JPH10317328A - 道路反射鏡 - Google Patents

道路反射鏡

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JPH10317328A
JPH10317328A JP9126798A JP12679897A JPH10317328A JP H10317328 A JPH10317328 A JP H10317328A JP 9126798 A JP9126798 A JP 9126798A JP 12679897 A JP12679897 A JP 12679897A JP H10317328 A JPH10317328 A JP H10317328A
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mirror surface
thermostat
electric heater
light
snow
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Katsumasa Fujii
勝正 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の道路反射鏡は寒冷時又は氷雪時に鏡面
が曇り或いは着氷雪のために鏡面が役立たなくなる。こ
れを改善するために電熱を入れて鏡面を加熱する方法が
知られていたが、着氷雪のある時のみに通電する制御手
段がなかったので加熱に不用の電力を消費する欠点があ
った。 【解決手段】 本発明は、ステンレス鏡面と裏板との間
に小許の間隙をおいてゲル化蓄熱剤を容器又は密閉袋に
封入して設け、その裏側に断熱材を配置し、鏡面と裏板
との間に一体化した反射鏡において、面状の電気ヒータ
ーを蓄熱剤入り容器又は密閉袋の裏側に設け、サーモス
タットA、サーモスタットBとを鏡面の背面及び電気ヒ
ーターの表側又は裏側に設け、反射鏡面の近傍外側に赤
外線投光器及び受光器を設け、前記投光器及び受光器に
より鏡面の着氷雪を検出して前記電気ヒーターをオン・
オフする電気制御回路を具備して成ることを特徴とする
道路反射鏡にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は交通安全のために使
用する道路反射鏡への着氷雪防止手段を施した道路反射
鏡に関し、鏡面の着氷雪を赤外線センサーで直接検知
し、この検知信号により、電気ヒーターを制御すること
で鏡面への着氷雪を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般の道路反射鏡は寒冷の時期の早朝に
鏡面が曇り、役立たない。特許第2098945 号(特公平5
−84764 号)、特許第2110002 号(特公平6−41683
号)では道路反射鏡の裏面に不凍液による蓄熱材と断熱
材とを入れ反射鏡と裏板とで一体化し、曇りを防止する
ことが実用化され、次第に普及するようになって来てい
る。しかし、冬期に真冬日になる地方や多降雪な地域に
あっては、鏡面に着氷雪し、反射鏡の役目をしないこと
がある。従来の反射鏡の着氷雪防止方法としては、旅客
鉄道のプラットホームなどには反射鏡の鏡体と裏板の間
に電気ヒーターを入れ、商用電力より受電し、10〜20℃
のサーモスタットを介して電気ヒーターを通電すること
により加温する方法が使用されている。このヒーター方
式では鏡面への着氷雪に関係なく、電気ヒーターを通電
するために、電力使用料が高価になる問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかるこれま
での道路反射鏡の問題点を解決することを目的として考
えられたもので、具体的には、道路反射鏡に着氷雪があ
ることを検出し、検出時にのみヒーターを通電する省エ
ネルギー方式の道路反射鏡を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる課題を
解決するために鋭意研究した結果、道路反射鏡のそばに
赤外線投光手段と受光手段を用いることが有効であるこ
とを見い出し、本発明に到達したものである。
【0005】即ち、本発明は道路反射鏡の鏡面の裏面に
熱の伝熱に関して、伝導伝熱を緩衝し、輻射伝熱的に
は、効率をアップする空隙をおいてゲル化蓄熱剤を密封
袋に入れて設置し、次に面状の電気ヒーターを設置し、
さらに断熱材を密着配置し、鏡面と裏体とで一体化した
道路反射鏡において、着氷雪検出するための赤外線投光
手段及び受光手段を設け、これにより電気ヒーターをO
