求めておき、実測色データファイルから実測色データを読み込んで補正係数を乗算し、その積を修正実測色データファイルに書き込んでいく。
【0065】
次に、この実測色データファイルと印刷用紙ごとに用意されている標準色データファイルとを使用して色修正対応関係を演算する。図18は色修正対応関係を演算するにあたってラグランジュ補間式を利用する場合のフローチャートを示しており、図19は具体的なコーディングリストの要部を示している。まず、色修正対応関係の演算について簡単に説明する。使用する色インクの吐出量が揃った標準プリンタを用意し、この標準プリンタを使用して全階調値(256階調)にわたってカラーパッチを印刷させるとともに、測定精度に狂いのない測色器を使用して各カラーパッチを測色した標準色データ(DT[0]〜DT[255])を用意する。なお、以下においてはデータを一体として説明するが、それぞれはCMYについての個別のデータを含んでいる。
【0066】
一方、実際にキャリブレーションしようとするプリンタ50では先のようにして定めておいた複数の階調値(dg[1]〜dg[n])でカラーパッチを印刷させ、これを測色して実測色データ(dt0[0]〜dt0[n])とするとともに、上述した修正を行って修正実測色データ(dt1[0]〜dt1[n])とする。そして、この修正実測色データ(dt1[0]〜dt1[n])と標準色データ(DT[0]〜DT[255])とを比較し、最も誤差の少ない組合せを見つけ、その場合の標準色データの階調値(dg_s[1]〜dg_s[n])を見つける。
【0067】
ここでパッチ印刷のために与えた階調値(dg[1]〜dg[n])と上のようにして一致したものの階調値(dg_s[1]〜dg_s[n])との関係は、このプリンタ50である階調値(dg[1]〜dg[n])の印刷を行おうとすると、実際に印刷されるのは標準プリンタで印刷される階調値(dg_s[1]〜dg_s[n])の色となってしまうということであり、これは色ずれが生じていることを表している。
【0068】
しかしながら、この対応関係を逆手に取り、所望の色を再現したいのであれば与える階調値を予め修正しておけばよい。この修正するための対応関係を演算にて求めようというのである。この対応関係を演算で求める場合、第一の手法として高次補間式を利用する手法があげられる。この高次補間式としてラグランジュ補間式を利用するとすると、n 個の点(dg[1],dg_s[1])…(dg[n],dg_s[n])が与えられれば、dg[i]=P(dg_s[i]) (i=0,1,…n-1)
を満たすn-1 次の多項式P(x)=(Fn-1)・x**(n-1)+(Fn-2)・x**(n-2)+…+F1・x+F0が一意的に定まる。これを閉じた一般式で表し、
【数1】
Figure 0004171854
とすると、ラグランジュ補間式となる。なお、右辺のΠ{(x-xj)/(xi-xj)}は、(x-xj)/(xi-xj)をj=i 以外の全てのjについて掛け合わせたものを意味する。
【0069】
従って、このラグランジュ補間式を利用すると、所望の階調値(0〜255)における標準色データ(DT[0]〜DT[255])と一致することになる印刷結果を得るために与えるべき修正階調値(dg_L[0]〜dg_L[255])が分かる。そして、このテーブルこそパラメータテーブルを表すことになる。図18に示すフローチャートで示すと、ステップ820では修正実測色データ(dt1[0]〜dt1[n])と標準色データ(DT[0]〜DT[255])とを比較して対応する階調値(dg_s[1]〜dg_s[n])を見つける作業を実行し、ステップ822ではラグランジュ補間式を利用して所望の階調値(0〜255)において色ずれを生じさせない階調値(dg_L[0]〜dg_L[255])を得る。図19は具体的なコーディングリストを示しているが、yとしてdgを、xとしてdg_sを代入し、所望の階調値をtに代入すれば対応する階調値がsum に入力される。
【0070】
一方、色修正対応関係を求めるには以上のような高次補間式を利用する以外にも可能である。図20は最小二乗法にて回帰係数を求め、補正式にて所望の階調値(0〜255)における標準色データ(DT[0]〜DT[255])を得るために与えるべき階調値(dg_r[0]〜dg_r[255])を得るフローを示している。
最小二乗法自体は、上述したものと同様に
P(x)=(Fn-1)・x**(n-1)+(Fn-2)・x**(n-2)+…+F1・x+F0
なる関係があるときに誤差が最も少なくなるような係数(Fn-1,Fn-2,…F1,F0)を得る処理であり、この係数を回帰係数と呼んでいる。具体的なコーディング例を図21に示している。この場合、n 個の組(dg[1],dg_s[1])…(dg[n],dg_s[n])を行列xとして与えることにより、回帰係数b1,b0 が求められる。ステップ840ではn 個の組(dg[1],dg_s[1])…(dg[n],dg_s[n])を用意しておき、ステップ842にて図21に示すコーディングリストに従って回帰係数b1,b0 を算出する。そして、ステップ846にて同回帰係数b1,b0 を用いた一次補間式に基づき、所望の階調値(0〜255)において色ずれを生じさせない修正階調値(dg_R[0]〜dg_R[255])を得る。
【0071】
