JPH10318778A - 衛星の位置を機内で自主的に求める方法と装置 - Google Patents

衛星の位置を機内で自主的に求める方法と装置

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JPH10318778A JP10017061A JP1706198A JPH10318778A JP H10318778 A JPH10318778 A JP H10318778A JP 10017061 A JP10017061 A JP 10017061A JP 1706198 A JP1706198 A JP 1706198A JP H10318778 A JPH10318778 A JP H10318778A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 衛星の機内に何れにしても存在する複数のセ
ンサ(二軸測定の地球センサと二軸測定の太陽センサ)
を使用して、衛星の軌道(位置)をできる限り機内で自
主的に求め、この軌道情報を使用して最適な修正作業を
行い、地球の重心の方向あるいは太陽の方向の測定がセ
ンサの誤差、センサの組み込み誤差、および衛星構造物
の熱変形によるセンサの相対姿勢誤差によって乱される
が誤差の影響の判別して除去する方法を提示する。 【解決手段】 衛星の軌道動特性とそれに作用する外力
とモーメントをモデル化する観測体を使用し、二つの偏
差(経度のずれλ,半径方向のずれr)が軌道面内にあ
り、三番目の偏差(緯度のずれβ)が軌道面に直交して
いて、センサ測定から得られ、地球方向と太陽方向の差
を表す測定値が観測体に導入され、軌道面内にある偏差
(λ,r)に属する状態ベクトルの成分のみを修正する
ために使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地球センサと太
陽センサを用いて衛星の位置を機内で自主的に求める方
法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】衛星の位置の測定やこの位置の維持は、
通常自動的にも自主的にも行われていない。即ち、地上
局が目標軌道から実際の軌道の偏差を求め、次いでそれ
に応じた修正作業を地上から指令する。経費節約の観点
から「軌道測定」と「軌道修正」という課題を機内で自
主的に、つまり地上局の介入なしに実行することが望ま
しい。一連の刊行物 [P. Maute, B. Blancke, J. Ph. J
ehallier, F. Alby: Autonomous Geostationary Statio
n Keeping System Optimization and Validation, IAF-
88-327, 39, Congress of the International Astronau
tical Federation, 1988, Bangalore, India], [J. Pot
ti, E. J. Mora: On-Bord Autonomous Station Keeping
(OBSK), Executive Summary, ESTEC Contract No. 967
5/NL/JG, GMVSA 2064/93, GMV S.A. 1993]には、地上局
の介入に全く無関係に軌道パラメータとその修正を機内
側で求める種々の方法の研究結果が開示されている。こ
の種の装置は大抵、そのような乗物の機内に姿勢制御の
ために何れにしても利用する測定器、特に地球センサと
太陽センサの外に、特にあるいは少なくとも大体軌道パ
ラメータを測定するために使用される測定変換器を更に
必要とする。殊に、付加的な星センサを使用すると有利
であることが知られている。
【0003】例外は文献 [K. D. Mease, M. S. Ryne,
L. J. Wood: An Approach to Autonomous On-Bord Orbi
t Determination, The Journal of the Astronautical
Science, Vol. 33, No. 2, pp 163-178, 1985] に開示
されている。この文献には、二軸測定の地球センサ、二
軸太陽センサおよびカールマン・フィルタ(Kalman-Fil
ter)を使用して、衛星軌道を完全に求めることができる
ことが開示されている。この場合、太陽センサは太陽発
電機を駆動するために組み込まれているので、この駆動
部の姿勢が既知である場合、センサの測定を機体に固定
された座標系に変換できる。
【0004】軌道を自主的に求める周知の方法と装置の
難点は以下の点にある。 ・付加的な測定ユニット、特に星センサを組み込むと付
加的なコスト、重量および測定系の複雑さを与える。 ・北極星センサの場合、太陽発電機で太陽が反射するた
め、散乱光のシールドを付ける必要があり、これが更に
付加的な重量を与えるので、システム技術的な困難が生
じる。 ・太陽発電機の駆動部に組み込まれる太陽センサを使用
する前提条件は、測定情報を機体に固定された衛星系に
変換するため、衛星に対する駆動モータの角度位置を正
確に既知であることにある。 ・それぞれ一つの二軸の地球センサと太陽センサを用い
るだけでは完全な軌道情報を求めることができないこと
が知られている。即ち、文献 [K. D. Mease, M. S. Ryn
e, L. J. Wood: An Approach to Autonomous On-Bord O
rbit Determination, The Journal of the Astronautic
al Science, Vol. 33, No. 2, pp 163-178, 1985] に示
されている結果は一部のみ有効である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、衛
星の機内に何れにしても存在する複数のセンサ(二軸測
定の地球センサと二軸測定の太陽センサ)を使用して、
衛星の軌道(位置)をできる限り機内で自主的に求め、
この軌道情報を使用して最適な修正作業を行うことにあ
る。
【0006】以下では、地球センサや太陽センサも地球
の重心の方向あるいは太陽の方向の長さ1の方向ベクト
ルを出力することを前提とする。これ等の方向測定は、
センサの誤差、センサの組み込み誤差、および衛星構造
物の熱変形によるセンサの相対姿勢誤差によって乱され
る。それ故、この発明の課題は、そのような誤差の影響
の判別して除去する方法を提示することにも拡張され
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
により、衛星に固定された座標系に関して地球あるいは
太陽の方向を求めるため二軸測定の一つの地球センサと
二軸測定の一つの太陽センサ装置を有し、地球巡回軌道
上にある衛星の位置を機内で自主的に求める方法にあっ
て、成分が軌道に関連する座標系の三つの直交座標方向
(x,y,z)の所望の軌道位置に関する衛星のその時
の軌道位置の偏差(λ,β,r)とその時間微分(
【0008】
【外3】
【0009】性とそれに作用する外力とモーメントをモ
デル化する観測体を使用し、前記二つの偏差(経度のず
れλ,半径方向のずれr)が軌道面内にあり、三番目の
偏差(緯度のずれβ)が軌道面に直交していて、センサ
測定(φ 12 b )から得られ、地球方向と太陽方向の
差を表す測定値y(t) が観測体に導入され、軌道面内に
ある偏差(λ,r)に属する状態ベクト
【0010】
【外4】
【0011】ことによって解決されている。この発明に
よる他の有利な構成は特許請求の範囲の請求項2に記載
されている。
【0012】
【発明の実施の形態】
1.衛星の軌道運動 静止衛星の位置維持精度に関する技術的な要請により、
目標位置の偏差は東西方向および南北方向に± 0.05 度
から± 0.1度までの値を越えてはならない。この小さな
偏差のため、軌道運動を理想的な静止円軌道に関して良
好な精度で線型化できる。つまり、この軌道に関する相
対運動となる。
【0013】この運動方程式はヒル(Hill)の等式とし
て周知であって、文献に記載されている。均一(乱れの
ない)系は、
【0014】
【外5】
【0015】で与えられる。この場合、図1の座標系を
基礎とし、n は衛星の回転速度を表す。x軸は飛行方向
を示し、y軸は軌道の回転ベクトルに逆向きに平行で、
z軸は地球の重心を向いている。経度偏差λhill,緯度
偏差βhillおよび半径方向の偏差rhillで表すため、小
さな量に対して以下の近似を利用する。即ち、
【0016】
【外6】
【0017】ここで、ageo は理想的な静止軌道の半径
を示す。従って、乱れていない系が、
【0018】
【外7】
【0019】として求まる。線型化により、面内および
面外の運動を分離でき、別々に取り扱える。全ての係数
は一定であるから、乱れていない系の動特性は時間に対
して不変で、乱れをこの系では非同次の成分としてモデ
ル化できる。そうすると、軌道運動のモデルとして以下
の非同次の微分方程式の系となる。即ち、
【0020】
【外8】
【0021】ここで、mは衛星の質量である。二次の微
分方程式は通常の状態空間表示で記載できる。即ち、
【0022】
【外9】
【0023】この場合、東西の運動(面内)から南北の
運動(面外)を取り出すことにより、状態ベクトル
位置座標と速度座標の以下の配置が得られる。
【0024】
【外10】
【0025】運動行列Aと入力行列Bは以下の形であ
る。即ち、
【0026】
【外11】
【0027】ベクトルは入力ベクトルとも称され、系
(4.4)の非同次の擾乱項(自然の擾乱加速度と作業行動
加速度)を含む。つまり、
【0028】
【外12】
【0029】南北の運動の動特性は固有周波数n(ラプ
ラス面の虚数軸の複素極の対)を持つ二次の振動の動特
性に相当する。東西の動特性は更に積分成分(ラプラス
面の原点の二重極)を含む。これは、初期状態の小さな
誤差でもこの誤差は純然たる伝播によって時間的に成長
することを意味する。
【0030】2.太陽の運動 慣性太陽方向は、1回の軌道にわたり(静止衛星の場
合、一日)良好な近似で慣性定数と見なせる。これは、 srx=−√(1−srx 2) sin (n(t−ts0)) (4.9) sry=一定 (4.10) となる。ここで、ts0は衛星が太陽の方向を向く時点で
あり、α=αs (地球から見て)。太陽ベクトル成分s
ryは季節により−sin(23.4度) と+sin(23.4度)の間で
変化する。
【0031】3.計器と測定 二つのセンサを使用する。即ち、 ・衛星のz軸に沿って指向し、衛星のロール角(φ)と
ピッチ角(θ)に関する情報を出力する一つの二軸測定
no地球センサ、 ・多数のセンサヘッドから成り、地球の影の中にある以
外は、衛星の通常の動作時間の全てにわたり太陽の方法
を単位ベクトル sb の形にして測定できるように衛星の
x/ z面内に装備されている一つの二軸測定の太陽セン
サ。
【0032】更に、 ・以下に説明する方法を実行する機内電算機、および ・正確な機内時計、を使用する。 測定方程式を求めるため、上に説明した基準系の外に、
更に二つの座標系を定義する。即ち、衛星のその時の位
置を原点とする衛星に固定され従って姿勢に依存する系