N/OFFするための回路を具備したことを特徴とする
道路反射鏡を提供するものである。
【0006】本発明の更に他の目的とする所は、投光手
段及び受光手段を反射鏡鏡面の近傍に設け、これにより
着氷雪検出時に電気ヒーター及びサーモスタットAを制
御し、該電気ヒーターのON/OFF作動を行うように
した道路反射鏡を提供するにある。
【0007】本発明の更に他の目的とする所は、反射鏡
の鏡面の裏面に電気ヒーターとサーモスタットA及びサ
ーモスタットBとを設置し、さらにその裏に断熱材を介
して鏡面と裏板とで一体化し、反射鏡鏡面の近傍に赤外
線投光器及び受光器を設け、これにより前記電気ヒータ
ーのON/OFF作動を行うようにした道路反射鏡を提
供するにある。
【0008】本発明の更に他の目的とする所は、反射鏡
の鏡面の裏に空隙をおいて、ゲル化蓄熱剤入り容器、電
気ヒーター、サーモスタットA、サーモスタットB、断
熱材及び裏板により一体化し、このヒーターのON/O
FF作動を反射鏡鏡面の近傍に設けた赤外線投光器及び
受光器により制御するようにした道路反射鏡を提供する
にある。
【0009】本発明の更に他の目的とする所は、ステン
レス鏡面と裏板との間に小許の間隙をおいてゲル化蓄熱
剤を容器又は密閉袋に封入して設け、その裏側に断熱材
を配置し、鏡面と裏板との間に一体化した反射鏡におい
て、面状の電気ヒーターを蓄熱剤入り容器又は密閉袋の
裏側に設け、サーモスタットA、サーモスタットBとを
鏡面の背面及び電気ヒーターの表側又は裏側に設け、反
射鏡面の近傍外側に赤外線投光器及び受光器を設け、前
記投光器及び受光器により鏡面の着氷雪を検出して前記
電気ヒーターをオン・オフする電気制御回路を具備して
成る道路反射鏡を提供するにある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について更に詳細
に説明する。図1は、本発明の反射鏡の要部を断面と
し、反射鏡を支柱に取付けた状態を示す一部切欠断面図
である。図1において、1はステンレス製鏡面であり、
2はその上方に突設したフードである。鏡面1と裏板3
との間に蓄熱剤入り容器4を封入する。容器4内に封入
する蓄熱剤5は潜熱蓄熱剤でも顕熱蓄熱剤の何れでもよ
い。
【0011】本発明においては、蓄熱剤入り容器4の背
面に電気ヒーター6と断熱材7を設けて一体化する。8
は鏡面と蓄熱剤入り容器4との間に設けた空隙である。
本発明においては、サーモスタットA9とサーモスタッ
トB10とを容器4の前後に設け、赤外線投光器11と受光
器12とをフード2の上方に設ける。13は投光器11と受光
器12との支持部である。鏡面の裏板3は支持金具14及び
連結金具15及び締付金具16により支柱17に取付ける。18
は位置決め用止金である。
【0012】図2は本発明の反射鏡の電気制御回路を示
す図である。図2において、19は電源でこれが投光器11
に接続されて、投光器11により投光すると反射鏡の鏡面
1で反射した光が受光器12に入る。20は受光器12の電源
であり、受光器12はサーモスタット9を介して電気ヒー
ター6に接続され、更に他のサーモスタット10が電源20
とサーモスタット9との間に介挿され、鏡面の氷雪の付
着状況を検知して回路を開閉するよう構成する。
【0013】本発明の投光手段としては赤外線方式のも
のが、他への妨害を与えにくく、又他からの妨害を受け
にくい点で有利である。具体的な波長としては0.7 μm
程度の近赤外線等が用いられる。投光手段の発振周波数
600 kHz、副搬送波が37.5kHz程度のものが、外部
光からの妨害を受けにくく好ましい。その指向性として
は、鏡面中の広い割合での検知のため、開角40〜50°程
度と到達距離が約1m以上となるものが好ましい。
【0014】本発明の受光手段として通常用いられる受
光器は原発信周波数4MHz±20KHz程度のものが外
部からの妨害を受けにくく実用上好ましい。又、指向性
としては、中心軸より±20〜25°、検知距離1m以上の
ものが好ましい。赤外線投光手段、受光手段に使用され
る機器は、防塵、防水タイプの完全封止型のカバー手段
によってカバーされている方が長寿命化となる。投光
器、受光器は下向又は斜め下向に設置し、前面に防雪用
カバーをつけることが好ましい。
【0015】本発明に関する赤外線投光手段、受光手段
による検知方法について更に詳細に説明する。赤外線投
光手段、受光手段に用いる投光器、受光器は1個のケー
スに一緒に入れても別々でもよい。投光器、受光器は鏡
面(鏡面のR=2200〜3600mm)に対して0°〜30°の投
光角及び受光角を設定する。鏡面に着氷雪がない時は、
投光された赤外線は鏡面で正規反射するため、投光角度
と同じ角度に偏向し、通過する。鏡面にホコリが付着し
ても、鏡面として使用限界内であれば通過光量が低下す
ることになる。鏡面に着氷雪があると、1.0 μmの近赤
外線の投光光線は、氷雪では、吸収率が低いために氷雪
で乱反射され、受光器に乱反射入力があり、検知器で検
知する。投光器、受光器の発光、受光範囲は鏡面の2分
の1から3分の2程度の面積を検知できることが好まし
い。又、投光器、受光器は反射鏡の上部フードの近くに
取付けるが、鏡面視界の邪魔にならない位置に取付ける
ことが好ましい。
【0016】本発明の反射鏡の各部分について、更に詳
細に説明する。反射鏡の材質としては、メタクリル、強
化ガラス、ステンレスなどがあるが、伝熱のよいステン
レスが望ましい。ステンレスを研磨した鏡面を使用する
ことが一般的であるが、鏡面を反射率アップ、硬度アッ
プ、平滑性アップ及び耐蝕性アップのためにクロームメ
ッキを施すこともある。
【0017】上部のフードとしては、100 mm程度の長さ
が一般的に使用される。吹雪等の発生しやすい地域に
は、フードの長さを2〜3倍に長くし、鏡面前方の風速
を減ずることを行うことがある。
【0018】電気ヒーターは面状で、鏡面の大きさと同
じ大きさがよい。又鏡面はアールがついているので、ア
ールに合わせて設置できるよう柔軟な形状がよい。布に
一定間隔でヒーター線を布設し、固定して使用される
が、ヒーターの間隔をあまり広くすると温度むらが発生
するため、20〜50mm程度が好ましい。
【0019】ヒーターの容量としては反射鏡の面積当り
0.02〜0.1 W/cm2 程度とする。ヒーターを通電する電
源としては、商用の100 V又は200 V、太陽光発電機、
風力発電機、バッテリー、エンジン発電機でも使用可能
である。
【0020】蓄熱剤としては融点−40℃〜+15℃程度で
よく、又、面積としては鏡面サイズ600 mmφ、800 mm
φ、1000mmφ、600 mm×450 mm、800 mm×600 mmのミラ
ーにおいて、鏡面の大きさに合わせた形状の袋に入れ
る。蓄熱剤の厚さとしては7mm〜25mm程度のものを使用
する。
【0021】大きい面積に対して、厚さが大変うすいの
で、袋は一定距離間隔で仕切りをつけることが好まし
い。又、振動や垂下防止のために蓄熱剤はゲル化して使
用する。断熱材としては、発泡スチロール、発泡ポリウ
レタン、グラスウールなどを使用する。
【0022】但し、独立発泡方式でないものの使用時
は、全体を防水袋に入れて使用する。鏡面のすぐ裏に伝
熱緩衝のための空隙を確保するが、この空隙保持材とし
ては、網目構造材を使用する。網目の大きさは10〜40mm
□程度で、厚さは7〜20mm程度のものがよい。材質とし
ては軟質で発泡体で独立気泡のプラスチックがよい。ヒ
ーターを制御するサーモスタットAとしては、ヒーター
が過熱したときに温度の過昇防止用として、+10〜15℃
にて、ヒーターへの通電をストップさせる安全装置用と
して使用する。又、もうひとつ別個にマイナス気温に低
下したとき、電気ヒーターを通電するサーモスタットB
を設置することもある。
【0023】
【発明の効果】本発明の道路反射鏡によれば、着氷雪防
止用として、省電力使用で着氷雪防止となるため、大変
有効な方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を実施した反射鏡を支柱に取付
けた様子を示す要部を断面とした一部切欠断面図であ
る。
【図2】図2は投光器、受光器、電気ヒーター、サーモ
スタットA、サーモスタットBとを結ぶブロックダイヤ
グラムである。
【符号の説明】 1 鏡面 2 フード 3 裏板 4 蓄熱剤入り容器 5 蓄熱剤 6 電気ヒーター 7 断熱材 8 空隙 9 サーモスタットA 10 サーモスタットB 11 赤外線投光器 12 受光器 13 支持部 14 支持金具 15 連結金具 16 締付金具 17 支柱 18 止金 19 電源 20 電源
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年2月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 道路反射鏡
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は交通安全のために使
用する道路反射鏡への着氷雪防止手段を施した道路反射
鏡に関し、鏡面の着氷雪を赤外線センサーで直接検知
し、この検知信号により、電気ヒーターを制御すること
で鏡面への着氷雪を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般の道路反射鏡は寒冷の時期の早朝に
鏡面が曇り、役立たない。特許第2098945 号(特公平5
−84764 号)、特許第2110002 号(特公平6−41683
号)では道路反射鏡の裏面に不凍液による蓄熱材と断熱
材とを入れ反射鏡と裏板とで一体化し、曇りを防止する
ことが実用化され、次第に普及するようになって来てい
る。しかし、冬期に真冬日になる地方や多降雪な地域に
あっては、鏡面に着氷雪し、反射鏡の役目をしないこと
がある。従来の反射鏡の着氷雪防止方法としては、旅客
鉄道のプラットホームなどには反射鏡の鏡体と裏板の間
に電気ヒーターを入れ、商用電力より受電し、10〜20℃
のサーモスタットを介して電気ヒーターを通電すること
により加温する方法が使用されている。このヒーター方
式では鏡面への着氷雪に関係なく、電気ヒーターを通電
するために、電力使用料が高価になる問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかるこれま
での道路反射鏡の問題点を解決することを目的として考
えられたもので、具体的には、道路反射鏡に着氷雪があ
ることを検出し、検出時にのみヒーターを通電する省エ
ネルギー方式の道路反射鏡を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる課題を
解決するために鋭意研究した結果、道路反射鏡のそばに
赤外線投光手段と受光手段を用いることが有効であるこ
とを見い出し、本発明に到達したものである。
【0005】即ち、本発明は道路反射鏡の鏡面の裏面に
熱の伝熱を緩衝する空隙を設けてゲル化蓄熱剤を密封袋
に入れて設置し、次に面状の電気ヒーターを設置し、さ
らに断熱材を密着配置し、鏡面と裏体とで一体化した道
路反射鏡において、着氷雪を検出するための赤外線投光
手段と受光手段とを設け、これにより電気ヒーターをオ
ン・オフするための回路を具備したことを特徴とする道
路反射鏡を提供するものである。
【0006】本発明の更に他の目的とする所は、投光手
段及び受光手段を反射鏡鏡面の近傍に設け、これにより
着氷雪検出時に電気ヒーターを制御し、該電気ヒーター
のオン・オフ作動を制御する手段を具備した道路反射鏡
を提供するにある。
【0007】本発明の更に他の目的とする所は、反射鏡
の鏡面の裏面に電気ヒーターと過昇防止用サーモスタッ
トAを設置し、さらにその裏に断熱材を介して鏡面と裏
板とで一体化し、反射鏡鏡面の近傍に赤外線投光器及び
受光器を設け、これにより前記電気ヒーターのオン・オ
フ作動を行うようにした道路反射鏡を提供するにある。
【0008】本発明の更に他の目的とする所は、反射鏡
の鏡面の裏に設けた空隙をおいて、ゲル化蓄熱剤入り容
器、電気ヒーター、過昇防止用サーモスタットA及び負
気温になったときに加熱するためのサーモスタットB、
断熱材及び裏板により一体化し、このヒーターのオン・
オフ作動を反射鏡鏡面の近傍に設けた赤外線投光器及び
受光器により制御するようにした道路反射鏡を提供する
にある。
【0009】本発明の更に他の目的とする所は、ステン
レス鏡面と裏板との間に小許の間隙を設けてこれにゲル
化蓄熱剤を容器又は密閉袋に封入して設け、その裏側に
断熱材を配置し、鏡面と裏板との間を一体化した反射鏡
において、面状の電気ヒーターを蓄熱剤入り容器又は密
閉袋の表側又は裏側に設け、過昇防止用サーモスタット
A、負気温になったときに加熱するためのサーモスタッ
トBとを鏡面の背面及び電気ヒーターの表側又は裏側に
設け、反射鏡面の近傍外側に赤外線投光器及び受光器を
設け、前記投光器及び受光器により鏡面の着氷雪を検出
して前記電気ヒーターをオン・オフする電気制御回路を
具備して成る道路反射鏡を提供するにある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について更に詳細
に説明する。図1は、本発明の反射鏡の要部を断面と
し、反射鏡を支柱に取付けた状態を示す一部切欠断面図
である。図1において、1は鏡面であり、2はその上方
に突設したフードである。鏡面1と裏板3との間に蓄熱
剤入り容器4を封入する。容器4内に封入する蓄熱剤5
は潜熱蓄熱剤でも顕熱蓄熱剤の何れでもよい。
【0011】本発明においては、蓄熱剤入り容器4、電
気ヒーター6と断熱材7を設けて一体化する。8は鏡面
と蓄熱剤入り容器4との間に設けた空隙である。本発明
においては、過昇防止用サーモスタットA9と負気温に
なったときに加熱するためのサーモスタットB10とを容
器4の前後に設け、赤外線投光器11と受光器12とをフー
ド2の上方に設ける。13は投光器11と受光器12との支持
部である。鏡面の裏板3は支持金具14及び連結金具15及
び締付金具16により支柱17に取付ける。18は位置決め用
止金である。
【0012】図2は本発明の反射鏡の電気制御回路を示
す図である。図2において、19は電源でこれが投光器11
に接続されて、投光器11により投光すると反射鏡の鏡面
1で反射した光が受光器12に入る。20は受光器12の電源
であり、受光器12はサーモスタット9を介して電気ヒー
ター6に接続され、更に他のサーモスタット10が電源20
とサーモスタット9との間に介挿され、鏡面の氷雪の付
着状況を検知して回路を開閉するよう構成する。
【0013】本発明の投光手段としては赤外線方式のも
のが、他への妨害を与えにくく、又他からの妨害を受け
にくい点で有利である。具体的な波長としては0.7 μm
程度の近赤外線等が用いられる。投光手段の発振周波数
600 kHz、副搬送波が37.5kHz程度のものが、外部
光からの妨害を受けにくく好ましい。その指向性として
は、鏡面中の広い割合での検知のため、開角40〜50°程
度と到達距離が約1m以上となるものが好ましい。
【0014】本発明の受光手段として通常用いられる受
光器は原発信周波数4MHz±20KHz程度のものが外
部からの妨害を受けにくく実用上好ましい。又、指向性
としては、中心軸より±20〜25°、検知距離1m以上の
ものが好ましい。赤外線投光手段、受光手段に使用され
る機器は、防塵、防水タイプの完全封止型のカバー手段
によってカバーされている方が長寿命化となる。投光
器、受光器は下向又は斜め下向に設置し、前面に防雪用
カバーをつけることが好ましい。
【0015】本発明に関する赤外線投光手段、受光手段
による検知方法について更に詳細に説明する。赤外線投
光手段、受光手段に用いる投光器、受光器は1個のケー
スに一緒に入れても別々でもよい。投光器、受光器は鏡
面(鏡面のR=2200〜3600mm)に対して0°〜30°の投
光角及び受光角を設定する。鏡面に着氷雪がない時は、
投光された赤外線は鏡面で正規反射するため、投光角度
と同じ角度に偏向し、通過する。鏡面にホコリが付着し
ても、鏡面として使用限界内であれば通過光量が低下す
ることになる。鏡面に着氷雪があると、1.0 μmの近赤
外線の投光光線は、氷雪では、吸収率が低いために氷雪
で乱反射され、受光器に乱反射入力があり、検知器で検
知する。投光器、受光器の発光、受光範囲は鏡面の2分
の1から3分の2程度の面積を検知できることが好まし
い。又、投光器、受光器は反射鏡の上部フードの近くに
取付けるが、鏡面視界の邪魔にならない位置に取付ける
ことが好ましい。
【0016】本発明の反射鏡の各部分について、更に詳
細に説明する。反射鏡の材質としては、メタクリル、強
化ガラス、ステンレスなどがあるが、蓄熱剤を入れた容
器を使用するときは、伝熱のよいステンレスが望まし
い。ステンレスを研磨した鏡面を使用することが一般的
であるが、鏡面を反射率アップ、硬度アップ、平滑性ア
ップ及び耐蝕性アップのためにクロームメッキを施すこ
ともある。
【0017】上部のフードとしては、100 mm程度の長さ
が一般的に使用される。吹雪等の発生しやすい地域に
は、フードの長さを2〜3倍に長くし、鏡面前方の風速
を減ずることを行うことがある。
【0018】電気ヒーターは面状で、鏡面の大きさと同
じ大きさがよい。又鏡面はアールがついているので、ア
ールに合わせて設置できるよう柔軟な形状がよい。布に
一定間隔でヒーター線を布設し、固定して使用される
が、ヒーターの間隔をあまり広くすると温度むらが発生
するため、20〜50mm程度が好ましい。
【0019】ヒーターの容量としては反射鏡の面積当り
0.02〜0.1 W/cm2 程度とする。ヒーターを通電する電
源としては、商用の100 V又は200 V、太陽光発電機、
風力発電機、バッテリー、エンジン発電機でも使用可能
である。
【0020】蓄熱剤としては融点−40℃〜+15℃程度で
よく、又、面積としては鏡面サイズ600 mmφ、800 mm
φ、1000mmφ、600 mm×450 mm、800 mm×600 mmのミラ
ーにおいて、鏡面の大きさに合わせた形状の袋に入れ
る。蓄熱剤の厚さとしては7mm〜25mm程度のものを使用
する。
【0021】大きい面積に対して、厚さが大変うすいの
で、袋は一定距離間隔で仕切りをつけることが好まし
い。又、振動や垂下防止のために蓄熱剤はゲル化して使
用する。断熱材としては、発泡スチロール、発泡ポリウ
レタン、グラスウールなどを使用する。
【0022】但し、独立発泡方式でないものの使用時
は、全体を防水袋に入れて使用する。鏡面のすぐ裏に伝
熱緩衝のための空隙を確保するが、この空隙保持材とし
ては、網目構造材を使用する。網目の大きさは10〜40mm
□程度で、厚さは7〜20mm程度のものがよい。材質とし
ては軟質で発泡体で独立気泡のプラスチックがよい。ヒ
ーターを制御する過昇防止用サーモスタットAとして
は、ヒーターが過熱したときに温度の過昇防止用とし
て、+10〜15℃にて、ヒーターへの通電をストップさせ
る安全装置用として使用する。又、もうひとつ別個に雰
囲気がマイナス気温に低下したとき、電気ヒーターを通
電する負気温になったときに加熱するためのサーモスタ
ットBを更に設置することが好ましい。
【0023】
【発明の効果】本発明の道路反射鏡によれば、着氷雪防
止用として、省電力使用で着氷雪防止となるため、大変
有効な方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を実施した反射鏡を支柱に取付
けた様子を示す要部を断面とした一部切欠断面図であ
る。
【図2】図2は投光器、受光器、電気ヒーター、サーモ
スタットA、サーモスタットBとを結ぶブロックダイヤ
グラムである。
【符号の説明】 1 鏡面 2 フード 3 裏板 4 蓄熱剤入り容器 5 蓄熱剤 6 電気ヒーター 7 断熱材 8 空隙 9 サーモスタットA 10 サーモスタットB 11 赤外線投光器 12 受光器 13 支持部 14 支持金具 15 連結金具 16 締付金具 17 支柱 18 止金 19 電源 20 電源

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鏡面の反射鏡であって、反射
    鏡の近傍に赤外線投光器、受光器を設置し、鏡面と裏板
    の間に面状電気ヒーターとサーモスタットAとを内蔵す
    る道路反射鏡において、投光器、受光器からの着氷雪検
    知信号とサーモスタットAとにより、電気ヒーターを通
    電制御することを特徴とする道路反射鏡。
  2. 【請求項2】 ステンレス鏡面の反射鏡であって、反射
    鏡の近傍に赤外線投光器、受光器を設置し、鏡面と裏板
    の間に電気ヒーター、サーモスタットA、サーモスタッ
    トB及び断熱材を内蔵する道路反射鏡において、投光
    器、受光器からの着氷雪検知信号と、サーモスタットA
    及びサーモスタットBとにより電気ヒーターを通電制御
    することを特徴とする道路反射鏡。
  3. 【請求項3】 ステンレス鏡面の反射鏡であって、反射
    鏡の近傍に赤外線投光器、受光器を設置し、鏡面と裏板
    との間に空隙保持材、電気ヒーター、ゲル化蓄熱剤入り
    容器を設置し、投光器、受光器からの着氷雪検知信号と
    サーモスタットA、サーモスタットBにより電気ヒータ
    ーを通電制御することを特徴とする道路反射鏡。
  4. 【請求項4】 ステンレス鏡面と裏板との間に小許の間
    隙をおいてゲル化蓄熱剤を容器又は密閉袋に封入して設
    け、その裏側に断熱材を配置し、鏡面と裏板との間に一
    体化した反射鏡において、面状の電気ヒーターを蓄熱剤
    入り容器又は密閉袋の裏側に設け、サーモスタットA、
    サーモスタットBとを鏡面の背面及び電気ヒーターの表
    側又は裏側に設け、反射鏡面の近傍外側に赤外線投光器
    及び受光器を設け、前記投光器及び受光器により鏡面の
    着氷雪を検出して前記電気ヒーターをオン・オフする電
    気制御回路を具備して成ることを特徴とする道路反射
    鏡。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011083580A1 (ja) * 2010-01-08 2011-07-14 積水樹脂株式会社 防曇性道路反射鏡
EP2085520A3 (en) * 2008-02-04 2012-11-07 Dino Moschini Road mirror with heating and alarms

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