図9を参照すると、色修正対応関係演算とテーブル作成が終了することにより、上記対応関係からなるパラメータテーブルが作成されることになり、続いてメディア別LUT作成を実施する。ここには二つの要素が含まれている。一つ目は色変換テーブルとしての標準LUTが用意されているため、上述した色ずれを解消するために上記パラメータテーブルを適用することである。パラメータテーブルの適用は、標準LUTにはある階調値を出力するように記載されていれば、その階調値に対応する色を現実に出力するように、同階調値を引数として上記パラメータテーブルに書き込まれている修正階調値(dg_L[0]〜dg_L[255]またはdg_R[0]〜dg_R[255])で書き換える。
【0072】
二つ目は、メディア別にLUTを作成する点である。本実施形態においては標準LUTだけを備えており、メディア別のLUTを備える代わりにメディア別情報として他のメディアやモードに応じた修正情報を備えるようにしている。具体的には、以上のようなパラメータテーブルと同様の一次元補正テーブルである。この一次元補正テーブルにはメディアにおける物理的特性、例えば色インクの吸収量の相違によって色ずれが生じることを考慮し、この物理的特性による影響を解消するように階調値を修正する対応関係が記録されている。例えば、メディアがOHPシートであるとすれば、メディア内部に吸収されることなく表面上に広がるためドット面積が大きくなりがちとなるから、全階調にわたってその影響分を階調値として差し引きすることになる。
【0073】
また、これ以外にも例えば印刷モードの相違によって上述したような階調値ごとの一致に基づく補正関係だけからは単純に修正しきれない要因もあり、これを解消させるような補正テーブルを利用しても良い。この場合、印刷可能なモードごとに別々にLUTを用意しておくことになる。さらに、他の一例として、単色だけであれば上記修正で完全に修正できるはずであるが、混色させると修正量が大きくなりすぎるといったことが経験的には認められ、修正量を低減させる調整に利用可能である。
【0074】
メディア別LUT作成の処理では、上記パラメータテーブルと標準LUTとメディア別情報とを入力し、標準LUTに対してパラメータテーブルとメディア別LUTの一次元補正テーブルを適用して複数のメディア別LUT#1,#2…を作成する。すなわち、メディア別LUT作成の処理では、図22に示すようにステップ902にてパラメータテーブル(dg_L[i],dg_R[i] )に基づいて標準LUTの値を書き換え、次いでステップ904にてメディア別情報(MD[i] )に基づいて上記標準LUTの値を再度書き換える。むろん、パラメータテーブル(dg_L[i],dg_R[i] )とメディア別情報(MD[i] )とを合体した修正用のテーブルを作成した上で標準LUTの値を一度だけ書き換えることも可能である。
【0075】
図8に戻ると、以上の処理を経てパッチ印刷制御からメディア別LUT作成までの全処理が完了し、キャリブレーション機能を含んだメディアごとの色変換テーブルが作成されることになる。本発明は、LUTという色変換テーブルを作成することを必須とするものではなく、このようなLUTを修正するための色修正テーブルを作成することができればよい。従って、実現態様は各種のものを含んでいる。本実施形態のように、色変換テーブルを作成するプログラムというのもその一態様である。この意味では本プログラムは独立実行可能なユーティリティとして実現されることが可能であるが、印刷処理用のプリンタドライバとして実現することも可能である。
【0076】
図23はプリンタドライバへの組み込み例を示している。このプリンタドライバでは、起動時あるいは呼び出し時に、ステップ1005にて印刷処理か否かを判断し、印刷処理でないときには上述したのと同様にパッチ印刷から色修正テーブルの作成まで実施する(ステップ1010〜1030)。ここで本処理における各ステップと図8に示す処理との対応付けを明らかにしておくと、ステップ1010にて実施するパッチ印刷処理はステップ200のパッチ印刷制御に相当し、ステップ1015にて実施する実測色データ取得処理はステップ600の実測色データ入力処理に相当し、ステップ1020にて実施する標準色データ取得処理はステップ700の標準色データ読込処理に相当し、ステップ1025にて実施する色修正対応関係演算処理とステップ1030にて実施するテーブル作成処理はステップ800の実測色データ修正・色修正対応関係演算・テーブル作成処理に相当している。
【0077】
また、印刷処理を実行するときには、ステップ1035にて色画像データを入力し、ステップ1040にて色変換する。色画像データが一般的なRGB256階調であるとするとプリンタ50ではCMYK2階調の印刷用色画像データが必要となるので、色変換と階調変換が必要になる。ステップ1040では、RGB256階調の色画像データをCMYK256階調の色画像データに変換する。このとき上述したような標準LUTを利用して色変換すればよい。次のステップ1045ではステップ1030で作成しておいた色修正テーブルを使用してCMYK256階調の色画像データを修正する。この場合も各色ごとに一次元補正テーブルが用意されているので、出力階調値を引数として各テーブル値を参照して色画像データを書き換えればよい。この後、ステップ1050ではCMYK256階調をCMYK2階調へとハーフトーン化し、ステップ1055ではハーフトーン化したデータをパラレル通信でパソコン10からプリンタ50へと送信する。
【0078】
一方、プリンタ50の側ではこのCMYK2階調の印刷用色画像データを入力すると、キャリッジモータ59で印刷ヘッドユニット61を左右に桁移動させながらペーパーフィードモータ62で用紙送りを行い、印刷用紙の所望の位置に印刷ヘッドユニット61を動かしつつ色インクのドットを付着させていく。この際、印刷ヘッドユニット61の個体差によって印刷用色画像データが直接に表そうとしている色再現はされていないが、この印刷用色画像データは上述したように印刷ヘッドの個体差を解消するように色画像データに対して修正が施された結果物となっており、印刷結果自体は色画像データに対応する色再現性が得られるようになっている。
