JPH10317239A - 複合加工糸条 - Google Patents

複合加工糸条

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JPH10317239A
JPH10317239A JP12184597A JP12184597A JPH10317239A JP H10317239 A JPH10317239 A JP H10317239A JP 12184597 A JP12184597 A JP 12184597A JP 12184597 A JP12184597 A JP 12184597A JP H10317239 A JPH10317239 A JP H10317239A
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cross
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center
section
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JP12184597A
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Yukito Taniguchi
幸仁 谷口
Satoshi Hiraga
平賀  敏
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着用時に於ける接触冷感が小さくて保温感に
優れ、適度の光沢感やドレープ感等の美観性に富み、湿
潤時の摩擦堅牢度や摩耗性に優れた秋冬下衣衣料用糸条
及び布帛の提供。 【解決手段】 再生セルロース長繊維糸条とポリエステ
ル長繊維糸条との複合加工糸であって、再生セルロース
長繊維が25〜50重量%、ポリエステル長繊維が75
〜50重量%であり、かつ、複合加工糸断面の重心Gと
再生セルロース長繊維単糸断面の重心Anとの平均距離
C及び複合加工糸断面の重心Gとポリエステル長繊維単
糸断面の重心Biとの平均距離EがC<Eの関係であ
り、しかも、複合加工糸の開繊率が60〜90%である
ことを特徴とする複合加工糸条、及び該複合加工糸条か
らなる布帛。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、秋冬期用のインナ
ー、肌着等に供される糸条及び各種下衣衣料用布帛に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、再生セルロース長繊維糸条と
ポリエステル長繊維糸条とを複合加工し、光沢やドレー
プ性などの美観性と吸汗透湿性等の性能をもたせた糸条
がインナーや肌着等の各種下衣衣料用布帛に利用されて
いる。このような複合加工糸条を得る方法として、例え
ば、2種類の異なる糸条を撚糸した合撚糸がある。この
合撚糸は撚りにより単糸同士が緻密構造となるため、糸
条のふくらみがなく、空気層による断熱効果が著しく低
下し、着用時の接触冷温感及び保温性に劣ることから、
秋冬期用のインナーや肌着等の下衣衣料には不向きであ
る。
【0003】また、エアー混繊や特開平9−3740号
公報に記載されるエアー混繊後仮撚等の方法により単糸
を均一に交絡させた複合加工糸条及びカバーリング等の
方法によりポリエステル長繊維を芯に再生セルロース長
繊維を鞘にした複合加工糸条がある。これらの糸条は、
表面品位、ふくらみ感の点ではほぼ満足できるが、表面
に多くのセルロース繊維が露出しているため着用時の接
触冷感が高く、秋冬期用のインナーや肌着等の下衣衣料
には不向きであった。また、表面に多くのセルロース繊
維が露出しているため、濃色品の多い秋冬期用のインナ
ーや肌着等の下衣衣料では湿潤摩擦堅牢度や摩耗性等の
物性的欠点が残るという問題点もあった。
【0004】秋冬期用のインナーや肌着等の下衣衣料布
帛に供される糸条としては他に、ポリエステル長繊維の
嵩高捲縮加工糸が用いられている。これらの糸条はバル
キー性に富んでおり、糸条内部に多くの空気を含むこと
から断熱効果による保温性は満足できるが、ドレープ性
や制電性に劣ることからポリエステル長繊維の嵩高捲縮
加工糸100%使いの布帛は殆どなく、綿等のセルロー
ス繊維糸条との低混率交編や制電加工等の後加工処理に
より問題点の解消を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、着用時の接
触冷感を抑えて保温感が向上した糸条で、適度なドレー
プ性やバルキー性があり、且つ、摩擦堅牢度及び摩耗性
が向上したインナー等の下衣衣料用布帛に供する有用な
糸条を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
について鋭意検討の結果、本発明に到達した。すなわ
ち、本発明は、ポリエステル長繊維糸条と再生セルロー
ス長繊維糸条との複合加工糸条であって、上記ポリエス
テル長繊維糸条が75〜50重量%、上記再生セルロー
ス長繊維糸条が25〜50重量%であり、且つ、複合加
工糸条の断面の重心Gと再生セルロース長繊維糸条の各
単糸断面の重心An との平均距離Cと、複合加工糸の断
面の重心Gとポリエステル長繊維糸条の各単糸断面の重
心Bi との平均距離EとがC<Eの関係であり、しか
も、複合加工糸条の開繊率が60〜90%であることを
特徴とする複合加工糸条、であり、また、該複合加工糸
条からなる布帛、である。
【0007】本発明に用いるポリエステル長繊維糸条と
は、分子鎖中にエチレンテレフタレート繰り返し単位を
好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル
%以上、特に好ましくは95モル%以上含むポリエステ
ルを溶融紡糸して得られる長繊維糸条のことをいい、そ
の形態は原糸、加工糸のいずれであってもよい。本発明
に用いるポリエステル長繊維糸条は、ポリエチレンテレ
フタレートが好適であるが、15モル%未満の割合で他
の共重合成分を含んでいても差し支えない。このような
他の共重合成分としては、例えば、イソフタル酸、フタ
ル酸、シュウ酸、コハク酸、スルホイソフタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸、ジフェニルメタンジカルボン酸、
ジフェニスルホンジカルボン酸、アジピン酸、オキシ安
息香酸、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル等が挙げられる。
【0008】本発明に用いるポリエステル長繊維糸条
は、纎度や単糸(フィラメント)数、単糸の断面形状も
特に限定されるものではない。下衣衣料用布帛としての
消費物性や糸条の加工性を考えるとトータル纎度は20
〜150デニールが好ましく、さらに好ましくは50〜
100デニールで、単糸纎度は0.1〜5デニールが好
ましく、さらに好ましくは1〜3デニールである。
【0009】単糸の断面形状は、通常の丸断面や偏平の
ものより、W断面、C断面、L断面、V断面、Y断面、
中空断面といわれるような異型断面の方が、複合加工後
の糸条にバルキー性が増し易く、空気層を形成する上で
より好ましい。本発明の複合加工糸条は、ポリエステル
長繊維が75〜50重量%、再生セルロース長繊維が2
5〜50重量%である。この複合加工糸条は、ポリエス
テル長繊維糸条が75重量%を超えるとドレープ性が損
なわれ、美観性に欠けるため好ましくない。再生セルロ
ース長繊維の混率割合が25〜50重量%であることが
重要である。再生セルロース長繊維の混率割合が50重
量%を超えると、ドレープ性は良好であるが、外部から
の圧力等による構造変化がし易く、接触冷感や物性的欠
点である湿潤摩擦堅牢度及び摩耗性等が解消されない。
【0010】本発明で用いる再生セルロース長繊維糸条
とは、パルプやコットンリンターを原料とするビスコー
ス法レーヨンや銅アンモニア法レーヨン等の長繊維糸条
のことをいい、その形態は原糸、加工糸のいずれであっ
てもよい。また、糸条の纎度や単糸(フィラメント)
数、断面形状も特に限定されるものではないが、下衣衣
料用布帛としての消費物性や糸の加工性を考えるとトー
タル纎度は15〜100デニールが好ましく、さらに好
ましくは30〜75デニールで、単糸の纎度は0.5〜
5デニールが好ましく、さらに好ましくは1〜3デニー
ルである。単糸の断面形状は、前記のポリエステル長繊
維と同様に、通常の○断面より、W断面やC断面、L断
面、V断面、Y断面のような異型断面の方が、複合加工
後の糸条にバルキー性が増し易く、空気層を形成する上
でより好ましい。
【0011】また、本発明の複合加工糸条は、ポリエス
テル長繊維糸条と再生セルロース長繊維糸条とがそれぞ
れ75〜50重量%と25〜50重量%であるととも
に、且つ、複合加工糸条の断面の重心Gとポリエステル
長繊維糸条の各単糸断面の重心Biとの平均距離Eと、
及び複合加工糸条の断面の重心Gと再生セルロース長繊
維糸条の各単糸断面の重心Anとの平均距離CとがC<
Eの関係であることが必要である。
【0012】すなわち、本発明でいう複合加工糸条の断
面の重心Gと再生セルロース長繊維糸条の単糸断面の重
心Anと重心Gからの平均距離C及びその複合加工糸条
断面の重心Gとポリエステル長繊維糸条の単糸断面の重
心Biとの平均距離EがC<Eの関係の場合、再生セル
ロース長繊維糸条が複合加工糸条の内部に多く存在し、
ポリエステル長繊維が表面に多く存在する構造となり、
着用時の接触冷感や物性的欠点である湿潤摩擦堅牢度及
び摩耗性等が解消されることになる。
【0013】しかし、CとEの関係がC=EやC>Eの
場合は、再生セルロース長繊維糸条が複合加工糸条の表
面に多く露出することになり、着用時の接触冷感や物性
的欠点である湿潤摩擦堅牢度及び摩耗性等が解消されな
い。本発明でいう複合加工糸条の断面の重心とは、複合
加工糸条の最外周で相隣接する単糸の外接線で囲まれた
断面における中心点のことを意味し、複合加工糸条を構
成する単糸の位置関係を説明するための基準点である。
本発明では糸条の一番外側にある相隣接する単糸の外接
線からなる多角形を複合加工糸条の断面として考える
が、この多角形の中心点は簡単に求めることができない
ので、断面の重心を画像解析の方法によって求め中心点
とした。また、各単糸の断面形状が異型の場合にも断面
の中心を求めるのは簡単でないので、中心点として上記
の画像解析の方法により断面の重心を求めた。
【0014】複合加工糸条の断面の重心と複合加工糸を
構成する各単糸の重心との距離は、図1のようにして画
像解析により求めたそれぞれの重心から作図的に求めた
ものである。さらに、本発明の複合加工糸条は、上記の
構造で、しかも、開繊率が60〜90%であることが必
要である。さらに70〜90%であることが、糸条のふ
くらみ感を満足させるためにより好ましい。複合加工糸
条の開繊率が60%未満であると、接触冷感が解消され
ず、また風合粗硬となり、保温感を得ることができな
い。複合加工糸条の開繊率が90%を超えると、空気層
が大きくなり保温感は向上するが、複合加工糸条表面の
ループ毛羽による目面の汚さや、浮き出したループが引
っ掛かりひきつれる、いわゆるスナッグの発生があり、
使用に耐えられないものとなる。保温性で重要とされる
空気の層を糸条内部にもたせ、断熱効果を向上させるこ
とで、保温感が得られる。
【0015】本発明の複合加工糸条は、どのような方法
で製造されてもよく、例えばカバーリング機を用いたカ
バーリング方法によるもの、高速流体噴射ノズルを用い
て2種類の異なる糸条をエアー交絡後仮撚加工する複合
仮撚法により、それぞれの捲縮度合によって一方が他方
をカバーするような構造にしたもの、または、2種類の
伸度の異なる糸条をエアー交絡後仮撚加工する伸度差複
合仮撚法により、伸度の大きな糸条を伸度の小さな糸条
に巻き付かせたもの、あるいは、高速流体噴射ノズルを
用いたエアー交絡法において、2種類の異なる糸条にフ
ィード差を付けて送り出すことにより一方が他方に巻き
付きカバーするもの等が挙げられる。
【0016】本発明の複合加工糸条の製造方法は、特に
エアー交絡後仮撚加工する複合仮撚法がより好ましい。
カバーリング方法等で製造するより、開繊率を60〜9
0%に保つことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体
的に説明する。なお、特性評価は、以下の方法で行って
いる。 複合加工糸条の物性 (1)複合加工糸条の断面の重心G 複合加工糸条を沸水処理後、トータルデニールの1/3
0グラムの荷重を掛けた状態で樹脂で固め、その断面を
写真撮影する。次に相隣接する2本の単糸断面側に外接
する直線の外側に複合加工糸条を構成する単糸が存在し
ないように接線を引く。接線で囲まれた多角形を見掛け
断面(複合加工糸条の断面)とし、その重心Gを画像解
析の方法により求める。 (2)単糸の重心An 、Bi 上記(1)の写真から、再生セルロース長繊維糸条を構
成するすべての単糸断面図を画像解析し、その重心An
、Bi を求める(n =1〜総単糸数)。 (3)平均距離C、E (1)で求めたG点から各単糸断面の重心An 、又はB
i 点までの距離GAn、又はGBi を測定し、その平均
距離C’、又はE’を次式により算出する。
【0018】C’=(GA1 +GA2 +・・・+GAn
)/n (n =1〜総単糸数) E’=(GB1 +GB2 +・・・+Gi )/i (i =1
〜総単糸数) 次に、糸長方向に1mm間隔で25ヶ所の断面を採取
し、各平均距離C’、又はE’を求め、さらに平均した
ものの総平均距離をC、又はEとする。 C=(C1 ’+C2 ’+・・・+C25’)/25 E=(E1 ’+E2 ’+・・・+E25’)/25 (4)開繊性 複合加工糸条を沸水処理後、トータルデニールの1/3
0グラムの荷重を掛けた状態で樹脂で固め、その断面を
写真撮影する。次に2本の単糸断面側に外接する直線の
外側に単糸が存在しないように、順次、線を引く。得ら
れた多角形の図形の見掛け断面積(複合加工糸条の断面
積;P)と、各単糸断面積の総和(p)とを計測し、下
記の式にて算出した。
【0019】開繊率(%)=(P−p)/P×100 さらに、糸長方向に1mm間隔で25カ所の断面につい
ても上記同様に開繊率をすべて算出する。 布帛の物性 布帛試料片の作成は、複合加工糸条を、26ゲージのダ
ブル編機でフライス組織にて編成後、通常のリラックス
精練、170℃ヒートセットする。次いで、分散染料に
てポリエステル長繊維糸条を、反応染料にて銅アンモニ
ア法レーヨン長繊維を一浴二段法で染色加工し、乾燥、
仕上げセットし、布帛試料片とした。 (5)接触冷温感 20℃65%RH環境下で、精密迅速熱物性測定装置
(カトーテック(株)製、商品名、KES−F7−サー
モラボ2型)を使用し、熱を蓄えた銅板(貯熱板)に布
帛試料片を接触させ、その熱量が布帛試料片に移動する
熱流のピーク値(最大熱流束Qmax)を測定する。熱
源板(5cm×5cm)を室温プラス10℃にセット
し、貯熱板(3cm×3cm)に接触させ、熱を与え
る。
【0020】その後、布帛試料片(7cm×7cm)を
発泡スチロール製の試料台(10cm×10cm)に置
き、貯熱板をその上にすばやく重ね置きし、Qmax値
を読み取り、測定布帛試料片3枚の平均値から次式によ
り算出する。この時のセット圧力は10g/cm2 とす
る。ピーク値が大きいほど接触冷感があり、秋冬期の着
用時ではおよそ100W/m2 ・℃以下で冷感なしと感
じられる。
【0021】接触冷温感=Qmax×10000/10
(W/m2 ・℃) (6)ドレープ性 20℃65%RH環境下で、ドレープ試験機を使用し、
直径25.4cm(10インチ)の布帛試験片の中心に
直径10mmの孔を開け、布帛試験片の測定面を上にし
て、ドレープ試験機の試料台(直径12.7cm)の上
に置き、試験台を3回上下に振動させた後1分間放置し
て、その時のドレープ形状面積Adを布帛試験片の表裏
について測定し、次式によりドレープ係数を算出する。
さらに布帛試験片5枚の表裏の平均値で表す。一般的に
ドレープ係数が15.0以下が好ましい。
【0022】 ドレープ係数=(Ad −S1 )/(S2 −S1 ) ここで、Ad :布帛試験片のドレープ形状面積(垂直投
影面積)mm2 S1 :試料台の面積mm2 S2 :布帛試験片の面積mm2 (7)ふくらみ感 布帛試験片を、手触りの官能検査により10人のパネラ
ーにより評価した。
【0023】特開平9−3740号公報に記載されるよ
うな、従来のエアー混繊仮撚法で得られた複合加工糸条
(比較例6)のややふくらみ感に欠けるものを基準とし
て、優れるものを2点、どちらともいえないものを1
点、劣るものを0点として総合点で評価した。 (8)表面品位 布帛試験片を視覚による官能検査で10人のパネラーに
より評価した。特開平9−3740号公報に記載される
ような、従来のエアー混維仮撚法で得られた複合加工糸
条(比較例6)の表面品位を基準として、一対比較によ
り評価し、下記3ランクで示した。 ○:7人以上が同等と判断 △:4〜6人が同等と判断 ×:0〜3人が同等と判断 (9)湿摩擦堅牢度 JIS−L−0849の摩擦に対する染色堅牢度試験方
法に準じて行い、湿摩擦堅牢度はJIS−L−0801
の染色堅牢度試験の汚染判定にて表示する。 (10)耐摩耗性(スナッグ) JIS−L−1058スナッグ試験方法(D−4法、サ
ンドペーパー法)に準じて行う。ただし、サンドペーパ
ーの粗さを40メッシュから180メッシュに変更して
いる。スナッグ判定はJIS−L−1058の付図2の
スナッグ判定用標準写真により表示する。
【0024】
【実施例1】仮撚加工機{村田機械(株)製、商品名、
33H}により、ノズルとしてインターレースノズル
{阿波スピンドル(株)製、MK−II−23タイプ}
を用い、再生セルロース長繊維糸条として50デニール
/30フィラメントの銅アンモニア法レーヨン長繊維、
ポリエステル長繊維糸条として75デニール/30フィ
ラメントのW型断面の糸条を用い、フィード率1.45
%、エアー圧1.5kg/cm2 でインターレース加工
をした後、DR=0.985倍、加工速度290m/
分、撚数2400T/m、ヒーター温度190℃で仮撚
加工した。
【0025】得られた複合加工糸条を、布帛試験片と
し、特性評価した結果を表1に示す。
【0026】
【実施例2】再生セルロース長繊維糸条として、銅アン
モニア法レーヨン長繊維の30デニール/24フィラメ
ント、ポリエステル長繊維糸条として50デニール/3
0フィラメントのW型断面のものを用いた以外は、実施
例1と同様にして仮撚加工し、布帛試験片とし、評価し
た。この結果を表1に示す。
【0027】
【実施例3】ポリエステル長繊維糸条として65デニー
ル/24フィラメントの中空断面のものを用いた以外
は、実施例1と同様にして仮撚加工し、布帛試験片と
し、評価した。 この結果を表1に示す。
【0028】
【実施例4】再生セルロース長繊維糸条として、銅アン
モニア法レーヨン長繊維40デニール/24フィラメン
トを用いた以外は、実施例1と同様にして仮撚加工し、
布帛試験片とし、評価した。この結果を表1に示す。
【0029】
【実施例5】ポリエステル長繊維糸条として75デニー
ル/36フィラメントの丸型断面の糸条を用いた以外
は、実施例1と同様にして仮撚加工し、布帛試験片と
し、評価した。この結果を表1に示す。
【0030】
【比較例1】タスランノズル{日本ヘバーライン(有)
製、T312Kタイプ}を用い、エアー加工機{村田機
械(株)製、商品名、335}により、再生セルロース
長繊維糸条として、75デニール/45フィラメントの
銅アンモニア法レーヨン長繊維をフィード率が5%、ポ
リエステル長繊維糸条として50デニール/30フィラ
メントのW型断面ポリエステル長繊維をフィード率が1
5%で供給し、エアー圧7.0kg/cm2 で、タスラ
ン加工をした後、仮撚加工機{村田機械(株)製、商品
名、33H}でDR=0.985倍、加工速度290m
/分、撚数2400T/M、ヒーター温度160℃で仮
撚加工した。得られた複合加工糸条を布帛試験片とし、
評価した。この結果を表1に示す。
【0031】
【比較例2】20デニール/12フィラメントの銅アン
モニア法レーヨン長繊維と75デニール/30フィラメ
ントのW型断面ポリエステル長繊維とを用いた以外は、
実施例1と同様にして仮撚加工し、布帛試験片とし、評
価した。結果を表1に示す。
【0032】
【比較例3】タスランノズル{(有)日本ヘバーライン
製、T312Kタイプ}を用い、エアー加工機{村田機
械(株)製、商品名、335}により、50デニール/
30フィラメントの銅アンモニア法レーヨン長繊維をフ
ィード率15%、65デニール/24フィラメントの中
空断面ポリエステル長繊維をフィード率5%で供給し、
エアー圧7.0kg/cm2 でタスラン加工をした後、
仮撚加工機{村田機械(株)製、商品名、33H}でD
R=0.985倍、加工速度290m/分、撚数240
0T/M、ヒーター温度160℃で仮撚加工した。得ら
れた複合加工糸条を布帛試験片とし、評価した。結果を
表1に示す。
【0033】
【比較例4】DTB撚糸機{(株)石川製作所製、商品
名}により、50デニール/30フィラメントの銅アン
モニア法レーヨン長繊維と、65デニール/24フィラ
メントの中空断面ポリエステル長繊維の捲縮加工糸とを
Z−500T/mで撚糸した。この複合加工糸条を布帛
試験片とし、評価した。この結果を表1に示す。
【0034】
【比較例5】タスランノズル{(有)日本ヘバーライン
製、T312Kタイプ}を用い、エアー加工機{村田機
械(株)製、商品名、335}により、再生セルロース
長繊維糸条として、銅アンモニア法レーヨン長繊維40
デニール/24フィラメントをフィード率を5%、75
デニール/30フィラメントのW型断面ポリエステル長
繊維をフィード率を15%で供給し、エアー圧7.0k
g/cm2 でタスラン加工をした後、仮撚加工機{村田
機械(株)製、商品名、33H}でDR=0.985
倍、加工速度290m/分、撚数2400T/M、ヒー
ター温度190℃で仮撚加工した。この複合加工糸条を
布帛試験片とし、評価した。この結果を表1に示す。
【0035】
【比較例6】仮撚加工機{村田機械(株)製、商品名、
33H}により、50デニール/30フィラメントの銅
アンモニア法レーヨン長繊維と30デニール/6フィラ
メントの丸型断面ポリエステル長繊維とをフィード率
1.7%、エアー圧1.5kg/cm2 でインターレー
ス加工をした後、DR=0.98倍、加工速度290m
/分、撚数2400T/M、ヒーター温度180℃で仮
撚加工した。この複合加工糸条を布帛試験片とし、評価
した。この結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の複合加工糸条及び該複合加工糸
条からなる布帛は、従来のものと較べ、着用時に於ける
接触冷感が小さく、保温感に優れるものである。さら
に、適度の光沢感やドレープ感等の美観性に富むもので
あり、糸条表面を多くのポリエステル長繊維糸条が覆っ
ており、バルキー性を有することから再生セルロース長
繊維糸条の物性的欠点を補い、湿潤時の摩擦堅牢度や摩
耗性に優れた素材で、秋冬下衣衣料用として有用な素材
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合加工糸条の外椄線に囲まれた断面
を模式的に示す説明図。
【符号の説明】 ○; 再生セルロース長繊維糸条の単糸断面 ◎; ポリエステル長繊維糸条の単糸断面 ・; 複合加工糸条の断面の重心G ×; 各単糸の重心An、Bi A1 〜A 4; 再生セルロース長繊維糸条の単糸断面の
重心 B1 〜B 8; ポリエステル長繊維糸条の単糸断面の重
心 1; 外椄線 2; 重心Gからポリエステル長繊維糸条の単糸断面の
重心までの距離 3; 重心Gから再生セルロース長繊維糸条の単糸断面
の重心までの距離

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル長繊維糸条と再生セルロー
    ス長繊維糸条との複合加工糸条において、上記ポリエス
    テル長繊維糸条が75〜50重量%、上記再生セルロー
    ス長繊維糸条が25〜50重量%であり、かつ、複合加
    工糸の断面の重心Gと再生セルロース長繊維糸条の各単
    糸断面の重心An との平均距離Cと、複合加工糸の断面
    の重心Gとポリエステル長繊維糸条の各単糸断面の重心
    Bi との平均距離EとがC<Eの関係であり、しかも、
    複合加工糸条の開繊率が60〜90%であることを特徴
    とする複合加工糸条。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の複合加工糸条からなるこ
    とを特徴とする布帛。
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