JPH10323164A - 薬効成分含有麺 - Google Patents

薬効成分含有麺

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JPH10323164A
JPH10323164A JP9133375A JP13337597A JPH10323164A JP H10323164 A JPH10323164 A JP H10323164A JP 9133375 A JP9133375 A JP 9133375A JP 13337597 A JP13337597 A JP 13337597A JP H10323164 A JPH10323164 A JP H10323164A
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medicinal
noodle
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ingredient
noodles
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Akira Yamauchi
昌 山内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】家庭で手軽に食することができ、口内で咀嚼し
ている間は薬効成分の匂いや味、辛味等の刺激を感じに
くく、主に腸内で薬効成分の溶出を可能とした薬効成分
含有麺を提供すること。 【解決手段】薬効成分を有する食物の粉砕物11又は抽
出物を非胃溶性の可食材料14で被覆してなる薬効担持
物15を含有してなる薬効成分含有麺10A。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薬効成分含有麺に関
し、より詳細には、薬効成分が腸内で吸収されるような
構造とした、中華麺、うどん、蕎麦、素麺等の形態をと
る薬効成分含有麺に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ある特定の植物の根、茎及び
種実や、ある特定の動物の臓器や抽出エキス等には、人
間の健康に有効な成分が含まれていることが知られてお
り、これら動植物の有効成分含有部位を煎じた粉末や、
アルコール等に溶出させたエキス等を食することによ
り、健康改善や健康促進が図られてきた。現在では食物
をよりおいしく食べるという目的で用いられることの多
い、ニンニク、唐がらし等のスパイスも、むしろその薬
効成分を得ようとして食される場合が多かった。
【0003】これら薬効成分を含む食材の中には、独特
の匂いや苦み、辛味等を有したものも少なくなく、その
ままでは食しにくいので、他の食材と一緒に調理するこ
とにより食べやすくした薬膳料理方法等も研究されてい
る。しかしながらこれら薬膳料理は家庭で気軽に食べら
れる料理とは言えず、扱っている料理店も限られる。ま
た、他の食材と一緒に調理したとしても独特の匂いや苦
み、辛味等はやはり残存するのであって、これを苦手と
する人にとっては食事自体が苦痛なものとなり、いくら
薬効があろうとも精神衛生的には悪い場合もある。さら
に、薬効成分の中には、腸内で溶けて初めて薬効を存分
に発揮できるものもあり、このようなものは腸溶錠のよ
うな形態に加工される場合もあるが、これはあくまで薬
であって食品として摂取することはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題に鑑
み発明されたものであり、家庭で手軽に食することがで
き、口内で咀嚼している間は薬効成分の匂いや味、辛味
等の刺激を感じにくく、主に腸内で薬効成分の溶出を可
能とした薬効成分含有麺を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため鋭意研究を重ねた結果、次に示すような知
見を得た。まず、人が食品を咀嚼し、飲み込む単位量に
おいて、薬効成分を含む食物の粉砕物又は抽出物が口内
に露出しなければ、薬効成分特有の匂いや味、辛味等の
刺激を感じにくい状態で飲み込むことができ、特に麺の
形態とした場合は、麺自体がそれ程咀嚼を必要としない
食品であることから有効である。また、薬効成分を非胃
溶性の可食材料で被覆した状態で飲み込めば、胃液によ
って前記可食材料が消化されることなく腸まで到達し、
腸内で初めて前記薬効成分が消化吸収されることとな
る。ここで、非胃溶性の可食材料とは、胃液により消化
分解されることなく、主に腸内で消化され、食して何ら
害のない材料のことをいうものとする。本発明者は上記
した知見に鑑み本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明に係る薬効成分含有麺は、
薬効成分を有する食物の粉砕物又は抽出物を非胃溶性の
可食材料で被覆してなる薬効担持物を含有してなること
を特徴としている。また、薬効成分を有する食物の粉砕
物又は抽出物を非胃溶性の可食材料で被覆してなること
を特徴としている。ここでいう麺とは、中華麺、うど
ん、蕎麦、素麺等の他、スパゲティ、春雨のように線状
の形態の食品までも含むものとする。本発明でいう麺の
定義としては、そのままで食することのできる水分量を
有し、消化可能な澱粉状態又は蛋白質状態である生麺で
あってもよいし、茹でる等の加工処理によってはじめ
て、前記した所定の水分量を有することができると共に
消化可能な澱粉状態又は蛋白質状態となる乾燥麺であっ
てもよい。さらに前記薬効担持物が麺の芯部に配された
場合は、薬効成分特有の匂いや味、辛味等の刺激をより
感じにくい状態で飲み込むことができる。この芯部と
は、麺の軸芯及びその近傍部分をいい、麺の断面におい
て略中心又は略半径部分又は略直径部分に相当する部分
を含んだ箇所の総称とする。
【0007】前記薬効成分を有する食物とは、香辛料を
含む薬用植物であってもよいし、特に漢方薬の一種であ
ってもよく、具体的に身近な食物でいえば、トウガラ
シ、ニンニク、アロエ、緑茶、菊花等が挙げられる。ま
た、非胃溶性の可食材料としては、卵白、魚肉のすり身
又は獣肉のミンチ、ゼラチン、乳清蛋白等の腸溶性のも
のや、乾燥蒟蒻粉、寒天、CMC等の繊維質を主体とし
たもの等、胃液によって消化されにくい可食材料を用い
ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
薬効成分含有麺の一例として、薬効成分含有中華麺につ
いて説明する。図1の模式的部分断面斜視図に示される
ように、本発明に係る薬効成分含有中華麺10Aには、
その一本一本の芯部である断面視略直径部分に、薬効成
分を有する食物の粉砕物(以下、単に粉砕物と記す)1
1を非胃溶性の可食材料14中に練り込んでなる薬効担
持物15が配されており、その他の部分は一般的な乾燥
中華麺生地12となっている。このような中華麺10A
は、咀嚼時には粉砕物11が口中に露出しにくく、粉砕
物の匂いや味は知覚されにくい。しかしながら、飲み込
んだ後に、主に腸内にて粉砕物11が消化吸収され、そ
の薬効を発揮する。
【0009】粉砕物11の原料としては、薬効成分を有
する食物であれば何ら限定されることはなく、一般に香
辛料として汎用されているトウガラシ、ニンニク、アロ
エ等の他、一般にはお茶として飲用される緑茶、食用の
菊花等も相応しい。
【0010】中でもトウガラシはカプサイシンという辛
味成分が消化を促進し、発刊作用を促すことが知られて
おり、最近では唐がらし入りの風呂に入浴して体を温め
る方法も採用されているほどである。強い辛味を有する
ので、摂取量にはある程度限界があり、特に辛いものが
苦手な人には敬遠されがちであるが、前記した中華麺1
0Aとすれば、含有されている量ほどには辛味を知覚す
ることがないため摂取し易い。食した後は特に腸内でカ
プサイシンが腸壁を刺激すると共に腸壁から吸収され、
消化促進ばかりでなく便秘解消にも有効であって、体を
内部から温める効果も絶大となる。
【0011】ニンニクを用いた場合は、ニンニクに含ま
れる特有の香り成分であるアリシンが強い殺菌作用を持
ち、ビタミンB1 と結合してアリサイアミンとなり、ビ
タミンB1 の強壮作用などの効力を高めるので、特有の
臭気を知覚することなく、ビタミンB1 効力を増強して
疲労回復や精力促進を図ることができる。
【0012】次にアロエを用いた場合には、主成分のア
ロインが便秘解消に有効に作用する。このアロインは苦
みの強い物質であるが、前記した中華麺10Aとすれ
ば、含有されている量ほどには苦みを知覚することなく
摂取することができる。
【0013】また、緑茶にはカフェインが含まれるため
覚醒作用があり、苦みを知覚せずして眠気覚ましの効力
を得ることができる。
【0014】さらに菊花であるが、強壮剤、消化剤、解
熱剤として供される他、誘眠剤としての効力もあり、前
記した中華麺10Aとすれば、特有の匂いを知覚するこ
となく摂取し、前記した効力を得ることができる。
【0015】これらの他、粉砕物11の原料としては、
以下に述べる薬用植物を用いてもよいのは勿論である。
例えば、下剤としての薬効を有するセンナ、健胃薬とし
ての薬効を有するセンブリやショウガ等である。いずれ
も特有の匂いや苦みを有するが、前記した中華麺10と
すればそれらを知覚することなく摂取することができ
る。また、場合によっては植物に限らず、マムシのエキ
スやレバー等、特有の匂いを有する食物を芯部に含有し
た中華麺10Aとしてもよい。
【0016】中華麺10Aのうち、粉砕物11の占める
割合は、摂取しようとする薬効成分担持食物の量にもよ
るが、下記に説明するような製造段階において非胃溶性
の可食材料14中に練り込み易い配合量とするのが好ま
しい。
【0017】次に、非胃溶性の可食材料14としては、
卵白、魚肉のすり身や獣肉のミンチ、ゼラチン、乳清蛋
白等、主に蛋白質から構成されることにより胃液による
消化がなされにくく、主に腸内で消化されるものや、乾
燥蒟蒻粉及び該乾燥蒟蒻粉から採取されるグルコマンナ
ン、寒天、CMC等、繊維質を主体として構成されるた
め人の消化器官では消化されにくいもの等が例示され
る。このうち卵白は安価で製麺時の作業性がよく、魚肉
のすり身又は獣肉のミンチ、ゼラチン、乳清蛋白等を用
いた場合は麺の栄養価を向上させることができる他、乾
燥蒟蒻粉及び該乾燥蒟蒻粉から採取されるグルコマンナ
ン、寒天等の繊維質を主体とするものを用いれば麺の単
位重量当たりのカロリーを抑えることができ、CMCを
用いた場合は腸内で膨潤することにより緩下剤としての
効用を付すことができる等、薬効を得るのみならず様々
の効果を加えることが可能となる。
【0018】上記した中華麺10Aは、下記の要領で作
製される。まず一般的な中華麺なま生地を手捏ね又は機
械捏ねにて捏練し、通常の分割、丸め工程を経た後、麺
棒で生地を薄く延ばし、図2(イ)に示す状態に広げ
る。次に(ロ)に示すように中華麺生地13の半分の面
積に、非胃溶性の可食材料14中に粉砕物11を練り込
んでなる薬効担持物15を塗り、この薬効担持物15を
挟持するように中華麺生地13を畳み(ハ)、再び延ば
して最終の厚みまで延ばしたら図中破線で示すように一
本一本の太さに切断(ニ)して、場合によってはフライ
麺として乾燥させ、図1に示した中華麺10Aとする。
この(ニ)の段階では、打粉を振って屏風だたみに重
ね、一本一本の太さに切断すると効率がよい。尚、薬効
担持物15の位置は図2(ロ)の状態に限定される必要
はなく、製品形態時に薬効担持物15が麺の芯部に位置
するよう塗布して畳み作業を行えばよい。
【0019】図2(ニ)に示すように一本一本の太さに
切断すると、表裏の中華麺生地13が圧切されることと
なるため薬効担持物15は図1に示すように中華麺10
Aの内方へ封止される状態となり、中華麺10A外部へ
の薬効担持物15の露出は極力少なくなる。茹でる等し
て膨張した場合は、より薬効担持物15の露出がなくな
り、咀嚼時に粉砕物11による刺激を知覚しにくい状態
とすることができる。図2では手作業により中華麺10
Aを作製する場合について示したが、機械により製麺作
業を行ってもよく、この場合は例えば最終の厚みまで延
ばした板状の生地を、製麺裁断機の裁断ロールにかけて
線状の形態に加工する。
【0020】中華麺10A中の薬効担持物15の位置は
図1の状態の他、図3(イ)、(ロ)に示されるような
位置に配置されてもよく、薬効担持物15が麺の外表面
よりも内部に位置していれば、咀嚼時に粉砕物11の匂
いや味、辛味等の刺激を知覚しにくい状態とすることが
できる。
【0021】上記実施の形態では粉砕物11が非胃溶性
の可食材料14に練り込まれて薬効担持物15となって
いる中華麺10Aについて示したが、何らこれに限定さ
れるものでなく、別の実施の形態では、図4に示すよう
に粉砕物11が非胃溶性の可食材料14で包まれた状態
の薬効担持物15を芯部に含有する中華麺10Bであっ
てもよい。
【0022】前記した中華麺10Bは、下記の要領で作
製される。まず一般的な中華麺生地を手捏ね又は機械捏
ねにて捏練し、通常の分割、丸め工程を経た後、麺棒で
生地を薄く延ばし、図5(イ)に示す状態に広げる。次
に(ロ)に示すように中華麺生地13上に、非胃溶性の
可食材料14を塗布し、さらにその上に粉砕物11をふ
りかけて薬効担持物15とする(ハ)。この薬効担持物
15を挟持するように中華麺生地を畳み(ニ)、再び延
ばして最終の厚みまで延ばしたら図中破線で示すように
一本一本の太さに切断(ホ)し、場合によってはフライ
麺として乾燥させて図4に示した中華麺10Bとする。
尚、薬効担持物15の位置は図5(ロ)の状態に限定さ
れる必要はなく、製品形態時に薬効担持物15が麺の芯
部に位置するよう散在させ、畳み作業を行えばよいのは
中華麺10Aの場合と同様である。
【0023】また、中華麺10B中の薬効担持物15の
位置は図4の状態の他、図6(イ)、(ロ)に示される
ような位置に配置されてもよく、薬効担持物15が麺の
外表面よりも内部に位置していれば、咀嚼時に粉砕物1
1の匂いや味、辛味等の刺激を知覚しにくい状態とする
ことができる。さらに、図5(ホ)に示すように一本一
本の太さに切断すると、表裏の中華麺生地13が圧切さ
れることとなるため薬効担持物15は図4に示すように
中華麺10Bの内方へ封止される状態となり、中華麺1
0B外部への薬効担持物15の露出は極力少なくなる。
茹でる等して膨張した場合は、より薬効担持物15の露
出がなくなり、咀嚼時に粉砕物11による刺激を知覚し
にくい状態とすることができる。これに関しても中華麺
10Aの場合と同様である。
【0024】これら実施の形態においては、中華麺10
Aは非胃溶性の可食材料14中に粉砕物11を練り込ん
でなる薬効担持物15を中華麺生地13上に塗る工程
(図2(ロ))を経て作製され、中華麺10Bは非胃溶
性の可食材料14上に粉砕物11をふりかけてなる薬効
担持物15を中華麺生地13上に配する工程(図5
(ハ))を経て作製されているが、他例として次の方法
からなる中華麺10C、10Dが例示できる。まず中華
麺10Cは、図7(イ)に示すように、魚肉のすり身等
からなる非胃溶性の可食材料14中に粉砕物11を練り
込んでなる薬効担持シート25を中華麺生地13、13
間に配した後、(ロ)に示すように手作業あるいは製麺
裁断機により裁断され、(ハ)に示す断面を有した麺に
加工される。また、中華麺10Dは図8(ロ)に示すよ
うに、非胃溶性の可食材料シート24間に粉砕物11を
挟持してなる薬効担持シート25´を中華麺生地13、
13間に配し、(ロ)に示す状態から延展されて後、同
様に裁断され、(ハ)に示す断面を有した麺に加工され
る。
【0025】また、実施の形態では薬効担持物15が柱
状又は板状の形態をとる場合について示したが、何らこ
れに限定されるものでなく、図9(イ)に示すように粉
砕物11が非胃溶性の可食材料14で被覆された粒状の
薬効担持粒35aであってもよいし、図9(ロ)に示す
ように粉砕物11が非胃溶性の可食材料14中に練り込
まれてなる粒状の薬効担持粒35bであってもよい。こ
のような薬効担持粒35a、35bを含んだ薬効成分含
有麺の例としては、図10に示す薬効成分含有麺10E
が挙げられる。
【0026】さらに、これら実施の形態では、薬効担持
物15、25、25´、35a、35bが中華麺生地1
3に被覆されてなる中華麺10A〜10Eについて示し
たが、何らこれに限定されるものでなく、図11
(イ)、(ロ)に示すように薬効担持物15、25、2
5´そのものが線状の形態となった薬効成分含有麺10
F、10Gであってもよい。
【0027】尚、本実施の形態では薬効成分含有麺とし
て中華麺の場合について示したが、何らこれに限定され
るものではなく、別の実施の形態では、うどん、蕎麦、
素麺等の他、春雨等であってもよい。また、製品化する
にあたっては、薬効成分含有麺と薬効成分非含有麺との
混合麺としてもよく、この場合、薬効成分含有麺におけ
る薬効成分の配合量を調整しなくとも前記混合麺におけ
る薬効成分含有麺の混合量を調整することで、一食分に
おける薬効成分量を容易に調整することができる。
【0028】
【実施例及び比較例】実施例として、トウガラシによる
粉砕物11を含有した中華麺10Bを作製し、実際に茹
でて官能試験を行った結果について以下に説明する。ト
ウガラシによる粉砕物11としては市販のトウガラシ粉
末を用い、中華麺生地12としては市販の乾燥麺対応生
地を用いた。尚、断面は図4に示す形態とし、一食分に
含まれるトウガラシ粉末の量は2〜4グラム程度とし
た。尚、非胃溶性の可食材料14としては卵白を用い
た。このようにしてなる中華麺10Bを所定時間茹で、
10名ほどのパネラーに食してもらった。尚、味覚がま
どわされないよう、スープは用いず、白湯中に麺を浸し
た。
【0029】尚、比較例として、実施例の場合と同様の
中華麺生地12を用い、粉砕物11を含有しない乾燥中
華麺を作製して白湯中に浸し、実施例の場合と同配合量
のトウガラシ粉末を振りかけて、前記パネラーに食して
もらった。
【0030】この結果、実施例に係る中華麺に関して
は、全員が辛味を殆ど感じず、スムーズに食することが
できたと答えた。また、略全員において、食後に明らか
に体が温もり、便通が良くなった。これに対し、比較例
に係る中華麺に関しては、振りかけられたトウガラシ粉
末により、全員が、辛すぎて食べにくかったと答えた。
また、体は温もったものの、便通改善までは至らなかっ
た。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に係る薬
効成分含有麺は、薬効成分を有する食物の粉砕物又は抽
出物を非胃溶性の可食材料で被覆してなる薬効担持物を
含有してなり、請求項2に係る薬効分含有麺は、薬効成
分を有する食物の粉砕物又は抽出物を非胃溶性の可食材
料で被覆してなるため、非胃溶性の可食材料が主に腸内
で消化分解され、薬効成分を有する食物の粉砕物又は抽
出物が主に腸内で消化吸収されることとなる。よって、
腸内でその薬効を発揮させたい場合等に有効とすること
ができる。
【0032】また、請求項3に係る薬効分含有麺は、前
記薬効担持物を主に芯部に含有してなるため、咀嚼時に
は前記薬効成分の匂いや味、辛味等の刺激を知覚しにく
く、通常の麺同様美味しく食することができる。また、
前記薬効成分は非胃溶性の可食材料で被覆され、通常の
麺の生地で覆われているため、何にも被覆されない状態
で食するよりも、そのままの状態で腸まで届き易い。よ
って腸溶錠の形態をとるのと略同様の効果が得られ、薬
効成分を腸内まで届かせたい場合等に有効である。さら
に、麺という形態をとれば、口内での咀嚼回数が比較的
少数で済むため前記した効果を増大させることができ、
家庭内で調理し易いことから、手軽に食事に利用するこ
とができる。よって、所謂、薬膳麺とも呼び得る。
【0033】請求項4に係る薬効成分含有麺は、薬効成
分を有する食物が、香辛料を含む薬用植物であるため、
香辛料特有の匂いや辛味等の刺激が苦手な人も、違和感
なく美味しく食することができると共にその薬効を得る
ことができる。
【0034】請求項5に係る薬効成分含有麺のように、
薬効成分を有する食物が漢方薬の一種又は二種以上であ
る場合も同様であり、この場合特に、動物の臓器の一部
やエキス等を含有させることも可能である。
【0035】請求項6に係る薬効成分含有麺は、薬効成
分を有する食物が、トウガラシ、ニンニク、アロエ、緑
茶、菊花のいずれか一種又は二種以上であり、これらが
いずれも入手し易い食材であることから、比較的容易に
しかも安価に製品製造することができ、実用的な麺とす
ることができる。
【0036】請求項7に係る薬効成分含有麺は、非胃溶
性の可食材料が、卵白、魚肉のすり身又は獣肉のミン
チ、ゼラチン、乳清蛋白、乾燥蒟蒻粉、寒天、CMC
(カルボキシメチルセルロース)のいずれか一種又は二
種以上であるため、卵白を用いた場合は安価で製麺時の
作業性がよいことから製品コスト、作業コストの双方を
削減することができ、魚肉のすり身や獣肉のミンチ、ゼ
ラチン、乳清蛋白を用いた場合は麺の栄養価を向上させ
ることができる他、乾燥蒟蒻粉、寒天等の繊維質を主体
とするものを用いれば麺の単位重量当たりのカロリーを
抑えることができ、CMCを用いた場合は腸内で膨潤す
ることにより緩下剤としての効用を付すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る薬効成分含有麺を示した模式
的部分断面斜視図である。
【図2】(イ)〜(ニ)は、実施の形態に係る薬効成分
含有麺の製造方法の一例を工程順に示した模式的斜視図
である。
【図3】(イ)、(ロ)は、別の実施の形態に係る薬効
成分含有麺を示した模式的断面斜視図である。
【図4】さらに実施の形態に係る薬効成分含有麺を示し
た模式的部分断面斜視図である。
【図5】(イ)〜(ホ)は、図4に示した薬効成分含有
麺の製造方法の一例を工程順に示した模式的斜視図であ
る。
【図6】(イ)、(ロ)は、さらに別の実施の形態に係
る薬効成分含有麺を示した模式的断面斜視図である。
【図7】(イ)〜(ハ)はそれぞれ、さらに別の実施の
形態に係る薬効成分含有麺及びその製造方法を示した模
式図である。
【図8】(イ)〜(ハ)はそれぞれ、さらに別の実施の
形態に係る薬効成分含有麺及びその製造方法を示した模
式図である。
【図9】(イ)、(ロ)はそれぞれ、薬効成分担持物の
別例を示した模式的断面斜視図である。
【図10】図9に示す薬効成分担持物を含有した薬効成
分含有麺の一例を示した模式的断面斜視図である。
【図11】(イ)、(ロ)は、薬効成分担持物が線状の
形態となって構成された薬効成分含有麺の一例を示した
模式的断面斜視図である。
【符号の説明】
10A、10B、10C、10D、10E 薬効
成分含有中華麺 10F、10G 薬効成分含有麺 11 粉砕物 12 乾燥中華麺生地 13 中華麺生地 14 非胃溶性の可食材料 15 薬効担持物 24 非胃溶性の可食材料シート 25 薬効担持シート 35a、35b 薬効担持粒
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 35/78 A61K 35/78 C T

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬効成分を有する食物の粉砕物又は抽出
    物を非胃溶性の可食材料で被覆してなる薬効担持物を含
    有してなる薬効成分含有麺。
  2. 【請求項2】 薬効成分を有する食物の粉砕物又は抽出
    物を非胃溶性の可食材料で被覆してなる薬効成分含有
    麺。
  3. 【請求項3】 薬効担持物を、主に芯部に含有してなる
    請求項1記載の薬効成分含有麺。
  4. 【請求項4】 薬効成分を有する食物が、香辛料を含む
    薬用植物であることを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載の薬効成分含有麺。
  5. 【請求項5】 薬効成分を有する食物が、漢方薬の一種
    又は二種以上であることを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の薬効成分含有麺。
  6. 【請求項6】 薬効成分を有する食物が、トウガラシ、
    ニンニク、アロエ、緑茶、菊花のいずれか一種又は二種
    以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の薬効成分含有麺。
  7. 【請求項7】 非胃溶性の可食材料が、卵白、魚肉のす
    り身又は獣肉のミンチ、ゼラチン、乳清蛋白、乾燥蒟蒻
    粉、寒天、CMC(カルボキシメチルセルロース)のい
    ずれか一種又は二種以上であることを特徴とする請求項
    1又は請求項2記載の薬効成分含有麺。
JP9133375A 1997-05-23 1997-05-23 薬効成分含有麺 Pending JPH10323164A (ja)

Priority Applications (1)

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JP9133375A JPH10323164A (ja) 1997-05-23 1997-05-23 薬効成分含有麺

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR100935220B1 (ko) 2006-12-04 2010-01-11 김기도 면 내부에 심이 형성된 면 및 이의 제조방법
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KR20180101736A (ko) * 2017-03-06 2018-09-14 김성환 우뭇가사리를 이용한 어묵면 제조방법

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