JPH10317227A - セルロースアセテート溶液 - Google Patents

セルロースアセテート溶液

Info

Publication number
JPH10317227A
JPH10317227A JP12435397A JP12435397A JPH10317227A JP H10317227 A JPH10317227 A JP H10317227A JP 12435397 A JP12435397 A JP 12435397A JP 12435397 A JP12435397 A JP 12435397A JP H10317227 A JPH10317227 A JP H10317227A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cellulose acetate
solution
organic acid
metal salt
alkaline earth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP12435397A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroko Matsumura
宏子 松村
Takayuki Matsuoka
登行 松岡
Hajime Ito
元 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP12435397A priority Critical patent/JPH10317227A/ja
Publication of JPH10317227A publication Critical patent/JPH10317227A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロースアセテート繊維の紡糸工程におい
て、糸切れを発生させることのない安定したセルロース
アセテート溶液を提供する。 【解決手段】 セルロースアセテートを溶媒に溶解して
なる溶液に、下記化学式(I)式で示される構造を有す
る有機酸もしくは該有機酸のアルカリ金属塩を添加す
る。 【化1】 (式中、R1、R2はH(水素)またはC1〜C6の炭
化水素基を示し、R3は、Hまたはアルカリ金属を示
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、婦人衣料などに利
用されるセルロースアセテート繊維の紡糸工程などに用
いられるセルロースアセテート溶液に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースアセテート繊維は、他の合成
繊維にはない優れた発色性や、絹様の光沢感や、ドライ
な風合いなどを特徴として、婦人衣料分野を中心に広く
使用されているほか、煙草の吸い口のフィルターとして
も広く使用されている。このセルロースアセテート繊維
は、セルロースアセテートを低融点溶剤に溶解させて製
造したセルロースアセテート溶液を乾式紡糸することに
より得ることができる。このセルロースアセテート繊維
の紡糸工程においては、従来より糸切れ現象が問題とな
っている。セルロースアセテート繊維の場合、他の合成
繊維と異なり、紡糸工程での延伸比(紡糸ドラフト)を
大きくすることができないために、紡糸口金の吐出キャ
ピラリーの口径を小さくする必要がある。このため、紡
糸口金部分で、セルロースアセテート溶液中のゲルやそ
の他の不溶性異物等が原因となって、特に糸切れを起こ
しやすい。
【0003】これまでの研究では、溶液中の金属イオン
が糸切れの原因とされ、この糸切れの問題を解決するた
めの方法が提案されている。例えば、特開平2−251
607号公報では、カルボキシル基を2個以上有するク
エン酸などの有機酸を、セルロースエステル溶液中に添
加し、原料のセルロースエステル溶液中に含まれる金属
イオンを可溶性の錯体とすることにより、上述のような
糸切れを防ぐ方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法においては、溶液に添加するカルボキシル基を2個以
上有する有機酸(クエン酸、シュウ酸、エチレンジアミ
ン四酢酸(EDTA)等)が溶媒に難溶であるため、セ
ルロースアセテート溶液に該有機酸を添加すると、有機
酸やその塩が析出して、紡糸ノズルの閉塞を招き、糸切
れを防止するどころか逆に糸切れを発生させてしまうと
いう欠点があった。さらに、前記有機酸はカルボキシル
基が多いため、前記溶液を酸性化させる傾向があり、そ
の結果セルロースアセテートの脱アセチル化を引き起こ
し、セルロースアセテート溶液が不安定なものになると
いう問題もあった。
【0005】このように、セルロースアセテート繊維の
紡糸過程における糸切れを防ぐ方法として、適切なもの
はいまだ開発されていない。本発明は前記事情に鑑みて
なされたもので、セルロースアセテート繊維の紡糸工程
において、糸切れが発生することのない安定なセルロー
スアセテート溶液を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、セルロースアセテートを溶媒に溶解して
なる溶液に、下記化学式(I)式で示される構造を有す
る有機酸もしくは該有機酸のアルカリ金属塩を添加した
セルロースアセテート溶液を提供する。上記セルロース
