JPH10319530A - スルフェンイミド化合物を含有するハロゲン化銀写真要素 - Google Patents

スルフェンイミド化合物を含有するハロゲン化銀写真要素

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JPH10319530A
JPH10319530A JP10135557A JP13555798A JPH10319530A JP H10319530 A JPH10319530 A JP H10319530A JP 10135557 A JP10135557 A JP 10135557A JP 13555798 A JP13555798 A JP 13555798A JP H10319530 A JPH10319530 A JP H10319530A
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エル.クラウス ロジャー
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ゼット.ミドラルツ イェルジー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用的で環境上有害でない安定剤およびカブ
リ抑制剤を用いて製造される写真要素を提供することで
ある。 【解決手段】 式: 【化1】 (前記式中、M、R1、R2、R3、wおよびxは特定の
原子、置換基または数である)により表されるスルフェ
ンイミド化合物の存在下で沈澱および/または化学増感
したハロゲン化銀乳剤を含んでなるハロゲン化銀写真要
素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
要素中のカブリ防止剤としてのある種のスルフェンイミ
ド化合物の使用に関する。
【0002】
【従来の技術】カブリに関する問題のために、写真工業
の発展が妨げられてきた。カブリとは、画像形成露光と
は直接関連しない銀または色素の析出であり、すなわ
ち、現像剤が乳剤層に作用する際に、露光されていない
領域に幾分かの還元銀が形成することである。カブリは
通常“D-min”、乳剤の非露光部分に得られる濃度とし
て表される。普通に測定される濃度には、カブリにより
生じるものと、露光の相関として生じるものの両者が含
まれる。写真カブリは、写真要素調製の多くの工程、例
えば、ハロゲン化銀乳剤調製(乳剤の核形成、成長、洗
浄および濃縮を含む)、ハロゲン化銀乳剤の分光/化学
増感、液状ハロゲン化銀乳剤溶融物の溶融および保持、
乳剤の塗布助剤および色素形成カプラーとの混合、それ
に続くハロゲン化銀乳剤の塗布および塗布されたハロゲ
ン化銀乳剤の長期に亘る自然熟成および人工熟成並びに
貯蔵中に出現することがあることが当該技術分野におい
て知られている。
【0003】カブリの一形態である“還元カブリ”は、
イオン性銀の金属銀への還元に由来する。この金属銀
が、ハロゲン化銀結晶と会合した十分に大きな粒子を形
成するならば、これらの粒子は自然発生的に現像可能で
ある。意図的な還元増感もハロゲン化銀粒子の感度を高
めるために用いることがあるが、還元銀の粒子サイズが
十分に大きいならば、同様のカブリ増加が存在する。還
元カブリを制御する一手段は、大きい金属銀中心を酸化
して銀イオンに戻すかまたは自然発生的に現像するには
小さすぎるサイズに戻すような材料まはた条件を用いる
ことである。
【0004】還元カブリを防止するためには、いくつか
の可能な手段を選ぶことができる。東ドイツ特許第73
76(1952年);F.Mueller. "The Photographic I
mage, Formation and Structure"; S.Kikuchi 編、Foca
l, London (1970年);および米国特許第5,244,
781号に検討されているチオスルホン酸およびそれら
の塩は、乳剤の沈澱および増感の際、およびフィルム形
成の際、還元カブリを酸化するために用いられてきた。
無機酸化体、例えば、第二水銀塩、過酸化物、過硫酸
塩、ハロゲン、イオウ、および過マンガン酸塩が、例え
ば、ヨーロッパ特許出願公開明細書第0 576 92
0(A2)号;並びに米国特許第4,681,838号
および第2,728,663号に還元カブリを酸化する
ものとして、例えば、米国特許第5,219,721号
および第4,468,454号には有機酸化体、例え
ば、ジスルフィド、ハロスクシンイミドまたはキノンを
有するものとして記載されている。これらの例示物およ
び他のもののすべてはそれ自身に限度がある。カブリ抑
制剤はセンシトメトリー、特にスピードに負の影響を与
える。他のものは色素形成カプラーと反応することがあ
るか、または使用が困難であった。第二水銀塩は、その
有効性、融通性および第二効果の欠如の故にカブリ抑制
剤として普遍的に用いられてきたが、環境上の問題から
もはや望ましいものではない。
【0005】現像の際離脱する抑制剤フラグメントを含
有するスルフェンイミド化合物が、特開平4−1949
22号、特開平4−186346号、特開平4−157
457号、特開平4−350845号、特開昭63−1
63337号および東ドイツ特許(DD)第251,4
11号に開示されている。抑制剤フラグメントは銀錯塩
形成剤でありカブリ形成を抑制する。しかしながら、現
像抑制剤は、また他のフィルムパラメーター、例えば、
層間効果およびコントラストにも影響することがある。
このような効果は写真要素において望ましくない。さら
に現像抑制剤は、潜像形成前または潜像形成時に存在す
ると、化学増感の動力学を乱すことにより、潜像形成を
妨害することにより、または形成された潜像を損うこと
により、写真感度に悪影響を与えることがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、写真要素
中のカブリを制御する方法に向けて多くの努力がなされ
たが、実用的で環境上有害でない安定剤およびカブリ抑
制剤であって、しかも本発明要素の性能に悪影響を与え
ないようなものに対するニーズが当該技術分野において
引続き存在する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、式:
【0008】
【化2】
【0009】(前記式中、Mは、R1 およびR2 と共
に、5−もしくは6−員環または多重環系を形成するの
に必要な原子を表し;wは1または0であり;wが0の
場合はR 1 およびR2 は独立して置換または非置換の脂
肪族、芳香族または複素環式基であり、そしてwが1の
場合はR1 およびR2 は独立してカルボニルまたはスル
ホニル基であり;R3 は独立して置換または非置換の脂
肪族、芳香族または複素環式基であり、xは0または1
である)により表されるスルフェンイミド化合物の存在
下で沈澱および/または化学増感したハロゲン化銀乳剤
を含んでなるハロゲン化銀写真要素を提供する。一実施
態様において、スルフェンイミド化合物は、ハロゲン化
銀乳剤の沈澱開始時に、または沈澱中に添加される。
【0010】本発明は、さらに乳剤を沈澱させ次いで化
学増感することを含み、さらに化学増感前または化学増
感中の任意の時点で乳剤に前記式により表されるスルフ
ェンイミド化合物を添加することを含むハロゲン化銀乳
剤の製造方法を提供する。本発明のハロゲン化銀写真要
素は、写真スピードを大幅に低下させることなくカブリ
を低減する。本発明に用いられるスルフェンイミド化合
物は第二水銀塩の代りに用いることができ、そしてそれ
自身は環境上無害である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者は、ある種のスルフェン
イミド化合物がハロゲン化銀要素のためのカブリ抑制剤
として特に有用であるとの知見を得た。本発明化合物
は、現像剤酸化体との反応により現像中に離脱する抑制
剤フラグメントを利用しない。本発明に用いられるスル
フェンイミド化合物は、以下の式:
【0012】
【化3】
【0013】(前記式中、Mは、5−もしくは6−員
環、または多重環系を、R1 およびR2と共に形成する
のに必要な原子を表す。これらの環系は置換されていて
も置換されていなくてもよい。この環および多重環系
は、以下に述べる脂環式であってもまたは芳香族および
複素環式基であってよい。wは1または0である。wが
0である場合、R1 およびR2 はハロゲン化銀写真要素
に用いるのに適切であり、しかもスルフェンイミド化合
物のカブリ抑制活性を妨害しない任意の置換基であるこ
とができる。好ましくは、R1 およびR2 は独立して置
換または非置換の脂肪族、芳香族または複素環式基であ
る。
【0014】wが1の場合は、R1 およびR2 は独立し
てカルボニルまたはスルホニル基であり、さらに好まし
くはカルボニル基である。好ましくは、Mは、置換もし
くは非置換の炭素数6〜10のアリール基または置換も
しくは非置換の5〜10員の複素環式環を、R1 および
2 と共に形成するのに必要な原子を表す。最も好まし
くは、Mはフタルイミドまたはスクシンイミド基を、R
1 およびR2 と共に形成するのに必要な原子を表す。
【0015】R3 は、ハロゲン化銀写真要素に用いるの
に適切であり、しかもスルフェンイミド化合物のカブリ
抑制活性を妨害しない任意の置換基である。好ましく
は、R 3 は独立して置換もしくは非置換の脂肪族、芳香
族もしくは複素環式基である。xは0または1である。
1 ,R2 およびR3 が脂肪族である場合、好ましくは
それらは炭素数1〜20のアルキル、または炭素数2〜
20のアルケニルもしくはアルキニル基である。さらに
好ましくはそれらは炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
3〜5のアルケニルもしくはアルキニル基である。最も
好ましくは、それらは炭素数1〜5のアルキル基であ
る。これらの基は置換基を有しても有しなくてもよい。
アルキル基の例としてはメチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、2−エチルヘキ
シル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシ
ル、シクロヘキシル、イソプロピルおよびt−ブチル基
が挙げられる。アルケニル基の例としては、アリルおよ
びブテニル基であり、アルキニル基の例としてはプロパ
ルギルおよびブチニル基が挙げられる。
【0016】好ましい芳香族基は、6〜20個の炭素原
子を有し、とりわけフェニルおよびナフチル基が挙げら
れる。さらに好ましくは、芳香族基は、6〜10個の炭
素原子を有し、最も好ましくは芳香族基はフェニルであ
る。これらの基は置換もしくは非置換であってよい。複
素環式基は、窒素、酸素、イオウ、セレンおよびテルル
から選ばれる少くとも1個の原子を有する3−〜15−
員環または縮合環である。さらに好ましくは、複素環式
基は窒素から選ばれる少くとも1個の原子を有する5−
〜6−員環である。複素環式基の例としてはピロリジ
ン、ピペリジン、ピリジン、テトラヒドロフラン、チオ
フェン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ベ
ンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾ
ール、セレナゾール、ベンゾセレナゾール、テルラゾー
ル、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラゾー
ル、オキサジアゾールまたはチアジアゾール環が挙げら
れる。
【0017】R3 は、好ましくは置換もしくは非置換の
炭素数1〜6のアルキル基、置換もしくは非置換の炭素
数6〜10のアリール基または置換もしくは非置換の5
−〜6−員の複素環式環である。好ましい一実施態様に
おいて、wが0の場合、R1およびR2 はまた独立して
置換もしくは非置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換
もしくは非置換の炭素数6〜10のアリール基または置
換もしくは非置換の5−〜6−員の複素環式環である。
【0018】R1 ,R2 およびR3 並びにMのための置
換基の例としてはアルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、ヘキシル)、アリール基(例えば、フェニル、ナフ
チル、トリル)、アシル基(例えば、アセチル、プロピ
オニル、ブチリル、バレリル)、スルホニル基(例え
ば、メチルスルホニル、フェニルスルホニル)が挙げら
れるが、これらに限定されない。好ましい置換基は低級
アルキル基、すなわち、炭素数1〜4のもの(例えば、
メチル)およびハロゲン基(例えば、クロロ)である。
【0019】本発明のスルフェンイミド化合物の具体例
を以下に示すが、これらに限定されない:
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】
【化11】
【0028】
【化12】
【0029】
【化13】
【0030】
【化14】
【0031】
【化15】
【0032】
【化16】
【0033】化合物1および2は、本発明に用いるのに
特に適切な化合物例である。スルフェンイミド化合物は
スルフェニルクロライドと、相当するフタルイミドアニ
オンとの反応により容易に合成される。一実施態様にお
いて、スルフェニルクロライドは、過剰の塩素ガスをチ
オール、例えば、チオフェノールと、四塩化炭素溶剤中
で反応させることにより合成できる。この反応は、反応
完了を決定するために、例えば、赤外線分光器によりモ
ニターすべきである。四塩化炭素溶剤をフラッシュ蒸発
させ、次いでスルフェニルクロライドを適切な溶剤、例
えば、クロロホルムに溶解する。適切なフタルイミド、
例えば、カリウムフタルイミド(Aldrich Chemical Co.
から市販)をスルフェニルクロライド(1当量のフタル
イミド)に室温で添加する。この反応物を室温で4時間
撹拌し、反応度を、例えば薄層クロマトグラフィにより
測定する。反応は通常2〜3時間で完了する。クロロホ
ルム溶剤をフラッシュ蒸発させ、次いでスルフェンイミ
ド生成物をエタノールから再結晶させる。
【0034】本明細書および特許請求の範囲を通じて、
置換可能水素を含む基または環(例えば、アルキル、ア
ミン、アリール、アルコキシ、複素環式等)を同定する
ことにより置換基に言及する場合は、非置換としてまた
はある置換基のみで置換されたものと特に断らないなら
ば、非置換形のみならず、本発明の利点を損わない任意
の置換基で置換された形のものも含む。適切な置換基は
アルキル基(例えば、メチル、エチル、ヘキシル)、ア
リール基(例えば、フェニル、ナフチル、トリル)、ア
シル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、
バレリル)、スルホニル基(例えば、メチルスルホニ
ル、フェニルスルホニル)、アルコキシ基、ヒドロキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルアミノ
基、スルホニルアミノ基、アシルオキシ基、カルボキシ
基、シアノ基、スルホ基およびアミノ基であるが、これ
らに限らない。
【0035】スルフェンイミド化合物の有用レベルは約
1×10-9〜1×10-2モル/モルAgの範囲である。添
加量は添加時期に幾分依存する。この化合物を沈澱後に
添加するならば、好ましいレベルは1×10-6〜1×1
-2モル/モルAgの範囲である。スルフェンイミド化合
物を沈澱の開始時または沈澱中に添加するならば、好ま
しい範囲は約1×10-9〜1×10-3モル/モルAgであ
る。
【0036】スルフェンイミド化合物は、この目的のた
めに適切な任意の技法を用いて写真乳剤に添加すること
ができる。それらを最も普通の有機溶剤、例えば、メタ
ノールまたはアセトンに溶解してもよい。これらの化合
物は、ある種のカプラーについて用いる技法と類似する
液体/液体分散体の形で、乳剤に添加できる。それらは
また固体状粒子分散体として添加することもできる。
【0037】スルフェンイミド化合物は、当該技術分野
において通常用いられるような任意の慣用乳剤安定剤ま
たはカブリ防止剤に加えて用いることができる。1種よ
り多くのスルフェンイミド化合物を組合せて用いてもよ
い。本発明の写真乳剤は一般に、当該技術分野における
慣用法によりハロゲン化銀結晶をコロイド状マトリック
ス中に沈澱させることにより調製する。コロイドは典型
的に親水性フィルム形成剤、例えば、ゼラチン、アルギ
ニン酸またはそれらの誘導体である。
【0038】沈澱工程で形成される結晶を洗浄し、次い
で分光増感色素および化学増感剤を添加することによ
り、そして乳剤温度を典型的に40℃〜70℃まで上昇
させる加熱工程に付し、次いで一定期間維持することに
より化学増感および分光増感する。本発明に用いる乳剤
を調製するのに用いられる沈澱法、分光増感法および化
学増感法は、当該技術分野で知られている任意の方法で
あることができる。
【0039】乳剤の化学増感には、増感剤、例えば、イ
オウ含有化合物、例えば、アリルイソチオシアネート、
ナトリウムチオサルフェートおよびアリルチオ尿素;還
元剤、例えば、ポリアミンおよび第一スズ塩;貴金属化
合物、例えば、金、白金;並びにポリマー剤、例えば、
ポリアルキレンオキシドを用いる。前記のように、化学
増感を完了させるために加熱処理を用いる。分光増感
は、可視または赤外スペクトル内の問題の波長範囲にな
るように色素を組合せて行う。このような色素は、加熱
処理の前および後の両時点で添加することが知られてい
る。
【0040】分光増感後、乳剤を支持体上に塗布する。
各種の塗布技法としては含浸塗布、エアナイフ塗布、カ
ーテン塗布および押出し塗布が挙げられる。スルフェン
イミド化合物は、沈澱および/または化学増感の前また
はその間の任意の時点にハロゲン化銀乳剤に添加してよ
い。化学増感の加熱処理前に洗い流される量のスルフェ
ンイミド化合物を沈澱の前または沈澱中に添加してよ
く、または幾分かのスルフェンイミド化合物が、化学増
感を完了させるための熱処理の際に存在して、乳剤がこ
の化合物の存在下で化学増感されるような量のスルフェ
ンイミド化合物を、沈澱の前または沈澱の際添加しても
よい。これらの化合物は、沈澱後、化学増感を完了させ
るために用いる加熱処理の前またはその間の任意の時点
で添加して乳剤をこの化合物の存在下で化学増感するよ
うにしてもよい。これらの化合物を沈澱の前または沈澱
の際、および化学増感の前またはその間の両時点で添加
して、この化合物の利点が沈澱および化学増感のすべて
の段階で得られるようにしてもよい。さらに好ましくは
これらの化合物を乳剤沈澱の開始時点または沈澱の際に
添加する。
【0041】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は任
意のハロゲン化物分布からなってよい。したがって、臭
ヨウ化銀、塩化銀、臭化銀、臭塩化銀、塩臭化銀、ヨウ
塩化銀、ヨウ臭化銀、臭ヨウ塩化銀、塩ヨウ臭化銀、ヨ
ウ臭塩化銀およびヨウ塩臭化銀の乳剤からなってよい。
ハロゲン化銀乳剤は、任意のサイズおよび結晶形の粒子
を含有できる。したがって、これらの粒子は、立方形、
八面体、立方八面体、または他の天然の結晶形の立方格
子タイプのハロゲン化銀粒子の形状をとることができ
る。さらに、これらの粒子は非等軸、例えば、球状粒子
または平板状粒子であってよい。平板状または立方形の
結晶形を有する粒子が好ましい。
【0042】スルフェンイミド化合物は、意図的にまた
は非意図的に還元増感された乳剤と共に用いて有用であ
る。The Theory of the Photographic Process、第4
版、T.H.James.Macmillan Publishing Company, Inc.,
1977年、151 〜152 頁に記載されているように、還元増
感はハロゲン化銀乳剤の写真感度を向上させることが知
られている。還元増感は、還元増感剤、銀イオンを還元
して金属銀原子を形成する化学品を添加することによ
り、または還元環境、例えば、高pH(過剰のヒドロキシ
イオン)および/または低pAg (過剰の銀イオン)を与
えることにより意図的に達成することができる。ハロゲ
ン化銀の沈澱中、非意図的還元増感は、例えば、硝酸銀
またはアルカリ溶液を迅速に、または十分に混合しない
状態で添加して乳剤粒子を形成する際に起ることがあ
る。また、熟成剤(粒子成長改質剤)、例えば、チオエ
ーテル、セレノエーテル、チオ尿素またはアンモニアの
存在下にハロゲン化銀乳剤を沈澱させると還元増感を促
進する傾向がある。
【0043】乳剤を還元増感させるために沈澱または分
光/化学増感の際、用いることができる還元増感剤およ
び環境の例としては、アスコルビン酸誘導体;スズ化合
物;ポリアミン化合物;チオ尿素ジオキシドベース化合
物であって、米国特許第2,487,850号;第2,
512,925号;および英国特許第789,823号
に記載されているものが挙げられる。還元増感剤または
還元状態の具体例、例えば、ジメチルアミンボラン、塩
化第一スズ、ヒドラジン、高pH(pH8〜11)および低
pAg (pAg 1〜7)熟成は、S.Collier のPhotographic
Science and Engineering, 23, 113 (1979年)により
検討されている。意図的に還元増感されたハロゲン化銀
乳剤の調製方法例は、ヨーロッパ特許第0 348 9
34(A1)号(ヤマシタ)、ヨーロッパ特許第0 3
69 491号(ヤマシタ)、ヨーロッパ特許第0 3
71 388号(オオハシ)、ヨーロッパ特許第0 3
96 424(A1)号(タカダ)、ヨーロッパ特許第
0 404 142(A1)号(ヤマシタ)およびヨー
ロッパ特許第0 435 355(A1)号(マキノ)
に記載されている。
【0044】スルフェンイミド化合物はまた、Research
Disclosure 、1994年9月、Item 36544、第I節(Kenn
eth Mason Publications, Ltd., Dudley Annex, 12a No
rthStreet, Emsworth, Hampshire PO10 7DQ, England
発行)に記載されているような、第VIII族金属、例え
ば、イリジウム、ロジウム、オスミウムおよび鉄でドー
ピングされた乳剤と共に用いて特に有用である。さら
に、ハロゲン化銀乳剤の増感におけるイリジウムの使用
についての概説は、Carroll の“Iridium Sensitizatio
n: A Literature Review," Photographic Science and
Engineering, Vol.24, No.6 、1980年に含まれている。
イリジウム塩および写真分光増感色素の存在下で乳剤を
化学増感することによるハロゲン化銀乳剤の製造方法は
米国特許第4,693,965号に記載されている。あ
る場合には、このようなドーパントを包含させると、
“The British Journal of Photography Annual ”、19
82年、201 〜203 頁に記載されているようなカラー反転
E−6処理で処理した場合、乳剤のフレッシュカブリが
増加し、そしてセンシトメトリー曲線のコントラストが
低くなる。
【0045】本発明と共に使用するのに適切な写真要素
は、単純な単一層要素又は多層多色要素であることがで
きる。それらはまた白黒要素であることもできる。多色
要素は、3種の主要領域の可視スペクトルの各々に感光
する色素画像形成単位を含む。各単位は、所定領域のス
ペクトルに感光する単一乳剤層又は複数乳剤層からなる
ことができる。要素の各層(画像形成単位層を含む)
は、写真技術分野で知られるような種々の順序で配列す
ることができる。ハロゲン化銀要素は反転要素もしくは
ネガ要素、または透過要素もしくは反射要素(カラー紙
を含む)であることができる。
【0046】典型的な多色写真要素は、少くとも1つの
シアン色素形成性カプラーが組み合わさった赤感性ハロ
ゲン化銀乳剤を少くとも一つ含んでなるシアン色素画像
形成性単位、少くとも一つのマゼンタ色素形成性カプラ
ーが組み合わさった緑感性ハロゲン化銀乳剤層を少なく
とも一つ含んでなるマゼンタ画像形成性単位、及び少く
とも一つのイエロー色素形成性カプラーが組み合わさっ
た青感性ハロゲン化銀乳剤層を少くとも一つ含んでなる
イエロー色素形成性単位を担持する支持体を含んでな
る。本発明要素は、フィルター層、中間層、オーバーコ
ート層、下塗り層等の追加の層を含んでよい。
【0047】写真要素はまた、Research Disclosure
1992年11月、Item 34390 (KennethMason Publications,
Ltd., Dudley Annex, 12a North Street, Emsworth, H
ampshire PO10 7DQ, ENGLAND 発行)に記載されている
ような、透明磁気記録層、例えば、透明支持体の裏面上
に磁性粒子含有層を含んでもよい。典型的に要素の全厚
さ(支持体を除く)は約5〜約30ミクロンである。さ
らに、写真要素は、アニールを施したポリエチレンナフ
タレートフィルムベース、例えば、発明協会公開技法第
94−6023号(1994年3月15日発行、日本特
許庁および日本国会図書館)に記載されているものを有
してもよく、そして小型フォーマット方式、例えば、Re
search Disclosure 、1994年6月、Item 36230 (Kennet
h MasonPublications, Ltd., Dudley Annex, 12a North
Street, Emsworth, HampshirePO10 7DQ, ENGLAND 発
行)に記載されているもの、およびAdvanced Photo Sys
tem 、特にKodak ADVANTIXフィルムもしくはカメラに用
いることができる。
【0048】以下の表においては、(1)Research Dis
closure 、1978年12月、Item 17643、(2)Research D
isclosure 、1989年12月、Item 308119 (3)Research
Disclosure 、1994年9月、Item 36544および(4)Re
search Disclosure 、1996年9月、Item 38957(すべて
Kenneth Mason Publications, Ltd., Dudley Annex,12a
North Street, Emsworth, Hampshire PO10 7DQ, ENGLA
ND より発行、その開示は引用することにより本明細書
に包含する)を参考にする。以下の表およびそこに引用
されている文献は、本発明要素に用いるのに適切な特定
成分を意味するものとして理解される。以下の表および
その引用文献はまた、要素の製造、露光、処理および操
作の適切な方法、並びにそこに含まれる画像についても
また記載する。本発明と共に使用するのに特に適した写
真要素およびそれらの写真要素の処理方法はResearch D
isclosure 、1995年2月、Item 37038 (Kenneth Mason
Publications, Ltd., Dudley Annex, 12a North Stree
t, Emsworth, Hampshire PO10 7DQ, ENGLAND 発行、そ
の開示は引用することにより本明細書に包含する)に記
載されている。 ─────────────────────────────────── 文献 節 主題 ─────────────────────────────────── 1 I,II 粒子組成、結晶形および調製;硬化剤、 2 I,II,IX,X, 塗布助剤、添加物等を含む乳剤調製物 XI, XII, XIV, XV 3&4 I,II, III, IX A&B ─────────────────────────────────── 1 III, IV 化学増感および分光増感/減感 2 III, IV 3&4 IV,V ─────────────────────────────────── 1 V UV色素、蛍光増白剤、ルミネセンス 2 V 色素 3&4 VI ─────────────────────────────────── 1 VI カブリ防止剤および安定剤 2 VI 3&4 VII ─────────────────────────────────── 1 VIII 吸収材料および散乱材料;帯電防止層; 2 VIII, XIII, XVI マット剤 3&4 VIII, IXC&D ─────────────────────────────────── 1 VII 画像カプラーおよび画像改質カプラー; 2 VII 洗浄排出カプラー;色素安定剤および 3&4 X 色相改質剤 ─────────────────────────────────── 1 XVII 支持体 2 XVII 3&4 XV ─────────────────────────────────── 3&4 XI 具体的な層配列 ─────────────────────────────────── 3&4 XII, XIII ネガティブ作動性乳剤;直接ポジ乳剤 ─────────────────────────────────── 2 XVIII 露光 3&4 XVI ─────────────────────────────────── 1 XIX, XX 化学処理;現像剤 2 XIX, XX, XXII 3&4 XVIII, XIX, XX ─────────────────────────────────── 3&4 XIV 走査およびデジタル処理操作 ─────────────────────────────────── これらの写真要素は、反復使用を意図した露光装置また
は限られた使用を意図した露光装置(使い捨てカメラ、
フィルム付きレンズまたは感光材料パッケージユニット
と多様に称される)中に包含することができる。
【0049】写真要素は各種の形態のエネルギーで露光
することができ、例えば、電磁スペクトルの紫外域、可
視域および赤外域並びに電子線、β−線、γ−線、x−
線、α−粒子、中性子照射線、並びにレーザーにより発
生する非コヒーレント(ランダム相)またはコヒーレン
ト(相状態の)形態の微粒子波様ラジアントエネルギー
の他の形態が挙げられる。写真要素をx−線に露光する
場合は、従来の放射線要素に見られる特徴を含むことが
できる。
【0050】写真要素は、好ましく典型的にスペクトル
の可視域の化学線に露光して潜像を形成し、その後、好
ましくは熱処理以外により処理して可視画像を形成す
る。以下の例により本発明を具体的に説明するが、本発
明の可能な変形物すべてを示すことを意図するものでは
ない。
【0051】
【実施例】
化合物1:N−(フェニルチオ)フタルイミド(CAS
登録番号14204−27−4) 化合物2:N−(4−クロロフェニルチオ)フタルイミ
ド(CAS登録番号14204−31−0) 化合物3:N−(4−メチルフェニルスルホキシド)フ
タルイミド(CAS登録番号42300−58−3) 化合物4:N−(4−メチルフェニルスルホン)フタル
イミド(CAS登録番号27722−45−8)例1 米国特許第5,147,771号の実施例3により沈澱
させた1.51μm×0.112μmの平板状AgBr
乳剤試料を、最適レベルの慣用のイオウおよび金増感剤
を用いて化学増感した(乳剤A)。さらにスピードを高
めるために、別の乳剤試料を第一にアミンボラン化合物
で処理し、その後同様のイオウおよび金の増感を施した
(乳剤B)。化合物1および化合物2をアミンボラン処
理とその後のイオウおよび金の増感の間に乳剤に添加す
ることにより、第二水銀塩(Hg)(CAS登録番号6
3325−16−6)を使用した場合と比較した。これ
らの乳剤を次にゼラチン、水および塗布助剤を用いて希
釈し、青味がかったセルロースアセテート支持体上に注
型した。これらの乳剤層を次にゼラチン、水、塗布助剤
およびビニルスルホン硬化剤を含有するオーバーコート
で硬化した。得られた乾燥塗膜を0.02秒間、白色光
で露光し、次いでKodak RPX-OMATで現像した。第1表
は、乳剤塗膜の最少濃度(D-min)と相対スピードを示
す。
【0052】
【表1】
【0053】第1表の結果は、本発明のスルフェンイミ
ドを添加すると、アミンボランの使用により引起される
カブリを、環境上望ましくない第二水銀塩により得られ
る結果と同程度まで引戻すことができることを実証する
ものである。スルフェンイミドの適量は当業者により決
定することができる。例2 例1の乳剤試料を、慣用のイオウおよび金の増感剤を用
いて化学増感した(乳剤A−1)。別の乳剤試料を第一
にアミンボラン化合物で処理し、その後同様のイオウお
よび金の増感を施した(乳剤B−1)。化合物2、化合
物3および化合物4をアミンボラン処理とその後のイオ
ウおよび金の増感の間に乳剤に添加することより、第二
水銀塩(Hg)(CAS登録番号63325−16−
6)を使用した場合と比較した。これらの乳剤を、ゼラ
チン、水および塗布助剤で希釈し、次いで青味がかった
セルロースアセテート支持体上に注型した。これらの乳
剤層を次にゼラチン、水、塗布助剤およびビニルスルホ
ン硬化剤を含有するオーバーコートで硬化した。得られ
た乾燥塗膜を0.02秒間白色光で露光し、Kodak RPX-
OMATで現像した。第2表はこれらの乳剤塗膜の最少濃度
(D-min)および相対スピードを示す。
【0054】
【表2】
【0055】第2表の結果は、本発明のスルフェンイミ
ドを添加すると、アミンボランの使用により引起される
スピード増加を維持しながら、環境上望ましくない第二
水銀塩により得られる結果と同程度までカブリを引戻す
ことができることを実証するものである。例3 乳剤C この乳剤は、合成解膠剤中で沈澱させた従来の立方形乳
剤を表す。純粋な塩化物ハロゲン化銀乳剤は、硝酸銀と
塩化ナトリウムの等モルを合成解膠剤を含む十分に撹拌
した反応器に添加することにより沈澱させた。反応容器
は、合成解膠剤が33.3%の溶液5.4Lを含有し
た。反応容器の内容物を25℃に維持し、pHを3.0に
調整した。この撹拌溶液に25℃で、AgNO3 が0.
5Mの溶液149mLおよびNaClが0.6Mの溶液1
33.5mLを、29.8mL/分で5分間同時添加した。
0.5Mの硝酸銀溶液および0.6Mの塩化ナトリウム
溶液を、14.2分かけて、29.8mL/分から90mL
/分まで線状に増加する流速で同時添加した。次に2.
8Mの硝酸銀溶液および3.0Mの塩化ナトリウム溶液
を、20分かけて22.3mL/分から54mL/分まで線
状に増加する流速で同時添加した。その後、2.8Mの
硝酸銀および3.0Mの塩化ナトリウム溶液を54mL/
分で70分同時添加した。得られた乳剤は、縁端長0.
32μmの立方粒子塩化銀乳剤であった。この乳剤を次
に限外ろ過装置を用いて洗浄し、次に最終pHおよびpCl
をそれぞれ5.6および1.7に調整した。乳剤D 乳剤Dを、100mgの化合物2/Agモルを反応容器に添
加した以外は乳剤Cと同様に調製した。乳剤E 乳剤Eを、100mgの化合物1/Agモルを反応容器に添
加した以外は乳剤Cと同様に調製した。
【0056】これらの乳剤を、当該技術分野で知られる
普通の技法により最適増感した。操作の詳細は、例3,
3a,3bおよび3cの例の乳剤について以下に記載す
る。マゼンタ増感乳剤では、以下のマゼンタ増感色素を
用いた:
【0057】
【化17】
【0058】樹脂被覆紙支持体上に塗布する直前に、マ
ゼンタ増感乳剤を、カプラーAを含むマゼンタ色素形成
カプラー分散体と混合した。
【0059】
【化18】
【0060】シアン増感乳剤では、以下のシアン分光増
感色素Bを使用した。
【0061】
【化19】
【0062】樹脂被覆紙支持体上に塗布する直前に、シ
アン増感乳剤を、カプラーBを含有するシアン色素形成
カプラー分散体と混合した。
【0063】
【化20】
【0064】マゼンタ増感乳剤を、26mg銀/ft2 で塗
布し、その間シアン増感乳剤を、17mg銀/ft2 で樹脂
被覆紙支持体上に塗布した。これらの塗膜をゼラチン層
でオーバーコートし、そして塗膜全体をビス(ビニルス
ルホニルメチル)エーテルで硬化した。これらの塗膜を
3000Kタングステン源でステップウェッジを介して
0.10秒の露光時間で露光した。すべての塗膜をKODA
K (商標)Ektacolor RA-4で処理した。例3a 本例では、合成解膠剤中で沈澱させ、次いでシアンカラ
ー記録用に増感した塩化銀立方形乳剤を比較した。増感
の詳細は以下の通りである: パート1.1:塩化銀乳剤Cの一部を、最適量のコロイ
ド状金スルフィドを添加することにより最適増感した。
この乳剤を65℃まで20分間加熱し、次に40℃まで
冷却し、その後1−(3−アセトアミドフェニル)−5
−メルカプトテトラゾールを添加し、次に溶解性臭化カ
リウムを添加し、その後分光増感色素Bを添加した。
【0065】パート1.2:塩化銀乳剤Dの一部を、パ
ート1.1と同様に増感した。 センシトメトリーデータを第3表に示す。
【0066】
【表3】
【0067】第3表の結果は、本発明の化合物2と共に
沈澱した塩化銀立方形乳剤ではフレッシュカブリが有意
に低減したことを示す。金スルフィド増感塩化銀立方形
乳剤はまた、ゼラチン中に化合物2を包含することによ
り得られるいくつかの他の利点をも示す;化合物2の存
在により肩およびコントラストが有意に向上する。例3b 本例では、化合物1または化合物2と共に合成解膠剤中
で沈澱させ、次いでマゼンタカラー記録用にイオウおよ
び金で増感した塩化銀立方形乳剤を比較した。
【0068】パート2.1:塩化銀乳剤Cの一部を、最
適量の緑色分光増感色素Aを添加し、続いて最適量のイ
オウを添加し、その後最適量の金(I)を添加すること
により最適増感した。この乳剤を60℃まで45分間加
熱し、次に40℃まで冷却し、その後1−(3−アセト
アミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールを添加
し、次に溶解性臭化カリウムを添加した。
【0069】パート2.2:塩化銀乳剤Dの一部をパー
ト2.1と同様に増感した。 パート2.3:塩化銀乳剤Eの一部をパート2.1と同
様に増感した。 センシトメトリーデータを第4表に示す。
【0070】
【表4】
【0071】第4表の結果は、本発明の化合物1または
化合物2と共に沈澱した塩化銀立方形乳剤ではフレッシ
ュカブリが有意に低減したことを示す。金(I)増感塩
化銀立方形乳剤はまた、ゼラチン中に化合物1を包含す
ることにより得られるいくつかの他の利点をも示す;化
合物1の存在によりD-max、肩およびコントラストが有
意に向上する。例3c 本例では、化合物1または化合物2と共に合成解膠剤中
で沈澱させ、次いでマゼンタカラー記録用のコロイド状
金スルフィド化合物を用いて増感した塩化銀立方形乳剤
を比較した。
【0072】パート3.1:塩化銀乳剤Cの一部を、最
適量の緑色分光増感色素Aを添加し、続いて最適量のコ
ロイド状金スルフィドを添加することにより最適増感し
た。この乳剤を60℃まで45分間加熱し、次に40℃
まで冷却し、その後1−(3−アセトアミドフェニル)
−5−メルカプトテトラゾールを添加し、次に溶解性臭
化カリウムを添加した。
【0073】パート3.2:塩化銀乳剤Dの一部をパー
ト3.1と同様に増感した。 パート3.3:塩化銀乳剤Eの一部をパート3.1と同
様に増感した。 センシトメトリーデータを第5表に示す。
【0074】
【表5】
【0075】第5表の結果は、本発明の化合物1または
化合物2と共に沈澱した塩化銀立方形乳剤では、マゼン
タ記録用のコロイド状金スルフィドで増感した場合、フ
レッシュカブリが有意に低減したことを示す。好ましい実施態様 態様1 式:
【0076】
【化21】
【0077】(前記式中、Mは、R1 およびR2 と共
に、5−もしくは6−員環または多重環系を形成するの
に必要な原子を表し;wは1または0であり;wが0の
場合はR 1 およびR2 は独立して置換または非置換の脂
肪族、芳香族または複素環式基であり、そしてwが1の
場合はR1 およびR2 は独立してカルボニルまたはスル
ホニル基であり;R3 は独立して置換または非置換の脂
肪族、芳香族または複素環式基であり、xは0または1
である)により表されるスルフェンイミド化合物の存在
下で沈澱および/または化学増感したハロゲン化銀乳剤
を含んでなるハロゲン化銀写真要素。態様2 wが0であり、そしてR1 およびR2 が独立し
て置換もしくは非置換の炭素数1〜6のアルキル基、置
換もしくは非置換の炭素数6〜10のアリール基または
置換もしくは非置換の5−〜6−員の複素環式環である
態様1記載の写真要素。態様33 が独立して置換もしくは非置換の炭素数1
〜6のアルキル基、置換もしくは非置換の炭素数6〜1
0のアリール基または置換もしくは非置換の5−〜6−
員の複素環式環である態様1記載の写真要素。態様4 wが1であり、R1 およびR2 が独立してカル
ボニルまたはスルホニル基である態様1記載の写真要
素。態様5 Mが、R1 およびR2 と共に、置換もしくは非
置換の炭素数6〜10のアリール基または置換もしくは
非置換の5−〜10−員の複素環式環を形成するのに必
要な原子を表す態様4記載の写真要素。態様61 およびR2 がカルボニル基である態様5記
載の写真要素。態様7 Mが、R1 およびR2 と共に、フタルイミドま
たはスクシンイミド基を形成するのに必要な原子を表す
態様6記載の写真要素。態様83 が独立して置換もしくは非置換の炭素数1
〜6のアルキル基、置換もしくは非置換の炭素数6〜1
0のアリール基または置換もしくは非置換の5−〜6−
員の複素環式環である態様5記載の写真要素。態様9 前記スルフェンイミド化合物の濃度が1×10
-9〜1×10-2モル/モルAgである態様1記載の写真要
素。態様10 前記ハロゲン化銀乳剤が、前記スルフェンイ
ミド化合物の存在下で化学増感され、そしてスルフェン
イミド化合物濃度が1×10-6〜1×10-2モル/モル
Agである態様9記載の写真要素。態様11 前記ハロゲン化銀乳剤を前記スルフェンイミ
ド化合物の存在下で沈澱させる態様1記載の写真要素。態様12 前記スルフェンイミド化合物の濃度が1×1
-9〜1×10-3モル/モルAgである態様11記載の写
真要素。態様13 乳剤を沈澱させ次いで化学増感させることを
含み、さらに化学増感の前またはその際の任意の時点で
式:
【0078】
【化22】
【0079】(前記式中、Mは、R1 およびR2 と共
に、5−もしくは6−員環または多重環系を形成するの
に必要な原子を表し;wは1または0であり;wが0の
場合はR 1 およびR2 は独立して置換または非置換の脂
肪族、芳香族または複素環式基であり、そしてwが1の
場合はR1 およびR2 は独立してカルボニルまたはスル
ホニル基であり;R3 は独立して置換または非置換の脂
肪族、芳香族または複素環式基であり、xは0または1
である)により表されるスルフェンイミド化合物を乳剤
に添加することを含むハロゲン化銀乳剤の製造方法。態様14 wが0であり、そしてR1 およびR2 が独立
して置換もしくは非置換の炭素数1〜6のアルキル基、
置換もしくは非置換の炭素数6〜10のアリール基また
は置換もしくは非置換の5−〜6−員の複素環式環であ
る態様13記載の方法。態様153 が独立して置換もしくは非置換の炭素数
1〜6のアルキル基、置換もしくは非置換の炭素数6〜
10のアリール基または置換もしくは非置換の5−〜6
−員の複素環式環である態様13記載の方法。態様16 wが1であり、R1 およびR2 が独立してカ
ルボニルまたはスルホニル基である態様13記載の方
法。態様17 Mが、R1 およびR2 と共に、置換もしくは
非置換の炭素数6〜10のアリール基または置換もしく
は非置換の5−〜10−員の複素環式環を形成するのに
必要な原子を表す態様16記載の方法。態様181 およびR2 がカルボニル基である態様1
7記載の方法。態様19 Mが、R1 およびR2 と共に、フタルイミド
またはスクシンイミド基を形成するのに必要な原子を表
す態様18記載の方法。態様20 前記スルフェンイミド化合物の添加濃度が1
×10-9〜1×10-2モル/モルAgである態様14記載
の方法。態様21 前記ハロゲン化銀乳剤が、前記スルフェンイ
ミド化合物の存在下で化学増感され、そしてスルフェン
イミド化合物濃度が1×10-6〜1×10-2モル/モル
Agである態様14記載の方法。態様22 前記ハロゲン化銀乳剤を前記スルフェンイミ
ド化合物の存在下で沈澱させる態様14記載の方法。態様23 前記スルフェンイミド化合物の濃度が1×1
-9〜1×10-3モル/モルAgである態様22記載の方
法。
【0080】本発明を、その好ましい実施態様を特に参
照して詳細に記載したが、本発明の範囲内で変更および
修正ができることが理解されるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 イェルジー ゼット.ミドラルツ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14450, フェアポート,ロスト フェザー ドライ ブ 45

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 (前記式中、Mは、R1 およびR2 と共に、5−もしく
    は6−員環または多重環系を形成するのに必要な原子を
    表し;wは1または0であり;wが0の場合はR 1 およ
    びR2 は独立して置換または非置換の脂肪族、芳香族ま
    たは複素環式基であり、そしてwが1の場合はR1 およ
    びR2 は独立してカルボニルまたはスルホニル基であ
    り;R3 は独立して置換または非置換の脂肪族、芳香族
    または複素環式基であり、xは0または1である)によ
    り表されるスルフェンイミド化合物の存在下で沈澱およ
    び/または化学増感したハロゲン化銀乳剤を含んでなる
    ハロゲン化銀写真要素。
JP10135557A 1997-05-16 1998-05-18 スルフェンイミド化合物を含有するハロゲン化銀写真要素 Pending JPH10319530A (ja)

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US08/857397 1997-05-16

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