JPH10323829A - 含浸複合板 - Google Patents

含浸複合板

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JPH10323829A
JPH10323829A JP13478397A JP13478397A JPH10323829A JP H10323829 A JPH10323829 A JP H10323829A JP 13478397 A JP13478397 A JP 13478397A JP 13478397 A JP13478397 A JP 13478397A JP H10323829 A JPH10323829 A JP H10323829A
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reinforcing fibers
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俊明 北洞
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度、弾性率等の物性に優れしかも面内等方
性であり、かつ後加工時の強化繊維の流動性にも優れた
含浸複合板を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂マトリックスおよび少なく
とも2種類の繊維長からなる強化繊維からなる含浸複合
板であり、該強化繊維は該含浸複合板中において実質的
にランダムに配置されており、かつそれらは部分的に一
方向に引き揃えられ、長さ10〜30mm、厚み0.3mm
以下の強化繊維束(A)と繊維長が5mm未満の強化繊維
(B)とからなり、全強化繊維中における強化繊維
(B)の割合が3〜10重量%である含浸複合板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は含浸複合板における
強化繊維の重量含有率が高く、含浸複合板内の強化繊維
の分散性が良好で強化繊維が交絡せず、板の面内に2種
類以上の長さを有する強化繊維が均一に分散されている
ため、すべての方向に対して強度、弾性率が均等であ
り、靱性に優れ、後加工時の強化繊維の流動性が良好な
含浸複合板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂をマトリックスとし
てガラス繊維を強化繊維とした含浸複合板には強化繊維
の形態及びその配向性の面から次のようなものが存在す
る。
【0003】強化繊維として連続繊維を使用し、繊維
が任意の配向性を持つものとして、一方向強化熱可塑性
プリプレグシートを同一方向にまたは強化繊維が直交ま
たは斜交する方向に積層された含浸複合板がある。この
ような含浸複合板は繊維の体積含有率を高くすることが
できる利点があり、繊維軸方向では弾性率、強度に優れ
た特性を有する。またシェル構造物への適用が可能であ
る。
【0004】強化繊維として連続繊維を使用し、これ
を織物などの強化形態として使用したものも強化繊維の
体積含有率を高くすることが可能であり、に記載した
強化繊維の直交積層品と同様に、繊維軸方向では弾性
率,強度において優れている。
【0005】強化繊維として連続繊維を使用する場
合、一般にスワールマットと称されている強化繊維を不
織布状にしたものがある。これは上記、の場合のよ
うに面内異方性を有しない特徴を持っているが、この場
合強化繊維の体積含有率がその製造方法に起因して高く
することができず、そのため弾性率や強度に限界があ
る。このような不織布の強化形態を持つものはスタンピ
ング成形に供されることが主である。
【0006】強化繊維として非連続繊維を使用するも
のとしてはチョップドストランドマットを使用するもの
がある。これは例えば25〜50mm程度の繊維長を持つ
ストランド(繊維束)が強化材として使用される。この
場合、成形時の流動性例えばスタンピング成形時の流動
性が良好であり、シェル構造物のみならず複雑な形状へ
の適用も容易である。
【0007】近年、従来の射出成形に代わるものとして
長繊維ペレットを用いた成形品も開発されている。これ
には従来の射出成形品に使用される強化繊維の平均繊維
長が数百ミクロン程度であったのに対して、十数mmから
数十mmの平均繊維長を有するものも開発されてきてい
る。長繊維ペレットを使用した場合、シェル構造物のみ
ならず複雑な形状への適用も非常に容易であり、生産性
に優れている利点がある。
【0008】また繊維の配向に関しても金型への樹脂の
注入の最適化などにより異方性を最小限にする努力がな
されている。しかしながら、成形時に強化繊維を樹脂に
より流動化させる機構が必須であるため、強化繊維の体
積含有率を高くすることができない。強化繊維の体積含
有率が低いこと及び前記の他の繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートと比較して、強化繊維の長さが短いために弾性率、
強度などの物性はスタンパブルシート(スタンピング成
形に供する繊維強化樹脂シート)と従来の射出成型品の
中間程度の大きさである。
【0009】また該長繊維ペレットを金型内にばらま
き、加熱・加圧することで複合板を得ることも試みられ
ているが、ペレット中のマトリックスを完全に溶融させ
るのに時間を必要とし、かつ流動性の不足と合いまって
満足すべき機械的物性と表面性が得られていない。
【0010】強化繊維とマトリックスから扁平なテープ
を製造して、該テープをカットして、射出成形あるいは
プレス成形などした複合板を作ることが知られている。
例えばSPIFLEXのカタログには0.125〜2mm
の厚さのテープを4〜8mmにカット、射出成形すること
が記載されている。しかしながら、射出成形時の強化繊
維の切断、損傷などが起因し満足すべき機械的物性が得
られていない。
【0011】一方、特開平2−143810号には、同
様のテープをカット後、金型中に散布し、圧縮成型して
得られる複合板が記載されているが、厚さの薄いテープ
を疑似等方性に配置させると、Z方向(板の厚み方向)
の強化繊維成分が実質存在しない。このため、Z方向に
垂直なX−Y平面同志の結合はマトリックスの強度に依
存し、このようなX−Y平面同志の結合力に欠点を有す
る。強化繊維の含有率を増加させると、曲げ強度が上が
ることはよく知られているが、上述のような薄いテープ
を疑似等方に配置したものは、曲げモーメントが掛かっ
た時にX−Y平面同志の結合力が耐えられず、体積含有
率を増加させても一意に曲げ強度を増加させられない。
【0012】従来の含浸複合板として前記の場合は、
例えば曲面を有する構造物の賦形性に関しては繊維を拘
束する要因がないため繊維の配向に乱れを生じやすく、
強度のばらつきが生じやすい欠点がある。上記の場合
は、成形を最適条件で行わないとよれや皺などが生じた
り、強化繊維の配向が所望する角度をなさず最弱断面を
生じたりずる恐れがある。上記の場合は、連続繊維が
交絡しているため、強化繊維の流動性が不足して成形品
に体積含有率の分布が生じやすい欠点がある。また上記
の場合、チョップドストランドマットを強化材として
使用したものは面内異方性を有しないが体積含有率を高
くできない欠点があり、弾性率、強度に限界がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の含浸積層板の種々な欠点に鑑み、強化繊維の体積
含有率が高く、強化繊維の分散性が良好でシートの面内
に異種の長さの繊維がランダムに分散されているため、
強度、弾性率が面内疑似等方性であり、靱性に優れかつ
後加工時の強化繊維の流動性も良好な含浸積層板を提供
することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明者らが鋭意研究した結果、本発明に到達した。即
ち本発明は、熱可塑性樹脂マトリックスおよび少なくと
も2種類の繊維長から構成される強化繊維からなる含浸
複合板であり、該強化繊維は該含浸複合板中において実
質的にランダムに配置されており、かつそれらは部分的
に一方向に引き揃えられ長さが10〜50mm、厚みが
0.3mm以下である強化繊維束(A)と繊維長が5mm未
満の強化繊維(B)とからなり、全強化繊維中における
強化繊維(B)の割合が3〜10重量%であることを特
徴とする含浸複合板である。さらには、曲げ強度/強化
繊維束(A)の体積含有率が0.45以上であり、上記
(A)および(B)の含浸複合板内に占める体積含有率
は40〜65%であることが強度、弾性率に優れ、シー
ト面内の異方性がなく、層間強度にも優れたランダム性
の板となる点から好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】(A)の平均繊維長が10mm以下
では強度、弾性率が不足し、逆に50mm以上では成形流
動性の不足が起因して表面性の不足また強度等の特性の
ばらつきの増加となる。また(A)と(B)の2種類の
強化繊維が混在しておらず、しかも(A)はある条件内
でなければ層間強度が不足したり、耐衝撃性が不足した
りして、満足な物性を得ることができない。
【0016】曲げ強度/強化繊維束(A)の体積含有率
の値は0.45以上である。一般に(A)の体積含有率
を増すことにより、曲げ強度が増加することはよく知ら
れている。しかしながら、本発明のように繊維長が10
〜50mmであるような長繊維強化タイプの含浸複合板で
は、一般に(A)の体積含有率を増しても、曲げ強度が
一意に増加するものではない。これは、強化繊維と熱可
塑性樹脂の接着性や、熱可塑性樹脂の強度が大きく関わ
るためである。曲げ強度/強化繊維束(A)の体積含有
率が0.45以上であることは、強化繊維の体積含有率
が同一であっても優れた曲げ強度を示すことを表し、比
強度に優れることを示している。
【0017】これまでスタンパブルシートと呼ばれるよ
うな繊維強化熱可塑性樹脂複合材料は、強化繊維が短繊
維まで分解されており、樹脂との接着性が不十分である
ために、上記数値を満たすことができなかった。本発明
では強化繊維がランダムに配置されているものの、部分
的に一方向に引き揃えられていることにより、集合束と
して働くため、従来のスタンパブルシートよりも強化繊
維の強化効率を引き上げることができたため、上記の数
値を初めて達成できたものである。
【0018】また、(A)および(B)の含浸複合板内
に占める強化繊維の体積含有率は40〜65%である。
それより多い場合も少ない場合も十分な機械的強度を得
ることができない。
【0019】本発明において、強化繊維束の厚みは重要
な意味を持つ。厚みが厚い場合にはあらかじめ熱可塑性
樹脂によって含浸されている強化繊維束(A) はテープ
をカットした形状を有しており、これが例えば(簡易)
金型中にランダム状に積層され、加熱・加圧されること
によって含浸複合板を作成されると、テープ状の痕跡が
残ったままとなる。それ故テープの重なり方によっては
レジンリッチ部を生じたり、場合によってはボイドとな
ったりする。これはテープを薄くすることである程度防
ぐことは可能であるが、厚みの厚いたとえば5mm程度の
板を作成するときなどは、板を作成する前の材料の嵩が
10倍程度にもなり取扱い性に著しく劣るものとなり、
またそのランダム性を維持しつつ成形することも極端に
困難となる。本発明のように5mm未満の短い繊維長を持
つ繊維を3〜10%混在させることによって、これらの
欠点を補えるばかりか板の厚み方向の特性をも増加させ
ることができ、例えば雲母の如き破壊を防止することが
できる。
【0020】強化繊維(B)の繊維長は5mm未満であ
り、好ましくは1〜5mm、更に好ましくは1〜3mmであ
る。1mm以下の場合には強化効果が著しく劣り、逆に5
mm以上の場合にはテープ状を有している繊維(A)の間
に存在する形態となり、目的とする効果が得られない。
【0021】強化繊維(B)の全強化繊維に対する重量
比率は3〜10%であり、好ましくは3〜7%である。
3%以下の場合には目的とする効果が得られず、逆に1
0%以上の場合には欠陥の原因となる。
【0022】本発明に使用の強化繊維としては、例えば
炭素繊維、炭化珪素繊維、ガラス繊維などの無機繊維、
ボロン繊維などの金属繊維などがあるが、コストおよび
組合わせる熱可塑性樹脂との弾性率、強度とのバランス
の点から、従来FRPに使用されているガラス繊維が好
適に使用される。
【0023】本発明の含浸複合板に用いられる熱可塑性
樹脂としては、例えばナイロン6、ナイロン12、ナイ
ロン66、ナイロン46に代表されるポリアミド系樹
脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフ
タレートなどのポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポ
リプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエーテ
ルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリ
エーテルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げ
られるが、特にこれらに限定されるものではない。しか
しながら、耐熱性が要求される分野においては、熱可塑
性樹脂がポリエステル系樹脂であることが好ましい。特
に耐熱性や機械的強度、クリープ特性、耐油性が要求さ
れる分野では、ポリエチレンテレフタレートがより好ま
しい。また加水分解防止剤、熱老化防止剤等の添加剤を
目的に応じて添加することも可能である。
【0024】更にコストや賦形時の流動性、耐水性、耐
熱水性、耐化学薬品性が要求される分野には熱可塑性樹
脂がポリオレフィン系樹脂であることが好ましく、経済
性の点からはポリプロピレンであることがより好まし
い。更に望ましくは、近年開発された高結晶性のポリプ
ロピレンであることが好ましい。
【0025】ポリプロピレンはその本来の特性から、強
化繊維との接着性に乏しいことが欠点としてあげられて
いたが、近年、酸変性することにより接着性が改良され
た。そのため本発明の含浸複合板にポリプロピレンを用
いる場合は、このような変性がなされていることが好ま
しい。また長期耐熱性、耐候性が必要な場合には、熱老
化防止剤、紫外線劣化防止剤等を目的に応じて添加する
ことができる。
【0026】そして耐磨耗性、耐油性、長期耐熱特性が
必要な場合には熱可塑性樹脂がポリアミド系樹脂である
ことが好ましく、ナイロン6であることがさらに好まし
い。この場合、例えば酸素雰囲気下で加熱されると酸化
劣化を起こすことがあるが、これを防止するために酸化
劣化防止剤等を目的に応じて添加することができる。
【0027】含浸複合板が上記のような構成であり、か
つJIS K 7052に準じて得られた強化繊維の重量含有率
(Wf)に対して任意の場所から切り出した10/(1
00−Wf)gの小片中に含まれる強化繊維の重量含有
率(Zf)が次式(1)で表される範囲にあることが好
ましい。
【0028】
【数1】
【0029】ただし、Wfは2g以上のサンプルから得
られた強化繊維の重量含有率(%)、Zfは10/(1
00−Wf)gのサンプルから得られた強化繊維の重量
含有率(%)を表す。
【0030】JIS K 7052では、強化繊維の重量含有率測
定の際には2g以上の試料を用いることが規定されてい
る。その理由に関してはJIS本文もしくは解説にも何
ら記載はないが、2g未満の試料では繊維の重量含有率
にばらつきを生じ、正確な重量含有率が算出できないこ
とを前提としていると考えられる。この点よりして本発
明においては、10/(100−Wf)gの上記JIS K
7052に規定する量よりも遥かにわずかな試料を使用する
ことによって、この小片中の繊維重量含有率が上記の式
で表される範囲内にあることにより初めて強化繊維の分
布が良好であり、特性値のばらつきが小さい含浸複合板
を得ることができるのである。この強化繊維の分散性の
良さは過剰な樹脂のたまりや、繊維が含浸複合板内でで
繊維束状に偏在することによる最弱断面、即ち破壊の起
点の存在確率が小さいのである。
【0031】すなわち、本発明者らの研究結果によっ
て、含浸複合板の2g未満の極小範囲における任意の箇
所からサンプルを採取して上記(1)の式を満足するこ
とにより、該含浸複合板内におけるすべての領域におい
て強化繊維の分散性及び過剰な樹脂のたまり、強化繊維
の偏在がなく、本発明の含浸複合板の破壊を引き起こす
起点がないかまたは著しく少ないことが判明して本発明
の含浸複合板の要件の一つとしたのである。この要件を
満たすには、既に述べたように平均繊維長が10〜50
mm、厚みが0.3mm以下の強化繊維束(A)が部分的に
一方向に引き揃えられ、かつ平均繊維長が5mm未満の強
化繊維(B)も同時に混在し、それらの強化繊維がラン
ダム強化形態をとっており、かつBの重量比率が3〜1
0%であることが必要である。さらに、曲げ強度/強化
繊維束(A)の体積含有率が0.45以上であること、
(A)および(B)の板内に占める体積含有率は40〜
65%であることも満たされることが好ましい。
【0032】なおこの条件を満たすには試料から小片を
切り出す、もしくは削り出す際に強化繊維が熱可塑性樹
脂と一体化していることが必須であり、繊維と樹脂の間
の接着性や塗れ性及び含浸が良好であることが必要なこ
とはいうまでもない。
【0033】さらに含浸複合板がJIS K 7052に示される
温度条件(625℃)で炭素質が実質的になくなるまで
加熱した残さが次式(2)を満たすことが望ましい。
【0034】
【数2】
【0035】ただし、t1 は加熱前の厚み(mm)、t2
は加熱後の厚み(mm)を表す。
【0036】加熱前の厚みと残さの厚みとの比(t2
1 )が大きい場合、強化繊維の弾性回復によるスプリ
ングバック(Spring Back )がその原因として挙げられ
る。このような現象は熱可塑性樹脂に埋め込まれている
強化繊維が大きな弾性変形によるエネルギーを蓄積して
いる証拠であり、このエネルギーは残留応力として蓄積
されている。残留応力は長期使用には徐々に解放される
か、もしくは熱可塑性樹脂の熱変形温度近傍における使
用中に含浸複合板の寸法安定性に悪影響を与えることが
あり問題である。しかしながら、含浸複合板が上記
(2)式を満たすならば、強化繊維に大きな弾性エネル
ギーが蓄積されていないと見なすことができる。t2
1 が上記以外の場合には強化繊維に大きな弾性エネル
ギーが蓄積されており、含浸複合板の寸法安定性に悪影
響があり採用することができない。
【0037】本発明による含浸複合板では、上述のよう
に平均繊維長が5mm未満の強化繊維(B)が存在するこ
とが要件の一つとして挙げられる。この強化繊維(B)
はZ方向(板圧方向)に存在することが十分に考えられ
るが、既に述べたように全強化繊維の重量に対して3〜
10%の範囲であれば、スプリングバックを生じるほど
の多くの弾性エネルギーを蓄積させることはない。
【0038】すなわち、t2 /t1 ≦0.95の場合、
625℃で含浸複合板中の樹脂成分を燃え尽くした際に
は残さの形態が元の含浸複合板の形態よりも収縮あるい
はへこみ(極端には元の形態をとどめない)を生ずる
し、またt2 /t1 ≧1.10の場合には、同様な処理
によって残さの形態が拡張されて含浸複合板の寸法安定
性を害し,本発明の目的を達成することができないので
ある。しかもt2 /t1を測定することによって初めて
上記の現象が明らかになった。例えばガラス繊維が不均
一に含浸複合板の面内に分散されている場合には、上記
のへこみや拡張が生じ、t2 /t1 ≦0.95またはt
2 /t1 ≧1.10となることが本発明者らによって初
めて見出されたのである。
【0039】本発明の特徴を有する含浸複合板を製造す
るには、次のような工程が必須である。以下にこれらの
工程について詳細に説明する。 1.連続ガラス繊維束を引き揃え、これをよく開繊させ
る工程 2.引き揃え、開繊させた連続ガラス繊維束に熱可塑性
樹脂を付与する工程 3.一体化されたガラス連続繊維強化熱可塑性樹脂を長
手方向に対し、所望の幅および長さに裁断する工程 4.裁断された薄片を無配向に均一に堆積させる工程 5.堆積した薄片を加熱溶融し,含浸複合板に成形する
工程
【0040】第1には、多数本の連続ガラス繊維束を引
き揃えこれらを十分に開繊させる。この場合、引き揃え
る連続ガラス繊維の本数は特に限定されるものではな
い。この第1工程において重要なことは、連続ガラス繊
維が十分に開繊されていることである。これらの開繊が
不十分であると繊維束と繊維束の間隙が広くなり、最終
的には熱可塑性樹脂の余剰な部分が生じたりすることが
ある。
【0041】第2には、開繊された繊維に熱可塑性樹脂
を付与する工程である。熱可塑性樹脂の付与方法は直接
溶融した熱可塑性樹脂を含浸する方法、フィルム状の熱
可塑性樹脂を溶融して含浸させる方法、粉体状の熱可塑
性樹脂を溶融して含浸させる方法などがあるが、特にこ
れらに限定されるものではない。連続ガラス繊維に熱可
塑性樹脂を付与する工程において重要なことは、連続ガ
ラス繊維と熱可塑性樹脂とが十分に一体化されているこ
とである。例えば前工程で繊維の開繊性が不十分である
と熱可塑性樹脂の含浸が困難になり、連続ガラス繊維と
熱可塑性樹脂の塗れ性が得られず界面の接着性が不良に
なる、空洞が残るなどの不具合が生じる。この工程で生
じた不具合は最終の含浸複合板の物性に大きな影響を及
ぼすため、先に述べたように70%以上が濡らされてい
ることが必要である。
【0042】第3には、連続ガラス繊維強化熱可塑性樹
脂複合材料を所望の寸法に裁断する工程が必要である。
この際、繊維軸に垂直な方向の幅や繊維軸方向の長さ
は、慎重に選択することが必要である。裁断の方法は特
に限定されないが、ペレタイザーやギロチン方式、コダ
ック方式などのカッターが利用できる。
【0043】第4には、裁断された薄片を無配向に、均
一に堆積させる工程である。この工程で重要なことは面
内に無配向によく分散させることである。薄片などを分
散、堆積させる方法として、チョップドストランドマッ
トの製造に用いられるよう方法が利用できる。例えば連
続的に生産する場合は前記工程の長手方向に裁断した薄
片を直接高い位置から自然落下させ、ベルトコンベアー
状に堆積させる方法や、落下経路にエアーを吹き込む
か、もしくは邪魔板を取り付ける方法などが考えられ
る。バッチ式の場合はあらかじめ裁断した薄片を容器に
蓄積しておき、この容器の下面に搬送装置を取り付け金
型へ分散させる方法などが考えられる。
【0044】この際、テープをカットした形状を有する
繊維束(A)と短い繊維長からなる繊維(B)を混合さ
せる。繊維(B)も好ましくは熱可塑性樹脂を含浸させ
たテープをカットしたものがよい。該テープを5mm未満
長さにカットすることによりテープは元の形状を保持し
なくなるが保持している場合には、軽い押し圧を加える
ことで分離させる。この際、繊維軸方向の長さ/幅の比
は1.0〜5.0が好ましい。これは繊維束(A)との
混合度合いを良好ならしめるためである。
【0045】最後の堆積した薄片を溶融する第5工程で
は、ベルトプレスにより加熱冷却を連続して行う方法
や、加熱冷却プレスを用いるバッチ方式などが考えられ
る。分散された薄片は上記工程において既に樹脂がガラ
ス繊維間へ含浸しているため、シートへの成形は比較的
低圧で行なうことができる。即ち、堆積させた薄片と薄
片との間にある空気を押し出すだけの圧力があれば、優
れた含浸状態の含浸複合板を得ることができる。
【0046】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お各評価については以下の通りに行った。
【0047】強化繊維の重量含有率(Wf)はJIS K 70
52に準じ、厚さ2mm、250角の含浸複合板の任意の位
置から切り出した2g以上を電子天秤を使用して1mgま
で正確に測定し、これを電子炉中で雰囲気温度625℃
で4時間加熱した。炭素質が完全になくなってからデシ
ケータに移して室温になるまで冷やし、焼成後の質量を
1mgまで測定した。焼成前後の質量からガラス繊維の重
量含有率を算出した。
【0048】ついで重量含有率を求めた同一の平板よ
り、10/(100−Wf)gの試料をニッパーを用い
て削り出し、これを予めよく乾燥したるつぼ(乾燥後の
重量をM1 gとする)に入れ、電子天秤で0.1mgの単
位まで秤量し(これをM2 gとする)、JIS K 7052に準
じる温度(625℃)で4時間焼成して樹脂分を取り除
いた後デシケータ中で十分に放冷し、サンプルを含むる
つぼを電子天分で0.1mgの単位まで秤量した(これを
3 gとする)。これらの値を用いて次式(3)により
繊維重量含有率(Zf)を算出した。
【0049】
【数3】
【0050】ただし、Zfは繊維の重量含有率、M1
るつぼの乾燥重量、M2 は焼成前のるつぼとサンプルの
質量、M3 は焼成後のるつぼとサンプルの重量を表す。
これから、マトリックスと強化繊維の比重を元に繊維堆
積含有率を算出した。
【0051】これらの同一の含浸積層板から、JIS K 70
52に規定される曲げ試験方法のA法により曲げ弾性率,
曲げ強度を測定した。測定値は5個のサンプルの平均値
である。この場合比較例1及び2については、面内の異
方性を有するため、繊維軸方向(0゜)と繊維軸と45
゜の角度をなす方向についても検討を行なった。
【0052】耐衝撃性の評価はASTM D3029のMethod FB
で下記に示す方法により行った。また、賦形成の評価に
関しては、溝加工を施した金型に材料を投入しこの溝部
分への材料の流れ込みを断面観察により評価を行なっ
た。強化繊維の流動性が良好なものについては○、ほと
んど強化繊維が流れ込んでいないものについては×で示
した。
【0053】<実施例1>繊維軸に垂直な方向に幅20
mmに開繊したガラス繊維束に溶融したポリプロピレンを
ダイ内にて含浸して、幅15mm、厚み0.2mmの連続ガ
ラス繊維強化ポリプロピレンを作製した。これをギロチ
ン方式の切断機を用いて、長さ25mmと長さ3mmに切断
し、高さ1.5mの位置より金型に自然落下させ、無方
向的に堆積させた。この際3mm長のものは重量比で7%
であった。このガラス繊維強化ポリプロピレンの薄片堆
積物を加熱冷却プレスを用いて、成形温度205℃、成
形圧力8kgf /cm2 、成形時間12分の条件で加熱溶融
し、厚み2mmの板状成形物を得た。評価結果を表1に示
す。
【0054】<実施例2>切断した繊維強化熱可塑性樹
脂薄片の長さが45mmと3mmであることのみが実施例1
と異なる堆積物を、成形温度205℃、成形圧力8kgf
/cm2 、成形時間12分の条件でプレス成形し、厚さ2
mmのシート状成形物を作成した。評価結果を表1に示
す。
【0055】<実施例3>実施例1とはガラス繊維長が
異なる、即ち25mmと1mmに切断したガラス繊維強化熱
可塑性樹脂を、成形温度205℃、成形圧力8kgf /cm
2 、成形時間12分の条件でプレス成形し、厚さ2mmの
シート状成形物を作成した。評価結果を表1に示す。
【0056】<実施例4>実施例1とはガラス繊維とポ
リプロピレン樹脂の配合比が異なる繊維強化熱組成樹脂
を成形温度205℃、成形圧力8kgf /cm2 、成形時間
12分の条件でプレス成形し、厚さ2mmのシート状成形
物を作成した。評価結果を表1に示す。
【0057】<比較例1>実施例1と比較して、繊維長
3mmの比率を0%即ち、繊維長25mmのものを1種類と
した。それ以外は実施例1と同じである。評価結果を表
1に示す。
【0058】<比較例2>実施例1と比較して、繊維長
3mmの比率を15%とした以外は実施例1に同じであ
る。評価結果を表1に示す。
【0059】<比較例3>実施例1と比較して、繊維長
を80mmと3mmにした以外は実施例1に同じである。評
価結果を表1に示す。
【0060】<比較例4>実施例1と比較して、連続ガ
ラス繊維強化ポリプロピレンの厚みを0.5mmとした以
外は実施例1に同じである。評価結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明の含浸複合板は従来のものと比較
して強化繊維の重量含有率が高く分散性が良好で面内に
2種類以上の繊維長を持つ強化繊維がランダムに分散さ
れているために、強度、弾性率等の物性に優れ、しかも
ほぼ面内等方性であり、かつ後加工時の強化繊維の流動
性も良好な優れた成形材料を提供するものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂マトリックスおよび少なく
    とも2種類の繊維長から構成される強化繊維からなる含
    浸複合板であり、該強化繊維は該含浸複合板中において
    実質的にランダムに配置されており、かつそれらは部分
    的に一方向に引き揃えられ長さが10〜50mm、厚みが
    0.3mm以下である強化繊維束(A)および繊維長が5
    mm未満の強化繊維(B)とからなり、全強化繊維中にお
    ける強化繊維(B)の割合が3〜10重量%であること
    を特徴とする含浸複合板。
  2. 【請求項2】 曲げ強度/強化繊維束(A)の体積含有
    率が0.45以上である請求項1記載の含浸複合板。
  3. 【請求項3】 強化繊維の体積含有率が40〜65%で
    ある請求項1または2に記載の含浸複合板。
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