JPH10320712A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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Publication number
JPH10320712A
JPH10320712A JP13137497A JP13137497A JPH10320712A JP H10320712 A JPH10320712 A JP H10320712A JP 13137497 A JP13137497 A JP 13137497A JP 13137497 A JP13137497 A JP 13137497A JP H10320712 A JPH10320712 A JP H10320712A
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JP
Japan
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magnetic head
core
magnetic
core member
gap
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Withdrawn
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JP13137497A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Akiyasu
啓 秋保
Koji Takahashi
浩二 高橋
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッド特性及び機械的強度を保持して小型化
を図る。 【解決手段】 相対する側面をディスク回転方向Aに対
して突き合わせてガラス溶着20することにより磁気ギ
ャップ21を構成するとともに磁気ギャップ構成部位2
5が基端部23に対して小型化された一対のコア半体1
0a,10bからなるコア部材10と、このコア部材1
0に対してコア半体10a,10bの磁気ギャップ21
と対向する一方側面にそれぞれ接合される非磁性材から
なる一対の補強部材12とを備える。コア部材10は、
磁気ギャップ構成部位25が小型化されることにより磁
気ディスクDに対する磁気効率が向上されるとともにヘ
ッドインピーダンスが抑制される。補強部材12は、小
型化されたコア部材10の機械的強度を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロッピーディス
ク等の可撓性磁気ディスク(以下、単に磁気ディスクと
いう。)に対してデータ信号、音声信号、画像信号等の
情報信号或いは制御信号(以下、単に情報信号等とい
う。)の記録及び/又は再生(以下、単に記録再生とい
う。)を行う磁気ヘッドに関し、さらに詳しくは情報信
号等を高密度に記録した高密度記録用磁気ディスク用に
好適な磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】フロッピーディスク装置は、一般に、磁
気ディスクを比較的低速で回転駆動させるとともにその
主面に磁気ヘッドのディスク摺動面を接触させた状態で
情報信号等の記録再生を行うことを基本構成としてお
り、低価格で信頼性が高いといった特徴を有している。
普及率が極めて高い3.5インチ磁気ディスクを用いる
標準フロッピーディスク装置は、この磁気ディスクの1
枚当たりの情報信号等の記憶容量が1.44Mバイト、
線記録密度(kBPI)が17.4、トラック密度(k
TPI)が135とされ、情報信号等の転送レートが2
50Kb/s(又は500Kb/s)、磁気ディスクの
駆動回転数が300rpm等の要件を基本仕様としてい
る。この標準フロッピーディスク装置には、一般にフェ
ライト・ヘッドからなる磁気ヘッドが備えられる。
【0003】ところで、パーソナル用コンピュータ等に
おいては、低価格化と操作性の簡易化或いはネットワー
ク網の整備・充実等を背景として普及台数や用途のめざ
ましい拡大が図られている。パーソナル用コンピュータ
等は、このような状況から、取り扱う情報信号等につい
て、従来の文書データ信号を中心としたものから大型コ
ンピュータと同様に画像情報信号やグラフィックスデー
タ信号等のマルチデータまで幅広い情報信号等が取り扱
われるようになっている。そして、パーソナル用コンピ
ュータにおいては、かかる状況に対応するためにディス
ク交換型外部記憶装置の標準装備が図られており、フロ
ッピーディスク装置の採用も検討されている。
【0004】標準型フロッピーディスク装置は、上述し
た記憶容量や駆動回転数等の仕様からマルチメディアデ
ータを取り扱う大容量の情報信号等の取扱には不向きで
あり、その仕様のままでパーソナル用コンピュータディ
スクの交換型外部記憶装置として適用した場合には記憶
容量が不足するといった問題がある。したがって、フロ
ッピーディスク装置においては、磁気ディスクに対して
情報信号等の高密度記録を可能とするとともにこの磁気
ディスクを高速で回転駆動してデータ転送レートの改善
を図った大容量化装置の開発が進められている。なお、
本明細書において、大容量化仕様を上位仕様と称し、ま
た標準仕様を下位仕様と称するものとする。
【0005】フロッピーディスク装置としては、上述し
た下位仕様に対して、1枚当たりの情報信号等の記憶容
量が100Mバイト、線記録密度(kBPI)が43.
3、トラック密度(kTPI)が2118とされた上位
仕様3.5インチ磁気ディスクが用いられ、この上位仕
様磁気ディスクを1200乃至3600rpmの高速で
回転駆動するようにした上位仕様フロッピーディスク装
置が提供されている。そして、この上位仕様フロッピー
ディスク装置には、一般に磁気ヘッド装置としてメタル
・イン・ギャップ・ヘッドが備えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁気ヘッド
においては、コア部材の断面積を大きくし或いはコイル
の巻線径を太くすることによってコア部材及びコイルの
低インピーダンス化が図られるとともに、コイルの巻回
数を多くすることによってヘッド出力が向上されてヘッ
ド特性の向上が図られる。一方、磁気ヘッドにおいて
は、上述したフロッピーディスク装置の高密度化の対応
として、狭トラックピッチ化された磁気ディスクに対し
て磁気ギャップを介して磁束が効率的に作用されるよう
にするためにこの磁気ギャップを絞り込んでより小さく
構成する、換言すればその小型化が図られなければなら
ない。
【0007】しかしながら、磁気ヘッドは、高密度化に
対応してその小型化を図ることによりヘッド特性が低下
するといった問題を生じさせる。すなわち、磁気ヘッド
は、断面積の小さな小型化されたコア部材を用いた場合
に、ヘッド・インピーダンスが大きくなってしまうとと
もに、充分なコイルの巻回数を保持することが困難とな
るためにヘッド出力が低下するといった問題が生じる。
また、磁気ヘッドは、小型化されたコア部材に対して細
径の巻線を用いることによって巻回数を確保するように
した場合に、この巻線のインピーダンスが大きくなって
全体としてヘッド・インピーダンスが大きくなってしま
うといった問題が生じる。さらに、磁気ヘッドは、小型
化されたコア部材を用いることによって機械的強度が低
下し、ヘッド寿命が短くなるといった問題も生じる。
【0008】したがって、本発明は、機械的強度を保持
して実質的な小型化を達成することによってヘッド特性
の向上を図った磁気ヘッドを提供することを目的に提案
されたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明に係る磁気ヘッドは、相対する側面を可撓性磁気ディ
スクの回転方向に対して突き合わせてガラス溶着するこ
とによりこの突合せ面に磁気ギャップを構成するととも
に磁気ギャップ構成部位が基端部側に対して小形化され
てなる一対のコア半体からなるコア部材と、このコア部
材に対してコア半体の突合せ面と対向する一方側面にそ
れぞれ接合された非磁性材からなる一対の補強材とを備
えて構成される。
【0010】また、本発明に係る磁気ヘッドは、コア部
材がコア半体の磁気ギャップ構成部位の断面形状を基端
部の断面形状に対して小形とすることによって小型化さ
れ、また補強材が接合される外側面の先端部をディスク
摺動面に向かって次第に傾斜する傾斜面として構成する
ことによって磁気ギャップ構成部位を基端部に対して小
形化して構成される。
【0011】以上のように構成された本発明に係る磁気
ヘッドによれば、コア部材がその磁気ギャップ構成部位
についてのみ小型化されて構成されることから、トラッ
クピッチを幅狭として高密度記録化が図られた磁気ディ
スクに対する磁気効率の向上が図られるとともにヘッド
インピーダンスの上昇が抑制される。また、磁気ヘッド
は、コア部材に充分な巻回数の巻線を施し或いは太径の
巻線を用いてコイルを構成することができることから、
高ヘッド出力が保持される。さらに、磁気ヘッドは、補
強部材が磁気ギャップ構成部位を小型化されたコア部材
を機械的に補強することによりヘッド寿命を保持する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態を図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施の形
態として図面に示した磁気ヘッド1は、図示しないディ
スク支持機構に支持されて回転駆動される磁気ディスク
Dの主面を挟んで一対が対向配置され、この磁気ディス
クDの両主面から情報信号等の記録再生を行うようにし
たいわゆる両面型フロッピーディスク装置に備えられ
る。また、磁気ヘッド1は、例えばディスク径が3.5
インチとされ300rpmで回転駆動される下位仕様磁
気ディスクDLと、情報信号等が高密度に記録されると
ともに例えば1200rpm乃至3600rpmの高速
で回転駆動される上位仕様磁気ディスクDUとを互換使
用可能とする兼用型フロッピーディスク装置に搭載され
る複合磁気ヘッドである。
【0013】兼用型フロッピーディスク装置は、複合磁
気ヘッド1をこれら磁気ディスクDの両主面に対して略
接触した状態に保持して情報信号等の記録再生動作を行
う。兼用フロッピーディスク装置は、複合磁気ヘッド1
を、下位仕様磁気ディスクDLが装填された場合にはノ
ントラッキングサーボによって、また上位仕様磁気ディ
スクDUが装填された場合にはトラッキングサーボを行
って、これら磁気ディスクDから情報信号等の記録再生
動作を行う。
【0014】複合磁気ヘッド1は、下位仕様磁気ディス
クDLから情報信号等の記録再生を行う下位仕様磁気ヘ
ッド部2と、上位仕様ディスクDUから情報信号等の記
録再生を行う上位仕様磁気ヘッド部3とが一体に設けら
れて構成されている。複合磁気ヘッド1は、例えばジン
バルバネ等を有する図示しないヘッド支持機構に搭載さ
れる。複合磁気ヘッド1は、図1において矢印Aで示す
ように左側から右側に向かって回転走行する磁気ディス
クDに対して、上述したようにその主面に対して略接触
状態に保持される。
【0015】複合磁気ヘッド1は、そのディスク摺動面
4が、図1及び図2に示すようにディスク回転方向Aと
平行に設けられた後述するグルーブ溝5を介してその中
央から幅方向に第1の領域6と第2の領域7とに区割り
されている。複合磁気ヘッド1は、第1の領域6に下位
仕様磁気ヘッド部2と上位仕様磁気ヘッド部3とが配設
されている。下位仕様磁気ヘッド部2は、従来の下位仕
様フロッピーディスク装置に搭載される磁気ヘッド装置
と同様のトンネル・イレーズ型のバルク・タイプ・ヘッ
ドとして構成されている。また、上位仕様磁気ヘッド部
3は、詳細を後述するがギャップ溝の溝壁に磁性金属膜
をスバッタ法により成膜してなるメタルイン・ギャップ
・ヘッドによって構成されている。
【0016】複合磁気ヘッド1は、下位仕様磁気ヘッド
部2を構成する一対のコア半体を接合してなる第1のコ
ア部材8と、一対のコア半体を接合してなる第2のコア
部材9とを有している。複合磁気ヘッド1は、詳細を後
述するが上位仕様磁気ヘッド部3を構成する一対のコア
半体10a,10bを接合してなる第3のコア部材10
と、一対の補強部材12(12a,12b)とを有して
いる。複合磁気ヘッド1は、下位仕様磁気ヘッド部2と
上位仕様磁気ヘッド部3とを磁気的に分離するスペーサ
部材13と、下位仕様磁気ヘッド部2の一方側面部を構
成する第1のスライダ部材14及び第2の領域7を構成
する第2のスライダ部材15とを有している。
【0017】複合磁気ヘッド1は、下位仕様磁気ヘッド
部2を構成する第1のコア部材8に組み合わされる図示
しないリード/ライト・コイルと、この第1のコア部材
8のコア半体の下端部を接合して閉磁気回路を構成する
図示しないバックコア部材、及び第2のコア部材9に組
み合わされる図示しないイレーズ・コイルとを有してい
る。複合磁気ヘッド1は、上位仕様磁気ヘッド部3を構
成する第3のコア部材10のコア半体10a,10bに
組み合わされる一対のリード/ライト・コイル16(1
6a,16b)と、コア半体10a,10bの下端部を
接合して閉磁気回路を構成するバックコア部材17とを
有している。
【0018】下位仕様磁気ヘッド部2を構成する第1の
コア部材8は、フェライトブロック材を素材としてディ
スク回転方向Aを長辺とした薄厚の矩形ブロック状を呈
して形成され、ギャップ溝を介してディスク回転方向A
に対して前後一対のコア半体に分割されてなる。第1の
コア部材8には、ギャップ溝内に溶融ガラスを充填して
コア半体を接合することによって、この接合部にリード
/ライト・ギャップ18が構成されている。
【0019】また、第2のコア部材9も、フェライトブ
ロック材を素材として第1のコア部材8とほぼ同形の矩
形ブロック状を呈して形成され、ギャップ溝を介してデ
ィスク回転方向Aに対して前後一対のコア半体に分割さ
れてなる。第2のコア部材9には、ギャップ溝内に溶融
ガラスを充填してコア半体を接合することによって、こ
の接合部にイレーズ・ギャップ19が構成されている。
なお、このイレーズ・ギャップ19は、磁気ディスクD
の記録トラックの両側領域を無音領域とするために、第
2のコア部材9の幅方向に離間して一対が形成されてな
る。
【0020】以上のように構成された第1のコア部材8
と第2のコア部材9とは、ディスク回転方向Aに対して
ガラス溶着部20によって互いに直列に接合される。第
1のコア部材8には、一方のコア半体にリード/ライト
・コイルが組み付けられるとともに、バックコア部材が
接合される。また、第2のコア部材9には、一方のコア
半体にイレーズ・コイルが組み付けられるとともに、バ
ックコア部材が接合される。第1のコア部材8と第2の
コア部材9とは、これによって下位仕様磁気ヘッド部2
を構成する。
【0021】下位仕様磁気ヘッド部2は、第1のコア部
材8に形成されたリード/ライト・ギャップ18が、回
転駆動される下位仕様磁気ディスクDLに記録された情
報信号等を再生し或いは下位仕様磁気ディスクDLに情
報信号等を記録する。下位仕様磁気ヘッド部2は、図1
に示すようにこのリード/ライト・ギャップ18をディ
スク走行方向Aの中心Oよりやや前方側に位置して形成
する。また、下位仕様磁気ヘッド部2は、第2のコア部
材9に形成された一対のイレーズ・ギャップ19が、各
記録トラックの両側部分に情報信号等の無記録部を構成
する。下位仕様磁気ヘッド部2は、下位仕様磁気ディス
クDLの記録トラックに情報信号等が一定幅で記録され
るようにして、各記録トラック間のガードバンドを保持
する。
【0022】なお、上述した下位仕様磁気ヘッド部2
は、トンネル・イレーズ型のバルク・タイプ・ヘッドに
よって構成されるが、従来のフロッピーディスク装置に
用いられるその他の磁気ヘッド、例えばラミネート・タ
イプ・ヘッド或いはストラドル・イレーズ・ヘッド等の
適宜の磁気ヘッドによって構成してもよいことは勿論で
ある。
【0023】上位仕様磁気ヘッド部3を構成する第3の
コア部材10は、ディスク回転方向Aを長辺としたフェ
ライトブロック材を素材とし、図3に示すようにギャッ
プ構成溝22を介して前後のコア半体10aとコア半体
10bに分割されなる。第3のコア部材10は、後述す
るようにギャップ構成溝22の溝壁に磁性金属膜24を
成膜形成するとともに溶融ガラス20を充填することに
よってメタル・イン・ギャップ21が構成されてなる。
第3のコア部材10は、幅狭のトラックピッチの上位仕
様磁気ディスクDUに対応して、図1及び図2に示すよ
うにその厚み寸法及び高さ寸法が上述した下位仕様磁気
ヘッド部2の第1のコア部材8及び第2のコア部材9の
厚み寸法及び高さ寸法よりも小形とされている。
【0024】第3のコア部材10を構成するコア半体1
0aとコア半体10bには、図3に示すように内側面に
上述したメタル・イン・ギャップ21を構成するギャッ
プ構成溝22(22a,22b)が形成されるととも
に、幅狭の脚部23(23a,23b)にそれぞれリー
ド/ライト・コイル16が設けられる。ギャップ構成溝
22は、メタル・イン・ギャップ21のディプスを規定
し、溝壁の相対する角度θ1が45°乃至55°に設定
されている。
【0025】コア半体10a,10bは、ディスク回転
方向Aに対して互いに直列状態で突き合わされるととも
に溶融ガラス20が充填され、図3に示すように全体と
して全体下向きコ字状を呈する第3のコア部材10を構
成する。第3のコア部材10には、コア半体10bのギ
ャップ構成溝22の溝壁にセンダスト等からなる磁性金
属膜24がスバッタ法によって成膜されることによりメ
タル・イン・ギャップ21が構成される。
【0026】第3のコア部材10は、図3に示すように
コア半体10a,10bのメタル・イン・ギャップ21
を構成するギャップ構成部位25(25a,25b)が
脚部22に対してその断面積を小ならしめられて構成さ
れている。すなわち、コア半体10a,10bは、その
外側面の上端部が、脚部22からディスク摺動面4側に
向かって次第にディスク回転方向Aの幅を小ならしめる
ようにして傾斜する傾斜面26(26a,26b)とし
て構成されている。この傾斜面26の角度θ2は、それ
ぞれ15°乃至60°に設定される。
【0027】上述したようにコア半体10a,10b
は、ギャップ構成溝22の溝壁が、相対する傾斜角度を
θ1とした傾斜壁として構成されている。したがって、
第3のコア部材10は、メタル・イン・ギャップ21が
形成されたディスク摺動面4を構成するギャップ構成部
位25が、ディスク回転方向Aに対して両側を削られて
幅狭とされ、換言すればメタル・イン・ギャップ21が
絞り込まれるようにして構成されている。第3のコア部
材10は、このようにギャップ構成部位25がその断面
積を基端部に対して小ならしめられているが、全体とし
ての大きさが従来の磁気ヘッドとほぼ同等に構成されて
いる。したがって、第3のコア部材10は、全体として
ヘッド・インピーダンスが高くなることが抑制される。
また、第3のコア部材10は、その脚部23に充分な巻
数或いは太径の巻線を有するリード/ライト・コイル1
6を設けることができ、ヘッド出力の向上が図られる。
【0028】なお、第3のコア部材10は、コア半体1
0a,10bのギャップ構成溝22の溝壁に付された傾
斜角度θ1の1/2の角度と傾斜面26の角度θ2とを
ほぼ同一角度とされた場合に、ギャップ構成部位25の
断面積が均一に構成される。第3のコア部材10は、か
かる構成を採用することにより、このギャップ構成部位
25において磁気飽和の発生が抑制されて磁気効率の向
上が図られる。
【0029】第3のコア部材10には、傾斜面26が形
成されたコア半体10a,10bの両側面にそれぞれ補
強部材12が水ガラス或いは低融点ガラスによって接合
されることにより、上位仕様磁気ヘッド部3を構成す
る。補強部材12は、例えばチタン酸カルシウム等の耐
磨耗特性、耐摺動特性及び機械的特性に優れた非磁性体
のセラミック材を素材として形成される。補強部材12
は、第3のコア部材10との突合せ面に、図3に示すよ
うに断面略三角形の凸部27(27a,27b)がそれ
ぞれ一体に突設されてなる。
【0030】これら凸部27は、斜面の角度がコア半体
10a,10bの傾斜面26の角度θ2とをほぼ同一角
度とされている。補強部材12は、これら凸部27の斜
面をコア半体10a,10bの傾斜面26に組み合わせ
てそれぞれ接合することにより、第3のコア部材10に
対して直交した状態で組み合わされる。補強部材12
は、その上面が第3のコア部材10のギャップ構成部位
25の上面とともにディスク摺動面4を構成する。
【0031】また、補強部材12は、第3のコア部材1
0に接合された状態において、図1に示すように上位仕
様磁気ヘッド部3をディスク回転方向Aに対して下位仕
様磁気ヘッド部2と同一の長さ寸法に構成する長さを有
している。したがって、上位仕様磁気ヘッド部3は、第
3のコア部材10と補強部材12とを接合することによ
ってメタル・イン・ギャップ21がディスク回転方向A
に対してほぼ中心に位置して形成される。上位仕様磁気
ヘッド部3は、メタル・イン・ギャップ21の両側を削
られてギャップ構成部位25が小型化された第3のコア
部材10に対して補強部材12を接合することによっ
て、この第3のコア部材10の機械的強度を保持したこ
とから、ヘッド寿命が低下することは無い。
【0032】上位仕様磁気ヘッド部3は、上述したよう
に第3のコア部材10が第1のコア部材8及び第2のコ
ア部材9に対して小形化されていることにより、下位仕
様磁気ヘッド部2に対する磁気的影響が抑制される。ま
た、上位仕様磁気ヘッド部3は、ギャップ構成部位25
が実質的に小型化されていることにより、メタル・イン
・ギャップ21を介して磁気ディスクDに対して磁束を
効率的に作用させることから磁気効率の向上が図られ
る。上位仕様磁気ヘッド部3は、メタル・イン・ギャッ
プ21が、回転駆動される上位仕様磁気ディスクDUに
記録された情報信号等を再生し或いは上位仕様磁気ディ
スクDUに情報信号等を記録する。上位仕様磁気ヘッド
部3は、メタル・イン・ギャップ21の磁気効率が向上
されていることによって、より高密度記録を図るために
高周波数の記録波長が用いられる場合においても情報信
号等を高精度に記録再生することを可能とする。
【0033】スペーサ部材13は、例えばチタン酸カル
シウム等の耐磨耗性、耐摺動特性及び機械的特性に優れ
た非磁性体のセラミック材を素材として図1に示すよう
にディスク回転方向Aに対して下位仕様磁気ヘッド部2
とほぼ同一の長さを有する薄幅の矩形ブロック体として
形成されてなる。スペーサ部材13は、下位仕様磁気ヘ
ッド部2と上位仕様磁気ヘッド部3との間にディスク回
転方向Aの全域に亘って介在して溶融ガラスによって接
合される。スペーサ部材13は、下位仕様磁気ヘッド部
2と上位仕様磁気ヘッド部3との間を磁気的に分離す
る。
【0034】第1のスライダ部材14も、チタン酸カル
シウム等の耐磨耗性、耐摺動特性及び機械的特性に優れ
た非磁性体のセラミック材を素材とし、図1に示すよう
にディスク回転方向Aに対して下位仕様磁気ヘッド部2
とほぼ同一の長さを有する矩形ブロック体として形成さ
れてなる。第1のスライダ部材14は、図1及び図2に
示すように下位仕様磁気ヘッド部2に対して、スペーサ
部材13の接合面と対向する側面にディスク回転方向A
の全域に亘って溶融ガラスにより接合される。したがっ
て、第1のスライダ部材14は、複合磁気ヘッド1のデ
ィスク回転方向Aと平行する一方側面部を構成すること
によって、下位仕様磁気ヘッド部2を機械的に保護す
る。
【0035】第2のスライダ部材15も、チタン酸カル
シウム等の耐磨耗性、耐摺動特性及び機械的特性に優れ
た非磁性体のセラミック材を素材とし、図1及び図2に
示すように上位仕様磁気ヘッド部3に対してスペーサ部
材13の接合面と対向する側面にディスク回転方向Aの
全域に亘って溶融ガラスにより接合される。この第2の
スライダ部材15には、ディスク摺動面4を構成する主
面にディスク回転方向の全域に亘ってグルーブ溝5が凹
設されている。グルーブ溝5は、図1に示すように複合
磁気ヘッド1の幅方向の中央領域に位置して凹設されて
いる。
【0036】複合磁気ヘッド1は、以上のように構成さ
れた第1のコア部材8と第2のコア部材9、第3のコア
部材10と補強部材12及びスペーサ部材13、第1の
スライダ部材14、第2のスライダ部材15とが、後述
する製造工程を経て組み合わされて形成される。複合磁
気ヘッド1は、そのディスク摺動面4が、図1に示すよ
うに、中央領域にディスク回転方向Aと平行なグルーブ
溝5を有する全体として矩形面を呈して構成されるとと
もに、曲率を異にした複数の曲面を組み合わせてなる複
合凸曲面として構成されている。
【0037】複合磁気ヘッド1は、図2に示すようにデ
ィスク摺動面4の上述した下位仕様磁気ヘッド部2のリ
ード/ライト・ギャップ18とイレーズ・ギャップ19
及び上位仕様磁気ヘッド部3のメタル・イン・ギャップ
21とが形成された内周領域が曲率半径をR1する凸曲
面に形成されている。また、複合磁気ヘッド1は、外周
領域がブレンド加工を施されることによって内周領域部
から外周縁に向かって次第に緩やかに傾斜する曲率半径
R2の傾斜凸曲面に形成されている。
【0038】複合磁気ヘッド1は、ディスク回転方向A
の長さ寸法Lを3.0mm、幅寸法Wを2.8mm、高
さ寸法Hを2.7mmとする外形仕様を有している。複
合磁気ヘッド1は、下位仕様磁気ディスクDLのトラッ
クピッチに対してリード・ライト・ギャップ18とイレ
ーズ・ギャップ19とを対応位置させるように、内周領
域が中心位置から半径1mmに設定される。また、複合
磁気ヘッド1は、内周領域の曲率半径R1が1000m
m以上の凸曲面とされている。さらに、複合磁気ヘッド
1は、外周領域がその傾斜角を15°乃至20°とされ
るとともに曲率半径R2が50mm以上1000mm未
満の凸曲面とされている。さらにまた、複合磁気ヘッド
1は、グルーブ溝5の溝幅が0.4mmに設定されてい
る。なお、複合磁気ヘッド1には、外周縁に円弧状の面
取りが施されている。
【0039】複合磁気ヘッド1は、ディスク摺動面4を
上述した複合凸曲面として構成したことによって、上位
仕様磁気ディスクDUが高速で回転駆動された場合にお
いてもその主面からの浮上現象が抑制される。また、複
合磁気ヘッド1は、外周領域にブレンド加工を施こして
緩やかな傾斜曲面とするとともに外周縁に円弧状の面取
りを施したことにより、情報信号等の記録・再生時の磁
気ディスクDの回転動作に伴ってその主面から接離動作
する場合においても磁気ディスクDを傷付けることは無
い。複合磁気ヘッド1は、上位仕様磁気ヘッド部3のメ
タル・イン・ギャップ21を長さ方向のの中央に位置し
て形成したことから、情報信号等の記録再生に際しての
傾斜損失が抑制されて、高精度の記録再生が行われる。
【0040】以上のように構成される複合磁気ヘッド1
は、図4に示すように、下位仕様磁気ヘッド部2の製作
工程と上位仕様磁気ヘッド部3の製作工程とを経て、こ
れら下位仕様磁気ヘッド部2と上位仕様磁気ヘッド部3
と第1のスライダ部材14及び第2のスライダ部材15
との接合工程が施された後、ディスク摺動面4の加工工
程が施されて製造される。
【0041】下位仕様磁気ヘッド部2の製造工程は、第
1のコア部材8の製作工程と、第2のコア部材9の製作
工程とからなり、別工程によって製作されたこれら第1
のコア部材8と第2のコア部材9とを一体に接合する工
程を経て下位仕様磁気ヘッド部2を製作する。第1のコ
ア部材8は、素材のフェライト・ブロック材を所定のブ
ロック形状に形成するブロック成形工程S−1を第1の
工程とする。フェライト・ブロック材は、多数個の第1
のコア部材8を切り出し可能とする大きさを有してい
る。
【0042】フェライト・ブロック材には、第2の工程
の溝形成工程S−2において、第1のコア半体と第2の
コア半体とに分割されてリード/ライト・ギャップ18
を構成するためのギャップ構成溝及びトラック溝とが一
方主面の全長に亘ってそれぞれ形成される。フェライト
・ブロック材には、第3の工程のガラス融着工程S−3
において、第1のコア半体と第2のコア半体とが溶融ガ
ラスによって接合されてリード/ライト・ギャップ18
が構成される。
【0043】さらに、フェライト・ブロック材は、第4
の工程の側面加工工程S−4において、ディスク回転方
向Aに対して所定の外形寸法とされるとともに所定の面
精度を以って仕上げられる。フェライト・ブロック材
は、所定形状にカッティングされることにより、長手方
向の一方側面がディスク回転方向Aの先端面を構成し、
長手方向の他方側面が第2のコア部材9との接合面を構
成する。
【0044】第2のコア部材9は、上述した第1のコア
部材8の製作工程とほぼ同様の工程を経て製作され、素
材のフェライト・ブロック材を所定のブロック形状に形
成するブロック成形工程S−5を第1の工程とする。こ
のフェライト・ブロック材は、多数個の第2のコア部材
9を切り出し可能とする大きさを有している。フェライ
ト・ブロック材には、第2の工程の溝形成工程S−6に
おいて、第1のコア半体と第2のコア半体とに分割され
てイレーズ・ギャップ19を構成するためのギャップ構
成溝及びトラック溝とが一方主面の全長に亘って形成さ
れる。
【0045】フェライト・ブロック材には、第3の工程
のガラス融着工程S−7において、第1のコア半体と第
2のコア半体とが溶融ガラスによって接合されてイレー
ズ・ギャップ19が構成される。さらに、フェライト・
ブロック材は、第4の工程の側面加工・溝形成工程S−
8において、ディスク回転方向Aに対して所定の外形寸
法とされるとともに所定の面精度を以って仕上げられ
る。フェライト・ブロック材は、長手方向の一方側面が
ディスク回転方向Aの後端面を構成し、長手方向の他方
側面が第1のコア部材8との接合面を構成する。
【0046】以上の工程を経て製作された第1のコア部
材8と第2のコア部材9とは、ガラス融着工程S−9に
おいて相対する端面が互いに突き合わされて、換言すれ
ばディスク回転方向Aに対して直列に突き合わされ、溶
融ガラスによって一体に接合される。この接合部に充填
された溶融ガラスは、上述したように第1のコア部材4
と第2のコア部材6とを磁気的に隔離する。製作された
接合フェライト・ブロック体には、リード/ライト・コ
イル及びイレーズ・コイル16の組立空間部を構成する
凹部を底面部に形成するための凹部形成工程S−10
と、側面にスペーサ部材13を接合するスペーサ接合工
程S−11が施される。接合フェライト・ブロック体
は、カッティング工程S−12において所定の大きさに
切断されることによって、下位仕様磁気ヘッド部2を構
成するコアチップが形成される。
【0047】上位仕様磁気ヘッド部2の製造工程は、素
材のフェライト・ブロック材を所定のブロック形状に形
成するブロック成形工程S−13を第1の工程とする。
フェライト・ブロック材30は、多数個の第3のコア部
材10を切り出し可能とする大きさを有している。フェ
ライト・ブロック材30には、第2の工程の溝形成工程
S−14において、図5(A)に示すように第1のコア
半体部30aと第2のコア半体部30bとに分割されて
メタル・イン・ギャップ21を構成するためのギャップ
構成溝31が全長に亘って形成される。
【0048】フェライト・ブロック材30には、第3の
工程の磁性金属膜形成工程S−15において、第1のコ
ア半体部30aと第2のコア半体部30bとの突合せ部
であるギャップ構成溝31の溝壁にスバッタ法により磁
性金属膜24が成膜形成される。フェライト・ブロック
材30には、第4の工程のガラス融着工程S−16にお
いて、ギャップ構成溝内に溶融ガラスが充填されること
によりメタル・イン・ギャップ21が形成される。この
接合部に充填された溶融ガラスは、メタル・イン・ギャ
ップギャップ21のガラス溶着部20を構成する。
【0049】以上の工程を経たフェライト・ブロック材
30には、第5の工程の両サイド加工工程S−17にお
いて、外周側面が所定の形状と面精度を以って仕上げら
れるとともに、図5(B)に示すように第1のコア半体
部30aと第2のコア半体部30bのギャップ構成部位
25に対応する外側面の上端部にそれぞれ傾斜面32
a,32bが長さ方向の全域に亘って形成される。フェ
ライト・ブロック材30には、第6の工程の補強部材接
合工程S−18において、同図(C)に示すように第1
のコア半体部30aと第2のコア半体部30bとの外側
面に補強部材12を構成する補強ブロック材33がそれ
ぞれ接合される。この補強ブロック材33は、水ガラス
或いは低融点ガラスによってフェライト・ブロック材3
0に接合される。
【0050】フェライト・ブロック材30は、図5
(D)に示すように、上端部の両側に補強ブロック材3
3が水平状態で一体に突設された略T字状を呈する。フ
ェライト・ブロック材30には、リード/ライト・コイ
ル16の組立空間部を構成する凹部を底面部に形成する
第7の工程の溝形成工程S−19が施された後、第8の
工程のカッティング工程S−20において所定形状にカ
ッティングされることにより上位仕様磁気ヘッド部3を
構成するコアチップが形成される。
【0051】上述したS−1乃至S−20の工程を経て
製作された下位仕様磁気ヘッド部2のコアチップと上位
仕様磁気ヘッド部3のコアチップとは、ガラス溶着工程
S−21においてスペーサ部材13を介して溶融ガラス
によって相対する側面を接合されて一体化される。下位
仕様磁気ヘッド部2と上位仕様磁気ヘッド部3とは、カ
ッティング工程S−22において、スペーサ部材13を
含んでトラック幅の方向に対して所定の外形形状にカッ
ティングされる。
【0052】下位仕様磁気ヘッド部2と上位仕様磁気ヘ
ッド部3とのブロック体には、スライダ接合工程S−2
3において、その両側面にそれぞれ第1のスライダ部材
14と第2のスライダ部材15とがディスク回転方向A
の全域に亘って接合され、磁気ヘッド中間体が構成され
る。磁気ヘッド中間体は、グルーブ溝形成工程S−24
において、第2のスライダ部材15のディスク摺動面4
にディスク回転方向Aと平行に所定幅を有するグルーブ
溝5が凹設される。さらに、磁気ヘッド中間体には、摺
動面加工工程S−25において、ディスク摺動面4を上
述した複合凸曲面の構成とする処理が施される。磁気ヘ
ッド中間体には、さらに外周縁部に面取り等を施すブレ
ンド加工工程S−25が施されて複合磁気ヘッド1、換
言すれば磁気ヘッドチップが完成される。
【0053】以上の工程を経て製作された複合磁気ヘッ
ド1は、ヘッド支持機構に組み合わされて下位仕様磁気
ディスクDLと上位仕様磁気ディスクDUとの互換使用
を可能とする兼用フロッピーディスク装置に搭載され
る。複合磁気ヘッド1は、上位仕様磁気ディスクDUが
装填されてこれが例えば3600rpmの高速で回転駆
動される場合においても、そのディスク摺動面4を複合
凸曲面として構成したことによって上位仕様磁気ディス
クDUからの浮上現象が抑制され情報信号等の記録再生
が高精度に行われる。
【0054】図6は、上述した工程を経て製造された複
合磁気ヘッド1と従来の複合磁気ヘッドについて、上位
仕様磁気ディスクDUに対する上位仕様磁気ヘッド部の
ヘッド特性を測定し、その測定結果の平均値を示した特
性図である。上位仕様磁気ヘッド部は、チップサイズが
0.9mmに構成されており、メタル・イン・ギャップ
21を絞り込んで構成した上位仕様磁気ヘッドの測定値
を○印で、また従来の上位仕様磁気ヘッドの測定値を△
印で示す。
【0055】複合磁気ヘッド1は、同図(A)に示すよ
うにヘッド・インピーダンスについて約1.1μHから
約0.6μHに低減される結果を得た。また、複合磁気
ヘッド1は、同図(B)に示すようにヘッド出力が相対
値として2.5dB上昇する結果を得た。このように、
複合磁気ヘッド1は、上位仕様磁気ディスクDUに対応
してギャップ構成部位の小型化を図ることによって、ヘ
ッド・インピーダンス及びヘッド出力が保持される。し
たがって、複合磁気ヘッド1は、上位仕様磁気ディスク
DUに対して充分な信頼性を有して高密度に記録された
情報信号等の記録・再生を行う。
【0056】また、複合磁気ヘッド1は、メタル・イン
・ギャップ21を形成した第3のコア部材10を補強部
材12によって補強するようにしたことによって、充分
な機械的強度が保持される。したがって、複合磁気ヘッ
ド1は、ヘッド寿命が低下することは無い。さらに、複
合磁気ヘッド1は、第3のコア部材10が全体として大
型であり、その脚部23にリード/ライト・コイル16
を構成するコイルの巻数を増加し或いは太径の巻線を用
いることができることから高ヘッド出力を得ることが可
能となる。
【0057】上述した実施の形態においては、下位仕様
磁気ヘッド部2と上位仕様磁気ヘッド部3とが設けら
れ、下位仕様磁気ディスクDLと上位仕様磁気ディスク
DUとの互換使用を可能とした兼用フロッピーディスク
装置に搭載される複合磁気ヘッド1について説明した
が、本発明はかかる複合磁気ヘッド1に限定されるもの
では無く、上位仕様磁気ディスクDUのみが装填される
専用フロッピーディスク装置に搭載される磁気ヘッドで
あってもよいことは勿論である。
【0058】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る磁気ヘッドによれば、メタル・イン・ギャップを形成
するコア部材の磁気ギャップ構成部位を基端部側に対し
て小形化するとともにこのコア部材に非磁性材によって
形成された補強部材を接合して構成したことにより、高
速で回転駆動されるとともに情報信号等が高密度で記録
された可撓性磁気ディスクに対しても、コア部材全体を
小型化する対応が不要とされる。したがって、磁気ヘッ
ドは、ヘッド・インピーダンスを抑制させまた高ヘッド
出力化を図ることが可能となり、情報信号等を高精度に
記録再生するとともに、充分な機械的強度が保持され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッドの実施の形態として示
す複合磁気ヘッドの平面図である。
【図2】同複合磁気ヘッドの要部側面図である。
【図3】同複合磁気ヘッドを構成する上位仕様磁気ヘッ
ド部の構成を説明する要部縦断面図である。
【図4】同複合磁気ヘッドの製造工程を説明する製造工
程ブロック図である。
【図5】同上位仕様磁気ヘッド部の製造工程の説明図で
あり、各工程における中間体の形状を示す。
【図6】本発明に係る複合磁気ヘッドと従来の磁気ヘッ
ドとのヘッド特性の測定図であり、同図(A)はヘッド
・インピーダンスの特性図、同図(B)はヘッド出力の
特性図である。
【符号の説明】
1 複合磁気ヘッド、2 下位仕様磁気ヘッド部、3
上位仕様磁気ヘッド部、4 ディスク摺動面、8 第1
のコア部材、9 第2のコア部材、10 第3のコア部
材、12 補強部材、13 スペーサ部材、14,15
スライダ部材、16 リード/ライト・コイル、18
リード/ライト・ギャップ、19 イレーズ・ギャッ
プ、21 メタル・イン・ギャップ、22 ギャップ構
成溝、23 脚部、24 磁性金属膜、25 ギャップ
構成部位、26 傾斜面、

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のコア半体の相対する側面を可撓性
    磁気ディスクの回転方向に対して突き合わせてガラス溶
    着することによってこの突合せ面に磁気ギャップを構成
    するとともに、この磁気ギャップの構成部位が基端部側
    に対して小形化されてなるコア部材と、 非磁性材によって形成され上記コア半体の突合せ面と対
    向する外側面にそれぞれ接合されることによってコア部
    材の機械的強度を保持する補強部材とを備えてなる磁気
    ヘッド。
  2. 【請求項2】 上記コア部材は、上記コア半体の磁気ギ
    ャップ構成部位をそれぞれその断面形状が上記基端部の
    断面形状に対して小形とされることにより、小型化され
    ることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 上記コア部材は、上記コア半体の補強材
    が接合される外側面の先端部をディスク摺動面に向かっ
    て次第に傾斜する傾斜面として上記磁気ギャップ構成部
    位が上記基端部に対して小形とされることにより、小形
    化されることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 上記コア部材は、上記コア半体の外側面
    に形成された傾斜面の角度が、15°乃至60°とされ
    たことを特徴とする請求項3に記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 上記コア部材は、上記コア半体の突合せ
    面に形成されて上記磁気ギャップのディプスを規定する
    ギャップ構成凹部に付された傾斜角度と、上記外側面に
    形成された傾斜面の角度とをほぼ同等にして形成される
    ことを特徴とする請求項3に記載の磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 上記磁気ギャップは、構成壁に金属膜が
    成膜形成されることによってメタル・イン・ギャップを
    構成することを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッ
    ド。
JP13137497A 1997-05-21 1997-05-21 磁気ヘッド Withdrawn JPH10320712A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100474028B1 (ko) * 2000-03-30 2005-03-08 가부시끼가이샤 도시바 자기 헤드 및 그 제조방법, 및 자기 기록 및/또는 재생시스템

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100474028B1 (ko) * 2000-03-30 2005-03-08 가부시끼가이샤 도시바 자기 헤드 및 그 제조방법, 및 자기 기록 및/또는 재생시스템

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