【0079】
以上はソフトウェア処理を前提に本発明の処理を説明したが、ハードウェア構成で実現することも可能である。図24はプリンタ内にハードウェア構成で組み込む場合の概略ブロック図を示している。このプリンタ80は、一般的な印刷機能を実現する構成として、インターフェイスやメモリからなる色画像データ取得回路81と、色画像データの表色空間と階調を変更するためにゲートアレイ回路などで実現される色変換回路82と階調変換回路83と、印刷用紙を送りながら印刷ヘッドを駆動して印刷するためにメカを主とする構成で実現されるカラー印刷機構84を備えている。また、色変換回路83で色変換する際にキャリブレーションを含めて行うようにするため色修正回路85を備えるとともに、修正情報としての色修正テーブルを作成するためパッチ測色データ取得回路86と標準色データ取得回路87と色修正対応関係演算回路88も備えている。これらは、パッチ測色データ取得回路86については外部から通信でデータを取得したりフロッピーディスクなどでデータを取得するような構成で実現でき、それら以外はゲートアレイ回路あるいはマイクロコンピュータを組み入れた演算ユニットなどを利用して実現する。一方、測色する対象となるカラーパッチについてはカラー印刷機構84に対して常に同じ制御を実施すれば可能であるから定型的な動作を実行させるためにゲートアレイ回路などで測色用パッチ印刷制御回路89を実現している。
【0080】
このように、プリンタ50にて所定の複数の測色用階調値のカラーパッチを印刷させ、そのカラーパッチを測色器で測色した実測色データを取得するとともに、全階調値に対応する測色データを取得して一致するものの階調値を参照すると、測色用階調値と同階調値との対応関係が対応関係を求めることができ、これによって意図する階調値の印刷結果を得られる修正対応関係を演算でき、これに従って色修正テーブルを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる色修正テーブル作成プログラムの概略の手続きを示すフローチャートである。
【図2】パソコンの概略ブロック図である。
【図3】パソコンへの周辺装置の接続状況を示す概略ブロック図である。
【図4】パソコンのソフトウェアの構成を示す図である。
【図5】プリンタの概略ブロック図である。
【図6】同プリンタにおける印字ヘッドユニットの概略説明図である。
【図7】同印字ヘッドユニットで色インクを吐出させる状況を示す概略説明図である。
【図8】本色修正テーブル作成プログラムの概略フローチャートである。
【図9】同色修正テーブル作成プログラムにおけるファイル入出力を示す図である。
【図10】パッチ印刷制御処理のフローチャートである。
【図11】カラーパッチの印刷状況を示す図である。
【図12】階調値の変化に対する実測色データの変化の対応関係を示すグラフである。
【図13】階調値の単位変化量に対する実測色データの変化量の対応関係を示すグラフである。
【図14】階調値ごとに生じうる量子化誤差の対応関係を示すグラフである。
【図15】測色器のメインフローチャートである。
【図16】測色器の出力する実測色データのデータフォーマットを示す図である。
【図17】実測色データ修正処理のフローチャートである。
【図18】ラグランジュ補間演算を利用する色修正対応関係演算処理のフローチャートである。
【図19】ラグランジュ補間演算のコーディングリストである。
【図20】最小二乗法を利用する色修正対応関係演算処理のフローチャートである。
【図21】最小二乗法のコーディングリストである。
【図22】メディア別LUT作成処理のフローチャートである。
【図23】プリンタドライバに組み込んだ場合のフローチャートである。
【図24】プリンタ自体にハードウェア回路として組み込んだ場合のブロック図である。
【符号の説明】
10…パソコン
11…CPU
12…CPUバス
13…二次キャッシュ
14…データバスユニット
15…システムコントローラ
16…メモリ
17…PCIバス
18…共通インターフェイス
19…バスマスタ
19a…ハードディスク
19b…CD−ROMドライブ
21…PCIデバイス
21a…SCSIカード
22…ISAブリッジ
23…ISAバス
24…ISAデバイス
24a…PCMCIAカード
25…キーボード
26…マウス
27…プリンタ
28…モデム
29…スキャナ
31…デジタルビデオカメラ
32…光磁気記憶装置
33…PCMCIAカードソケット
34…メモリカード
35…デジタルスチルカメラ
41…ハードウェア
42…バイオス
43…オペレーティングシステム
43a…プリンタドライバ
44…アプリケーション
50…プリンタ
50…プリンタ
51…パラレルインターフィエス
52…ゲートアレイ
54…バス
55…CPU
56…システムROM
57…キャラジェネROM
58…D−RAM
59…キャリッジモータ
61…印刷ヘッドユニット
61a…印刷ヘッド
61a1…色インクタンク
61a2…ノズル
61a3…管路
61a4…インク室
61a5…ピエゾ素子
62…ペーパーフィードモータ
63…タイマーカウンタ
64…EEPROM
65…操作パネル
70…パラレル接続ケーブル
80…プリンタ
81…色画像データ取得回路
82…色変換回路
83…階調変換回路
84…カラー印刷機構
85…色修正回路
86…パッチ測色データ取得回路
87…標準色データ取得回路
88…色修正対応関係演算回路
89…測色用パッチ印刷制御回路