アセテート溶液としては、上記有機酸もしくは該有機酸
のアルカリ金属塩の添加量が、溶液中に含まれるアルカ
リ土類金属の0.5〜4.0倍であることが好ましく、
上記有機酸が乳酸であるとより好ましい。さらに、上記
セルロースアセテートのアセチル化度が2.2〜2.7
であることが好ましい。
【0007】
【化2】
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者は、セルロースアセテー
ト繊維の紡糸工程における糸切れの原因について検討
し、その原因がヘミセルロースアセテートのアルカリ土
類金属塩、その中でも特に、グルクロノキシランアセテ
ートのカルシウム塩にあることを見いだし、本発明に到
達した。本発明の主旨は、上述の糸切れの原因であるヘ
ミセルロースアセテートのアルカリ土類金属塩、特にグ
ルクロノキシランアセテートのカルシウム塩に着目し、
このヘミセルロースアセテートのアルカリ土類金属塩の
凝集を抑制することについて検討し、その方法として、
セルロースアセテートを溶媒に溶解してなる溶液に、上
記化学式(I)式で示される構造を有する有機酸もしく
は該有機酸のアルカリ金属塩を添加することが極めて有
効であることを見いだした点にある。
【0009】ヘミセルロースは、セルロースアセテート
の製造工程において、その原料パルプに含有されるもの
で、主にアセチル化誘導体として含有され、キシラン骨
格を有するものが多い。このキシラン骨格のものには、
グルクロン酸誘導体を有するものが多く、例えば、グル
クロノキシラン誘導体が挙げられる。グルクロノキシラ
ンアセテートは、セルロースアセテートの製造工程にお
いてセルロースの原料パルプに含有されるグルクロノキ
シラン誘導体が、パルプ製造工程を経てもなお残留した
ものが、セルロースのアセチル化工程において、セルロ
ースとともにアセチル化したものである。
【0010】一方、セルロースアセテートの製造工程に
おいては、熱安定剤として、アルカリ土類金属化合物、
特にカルシウム化合物が用いられ、セルロースアセテー
トに配合される。アルカリ土類金属は主にカルシウムや
マグネシウムであり、その炭酸塩等の塩類、酸化物また
は水酸化物として、セルロースアセテート中に存在す
る。これらの量は既によく知られているように、乾式灰
化法により得た灰分を1規定の塩酸に溶解したものの吸
光度を原子吸光法によって測定することで、容易に知る
ことができる。
【0011】上述のグルクロノキシランアセテートとア
ルカリ土類金属化合物を含有するセルロースアセテート
を溶媒に溶解させて、セルロースアセテート溶液を作製
する場合、上記グルクロノキシランアセテートの側鎖が
有するカルボキシル基と、上記アルカリ土類金属化合物
のアルカリ土類金属とが、イオン的に結合し、グルクロ
ノキシランアセテートのアルカリ土類金属塩、特にグル
クロノキシランアセテートのカルシウム塩が生成する。
そして、このグルクロノキシランアセテートのアルカリ
土類金属塩が凝集し、肥大化して、溶解性の著しい低下
が起こり、セルロースアセテート溶液に白濁が生じる。
【0012】このようなセルロースアセテート溶液を用
いて、乾式紡糸を行うと、このグルクロノキシランアセ
テートのアルカリ土類金属塩の凝集物が、紡糸口金部分
で閉塞を起こすなどして、糸切れが発生する。紡糸工程
における糸切れを防止するためには、その原因である上
述の凝集物を減少させればよい。本発明のセルロースア
セテート溶液は、セルロースアセテートを溶媒に溶解し
てなる溶液に、上記化学式(I)式で示される構造を有
する有機酸もしくは該有機酸のアルカリ金属塩を添加し
たものである。
【0013】本発明のセルロースアセテート溶液におい
ては、上記化学式(I)で示される構造を有する有機酸
もしくは該有機酸のアルカリ金属塩が、ヘミセルロース
アセテートを凝集させるアルカリ土類金属を封鎖するの
で、糸切れの原因となるヘミセルロースアセテートのア
ルカリ土類金属塩の凝集を抑制し減少させることができ
る。また、前記有機酸はカルボキシル基を多く有さない
ため、セルロースアセテート溶液の酸性化が起こらな
い。したがって、糸切れの発生することのない安定した
セルロースアセテート溶液を提供することができる。
【0014】上記化学式(I)式で示される構造を有す
る有機酸もしくは該有機酸のアルカリ金属塩としては、
乳酸(CH3OHCHCOOH)やそのナトリウム塩、
マンデリン酸(C65CHOHCOOH)、グルコール
酸(CH2OHCOOH)等が挙げられる。特に、乳酸
はセルロースアセテート溶液に対する溶解性が高く好適
に用いられる。
【0015】また、この有機酸の添加量としては、セル
ロースアセテート溶液中に含まれるアルカリ土類金属濃
度に対して、0.5〜4.0倍モル量添加することが好
ましい。0.5倍モル量未満であるとアルカリ土類金属
を封鎖する効果が不十分であり、グルクロノキシランの
アルカリ土類金属塩の凝集を抑制することができず不都
合となり、4.0倍モル量を越えると過剰の有機酸によ
り溶液が酸性化傾向となり、セルロースアセテートの脱
アセチル化がおこり、溶液が不安定となって不都合とな
る。なお、アルカリ土類金属の溶液中の濃度は、上述の
ように、原子吸光法によって知ることができる。また、
セルロースアセテート溶液中に0.01%以上のグルク
ロノキシラン誘導体、および20ppm以上のアルカリ
土類金属塩が含まれている場合に、本発明の効果が顕著
である。