と、原点が同様に衛星のその時の位置にある軌道に固定
された系である。これ等の軸の方位は図2に示してあ
る。
【0033】衛星の姿勢と軌道を調整した理想的な場合
には、これ等の座標系は基準系に移行する。姿勢と位置
が目標状態から僅かにずれている場合には、任意の方向
ベクトルの表示に対して三つの系で以下の関係となる。
即ち、
【0034】
【外13】
【0035】ここで、 b : 機体に固定された系で測定された太陽ベクトル r': 理想的に姿勢制御された系の太陽ベクトル r : 基準系の太陽ベクトル φ= (φθψ)T 姿勢ベクトル(ロール角、ピッチ角、ヨー角) ex = (1 0 0)T ,ey = (0 1 0)T 記号「〜」はベクトル積行列を表す。
【0036】地球センサの測定から衛星のロール角とピ
ッチ角に関する情報が得られ、それに応じて等式を既知
と未知の成分に分割することを考慮すると、以下の結果
となる。
【0037】
【外14】
【0038】ここで、
【0039】
【外15】
【0040】変換により等式(4.13) は3つの未知量
(λhill,βhill,ψ)に対する二つの等式から成る系
に相当し、それ故に解けないことを示すことができる。
未知のヨー姿勢角ψを(4.13) から除去するため、この
等式に左から単位ベクトル z T を掛ける。この結果は
等式(4.13) の三番目の式、つまり量λhillとβhill
依存するスカラー等式である。つまり、
【0041】
【外16】
【0042】この測定は二次の量を除いて以下の式に対
応することを示せる。つまり、 y=eb T b −er T r = cosγ− cosγ0 (4.15) であり、ここで、 γ: 太陽の方向と地球の方向の間の角度 γ0 :姿勢のずれが零の時の基準角度 である。
【0043】測定量yは太陽の方向と地球の方向の間の
公称角度と実際の角度の差に相当するので、衛星の姿勢
に最早依存しない(文献 [K. D. Mease, M. S. Ryne,
L. J.Wood: An Approach to Autonomous On-Bord Orbit
Determination, The Journal of the Astronautical S
cience, Vol. 33, No. 2, pp 163-178, 1985] を参
照)。
【0044】等式(4.14) を太陽ベクトルの成分に応じ
て今度は軌道に固定された基準系で表すと、
【0045】
【外17】
【0046】となる。等式(4.14) の真ん中の式を用い
て測定量yが計算される。sb とφ12の値はセンサから
出力され、sr の成分は衛星の機内で簡単に計算でき
る。何故なら、太陽の動きは既知であり(機内電算機の
モデル),機内時計を利用できるからである。
【0047】4.軌道予測 測定量yには面外の運動や面内の運動の情報が含まれて
いる。もっともこれ等の情報は互いに無関係である。例
えば、衛星が静止軌道にあるが、一定の誤差Δλほど所
望位置からずれているなら、この誤差は測定量の中に軌
道周期の正弦波状の振動となる。何故なら、srx(t) が
この形状を持っているからである。同時に面外のずれ
(同様に軌道周期で正弦波状)があるなら、測定量yと
して再び軌道周期の正弦波振動が生じる。両方の軌道運
動、つまり面外の運動と面内の運動は測定に同じ作用を
及ぼす。換言すれば、全系(面内と面外の運動)は所定
の測定配置で観測できない。測定量の知識のみで、面内
の運動と面外の運動の経過を推定できない。この事実は
厳密な数学的は方法でも示せる。しかし、部分系、つま
り面内の運動か、あるいは面外の運動は、それぞれ他方
の運動の状態の知識があれば観測できる。
【0048】この発明の枠内では、面内の運動のみを観
測する、つまり測定データを用いて保護するように処理
される。面外の運動にただ伝播されるだけである。この
分割は二つの理由から行われる。即ち、 ・面内の運動は面外の運動より悪く伝播される。何故な
ら、ドリフトの初期誤差が長さの時間的に増加する誤差
となるからである。 ・面外の運動の外力は、静止衛星の場合、太陽と月の重
力により実質上与えられる。これは比較的正確に知られ
ている。面内の運動では、主要な力の影響は太陽圧で与
えられる。これは比較的不正確に知られている。
【0049】図3は軌道予測の機能ブロックの構造を示
す。この機能ブロックは以下の下位ブロックで構成され
ている。即ち、
【0050】1.外力のモデル。これには自然の擾乱と
作業行動が付属する。自然の擾乱は、例えば地球の三軸
性、太陽と月の重力、太陽圧、空気抵抗等である。作業
行動は位置の維持のために行われる。 2.行列AとB,あるいは等価な図式で与えられる軌道
運動のモデル。 3.測定ベクトルで与えられる測定情報のモデル。 4.下記の式、
【0051】
【外18】
【0052】で与えられる増幅率ベクトル。観測体の
増幅率l(t) の最初の二つの成分は零に等しい。これは
面外の運動の純然たる伝播に相当する。一定の係数li
(i=3 〜6)には時間的に正弦波状の波形が影響を与え
る。li (i=3 〜6)の選択により予測誤差の過渡現象が
影響を受ける。
【0053】図3に示されている時間変化する観測体の
代わりに、例えばカールマンフィルタも使用できる。も
っとも、ここでも重要なことは、フィルタが一方の運動
にのみ(通常、面内の動き)に使用され、第二の運動
(通常、面外の動き)が伝播する点にある。
【0054】5.較正 軌道予測に対する上に説明した方法は、地球センサと太
陽センサの測定情報を必要とする。両方の測定情報を互
いに調整する必要がある。即ち、これ等のセンサの相対
位置を正確に知る必要がある。センサの不正確さやセン
サの組込誤差のため、および衛星構造体に対するセンサ
の組込位置の相違および構造体の熱変形のため、上記の
ことは実際の場合でない。それ故、時間的に変化するこ
の不正確さは較正により求め、それを用いて測定量を修
正する必要がある。較正には、衛星の軌道の知識が前提
となる。これは、較正の前に軌道を地上ステーションか
ら測定することによって実現される。熱効果による不正
確さは衛星への太陽の入射方向に依存するので、静止衛
星の場合、不正確さは一日や季節の時間的な変動の基に
なっている。
【0055】地球センサを基準と見なし、センサの測定
ヘッドの組込方向が誤差を含むとすれば、最初未知であ
った時間依存する捩じれδ(t) を用いると太陽ベクトル
測定sbmに対して
【0056】
【外19】
【0057】が当てはまる。次いで、測定等式 (4.14)
の代わりに、以下の測定等式、
【0058】
【外20】
【0059】が得られる。右辺の最初の項は測定すべき
較正関数であり、短く記してk(t) とする。ここで、k
(t) を等式(4.19) で決定するため衛星の軌道(角度β
とλ)が既知である必要があることが分かる。較正関数
k(t) は軌道循環のためにある。静止衛星の場合、これ
は一日に対応する。熱変形の変質や季節変動のため、較
正は3カ月毎に繰り返すべきである。k(t) の形状を求
めるため、できる限り大きなサンプリング度で(できる
限り多くの記入点で)データの組を記録する。記録した
データを次いで濾波し(平滑化し),次にk(t) の記述
に必要なデータ量を提言させるため、k(t) の形状を、
例えば多項式あるいはスプライン関数で近似する。k
(t) を求めることは衛星の機内かあるいは地上で行われ
る。
【0060】6.全ての方法 衛星の軌道を求める全ての処置は、交互に行われる二つ
の過程(期間1,期間2)から成る。これ等の二つの動
作期間で得られる情報により、第三過程(期間3)では
軌道修正行動が自主的にしかも燃料消費を最適にして行
われる。
【0061】1.センサの較正と軌道パラメータ/衛星
の軌道の実現(期間1) センサを較正し、軌道パラメータ(衛星軌道の状態)を
初期化(実現化)するため、先ず衛星軌道を地上局から
非常に正確に測定する。次いで、これ等のデータをテレ
コマンドで機内電算機に装填する。較正に必要な計算は
地上あるいは機内電算機で行う。 2.自主的な軌道の評価と軌道予測(期間2) 期間1で計算した誤差モデルを利用して、衛星軌道の面
内の運動を前記第4節の記載により予測する。面外の運
動に広める。 3.軌道修正行動の自主的な実行(期間3) 軌道修正行動を行う戦略は位置の精度と全系の燃料消費
に関して衛星を(姿勢制御を含めて)最適化する。機内
側で計算を監視するため、予測される軌道パラメータの
データをテレメトリーを介して連続的に地上局に送る。
地上局はこのデータを自動的に衛星軌道の実際の予測を
用いて検査する。機内で予測した軌道が地上で求めた軌
道から大きくずれている場合には、簡単なテレコマンド
により軌道修正行動の自主的な実行を止める。その後、
軌道モデルを機内でテレコマンドにより実現させる(期
間1)。
【0062】ここで、この発明による方法と装置の重要
な構成をまとめて列記しておく。 1.この装置は、衛星のz軸(ヨー軸)を決めるため二
軸測定の一つの地球センサと、二軸測定の複数の太陽セ
ンサの測定ヘッドから成る。これ等の測定ヘッドは地球
の影の期間以外では方向ベクトル測定を出力するように
衛星の構造体に配置されている。 2.衛星の面外の運動は、衛星の動特性の正確なモデル
により、自然の擾乱力と行動時の推進力を含めて機内に
伝播される。 3.センサの不整と熱変形の影響を相殺するため、衛星
の軌道を規則正しい期間(約3カ月)で正確に計測す
る。この情報により構成関数(一日の時間関数)を求
め、この関数で測定値を補償する。 4.面内の運動は伝播されるだけでなく、この伝播が測
定データで支持される(予測)。この場合、面外の運動
の影響も熱変形も計算に入れてある。これは、構成関数
k(t) もしくは伝播する面外の運動のデータにより行わ
れる。 5.自主的な動作期間中に機内で自主的に計算された位
置と地上局により(受動的に)監視されている位置の間
のずれが大きくなれば、自動的で自主的な軌道測定と位
置維持を止めることができる可能性が地上局にある。
【0063】次に、ジャイロを代わりに使用する場合を
考察する。 A1. 今までの方法 上に説明した方法は、もっぱら地球と太陽センサ配置の
姿勢に依存しないスカラー測定を使用する。この測定
は、成分として衛星の経度λ(東西の動き)と緯度β
(東西の運動)あるいはそれ等の値の公称値からの偏差
λhill,βhillで構成されている(等式 4.14 と 4.15
を参照)。 y=srxβhill−srxλhill (A1.1) srxとsrxは前記第2節の「太陽の動き」を参照された
い。測定値と衛星の軌道動特性のこれ等の量を特別に結
び付けているので、測定に基づき衛星の緯度と経度を同
時に求めるこができない(見出語:この系は完全に観測
できない)。
【0064】二つの量の一方を他の手段で予め指定する
必要があり(例えば、緯度β),次いでセンサ配置が他
の量(例えば経度λ)の直接測定を行う。つまり、
【0065】
【外21】
【0066】この等式に基づき、衛星の経度を求める観
測体が説明されている。今まで説明した方法では、衛星
の緯度をどのように与えるかの方法も提示した(こえは
測定等式A1.2 の有効性に対する前提条件であった)。
南北の運動の特別な動特性のために、そしてこの運動に
影響を与える擾乱のモデル化の品質が高いため、衛星の
緯度は非常に良好な精度で予測できる(見出語:伝
播)。これには、緯度が自主期間の開始時点で(例えば
地上局からの計測により)一度だけ既知である必要があ
り、他の支援測定は不要である。
【0067】緯度の知識は観測体の機能に対する前提条
件であるから、観測の精度も経度を予め指定する精度に
依存する。伝播による緯度の予測は、時間間隔の増加と
共に、小さな初期化誤差とモデル化精度の増殖により精
度を失う。経度を予め与えることおよび経度の観測もこ
れ等の値を位置の修正に利用するには不正確になり過ぎ
る時点が生じる。伝播モデルを新たに初期化する必要が
ある。
【0068】この方法の応用性および自主性の期間は数
週間に制限されることが予測される。他のセンサが機内
に許されないなら、次の自主期間は地上からの新たな計
測により開始させる必要がある。以下の説明は、必要な
再初期化を地上と無関係にするため、ジャイロを使用す
る可能性に係わる。この方法は原理的に変化しないが、
ジャイロは機内で自主的に再初期化することを可能に、
これは拡張された系の自主期間を延長する(時間的な制
限はない)。しかし、系の複雑さが著しくなり、ジャイ
ロ測定が不正確であるため、この時間的な無制限性は軌
道決定の精度を低減させてしか得られない。
【0069】A2. ジャイロによるセンサ配置の拡張 衛星の軸の方向に組み込まれたジャイロは、地球センサ
や太陽センサのように、衛星の機内に姿勢を制御するた
めに既に存在している。従って、この方法の拡張はコス
トの上昇に結び付くものではなく、この方法は既存のセ
ンサ配置に基づく。
【0070】更に、地球/太陽センサの配置の測定はベ
クトル等式 4.13 により記述される。即ち、
【0071】
【外22】
【0072】あるいは
【0073】
【外23】
【0074】今では、ヨー姿勢角度ψを等式から除去す
る必要があった。何故なら、それから情報を利用できな
かったからである。ジャイロ測定により今度は衛星のロ
ール/ヨーの動特性を結び付けることを利用できる。つ
まり、
【0075】
【外24】
【0076】回転速度ωx とωy はジャイロ測定から次
のジャイロモデルによりもとまる。即ち、
【0077】
【外25】
【0078】この場合、ωm はジャイロの組込軸の周り
で測定された回転速度であり、ωは実際の回転速度であ
り、δωは未知のジャイロに固有なドリフトであり、n
E はジャイロの電気白色雑音である。未知のドリフトは
白色ドリフト雑音nD により動的に記述できる。従っ
て、ジャイロ測定で求まるロールとヨーの動特性は状態
空間で以下のように表せる。つまり、
【0079】
【外26】
【0080】今まで説明した方法に使用していない太陽
センサ測定の第二成分(A2.2) を更に使用し、これを地
球センサのロール角測定だけ補足すれば、完全に観測可
能な6次元系が得られる。即ち、
【0081】
【外27】
【0082】
【外28】
【0083】ここで、等式 4.8の fy/(m・ag00)を用
いた(軌道周期はここでnの代わりにω0 と記す)。n
IRESは地球センサの白色雑音である。この系に対して、
緯度の予測値を与える観測体/カールマンフィルタを新
たに記述できる。この予測値は経度を観測する今まで使
用した方法の入力として使用できる。
【0084】A3. 全系の説明 全系は独立した二つの下位の系から成り、これ等の下位
の系は第一番目の系の出力が第二番目の系に入力として
接続されると言う事実により互いに接続されている。 第一番目の系 ・ロール軸とヨー軸の周りのジャイロの測定に基づく、 ・ロール軸とピッチ軸の周りの地球センサに基づく、 ・測定等式A2.2 または 4.13 の第二成分を使用する、 ・出力:緯度βhillの予測 第二番目の系 ・ロール軸とピッチ軸周りの地球センサの測定に基づ
く、 ・測定等式A2.2 または 4.13 の第三成分を使用する、 ・測定等式を減縮するため系1から経度βの予測を使用
する、 ・出力:経度λhillの予測、 第二番目の系は、緯度が地上の計測により初期されるは
ずである伝播体により処理されると言う事実を除いて今
まで使用した方法に相当する。この方法を変換する場
合、この下位系に対する観測体の最適な構想の理由によ
り、系を数学的に個々の大きな系にまとめ、観測体に対
する完全な構想にすることが有意義である。
【0085】位置精度と自主期間に対する修正の作用 地球センサ測定とジャイロ測定の不正確さと共に系の複
雑さが増すため、伝播する南北の運動に比べて軌道測定
の精度は低下する。この場合、地球センサ・太陽センサ
・ジャイロに基づく予測は、地上局の緯度の測定と競合
する筈である。この精度はセンサ配置では達成できな
い。従って、上記の修正された方法は、今まで周知のも
のより不正確であるが、地上の介入なしに、しかもほぼ
時間的な制限なしに自主期間を延長できる。
【0086】A4. 較正 地球と太陽センサの測定 較正の原理には変更はない。第5節で説明したように、
センサ方位の決定論的な誤差(一定で周期的に時間依存
する)は加算誤差k(t) を介して地球と太陽のセンサ配
置のスカラー測定量に影響を与える。従って、系1の地
球と太陽のセンサ測定に対してksys1(t) が、また系2
の測定に対してksys2(t) が存在する。これ等の量は衛
星の軸周りの方位誤差の影響から構成され、正確な測定
値を劣化させる。第5節で説明したように、これ等の関
数は地上からの衛星の位置の測定により直接求めること
ができる。誤差関数ksys(t) は数日間にわたり再現で
きるので、これ等の関数を衛星の機内に保管できる。自
主期間中には、測定値yi(t) が上記関数により単純な
引算によりycal(t) =yi(t) −ksys(t) で処理でき
る。
【0087】ジャイロ測定 ジャイロ測定の誤差(ジャイロのドリフト)はジャイロ
モデル A2.4 と動特性A2.6 の中に既に含まれ、観測体
の状態として一緒に考察される。従って、このジャイロ
は先験的に構成する必要はない。
【0088】A5. まとめ 第6節で説明した全体の方法に対するここに提唱する拡
張は単なる代わりの拡張と解釈できる。第6節の記載は
非常に高精度で信頼性の点で優れている自主的な方法で
ある。しかし、これは、場合によって、地上局との交信
により、つまり自主期間を中断により代償を払う必要が
あり、これは取り分け期間3で再現される。
【0089】自主時間を長くすること、つまり軌道測定
の精度が低下した場合(衛星の窓が大きくなった場合)
地上局の長期間の無関係を優遇する状況あるいは応用シ
ナリオが考えられる。例えば、地上局との交信を完全に
絶っている軍事ミッションありは「節約モード」のミッ
ション部分が考えられる。これ等の性能の特徴は全体の
方法の期間2の修正により達成できる。面外の運動は主
として伝播するのでなく、観測体中で予測される。この
観測体はジャイロ測定と地球と太陽のセンサ測定で支援
され、衛星の位置に関する予備情報を必要としない。
【0090】地上局からの伝播を初期化するため衛星の
緯度の(非自主的な)計測は地球と太陽のセンサとジャ
イロ測定による緯度の自主的な観測に置き替わる。これ
により、期間3では地上局の監視と介入を省ける。
【0091】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の方法
と装置により、衛星の機内に存在する複数のセンサ(二
軸測定の地球センサと二軸測定の太陽センサ)を使用し
て、衛星の軌道(位置)をできる限り機内で自主的に求
め、この軌道情報を使用して最適な修正作業を行え、更
に、センサの誤差、センサの組み込み誤差、および衛星
構造物の熱変形によるセンサの相対姿勢誤差による影響
の判別して除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 衛星軌道とヒルの等式に使用される座標系の
パラメータを示す配置図、
【図2】 基準系の外に衛星の姿勢に依存する系と原点
が衛星の位置にある軌道に固定された系の関係を示す軌
道パラメータの図、
【図3】 軌道予測に使用する回路のブロック機能図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年2月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 衛星の位置を機内で自主的に求める方
法と装置
【特許請求の範囲】
【外1】 の軌道動特性と、衛星に作用する擾乱と行動作業の加速
度とをモデル化する観測体を使用し、 前記二つの偏差(経度の偏差λ,半径方向の偏差r)が
軌道面内にあり、三番目の偏差(緯度の偏差β)が軌道
面に対して垂直に向き、 地球方向と太陽方向の間の公称角度とセンサ測定φ 12
b から得られ角度の差を表す測定値y(t) を観測体に
導入し、軌道面内にある偏差λ,rに属する状
【外2】 ことを特徴とする方法。
【外3】 され、 前記観測体にはセンサ測定およびジャイロ測定から得ら
れた測定値φ,y2, xωm, zωm が導入される、ことを
特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【外4】 受け入れる積分器の初期値を設定するために使用される
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【0001】
【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】この発明は、地球センサと太
陽センサを用いて衛星の位置を機内で自主的に求める方
法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】衛星の位置を決めたりこの位置を維持す
ることは、通常自動的にも自主的にも行われていない。
即ち、地上局は目標軌道に対する実際の軌道の偏差を求
め、次いでそれに応じた修正作業を地上から指令する。
【0003】経費を節約するため「軌道決定」と「軌道
修正」という課題を機内で自主的に、つまり地上局の介
入なしに実行することが望ましい。一連の刊行物 [P. M
aute, B. Blancke, J. Ph. Jehallier, F. Alby: Auton
omous Geostationary Station Keeping System Optimiz
ation and Validation, IAF-88-327, 39. Congress of
the International Astronautical Federation, 1988,
Bangalore, India], [J. Potti, E. J. Mora: On-Bord
Autonomous Station Keeping (OBASK), Executive Summ
ary, ESTEC Contract No. 9675/91 NL/JG, GMVSA 2064/
93, GMV S.A. 1993]には、地上局の介入に全く無関係に
軌道パラメータを機内側で求め、それを修正する種々の
方法に関する研究結果が記載されている。この種の装置
は、大抵そのような乗物の機内で姿勢を制御するために
何れにしても利用する測定器、特に地球センサと太陽セ
ンサの外に、特にあるいは少なくとも大部分軌道パラメ
ータを決定するために使用される測定変換器を更に必要
とする。取り分け、付加的な星センサを使用すると有利
であることが実証されている。
【0004】例外は文献 [K. D. Mease, M. S. Ryne,
L. J. Wood: An Approach to Autonomous On-Bord Orbi
t Determination, The Journal of the Astronautical
Sciences, Vol. 33, No. 2, pp. 163-178, 1985] に開
示されている。この文献には、二軸測定の地球センサ、
二軸太陽センサおよびカルマン・フィルタ(Kalman-Fil
ter)を用いて、衛星の軌道を完全に求めることが開示さ
れている。この場合、太陽センサは太陽発電機の駆動部
に組み込まれているので、この駆動部の姿勢が既知であ
れば、センサの測定値を機体に固定された座標系に変換
できる。
【0005】軌道を自主的に決定する周知の方法と装置
の難点は以下の点にある。 ・付加的な測定ユニット、特に星センサを組み込むと、
余分なコスト、余分な重量および測定系の複雑さを与え
る。 ・北極星センサの場合、太陽発電機で太陽光が反射され
るため、散乱光に対するシールドを付ける必要があり、
これが更に余分な重量を与えるので、システム技術的な
困難が生じる。 ・太陽発電機の駆動部に組み込む太陽センサを使用する
には、測定情報を機体に固定された衛星系に変換するた
め、衛星に対する駆動モータの角度位置を正確に知るこ
とが前提となる。 ・それぞれ一つの二軸の地球センサと太陽センサを用い
るだけでは完全な軌道情報を求めえないことが知られて
いる。即ち、文献 [K. D. Mease, M. S. Ryne,L. J. Wo
od: An Approach to Autonomous On-Bord Orbit Determ
ination, The Journal of the Astronautical Science
s, Vol. 33, No. 2, pp.163-178, 1985]に示されている
結果は一部しか有効でない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、衛
星の機内に何れにしても存在する複数のセンサ(二軸測
定の地球センサおよび二軸測定の太陽センサ)を使用し
て、衛星の軌道(位置)をできる限り機内で自主的に求
め、この軌道情報を使用して最適な修正作業を行うこと
にある。
【0007】以下では、地球センサや太陽センサも地球
の重心の方向あるいは太陽の方向に長さ1の方向ベクト
ルを出力することが出発点となる。これ等の方向測定
は、センサ自体の誤差、センサの組み込み誤差、および
衛星構造物の熱変形によるセンサの相対姿勢誤差により
乱される。それ故、この発明の課題は、そのような誤差
の影響の判別して除去する方法を提示することにも拡張
されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
により、衛星に固定された座標系に関して地球あるいは
太陽の方向を求めるため二軸測定の一つの地球センサと
二軸測定の一つの太陽センサ装置を有し、地球巡回軌道
上にある衛星の位置を機内で自主的に求める方法にあっ
て、成分が軌道に関連する座標系の互いに直交する三つ
の座標方向x,y,zの所望の軌道位置に関する衛星の
その時の軌道位置の偏差λ,β,rおよびそれ等の
【外5】 の軌道動特性と、衛星に作用する擾乱と行動作業の加速
度とをモデル化する観測体を使用し、前記二つの偏差
(経度の偏差λ,半径方向の偏差r)が軌道面内にあ
り、三番目の偏差(緯度の偏差β)が軌道面に対して垂
直に向き、地球方向と太陽方向の間の公称角度とセンサ
測定φ 12 b から得られ角度の差を表す測定値y(t)
を観測体に導入し、軌道面内にある偏差λ,rに属する
【外6】 ことによって解決されている。この発明による他の有利
な構成は特許請求の範囲の請求項2に記載されている。
【0009】
【発明の実施の形態】 1.衛星の軌道運動 静止衛星の位置維持精度に対する技術的な要請により、
目標位置からの偏差は東西方向および南北方向に± 0.0
5 度から± 0.1度までの値を越えてはならない。この小
さな偏差のため、軌道運動を理想的な静止円軌道に関し
て良好な精度で線型化できる。つまり、この軌道に関す
る相対運動を示す。これ等の運動方程式はヒル(Hill)
の等式として周知であり、文献に記載されている。同次
の(乱れのない)系は、
【外7】 で与えられる。この場合、図1の座標系を基礎とし、n
は衛星の巡回速度を表す。x軸は飛行方向を向き、y軸
は軌道の回転ベクトルに逆向きに平行で、z軸は地球の
重心を向いている。
【0010】経度の偏差λhill,緯度の偏差βhillおよ
び半径方向の偏差rhillで表すため、小さな量に対して
以下の近似を利用する。即ち、
【外8】 ここでageo は理想的な静止軌道の半径を示す。従っ
て、乱れていない系、
【外9】 を得る。
【0011】線型化により面内および面外の運動が分離
されるので、別々に取り扱える。全ての係数は一定であ
るから、乱れていない系の動特性は時間に対して不変で
ある。乱れはこの系で非同次の成分としてモデル化でき
る。そうすると、軌道運動のモデルとして以下の非同次
の微分方程式の系が得られる。即ち、
【外10】 ここで、mは衛星の質量である。
【0012】これ等の二次の微分方程式は通常の状態空
間表示で記載できる。即ち、
【外11】 この場合、東西の運動(面内)から南北の運動(面外)
を取り出して、状態ベクトルの位置座標と速度座標の
以下の配置が得られる。
【外12】
【0013】運動行列Aと入力行列Bは以下の形であ
る。即ち、
【外13】 ベクトルは入力ベクトルとも称され、系(4.4)の非同
次の擾乱項(自然の擾乱加速度と作業行動加速度)を含
む。つまり、
【外14】
【0014】南北の運動の動特性は固有周波数nを持つ
二次の振動(ラプラス平面の虚数軸の複素極の対)の動
特性に相当する。東西の動特性は更に積分成分(ラプラ
ス平面の原点の二重極)を含む。これは、初期状態の誤
差が小さくてもこれ等の誤差は純然たる伝播で時間的に
成長することを意味する。
【0015】2.太陽の運動慣性太陽方向は、1回の軌
道にわたり(静止衛星の場合、一日)良好な近似で慣性
定数と見なせる。これは、 srx=−√(1−sry 2) sin(n(t−ts0)) (4.9) sry=一定 (4.10) となる。ここで、ts0,衛星が太陽の方向を向く時点で
あり、α=αs (地球から見て)。太陽ベクトルの成分
ryは季節により−sin(23.4度) と+sin(23.4度) の間
で変化する。
【0016】3.計器と測定 二つのセンサを使用する。即ち、 ・一つの二軸測定の地球センサ、これは衛星に沿ってz
軸を向き、衛星のロール角(φ)とピッチ角(θ)に関
する情報を出力する。 ・一つの二軸の太陽センサ、これは多数のセンサヘッド
から成り、地球の影の中にある以外は、衛星の通常の動
作時間の全てにわたり太陽の方向を単位ベクトル sb
形にして測定できるように衛星のx/ z面内に装備され
ている。更に、 ・以下に説明する方法を実行する機内電算機、および ・正確な機内時計、を使用する。
【0017】測定方程式を求めるため、上で挿入した基
準系の外に、更に二つの座標系を定義する。即ち、衛星
のその時の位置を原点として持つ衛星に固定され姿勢に
依存する系と、原点が同様に衛星のその時の位置にある
軌道に固定されている系とである。これ等の軸の方位は
図2に具体的に示してある。
【0018】衛星の姿勢と軌道が制御される理想的な場
合には、これ等の座標系は基準系に移行する。姿勢と位
置が目標状態から僅かにずれている場合には、三つの系
で任意の方向ベクトルを表示するため以下の関係があ
る。即ち、
【外15】 ここで、 b : 機体に固定された系で測定される太陽ベクトル r': 理想的に姿勢制御された系の太陽ベクトル r : 基準系の太陽ベクトル φ= (φθψ)T 姿勢ベクトル(ロール角、ピッチ角、ヨー角) ex = (1 0 0)T ,ey = (0 1 0)T 記号「〜」はベクトル積行列を表す。
【0019】地球センサの測定から衛星のロール角とピ
ッチ角に関する情報が得られ、それに応じて等式が既知
の成分と未知の成分に分離することを考慮に入れると、
以下の結果となる。
【外16】
【0020】数回変換すると、等式(4.13) が3つの未
知量(λhill,βhill,ψ)に対する二つの等式から成
る系に相当するので、解くことができないことを示めせ
る。未知のヨー姿勢角ψを(4.13) から除去するため、
この等式に左から単位ベクトル z T を掛ける。この結
果は等式(4.13) の三列、つまり量λhillとβhillに依
存するスカラー式である。つまり、
【外17】
【0021】この測定は二次の量を除いて以下の式に一
致することを示せる。つまり、 y= b T b r T r = cosγ− cosγ0 (4.15) であり、ここで、 γ: 太陽の方向と地球の方向の間の角度 γ0 :姿勢の偏差が零の時の基準角度 である。
【0022】測定量yは太陽の方向と地球の方向の間の
公称角度と実際の角度の差に相当するので、衛星の姿勢
に最早依存しない(文献 [K. D. Mease, M. S. Ryne,
L. J.Wood: An Approach to Autonomous On-Bord Orbit
Determination, The Journal of the Astronautical S
ciences, Vol. 33, No. 2, pp. 163-178, 1985] を参
照)。
【0023】等式(4.14) を太陽ベクトルの成分に応じ
て今度は軌道に固定された基準系で表すと、
【外18】 となる。等式(4.14) の中央の式を用いて測定量yを計
算する。sb とφ12の値はセンサから出力され、sr
成分は衛星の機内で簡単に計算できる。何故なら、太陽
の運動は既知であり(機内電算機中のモデル),機内時
計を利用できるからである。
【0024】4.軌道の予測 測定量yには面外の運動や面内の運動の情報も含まれて
いる。もっとも、これ等の情報は互いに無関係である。
例えば、衛星が静止軌道上にあるが、一定の誤差Δλほ
ど所望位置からずれているなら、この誤差は測定量の中
に軌道周期の正弦波状の振動となって現れる。何故なら
rx(t) がこの形状を持っているからである。同時に面
外の偏差(同様に軌道周期で正弦波状)があるなら、測
定量yとして再び軌道周期の正弦波振動が生じる。両方
の軌道運動、つまり面外の運動と面内の運動は測定に関
して同じ作用を及ぼす。換言すれば、全系(面内と面外
の運動)は所定の測定配置により観測できない。測定量
の知識のみでは、面内の運動と面外の運動の経過を推定
できない。この事実は厳密な数学的は方法でも示せる。
しかし、部分系、つまり面内の運動か、あるいは面外の
運動は、それぞれ他方の運動の状態の知識があれば観測
できる。
【0025】この発明の枠内では、面内の運動のみを観
測する、つまり測定データを用いて支持するように処理
される。面外の運動はただ伝播するだけである。この分
割は二つの理由により行われる。即ち、 ・面内の運動は面外の運動より悪く伝播する。何故な
ら、ドリフトの初期誤差が経度の時間的に増加する誤差
を与えるからである。 ・面外の運動の外力は、静止衛星の場合、太陽と月の重
力により実質上与えられる。これはかなり正確に知られ
ている。面内の運動では、主要な力の影響は太陽圧で与
えられる。これは比較的不正確に知られている。
【0026】図3は軌道の予測に対する機能ブロックの
構造を示す。この機能ブロックは以下の下位ブロックで
構成されている。即ち、 1) 外力のモデル。これには自然の擾乱や作業行動が当
てはまる。自然の擾乱は、例えば地球の三軸性、太陽と
月の重力、太陽圧、空気抵抗等である。作業行動は位置
を維持するために行われる。 2) 行列AとB,あるいは等価な図式で与えられる衛星
の軌道動特性のモデル。 3) 測定ベクトルで与えられる測定情報のモデル。 4) 下記の式、
【外19】 で与えられる増幅率ベクトル。ここで、 (6 × 1) の
観測体増幅率l(t) の最初の二つの成分は零に等しく、
これは面外の運動の純然たる伝播に相当する。一定の係
数li (i=3 〜6)には時間的に正弦波状の波形が影響を
与える。li (i=3 〜6)を選択して予測誤差の過渡特性
が影響を受ける。
【0027】図3に示す時間変化する観測体の代わり
に、例えばカルマンフィルタも使用できる。もっとも、
ここでも重要なことは、フィルタを一方の運動(通常、
面内の運動)に対してのみ使用し、第二の運動(通常、
面外の運動)が伝播する点にある。
【0028】5.較正 上で説明した軌道を予測する方法は、地球センサと太陽
センサの測定情報を必要とする。両方の測定情報を互い
に調整する必要がある。即ち、これ等のセンサの相対位
置を正確に知る必要がある。センサ自体の不正確さやセ
ンサの組込誤差のため、および衛星構造体に対するセン
サの組込位置が異なっていたり、構造体が熱変形するた
め、上記のことは現実には生じない。それ故、時間的に
変化するこの不正確さは較正により求め、それを用いて
測定量を修正する必要がある。較正には、衛星の軌道の
知識が前提となる。これは、較正の前に軌道を地上局か
ら測定して実現される。熱作用による不正確さは衛星へ
の太陽の入射方向に依存するので、静止衛星の場合、不
正確さは日々の時間的な変動や季節による時間的な変動
の影響下にある。
【0029】地球センサを基準と見なし、太陽センサの
測定ヘッドの組込方向が誤差を含むとすれば、最初未知
である時間依存する捩じれδ(t) を用いると、太陽ベク
トルsbmの測定に対して
【外20】 が当てはまる。
【0030】そうすると、測定等式 (4.14) の代わり
に、以下の測定等式、
【外21】 が得られる。右辺の最初の項は求めるべき較正関数であ
り、短くk(t) と記す。ここで、k(t) を等式(4.19)
で決定するため、衛星の軌道(角度βとλ)が既知であ
る必要があることが分かる。一回の軌道巡回の間に較正
関数k(t) を決定する。静止衛星の場合、これは一日に
対応する。変質や熱変形の季節的な変動のため、較正は
約3カ月毎に繰り返すべきである。k(t) の形状を求め
るため、できる限り大きなサンプリング割合で(できる
限り多くの記入点で)データの組を記録する。記録した
データを次いで濾波し(平滑化し),次にk(t) の記述
に必要なデータ量を減らすため、k(t) の形状を、例え
ば多項式あるいはスプライン(Spline)関数で近似す
る。k(t) の決定は衛星の機内かあるいは地上で行うこ
とができる。
【0031】6.全ての方法 衛星の軌道を求める全ての処置は交互に行う二つの過程
(期間1,期間2)から成る。これ等の二つの動作期間
中に得られる情報により、第三過程(期間3)では軌道
修正の行動作業が自主的にしかも燃料消費を最適にして
行われる。 1) センサの較正と軌道パラメータ/衛星の軌道の実現
化(期間1) センサを較正して軌道パラメータ(衛星軌道の状態)を
初期化(実現化)するため、先ず衛星軌道を地上局から
非常に正確に計測する。次いで、これ等のデータをテレ
コマンドにより機内の電算機の中に装填する。較正に必
要な計算は地上あるいは機内の電算機で行う。 2) 自主的な軌道の評価と軌道の予測(期間2) 期間1で計算した誤差モデルを利用して、衛星軌道の面
内の運動を前記第4節の記載により予測する。面外の運
動は伝播する。 3) 軌道修正の行動作業の自主的な実行(期間3) 軌道修正の行動作業を行う戦略は位置の精度と全系の燃
料消費に関して衛星を(姿勢制御を含めて)最適化す
る。機内側の計算を監視するため、予測される軌道パラ
メータのデータをテレメトリーを介して連続的に地上局
に送り、地上局は衛星軌道の実際の予測を用いて前記デ
ータを自動的に検査する。機内で予測した軌道が地上で
求めた軌道から大きくずれている場合には、簡単なテレ
コマンドにより軌道修正の行動作業を自主的に実行する
ことを止める。その後、軌道モデルを機内でテレコマン
ドにより実現化させる(期間1)。
【0032】ここで、この発明による方法および装置の
最も重要な構成をまとめて列記しておく。 1) この装置は、衛星のz軸(ヨー軸)を決める二軸測
定の一つの地球センサと、二軸測定の複数の太陽センサ
の測定ヘッドから成る。これ等の測定ヘッドは地球の影
の期間以外では方向ベクトル測定値を出力するように衛
星の構造体に配置されている。 2) 衛星の面外の運動は、衛星の動特性の正確なモデル
により、自然の擾乱力と推進力を含めて、行動作業時に
機内に伝播する。 3) センサの不整と熱変形の影響を相殺するため、衛星
の軌道を規則正しい期間(約3カ月)に正確に計測す
る。この情報により較正関数(一日にわたる時間関数)
を求め、この関数で測定値を補償する。 4) 面内の運動は単に伝播するだけでなく、この伝播が
測定データで支援される(予測)。この場合、面外の運
動の影響や熱変形も計算に入れる。これは、較正関数k
(t) もしくは伝播する面外の運動のデータを用いて行わ
れる。 5) 自主的な動作期間中に、機内で自主的に計算した位
置と地上局により(受動的に)監視されている位置の間
に大きな偏差が生じれば、自動的で自主的な軌道の決定
と位置の維持を止める地上局に対する可能性が生じる。
【0033】次に、ジャイロを代わりに使用する場合を
考察する。 A1. 今まで説明した方法 上に説明した方法は、もっぱら地球と太陽センサの配置
の姿勢に無関係なスカラー測定を使用する。この測定
は、成分として衛星の経度λ(東西の運動)および緯度
β(南北の運動)あるいはそれ等の値の公称値からの偏
差λhill,βhillを含む(等式 4.14 と 4.15 を参
照)。 y=srxβhill−srxλhill (A1.1) srxとsrxは前記第2節の「太陽の運動」を参照された
い。
【0034】測定値と衛星の軌道動特性でこれ等の量が
特別に結び付いているので、測定に基づき衛星の緯度と
経度を同時に求めるこはできない(見出語:この系は完
全に観測できない)。二つの量の一方を他の手段で予め
与える必要があり(例えば、緯度β),次いでセンサ配
置が他の量(例えば経度λ)の直接測定を行う。つま
り、
【外22】 この等式に基づき、衛星の経度を求める観測体が説明さ
れている。
【0035】今まで説明した方法では、衛星の緯度をど
のように予め与えるかの方法も提示した(これは測定等
式A1.2 の有効性に対する前提条件であった)。南北の
運動の特異な動特性のために、そしてこの運動に影響を
与える擾乱のモデル化の品位が高いため、衛星の緯度は
非常に良好な精度で予測できる(見出語:伝播)。これ
には、自主期間の開始時点で(例えば地上局からの計測
により)一度だけ緯度を知る必要があり、他の支援測定
は不要である。
【0036】緯度の知識は観測体を機能させる前提条件
であるから、観測の精度も経度を予め与える精度に依存
する。伝播による緯度の予測は、時間期間の増加と共
に、小さな初期化誤差やモデル化の不正確さの増殖によ
り精度を失う。緯度を予め与えることや経度の観測もこ
れ等の値を位置の修正に利用するには不正確になり過ぎ
る時点が生じる。伝播モデルを新たに初期化することが
必要である。この方法の応用性および自主性の期間は多
分数週間に制限されることが予測される。他のセンサが
機内に許されないなら、次の自主期間を地上からの新た
な計測により開始させる必要がある。
【0037】以下の説明は、必要な再初期化を地上と無
関係にするため、ジャイロ測定を使用する可能性に係わ
る。この方法は原理的に変わらないが、ジャイロにより
機内で自主的に再初期化が可能になり、これが拡張され
た系の自主期間を延長する(時間的な制限はない)。し
かし、系の複雑さが著しくなり、ジャイロ測定が不正確
であるため、この時間的な無制限性は軌道決定の精度を
低減させて得えられる。
【0038】A2. ジャイロによるセンサ配置の拡張 衛星の軸の方向に組み込まれているジャイロは、地球セ
ンサや太陽センサのように、姿勢を制御するため衛星の
機内に既に存在している。従って、この方法の拡張はコ
ストの上昇に結び付くものではなく、この方法は既存の
センサ配置に基づいている。更に、地球センサと太陽セ
ンサの配置の測定はベクトル等式 4.13 により記述され
る。即ち、
【外23】 ヨー姿勢角度ψをこれ等の等式から除去することが今ま
で必要であった。何故なら、それに関する情報を利用で
きなかったからである。ジャイロ測定により今度は衛星
のロールとヨーの動特性を結び付けること、
【外24】 を利用できる。
【0039】回転速度ωx とωy はジャイロ測定から次
のジャイロモデルにより求まる。即ち、
【外25】 この場合、ωm はジャイロの組込軸の周りで測定される
回転速度であり、ωは実際の回転速度であり、δωは未
知のジャイロ固有なドリフトであり、nE はジャイロの
電気的な白色雑音である。未知のドリフトは白色ドリフ
ト雑音nD で動的に記述できる。
【0040】従って、ジャイロ測定で支援されるロール
とヨーの動特性は状態空間で以下のように表せる。つま
り、
【外26】
【0041】今まで説明した方法で利用していない太陽
センサ測定の第二成分(A2.2) を更に使用し、これを地
球センサのロール角測定だけ補足すれば、完全に観測可
能な6次元系が得られる。即ち、
【外27】
【外28】 ここで、等式 4.8の fy/(m・ag00)を用いた(軌道周
期はここでnの代わりにω0 と記す)。nIRESは地球セ
ンサの白色雑音である。
【0042】この系に対して、緯度に対する予測値を与
える観測体およびカルマンフィルタを新たに使用でき
る。この予測値は経度を観測するため今まで使用した方
法に対する入力として使用される。
【0043】A3. 全系の説明 全系は独立した二つの下位の系から成り、これ等の下位
の系は系1の出力が系2に対する入力として接続される
と言う事実により互いに接続されている。 系1 ・ロール軸とヨー軸の周りのジャイロ測定に基づく、 ・ロール軸とピッチ軸の周りの地球センサ測定に基づ
く、 ・測定等式A2.2 または 4.13 の第二成分を使用する、 ・出力:緯度βhillの予測 系2 ・ロール軸とピッチ軸周りの地球センサ測定に基づく、 ・測定等式A2.2 または 4.13 の三つの成分を使用す
る、 ・測定等式を減らすため系1から経度βの予測を使用す
る、 ・出力:経度λhillの予測、
【0044】系2は、地上の計測により初期化されなけ
ればならない伝播体により緯度が処理されると言う事実
を除いて、今まで使用した方法に一致する。この方法を
変換する場合、この下位の系に対する観測体の最適な構
想のため、これ等の系を数学的に個々の大きな系にまと
め、観測体に対する完全な構想にすることが有意義であ
る。これはこの方法の原理的なアキテクチャーを変えな
い。
【0045】位置精度と自主期間に対する修正の作用 地球センサ測定とジャイロ測定の不正確さが一緒になる
と系の複雑さが増すため、伝播する南北の運動に比べ
て、軌道決定の精度は低下する。この場合、地球センサ
・太陽センサ・ジャイロ測定に基づく予測は、地上局の
緯度の計測と競合する筈である。この精度は上記のセン
サ配置では達成できない。従って、上記の改良された方
法は、今まで周知の方法より不正確であるが、地上の介
入なしに、しかもほぼ時間的な制限なしに、自主期間を
延長できる。
【0046】A4. 較正 地球と太陽のセンサ測定 較正の原理には変更はない。第5節で説明したように、
センサ方位の決定論的な誤差(定数で周期的に時間依存
する)は加算誤差k(t) を介して地球と太陽のセンサ配
置のスカラー測定量に影響を与える。従って、系1の地
球と太陽のセンサ測定に対してksys1(t) が、また系2
の測定に対してksys2(t) が存在する。これ等の関数は
衛星の軸周りの方位誤差の影響から構成され、正確な測
定値を劣化させる。
【0047】第5節で説明したように、上記の関数は地
上から衛星の位置を計測して直接決定できる。誤差関数
sys(t) は数日間にわたり再現できるので、これ等の
関数を衛星の機内に保管できる。自主期間中には、測定
値yi(t) が上記関数を用い単純な引算、ycal(t) =y
i(t) −ksys(t) により処理できる。
【0048】ジャイロ測定 ジャイロ測定の誤差(ジャイロのドリフト)はジャイロ
モデル A2.4 と動特性A2.6 の中に既に含まれていて、
観測体中で状態として一緒に考察される。従って、この
ジャイロは先験的に較正する必要はない。
【0049】A5. まとめ 第6節で説明した全体の方法に対するここで提唱する拡
張は単なる代わりの拡張と解釈できる。第6節の記載は
精度が非常に高く信頼性が高い点で優れている自主的な
方法である。しかし、これは、状況により、地上局と交
信して、つまり自主期間を中断する代償を払う必要があ
り、これは取り分け期間3で再現される。自主時間を長
くすること、つまり軌道決定の精度が低下した場合(衛
星の窓が大きくなった場合)地上局との完全な長期の無
関係を優遇する状況あるいは応用シナリオが考えられ
る。例えば、地上局との交信を完全に絶っている軍事ミ
ッションありは「節約モード」ミッション区分が考えら
れる。これ等の性能の特徴は全体の方法の期間2の修正
により達成できる。面外の運動はただ伝播するのでな
く、ジャイロ測定と地球および太陽のセンサ測定で支援
され、衛星の位置に関する予備情報を必要としない観測
体の中で予測される。地上局から伝播体を初期化するた
め衛星の緯度の(非自主的な)計測は地球センサと太陽
センサおよびジャイロの測定で緯度を自主的に観測する
ことで補われる。これにより、期間3中に地上局の監視
や介入を省くことができる。
【0050】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の方法
と装置により、衛星の機内に存在する複数のセンサ(二
軸測定の地球センサおよび太陽センサ)を使用して、衛
星の軌道(位置)をできる限り機内で自主的に求め、こ
の軌道情報を使用して最適な修正作業を行え、更に、セ
ンサの誤差、センサの組み込み誤差、および衛星構造物
の熱変形によるセンサの相対姿勢誤差による影響の判別
して除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 衛星軌道とヒルの等式に使用される座標系の
パラメータを示す配置図、
【図2】 基準系の外に衛星の姿勢に依存する系と原点
が衛星の位置にある軌道に固定された系の関係を示す軌
道パラメータの図、
【図3】 軌道予測に使用する回路のブロック機能図。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年2月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 衛星の位置を機内で自主的に求める方
法と装置
【特許請求の範囲】
【外1】 の軌道動特性と、衛星に作用する擾乱と行動作業の加速
度とをモデル化する観測体を使用し、 前記二つの偏差(経度の偏差λ,半径方向の偏差r)が
軌道面内にあり、三番目の偏差(緯度の偏差β)が軌道
面に対して垂直に向き、 地球方向と太陽方向の間の公称角度とセンサ測定
φ 12 から得られ角度の差を表す測定値y(t)
を観測体に導入し、軌道面内にある偏差λ,rに属する
【外2】 ことを特徴とする方法。
【外3】 され、 前記観測体にはセンサ測定およびジャイロ測定から得ら
れた測定値φ,yωm,zωが導入される、こ
とを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【外4】 受け入れる積分器の初期値を設定するために使用される
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【0001】
【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】この発明は、地球センサと太
陽センサを用いて衛星の位置を機内で自主的に求める方
法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】衛星の位置を決めたりこの位置を維持す
ることは、通常自動的にも自主的にも行われていない。
即ち、地上局は目標軌道に対する実際の軌道の偏差を求
め、次いでそれに応じた修正作業を地上から指令する。
【0003】経費を節約するため「軌道決定」と「軌道
修正」という課題を機内で自主的に、つまり地上局の介
入なしに実行することが望ましい。一連の刊行物[P.
Maute,B.Blancke,J.Ph.Jeha
llier,F.Alby:Autonomous G
eostationary Station Keep
ing System OPtimization a
nd Validation,IAF−88−327,
39.Congress of the Intern
ational Astronautical Fed
eration,1988,Bangalore,In
dia],[J.Potti,E.J.Mora:On
−Bord Autonomous Station
Keeping(OBASK),Executive
Summary,ESTEC Contract N
o.9675/91NL/JG,GMVSA 2064
/93,GMV S.A.1993]には、地上局の介
入に全く無関係に軌道パラメータを機内側で求め、それ
を修正する種々の方法に関する研究結果が記載されてい
る。この種の装置は、大抵そのような乗物の機内で姿勢
を制御するために何れにしても利用する測定器、特に地
球センサと太陽センサの外に、特にあるいは少なくとも
大部分軌道パラメータを決定するために使用される測定
変換器を更に必要とする。取り分け、付加的な星センサ
を使用すると有利であることが実証されている。
【0004】例外は文献[K.D.Mease,M.
S.Ryne,L.J.Wood:An Approa
ch to Autonomous On−Bord
Orbit Determination,The J
ournal of theAstronautica
l Sciences,Vol.33,No.2,p
p.163−178,1985]に開示されている。こ
の文献には、二軸測定の地球センサ、二軸太陽センサお
よびカルマン・フィルタ(Kalman−Filte
r)を用いて、衛星の軌道を完全に求めることが開示さ
れている。この場合、太陽センサは太陽発電機の駆動部
に組み込まれているので、この駆動部の姿勢が既知であ
れば、センサの測定値を機体に固定された座標系に変換
できる。
【0005】軌道を自主的に決定する周知の方法と装置
の難点は以下の点にある。 ・付加的な測定ユニット、特に星センサを組み込むと、
余分なコスト、余分な重量および測定系の複雑さを与え
る。 ・北極星センサの場合、太陽発電機で太陽光が反射され
るため、散乱光に対するシールドを付ける必要があり、
これが更に余分な重量を与えるので、システム技術的な
困難が生じる。 ・太陽発電機の駆動部に組み込む太陽センサを使用する
には、測定情報を機体に固定された衛星系に変換するた
め、衛星に対する駆動モータの角度位置を正確に知るこ
とが前提となる。 ・それぞれ一つの二軸の地球センサと太陽センサを用い
るだけでは完全な軌道情報を求めえないことが知られて
いる。即ち、文献[K.D.Mease,M.S.Ry
ne,L.J.Wood:An Approach t
o Autonomous On−Bord Orbi
t Determination,TheJourna
l of the Astronautical Sc
iences,Vol.33,No.2,pp.163
−178,1985]に示されている結果は一部しか有
効でない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、衛
星の機内に何れにしても存在する複数のセンサ(二軸測
定の地球センサおよび二軸測定の太陽センサ)を使用し
て、衛星の軌道(位置)をできる限り機内で自主的に求
め、この軌道情報を使用して最適な修正作業を行うこと
にある。
【0007】以下では、地球センサや太陽センサも地球
の重心の方向あるいは太陽の方向に長さ1の方向ベクト
ルを出力することが出発点となる。これ等の方向測定
は、センサ自体の誤差、センサの組み込み誤差、および
衛星構造物の熱変形によるセンサの相対姿勢誤差により
乱される。それ故、この発明の課題は、そのような誤差
の影響の判別して除去する方法を提示することにも拡張
されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
により、衛星に固定された座標系に関して地球あるいは
太陽の方向を求めるため二軸測定の一つの地球センサと
二軸測定の一つの太陽センサ装置を有し、地球巡回軌道
上にある衛星の位置を機内で自主的に求める方法にあっ
て、成分が軌道に関連する座標系の互いに直交する三つ
の座標方向x,y,zの所望の軌道位置に関する衛星の
その時の軌道位置の偏差λ,β,rおよびそれ等の
【外5】 の軌道動特性と、衛星に作用する擾乱と行動作業の加速
度とをモデル化する観測体を使用し、前記二つの偏差
(経度の偏差λ,半径方向の偏差r)が軌道面内にあ
り、三番目の偏差(緯度の偏差β)が軌道面に対して垂
直に向き、地球方向と太陽方向の間の公称角度とセンサ
測定φ 12, から得られ角度の差を表す測定値y
(t)を観測体に導入し、軌道面内にある偏差λ,rに
属する状
【外6】 ことによって解決されている。この発明による他の有利
な構成は特許請求の範囲の請求項2に記載されている。
【0009】
【発明の実施の形態】 1.衛星の軌道運動 静止衛星の位置維持精度に対する技術的な要請により、
目標位置からの偏差は東西方向および南北方向に±0.
05度から±0.1度までの値を越えてはならない。こ
の小さな偏差のため、軌道運動を理想的な静止円軌道に
関して良好な精度で線型化できる。つまり、この軌道に
関する相対運動を示す。これ等の運動方程式はヒル(H
ill)の等式として周知であり、文献に記載されてい
る。同次の(乱れのない)系は、
【外7】 で与えられる。この場合、図1の座標系を基礎とし、n
は衛星の巡回速度を表す。x軸は飛行方向を向き、y軸
は軌道の回転ベクトルに逆向きに平行で、z軸は地球の
重心を向いている。
【0010】経度の偏差λhill,緯度の偏差β
hillおよび半径方向の偏差rhillで表すため、
小さな量に対して以下の近似を利用する。即ち、
【外8】 ここでageoは理想的な静止軌道の半径を示す。従っ
て、乱れていない系、
【外9】 を得る。
【0011】線型化により面内および面外の運動が分離
されるので、別々に取り扱える。全ての係数は一定であ
るから、乱れていない系の動特性は時間に対して不変で
ある。乱れはこの系で非同次の成分としてモデル化でき
る。そうすると、軌道運動のモデルとして以下の非同次
の微分方程式の系が得られる。即ち、
【外10】 ここで、mは衛星の質量である。
【0012】これ等の二次の微分方程式は通常の状態空
間表示で記載できる。即ち、
【外11】 この場合、東西の運動(面内)から南北の運動(面外)
を取り出して、状態ベクトル の位置座標と速度座標の
以下の配置が得られる。
【外12】
【0013】運動行列Aと入力行列Bは以下の形であ
る。即ち、
【外13】 ベクトルは入力ベクトルとも称され、系(4.4)の
非同次の擾乱項(自然然の擾乱加速度と作業行動加速
度)を含む。つまり、
【外14】
【0014】南北の運動の動特性は固有周波数nを持つ
二次の振動(ラプラス平面の虚数軸の複素極の対)の動
特性に相当する。東西の動特性は更に積分成分(ラプラ
ス平面の原点の二重極)を含む。これは、初期状態の誤
差が小さくてもこれ等の誤差は純然たる伝播で時間的に
成長することを意味する。
【0015】2.太陽の運動 慣性太陽方向は、1回の軌道にわたり(静止衛星の場
合、一日)良好な近似で慣性定数と見なせる。これは、 srx=−√(1−srx )sin(n(t−tso)) (4.9) Sry=一定 (4.10) となる。ここで、tso,衛星が太陽の方向を向く時点
であり、α=α(地球から見て)。太陽ベクトルの成
分sryは季節により−sin(23.4度)と+si
n(23.4度)の間で変化する。
【0016】3.計器と測定 二つのセンサを使用する。即ち、 ・一つの二軸測定の地球センサ、これは衛星に沿ってz
軸を向き、衛星のロール角(φ)とピッチ角(θ)に関
する情報を出力する。 ・一つの二軸の太陽センサ、これは多数のセンサヘッド
から成り、地球の影の中にある以外は、衛星の通常の動
作時間の全てにわたり太陽の方向を単位ベクトル
形にして測定できるように衛星のx/z面内に装備され
ている。更に、 ・以下に説明する方法を実行する機内電算機、および ・正確な機内時計、を使用する。
【0017】測定方程式を求めるため、上で挿入した基
準系の外に、更に二つの座標系を定義する。即ち、衛星
のその時の位置を原点として持つ衛星に固定され姿勢に
依存する系と、原点が同様に衛星のその時の位置にある
軌道に固定されている系とである。これ等の軸の方位は
図2に具体的に示してある。
【0018】衛星の姿勢と軌道が制御される理想的な場
合には、これ等の座標系は基準系に移行する。姿勢と位
置が目標状態から僅かにずれている場合には、三つの系
で任意の方向ベクトルを表示するため以下の関係があ
る。即ち、
【外15】 ここで、 : 機体に固定された系で測定される太陽ベクトル ,: 理想的に姿勢制御された系の太陽ベクトル : 基準系の太陽ベクトル φ=(φθψ) 姿勢ベクトル(ロール角、ピッチ角、ヨー角) e=(100),e=(010) 記号「〜」はベクトル積行列を表す。
【0019】地球センサの測定から衛星のロール角とピ
ッチ角に関する情報が得られ、それに応じて等式が既知
の成分と未知の成分に分離することを考慮に入れると、
以下の結果となる。
【外16】
【0020】数回変換すると、等式(4.13)が3つ
の未知量(λhill,βhill,ψ)に対する二つ
の等式から成る系に相当するので、解くことができない
ことを示めせる。未知のヨー姿勢角ψを(4.13)か
ら除去するため、この等式に左から単位ベクトル
を掛ける。この結果は等式(4.13)の三列、つまり
量λhillとβhillに依存するスカラー式であ
る。つまり、
【外17】
【0021】この測定は二次の量を除いて以下の式に一
致することを示せる。つまり、 y= =cosγ−cosγ (4.15) であり、ここで、 γ: 太陽の方向と地球の方向の間の角度 γ:姿勢の偏差が零の時の基準角度 である。
【0022】測定量yは太陽の方向と地球の方向の間の
公称角度と実際の角度の差に相当するので、衛星の姿勢
に最早依存しない(文献[K.D.Mease,M.
S.Ryne,L.J.Wood:An Approa
ch to Autonomous On−Bord
Orbit Determination,The J
ournal of the Astronautic
al Sciences,Vol.33,No.2,p
p.163−178,1985]を参照)。
【0023】等式(4.14)を太陽ベクトルの成分に
応じて今度は軌道に固定された基準系で表すと、
【外18】 となる。等式(4.14)の中央の式を用いて測定量y
を計算する。sとφ12の値はセンサから出力され、
の成分は衛星の機内で簡単に計算できる。何故な
ら、太陽の運動は既知であり(機内電算機中のモデ
ル),機内時計を利用できるからである。
【0024】4.軌道の予測 測定量yには面外の運動や面内の運動の情報も含まれて
いる。もっとも、これ等の情報は互いに無関係である。
例えば、衛星が静止軌道上にあるが、一定の誤差Δλほ
ど所望位置からずれているなら、この誤差は測定量の中
に軌道周期の正弦波状の振動となって現れる。何故なら
rx(t)がこの形状を持っているからである。同時
に面外の偏差(同様に軌道周期で正弦波状)があるな
ら、測定量yとして再び軌道周期の正弦波振動が生じ
る。両方の軌道運動、つまり面外の運動と面内の運動は
測定に関して同じ作用を及ぼす。換言すれば、全系(面
内と面外の運動)は所定の測定配置により観測できな
い。測定量の知識のみでは、面内の運動と面外の運動の
経過を推定できない。この事実は厳密な数学的は方法で
も示せる。しかし、部分系、つまり面内の運動か、ある
いは面外の運動は、それぞれ他方の運動の状態の知識が
あれば観測できる。
【0025】この発明の枠内では、面内の運動のみを観
測する、つまり測定データを用いて支持するように処理
される。面外の運動はただ伝播するだけである。この分
割は二つの理由により行われる。即ち、 ・面内の運動は面外の運動より悪く伝播する。何故な
ら、ドリフトの初期誤差が経度の時間的に増加する誤差
を与えるからである。 ・面外の運動の外力は、静止衛星の場合、太陽と月の重
力により実質上与えられる。これはかなり正確に知られ
ている。面内の運動では、主要な力の影響は太陽圧で与
えられる。これは比較的不正確に知られている。
【0026】図3は軌道の予測に対する機能ブロックの
構造を示す。この機能ブロックは以下の下位ブロックで
構成されている。即ち、 1)外力のモデル。これには自然の擾乱や作業行動が当
てはまる。自然の擾乱は、例えば地球の三軸性、太陽と
月の重力、太陽圧、空気抵抗等である。作業行動は位置
を維持するために行われる。 2)行列AとB,あるいは等価な図式で与えられる衛星
の軌道動特性のモデル。 3)測定ベクトルで与えられる測定情報のモデル。 4)下記の式、
【外19】 で与えられる増幅率ベクトル ここで、(6×1)の
観測体増幅率l(t)の最初の二つの成分は零に等し
く、これは面外の運動の純然たる伝播に相当する。一定
の係数l(i=3〜6)には時間的に正弦波状の波形
が影響を与える。l(i=3〜6)を選択して予測誤
差の過渡特性が影響を受ける。
【0027】図3に示す時間変化する観測体の代わり
に、例えばカルマンフィルタも使用できる。もっとも、
ここでも重要なことは、フィルタを一方の運動(通常、
面内の運動)に対してのみ使用し、第二の運動(通常、
面外の運動)が伝播する点にある。
【0028】5.較正 上で説明した軌道を予測する方法は、地球センサと太陽
センサの測定情報を必要とする。両方の測定情報を互い
に調整する必要がある。即ち、これ等のセンサの相対位
置を正確に知る必要がある。センサ自体の不正確さやセ
ンサの組込誤差のため、および衛星構造体に対するセン
サの組込位置が異なっていたり、構造体が熱変形するた
め、上記のことは現実には生じない。それ故、時間的に
変化するこの不正確さは較正により求め、それを用いて
測定量を修正する必要がある。較正には、衛星の軌道の
知識が前提となる。これは、較正の前に軌道を地上局か
ら測定して実現される。熱作用による不正確さは衛星へ
の太陽の入射方向に依存するので、静止衛星の場合、不
正確さは日々の時間的な変動や季節による時間的な変動
の影響下にある。
【0029】地球センサを基準と見なし、太陽センサの
測定ヘッドの組込方向が誤差を含むとすれば、最初未知
である時間依存する捩じれδ(t)を用いると、太陽ベ
クトルsbmの測定に対して
【外20】 が当てはまる。
【0030】そうすると、測定等式(4.14)の代わ
りに、以下の測定等式、
【外21】 が得られる。右辺の最初の項は求めるべき較正関数であ
り、短くk(t)と記す。ここで、k(t)を等式
(4.19)で決定するため、衛星の軌道(角度βと
λ)が既知である必要があることが分かる。一回の軌道
巡回の間に較正関数k(t)を決定する。静止衛星の場
合、これは一日に対応する。変質や熱変形の季節的な変
動のため、較正は約3カ月毎に繰り返すべきである。k
(t)の形状を求めるため、できる限り大きなサンプリ
ング割合で(できる限り多くの記入点で)データの組を
記録する。記録したデータを次いで濾波し(平滑化
し),次にk(t)の記述に必要なデータ量を減らすた
め、k(t)の形状を、例えば多項式あるいはスプライ
ン(Spline)関数で近似する。k(t)の決定は
衛星の機内かあるいは地上で行うことができる。
【0031】6.全ての方法 衛星の軌道を求める全ての処置は交互に行う二つの過程
(期間1,期間2)から成る。これ等の二つの動作期間
中に得られる情報により、第三過程(期間3)では軌道
修正の行動作業が自主的にしかも燃料消費を最適にして
行われる。 1)センサの較正と軌道パラメータ/衛星の軌道の実現
化(期間1) センサを較正して軌道パラメータ(衛星軌道の状態)を
初期化(実現化)するため、先ず衛星軌道を地上局から
非常に正確に計測する。次いで、これ等のデータをテレ
コマンドにより機内の電算機の中に装填する。較正に必
要な計算は地上あるいは機内の電算機で行う。 2)自主的な軌道の評価と軌道の予測(期間2) 期間1で計算した誤差モデルを利用して、衛星軌道の面
内の運動を前記第4節の記載により予測する。面外の運
動は伝播する。 3)軌道修正の行動作業の自主的な実行(期間3) 軌道修正の行動作業を行う戦略は位置の精度と全系の燃
料消費に関して衛星を(姿勢制御を含めて)最適化す
る。機内側の計算を監視するため、予測される軌道パラ
メータのデータをテレメトリーを介して連続的に地上局
に送り、地上局は衛星軌道の実際の予測を用いて前記デ
ータを自動的に検査する。機内で予測した軌道が地上で
求めた軌道から大きくずれている場合には、簡単なテレ
コマンドにより軌道修正の行動作業を自主的に実行する
ことを止める。その後、軌道モデルを機内でテレコマン
ドにより実現化させる(期間1)。
【0032】ここで、この発明による方法および装置の
最も重要な構成をまとめて列記しておく。 1)この装置は、衛星のz軸(ヨー軸)を決める二軸測
定の一つの地球センサと、二軸測定の複数の太陽センサ
の測定ヘッドから成る。これ等の測定ヘッドは地球の影
の期間以外では方向ベクトル測定値を出力するように衛
星の構造体に配置されている。 2)衛星の面外の運動は、衛星の動特性の正確なモデル
により、自然の擾乱力と推進力を含めて、行動作業時に
機内に伝播する。 3)センサの不整と熱変形の影響を相殺するため、衛星
の軌道を規則正しい期間(約3カ月)に正確に計測す
る。この情報により較正関数(一日にわたる時間関数)
を求め、この関数で測定値を補償する。 4)面内の運動は単に伝播するだけでなく、この伝播が
測定データで支援される(予測)。この場合、面外の運
動の影響や熱変形も計算に入れる。これは、較正関数k
(t)もしくは伝播する面外の運動のデータを用いて行
われる。 5)自主的な動作期間中に、機内で自主的に計算した位
置と地上局により(受動的に)監視されている位置の間
に大きな偏差が生じれば、自動的で自主的な軌道の決定
と位置の維持を止める地上局に対する可能性が生じる。
【0033】次に、ジャイロを代わりに使用する場合を
考察する。 A1.今まで説明した方法 上に説明した方法は、もっぱら地球と太陽センサの配置
の姿勢に無関係なスカラー測定を使用する。この測定
は、成分として衛星の経度λ(東西の運動)および緯度
β(南北の運動)あるいはそれ等の値の公称値からの偏
差λhill,βhillを含む(等式4.14と4.
15を参照)。 y=srxβhill−srxλhill (A1.1) srxとsrxは前記第2節の「太陽の運動」を参照さ
れたい。
【0034】測定値と衛星の軌道動特性でこれ等の量が
特別に結び付いているので、測定に基づき衛星の緯度と
経度を同時に求めるこはできない(見出語:この系は完
全に観測できない)。二つの量の一方を他の手段で予め
与える必要があり(例えば、緯度β),次いでセンサ配
置が他の量(例えば経度λ)の直接測定を行う。つま
り、
【外22】 この等式に基づき、衛星の経度を求める観測体が説明さ
れている。
【0035】今まで説明した方法では、衛星の緯度をど
のように予め与えるかの方法も提示した(これは測定等
式A1.2の有効性に対する前提条件であった)。南北
の運動の特異な動特性のために、そしてこの運動に影響
を与える擾乱のモデル化の品位が高いため、衛星の緯度
は非常に良好な精度で予測できる(見出語:伝播)。こ
れには、自主期間の開始時点で(例えば地上局からの計
測により)一度だけ緯度を知る必要があり、他の支援測
定は不要である。
【0036】緯度の知識は観測体を機能させる前提条件
であるから、観測の精度も経度を予め与える精度に依存
する。伝播による緯度の予測は、時間期間の増加と共
に、小さな初期化誤差やモデル化の不正確さの増殖によ
り精度を失う。緯度を予め与えることや経度の観測もこ
れ等の値を位置の修正に利用するには不正確になり過ぎ
る時点が生じる。伝播モデルを新たに初期化することが
必要である。この方法の応用性および自主性の期間は多
分数週間に制限されることが予測される。他のセンサが
機内に許されないなら、次の自主期間を地上からの新た
な計測により開始させる必要がある。
【0037】以下の説明は、必要な再初期化を地上と無
関係にするため、ジャイロ測定を使用する可能性に係わ
る。この方法は原理的に変わらないが、ジャイロにより
機内で自主的に再初期化が可能になり、これが拡張され
た系の自主期間を延長する(時間的な制限はない)。し
かし、系の複雑さが著しくなり、ジャイロ測定が不正確
であるため、この時間的な無制限性は軌道決定の精度を
低減させて得えられる。
【0038】A2.ジャイロによるセンサ配置の拡張 衛星の軸の方向に組み込まれているジャイロは、地球セ
ンサや太陽センサのように、姿勢を制御するため衛星の
機内に既に存在している。従って、この方法の拡張はコ
ストの上昇に結び付くものではなく、この方法は既存の
センサ配置に基づいている。更に、地球センサと太陽セ
ンサの配置の測定はベクトル等式4.13により記述さ
れる。即ち、
【外23】 ヨー姿勢角度ψをこれ等の等式から除去することが今ま
で必要であった。何故なら、それに関する情報を利用で
きなかったからである。ジャイロ測定により今度は衛星
のロールとヨーの動特性を結び付けること、
【外24】 を利用できる。
【0039】回転速度ωとωはジャイロ測定から次
のジャイロモデルにより求まる。即ち、
【外25】 この場合、ωはジャイロの組込軸の周りで測定される
回転速度であり、ωは実際の回転速度であり、δωは未
知のジャイロ固有なドリフトであり、nはジャイロの
電気的な白色雑音である。未知のドリフトは白色ドリフ
ト雑音nで動的に記述できる。
【0040】従って、ジャイロ測定で支援されるロール
とヨーの動特性は状態空間で以下のように表せる。つま
り、
【外26】
【0041】今まで説明した方法で利用していない太陽
センサ測定の第二成分(Λ2.2)を更に使用し、これ
を地球センサのロール角測定だけ補足すれば、完全に観
測可能な6次元系が得られる。即ち、
【外27】
【外28】 ここで、等式4.8のf/(m・agooを用いた
(軌道周期はここでnの代わりにωと記す)。n
IRESは地球センサの白色雑音である。
【0042】この系に対して、緯度に対する予測値を与
える観測体およびカルマンフィルタを新たに使用でき
る。この予測値は経度を観測するため今まで使用した方
法に対する入力として使用される。
【0043】A3.全系の説明 全系は独立した二つの下位の系から成り、これ等の下位
の系は系1の出力が系2に対する入力として接続される
と言う事実により互いに接続されている。 系1 ・ロール軸とヨー軸の周りのジャイロ測定に基づく、 ・ロー軸とピッチ軸の周りの地球センサ測定に基づく、 ・測定等式A2.2または4.13の第二成分を使用す
る、 ・出力:緯度βhillの予測 系2 ・ロール軸とピッチ軸周りの地球センサ測定に基づく、 ・測定等式A2.2または4.13の三つの成分を使用
する、 ・測定等式を減らすため系1から経度βの予測を使用す
る、 ・出力:経度λhillの予測、
【0044】系2は、地上の計測により初期化されなけ
ればならない伝播体により緯度が処理されると言う事実
を除いて、今まで使用した方法に一致する。この方法を
変換する場合、この下位の系に対する観測体の最適な構
想のため、これ等の系を数学的に個々の大きな系にまと
め、観測体に対する完全な構想にすることが有意義であ
る。これはこの方法の原理的なアキテクチャーを変えな
い。
【0045】位置精度と自主期間に対する修正の作用 地球センサ測定とジャイロ測定の不正確さが一緒になる
と系の複雑さが増すため、伝播する南北の運動に比べ
て、軌道決定の精度は低下する。この場合、地球センサ
・太陽センサ・ジャイロ測定に基づく予測は、地上局の
緯度の計測と競合する筈である。この精度は上記のセン
サ配置では達成できない。従って、上記の改良された方
法は、今まで周知の方法より不正確であるが、地上の介
入なしに、しかもほぼ時間的な制限なしに、自主期間を
延長できる。
【0046】A4.較正 地球と太陽のセンサ測定 較正の原理には変更はない。第5節で説明したように、
センサ方位の決定論的な誤差(定数で周期的に時聞依存
する)は加算誤差k(t)を介して地球と太陽のセンサ
配置のスカラー測定量に影響を与える。従って、系1の
地球と太陽のセンサ測定に対してksys1(t)が、
また系2の測定に対してksys2(t)が存在する。
これ等の関数は衛星の軸周りの方位誤差の影響から構成
され、正確な測定値を劣化させる。
【0047】第5節で説明したように、上記の関数は地
上から衛星の位置を計測して直接決定できる。誤差関数
sys(t)は数日間にわたり再現できるので、これ
等の関数を衛星の機内に保管できる。自主期間中には、
測定値y(t)が上記関数を用い単純な引算、y
caL(t)=y(t)−ksys(t)により処理
できる。
【0048】ジャイロ測定 ジャイロ測定の誤差(ジャイロのドリフト)はジャイロ
モデルA2.4と動特性A2.6の中に既に含まれてい
て、観測体中で状態として一緒に考察される。従って、
このジャイロは先験的に較正する必要はない。
【0049】A5.まとめ 第6節で説明した全体の方法に対するここで提唱する拡
張は単なる代わりの拡張と解釈できる。第6節の記載は
精度が非常に高く信頼性が高い点で優れている自主的な
方法である。しかし、これは、状況により、地上局と交
信して、つまり自主期間を中断する代償を払う必要があ
り、これは取り分け期間3で再現される。自主時間を長
くすること、つまり軌道決定の精度が低下した場合(衛
星の窓が大きくなった場合)地上局との完全な長期の無
関係を優遇する状況あるいは応用シナリオが考えられ
る。例えば、地上局との交信を完全に絶っている軍事ミ
ッションありは「節約モード」ミッション区分が考えら
れる。これ等の性能の特徴は全体の方法の期間2の修正
により達成できる。面外の運動はただ伝播するのでな
く、ジャイロ測定と地球および太陽のセンサ測定で支援
され、衛星の位置に関する予備情報を必要としない観測
体の中で予測される。地上局から伝播体を初期化するた
め衛星の緯度の(非自主的な)計測は地球センサと太陽
センサおよびジャイロの測定で緯度を自主的に観測する
ことで補われる。これにより、期間3中に地上局の監視
や介入を省くことができる。
【0050】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の方法
と装置により、衛星の機内に存在する複数のセンサ(二
軸測定の地球センサおよび太陽センサ)を使用して、衛
星の軌道(位置)をできる限り機内で自主的に求め、こ
の軌道情報を使用して最適な修正作業を行え、更に、セ
ンサの誤差、センサの組み込み誤差、および衛星構造物
の熱変形によるセンサの相対姿勢誤差による影響の判別
して除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 衛星軌道とヒルの等式に使用される座標系の
パラメータを示す配置図、
【図2】 基準系の外に衛星の姿勢に依存する系と原点
が衛星の位置にある軌道に固定された系の関係を示す軌
道パラメータの図、
【図3】 軌道予測に使用する回路のブロック機能図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01W 1/08 G01W 1/08 P G05D 1/08 G05D 1/08 A (72)発明者 ウアルター・フイヒター ドイツ連邦共和国、81731 ミユンヘン、 ブルダーミユールストラーセ、19 (72)発明者 オリバー・ユッケンヘッフエル ドイツ連邦共和国、80469 ミユンヘン、 バルデストラーセ、4

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衛星に固定された座標系に関して地球あ
    るいは太陽の方向を求めるため二軸測定の一つの地球セ
    ンサと二軸測定の一つの太陽センサ装置を有し、地球巡
    回軌道上にある衛星の位置を機内で自主的に求める方法
    において、 成分が軌道に関連する座標系の三つの直交座標方向
    (x,y,z)の所望の軌道位置に関する衛星のその時
    の軌道位置の偏差(λ,β,r)とその時間微分( 【外1】 性とそれに作用する外力とモーメントをモデル化する観
    測体を使用し、 前記二つの偏差(経度のずれλ,半径方向のずれr)が
    軌道面内にあり、三番目の偏差(緯度のずれβ)が軌道
    面に直交していて、 センサ測定(φ 12 b )から得られ、地球方向と太陽
    方向の差を表す測定値y(t) が観測体に導入され、軌道
    面内にある偏差(λ,r)に属する状態ベクト 【外2】 ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 センサの相対方位に関する不正確さを考
    慮に入れるため、観測体に導入すべき測定値y(t) を較
    正関数k(t) で修正し、この較正関数は実際の測定値y
    (t) と対応する計算された値の差として形成され、この
    計算された値には他の方法で、例えば地上局からの測定
    で求めた偏差(β,λ)が入っていることを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
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