Claims (1)

  1. カラー画像を複数の画素に分解した各画素を所定の要素色に色分解した多階調の色画像データに基づいて、各要素色ごとにドット状の記録材を印刷媒体上に付着せしめて同カラー画像を印刷するプリンタに対し、同プリンタにおける色ずれを修正するために上記色画像データを変更させる色画像データ修正装置であって、
    所定の複数の測色用階調値の色画像データに基づく印刷結果に対する実際の測色データである実測色データを取得する実測色データ取得手段と、
    標準印刷結果に対する測色データである標準色データを取得する標準色データ取得手段と、
    上記実測色データと上記標準色データとの対応関係に基づいて上記色画像データの意図する標準色の印刷結果を得られるように上記色画像データを変更するための修正対応関係を演算する色修正対応関係演算手段と、
    この対応関係に基づいて上記色画像データを変更する色修正テーブルを形成するテーブル作成手段と、
    を具備し、
    上記実測色データを取得する上記実測色データ取得手段と上記標準色データを取得する上記標準色データ取得手段では、上記標準色データ取得手段が取得した上記標準色データに対応する上記実測色データが測色される上記複数の測色用階調値として、階調値を表すデータ変化に対する測色結果の変化量が所定の変化量より大きく、かつ、階調値を表すデータの変化に対する取得した実測色データに基づく量子化誤差が所定の値より大きくならない階調領域にて、当該階調領域外に比べて密に設定することを特徴とする色画像データ修正装置。
JP01115999A 1999-01-19 1999-01-19 色画像データ修正装置 Expired - Fee Related JP4171854B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01115999A JP4171854B2 (ja) 1999-01-19 1999-01-19 色画像データ修正装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01115999A JP4171854B2 (ja) 1999-01-19 1999-01-19 色画像データ修正装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008110099A Division JP4572354B2 (ja) 2008-04-21 2008-04-21 色画像デ―タ修正装置、色画像デ―タ修正方法および色画像データ修正プログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000209450A JP2000209450A (ja) 2000-07-28
JP2000209450A5 JP2000209450A5 (ja) 2005-09-22
JP4171854B2 true JP4171854B2 (ja) 2008-10-29

Family

ID=11770267

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01115999A Expired - Fee Related JP4171854B2 (ja) 1999-01-19 1999-01-19 色画像データ修正装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4171854B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4453817B2 (ja) 2003-12-19 2010-04-21 セイコーエプソン株式会社 色画像データ修正装置、色画像データ修正方法および色修正テーブル作成プログラム。
JP4572322B2 (ja) * 2004-04-22 2010-11-04 セイコーエプソン株式会社 印刷制御方法、印刷制御装置、及びコンピュータープログラム
JP5087527B2 (ja) * 2008-11-28 2012-12-05 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 キャリブレーション装置、キャリブレーション方法及びキャリブレーションプログラム
JP5268695B2 (ja) 2009-02-13 2013-08-21 キヤノン株式会社 画像処理方法および画像処理装置
JP5538925B2 (ja) 2009-02-13 2014-07-02 キヤノン株式会社 画像処理装置および画像処理方法
US8824001B2 (en) 2011-07-19 2014-09-02 Seiko Epson Corporation Printing method, printing apparatus, and medium
JP6805000B2 (ja) * 2017-01-20 2020-12-23 株式会社クボタ 作業車

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000209450A (ja) 2000-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8896883B2 (en) Image processing apparatus, printing apparatus, and image processing method
US8570605B2 (en) Image correction method and image correction system
US20110075171A1 (en) Printing apparatus and calibration method
JP4171854B2 (ja) 色画像データ修正装置
JP2005119298A (ja) 印刷システムの演色を行なうトータルインキ制御方法
JP2000209450A5 (ja)
US7262881B2 (en) Method to determine a characteristic of a printing system
JP4572354B2 (ja) 色画像デ―タ修正装置、色画像デ―タ修正方法および色画像データ修正プログラム
JP4189674B2 (ja) 色修正データ作成装置、色修正データ作成方法、色修正データ作成プログラム、印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム
JP2008072602A (ja) 印刷装置に対する色調整
US20100225942A1 (en) Color conversion apparatus, recording medium storing computer program product, and color conversion method
US7194476B2 (en) Image processing method, program thereof and image processing apparatus
JP3988494B2 (ja) 色変換テーブル作成方法
JP2012095065A (ja) 画像処理装置および画像処理方法、並びにコンピュータープログラム
JP4041954B2 (ja) 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷システムおよび印刷制御プログラム
JP2000013627A (ja) 色変換方法
JP2005262757A (ja) 画像処理装置、方法、プログラムおよび記録媒体
WO2019021955A1 (ja) プレビュー装置、プレビュー方法、およびプレビュープログラム
JP4268715B2 (ja) 印刷制御方法および印刷装置
JP2005231319A (ja) 印刷装置、印刷システム及び印刷プログラム
JP7362365B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JPH11112822A (ja) 色変換テーブル作成方法、色変換テーブル作成プログラムを記録した媒体、色変換テーブル作成装置、色変換テーブル修正方法、色変換テーブル修正プログラムを記録した媒体および色変換テーブル修正装置
JP2005184144A (ja) 色画像データ修正方法、色画像データ修正装置および色修正テーブル作成プログラム。
JP2012222501A (ja) 画像処理装置、ルックアップテーブルの生成方法、印刷装置、画像処理方法および画像処理プログラム
JP2003283856A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050411

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071205

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080130

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080321

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080421

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080716

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080729

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130822

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees