JPH10321518A - 露光装置の光軸調整方法 - Google Patents

露光装置の光軸調整方法

Info

Publication number
JPH10321518A
JPH10321518A JP9144748A JP14474897A JPH10321518A JP H10321518 A JPH10321518 A JP H10321518A JP 9144748 A JP9144748 A JP 9144748A JP 14474897 A JP14474897 A JP 14474897A JP H10321518 A JPH10321518 A JP H10321518A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical axis
exposure apparatus
unit
units
apparatus main
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9144748A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3770352B2 (ja
Inventor
Kyoji Nakamura
協司 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP14474897A priority Critical patent/JP3770352B2/ja
Publication of JPH10321518A publication Critical patent/JPH10321518A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3770352B2 publication Critical patent/JP3770352B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光装置を構成するユニット間の光軸調整を
容易かつ正確に行う。 【解決手段】 所定位置に設置された本体ユニットと光
源ユニットについて、それぞれのユニットの光軸上の基
準点との位置関係が既知の少なくとも2点の3次元座標
を測定し(ステップ102〜106)、これらのユニッ
トをBMUにより連結した状態で該BMUの基準点との
位置関係が既知の少なくとも2点の3次元座標を計測し
(ステップ108、110)、上記各3次元座標から各
ユニットの光軸の傾き及びシフト量を求め(ステップ1
12)、この既知になった光軸の傾き及びシフト量に基
づいてBMU内の各ミラー、プレーンパラレルを用いて
光軸の傾き及びシフト量を調整する(ステップ11
4)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光装置の光軸調
整方法に係り、さらに詳しくは、露光装置本体ユニッ
ト、光源ユニット及びこれら両ユニット間を連結するリ
レー光学系ユニットを備えた露光装置の光軸調整方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子等をリソグラ
フィ工程で製造する際に用いられる露光装置(例えば、
ステッパ等)の露光光源としては、従来は水銀ランプが
用いられていたが、近年では、露光光のより一層の短波
長化のため、KrFエキシマレーザ等が用いられるよう
になってきた。
【0003】かかるエキシマレーザを露光光源とする露
光装置は、通常、大きく分けて露光装置本体が収納され
たチャンバから成る露光装置本体ユニット、エキシマレ
ーザ装置から成る光源ユニット、及びこれらを光学的結
合させるとともに物理的に連結するリレー光学系ユニッ
ト(ビームマッチングユニット)の3ブロックで構成さ
れる。各々のユニットの重量は、数百キロから数トンあ
り、リレー光学系ユニットはおよそ300kg、エキシ
マレーザ装置はおよそ1トン、露光装置本体ユニットは
それ以上の重量がある。
【0004】これらのユニットは工場出荷前に、一旦組
み立てられ、ユニット間の光軸調整をして正常に動作す
ることを確認し、各ユニットに分解・梱包して輸送し、
仕向地で装置の組み立て及び据え付けを行っている。
【0005】この装置の据え付けに際しては、各ユニッ
トを大体の所に設置し、各ユニットの光学系のカバーを
取り外し、装置の設置状態に合わせて工場出荷前に行っ
た光軸の調整を再度やり直していた。この光軸の調整
は、各ユニットの光学系のカバーを取り外し、ヘリウム
ネオンレーザを用いて光軸の傾斜及び位置ずれ調整用の
光学部材を、作業者の勘と経験に基づいて繰り返し調整
することにより行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、露光
装置の各ユニットは重量物であり、これらを据え付けて
各ユニット間の光軸を一致させるためには、上記の光学
部材により調整が可能な範囲に各ユニットを設置する必
要があることから、ユニットの位置出しが難しく、ま
た、上記のヘリウムネオンレーザを用いて光学部材を調
整するという作業には熟練が必要であるとともに、試行
錯誤を繰り返しながら行う必要があることから、作業性
が悪く、面倒で時間が掛かるという不都合があった。
【0007】これに加え、エキシマレーザを光源とする
装置の場合には、露光の際にエキシマレーザの光化学反
応によって光学系内に曇り物質が発生するのを阻止すべ
く、窒素ガス等を封入していることが多いが、上記の光
軸調整の際に、各ユニットのカバーを開ける必要がある
ことから、その窒素ガスが漏洩するという不都合もあっ
た。
【0008】本発明はかかる事情の下になされたもの
で、請求項1ないし3に記載の発明の目的は、露光装置
を構成するユニット間の光軸調整を容易かつ正確に行う
ことが可能な光軸調整方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、露光装置本体ユニット(12)と、この露光装置本
体ユニット(12)とは別置きの光源ユニット(14)
と、この光源ユニット(14)内の光源から射出された
光を露光装置本体ユニット(12)内の照明光学系(1
8)に導くとともに両ユニット間を連結するリレー光学
系ユニット(16)とを備えた露光装置(10)の光軸
調整方法において、露光装置本体ユニット(12)と光
源ユニット(14)とを所定の設置位置にそれぞれ設置
し、両ユニットについて、それぞれのユニットの光軸上
の基準点との位置関係が既知の少なくとも2点の3次元
座標をそれぞれ計測し、しかる後、リレー光学系ユニッ
ト(16)により露光装置本体ユニット(12)と光源
ユニット(14)とを連結した状態で、リレー光学系ユ
ニット(16)の光軸上の基準点との位置関係が既知の
少なくとも2点の3次元座標を計測し、各計測結果に基
づいて、いずれかのユニットの光軸に対する残りの2つ
のユニットの光軸の傾き及びシフト量を算出し、この算
出結果に基づいて3つのユニットの少なくとも1つに内
蔵された光学部材(22,24,26,28,30,3
2)を調整することにより、3つのユニットの光軸を位
置合わせする事を特徴とする。
【0010】これによれば、露光装置本体ユニットと光
源ユニットとが所定の設置位置にそれぞれ設置され、両
ユニットについて、それぞれのユニットの光軸上の基準
点との位置関係が既知の少なくとも2点の3次元座標が
それぞれ計測され、しかる後、リレー光学系ユニットに
より露光装置本体ユニットと光源ユニットとを連結した
状態で、リレー光学系ユニットの光軸上の基準点との位
置関係が既知の少なくとも2点の3次元座標が計測され
る。そして、計測された各ユニットについて各2点の3
次元座標に基づいて、いずれかのユニットの光軸に対す
る残りの2つのユニットの光軸の傾き及びシフト量が算
出される。そして、この算出された光軸の傾き及びシフ
ト量に基づいて、3つのユニットの少なくとも1つに内
蔵された光学部材を調整することにより、3つのユニッ
トの光軸が位置合わせされる。このように本発明によれ
ば、各ユニットについて各2点の3次元座標位置の計測
結果に基づいて、ユニット間の光軸傾斜、シフト量(位
置ずれ)を演算し、その結果に基づいて光軸調整を手動
により又は自動的に行うという手法が採用されているこ
とから、従来のように作業者の勘と経験に基づいて繰り
返し光学部材を調整する場合と異なり、各ユニットのカ
バーを開ける必要もなく、しかも光軸調整を容易かつ正
確に行うことが可能になる。
【0011】この場合において、上記の各ユニットにつ
いての少なくとも2点の3次元座標位置の計測方法は、
特に限定されないが、例えば、請求項2に記載の発明の
如く、前記各ユニットの少なくとも2点の3次元座標の
計測は、反射板(42a,42b,42c,42d,4
2e,42f)をターゲットとした光学的な計測装置
(46)を用いて行っても良い。このようにした場合に
は、各ユニットの少なくとも2点の3次元座標が反射板
をターゲットとして光学的に計測されるので、非常に精
密に三次元座標値が得られ、正確に光軸調整ができるよ
うになる。例えば、計測装置として座標計測機能、及び
演算機能を備えたトータルステーション等を用いる場合
には、光軸調整作業の大部分を自動化することが可能に
なる。
【0012】請求項1に記載の発明において、光源ユニ
ットは、露光装置本体ユニットと別置きのものであれ
ば、その種類は特に限定されないが、例えば、請求項3
に記載の発明の如く、前記光源ユニットとして、エキシ
マレーザ装置(14)が用いられても良い。この場合、
各ユニットのカバーを開けずに光軸調整が可能であるこ
とから、内部の窒素ガスの漏洩等の不都合をも防止する
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
ないし図9に基づいて説明する。
【0014】図1には、本発明に係る光軸調整方法が適
用された一実施形態に係る露光装置10の構成が概略的
に示されている。また、図2には、図1の露光装置10
の概略平面図が示されている。但し、この図2において
は、露光装置本体ユニット部分のみは図1のA−A線に
沿って断面した状態が示されている。また、図3には、
図1のB−B線断面図が、図4には図1のC−C線断面
図が、それぞれ示されている。
【0015】露光装置10は、図1に示されるように、
露光装置本体ユニット12と、この露光装置本体ユニッ
ト12とは別置きの光源ユニットとしてエキシマレーザ
装置14と、このエキシマレーザ装置14内の光源(K
rFあるいはArFエキシマレーザ)からのレーザ光を
露光装置本体ユニット12内の照明光学系18に導くと
ともにエキシマレーザ装置14と露光装置本体ユニット
12とを連結するリレー光学系ユニットとしてのビーム
マッチングユニット(以下、「BMU」という)16と
を備えている。
【0016】露光装置本体ユニット12は、チャンバ1
2Aと、このチャンバ12A内に収納された露光装置本
体とを備えている。この露光装置本体は、ステップ・ア
ンド・リピート方式でレチクルRに形成されたパターン
をウエハW上に露光転写するいわゆるステッパである。
この露光装置本体は、照明光学系18、投影光学系P
L、及びウエハWを保持して投影光学系PLの光軸に直
交する平面内で2次元移動してウエハW上のショット領
域を順次露光位置に位置決めする不図示のウエハステー
ジ等を備えている。以下においては、説明の便宜上、投
影光学系PLの光軸方向である鉛直軸をZ軸とし、これ
に直交する平面内で図1における紙面左右方向をX軸、
図1における紙面直交方向をY軸と定義するものとす
る。
【0017】前記BMU16は、2本の支柱16A、1
6Bを備えており、露光装置本体ユニット12側の支柱
16Aには、露光装置本体ユニット12の光軸とBMU
16の光軸との傾きを調整するための反射ミラー22
と、両光軸間の位置ずれ(シフト)を調整するためのプ
レーンパラレル(ハービングガラス)24,26とが設
けられている。また、エキシマレーザ装置14側の支柱
16Bには、エキシマレーザ装置14の光軸とBMU1
6の光軸との傾きを調整するための反射ミラー28と、
両光軸間の位置ずれ(シフト量)を調整するためのプレ
ーンパラレル30,32とが設けられている。
【0018】前記反射ミラー22は、モータ34aによ
りX軸回りの回転角が調整可能で、モータ34b(図2
及び図3参照)によりY軸回りの回転角が調整可能に構
成されている。この反射ミラー22のX軸回り、Y軸回
りの回転角を調整することにより、露光装置本体ユニッ
ト12の光軸に対するBMU16の光軸の傾きを調整で
きる。
【0019】また、プレーンパラレル24は、モータ3
4eによりX軸回りに回転可能に構成され、これにより
Y軸方向の光軸のずれ(シフト)を調整できる。また、
プレーンパラレル18は、モータ34f(図3参照)に
よりY軸回りに回転可能に構成され、これによりX軸方
向の光軸のずれ(シフト)を調整できる。
【0020】上記と同様に、反射ミラー28は、モータ
34cによりX軸回りの回転角が調整可能で、モータ3
4d(図2及び図4参照)によりY軸回りの回転角が調
整可能に構成されている。この反射ミラー28のX軸回
り、Y軸回りの回転角を調整することにより、エキシマ
レーザ装置14のレーザ光軸に対するBMU16の光軸
の傾きを調整できる。
【0021】また、プレーンパラレル30は、モータ3
4gによりX軸回りに回転可能に構成され、これにより
Y軸方向の光軸のずれ(シフト)を調整できる。また、
プレーンパラレル32は、モータ34h(図4参照)に
よりY軸回りに回転可能に構成され、これによりX軸方
向の光軸のずれ(シフト)を調整できる。
【0022】前記モータ34a〜34hを露光装置本体
ユニット12の不図示の制御系からの制御信号によって
制御し、反射ミラー22,28、プレーンパラレル2
4,26,30,32の上述した各方向の回転角を調整
することで、BMU16内部のリレー光学系の光軸の露
光装置本体ユニット12、エキシマレーザ装置14の光
軸に対する傾斜、及びシフト(位置ずれ)を、手作業に
よらず自動的に調整できるようになっている。
【0023】図5には、上記露光装置10の設置時の光
軸調整方法の概略的な流れ図が示されている。また、図
6ないし図9には、この図5の流れ図に沿って光軸調整
をするときの手順を説明するための図が示されている。
以下、図5を中心として、図1及び図6ないし図9をも
参照しつつ、露光装置の組み立て及び光軸調整の手順に
ついて説明する。
【0024】ここで、設置床の床面には、予め図2の平
面図に示されるように、露光装置を設置する際の目安と
なる計画線40が予め描かれている。
【0025】(図5のステップ102)まず、最も重量
のある(重い)露光装置本体ユニット12が、床面に描
かれた計画線40にほぼならうように設置され、露光装
置本体ユニット12の入射口12a(図1参照)に2点
反射レフシートホルダ38(図6参照)が取り付けられ
る。
【0026】(図5のステップ104)次に、2番目に
重量のあるエキシマレーザ装置14が床面の計画線40
にほぼならうように設置され、エキシマレーザ装置14
の出射口14a(図1参照)にも2点反射レフシートホ
ルダ44が取り付けられる。
【0027】このステップ104の処理が終了した状態
が図6に示されている。この図6にも示されるように、
2点反射レフシートホルダ38には2個の反射板として
の反射レフシート42a,42bが取付けられている。
これらの反射レフシート42a,42bは、露光装置本
体ユニット12へ取付けた時に、チャンバ12A内の照
明光学系18の光軸と同一直線上(図1に示される入射
口12aの開口面に対して垂直)にあり、かつ、入射口
12a近傍の光軸上の基準点からの距離が予め決められ
た既知の距離になるように、2点反射レフシートホルダ
38上に配置されている。この場合、図1の反射ミラー
22の反射点が反射レフシート42a,42bの丁度中
間点(後述する機械原点aでもある)になるように、設
計上は定められている。
【0028】これと同様に、2点反射レフシートホルダ
44にも2個の反射板としての反射レフシート42c,
42dが取付けられている(図6参照)。これらの反射
レフシート42c,42dも、エキシマレーザ装置14
に取付けた時に、レーザの光軸と同一の直線上(図1に
示される出射口14aの開口面に対して垂直)にあり、
かつ、出射口14a近傍の光軸上の基準点からの距離が
予め決められた既知の距離になるように、2点反射レフ
シートホルダ44上に配置されている。この場合、図1
の反射ミラー28の反射点が反射レフシート42c,4
2dの丁度中間点(後述する機械点bでもある)になる
ように、設計上は定められている。
【0029】(図5のステップ106)次いで、反射レ
フシート42a〜42dの3次元座標を計測する。具体
的には、図7に示されるように、反射レフシート42
a,42b,42c,42dを臨むことができる適当な
位置に、3次元座標測定器であるトータルステーション
46が設置される。なお、図7には露光装置本体ユニッ
ト12等を上から見た状態が示されている。そして、こ
のトータルステーション46を用いて、トータルステー
ション46から出た光をターゲットとしての反射レフシ
ート42a,42b,42c,42dで反射させ、その
反射した光がトータルステーション46に戻るまでに掛
かった時間及び方角から反射レフシート42a,42
b,42c,42dの位置(3次元座標)を測定する。
トータルステーション46では、トータルステーション
46内部の所定の基準点を原点として反射レフシート4
2a,42b,42c,42dの位置の3次元座標が演
算される。このようにして反射レフシート42a,42
b,42c,42dの位置の測定が終わると、露光装置
本体ユニット12、エキシマレーザ装置14から2点反
射レフシートホルダ38、44をそれぞれ取り外す。
【0030】(図5のステップ108)次に、BMU1
6が露光装置本体ユニット12とエキシマレーザ装置1
4との間の計画線40上にほぼ揃えるように設置され
る。この状態が、図8に示されている。この図8に示さ
れるように、BMU16の左右の側面には、反射板とし
ての反射レフシート42e,42fが取り付けられてい
る。これらの反射レフシート42e,42fは、BMU
16内部の光学系の光軸上の基準点である前述した反射
ミラー22,28(図1参照)の設計上の反射点(後述
する機械点c、dでもある)に対しY軸方向に所定のオ
フセットを持たせた位置に配置されている。
【0031】(図5のステップ110)次に、前述した
反射レフシート42a,42b,42c,42dの位置
を測定した時と同一点にトータルステーション46を置
いたまま、トータルステーション46を用いて、同様に
反射レフシート42e,42fをターゲットとして光を
反射させることによって、反射レフシート42e,42
fの位置が測定され、トータルステーション46内の基
準点を原点とする反射レフシート42e,42fの3次
元座標が測定される(図9参照)。
【0032】(図5のステップ112)次いで、トータ
ルステーション46により各ユニット12、14、16
の光軸の傾き、位置ずれが演算される。すなわち、トー
タルステーション46は、CPUを内蔵し、反射レフシ
ートの測距・測角による3次元座標の測定だけでなく、
測定結果の演算処理も可能になっているので、その内部
処理で、まず、反射レフシート42aと42b、42c
と42d、42eと42fの3組について、座標位置を
それぞれ結び、座標位置を結んだ直線についてこれらの
傾き方向を算出する。この場合、いずれか一つのユニッ
ト12、14、16の光軸に対する残りの2つのユニッ
トの光軸の傾きを算出する。反射レフシート42a、4
2bの座標位置を結んだ直線の傾きと反射レフシート4
2e、42fを結んだ直線の傾きとから、露光装置本体
ユニット12内部の照明光学系18の光軸に対するBM
U16の光軸の傾きが得られ、同様に、反射レフシート
42a、42bの座標位置を結んだ直線の傾きと反射レ
フシート42c、42dの座標位置とを結んだ直線の傾
きとから、露光装置本体ユニット12内部照明光学系3
1bの光軸に対するエキシマレーザ装置14の光軸の傾
きが得られる。
【0033】光軸のシフト量すなわち位置ずれについて
は次のようにして求められる。反射レフシート42a、
42bの座標の中点(設計上は、反射ミラー22の反射
点に一致する)が機械原点aとして定められ、同様に、
反射レフシート42c、42dの座標の中点(設計上
は、反射ミラー28の反射点に一致する)が機械点bと
して定められる。これらの点a,bは、図7に示される
ような位置になる。BMU16については、設計上の反
射ミラー22、28の反射点を図9に示されるように、
機械点c、dとして定める。
【0034】そして、上記反射レフシート42a、42
bの座標位置の中点の座標により機械原点aの座標を求
め、また、反射レフシート42c、42dの座標位置の
中点の座標により、機械点bの座標を求める。また、反
射レフシート42e,42fの座標から所定のY軸方向
のオフセットを差し引いて、機械点c、dの座標を求め
る。次いで、上記のようにして求めた4つの機械点a、
b、c、dについてのトータルステーション46内の基
準点を原点とする3次元座標を、機械原点aを原点とす
る新たな3次元座標に座標変換する。この新たな座標系
上での機械点cの座標が、露光装置本体ユニット12内
部の照明光学系18の光軸上の機械原点aに対するBM
U16の光軸上の機械点cの位置ずれ(シフト量)を与
え、同様に、機械点bの座標と機械点dの座標との差
が、機械原点aを基準として光軸を調整する際のエキシ
マレーザ装置14のレーザ光軸上の機械点bに対するB
MU16の光軸上の機械点dの位置ずれ(シフト量)を
与える。
【0035】そして、上述のようにして得た光軸の傾き
及びシフト量の計測データを、トータルステーション4
6のデータカードに取り込む。
【0036】(図5のステップ114)次いで、上記の
光軸の傾き及びシフト量の計測データを、露光装置本体
ユニット12に入力して、BMU16の各ミラー、プレ
ーンパラレルを制御して光軸補正を行う。
【0037】具体的には、上記データカードを露光装置
本体ユニット12にセットし、不図示のキーボードから
コマンドを入力してデータカード内に取り込まれた計測
データをインストールする。露光装置本体ユニット12
の制御系では、計測データを制御信号に変換し、BMU
16に装備されたモータ34a〜34hに送る。これに
より、モータ34a、34bにより、反射レフシート4
2a、42bの位置を結ぶ直線の傾きに機械点c、dを
結ぶ直線の傾きが一致するように、反射ミラー22の
X、Y軸回りの回転が調整され、これと同時に、モータ
34e、34fにより機械点cの新たな座標系上の座標
から求められたデータに基づいてプレーンパラレル24
のX軸回りの回転、プレーンパラレル26のY軸回りの
回転が調整される。このようにして、露光装置本体ユニ
ット12の光軸とBMU16の光軸の傾き及び位置ずれ
が調整される。
【0038】同様に、モータ34c、34dにより、機
械点c、dを結ぶ直線の傾きに反射レフシート42c、
42dの位置を結ぶ直線の傾きが一致するように、反射
ミラー28のX、Y軸回りの回転が調整され、これと同
時に、モータ34g、34hにより機械点b、dの座標
から求められたデータでプレーンパラレル30のX軸回
りの回転、プレーンパラレル32のY軸回りの回転が調
整される。このようにして、エキシマレーザ23の光軸
とBMU16の光軸の傾き及び位置ずれが調整される。
【0039】以上説明したように、本実施形態による
と、反射レフシートを3ユニットに分けられた露光装置
10の各ユニットの既知点にターゲットとして取付け、
測量機であるトータルステーションで反射レフシートの
三次元座標を測定し、そこで得られた光軸の傾斜角度,
シフト量を、露光装置本体ユニット12に入力するだけ
で、BMU16に取りつけられた光軸調整用ミラー,プ
レーンパラレルをモータにより制御して、露光装置の設
置の際に生ずるユニット12、14、16相互間の光軸
の傾き、シフト量を補正して、3つのユニットの光軸が
一直線上になるように光軸調整が行われる。このため、
従来のように、各ユニット間の光軸の傾き誤差及び位置
ずれの調整のため、ヘリウムネオンレーザを用いて光軸
調整用の光学部品を作業者の勘と経験に基づいて繰り返
し調整するという面倒な作業が不要となる。
【0040】また、本実施形態によると、トータルステ
ーションで、位置の計測が光学的になされるので、非常
に精密に三次元座標値が得られ、正確な光軸調整が可能
となる。その結果、光軸調整に作業者の熟練が不要とな
る。また、各ユニットの位置出しは大まかでも正確な光
軸調整が可能であることから、各ユニットの重量が大き
いことにも起因して従来困難を伴っていた、装置設置に
際してのユニット間の位置出し時の作業性が大幅に改善
される。
【0041】更に、本実施形態によると、BMU16の
調整範囲内にあるかないかは、トータルステーション4
6で得た測定データからただちに判定できるので、従来
のように調整がうまくいかない場合に光軸調整を試みた
後にBMU16の調整範囲内にないことに気づき、設置
し直して再度調整を行う場合に比べて、作業能率を大幅
に向上させることができる。
【0042】また、エキシマレーザを光源とする露光装
置では、工場出荷時には、照明光学系18及びBMU1
6の内部に、エキシマレーザが空気と反応することによ
り生ずる光学系内部の曇りの発生を防止するため、窒素
ガスが封入されているが、上記実施形態では、ユーザ先
での設置に際してカバーを取り外す必要がなくなるの
で、この窒素ガスの漏洩をも防止することができる。
【0043】さらに、上記実施形態では、BMU16に
光軸調整のための光学部品が集中的に設けられているこ
とから、メンテナンス等の作業がやり易くなる。
【0044】なお、上記実施形態では、トータルステー
ションの内部処理により、光軸の傾斜角度,シフト量の
算出までも行う場合について説明したが、本発明がこれ
に限定されないことは勿論である。例えば、露光装置本
体ユニット12もCPUといった演算装置を内蔵してい
る事から、三次元座標データをトータルステーションか
ら直接露光装置本体ユニット12に入力し、BMU16
の各光学部品を自動制御させるようにしても良い。
【0045】また、上記実施形態では、露光装置本体ユ
ニット12を基準として設定された機械原点aを基準と
して座標計算を行う場合について説明したが、これに限
らず、いずれかのユニット、例えば、エキシマレーザ装
置14を基準として設定された機械点を機械原点とし
て、3ユニットの座標を演算しても良い。
【0046】さらに、上記実施形態では、トータルステ
ーションの計測データを、露光装置10の設置、組み立
ての際の光軸調整に利用する場合について説明したが、
例えば、トータルステーションそのまま据え付けておい
て、各ユニットの位置を継続してモニターしておくこと
で、振動や地震などによって各ユニットの位置が変化し
たとしても、トータルステーションの測定データで位置
ずれ及び傾きを補正することも可能である。このように
すれば、振動や地震があったとしても、メンテナンスが
不要となる。
【0047】なお、上記実施形態では、本発明に係る光
軸調整方法が、エキシマレーザを光源とするステップ・
アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパー)に
適用された場合について説明したが、本発明の適用範囲
がこれに限定されるものではなく、ステップ・アンド・
スキャン方式の投影露光装置その他の露光装置であって
も露光装置本体と別置きの光源を用いるものであれば、
好適に適用できるものである。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし3
に記載の発明によれば、露光装置を構成するユニット間
の光軸調整を容易かつ正確に行うことができるという従
来にない優れた光軸調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る露光装置の構成を概略的に示
す図である。
【図2】一部を断面して示した図1の装置の概略平面図
である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1のC−C線断面図である。
【図5】露光装置の光軸調整方法を概略的に示す流れ図
である。
【図6】露光装置本体ユニットとエキシマレーザ装置と
が設置された状態を示す図である。
【図7】トータルステーションで露光装置本体ユニッ
ト、エキシマレーザ装置に取り付けられた反射レフシー
トの3次元座標を測定する様子を示す平面図である。
【図8】BMUが設置された状態を示す図である。
【図9】トータルステーションでBMUに取り付けられ
た反射レフシートの3次元座標を測定する様子を示す平
面図である。
【符号の説明】 12 露光装置本体ユニット 14 エキシマレーザ装置(光源ユニット) 16 BMU(リレー光学系ユニット) 18 照明光学系 22,28 反射ミラー(光学部材) 24,26,30,32 プレーンパラレル(光学部
材) 42a,42b,42c,42d,42e,42f 反
射レフシート(反射板) 46 トータルステーション(計測装置)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光装置本体ユニットと、この露光装置
    本体ユニットとは別置きの光源ユニットと、この光源ユ
    ニット内の光源から射出された光を前記露光装置本体ユ
    ニット内の照明光学系に導くとともに前記両ユニット間
    を連結するリレー光学系ユニットとを備えた露光装置の
    光軸調整方法において、 前記露光装置本体ユニットと前記光源ユニットとを、所
    定の設置位置にそれぞれ設置し、 前記両ユニットについて、それぞれのユニットの光軸上
    の基準点との位置関係が既知の少なくとも2点の3次元
    座標を、それぞれ計測し、 しかる後、前記リレー光学系ユニットにより前記露光装
    置本体ユニットと前記光源ユニットとを連結した状態
    で、前記リレー光学系ユニットの光軸上の基準点との位
    置関係が既知の少なくとも2点の3次元座標を計測し、 前記各計測結果に基づいて、前記いずれかのユニットの
    光軸に対する残りの2つのユニットの光軸の傾き及びシ
    フト量を算出し、 この算出結果に基づいて前記3つのユニットの少なくと
    も1つに内蔵された光学部材を調整することにより、前
    記3つのユニットの光軸を位置合わせする事を特徴とす
    る露光装置の光軸調整方法。
  2. 【請求項2】 前記各ユニットの少なくとも2点の3次
    元座標の計測は、反射板をターゲットとした光学的な計
    測装置を用いて行われることを特徴とする請求項1に記
    載の露光装置の光軸調整方法。
  3. 【請求項3】 前記光源ユニットとして、エキシマレー
    ザ装置が用いられていることを特徴とする請求項1に記
    載の露光装置の光軸調整方法。
JP14474897A 1997-05-19 1997-05-19 露光装置の光軸調整方法 Expired - Fee Related JP3770352B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14474897A JP3770352B2 (ja) 1997-05-19 1997-05-19 露光装置の光軸調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14474897A JP3770352B2 (ja) 1997-05-19 1997-05-19 露光装置の光軸調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10321518A true JPH10321518A (ja) 1998-12-04
JP3770352B2 JP3770352B2 (ja) 2006-04-26

Family

ID=15369461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14474897A Expired - Fee Related JP3770352B2 (ja) 1997-05-19 1997-05-19 露光装置の光軸調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3770352B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000051172A1 (fr) * 1999-02-26 2000-08-31 Nikon Corporation Systeme de sensibilisation, systeme de gravure optique et procede de convoyage, procede de production d'un dispositif, et dispositif y relatif
CN102101265A (zh) * 2010-12-16 2011-06-22 浙江工业大学 一种检测抛光工件受力及定位抛光工具工作原点的夹具
CN109855611A (zh) * 2019-03-27 2019-06-07 中南大学 一种基于全站仪的pc墙体快速测量校准方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000051172A1 (fr) * 1999-02-26 2000-08-31 Nikon Corporation Systeme de sensibilisation, systeme de gravure optique et procede de convoyage, procede de production d'un dispositif, et dispositif y relatif
CN102101265A (zh) * 2010-12-16 2011-06-22 浙江工业大学 一种检测抛光工件受力及定位抛光工具工作原点的夹具
CN109855611A (zh) * 2019-03-27 2019-06-07 中南大学 一种基于全站仪的pc墙体快速测量校准方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3770352B2 (ja) 2006-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI696042B (zh) 測量裝置、微影系統及曝光裝置、以及管理方法、重疊測量方法及元件製造方法
US6134007A (en) Method for measuring orthogonality having a third interferometer which is not orthogonal
JP2829642B2 (ja) 露光装置
JP4332486B2 (ja) 時間を節約する高さ測定を用いた、基板にマスク・パターンを繰り返し投影する方法および装置
EP3264030B1 (en) Measurement device, lithography system and exposure device, and device manufacturing method
US20050018162A1 (en) Lithographic apparatus, device manufacturing method, and angular encoder
JPH05226223A (ja) 露光装置
KR20090122234A (ko) 디바이스 제조 방법, 리소그래피 장치 및 컴퓨터 프로그램
JPH1184098A (ja) X線照明装置およびx線照明方法、x線露光装置ならびにデバイス製造方法
US5929973A (en) Apparatus and method for simultaneously transferring a mask pattern to both sides of a substrate
JP3770352B2 (ja) 露光装置の光軸調整方法
US5623343A (en) Exposure method and apparatus
US20090244505A1 (en) Positioning unit of optical element, optical system, exposure apparatus, adjustment method of optical system
US6512572B1 (en) Exposure apparatus, method, and storage medium
JP3290233B2 (ja) 位置合わせ方法
JPH11307436A (ja) 投影露光装置及びレチクル及びレチクルの位置決め方法
JPH01179318A (ja) 投影露光装置及びそのパターンオフセツト補正方法
JP4048205B2 (ja) リトグラフ装置及びデバイス製造方法
JP2002246287A (ja) 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
JPH1083954A (ja) 露光装置
JPH07295229A (ja) 拡大投影型露光装置における投影像のアライメント方法
JPH11274027A (ja) ステージ装置の特性計測方法及び該方法を使用する露光装置
JP2006228890A (ja) 位置合わせ方法及び露光装置
JP2646417B2 (ja) 露光装置
JP3271759B2 (ja) 走査露光方法、走査型露光装置、及び前記方法を用いるデバイス製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees