JPH10318423A - サックバックバルブ - Google Patents

サックバックバルブ

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JPH10318423A
JPH10318423A JP12430897A JP12430897A JPH10318423A JP H10318423 A JPH10318423 A JP H10318423A JP 12430897 A JP12430897 A JP 12430897A JP 12430897 A JP12430897 A JP 12430897A JP H10318423 A JPH10318423 A JP H10318423A
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suck
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Yoshihiro Fukano
喜弘 深野
Tetsuo Maruyama
哲郎 丸山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】振動に起因する液だれを防止することにある。 【解決手段】サックバックバルブ20は、第1ダイヤフ
ラム56が着座部59に着座して流体通路38を閉塞す
る際、前記第1ダイヤフラム56の運動エネルギを吸収
する第1緩衝機構30と、第2変位部材102がストッ
パ81に当接する際、該第2変位部材102の運動エネ
ルギを吸収する第2緩衝機構32とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイヤフラムの変
位作用下に流体通路を流通する所定量の流体を吸引する
ことにより、例えば、前記流体の供給口の液だれを防止
することが可能なサックバックバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、半導体ウェハ等の製
造工程においてサックバックバルブ(suck back valve
)が使用されている。このサックバックバルブは、半
導体ウェハに対するコーティング液の供給を停止した
際、供給口から微量のコーティング液が半導体ウェハに
向かって滴下する、いわゆる液だれを防止する機能を有
する。
【0003】ここで、従来技術に係るサックバックバル
ブ(例えば、実公平8−10399号公報参照)を図5
に示す。
【0004】このサックバックバルブ1は、流体導入ポ
ート2と流体導出ポート3とを連通させる流体通路4が
形成された弁本体5と、前記弁本体5の上部に連結され
るボンネット6とを有する。前記流体通路4の中央部に
は、厚肉部および薄肉部から構成されたダイヤフラム7
が設けられている。前記ボンネット6には、図示しない
圧力流体供給源に接続され、切換弁(図示せず)の切換
作用下に前記ダイヤフラム作動用の圧縮空気を供給する
圧力流体供給ポート8が形成される。
【0005】前記ダイヤフラム7にはピストン9が嵌合
され、前記ピストン9には、弁本体5の内壁面を摺動す
るとともにシール機能を営むvパッキン10が装着され
ている。また、弁本体5内には、ピストン9を上方に向
かって常時押圧するスプリング11が設けられている。
【0006】なお、参照数字12は、ねじ込み量の増減
作用下にダイヤフラム7によって吸引されるコーティン
グ液の流量を調整するとともに、ピストン9に当接して
該ピストン9の変位量を規制するストッパを示す。
【0007】前記流体導入ポート2には、コーティング
液が貯留された図示しないコーティング液供給源がチュ
ーブ等の管路を介して接続され、さらに、前記コーティ
ング液供給源と前記流体導入ポート2との間には、サッ
クバックバルブ1と別体で構成されたオン/オフ弁(図
示せず)が接続されている。このオン/オフ弁は、その
付勢・滅勢作用下に該サックバックバルブ1に対するコ
ーティング液の供給状態と供給停止状態とを切り換える
機能を営む。
【0008】このサックバックバルブ1の概略動作を説
明すると、流体導入ポート2から流体導出ポート3に向
かってコーティング液が供給されている通常の状態で
は、圧力流体供給ポート8から供給された圧縮空気の作
用下にピストン9およびダイヤフラム7が下方向に向か
って一体的に変位し、ピストン9に連結されたダイヤフ
ラム7が、図6中の二点鎖線で示すように流体通路4内
に突出している。
【0009】そこで、図示しないオン/オフ弁の切換作
用下に流体通路4内のコーティング液の流通を停止した
場合、圧力流体供給ポート8からの圧縮空気の供給を停
止させることにより、スプリング11の弾発力の作用下
にピストン9およびダイヤフラム7が一体的に上昇し、
前記ダイヤフラム7の負圧作用下に流体通路4内に残存
する所定量のコーティング液が吸引され、図示しない供
給口における液だれが防止される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来技術に係るサックバックバルブでは、ばね部材の弾
発力の作用下に上昇するピストンがストッパに当接する
ことによりその上限位置が規制されるが、その際、前記
ピストンの運動エネルギによって振動が発生する。前記
振動は、流体通路を伝搬して図示しない供給口に残存す
るコーティング液に作用し、前記コーティング液が半導
体ウェハに向かって滴下するという不都合がある。
【0011】同様に、オン/オフ弁の弁体が変位して着
座部に着座する際にも振動が発生し、前記振動が流体通
路を伝搬して図示しない供給口に残存するコーティング
液に作用し、前記コーティング液が半導体ウェハに向か
って滴下するという不都合がある。
【0012】また、従来技術に係るサックバックバルブ
では、該サックバックバルブとオン/オフ弁との間の配
管接続作業が必要となって煩雑であるとともに、サック
バックバルブ以外にオン/オフ弁を付設するための占有
スペースが必要となり、設置スペースが増大するという
不都合がある。
【0013】さらに、サックバックバルブとオン/オフ
弁との間に接続される配管によって流路抵抗が増大し、
ダイヤフラムの応答精度が劣化するという不都合があ
る。
【0014】本発明は、前記の種々の不都合を悉く克服
するためになされたものであり、配管接続作業を不要と
するとともに設置スペースの省力化を図り、ダイヤフラ
ムの応答精度を向上させ、しかも振動に起因する液だれ
を防止することが可能なサックバックバルブを提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、流体通路を有し、一端部に第1ポート
が形成され他端部に第2ポートが形成された継手部と、
パイロット圧によって変位する第1可撓性部材の負圧作
用によって前記流体通路内の流体を吸引するサックバッ
ク機構と、パイロット圧によって変位する第2可撓性部
材を介して前記流体通路を開閉するオン/オフ弁と、前
記第1可撓性部材の変位量を規制するストッパと、前記
第1可撓性部材がストッパに当接する際、該第1可撓性
部材の運動エネルギを吸収する緩衝機構と、を備えるこ
とを特徴とする。
【0016】また、本発明は、流体通路を有し、一端部
に第1ポ ートが形成され他端部に第2ポートが形成さ
れた継手部と、パイロット圧によって変位する第1可撓
性部材の負圧作用によって前記流体通路内の流体を吸引
するサックバック機構と、パイロット圧によって変位す
る第2可撓性部材を介して前記流体通路を開閉するオン
/オフ弁と、前記第2可撓性部材が着座部に着座して前
記流体通路を閉塞する際、該第2可撓性部材の運動エネ
ルギを吸収する緩衝機構と、を備えることを特徴とす
る。
【0017】さらに、本発明は、流体通路を有し、一端
部に第1ポートが形成され他端部に第2ポートが形成さ
れた継手部と、パイロット圧によって変位する第1可撓
性部材の負圧作用によって前記流体通路内の流体を吸引
するサックバック機構と、パイロット圧によって変位す
る第2可撓性部材を介して前記流体通路を開閉するオン
/オフ弁と、前記第1可撓性部材の変位量を規制するス
トッパと、前記第1可撓性部材がストッパに当接する
際、該第1可撓性部材の運動エネルギを吸収する第1緩
衝機構と、前記第2可撓性部材が着座部に着座して前記
流体通路を閉塞する際、該第2可撓性部材の運動エネル
ギを吸収する第2緩衝機構と、を備えることを特徴とす
る。
【0018】本発明によれば、緩衝機構を設けることに
より、第1可撓性部材がストッパに当接する際、該第1
可撓性部材の運動エネルギが吸収される。この結果、第
1可撓性部材がストッパに当接する際に発生する振動が
抑制される。
【0019】また、本発明によれば、緩衝機構を設ける
ことにより、第2可撓性部材が着座部に着座して前記流
体通路を閉塞する際、該第2可撓性部材の運動エネルギ
が吸収される。この結果、第2可撓性部材が着座部に着
座する際に発生する振動が抑制される。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係るサックバックバルブ
について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照し
ながら以下詳細に説明する。
【0021】図1において参照数字20は、本発明の実
施の形態に係るサックバックバルブを示す。このサック
バックバルブ20は、一組のチューブ22a、22bが
それぞれ着脱自在に接続される継手部24と、前記継手
部24の上部に並設されるオン/オフ弁26およびサッ
クバック機構28と、前記オン/オフ弁26およびサッ
クバック機構28にそれぞれ付設され、該オン/オフ弁
26およびサックバック機構28の運動エネルギを吸収
する第1緩衝機構30および第2緩衝機構32とを有す
る。
【0022】なお、前記継手部24、オン/オフ弁26
およびサックバック機構28は、それぞれ一体的に組み
付けて構成される。
【0023】継手部24には、一端部に第1ポート3
4、他端部に第2ポート36が形成されるとともに、前
記第1ポート34と第2ポート36とを連通させる流体
通路38が設けられた継手ボデイ40と、前記第1ポー
ト34および第2ポート36にそれぞれ係合し、且つチ
ューブ22a、22bの開口部に挿入されるインナ部材
42と、前記継手ボデイ40の端部に刻設されたねじ溝
に螺入することによりチューブ22a、22bの接続部
位の液密性を保持するロックナット44とを有する。
【0024】第1ポート34に近接する継手部24の上
部にはオン/オフ弁26が配設され、前記オン/オフ弁
26は、継手ボデイ40と一体的に連結された第1弁ボ
デイ46と、前記第1弁ボデイ46の内部に形成された
シリンダ室48に沿って矢印X1 またはX2 方向に変位
するピストン50とを有する。
【0025】この場合、前記ピストン50は、後述する
ばね部材54の弾発力によって、常時、下方側(矢印X
2 方向)に向かって付勢された状態にある。
【0026】前記ピストン50の下端部には、第1ダイ
ヤフラム56(第2可撓性部材)によって閉塞された第
1ダイヤフラム室58が形成され、前記第1ダイヤフラ
ム56は、ピストン50の下端部に連結されて該ピスト
ン50と一体的に変位するように設けられる。この場
合、前記第1ダイヤフラム56は、継手ボデイ40に形
成された着座部59から離間し、または前記着座部59
に着座することにより流体通路38を開閉する機能を営
む。従って、オン/オフ弁26の開閉作用下に、流体通
路38を流通する流体(例えば、コーティング液)の供
給状態またはその供給停止状態が切り換えられる。
【0027】また、第1ダイヤフラム56の上面部に
は、例えば、ゴム材料等によって形成され、該第1ダイ
ヤフラム56の薄肉部を保護するリング状の保護部材6
0が設けられ、前記保護部材60はピストン50の下端
部に連結された断面L字状の保持部材62によって保持
される。
【0028】前記第1弁ボデイ46には、前記シリンダ
室48に連通する第1パイロットポート64aが形成さ
れる。この場合、図示しない圧力流体供給源の駆動作用
下に前記第1パイロットポート64aを介してシリンダ
室48内に圧力流体(パイロット圧)を供給することに
より、ばね部材54の弾発力に抗してピストン50が上
昇する。従って、第1ダイヤフラム56が着座部59か
ら所定間隔離間することにより流体通路38が開成し、
第1ポート34から第2ポート36側に向かってコーテ
ィング液が流通する。
【0029】また、第1弁ボデイ46には、第1ダイヤ
フラム室58を大気に連通させる通路66が形成され、
前記通路66を介して第1ダイヤフラム室58内のエア
ーを給排気することにより第1ダイヤフラム56を円滑
に作動させることができる。なお、参照数字68は、ピ
ストン50の外周面に嵌着され、シリンダ室48の気密
性を保持するためのシール部材を示す。
【0030】オン/オフ弁26の上方には、第1緩衝機
構30が設けられ、前記第1緩衝機構30は、前記第1
弁ボデイ46と液密に連結された第1ボンネット69を
含む。前記第1ボンネット69の内部には、例えば、シ
リコーン油等の非圧縮性流体71が充填された室73が
形成され、前記室73内には、ピストン50を常時下方
側(矢印X2 方向)に向かって押圧するばね部材54が
配設される。
【0031】第1緩衝機構30は、前記ばね部材54の
弾発力の作用下に室73に沿って変位自在に設けられ、
その一端部がピストン50に当接し且つ該ピストン50
と一体的に変位する断面T字状の第1変位部材75と、
第1弁ボデイ46の内壁面に係止され、中央部に形成さ
れた孔部によって前記第1変位部材75を案内するリン
グ状のガイド部材77とを有する。
【0032】なお、第1ボンネット69の内部に形成さ
れた室73は、前記第1変位部材75によって上部側室
73aおよび下部側室73bに分割され、また、前記ガ
イド部材77の外周面並びに内周面には、室73内の液
密性を保持するシール部材79が嵌着されている。
【0033】前記第1ボンネット69の上方の中央部に
は、前記第1変位部材75の変位量を規制するストッパ
81と、前記ストッパ81を固定するロックナット83
とが設けられ、前記ストッパ81の頭部には、軸線方向
に沿って延在する貫通孔を閉塞するキャップ部材83a
が設けられる。また、前記ストッパ81に近接する第1
ボンネット69の上方には、下部側室73bから上部側
室73aに向かって流通する非圧縮性流体71の流量を
制御する流量制御手段85が付設されている。
【0034】この流量制御手段85は、第1ボンネット
69と一体的に形成され、該第1ボンネット69から突
出して形成された円筒状のボデイ87と、前記ボデイ8
7の孔部内に装着された弁本体部89と、前記弁本体部
89の軸線方向に沿って同軸状に形成された異径の第1
孔部91および第2孔部93と、前記第1孔部91に螺
入されその一端部が第2孔部93に臨むねじ部材95
と、前記ねじ部材95を所定の位置で係止するナット部
材97と、前記弁本体部89の外周面に装着されるチェ
ック弁99とを有する。
【0035】前記弁本体部89の第1孔部91と第2孔
部93との境界部分には、軸線と直交する方向に延在し
且つ第2孔部93に連通する第3孔部101が形成され
る。前記第3孔部101は、第1通路103を介して上
部側室73aに連通するように形成され、また、第2孔
部93は、第2通路105を介して下部側室73bに連
通するように形成される。
【0036】従って、第1ボンネット69の上部側室7
3aおよび下部側室73bにそれぞれ充填された非圧縮
性流体71は、第1通路103、第2通路105、第2
孔部93および第3孔部101を介して、前記上部側室
73aと下部側室73bとの間で相互に流通するように
設けられている。
【0037】また、第1孔部91に螺入されたねじ部材
95は、そのねじ込み量の増減作用下に弁本体部89の
軸線方向に沿って進退自在に設けられ、前記ねじ部材9
5の先端部と第2孔部93との離間間隔を調整すること
により、前記第2孔部93を流通する非圧縮性流体71
の流量が絞られる。
【0038】弁本体部89の外周部に装着されたチェッ
ク弁99には、図2に示されるように、可撓性を有する
環状の舌片107が形成される。この場合、非圧縮性流
体71の作用下に前記舌片107が外側に撓んで第1ボ
ンネット69の内壁面に接触することにより、弁本体部
89とボデイ87の内壁面との間に形成された通路10
9が閉塞され、一方、前記舌片107が内側に撓むこと
により前記通路109を介して非圧縮性流体71を自在
に流通させることができる。
【0039】第2ポート36に近接する継手部24の上
部にはサックバック機構28が設けられ、前記サックバ
ック機構28は、継手ボデイ40と一体的に連結された
第2弁ボデイ72と、前記第2弁ボデイ72の内部に形
成された室74に沿って矢印X1 またはX2 方向に変位
するステム76とを有する。前記室74内には、ステム
76のフランジに係着されその弾発力によって該ステム
76を、常時、上方側(矢印X1 方向)に向かって付勢
するばね部材78が配設されている。
【0040】前記ステム76の上部には該ステム76の
上面部に係合する第2ダイヤフラム80が張設され、前
記第2ダイヤフラム80の上方には第2パイロットポー
ト64bに連通する第2ダイヤフラム室(パイロット
室)82が形成される。この場合、第2ダイヤフラム8
0の薄肉部とステム76との間には、例えば、ゴム材料
等によって形成されたリング状の保護部材84が介装さ
れる。
【0041】一方、ステム76の下端部には第3ダイヤ
フラム86(第1可撓性部材)によって閉塞される第3
ダイヤフラム室88が形成され、前記第3ダイヤフラム
86は、ステム76に連結されて該ステム76と一体的
に変位するように設けられる。
【0042】前記第3ダイヤフラム86の上面部には、
該第3ダイヤフラム86の薄肉部を保護するリング状の
保護部材90が設けられ、前記保護部材90はステム7
6の下端部に連結された断面L字状の保持部材92によ
って保持される。
【0043】また、継手ボデイ40には、第3ダイヤフ
ラム86の底面の形状に対応する着座部94が流体通路
38に臨むように形成される。なお、前記第2弁ボデイ
72には、第3ダイヤフラム室88を大気に連通させる
通路98が形成される。
【0044】前記第2弁ボデイ72の上方には、第2緩
衝機構32が設けられ、前記第2緩衝機構32は、前記
第2弁ボデイ72と液密に連結された第2ボンネット1
00を含む。
【0045】なお、第2緩衝機構32は、第2変位部材
102の一端部が第2ダイヤフラム80を貫通してステ
ム76にねじ締結されている点、並びにチェック弁99
の舌片107が逆向き(チェック方向が反対)に装着さ
れている点で第1緩衝機構30と構成的に異なっている
が、その他の構成は、第1緩衝機構30と同一である。
【0046】本実施の形態に係るサックバックバルブ2
0は、基本的には以上のように構成されるものであり、
次にその動作並びに作用効果について説明する。
【0047】まず、サックバックバルブ20の第1ポー
ト34に連通するチューブ22aにコーティング液が貯
留されたコーティング液供給源(図示せず)を接続し、
一方、第2ポート36に連通するチューブ22bに図示
しない半導体ウェハに向かってコーティング液を滴下す
るノズル(図示せず)が設けられたコーティング液滴下
装置(図示せず)を接続する。また、第1パイロットポ
ート64a並びに第2パイロットポート64bに図示し
ない圧力流体供給源をそれぞれ接続しておく。さらに、
流量制御手段85のねじ部材95のねじ込み量を増減さ
せて所定の絞り量に調整しておく。
【0048】このような準備作業を経た後、図示しない
圧力流体供給源を付勢し、切換弁(図示せず)の切換作
用下に第1パイロットポート64a並びに第2パイロッ
トポート64bに対し圧力流体(圧縮空気)を供給す
る。
【0049】第2パイロットポート64bから導入され
た圧力流体は、第2ダイヤフラム室82に供給され、前
記第2ダイヤフラム室82に供給されたパイロット圧の
作用下に第2ダイヤフラム80が撓曲してステム76を
矢印X2 方向に押圧する。この結果、ステム76の下端
部に連結された第3ダイヤフラム86がばね部材78の
弾発力に抗して矢印X2 方向に変位し、前記第3ダイヤ
フラム86が着座部94に着座した状態となる(図1参
照)。
【0050】この場合、第2変位部材102が矢印X2
方向に向かってステム76と一体的に変位することによ
り、下部側室73bに充填された非圧縮性流体71が流
量制御手段85を介して上部側室73aに向かって流通
する。その際、非圧縮性流体71の作用下にチェック弁
99の舌片107が内側に撓むことにより通路109が
開成し、前記非圧縮性流体71は、前記通路109を流
通して上部側室73aに至る。この結果、非圧縮性流体
71は、ねじ部材95の先端部と第2孔部93との離間
間隔によって、その流量が絞られることはない。
【0051】一方、第1パイロットポート64aから導
入された圧力流体(圧縮空気)は、オン/オフ弁26の
シリンダ室48に供給され、前記シリンダ室48に供給
されたパイロット圧は、ばね部材54の弾発力に抗して
ピストン50および第1変位部材75を矢印X1 方向に
変位させる。
【0052】従って、ピストン50に連結された第1ダ
イヤフラム56が着座部59から離間してオン/オフ弁
26がオン状態となる。その際、コーティング液供給源
から供給されたコーティング液は、流体通路38に沿っ
て流通し、図示しないコーティング液滴下装置を介して
コーティング液が半導体ウェハに滴下される。この結
果、半導体ウェハには、所望の膜厚を有するコーティン
グ被膜(図示せず)が形成される。
【0053】この場合、第1変位部材75がばね部材5
4の弾発力に抗してピストン50と一体的に変位するこ
とにより、上部側室73aに充填された非圧縮性流体7
1が流量制御手段85を介して下部側室73bに向かっ
て流通するが、その際、非圧縮性流体71の作用下にチ
ェック弁99の舌片107が内側に撓むことにより通路
109が開成する。従って、前記非圧縮性流体71は、
前記通路109を流通して下部側室73bに至り、ねじ
部材95の先端部と第2孔部93との離間間隔によっ
て、その流量が絞られることはない。
【0054】図示しないコーティング液滴下装置を介し
て所定量のコーティング液が図示しない半導体ウェハに
塗布された後、オン/オフ弁26のシリンダ室48に供
給されるパイロット圧を減少させ、オン/オフ弁26を
オフ状態とする。
【0055】すなわち、オン/オフ弁26のシリンダ室
48に供給されるパイロット圧が減少することにより、
ばね部材54の弾発力の作用下にピストン50が矢印X
2 方向に変位し、第1ダイヤフラム56が着座部59に
着座する(図2参照)。
【0056】ばね部材54の弾発力の作用下に、第1変
位部材75がピストン50と一体的に矢印X2 方向に向
かって変位する際、第1ボンネット69の下部側室73
bに充填された非圧縮性流体71は、流量制御手段85
を通過するときに発揮されるチェック機能を介して所定
の流量に絞られた後、上部側室73aに供給される。
【0057】すなわち、下部側室73bに充填された非
圧縮性流体71が流量制御手段85を通過する際、チェ
ック弁99の舌片107が第1ボンネット69の内壁面
に接触して通路109が閉塞されるため、非圧縮性流体
71は第2孔部93に導入される。この結果、ねじ部材
95の先端部と第2孔部93との離間間隔によって非圧
縮性流体71が所定の流量に絞られた後、第3孔部10
1および第1通路103を経由して上部側室73aに供
給される。
【0058】このように、非圧縮性流体71の緩衝作用
下に第1変位部材75およびピストン50が矢印X2
向に向かって一体的に変位するため、前記ピストン50
が着座部59に着座する際に発生する運動エネルギを前
記非圧縮性流体71によって吸収することができる。従
って、前記ピストン50が着座部59に着座する際に発
生する振動を抑制することができる。
【0059】オン/オフ弁26がオフ状態となって流体
通路38が遮断されることにより半導体ウェハに対する
コーティング液の供給が停止し、コーティング液滴下装
置のノズル(図示せず)から半導体ウェハに対するコー
ティング液の滴下状態が停止される。この場合、コーテ
ィング液滴下装置のノズル内には、半導体ウェハに滴下
される直前のコーティング液が残存しているため、液だ
れが生ずるおそれがある。
【0060】そこで、第2パイロットポート64bから
供給されるパイロット圧を減少させることにより、ばね
部材78の弾発力の作用下に第2ダイヤフラム80が矢
印X 1 方向に向かって変位する。
【0061】この場合、ステム76を介して第3ダイヤ
フラム86が矢印X1 方向に向かって一体的に変位し、
前記第3ダイヤフラム86が着座部94から離間するこ
とにより負圧作用が発生し、流体通路38内の所定量の
コーティング液が図3中の矢印方向に沿って間隙内に吸
引される。この結果、コーティング液滴下装置のノズル
内に残存する所定量のコーティング液がサックバックバ
ルブ20側に向かって戻されることにより、半導体ウェ
ハに対する液だれを防止することができる。
【0062】ばね部材78の弾発力の作用下に、第2変
位部材102がステム76と一体的に矢印X1 方向に向
かって変位する際、第2ボンネット100の上部側室7
3aに充填された非圧縮性流体71が流量制御手段85
を通過するときにチェック機能が発揮され、所定の流量
に絞られて下部側室73bに供給される。
【0063】すなわち、上部側室73aに充填された非
圧縮性流体71が流量制御手段85を通過する際、チェ
ック弁99の舌片107が第2ボンネット100の内壁
面に接触してその流通が阻止されるため、非圧縮性流体
71は、第2孔部93に導入される。この結果、ねじ部
材95の先端部と第2孔部93との離間間隔によって非
圧縮性流体71が所定の流量に絞られた後、第2通路1
05を経由して下部側室73bに供給される。
【0064】このように、非圧縮性流体71の緩衝作用
下に第2変位部材102およびステム76が矢印X1
向に向かって一体的に変位するため、前記第2変位部材
102がストッパ81に当接して変位終端位置に到達し
たときに発生する運動エネルギを前記非圧縮性流体71
によって吸収することができる。従って、前記第2変位
部材102がストッパ81に当接する際に発生する振動
を抑制することができる。
【0065】なお、図示しない切換弁の切換作用下に、
再び、第1パイロットポート64aおよび第2パイロッ
トポート64bから圧力流体を供給し、オン/オフ弁2
6がオン状態となり且つ第3ダイヤフラム86を着座部
94に着座させることにより、半導体ウェハに対するコ
ーティング液の滴下が開始される。
【0066】本実施の形態では、第1緩衝機構30およ
び第2緩衝機構32が有する非圧縮性流体71の流量制
御機能によって、ピストン50が着座部59に着座する
際に発生する振動、並びに第2変位部材102がストッ
パ81に当接する際に発生する振動をそれぞれ抑制する
ことができる。この結果、前記振動に起因する液だれを
阻止することができる。
【0067】また、本実施の形態では、継手部24、オ
ン/オフ弁26およびサックバック機構28をそれぞれ
一体的に組み付けることにより、従来技術と異なりサッ
クバックバルブ20とオン/オフ弁26との間の配管接
続作業が不要となり、オン/オフ弁26を付設するため
の占有スペースも不要となるために、設置スペースの有
効利用を図ることができる。
【0068】さらに、本実施の形態では、オン/オフ弁
26がサックバック機構28と一体的に形成されている
ため、従来技術においてそれぞれ別体で構成されたもの
を一体的に結合した場合と比較して、装置全体の小型化
を達成することができる。
【0069】さらにまた、パイロット圧によって作動す
る第2ダイヤフラム80の応答精度を高めることが可能
となり、流体通路38内に残存するコーティング液を迅
速に吸引することができる。
【0070】次に、本発明の他の実施の形態に係るサッ
クバックバルブ110を図4に示す。このサックバック
バルブ110は、サックバック機構28側に第2緩衝機
構32が設けられていない点で図1に示す実施の形態と
異なるが、その他の構成、並びに作用効果は、それぞれ
同一であるので詳細な説明を省略する。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が得られ
る。
【0072】すなわち、第1可撓性部材がストッパに当
接する際、該第1可撓性部材の運動エネルギを吸収する
ことにより、前記第1可撓性部材がストッパに当接する
際に発生する振動が抑制される。この結果、前記振動に
起因する液だれを防止することができる。
【0073】また、第2可撓性部材が着座部に着座して
前記流体通路を閉塞する際、該第2可撓性部材の運動エ
ネルギを吸収することにより、前記第2可撓性部材が着
座部に着座する際に発生する振動が抑制される。この結
果、前記振動に起因する液だれを防止することができ
る。
【0074】さらに、サックバックバルブとオン/オフ
弁との間に配管を設ける必要がないため、サックバック
バルブとオン/オフ弁との間の配管接続作業が不要とな
り、しかも、流路抵抗が増大することを回避することが
できる。従って、パイロット圧によって作動する可撓性
部材の応答精度を高めることが可能となり、流体通路内
に残存する圧力流体を迅速に吸引することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るサックバックバルブ
の縦断面図である。
【図2】図1に示すサックバックバルブの部分拡大断面
図である。
【図3】図1に示すサックバックバルブの部分拡大断面
図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係るサックバックバ
ルブの縦断面図である。
【図5】従来技術に係るサックバックバルブの縦断面図
である。
【符号の説明】
20、110…サックバックバルブ 24…継手部 26…オン/オフ弁 28…サック
バック機構 30、32…緩衝機構 34、36…
ポート 38…流体通路 48…シリン
ダ室 50…ピストン 54、78…
ばね部材 56、80、86…ダイヤフラム 58、82、
88…ダイヤフラム室 59、94…着座部 64a、64
b…パイロットポート 69、100…ボンネット 71…非圧縮
性流体 73、73a、73b、74…室 75、102
…変位部材 77…ガイド部材 81…ストッ
パ 85…流量制御手段 99…チェッ
ク弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体通路を有し、一端部に第1ポートが形
    成され他端部に第2ポートが形成された継手部と、 パイロット圧によって変位する第1可撓性部材の負圧作
    用によって前記流体通路内の流体を吸引するサックバッ
    ク機構と、 パイロット圧によって変位する第2可撓性部材を介して
    前記流体通路を開閉するオン/オフ弁と、 前記第1可撓性部材の変位量を規制するストッパと、 前記第1可撓性部材がストッパに当接する際、該第1可
    撓性部材の運動エネルギを吸収する緩衝機構と、 を備えることを特徴とするサックバックバルブ。
  2. 【請求項2】流体通路を有し、一端部に第1ポートが形
    成され他端部に第2ポートが形成された継手部と、 パイロット圧によって変位する第1可撓性部材の負圧作
    用によって前記流体通路内の流体を吸引するサックバッ
    ク機構と、 パイロット圧によって変位する第2可撓性部材を介して
    前記流体通路を開閉するオン/オフ弁と、 前記第2可撓性部材が着座部に着座して前記流体通路を
    閉塞する際、該第2可撓性部材の運動エネルギを吸収す
    る緩衝機構と、 を備えることを特徴とするサックバックバルブ。
  3. 【請求項3】流体通路を有し、一端部に第1ポートが形
    成され他端部に第2ポートが形成された継手部と、 パイロット圧によって変位する第1可撓性部材の負圧作
    用によって前記流体通路内の流体を吸引するサックバッ
    ク機構と、 パイロット圧によって変位する第2可撓性部材を介して
    前記流体通路を開閉するオン/オフ弁と、 前記第1可撓性部材の変位量を規制するストッパと、 前記第1可撓性部材がストッパに当接する際、該第1可
    撓性部材の運動エネルギを吸収する第1緩衝機構と、 前記第2可撓性部材が着座部に着座して前記流体通路を
    閉塞する際、該第2可撓性部材の運動エネルギを吸収す
    る第2緩衝機構と、 を備えることを特徴とするサックバックバルブ。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか1項に記載のサ
    ックバックバルブにおいて、緩衝機構は、室内に充填さ
    れた非圧縮性流体を有し、変位部材の変位作用下に通路
    を流通する非圧縮性流体の流量を制御する流量制御手段
    が設けられることを特徴とするサックバックバルブ。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか1項に記載のサ
    ックバックバルブにおいて、継手部、サックバック機構
    およびオン/オフ弁は、それぞれ一体的に組み付けられ
    て設けられることを特徴とするサックバックバルブ。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれか1項に記載のサ
    ックバックバルブにおいて、可撓性部材は、ダイヤフラ
    ムからなることを特徴とするサックバックバルブ。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか1項に記載のサ
    ックバックバルブにおいて、サックバック機構は、パイ
    ロットポートから供給されるパイロット圧の作用下に変
    位するダイヤフラムと、弁ボデイ内に変位自在に設けら
    れ前記ダイヤフラムと一体的に変位するステムと、前記
    ステムの一端部に連結され該ステムとともに変位するこ
    とにより負圧作用を営む他のダイヤフラムと、前記ステ
    ムを所定方向に付勢するばね部材とを有することを特徴
    とするサックバックバルブ。
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