JPH10321582A - 半導体装置の汚れ除去方法 - Google Patents

半導体装置の汚れ除去方法

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JPH10321582A
JPH10321582A JP13930797A JP13930797A JPH10321582A JP H10321582 A JPH10321582 A JP H10321582A JP 13930797 A JP13930797 A JP 13930797A JP 13930797 A JP13930797 A JP 13930797A JP H10321582 A JPH10321582 A JP H10321582A
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methanol
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diode
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Masayoshi Kujirai
正義 鯨井
Kazuhiro Kajiyama
一博 梶山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイオードを水で洗浄した後にメタノールに
浸漬し、しかる後乾燥させる洗浄方法によって十分に汚
れを除去することができなかった。 【解決手段】 ダイオード組立体1aを水で洗浄した後
にメタノール溶液16に浸漬する。メタノール溶液16
の温度を3℃〜10℃とする。メタノール浸漬後のダイ
オード組立体を加熱乾燥する。この乾燥時の温度上昇率
を5℃/min 〜25℃/min にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は同軸リード型ダイオード
等の半導体装置の汚れ除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に示す同軸リード型ダイオード1
は、ダイオードチップ即ち半導体チップ2と一対のリー
ド3、4とから成る。半導体チップ2はpn接合を含む
半導体基体5と一対の金属電極6、7とから成り、pn
接合は半導体基体5の側面に露出している。リード3、
4は大径の頭部8、9を有し、半導体チップ2の電極
6、7は頭部8、9に対して鉛と錫又はこれ等を主成分
とする半田10、11で固着されている。半導体チップ
2はJCR(ジャンクション・コーティング・レジン)
から成る保護樹脂12で被覆され、更に破線で示すよう
に樹脂封止体13で被覆される。なお、リード3、4は
銅線から成り、この上にNiメッキ層とAgメッキ層と
半田メッキ層とが順次に形成されている。
【0003】図1に示すダイオード1を製造する時に
は、まず、図2に示すように半導体チップ2にリード
3、4を半田10、11で固着したダイオード組立体1
aを作製する。次に、半導体基体5の側面をエッチング
してから、ダイオード組立体1aを純水の超音波洗浄槽
に入れて超音波洗浄し、半田付け時にダイオード組立体
1aに付着した汚れや加工歪みを除去する。次に、洗浄
を終えたダイオード組立体1aをメタノール液中に約1
0秒間浸漬させてダイオード組立体1aに付着した水を
メタノールに置換する。次に、乾燥のためにダイオード
組立体1aを赤外線トンネル炉に通すなどして、ダイオ
ード組立体1aに付着したメタノールを蒸発させる。し
かる後、図2に示す保護樹脂12及び樹脂封止体13を
設けてダイオード1を完成させる。
【0004】なお、上記のようにダイオード組立体1a
に付着した水をメタノールに置換してから乾燥工程を施
すのは、メタノールに置換せずに乾燥工程を施すと、半
導体チップ2の側面に付着した水がシミ状に残存し、チ
ップの特性に悪影響を与えかねないこと、及びダイオー
ド組立体1aに付着した水を乾燥させる時間が長くなる
こと等の理由による。メタノールに置換してから乾燥工
程を施せば、これらの問題が生じ難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来はダイ
オード組立体1aをメタノールに浸漬する時にメタノー
ルの温度に特に注意を払わず、室温の付近の20〜25
℃程度とした。また、乾燥時の温度変化にもさほど注意
を払わず、図3に示すように設定した。この図3におい
ては、雰囲気温度が5分間で20℃から約150℃まで
