JPH10317508A - 補強用ブレース及び建物の補強方法 - Google Patents
補強用ブレース及び建物の補強方法Info
- Publication number
- JPH10317508A JPH10317508A JP12584797A JP12584797A JPH10317508A JP H10317508 A JPH10317508 A JP H10317508A JP 12584797 A JP12584797 A JP 12584797A JP 12584797 A JP12584797 A JP 12584797A JP H10317508 A JPH10317508 A JP H10317508A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- brace
- reinforcing
- pipe material
- bodies
- building
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ブレースの取付け時の調整代を大きくすると共
にブレースに任意のプレテンションを付与可能な補強用
ブレース及びそのブレースを使用した建物の補強方法を
提供することを課題とする。 【解決手段】一方の端部同士を所定間隔だけ開け且つ同
軸に対向配置したパイプ材からなる一対のブレース本体
3と、その一対のブレース本体4間に当該ブレース本体
3と同軸に配置された継手用パイプ材4とを備え、対向
する上記ブレース本体3の一方の端部と上記継手用パイ
プ材4の端部とは、それぞれねじ結合してなる補強用ブ
レース1を使用し、その補強用ブレース1の各ブレース
本体の他端部をそれぞれ柱梁架構2にガセットプレート
6を介して連結すると共に、上記継手用パイプ材4を軸
回転させて補強用ブレース1の長さ調整を行うことで設
置する。
にブレースに任意のプレテンションを付与可能な補強用
ブレース及びそのブレースを使用した建物の補強方法を
提供することを課題とする。 【解決手段】一方の端部同士を所定間隔だけ開け且つ同
軸に対向配置したパイプ材からなる一対のブレース本体
3と、その一対のブレース本体4間に当該ブレース本体
3と同軸に配置された継手用パイプ材4とを備え、対向
する上記ブレース本体3の一方の端部と上記継手用パイ
プ材4の端部とは、それぞれねじ結合してなる補強用ブ
レース1を使用し、その補強用ブレース1の各ブレース
本体の他端部をそれぞれ柱梁架構2にガセットプレート
6を介して連結すると共に、上記継手用パイプ材4を軸
回転させて補強用ブレース1の長さ調整を行うことで設
置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐震補強のために
建物の柱梁架構内に配されるパイプ材からなる補強用ブ
レース及び当該補強用ブレースを使用した建物の補強方
法に関する。
建物の柱梁架構内に配されるパイプ材からなる補強用ブ
レース及び当該補強用ブレースを使用した建物の補強方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】柱梁架構を補強するための鉄骨ブレース
として鋼管からなるパイプ材が使用される場合がある。
として鋼管からなるパイプ材が使用される場合がある。
【0003】このパイプ材をブレースとして柱梁架構、
特に既存建物の柱梁架構に取り付けて補強する場合、従
来にあっては、柱梁架構の例えば隅角部や梁にそれぞれ
ガセットブレースを固定し、そのガセットブレースに上
記パイプ材の端部をそれぞれボルト接合により連結する
ことで、パイプ材を上記柱梁架構内に斜めに架け渡して
取り付けられる。
特に既存建物の柱梁架構に取り付けて補強する場合、従
来にあっては、柱梁架構の例えば隅角部や梁にそれぞれ
ガセットブレースを固定し、そのガセットブレースに上
記パイプ材の端部をそれぞれボルト接合により連結する
ことで、パイプ材を上記柱梁架構内に斜めに架け渡して
取り付けられる。
【0004】このとき、既存建物などにブレースを取付
ける場合には、ブレースの取付け位置の微調整を可能と
するため、ガセットプレート又はパイプ材端部に設ける
ボルト穴の少なくとも一方を長穴等のルース穴としてお
き、パイプ材の両端部を各ガセットプレートに仮締めに
よりボルト接合したのちに、パイプ材の位置を微調整を
して高力ボルトを本締めし、もってパイプ材をブレース
として柱梁架構内に取り付けている。
ける場合には、ブレースの取付け位置の微調整を可能と
するため、ガセットプレート又はパイプ材端部に設ける
ボルト穴の少なくとも一方を長穴等のルース穴としてお
き、パイプ材の両端部を各ガセットプレートに仮締めに
よりボルト接合したのちに、パイプ材の位置を微調整を
して高力ボルトを本締めし、もってパイプ材をブレース
として柱梁架構内に取り付けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなパイプ材からなるブレースの取付けでは、上記ル
ース穴によるパイプ材の調整代が小さいという問題があ
る。特に、既存建物の柱梁架構の場合には建込み時の寸
法との誤差が大きい場合が多く、このような場合の長さ
調整の際に特に問題となる。
ようなパイプ材からなるブレースの取付けでは、上記ル
ース穴によるパイプ材の調整代が小さいという問題があ
る。特に、既存建物の柱梁架構の場合には建込み時の寸
法との誤差が大きい場合が多く、このような場合の長さ
調整の際に特に問題となる。
【0006】また、上述のようにボルト穴をルース穴に
すると、経時的なボルトの緩みによってブレースとして
の効果が減少するおそれがあるという問題もある。本発
明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、
ブレースの取付け時の調整代を大きくすると共にブレー
スに任意のプレテンションを付与可能な補強用ブレース
及びそのブレースを使用した建物の補強方法を提供する
ことを課題としている。
すると、経時的なボルトの緩みによってブレースとして
の効果が減少するおそれがあるという問題もある。本発
明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、
ブレースの取付け時の調整代を大きくすると共にブレー
スに任意のプレテンションを付与可能な補強用ブレース
及びそのブレースを使用した建物の補強方法を提供する
ことを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の補強用ブレースは、柱梁架構内に設置され
るパイプ材から構成されたブレースであって、一方の端
部同士を所定間隔だけ開け且つ同軸に対向配置したパイ
プ材からなる一対のブレース本体と、その一対のブレー
ス本体間に当該ブレース本体と同軸に配置された継手用
パイプ材とを備え、対向する上記ブレース本体の一方の
端部と上記継手用パイプ材の端部とは、それぞれねじ結
合していることを特徴とするものである。
に、本発明の補強用ブレースは、柱梁架構内に設置され
るパイプ材から構成されたブレースであって、一方の端
部同士を所定間隔だけ開け且つ同軸に対向配置したパイ
プ材からなる一対のブレース本体と、その一対のブレー
ス本体間に当該ブレース本体と同軸に配置された継手用
パイプ材とを備え、対向する上記ブレース本体の一方の
端部と上記継手用パイプ材の端部とは、それぞれねじ結
合していることを特徴とするものである。
【0008】本発明によれば、一対のブレース本体の少
なくとも一方を固定した状態で継手用パイプ材を軸回転
させると、その回転に応じて各ブレース本体と継手用パ
イプ材の螺合量が変化して、一対のブレース本体の他端
部間の距離が変化、つまり補強用ブレースの長さが変化
する。
なくとも一方を固定した状態で継手用パイプ材を軸回転
させると、その回転に応じて各ブレース本体と継手用パ
イプ材の螺合量が変化して、一対のブレース本体の他端
部間の距離が変化、つまり補強用ブレースの長さが変化
する。
【0009】また、ブレース本体と継手用パイプ材と
は、ねじ結合しているので一体的となり、且つ、ブレー
ス本体及び継手用パイプ材は共にパイプ材で構成されて
いるので、一つのパイプ材でブレースを構成した場合と
同様のブレースとしての強度及び剛性を備える。
は、ねじ結合しているので一体的となり、且つ、ブレー
ス本体及び継手用パイプ材は共にパイプ材で構成されて
いるので、一つのパイプ材でブレースを構成した場合と
同様のブレースとしての強度及び剛性を備える。
【0010】次に、請求項2に記載の建物の補強方法
は、柱梁架構内にパイプ材からなるブレースを設置して
補強する建物の補強方法において、上記請求項1に記載
した補強用ブレースの各ブレース本体の他端部をそれぞ
れ柱梁架構に連結すると共に、上記継手用パイプ材を軸
回転させて補強用ブレースの長さ調整を行うことを特徴
とするものである。
は、柱梁架構内にパイプ材からなるブレースを設置して
補強する建物の補強方法において、上記請求項1に記載
した補強用ブレースの各ブレース本体の他端部をそれぞ
れ柱梁架構に連結すると共に、上記継手用パイプ材を軸
回転させて補強用ブレースの長さ調整を行うことを特徴
とするものである。
【0011】本発明によれば、継手用パイプ材を軸回転
させることでブレースが伸縮するので、ルース穴による
調整代よりも大きな調整代を備える。つまり、ブレース
の長さ自体が調整できるので、ガセットプレート及びブ
レースの端部に設けるボルト穴をルース穴とすることな
く、ガセットの取付け誤差等を吸収してブレースとガセ
ットとの取り付けが可能となる。
させることでブレースが伸縮するので、ルース穴による
調整代よりも大きな調整代を備える。つまり、ブレース
の長さ自体が調整できるので、ガセットプレート及びブ
レースの端部に設けるボルト穴をルース穴とすることな
く、ガセットの取付け誤差等を吸収してブレースとガセ
ットとの取り付けが可能となる。
【0012】そして、ブレースの両端部を柱梁架構に取
り付けた後に、継手用パイプ材を当該ブレースが縮む方
向に軸回転させることで、ブレースにプレテンションが
付与されてブレースの強度が向上する。
り付けた後に、継手用パイプ材を当該ブレースが縮む方
向に軸回転させることで、ブレースにプレテンションが
付与されてブレースの強度が向上する。
【0013】次に、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の構成に対し、上記建物は既存建物であることを
特徴とするものである。
に記載の構成に対し、上記建物は既存建物であることを
特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、上記発明の実施の形態を図
面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態の基づく
補強用ブレース1を柱梁架構2に取り付けた状態を示す
正面図であり、図2は、その補強用ブレース1の構造を
示す図である。
面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態の基づく
補強用ブレース1を柱梁架構2に取り付けた状態を示す
正面図であり、図2は、その補強用ブレース1の構造を
示す図である。
【0015】補強用ブレース1は、上記図2に示すよう
に、一対のブレース本体3と、その一対のブレース本体
3に配置される継手用パイプ材4とから構成され、一対
のブレース本体3と継手用パイプ材4は同軸に連結され
ている。
に、一対のブレース本体3と、その一対のブレース本体
3に配置される継手用パイプ材4とから構成され、一対
のブレース本体3と継手用パイプ材4は同軸に連結され
ている。
【0016】各ブレース本体3は、鋼管からなるパイプ
材からなり、図2に示すように、一端部3a外周面に所
定長さだけ雄ねじ3dが切ってある。また他端部3bは
平板状に成形されて複数のボルト穴3cが開口してい
る。上記各ブレース本体3に設けられる雌ねじは、相互
に逆ねじとなっている。つまり、一方が右ねじであり他
方が左ねじとなっている。
材からなり、図2に示すように、一端部3a外周面に所
定長さだけ雄ねじ3dが切ってある。また他端部3bは
平板状に成形されて複数のボルト穴3cが開口してい
る。上記各ブレース本体3に設けられる雌ねじは、相互
に逆ねじとなっている。つまり、一方が右ねじであり他
方が左ねじとなっている。
【0017】また、継手用パイプ材4は、内径が上記ブ
レース本体3の外径より略小径の鋼管からなるパイプ材
であって、その内周面に上記ブレース本体3の一端部3
aに設けられた雄ねじ3dに螺合可能な雌ねじ4aが切
ってある。さらに、軸方向中央部位置には、補助棒取付
け用の小孔4bが周方向に沿って等間隔に例えば4個設
けられている。この4個の小孔4bにも雌ねじが切って
ある。
レース本体3の外径より略小径の鋼管からなるパイプ材
であって、その内周面に上記ブレース本体3の一端部3
aに設けられた雄ねじ3dに螺合可能な雌ねじ4aが切
ってある。さらに、軸方向中央部位置には、補助棒取付
け用の小孔4bが周方向に沿って等間隔に例えば4個設
けられている。この4個の小孔4bにも雌ねじが切って
ある。
【0018】そして、上記一対のブレース本体3の一端
部3aをそれぞれ上記継手用パイプ材4の端部に螺合す
ることで、本実施形態の補強用ブレース1が構成され
る。ここで、図2中、5は、回転用の補助棒であって、
一端部には、上記継手用パイプ材4に設けた小孔4bに
螺合可能な雄ねじが切ってあり、当該継手用パイプ材4
に着脱可能となっている。なお、図2では、1本の補助
棒5だけ図示しているが、小孔4bの数だけ存在する。
部3aをそれぞれ上記継手用パイプ材4の端部に螺合す
ることで、本実施形態の補強用ブレース1が構成され
る。ここで、図2中、5は、回転用の補助棒であって、
一端部には、上記継手用パイプ材4に設けた小孔4bに
螺合可能な雄ねじが切ってあり、当該継手用パイプ材4
に着脱可能となっている。なお、図2では、1本の補助
棒5だけ図示しているが、小孔4bの数だけ存在する。
【0019】上記構成の補強用ブレース1では、少なく
ともブレース本体3の一方を固定した状態で継手用パイ
プ材4を軸回転すると、その回転方向に従って、継手用
パイプ材4とブレース本体3との螺合量が変化して補強
用ブレース1の長さが変化する。
ともブレース本体3の一方を固定した状態で継手用パイ
プ材4を軸回転すると、その回転方向に従って、継手用
パイプ材4とブレース本体3との螺合量が変化して補強
用ブレース1の長さが変化する。
【0020】特に、本実施形態では、一対のブレース本
体3に設ける雄ねじを互いに逆ネジとしてあるので、継
手用パイプ材4の軸回転によって、当該継手用パイプ材
4の位置を中心として該一対のブレース本体3は対称的
に進退する。つまり、一対にブレース本体3の両方を固
定した状態で継手用パイプ材4を軸回転させても、ブレ
ース1の長さが変化する。
体3に設ける雄ねじを互いに逆ネジとしてあるので、継
手用パイプ材4の軸回転によって、当該継手用パイプ材
4の位置を中心として該一対のブレース本体3は対称的
に進退する。つまり、一対にブレース本体3の両方を固
定した状態で継手用パイプ材4を軸回転させても、ブレ
ース1の長さが変化する。
【0021】また、ブレース本体3も継手用パイプ材4
もパイプ材から構成されている共に、該ブレース本体3
と継手用パイプ材4とがねじ結合していることで、一体
物のパイプ材と同等の強度及び剛性が確保されている。
もパイプ材から構成されている共に、該ブレース本体3
と継手用パイプ材4とがねじ結合していることで、一体
物のパイプ材と同等の強度及び剛性が確保されている。
【0022】次に、上記構成の補強用ブレース1による
柱梁架構2の補強について、上記図1を参照しつつ説明
する。柱梁架構2は鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨
鉄筋コンクリート造のいずれであってもよい。
柱梁架構2の補強について、上記図1を参照しつつ説明
する。柱梁架構2は鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨
鉄筋コンクリート造のいずれであってもよい。
【0023】本実施形態は、V字状にブレース1を取り
付ける場合を例に挙げて説明するが、図3に示すような
倒立V字状にブレース1を取り付ける場合など、ブレー
スの架け渡しかたについては特に限定されず、通常の鉄
骨構造からなるブレースを設置する場合が適用可能であ
る。
付ける場合を例に挙げて説明するが、図3に示すような
倒立V字状にブレース1を取り付ける場合など、ブレー
スの架け渡しかたについては特に限定されず、通常の鉄
骨構造からなるブレースを設置する場合が適用可能であ
る。
【0024】次に、取り付け方の一例を説明する。ま
ず、ガセットプレート6の取付けを行う。本実施形態で
は、柱梁架構2内の上側の二つの隅角部2a及び下側の
梁2bの長手方向中央部の計3ヵ所に通常の手段で取り
付ける。但し、本実施形態のガセットプレート6に設け
るボルト穴はルース穴とすることなく通常の丸穴となっ
ている。
ず、ガセットプレート6の取付けを行う。本実施形態で
は、柱梁架構2内の上側の二つの隅角部2a及び下側の
梁2bの長手方向中央部の計3ヵ所に通常の手段で取り
付ける。但し、本実施形態のガセットプレート6に設け
るボルト穴はルース穴とすることなく通常の丸穴となっ
ている。
【0025】もっとも、取り付けるブレース1の軸と直
交する方向に長径の長穴となっていてもよい。このよう
な長穴とした場合には、ブレース1の軸方向への調整は
出来ないが直交方向への微調整は可能となる。
交する方向に長径の長穴となっていてもよい。このよう
な長穴とした場合には、ブレース1の軸方向への調整は
出来ないが直交方向への微調整は可能となる。
【0026】これと並行して、上記構成の補強用ブレー
ス1の継手用パイプ材4の小孔4bにそれぞれ補助棒5
を取り付けておく。次に、上記補強用ブレース1の一端
部つまり、一方のブレース本体3の他端部3bを、例え
ば下側の梁2bに取り付けたガセットプレート6に合わ
せ高力ボルトを仮締めしてボルト接合により仮止めす
る。
ス1の継手用パイプ材4の小孔4bにそれぞれ補助棒5
を取り付けておく。次に、上記補強用ブレース1の一端
部つまり、一方のブレース本体3の他端部3bを、例え
ば下側の梁2bに取り付けたガセットプレート6に合わ
せ高力ボルトを仮締めしてボルト接合により仮止めす
る。
【0027】次に、補助棒5を介して継手用パイプ材4
を回転させて、補強用ブレース1の他端部3bの位置の
調整をして、当該他端部3bのボルト穴を、柱梁隅角部
2aに固定したガセットプレート6に設けたボルト穴と
同軸に調整した後に、高力ボルトで仮締めする。
を回転させて、補強用ブレース1の他端部3bの位置の
調整をして、当該他端部3bのボルト穴を、柱梁隅角部
2aに固定したガセットプレート6に設けたボルト穴と
同軸に調整した後に、高力ボルトで仮締めする。
【0028】その後に、補強用ブレース1の位置に調整
をした後に、上記各高力ボルトを本締めして補強用ブレ
ース1を固定する。次に、補強用ブレース1が縮まる方
向に継手用パイプ材4を所定量だけ軸回転させる。これ
によって、取り付けた補強用ブレース1にプレテンショ
ンが付加される。
をした後に、上記各高力ボルトを本締めして補強用ブレ
ース1を固定する。次に、補強用ブレース1が縮まる方
向に継手用パイプ材4を所定量だけ軸回転させる。これ
によって、取り付けた補強用ブレース1にプレテンショ
ンが付加される。
【0029】なお、このプレテンションの付加は、ボル
トの本締めをする前にも一度行うようにしてもよい。次
に、補助棒5を取り外して、ブレースの取付けが完了す
る。
トの本締めをする前にも一度行うようにしてもよい。次
に、補助棒5を取り外して、ブレースの取付けが完了す
る。
【0030】以上のように、本実施形態の補強用ブレー
ス1による柱梁架構2の補強では、継手用パイプ材4を
回転することで十分な調整代が確保される。このこと
は、本建物が既存の建物であっても、つまり、設計上の
寸法と実際の取り付け間の寸法等に所定量の誤差があっ
ても、現場で簡単にブレース1の長さ調整が可能とな
り、目的とする位置に確実にブレース1を設置できる。
ス1による柱梁架構2の補強では、継手用パイプ材4を
回転することで十分な調整代が確保される。このこと
は、本建物が既存の建物であっても、つまり、設計上の
寸法と実際の取り付け間の寸法等に所定量の誤差があっ
ても、現場で簡単にブレース1の長さ調整が可能とな
り、目的とする位置に確実にブレース1を設置できる。
【0031】しかも、ブレース1及びガセットプレート
6に設けるボルト穴を従来のようにルース穴とする必要
がないので、ボルトが経時的に万一緩むようなことがあ
っても、ブレース1にはプレテンションが付加されてい
るためブレースとしての効果がさほど減少するようなこ
とがない。
6に設けるボルト穴を従来のようにルース穴とする必要
がないので、ボルトが経時的に万一緩むようなことがあ
っても、ブレース1にはプレテンションが付加されてい
るためブレースとしての効果がさほど減少するようなこ
とがない。
【0032】また、継手用パイプ材4とブレース本体3
とはねじ結合で連結しているので十分な螺合量を確保し
ておけば、緩むようなことがない。また、本実施の形態
のブレース1の設置では、ブレース1にプレテンショを
付加することでブレース自体の圧縮強度が向上する。
とはねじ結合で連結しているので十分な螺合量を確保し
ておけば、緩むようなことがない。また、本実施の形態
のブレース1の設置では、ブレース1にプレテンショを
付加することでブレース自体の圧縮強度が向上する。
【0033】そして、本形態のようにV字又は倒立V字
状にブレース1を配置することで、柱梁架構2からの力
によって一方には必ず圧縮応力が負荷された状態となる
ので、当該補強用ブレース1によって上記ブレース1の
配置とすることで柱梁可能の耐震性能が向上する。
状にブレース1を配置することで、柱梁架構2からの力
によって一方には必ず圧縮応力が負荷された状態となる
ので、当該補強用ブレース1によって上記ブレース1の
配置とすることで柱梁可能の耐震性能が向上する。
【0034】また、本実施形態の補強用ブレース1は、
3つの部品に分解できるので、分解した状態で現場まで
運んで現場で組み立てて使用できる。このことは、ブレ
ース1の運搬が容易となると共に、既存建物であって
も、一般のエレベータ等で運搬が可能になるなど、既存
建物への補強が容易となるという効果も有する。
3つの部品に分解できるので、分解した状態で現場まで
運んで現場で組み立てて使用できる。このことは、ブレ
ース1の運搬が容易となると共に、既存建物であって
も、一般のエレベータ等で運搬が可能になるなど、既存
建物への補強が容易となるという効果も有する。
【0035】なお、上記実施の形態では、補助棒5をね
じ結合で継手用パイプ材4に取付け可能としているが、
これに限定されるものではない。例えば、上記小孔4b
に雌ねじを設けることなく、また補助棒5の径を該小孔
4bの径よりも小さくして、当該補助棒5を対向する二
つの小孔4bを同時に貫通するように当該を小孔4bに
挿通し、その状態で当該補助棒5を使用すればよい。こ
の場合に、抜け止めが必要であれば、別途補助棒5に抜
け止め用のピン穴及びそのピンに差し込むピン等の抜け
止め手段を設ければよい。
じ結合で継手用パイプ材4に取付け可能としているが、
これに限定されるものではない。例えば、上記小孔4b
に雌ねじを設けることなく、また補助棒5の径を該小孔
4bの径よりも小さくして、当該補助棒5を対向する二
つの小孔4bを同時に貫通するように当該を小孔4bに
挿通し、その状態で当該補助棒5を使用すればよい。こ
の場合に、抜け止めが必要であれば、別途補助棒5に抜
け止め用のピン穴及びそのピンに差し込むピン等の抜け
止め手段を設ければよい。
【0036】また、上記実施形態では、ブレース本体3
の一端部3a外周に継手用パイプ材の内周面を螺合して
連結する場合を例に説明しているが、これに限定されな
い。例えば、図4に示すように、ブレース本体3の一端
部3a内周面に雌ねじを設け、且つ継手用パイプ材4の
外周面にそれに螺合する雄ねじを設けるようにしてもよ
い。
の一端部3a外周に継手用パイプ材の内周面を螺合して
連結する場合を例に説明しているが、これに限定されな
い。例えば、図4に示すように、ブレース本体3の一端
部3a内周面に雌ねじを設け、且つ継手用パイプ材4の
外周面にそれに螺合する雄ねじを設けるようにしてもよ
い。
【0037】さらには、一方のブレース本体3の一端部
3aは、外周面に雄ねじを設け、他方のブレース本体3
の一端部3aは、内周面に雌ねじを設けるようにしても
良い。この場合には、複数のブレース本体3がある場合
に、組み合わせるブレース本体3を間違えることが何ら
手段(マーキング等)を取ること無く回避できる。
3aは、外周面に雄ねじを設け、他方のブレース本体3
の一端部3aは、内周面に雌ねじを設けるようにしても
良い。この場合には、複数のブレース本体3がある場合
に、組み合わせるブレース本体3を間違えることが何ら
手段(マーキング等)を取ること無く回避できる。
【0038】また、上記実施形態では、一対のブレース
本内3に設けるねじを互いに逆ネジとなるように設定し
ているが、必ずしも逆ネジとなっていなくてもよい。逆
ねじとなっていない場合には、取付け後の上記プレテン
ションの付与は出来なくなるが、取り付ける際のブレー
スの長さ調整代を大きく設定する機能は有し、且つボル
トの緩みによるブレース効果の減少を回避する機能は持
つ。
本内3に設けるねじを互いに逆ネジとなるように設定し
ているが、必ずしも逆ネジとなっていなくてもよい。逆
ねじとなっていない場合には、取付け後の上記プレテン
ションの付与は出来なくなるが、取り付ける際のブレー
スの長さ調整代を大きく設定する機能は有し、且つボル
トの緩みによるブレース効果の減少を回避する機能は持
つ。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明におい
ては、請求項1の発明の補強用ブレースでは、一体物の
パイプ材と同程度の強度及び剛性を確保しつつ、パイプ
材からなるブレースの長さを調整可能となる。
ては、請求項1の発明の補強用ブレースでは、一体物の
パイプ材と同程度の強度及び剛性を確保しつつ、パイプ
材からなるブレースの長さを調整可能となる。
【0040】また、請求項2の発明では、上述のように
ブレースの長さ調整代を従来よりも大きく取れると共
に、当該ブレースにプレテンションを付加してブレース
の強度を向上させることができる。さらに、請求項3の
発明を採用すると、上記効果に加えて、既存建物では、
実際の取付け部分の寸法の誤差や施工誤差等があるが、
上述のように現場でブレースの長さ調整が容易にできる
ため、既存建物の柱梁架構の(耐震)補強が容易となる
という効果がある。
ブレースの長さ調整代を従来よりも大きく取れると共
に、当該ブレースにプレテンションを付加してブレース
の強度を向上させることができる。さらに、請求項3の
発明を採用すると、上記効果に加えて、既存建物では、
実際の取付け部分の寸法の誤差や施工誤差等があるが、
上述のように現場でブレースの長さ調整が容易にできる
ため、既存建物の柱梁架構の(耐震)補強が容易となる
という効果がある。
【0041】また、ブレースの運搬も容易となる。
【図1】本発明の実施の形態に係るブレースの配置を示
す構成図である。
す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る補強用ブレースを示
す図である。
す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るブレースの別の配置
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る別の形態の補強用ブ
レースを示す図である。
レースを示す図である。
1 補強用ブレース 2 柱梁架構 3 ブレース本体 3a 一端部 3d 雄ねじ 4 継手用パイプ材 4a 雌ねじ 4b 小孔 5 補助棒 6 ガセットプレート
Claims (3)
- 【請求項1】 柱梁架構内に設置されるパイプ材から構
成されるブレースであって、一方の端部同士を所定間隔
だけ開け且つ同軸に対向配置したパイプ材からなる一対
のブレース本体と、その一対のブレース本体間に当該ブ
レース本体と同軸に配置された継手用パイプ材とを備
え、対向する上記ブレース本体の一方の端部と上記継手
用パイプ材の端部とは、それぞれねじ結合していること
を特徴とする補強用ブレース。 - 【請求項2】 柱梁架構内にパイプ材からなるブレース
を設置して補強する建物の補強方法において、上記請求
項1に記載した補強用ブレースの各ブレース本体の他端
部をそれぞれ柱梁架構に連結すると共に、上記継手用パ
イプ材を軸回転させて補強用ブレースの長さ調整を行う
ことを特徴とする建物の補強方法。 - 【請求項3】 上記建物は既存建物であることを特徴と
する請求項2に記載の建物の補強方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12584797A JPH10317508A (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | 補強用ブレース及び建物の補強方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12584797A JPH10317508A (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | 補強用ブレース及び建物の補強方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10317508A true JPH10317508A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=14920422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12584797A Pending JPH10317508A (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | 補強用ブレース及び建物の補強方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10317508A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007020801A1 (ja) * | 2005-08-17 | 2007-02-22 | Kyoto University | ブレース |
JP2010261160A (ja) * | 2009-04-30 | 2010-11-18 | Satou:Kk | 隅金具および耐震装置 |
WO2011162205A1 (ja) * | 2010-06-21 | 2011-12-29 | 矢作建設工業株式会社 | 座屈拘束ブレース |
JP2016164452A (ja) * | 2015-03-07 | 2016-09-08 | 株式会社B&B技術事務所 | 張力調節装置及びブレース |
CN112127487A (zh) * | 2020-10-13 | 2020-12-25 | 施启明 | 一种建筑用圆管临时节点的快速连接机构 |
KR20220123902A (ko) * | 2021-03-02 | 2022-09-13 | 한양대학교 에리카산학협력단 | 제진 댐퍼 시스템 |
-
1997
- 1997-05-15 JP JP12584797A patent/JPH10317508A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007020801A1 (ja) * | 2005-08-17 | 2007-02-22 | Kyoto University | ブレース |
JP2007051448A (ja) * | 2005-08-17 | 2007-03-01 | Kyoto Univ | ブレース |
JP4594826B2 (ja) * | 2005-08-17 | 2010-12-08 | 国立大学法人京都大学 | ブレース |
JP2010261160A (ja) * | 2009-04-30 | 2010-11-18 | Satou:Kk | 隅金具および耐震装置 |
WO2011162205A1 (ja) * | 2010-06-21 | 2011-12-29 | 矢作建設工業株式会社 | 座屈拘束ブレース |
JP2012026259A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-02-09 | Yahagi Construction Co Ltd | 座屈拘束ブレース |
JP2016164452A (ja) * | 2015-03-07 | 2016-09-08 | 株式会社B&B技術事務所 | 張力調節装置及びブレース |
CN112127487A (zh) * | 2020-10-13 | 2020-12-25 | 施启明 | 一种建筑用圆管临时节点的快速连接机构 |
CN112127487B (zh) * | 2020-10-13 | 2021-10-29 | 安徽华宇建筑安装工程有限公司 | 一种建筑用圆管临时节点的快速连接机构 |
KR20220123902A (ko) * | 2021-03-02 | 2022-09-13 | 한양대학교 에리카산학협력단 | 제진 댐퍼 시스템 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2270288B1 (en) | Reinforcement device for increasing buckling resistance and method of fastening the same | |
GB2123057A (en) | Concrete wall | |
JPH10317508A (ja) | 補強用ブレース及び建物の補強方法 | |
US9593504B2 (en) | Buckling restrained brace assembly | |
GB2197417A (en) | Space frame joint | |
JP6587111B2 (ja) | ブレースおよびブレース取付構造 | |
JP2005240423A (ja) | 建築物への筋交い取付構造 | |
JP3868031B2 (ja) | 型枠角部の締結構造 | |
CN115059200B (zh) | 一种用于主子结构连接的摩擦耗能阻尼装置及其施工方法 | |
CN219864247U (zh) | 一种梁柱非焊接型斜撑加固结构 | |
JPH0978766A (ja) | 棒鋼のねじ継手 | |
JP3728597B2 (ja) | 柱梁接合構造 | |
JPH0561232U (ja) | 鋼製柱の柱脚構造 | |
JP5571896B2 (ja) | ブレース材 | |
JP2006028737A (ja) | 長さ調整機構を有する三重管制震ブレース | |
JP2004346614A (ja) | 鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造 | |
JPH10110470A (ja) | 長さ調整型座屈拘束アンボンドブレース | |
JP2781959B2 (ja) | 長さ調整自在なクレビス継手を備えた構造部材 | |
JP2000226905A (ja) | ねじ鉄筋の連結方法 | |
JPH0222820B2 (ja) | ||
JP4819253B2 (ja) | 締付金具 | |
JP2675280B2 (ja) | トラス構築用ジョイント | |
CA2924587C (en) | Buckling-restrained braced assembly | |
JPH0327051Y2 (ja) | ||
JP4088200B2 (ja) | 構造体の構面補強装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20040419 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20051216 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051227 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060509 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |