JPH10317965A - エンジンの冷却水制御装置 - Google Patents

エンジンの冷却水制御装置

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JPH10317965A
JPH10317965A JP14334297A JP14334297A JPH10317965A JP H10317965 A JPH10317965 A JP H10317965A JP 14334297 A JP14334297 A JP 14334297A JP 14334297 A JP14334297 A JP 14334297A JP H10317965 A JPH10317965 A JP H10317965A
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JP
Japan
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temperature
control
cooling water
water
flow rate
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JP14334297A
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English (en)
Inventor
Tatsujiro Okuno
達二郎 奥野
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Nidec Tosok Corp
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Nidec Tosok Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P2023/00Signal processing; Details thereof

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  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却装置の信頼性を低下させることなく、冷
却水温度の制御性の向上が可能となるエンジンの冷却水
制御装置を提供する。 【解決手段】 水温センサーにより検出した水温が、目
標温度Tよりも低い制御開始温度TSに達することに伴
い、流量制御弁による環流量の増減制御を開始し、ハン
チングの発生を防止する。その後、一般制御温度領域Y
よりも温度幅の狭く、制御開始温度TSを下限値とする
微修正制御温度領域X内では、水温が昇温中であれば環
流量を増加させ、降温中であれば減少させ、水温が目標
温度Tから乖離することを抑制する。また、微修正制御
温度領域X外では、水温の変化が、昇降傾向から緩和傾
向に転じ再び昇降傾向に転じるまで(変化曲線Qで「A
−1」、「A−4」の区間)、それ以前の流量制御弁に
よる環流量の増減動作を逆転させる。これにより、水温
が目標温度Tから乖離した後、再び目標温度Tに向かう
までの時間を短くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの冷却水
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車用エンジンの冷却装
置としては、水冷循環式のものが多く用いられている。
かかる冷却装置は、ラジエータの冷却水をエンジン側へ
供給するとともに、暖められた冷却水をエンジン側から
ラジエータに環流させるものである。こうした冷却装置
においては、冷却水の環流路に前記環流量を制御する流
量制御弁を設けるとともに、エンジン側の出口に冷却水
の温度を検出する水温センサーを設け、図6に示すよう
に、水温センサーの検出値が目標水温Tに達することに
より流量制御弁の開閉制御を開始する。また、その際の
流量制御弁の弁開度aは水温センサの検出値と目標水温
との乖離量に基づく所定の関数により決定され、乖離量
が大きいときには開閉量を大きく、乖離量が小さいとき
には開閉量を小さくし、これにより冷却水の環流量を増
減し冷却水の温度を目標水温Tに制御していた。
【0003】ところが、制御開始時点で、水温センサー
が目標水温Tを検知して流量制御弁を開く(環流量を増
加させる)ことにより、エンジン側の冷却水温度を所定
の温度だけ低下させたとしても、それが反映される頃に
は、冷却水がエンジンの入口側から出口側に到達するま
での時間、及び出口側の温度変化が水温センサーの検知
値に反映されるまでの時間、すなわちタイムラグΔtに
相当する分だけエンジン側の冷却水温度が上昇してい
る。これは以降の制御途中においても同様であり、例え
ば冷却水温度が目標水温Tよりも高い場合には、ある時
点aの水温センサーの検知値に基づく水温低下量nが実
際にエンジン側の冷却水温度に反映されるのは、ある時
点aからタイムラグΔtを経過した時点bとなり、その
時点bで本来必要とする水温低下量mとの間に過不足が
生じる。こうしたことから、図7に示すように、水温の
制御に応答遅れが存在しており、これに起因して冷却水
の温度が目標温度T(図示の例では80℃)付近で上下
に大きく変動するオーバーシュートやハンチングが不可
避的に発生するという問題があった。
【0004】一方、前述したハンチングの発生を抑制す
るものとしては、例えば特公平2−14967号公報に
記載されているように、各種のセンサにより外気温、エ
ンジン負荷、エンジン回転数等を検出し、それらの検出
値に基づき前記流量制御弁による前記環流量の制御利得
を変化させた上で前記流量制御弁を制御し、それにより
前述したハンチングの発生を抑制するものが知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、外気
温、エンジン負荷、エンジン回転数等に基づく制御にお
いては、複数種のセンサを使用するため、いずれか1つ
のセンサに不具合が生じただけであっても、冷却水の温
度制御に不都合を来すこととなる。すなわち、複数種の
センサを使用することが、冷却装置の信頼性を低下させ
る要因となるという問題があった。
【0006】本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなさ
れたものであり、冷却装置の信頼性を低下させることな
く、冷却水温度の制御性の向上が可能となるエンジンの
冷却水制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1にあっては、ラジエータとエンジンとを循環
する冷却水の流量を増減することにより、前記冷却水の
温度を目標温度とする制御を行うエンジンの冷却水制御
装置において、前記冷却水の流量を増減する調整手段
と、前記エンジンの出口側における前記冷却水の温度を
検出する水温検出手段と、この水温検出手段の検出値
が、前記目標温度よりも低い温度の制御開始温度に達す
ることにより、前記調整手段による前記流量の増減を開
始する制御手段とを備えたものとした。
【0008】かかる構成においては、冷却水の流量を増
減、すなわち冷却水の循環を開始又は停止させる以外の
制御を、目標温度よりも低い温度の制御開始温度から開
始することにより、エンジンの出口側の水温が目標温度
に到達してから制御を開始する場合の応答遅れがなくな
る。しかも、その制御に際しては、水温以外の情報を必
要としない。
【0009】また、請求項2の発明にあっては、前記水
温検出手段の検出値の変化を検出する状態検出手段を備
え、前記制御手段は、前記水温検出手段の検出値と前記
状態検出手段の検出結果とに応じて前記調整手段に前記
冷却水の流量を増減させるものとした。
【0010】かかる構成において、調整手段による流量
の増減動作が開始した後、冷却水の流量は、ある時点に
おける水温と、それまでの水温の変化の内容に応じて増
減される。すなわち、冷却水の流量をより緻密に制御す
ることにより、調整手段が冷却水の流量を増減し始めて
からの水温の変動幅を小さくすることができる。
【0011】また、請求項3の発明にあっては、前記制
御手段は、前記水温検出手段の検出値が、前記目標温度
を中心とする一定の温度幅に設定された微修正制御温度
領域にある間においては、前記状態検出手段の検出結果
が昇温状態であれば、前記調整手段により前記流量を増
加させる一方、前記状態検出手段の検出結果が降温状態
であれば、前記調整手段により前記流量を減少させるも
のとした。
【0012】かかる構成において、微修正制御温度領域
内では、一度目標温度に達した冷却水の温度が目標温度
から大きく離れることが抑制される。
【0013】また、請求項4の発明にあっては、前記制
御手段は、前記状態検出手段の検出結果が昇降傾向から
緩和傾向に転じ再び昇降傾向に転じるまで、それ以前の
前記前記調整手段による前記流量の増減動作を逆転させ
るものとした。
【0014】かかる構成においては、冷却水の温度が目
標温度から乖離した後、再び目標温度に向かう時間が短
くなる。
【0015】また、請求項5の発明にあっては、前記制
御手段は、前記水温検出手段の検出値が、前記目標温度
を中心とする一定の温度幅に設定され、かつ制御開始温
度を下限値とする微修正制御温度領域にある間において
は、前記状態検出手段の検出結果が昇温状態であれば、
前記調整手段により前記流量を増加させる一方、前記状
態検出手段の検出結果が降温状態であれば、前記調整手
段により前記流量を減少させるとともに、前記水温検出
手段の検出値が、微修正制御温度領域を除く制御領域に
ある間にあっては、前記状態検出手段の検出結果が昇降
傾向から緩和傾向に転じ再び昇降傾向に転じるまで、そ
れ以前の前記調整手段による前記流量の増減動作を逆転
させるものとした。
【0016】かかる構成において、微修正制御温度領域
内では、一度目標温度に達した冷却水の温度が目標温度
から大きく離れることを抑制されると同時に、エンジン
負荷の急激な増大等により冷却水の温度が微修正制御温
度領域を外れた場合であっても、目標温度から乖離した
後には短時間で再び目標温度に向かうこととなる。
【0017】また、請求項6の発明にあっては、前記微
修正制御温度領域の下限値が、前記制御開始温度である
ものとした。かかる構成においては、冷却水の流量を増
減、すなわち冷却水の循環を開始又は停止させる以外の
制御が開始されると、直ちに一度目標温度に達した冷却
水の温度が目標温度から大きく離れることを抑制され
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
にしたがって説明する。図1は、本発明にかかる自動車
用エンジンの冷却装置を示す図である。この冷却装置
は、水冷循環式であって、従来と同様に、ラジエータ1
で放熱された冷却水をウォーターポンプ2により入口流
路3からエンジンのシリンダブロック&シリンダヘッド
4に供給し、これにより燃焼室やシリンダを冷却した
後、暖められた冷却水を出口流路5からラジエータ1に
戻すとともに放熱した後、再びシリンダブロック4に供
給する構造を有している。なお、シリンダブロック4&
シリンダヘッド内には、一度暖められた冷却水を再び入
口流路3側に環流させ、エンジンの水温や水圧変化を減
少させるためのバイパス流路6、冷間時に自動車居室内
を暖めるためのヒーター7が設けられている。
【0019】また、前記出口流路5には、ECM(エン
ジン・コントロール・モジュル)8の制御信号により作
動し、冷却水の循環の開始・停止及び循環量の制御を行
う調整手段である流量制御弁9が設けられている。EC
M8には、シリンダブロック&シリンダヘッド4の冷却
水の出口部分の温度を検出する水温検出手段である水温
センサー10が接続されている。ECM8は図示しない
CPU、及びCPUの制御プログラム及び各種パラメー
タが格納されたROM、CPUの動作に伴い各種データ
を記憶するRAM、A/D変換器及びD/A変換器等を
含む入出力装置を備えたものであり、ECM8により本
発明の制御手段および状態検出手段が実現されている。
【0020】次に、ECM8における冷却水の制御に関
する動作を、ECM8の制御内容を中心とする図2に示
したフローチャートに従い、図3の水温変化図を参照し
つつ説明する。すなわちECM8は、イグニッション・
スイッチのオン操作とともに制御を開始し、水温センサ
ー10によりシリンダブロック&シリンダヘッド4の出
口側の水温を検出し、その検出値をECM8が有するR
AMに随時記憶するとともに、検出した現在の水温が一
般制御温度領域Y外か否かを判別する(S1)。この一
般制御温度領域Yは冷却水の循環量を増減制御すべき領
域であり、その温度幅がエンジンの仕様に応じて、目標
温度Tを中心に一定の温度幅(本実施の形態では±10
℃に)予め設定されている。ここでエンジン始動直後に
おいては冷却水の温度がまだ低いため、ステップS1の
判別結果はYESとなり、単なるON・OFF処理を行
った後(S2)、つまり流量制御弁9を冷間時には全閉
し、高温時には全閉した後、ステップS1へ戻る。
【0021】一方、冷却水の温度が次第に上昇し水温セ
ンサー10の検出値が一般制御温度領域Yに入ると(S
1でNO)、その検出値が、一般制御温度領域Yよりも
温度幅の狭い微修正制御温度領域X外であるか否かを判
別する(S3)。微修正制御温度領域Xの温度幅は、従
来例で説明したタイムラグΔtに相当する分のエンジン
側の冷却水温度の上昇量に応じて、目標温度Tを中心に
一定の温度幅(本実施の形態では±2℃)に予め設定さ
れており、同時にその下限値が本発明の制御開始温度T
Sとして設定されている。そして、ステップ3の判別結
果がYESであり、まだ微修正制御温度領域Xに達して
いなければ、制御開始フラグFに「1」が設定されてい
るか否かを判別する(S4)。なお、この制御開始フラ
グFには当初「0」が設定されており、この時点ではス
テップS4の判別結果はNOとなりステップS3へ戻
る。
【0022】次に、冷却水の温度がさらに上昇し、やが
て水温センサー10の検出値が微修正制御温度領域X内
に入ると(S3でNO)、その時点で冷却水の温度が昇
温中か降温中かの状態を判別する(S5)。かかる判別
は、水温センサー10の検出値WT(i)が、前記RA
Mに記憶されているある一定時間前(例えば、1秒前)
の検出値WT(i−1)以下であるか否かによって行
う。そして、昇温中であれば流量制御弁9の弁開度を増
加し(S6)、逆に降温中であれば流量制御弁9の弁開
度を減少させるとともに(S7)、前記制御開始フラグ
Fに「1」を設定した後(S8)、ステップS1へ戻
る。また、ステップS6,S7で制御する流量制御弁1
0の弁開度は、その時点で検出された温度と目標温度T
との乖離量に基づき、図4に示すように、乖離量が大き
いときには開閉量が大きく、乖離量が小さいときには開
閉量が小さくなる特性を実現する所定の関数により決定
する。そして、以後、水温センサー10の検出値が微修
正制御温度領域Xにある間においては前述した処理を繰
り返す。
【0023】ここで、以上の処理においては、水温セン
サー10の検出値が微修正制御温度領域Xの下限値、す
なわち目標温度Tよりも低い温度の制御開始温度TSに
達した時点から冷却水の流量の増減が開始される。この
ため、従来技術で述べたタイムラグΔtが存在していた
としても、図5に示すように、水温センサー10の検出
値が目標温度T(図示の例では80℃)に到達してから
制御を開始する場合のような応答遅れが解消され、ハン
チングの発生が防止される。また、これとは別に、水温
センサー10の検出値が微修正制御温度領域Xにある間
は、その検出値が目標温度Tよりも高い状態と低い状態
との別に関係なく、水温が昇温中であれば冷却水の流量
(環流量)を早めに増加させる一方、降温中であればそ
れを早めに減少させるため、微修正制御温度領域X内で
は、一度目標温度Tに達した冷却水の温度がそこから大
きく離れることが抑制される。このため、ハンチングの
発生が防止されるだけでなく、目標温度T付近における
冷却水温度の変動幅が小さくなる。
【0024】一方、前述した処理を繰り返す間に、前述
したステップS3及びステップS4の判別結果が共にN
Oとなった場合、例えばエンジン負荷の急激な増大等に
よって、図3に変化曲線Qで示したように冷却水の温度
が大きく変動し、微修正制御温度領域Xを外れた場合に
は、以下の処理を行う。すなわち、その時点の水温セン
サー10の検出値WT(i)と、前記RAMに記憶され
ている1秒前の検出値WT(i−1)及び2秒前の検出
値WT(i−2)とに基づき演算した温度の変化速度W
TAが、予め設定された基準変化速度WTDの負の値よ
りも小さいか否かを判別する(S9)。この判別結果が
YESの場合、つまり前記変化曲線Qで「A−1」の区
間に該当する場合には、前述したステップS7と同様に
して流量制御弁9の弁開度を減少させた後(S15)、
ステップS1へ戻る。また、ステップS9の判別結果が
NOの場合には、前記変化速度WTAが前記基準変化速
度WTDの正の値よりも大きいか否かを判別する(S1
0)。この判別結果がYESの場合、つまり前記変化曲
線Qで「A−4」の区間に該当する場合には、前述した
ステップS6と同様にして流量制御弁9の弁開度を増加
させ後(S13)、ステップS1へ戻る。
【0025】また、ステップS10の判別結果がNOの
場合には、その時点で冷却水の温度が昇温中か降温中か
の状態を、前述したステップ5と同じ処理により判別す
る(S11)。ここで、昇温中の場合には、冷却水の温
度が微修正制御温度領域Xの下限値(制御開始温度T
S)以下であるか否かを更に判別し(S12)、下限値
以下でなければ、つまり前記変化曲線Qで「A−0」、
「A−6」の区間に該当する場合には前記ステップS1
3へ進み、逆に下限値以下であれば、つまり前記変化曲
線Qで「A−5」区間に該当する場合には前記ステップ
S15へ進んだ後、それぞれステップS1へ戻る。ま
た、前述したステップS11の判別結果が降温中の場合
には、冷却水の温度が微修正制御温度領域Xの上限値以
上であるか否かを更に判別し(S14)、上限値以上で
あれば、つまり前記変化曲線Qで「A−2」の区間に該
当する場合には、前記ステップS13へ進み、逆に上限
値以上でなければ、つまり前記変化曲線Qで「A−3」
の区間に該当する場合には前記ステップS15へ進んだ
後、ステップS1へ戻る。
【0026】すなわち、ステップS9以降の処理におい
ては、冷却水の温度が上昇中であったとしても、それま
でほぼ直線的に上昇していた温度変化が流量制御弁9の
開度を増加した効果によって緩和状態に転じたら、それ
がほぼ直線的に降下し始めるまで流量制御弁9の開度を
減少させる。逆に冷却水の温度が降下中であったとして
も、それまでほぼ直線的に降下していた温度変化が流量
制御弁10の開度を減少させた効果により緩和状態に転
じたら、それがほぼ直線的に上昇し始めるまで流量制御
弁9の開度を増加させる。これにより、エンジン負荷の
急激な増大等によって、冷却水の温度が微修正制御温度
領域Xを外れた場合であっても、短時間で微修正制御温
度領域Xに戻されることとなる。
【0027】このように、本実施の形態においては、ハ
ンチングの発生が防止されるだけでなく、目標温度T付
近における冷却水温度の変動幅が小さくなり、同時にエ
ンジン負荷の急激な増大等により冷却水の温度が微修正
制御温度領域Xを外れた場合であっても、冷却水の温度
が短時間で微修正制御温度領域Xに戻る。よって、優れ
た冷却水温度の制御性を確保することができる。しか
も、前述した説明から明らかなように、制御に際しては
水温に関する情報以外の情報を必要としないため水温セ
ンサー10以外の他のセンサーが不要である。よって、
従来技術で説明した複数種のセンサーを用いるものに比
べ、冷却装置の信頼性が高くなる。また、微修正制御温
度領域Xの下限値と制御開始温度TSと一致させたこと
から、冷却水の流量を増減する制御が開始されると、一
度目標温度Tに達した冷却水の温度が直ちに目標温度T
から大きく離れることを抑制される。よって、冷却水温
度の制御性が格段によい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明にお
いては、水温検出手段の検出値が、前記目標温度よりも
低い温度の制御開始温度に達することにより、前記調整
手段による前記流量の増減を開始させることにより、エ
ンジンの出口側の水温が目標温度に到達してから制御を
開始する場合の応答遅れがなくなるようにした。このた
め、ハンチングの発生を防止することができ冷却水温度
の制御性が向上する。しかも、水温に関する情報以外の
情報を必要としない制御としたことから、その実施に際
しては例えば水温センサ以外の他のセンサが不要であ
る。よって、冷却装置の信頼性を低下させることなく、
冷却水温度の制御性を向上させることが可能となる。
【0029】また、請求項2の発明においては、冷却水
の流量を、ある時点における水温と、それまでの水温の
変化の内容に応じて増減し、冷却水の流量をより緻密に
制御することにより、調整手段が冷却水の流量を増減し
初めてからの水温の変動幅を小さくすることができ、し
かも、水温に関する情報以外の情報を必要としない制御
とした。よって、冷却装置の信頼性を低下させることな
く、冷却水温度の制御性を向上させることが可能とな
る。
【0030】また、請求項3の発明においては、設定し
た微修正制御温度領域内では、一度目標温度となった冷
却水の温度が目標温度から大きく離れることを抑制され
るようにした。よって、冷却水温度の制御性を、より向
上させることができる。
【0031】また、請求項4の発明においては、冷却水
の温度が目標温度から乖離した後、再び目標温度に向か
う時間が短くなるようにした。よって、冷却水温度の制
御性を、より向上させることができる。
【0032】また、請求項5の発明においては、設定し
た微修正制御温度領域内では、一度目標温度に達した冷
却水の温度が目標温度から大きく離れることを抑制され
ると同時に、エンジン負荷の急激な増大等により冷却水
の温度が微修正制御温度領域を外れた場合であっても、
目標温度から乖離した後には短時間で再び目標温度に向
かうようにした。よって、冷却水温度の制御性を、より
一層向上させることができる。
【0033】また、請求項6の発明においては、微修正
制御温度領域の下限値が制御開始温度であるものとし、
冷却水の流量を増減、すなわち冷却水の循環を開始又は
停止させる以外の制御が開始されると、直ちに一度目標
温度に達した冷却水の温度が目標温度から大きく離れる
ことを抑制されるようにした。よって、冷却水温度の制
御性を格段に向上させることができる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す自動車用エンジン
の冷却装置の模式図である。
【図2】ECMによる冷却水制御にかかる動作内容を示
すフローチャートである。
【図3】一般温度制御領域内での制御内容を示す水温変
化図である。
【図4】微修正温度制御領域内での制御内容を示す水温
変化図である。
【図5】本発明を用いた場合における冷却水の温度変化
を示す図である。
【図6】従来技術の問題点を示す図である。
【図7】従来技術における冷却水の温度変化を示す図で
ある。
【符号の説明】 1 ラジエータ 4 シリンダブロック 8 エンジン・コントロール・モジュール 9 流量制御弁 10 水温センサー T 目標温度 TS 制御開始温度 X 微修正温度制御領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジエータとエンジンとを循環する冷却
    水の流量を増減することにより、前記冷却水の温度を目
    標温度とする制御を行うエンジンの冷却水制御装置にお
    いて、 前記冷却水の流量を増減する調整手段と、 前記エンジンの出口側における前記冷却水の温度を検出
    する水温検出手段と、 この水温検出手段の検出値が、前記目標温度よりも低い
    温度の制御開始温度に達することにより、前記調整手段
    による前記流量の増減を開始する制御手段とを備えたこ
    とを特徴とするエンジンの冷却水制御装置。
  2. 【請求項2】 前記水温検出手段の検出値の変化を検出
    する状態検出手段を備え、前記制御手段は、前記水温検
    出手段の検出値と前記状態検出手段の検出結果とに応じ
    て前記調整手段に前記冷却水の流量を増減させることを
    特徴とする請求項1記載のエンジンの冷却水制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記水温検出手段の検
    出値が、前記目標温度を中心とする一定の温度幅に設定
    された微修正制御温度領域にある間においては、前記状
    態検出手段の検出結果が昇温状態であれば、前記調整手
    段により前記流量を増加させる一方、前記状態検出手段
    の検出結果が降温状態であれば、前記調整手段により前
    記流量を減少させることを特徴とする請求項2記載のエ
    ンジンの冷却水制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記状態検出手段の検
    出結果が昇降傾向から緩和傾向に転じ再び昇降傾向に転
    じるまで、それ以前の前記前記調整手段による前記流量
    の増減動作を逆転させることを特徴とする請求項2記載
    のエンジンの冷却水制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記水温検出手段の検
    出値が、前記目標温度を中心とする一定の温度幅に設定
    された微修正制御温度領域にある間においては、前記状
    態検出手段の検出結果が昇温状態であれば、前記調整手
    段により前記流量を増加させる一方、前記状態検出手段
    の検出結果が降温状態であれば、前記調整手段により前
    記流量を減少させるとともに、前記水温検出手段の検出
    値が、微修正制御温度領域を除く制御領域にある間にあ
    っては、前記状態検出手段の検出結果が昇降傾向から緩
    和傾向に転じ再び昇降傾向に転じるまで、それ以前の前
    記調整手段による前記流量の増減動作を逆転させること
    を特徴とする請求項2記載のエンジンの冷却水制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記微修正制御温度領域の下限値が、前
    記制御開始温度であることを特徴とする請求項3又は5
    記載のエンジンの冷却水制御装置。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6666176B2 (en) 2001-07-25 2003-12-23 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Engine cooling system
US6684826B2 (en) 2001-07-25 2004-02-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Engine cooling apparatus
US6688262B2 (en) 2001-06-21 2004-02-10 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha Engine cooling system
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