上昇し、20分間保持された後に自然冷却で20℃に戻
されている。ところが、従来のメタノール置換ではダイ
オード組立体1aをメタノール液中に浸漬した時に、ダ
イオード組立体1aのリード3、4に施した半田メッキ
の半田等がメタノール液に溶解し、これが半導体基体5
の側面に付着し、電気的特性の低下を招くことがある。
また、従来の乾燥方法では、メタノールと共に残存して
いる半田等の不要物質を十分に除去できないことがあ
り、これに基づいて製造歩留りの低下及び信頼性の低下
を招くことがあった。
【0006】そこで、本発明の目的は、製造歩留りの向
上及び信頼性の向上を図ることができる半導体装置の汚
れ除去方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、上記
目的を達成するための本発明は、半導体チップがリード
部材に固着されている構造の半導体装置の汚れ除去方法
であって、前記半導体装置を水で洗浄する工程と、次
に、前記半導体装置を3℃〜10℃のメタノール溶液に
浸漬させる工程と、次に、前記半導体装置を乾燥させる
工程とを有していることを特徴とする半導体装置の汚れ
除去方法に係わるものである。また、請求項2の発明
は、半導体装置をメタノール溶液に浸漬した後の乾燥工
程において、温度上昇率を5℃/min 〜25℃/min に
することを特徴とするものである。なお、請求項3に示
すように、半導体装置を3℃〜10℃のメタノール溶液
に浸漬させ且つ乾燥時の温度上昇率を5℃/min 〜25
℃/min にすることが望ましい。
【0008】
【発明の作用及び効果】請求項1及び3の発明のように
メタノールの温度を低くすると、メタノール溶液中にリ
ードのメッキ層等の金属部分が溶け出すことを抑制する
ことができ、メタノール浸漬に伴う半導体チップの側面
の汚れを防止することができる。また、請求項2の発明
に従って温度上昇率を緩やかにすると、半導体チップの
側面に付着した汚れ物質を良好に除去することができ
る。この理由は必ずしも明確でないが、温度上昇率が緩
やかになると、メタノールの蒸発速度が遅くなり、メタ
ノールと共に汚れ物質が流れ落ちるためと考えられる。
請求項3の発明によれば、請求項1及び2の発明の両方
の効果を得ることができ、製造歩留り及び信頼性の一層
の向上が可能になる。
【0009】
【実施例】次に、図1、図2、図4及び図5を参照して
本発明の実施例のダイオードの汚れ除去方法を説明す
る。本実施例においても図1に示す構造のダイオード1
を製造する。このために、まず、図2に示すダイオード
組立体1aを用意する。なお、図2のダイオード組立体
1aは保護樹脂12及び樹脂封止体13を具備していな
いが、これのみでもダイオードとしての電気的特性を十
分に得ることができるので、この組立体1aを単にダイ
オード又は半導体装置と呼ぶこともできる。従って、本
願の特許請求の範囲においては、組立体1aに相当する
ものを半導体装置と呼んでいる。本実施例のダイオード
組立体1aのリード3、4は銅線にNi(ニッケル)メ
ッキとAg(銀)メッキ層とPb−Sn半田メッキ層と
を設けたものである。
【0010】次に、ダイオード組立体1aの半導体基体
5の側面をエッチングしてから、ダイオード組立体1a
を純水の超音波洗浄槽に入れて超音波洗浄し、半田付け
時にダイオード組立体1aに付着した汚れ及びエッチン
グ液や半導体基体5の加工歪みを除去する。
【0011】次に、ダイオード組立体1aを図4に示す
ように治具14によって鉛直に支持する。半導体チップ
2は高耐圧化のために円錐台状に形成されているので、
図2の面積の大きい方の電極7が下側になるようにダイ
オード組立体1aを治具14に配置する。なお、図4で
は半導体チップ2の電極6、7及び半田10、11が省
略されている。
【0012】次に、浴槽15にメチルアルコール即ちメ
タノール溶液16を入れ、このメタノール溶液16を温
度調整装置17によって3℃〜10℃の範囲に冷却し、
ここに図4に示すようにダイオード組立体1aを治具1
4と共に約10秒間浸漬して引き上げる。これにより、
ダイオード組立体1aに前の工程で付着した水がメタノ
ールに置換される。なお、メタノール溶液16の温度検
出器(図示せず)が設けられており、メタノール溶液1
6の温度が3℃〜10℃になるように温度調整装置17
が制御される。メタノール溶液16の温度を3℃〜10
℃の範囲にすると、水とメタノールの置換を良好に保ち
つつ半田、Ni、Ag、Cu等のメタノールへの溶解を
抑制することができる。なお、メタノールの温度を10
℃よりも高くすると、半田、Ni、Ag、Cu等のメタ
ノールへの溶解抑制効果が少なくなり、またメタノール
の温度を3℃よりも低くすると、水とメタノールの置換
を良好に行うことができなくなる。
【0013】次に、メタノール浸漬後のダイオード組立
体1aを、赤外線トンネル炉に通してメタノールを蒸発
させ、ダイオード組立体1aを乾燥させる。この乾燥処
理における温度プロファイルを図5に示すように設定す
る。即ち、ダイオード組立体1aの雰囲気温度を20℃
から150℃まで15分間かけて上昇させる。この温度
上昇率(速度)は130℃/15min によって求めるこ
とができ、約8.66℃/min である。この乾燥工程に
おける温度上昇率は5℃/min 〜25℃/min の範囲に
することが望ましい。5℃/min よりも遅くすると、乾
燥時間が長くなり過ぎ、付着しているメタノールによっ
てリードの半田等の溶解が生じ、望ましくない。また、
25℃/min よりも速くなると、従来と同様に半導体チ
ップから半田等を良好に除去することができない。な
お、乾燥時には、メタノールが流れ落ちやすいようにダ
イオード組立体1aを図4に示す治具14に鉛直又はほ
ぼ鉛直に配置する。乾燥工程の温度上昇率(速度)を従
来よりも緩やかな5〜25℃/min にすると、メタノー
ル浸漬によって半導体基体5の側面に付着した半田N
i、Ag、Cu粒子等の不要物がメタノールと共に半導
体基体5の側面から流れ去り、半導体基体5の側面の汚
染が少なくなる。
【0014】上述から明らかなように本実施例によれ
ば、メタノールへの不要物質の溶解を抑制でき、また、
たとえ溶解してもこれを比較的良好に除去することがで
きる。従って、水とメタノールの置換効果を維持しなが
ら、メタノール浸漬による弊害を極力少なくすることが
でき、製造歩留りの向上、信頼性の向上を図ることがで
きる。
【0015】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) 乾燥時の最高温度は150℃に限定されるもの
でなく、例えば140℃〜160℃の範囲で変えること
ができる。 (2) ダイオードに限ることなく、別の半導体装置に
も本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例及び本発明の実施例に係わるダイオード
を示す正面図である。
【図2】図1のダイオードのためのダイオード組立体を
示す正面図である。
【図3】従来の乾燥時の温度変化を示す図である。
【図4】ダイオードをメタノールに浸漬した状態を示す
断面図である。
【図5】実施例の乾燥時の温度変化を示す図である。
【符号の説明】
1 ダイオード 1a ダイオード組立体 2 半導体チップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体チップがリード部材に固着されて
    いる構造の半導体装置の汚れ除去方法であって、 前記半導体装置を水で洗浄する工程と、 次に、前記半導体装置を3℃〜10℃のメタノール溶液
    に浸漬させる工程と、 次に、前記半導体装置を乾燥させる工程とを有している
    ことを特徴とする半導体装置の汚れ除去方法。
  2. 【請求項2】 半導体チップがリード部材に固着されて
    いる構造の半導体装置の汚れ除去方法であって、 前記半導体装置を水で洗浄する工程と、 次に、前記半導体装置をメタノール溶液に浸漬させる工
    程と、 次に、前記半導体装置を加熱乾燥させるために前記半導
    体装置を囲む雰囲気の温度を温度上昇率5℃/min 〜2
    5℃/min で所定温度まで上昇させ、所定温度を所定時
    間保った後に低下させる工程とを有していることを特徴
    とする半導体装置の汚れ除去方法。
  3. 【請求項3】 前記メタノール溶液の温度を3℃〜10
    ℃とすることを特徴とする請求項2記載の半導体装置の
    汚れ除去方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102896128A (zh) * 2012-10-15 2013-01-30 苏州群鑫电子有限公司 清洗二极管引线的治具及方法
CN109454051A (zh) * 2018-10-25 2019-03-12 南通皋鑫电子股份有限公司 2cl91型部件的me处理工艺

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