【0016】上記溶液の構成成分であるセルロースアセ
テートは、その酢化度により、セルローストリアセテー
トと、セルロースジアセテート等に分類される。また、
前記セルロースアセテートは、セルロースを構成するグ
ルコース単位がもつ3個のヒドロキシル基のうち、アセ
チル化されたものの平均的な数を表すアセチル化度が2
〜3のものである。これらの中でも、アセチル化度が
2.2〜2.7であるセルロースジアセテートは、熱安
定剤として、アルカリ土類金属化合物、特にカルシウム
化合物を多用することがあり、これを用いたセルロース
アセテート溶液には、糸切れの原因となる上述のグルク
ロノキシランアセテートのカルシウム塩の凝集が多く発
生することが予想され、本発明を実施するのに好適であ
る。
【0017】また、上記セルロースアセテートを溶解す
る溶媒としては、アセトン、テトラヒドロフラン、四塩
化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキサ
イドなどを挙げることができる。セルロースジアセテー
トの場合には、アセトンと水の混合溶媒を用いることが
できる。前記混合溶媒としては、水を10重量%以下含
有するアセトンであることが望ましい。溶液中の水の共
存は、イオン解離を促進するので、これを含有するアセ
トンが、本発明のセルロースアセテート溶液の溶媒とし
て好適に用いられる。水の含有量が、10重量%を越え
ると、セルロースアセテートの溶解性が低下して不都合
を生じる。
【0018】上述のセルロースアセテートを、上述の溶
媒に溶解させた溶液に、上記化学式(I)式で示される
構造を有する有機酸もしくは該有機酸のアルカリ金属塩
を添加したセルロースアセテート溶液を、乾式紡糸法に
より紡糸することによりセルロースアセテート繊維を得
ることができる。このときの紡糸工程においては、セル
ロースアセテート溶液から糸切れの原因となるヘミセル
ロースアセテートのアルカリ土類金属塩が除去されてい
るので、糸切れが発生することなく、安定したセルロー
スアセテート繊維を得ることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明す
るが、本発明は、これらの実施例に限定されるものでは
ない。 (実施例1)アセチル化度2.45であり、カルシウム
を67ppm含有するセルロースアセテート(商品名
「MGM」ダイセル化学工業(株)製)100重量部
を、アセトン382重量部に対して脱イオン水18重量
部を混合した溶媒(水分含有率が約4.5%のアセトン
となる。)に溶解させた溶液に、有機酸として乳酸0.
03重量部(前記溶液のカルシウムの含有量に対して
2.0倍モル量となる。)を溶解させ、セルロースアセ
テート20%溶液を調整し、実施例1のセルロースアセ
テート溶液とした。
【0020】(実施例2)有機酸として乳酸を0.45
重量部(セルロースアセテートを溶媒に溶解した溶液の
カルシウムの含有量に対して3.0倍モル量となる。)
添加したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2
のセルロースアセテート溶液を得た。
【0021】(実施例3)アセチル化度2.61であ
り、カルシウムを102ppm含有するセルロースアセ
テート100重量部を、アセトン400重量部に溶解し
た溶液に、有機酸として乳酸0.023重量部(前記溶
液のカルシウムの含有量に対して2.0倍モル量とな
る。)を溶解させ、セルロースアセテート20%溶液を
調整し、実施例3のセルロースアセテート溶液とした。
【0022】(実施例4)有機酸として、マンデリン酸
を0.051重量部(セルロースアセテートを溶媒に溶
解した溶液のカルシウムの含有量に対して2.0倍モル
量となる。)添加したこと以外は、実施例1と同様にし
て、実施例4のセルロースアセテート溶液を得た。
【0023】(実施例5)有機酸として、グルコール酸
を0.025重量部(セルロースアセテートを溶媒に溶
解した溶液のカルシウムの含有量に対して2.0倍モル
量となる。)添加したこと以外は、実施例1と同様にし
て、実施例5のセルロースアセテート溶液を得た。
【0024】(実施例6)有機酸として、乳酸ナトリウ
ムを0.025重量部(セルロースアセテートを溶媒に
溶解した溶液のカルシウムの含有量に対して2.0倍モ
ル量となる。)添加したこと以外は、実施例1と同様に
して、実施例6のセルロースアセテート溶液を得た。
【0025】(比較例1)有機酸を添加しないこと以外
は、実施例1と同様にして、比較例1のセルロースアセ
テート溶液を得た。 (比較例2)有機酸として、乳酸を0.15重量部(セ
ルロースアセテートを溶媒に溶解した溶液のカルシウム
の含有量に対して10.0倍モル量となる。)添加した
こと以外は、実施例1と同様にして、比較例2のセルロ
ースアセテート溶液を得た。
【0026】(比較例3)有機酸として、クエン酸を
0.065重量部(セルロースアセテートを溶媒に溶解
した溶液のカルシウムの含有量に対して2.0倍モル量
となる。)添加したこと以外は、実施例1と同様にし
て、比較例3のセルロースアセテート溶液を得た。 (比較例4)有機酸として、EDTAを0.1重量部
(セルロースアセテートを溶媒に溶解した溶液のカルシ
ウムの含有量に対して2.0倍モル量となる。)添加し
たこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4のセル
ロースアセテート溶液を得た。
【0027】上述の実施例1〜6、比較例1〜4につい
て、各セルロースアセテート溶液の濁り度の経時変化を
調べ、凝集物発生について評価を行った。また、各セル
ロースアセテート溶液のアセチル化度について評価を行
った。凝集物発生の評価については、以下のように行っ
た。実施例1〜6、比較例1〜4のセルロースアセテー
ト溶液を、ガラス瓶に密封し、このガラス瓶の溶液につ
いて57℃温水中にて保存試験を実施し、その際のこの
溶液の濁り度を経時的に測定した。濁り度は、紫外線分
光分析装置(商品名「U−3400」日立製作所(株)
製)を用い、光路長10mmで、500nmでの吸光度
を測定した。
【0028】セルロースアセテート溶液のアセチル化度
の評価については、ガラス瓶に密封した溶液について5
7℃温水中にて保存試験を30日間実施した後の、それ
ぞれの溶液のアセチル化度について測定し、評価した。
アセチル化度の測定は、1H−NMRスペクトルにおけ
るアセチル基(約2ppm付近で示される。)の積分強
度と、ピラノース骨格(3.0〜5.2ppmで示され
る。)の積分強度より求めた。測定条件としては、測定
溶媒にDMSO−d6を用い、試料濃度を2%とし、測定
温度を80℃として、測定装置(商品名「EX−27
0」日本電子社製)を用いて測定を行った。これらの結
果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1の結果より、本発明の実施例において
は、保存試験後の凝集物の発生が少なく、よって、糸切
れの原因とされるヘミセルロースアセテートのアルカリ
土類金属塩である、グルクロノキシランアセテートのカ
ルシウム塩の形成が抑制されていることがわかる。ま
た、セルロースアセテート溶液のアセチル化度は、溶媒
に溶解される前のセルロースアセテートとほとんど変わ
らず、安定したセルロースアセテート溶液であるという
ことががわかる。一方、比較例においては、保存試験後
に、凝集物の発生が増加している、つまり糸切れの原因
であるヘミセルロースのアセテートのアルカリ土類金属
塩の発生が抑制されていないか、アセチル化度が減少し
セルロースアセテートの脱アセチル化が起こっているか
のどちらか、あるいはその両方であり、セルロースアセ
テート溶液としては、不安定なものであるということが
わかる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明のセルロース
アセテート溶液においては、上記化学式(I)式で示さ
れる構造を持つ有機酸もしくは該有機酸のアルカリ金属
塩を添加することにより、糸切れの原因であるグルクロ
ノキシランアセテートのカルシウム塩などのヘミセルロ
ースアセテートのアルカリ土類金属塩を低減することが
でき、またセルロースアセテート溶液の酸性化が抑制さ
れるので、セルロースアセテート繊維の紡糸工程におい
て、糸切れが発生することのない、安定したセルロース
アセテート溶液を得ることができ、セルロースアセテー
ト繊維の製造効率を高めることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースアセテートを溶媒に溶解して
    なる溶液に、下記化学式(I)式で示される構造を有す
    る有機酸もしくは該有機酸のアルカリ金属塩を添加した
    セルロースアセテート溶液。 【化1】 (式中、R1、R2はH(水素)またはC1〜C6の炭
    化水素基を示し、R3は、Hまたはアルカリ金属を示
    す。)
  2. 【請求項2】 有機酸もしくは該有機酸のアルカリ金属
    塩の添加量を、セルロースアセテート繊維中に含まれる
    アルカリ土類金属の0.5〜4.0倍とする請求項1記
    載のセルロースアセテート溶液。
  3. 【請求項3】 有機酸が乳酸である請求項1または2記
    載のセルロースアセテート溶液。
  4. 【請求項4】 セルロースアセテートのアセチル化度が
    2.2〜2.7である請求項1〜3のいずれか1項に記
    載のセルロースアセテート溶液。
JP12435397A 1997-05-14 1997-05-14 セルロースアセテート溶液 Withdrawn JPH10317227A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12435397A JPH10317227A (ja) 1997-05-14 1997-05-14 セルロースアセテート溶液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12435397A JPH10317227A (ja) 1997-05-14 1997-05-14 セルロースアセテート溶液

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10317227A true JPH10317227A (ja) 1998-12-02

Family

ID=14883295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12435397A Withdrawn JPH10317227A (ja) 1997-05-14 1997-05-14 セルロースアセテート溶液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10317227A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201902A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Daicel Chem Ind Ltd セルロース誘導体及びその製造方法
WO2020035901A1 (ja) * 2018-08-14 2020-02-20 株式会社ダイセル セルロースアセテート繊維、セルロースアセテートトウバンド、及びセルロースアセテートトウバンドの製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201902A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Daicel Chem Ind Ltd セルロース誘導体及びその製造方法
WO2020035901A1 (ja) * 2018-08-14 2020-02-20 株式会社ダイセル セルロースアセテート繊維、セルロースアセテートトウバンド、及びセルロースアセテートトウバンドの製造方法
CN112424405A (zh) * 2018-08-14 2021-02-26 株式会社大赛璐 乙酸纤维素纤维、乙酸纤维素丝束带、及乙酸纤维素丝束带的制造方法
KR20210040834A (ko) * 2018-08-14 2021-04-14 주식회사 다이셀 셀룰로오스 아세테이트 섬유, 셀룰로오스 아세테이트 토 밴드, 및 셀룰로오스 아세테이트 토 밴드의 제조 방법
US11920261B2 (en) 2018-08-14 2024-03-05 Daicel Corporation Cellulose acetate fiber, cellulose acetate band, and method for manufacturing cellulose acetate band

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016053236A (ja) 生分解性繊維およびその製造方法
US4086418A (en) Process for producing a regenerated hollow cellulosic fiber
CN105917038B (zh) 乙酸纤维素纤维、乙酸纤维素纤维成型体、及它们的制造方法
JP5171859B2 (ja) 酢酸セルロース及びその製造方法
JP2016169386A (ja) 低置換度酢酸セルロース
US4526620A (en) Cellulose carbamate solutions
JP2016160563A (ja) 酢酸セルロース繊維及びその製造方法並びにタバコ用フィルタートウ
CN105658852A (zh) 香烟过滤嘴用莱赛尔材料及其制备方法
US5449555A (en) Cellulose acetate filaments, an optically isotropic spinning solution therefor, and use thereof for the production of filaments
EP1753900A1 (en) A method for manufacturing silicate-containing fiber
CN101555321A (zh) 溶剂组合物及其制备方法和用途
JPH10317227A (ja) セルロースアセテート溶液
JP2004182979A (ja) 熱可塑性セルロースアセテートプロピオネート組成物およびそれからなる繊維
KR20210040834A (ko) 셀룰로오스 아세테이트 섬유, 셀룰로오스 아세테이트 토 밴드, 및 셀룰로오스 아세테이트 토 밴드의 제조 방법
US5240665A (en) Process of making cellulose acetate fibers from spinning solutions containing metal oxide precursor
JPH10298823A (ja) セルロースアセテート繊維の紡糸原液とその製造方法
JP2004010844A (ja) 熱可塑性セルロースエステル組成物およびそれからなる繊維
US20150335065A1 (en) Surface attachment of particles to cellulose ester fibers
CA1305471C (en) Procedure for lowering the carbamate content of products made of cellulose carbamate, and products made by the procedure
JP2748517B2 (ja) セルロースエステル繊維の紡糸方法
JP2010053488A (ja) セルロース系繊維
JP2909458B1 (ja) 低粘度セルロース粘液の製法
JPH0541722B2 (ja)
JP3500525B2 (ja) 絹フイブロインの溶媒
SU1024464A1 (ru) Раствор дл формовани ацетатных волокон

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040803