JPH10317021A - 球状アモルファスCo−Ni−P三元合金粉末およびその製造法 - Google Patents

球状アモルファスCo−Ni−P三元合金粉末およびその製造法

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JPH10317021A
JPH10317021A JP9148680A JP14868097A JPH10317021A JP H10317021 A JPH10317021 A JP H10317021A JP 9148680 A JP9148680 A JP 9148680A JP 14868097 A JP14868097 A JP 14868097A JP H10317021 A JPH10317021 A JP H10317021A
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nickel
cobalt
alloy powder
concentration
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Eiichiro Yuse
栄一郎 湯瀬
Mitsuaki Matsuda
光明 松田
Kazuo Otsuka
一雄 大塚
Michihiro Tagami
道弘 田上
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Original Assignee
AKITA PREF GOV SHIGEN GIJUTSU KAIHATSU KIKO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶液中の無電解還元反応によりアモルファ
スCo−Ni−P三元合金粉末を得る。 【解決手段】 コバルト塩の水溶液と,ニッケル塩の水
溶液と,りんを含む還元剤の水溶液を,錯化剤,pH調
整剤およびpH緩衝剤の存在下で反応させることによ
り,平均粒径が3μm以下の球状粒子からなる球状アモ
ルファスCo−Ni−P三元合金粉末を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,球状アモルファス
Co−Ni−P三元合金粉末およびその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】結晶物質では実現できない特有の物理的
性質を示すアモルファス物質は,その製法がある程度確
立され,構造や物性などの解明が進むと共にその用途が
拡大しつつある。アモルファス物質の作製には種々の方
法が知られているが,その主流はアモルファス合金箔を
作るのに用いられている液体急冷法である。その他にも
真空蒸着法,スパッタリング法,イオンプレーティング
法,CVD法のような気相凝縮法や固相反応法などが開
発されている。
【0003】一方,還元剤を用いた液相還元により超微
粒子が製造できることは古くから知られているが,最近
この方法を応用してアモルファス金属粉末の作製が行わ
れるようになってきた。この方法は,金属中に非晶質化
のための合金化剤を添加し,結晶化を妨げることによっ
てアモルファス金属粒子を作製するもので,非晶質安定
化元素としてほう素(B)やりん(P)が考えられる
が,これまで報告された事例のほとんどがほう素を用い
たものである。
【0004】本発明者らは,非晶質安定化元素としてP
に着目し,先に特願平8−311213号(平成8年1
1月8日出願)において,Coに適量のPを含有させて
アモルファス化する球状Co−Pアモルファス粉末の作
成について提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,前記先願の
液相還元法をCo−Ni合金のものにまで発展させて,
この合金をアモルファス化することを課題としたもの
で,磁性材料や各種の機能材料,更には各種物品の表面
被覆材料等に用途が期待されるCo−Niアモルファス
合金を液相還元で得ることを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,液相還元
法(無電解還元法)で平均粒径が3μm以下,より具体
的には粒径1〜2μmの球状アモルファスCo−Ni−
P三元合金粉末が得られることを見い出した。本発明の
Co−Ni−Pアモルファス三元合金は,CoとNiの
組成を任意に選定することができ,任意組成のCo−N
iに対しこれをアモルファス化するに必要なP量を含有
している。アモルファス化するに必要なP量はほぼ5〜
15mass%の範囲にある。この球状アモルファスCo−
Ni−P三元合金粉末は示差熱分析において600K
(ケルビン温度)付近まで発熱ピークを示さない。
【0007】本発明によれば,この球状アモルファスC
o−Ni−P三元合金粉末を製造する方法として,コバ
ルト塩の水溶液と,ニッケル塩の水溶液と,りんを含む
還元剤の水溶液を,錯化剤,pH調整剤およびpH緩衝
剤の存在下で反応させることからなる液相還元法を提供
する。より具体的には,CoCl2の水溶液と,NiC
2 の水溶液と,NaPH22,NaOH,H3BO3
よびC65Na37を溶解した水溶液とを,353K
(ケルビン温度)以上で攪拌下で混合し,生成した沈殿
を固液分離することからなる球状アモルファスCo−N
i−P三元合金粉末の製造法を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】水溶液中に共存させたCoイオン
とNiイオンをPを含む還元剤で同時に無電解還元する
には,錯化剤,pH調整剤およびpH緩衝剤がその還元
反応の進行に大きな役割を果たすことがわかった。錯化
剤はCoイオンおよびNiイオンが水酸基と直接反応し
て水酸化物を形成するのを妨げる作用を果たすので,C
oイオンとNiイオンの還元を助ける。pH調整剤は溶
液を還元速度が大きくなるpHに調整する。pH緩衝剤
はpHの変動を抑えると共に反応促進剤としても機能す
る。
【0009】水溶液中のCoイオン供給源としては各種
のコバルト塩が使用できるが,塩化コバルトが使用に便
宜である。水溶液中のNiイオン供給元としても各種の
ニッケル塩が使用できるが,塩化ニッケルが使用に便宜
である。Pを含む還元剤としては次亜りん酸ナトリウム
を使用する。
【0010】次亜りん酸ナトリウムを還元剤として,コ
バルトとニッケルを還元する場合には,アルカリ側にお
いて次式で表されるような反応機構が同時に起きている
と考えられる。 [CoXn]2++H2PO2 -+3OH-→Co+HPO3 2-
2H2O+nX- 2PO2 -+OH-→HPO3 2-+H2↑ 2(H2PO2 -) →P+H2PO3 - +H2O+e [NiXn]2++H2PO2 -+3OH-→Ni+HPO3 2-
2H2O+nX-
【0011】この式によればOH-が多いほどコバルト
およびニッケルの析出が増える。すなわちpH調整剤と
してのアルカリ添加量が一定量を越えると生成物が得ら
れるようになる。本発明者の経験によれば,或る濃度以
上錯化剤を加えた時にこれらの還元反応が進行する。錯
化剤としてはくえん酸三ナトリウム(C65Na
37),実際には,くえん酸三ナトリウム二水和物(C
65Na37 ・2H2O)を使用するのが便宜である。
pH緩衝剤についても添加量を増やした時に生成物量が
増えたことから反応促進剤として働くと考えてよい。
【0012】本発明の実施にあたり,前記の反応式のよ
うな反応によりアモルファスCo−Ni−P三元合金粉
末を製造するには,反応容器に所定の量の還元剤,錯化
剤,pH調整剤およびpH緩衝剤を添加した溶液を入
れ,一定温度に加熱後,同じ温度に加熱したコバルト塩
水溶液およびニッケル塩水溶液を加えて攪拌するのがよ
い。これにより還元反応が進行し,アモルファスCo−
Ni−P合金粉末が生成する。反応終了後は生成物を水
洗・吸引ろ過し,固液分離後,温風で乾燥することによ
り該粉末製品が得られる。
【0013】本発明者らは,先に日本金属学会誌,59
(1995),1041および特願平8−311213
号に記載したように,NiまたはCoの単一成分をPで
アモルファス化した球状アモルファス粉末を得たが,N
i−P系では粒径の制御が行われ収率も40〜80%と多か
ったのに対し,Co−P系では粒径が制御できず収率も
アモルファス物質が得られた条件では最大14%と低かっ
た。この違いは,ニッケルとコバルトの標準電極電位の
差による還元しやすさの差と,微粒子生成のための触媒
となる物質の有無の差と推測されるが,Ni−P系では
加えずに,Co−P系で加えた錯化剤やpH緩衝剤も影
響をおよぼしていると考えられる。
【0014】そこで,本発明では,このように異なる収
率を示すコバルトとニッケルを混合し,コバルト−ニッ
ケル−りんアモルファス粉末が得られるか,また生成物
に各条件がどのような影響を及ぼしているかを,原料と
なるコバルト塩とニッケル塩のモル比を変化させたとこ
ろ,後記の実施例に示したように,コバルトとニッケル
のモル比によってやや違いが見られたが,Co−P系と
同様に,pHが高アルカリ側で錯化剤とpH緩衝剤をある
程度加えた条件において,粒径が3μm以下,より具体
的には粒径が1〜2μmの球形アモルファス粒子を得ら
れた。
【0015】この場合,Co−P系粉末と異なり,条件
によっては粒径の依存性が見られ,pH調整剤濃度が低
いほど,pH緩衝剤濃度が高いほど,コバルトのモル比
が高いほど,粒径が大きくなる傾向を示した。これは,
ニッケルを加えたことにより生成物がコバルト単体とは
違って各条件の影響を受けやすくなったため思われる
が,Ni−P系粉末では粒径制御の因子となった還元剤
濃度や反応温度への粒径依存性は認められなかったこと
から,粒径制御のメカニズムがNi−P系粉末とは異な
っているものと考えられる。しかし,pH調整剤濃度やp
H緩衝剤濃度が粒径に影響を及ぼす傾向が見られたこと
から,pHの影響は大きいと思われ,pHを適切に制御す
れば,Co−Ni−P 合金では粒径制御が可能であ
る。
【0016】生成物のコバルトとニッケルの化学組成
は,設定したコバルトとニッケルのモル比に依存し,ほ
ぼモル比通りの割合になる。アモルファスCo−P合金
粉末とアモルファスNi−P合金粉末が得られているこ
とと合せて考えると,最初に適切なモル比を設定すれ
ば,アモルファスCo−Ni−P合金粉末はコバルトと
ニッケルの全ての割合で,合金化が可能と考えられる。
生成した粉末がアモルファスになることは,Ni−P
系,Co−P系と同様に合金中にりんが混入することよ
り説明される。
【0017】生成物の収率については,コバルトとニッ
ケルのモル比によって大きく変化し,例えばモル比が1:
1の場合には30〜50%,3:1の場合には20〜40%,1:3の
場合には30〜60%と,コバルトのモル比が多くなるほど
一般に下がる。このことは,標準電極電位から示される
ように,コバルトの方がニッケルよりの方が還元されに
くいことを示している。また,各モル比の生成物とも,
還元剤濃度,反応温度,pH緩衝剤濃度が高くなるほど
収率が増える傾向がある。
【0018】より具体的にそれらの影響を説明すると,
pH調整剤濃度については,ある程度の量までは生成物
量が増え還元反応を促進するが,高アルカリになると逆
に生成物量が減るようになる。これは次亜りん酸ナトリ
ウムの加水分解が進むためと考えられる。反応温度につ
いては,一般に反応温度が高いほどコバルト含有量が増
えニッケル含有量が減る傾向にある。したがって,反応
温度は特にコバルトの還元反応を促進すると見てよい。
還元剤濃度については,還元剤量が増えるほど,生成物
量,ニッケル含有量,りん含有量が増え,コバルト含有
量が減る傾向にある。したがって,ニッケルの方が還元
しやすいことを示している。錯化剤濃度については,錯
化剤量が多くなるほどコバルトとりんの含有量が増え,
ニッケル量と生成物量が減る傾向がある。これは,錯化
剤はコバルトとりんの還元には反応促進剤として働いて
いるが,ニッケルのモル比が高いものほど生成物量の減
少が大きいことから,ニッケルの還元には逆に反応抑制
剤として働くと見てよい。pH緩衝剤濃度については,p
H緩衝剤量を増やした時に生成物量が増えるので,反応
促進剤として作用すると考えられる。
【0019】このようにして,本発明によれば,平均粒
径が3μm以下の球状アモルファスCo−Ni−P三元
合金粉末が得られる。その組成は原理的には任意である
が,Coについては20mass%以上,好ましくは25〜
75mass%の範囲,Niについては20mass%以上,好
ましくは25〜75mass%の範囲とし,Pについては5
mass%以上,好ましくは5〜15mass%,更に好ましく
は10〜15mass%の範囲とすればよい。
【0020】以下に,本発明らが行った試験例により,
本発明をより詳しく説明する。
【0021】
【実施例】
【0022】試験に使用した反応装置を図1に示した。
図示のように,ガラス製容器1(容量 1.0×10-3m3
に,温度計2,撹拌棒3の他,反応に係わるコバルト塩
とニッケル塩の混合水溶液を蓄える分液漏斗4を取付
け,この容器1をウォーターバス5に入れ,所定の反応
温度を維持するようにした。反応にあたっては,容器1
内を窒素雰囲気に保つためにガス導入管6より窒素ガス
を導入し,余剰の窒素ガスはコンデンサ7を介して系外
に放出させた。試験過程を図2のフローに示した。
【0023】コバルト源の金属塩として塩化コバルト六
水和物(CoCl2・6H2O),ニッケル源の金属塩として塩
化ニッケル六水和物(NiCl2・6H2O), りん源となる還
元剤として次亜りん酸ナトリウム水和物(NaPH2O2・H
2O),反応系のpH調整のために水酸化ナトリウム(NaO
H)を使用した。また,錯化剤としてくえん酸三ナトリ
ウム二水和物(C6H5Na3O7・2H2O), pH緩衝剤として
ほう酸(H3BO3)を使用した。これらの試薬はいずれも市
販の1級で,蒸留水を用いて所定の濃度に調整し,水溶
液として使用した。
【0024】予備試験として,還元剤(1.5kmol・m-3
とpH調整剤(0.5kmol・m-3)のみを混合した溶液に,金
属塩水溶液(コバルト0.25kmol・m-3,ニッケル0.25kmol
・m-3)を反応温度353Kで加え混合したが,生成物は得ら
れなかった。
【0025】そこで,錯化剤としてくえん酸ナトリウム
を,pH緩衝剤としてほう酸を用いて実験を行ったとこ
ろ還元反応が生じ, アモルファスCo−Ni−P合金粉
末と考えられる生成物が得られた。以後の実験は,表
1,表2,表3に示したように,コバルトとニッケルの
モル比で,1:1,3:1,1:3の3水準を設定し,
E1,F1,G1を基準条件として,pH調整剤濃度,
還元剤濃度,反応温度,錯化剤濃度,pH緩衝剤濃度,
撹拌速度の各条件を変化させ実験を行った。
【0026】実験は図2に示したような手順で行った。
すなわち,あらかじめ所定の濃度に調整したくえん酸ナ
トリウムの水溶液と,同じく所定の濃度に調整した還元
剤の次亜りん酸ナトリウム, pH調整剤の水酸化ナトリ
ウムと錯化剤およびpH緩衝剤のほう酸の混合水溶液
を,それぞれ2.5×10-4m3づつフラスコに入れ,ウオー
ターバスで加熱しながら窒素ガスを流してバブリングを
行い,撹拌棒で撹拌し,十分に混合した。溶液中に溶存
する酸素が除去され,フラスコ内が十分窒素雰囲気とな
り,溶液温度が所定の反応温度(誤差±1K)に達した
後,反応容器内の混合溶液と同じ温度に加熱し,所定の
モル比で混合した金属塩の塩化コバルト六水和物と塩化
ニッケル六水和物の混合水溶液2.5×10-4m3を一気にフ
ラスコ内に投入し,還元反応が終了するまで撹拌,加熱
を続けた。還元反応が生じた時に得られた生成物はほと
んどが黒色の沈澱物で,反応終了後,フラスコから取り
出し,繰り返し水洗して残留する試薬の溶液を除き,吸
引濾過して固液を分離し,固形物を323Kの温風で約15時
間乾燥し,観察用の試料とした。
【0027】粉末生成物の形状と大きさの観察には,日
本電子製JSM-5300型の走査型電顕を用いた。観察用ホル
ダーに貼った導電性両面テープ上に試料を散布し,金を
スパッタリングし,加速電圧15kVで観察した。
【0028】粉末生成物の熱分析には,マックサイエン
ス社製TG-DTA2020型を用いた。試料約10mgをホルダーに
取り,窒素雰囲気下で,昇温速度16.7×10-2K/sとし
て,室温から873Kまで加熱した。
【0029】粉末生成物のX線回折は,島津製作所製 X
D3A型を用いて行った。 ガラス板上にアルコールで分散
させた試料を塗布し,乾燥させた後,Co管球,管電圧
30kV,管電流30mAの条件下でX線回折試験を行った。
【0030】粉末生成物の定性分析には,日本電子製電
子プローブマイクロアナライザJXA-8600型を用いた。試
料を観察用ホルダー上の導電性両面テープに散布後,炭
素を蒸着し,加速電圧15kV,電流 5×10-8A で分析し
た。このEPMA分析では,得られた生成物はコバル
ト,ニッケル,りんのみ検出され,ほとんど酸素が確認
されなかったので,化学組成の定量には発光分光分析装
置(日本ジャーレル・アッシュ製発光分光分析装置ICAP-
88型)でコバルト,ニッケル,りんのみの定量分析を行
った。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】表1のE1条件で実験を行ったところ,ア
モルファスCo-Ni-P合金粉末が得られた。そこで,表
1,表2および表3に示したように,コバルトとニッケ
ルのモル比で,1:1,3:1,1:3の3水準を設定し,E
1,F1,G1を基準条件として,pH調整剤濃度,還元
剤濃度,反応温度,錯化剤濃度,pH緩衝剤濃度,撹拌速
度の各条件を一つずつ変化させ,各々の因子が生成粉末
に与える影響を詳しく測定した。それらの条件によって
は還元反応が生じず生成物を得られないものも有った
が,生成物を得られたものについては,始めにSEMに
よる観察を行った。
【0035】図3〜5はpH調整剤濃度を0.5, 0.75, 1.
0, 1.5 kmol・m-3と変化させた場合のSEM像写真であ
り,図3はCo/Niのモル比が3/1,図4はCo/
Niのモル比が1/1,図5はCo/Niのモル比が1
/3のものであるが,いずれの濃度の時にも粒径1〜2
μmのほぼ球状の粒子が得られた。
【0036】図6〜8は還元剤濃度を 1.0, 2.0, 3.0,
4.0 kmol・m-3と変化させた場合のSME像写真であり,
図6はCo/Niのモル比が3/1,図7はCo/Ni
のモル比が1/1,図8はCo/Niのモル比が1/3
のものであるが,いずれの濃度でも粒径1〜2μmのほ
ぼ球状の粒子が得られた。
【0037】図9〜11は反応温度を 333, 343, 353,
363Kと変化させた場合のSME像写真であり,図9はC
o/Niのモル比が3/1,図10はCo/Niのモル
比が1/1,図11はCo/Niのモル比が1/3のも
のであるが,コバルトとニッケルのモル比が3:1とコ
バルト量が多い場合には,353K以下では生成物が得られ
なかった。しかし,コバルトとニッケルのモル比が1:
1,3:1とニッケル量が多い条件では,いずれの反応
温度でも生成物が得られ,やや塊状を示しているものも
あるが大部分は球状粒子となっていた。
【0038】図12〜14は錯化剤濃度を 0.5, 1.0,
1.5, 1.8 kmol・m-3と変化させた場合のSME像写真で
あり,図12はCo/Niのモル比が3/1,図13は
Co/Niのモル比が1/1,図14はCo/Niのモ
ル比が1/3のものであるが,いずれの濃度でも生成物
を得られたが,コバルトとニッケルのモル比が3:1と
ニッケル量が多い条件では,錯化剤濃度が低いときには
粒子の形状が球状でなく不定形の大きな塊を示してい
た。
【0039】図15〜17はpH緩衝剤濃度を 0, 0.5,
1.0, 1.5 kmol・m-3と変化させた場合のSME像写真で
あり,図15はCo/Niのモル比が3/1,図16は
Co/Niのモル比が1/1,図17はCo/Niのモ
ル比が1/3のものであるが,いずれの濃度でも球状粒
子の生成物が得られた。
【0040】図18〜20は撹拌速度を 20, 50, 100,
200rpmと変化させた場合のSME像写真であり,図18
はCo/Niのモル比が3/1,図19はCo/Niの
モル比が1/1,図20はCo/Niのモル比が1/3
のものであるが,いずれの速度でも生成物が得られ粒径
1μm程度のほぼ球状な粒子であった。
【0041】生成物のSEM写真上で個々の粒子の粒子
径を測定し,単純に加重平均値を求めて平均粒径とした
ものを,表4,表5,表6及び図21に示した。
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】これらの結果から,各条件に対する粒径の
依存性は,pH調整剤濃度が高いほど粒径が小さくなる
傾向が認められ,pH緩衝剤濃度が高いほど,コバルト
のモル比が高いほど,粒径が大きくなる傾向を示すこと
がわかる。
【0046】次に,アモルファス化の程度を熱分析及び
X線回折法により調べ,熱分析曲線に発熱ピークが認め
られたか,またX線回折パターンで結晶ピークが認めら
れたかを調査し,その結果を,表4,表5,表6中に併
記した。表示のとおり,E5,E11,F5,F11以外は
明確な発熱ピークが認められ,F11以外はブロードなX
線回折パターンを示し,アモルファスであることが確認
された。
【0047】図22,図23,図24は,各条件の中か
ら還元剤濃度を変化させた場合を代表として,各モル比
の条件での熱分析曲線を示したものである。この温度範
囲では重量変化を示すTG曲線にはほとんど変化が認めら
れなかったので,DTA曲線のみを示した。図に見られる
ように,コバルトとニッケルのモル比が1:1と3:1
の条件では,還元剤濃度が低い時の生成物の発熱ピーク
は小さかったが,いずれも603K近辺で発熱ピークを
示しており,Co−P系の場合のように還元剤濃度と発
熱ピーク温度に関係は認められなかった。また,他の条
件の生成物も,発熱ピークを示さなかったコバルトとニ
ッケルのモル比が3:1の条件の錯化剤濃度が低い場合
のF11を除けば,発熱ピーク温度は603K近辺であっ
た。
【0048】図25,図26,図27は,各条件の中か
ら還元剤濃度を変化させた場合を代表として,X線回折
パターンを示したものである。図に見られるように,い
ずれの還元剤濃度でもブロードな回折パターンを示して
おり,Co−P系の場合のように還元剤濃度が低い時に
結晶ピークが認められることはなかった。また,他の条
件においてもF11で結晶ピークが認められた他は,全て
ブロードな回折パターンを示していた。アモルファスC
o−Ni−P合金の結晶化による発熱ピーク温度を示し
た文献が見当たらないのではっきりとは言えないが,こ
のCo−Ni−P合金粉末の発熱ピーク温度がアモルフ
ァスCo−P合金とアモルファスNi−P合金の間であ
ると考えれば,今回示された発熱ピークはアモルファス
から結晶に転移する際の発熱と考えられる。また,この
Co−Ni−P合金粉末のX線回折パターンがブロード
な盛り上がりを示すだけなのと合わせて考えれば,今回
得られた生成物はF11を除いてほぼアモルファス状態で
あると考えられる。
【0049】次に,EPMAによる定性分析では主にコ
バルト,ニッケル,りんのみが検出され,ほとんど酸素
が確認されなかったので,ICPによりコバルト,ニッ
ケル,りんについてのみ定量分析を行った。その結果を
前掲の表3,表4,表5に併記すると共に,図28,図
29,図30に示した。これらの結果に見られるよう
に,今回の試験条件では,コバル69.6mass%,ニッケル2
1.6mass%の組み合わせからコバルト18.7mass%,ニッケ
ル70.4mass%の範囲まで,生成物のコバルトとニッケル
の割合が変化しており,設定したコバルトとニッケルの
モル比が3:1,1:1,1:3であることを考える
と,設定したモル比が生成したCo−Ni−P合金粉末
の組成をほぼ決定していると見てよい。
【0050】ただし,添加した試薬によって化学組成は
影響を受けており,コバルト含有量は還元剤濃度が低い
ほど,あるいは錯化剤濃度が高いほど増える傾向を示
し,コバルトとニッケルのモル比で3:1の場合にはp
H調整剤濃度が低いほど,モル比が1:1及び1:3の
場合には高いほど,増える傾向を示した。ニッケル含有
量はコバルト含有量とは逆に,還元剤濃度が高いほど,
あるいは錯化剤濃度が低いほど増える傾向を示し,コバ
ルトとニッケルのモル比で3:1の場合にはpH調整剤濃
度が高いほど,モル比が1:1及び1:3の場合には高
い低いほど,ニッケル含有量が増える傾向を示した。り
ん含有量は,還元剤濃度,錯化剤濃度,pH緩衝剤濃度が
高いほど増える傾向を示した。
【0051】反応生成物の収率については,表1,表
2,表3に示した条件における生成物について,投入し
たコバルトとニッケルが全て還元された場合を理論上1
00%として計算した収率を,表7及び図31に示し
た。
【0052】
【表7】
【0053】表7および図31によると,収率は,錯化
剤濃度が低い場合を除けば,コバルトとニッケルのモル
比で1:1の場合には30〜50%,3:1の場合には
20〜40%,1:3の場合には30〜60%であっ
た。そして,各モル比の生成物とも,還元剤濃度,反応
温度,pH緩衝剤濃度が高くなるほど収率が増える傾向
が認められる。
【0054】〔参考例〕以上の試験によって,次亜りん
酸ナトリウムを使用した化学還元法によりアモルファス
合金粉末が得られることが明らかとなった。そこで,ニ
ッケル,コバルト以外の金属への合金化の可能性を探る
ため,表8および表9に示すように鉄とクロムを合金化
元素として選び,ニッケル−鉄−りん,ニッケル−クロ
ム−りんのアモルファス合金粉末作製の実験を行った。
【0055】
【表8】
【0056】
【表9】
【0057】その結果,いずれの条件においても球状の
粉末生成物が得られ,アモルファス状態であることも示
された。しかし,化学成分の分析を行ったところ,鉄は
今回の条件では最大6mass%が生成物中に取り込まれて
いたが,クロムはほとんど取り込まれていないことが示
され,このことは標準電極電位から考えて鉄は共析によ
り析出したが,鉄よりも碑なクロムでは共析によっても
析出しなかったものと考えらる。無電解めっきにおいて
は,次亜りん酸ナトリウムを還元剤としてニッケル−鉄
―りん皮膜については既に報告されており,他に標準電
極電位で鉄より貴なタングステンやモリブデンを対象と
したニッケル−タングステン−りん皮膜や,ニッケル−
モリブデン−りん皮膜の研究も行われている。従って,
単純に本方法によって行えるとは言えないが,次亜りん
酸ナトリウムを還元剤として用い,ニッケルあるいはコ
バルトを主として共析により他の元素を取り込むことを
考えた場合,鉄以上に貴な金属であれば,いろいろな合
金系でのアモルファス合金粉末を得られる可能性がある
と考えられる。
【0058】以上の試験結果から,次のことが明らかで
ある。
【0059】(1) コバルトとニッケルのモル比を,1:
1,3:1,1:3の3種設定した実験において,モル
比が3:1で反応温度が353K以下の条件を除けば,
還元反応が生じ生成物が得られた。この生成物はほとん
どが球状粒子であり,pH調整剤濃度が低いほど,pH緩
衝剤濃度が高いほど,コバルトのモル比が高いほど,粒
径が大きくなる傾向を示した。
【0060】(2) 得られた生成物は,ほとんどがコバル
ト,ニッケル,りんからなり,アモルファス物質であ
る。コバルト含有量は還元剤濃度が低いほど,あるいは
錯化剤濃度が高いほど増える傾向を示し,コバルトとニ
ッケルのモル比で3:1の場合にはpH調整剤濃度が低
いほど,モル比が1:1及び1:3の場合には高いほ
ど,コバルト含有量が増える傾向を示した。ニッケル含
有量はコバルト含有量とは逆に,還元剤濃度が高いほ
ど,あるいは錯化剤濃度が低いほど増える傾向を示し,
コバルトとニッケルのモル比で3:1の場合にはpH調
整剤濃度が高いほど,モル比が1:1及び1:3の場合
には高い低いほど,ニッケル含有量が増える傾向を示し
た。りん含有量は,還元剤濃度,錯化剤濃度,pH緩衝
剤濃度が高いほど増える傾向を示した。
【0061】(3) 実施例の条件では,コバルト69.6mass
%,ニッケル21.6mass%の組み合わせからコバルト18.7ma
ss%,ニッケル70.4mass%の範囲まで,生成物のコバルト
とニッケルの割合が変化しており,設定したコバルトと
ニッケルのモル比が3:1,1:1,1:3であることを考える
と,設定したモル比が生成したCo−Ni−P合金粉末
の組成をほぼ決定していると推測される。したがって,
最初に適切なモル比を設定すれば,アモルファスCo−
Ni−P合金粉末はコバルトとニッケルの全ての割合
で,合金化が可能と考えられる。
【0062】(4) 得られた生成物の収率は,コバルトと
ニッケルのモル比によって異なり,錯化剤濃度が低い場
合を除けば,コバルトとニッケルのモル比で1:1の場
合には30〜50%,3:1の場合には20〜40%,1:3の
場合には30〜60%であった。また,各モル比の生成物と
も,還元剤濃度,反応温度,pH緩衝剤濃度が高くなるほ
ど,収率が増える傾向が認められた。
【0063】(5) 単純に本方法によって行えるとは言え
ないが,次亜りん酸ナトリウムを還元剤として用い,ニ
ッケルあるいはコバルトを主として共析により他の元素
を取り込むことを考えた場合,標準電極電位で鉄以上に
貴な金属であれば,いろいろな合金系でのアモルファス
合金粉末を得られる可能性があると考えられる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
水溶液中の無電解還元という極めて簡易な方法で球状の
アモルファスCo−Ni−P三元合金粉末が得られ,微
粒子としての特性とアモルファス物質の特性を合せ持つ
機能性材料が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う球状アモルファスCo−Ni−P
合金粉末を製造する装置例を示す概略断面図である。
【図2】本発明に従う球状アモルファスCo−P合金粉
末の製造手順の例を示すフロー図である。
【図3】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合金
粉末の形状例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co
/Niモル比=3/1でpH調整剤濃度を変えた場合の
形状に及ぼす影響を示す。
【図4】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合金
粉末の形状例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co
/Niモル比=1/1でpH調整剤濃度を変えた場合の
形状に及ぼす影響を示す。
【図5】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合金
粉末の形状例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co
/Niモル比=1/3でpH調整剤濃度を変えた場合の
形状に及ぼす影響を示す。
【図6】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合金
粉末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co
/Niモル比=3/1で還元剤濃度を変えた場合の形状
に及ぼす影響を示す。
【図7】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合金
粉末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co
/Niモル比=1/1で還元剤濃度を変えた場合の形状
に及ぼす影響を示す。
【図8】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合金
粉末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co
/Niモル比=1/3で還元剤濃度を変えた場合の形状
に及ぼす影響を示す。
【図9】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合金
粉末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co
/Niモル比=3/1で反応温度を変えた場合の形状に
及ぼす影響を示す。
【図10】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合
金粉末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,C
o/Niモル比=1/1で反応温度を変えた場合の形状
に及ぼす影響を示す。
【図11】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合
金粉末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,C
o/Niモル比=1/3で反応温度を変えた場合の形状
に及ぼす影響を示す。
【図12】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合
金粉末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,C
o/Niモル比=3/1で錯化剤濃度を変えた場合の形
状に及ぼす影響を示す。
【図13】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合
金粉末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,C
o/Niモル比=1/1で錯化剤濃度を変えた場合の形
状に及ぼす影響を示す。
【図14】本発明に従うアモルファスCo−Ni−P合
金粉末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,C
o/Niモル比=1/3で錯化剤濃度を変えた場合の形
状に及ぼす影響を示す。
【図15】本発明のアモルファスCo−Ni−P合金粉
末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co/
Niモル比=3/1でpH緩衝剤濃度を変えた場合の形
状に及ぼす影響を示す。
【図16】本発明のアモルファスCo−Ni−P合金粉
末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co/
Niモル比=1/1でpH緩衝剤濃度を変えた場合の形
状に及ぼす影響を示す。
【図17】本発明のアモルファスCo−Ni−P合金粉
末の他の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co/
Niモル比=1/3でpH緩衝剤濃度を変えた場合の形
状に及ぼす影響を示す。
【図18】本発明のアモルファスCo−P合金粉末の他
の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co/Niモ
ル比=3/1で攪拌速度を変えた場合の形状に及ぼす影
響を示す。
【図19】本発明のアモルファスCo−P合金粉末の他
の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co/Niモ
ル比=1/1で攪拌速度を変えた場合の形状に及ぼす影
響を示す。
【図20】本発明のアモルファスCo−P合金粉末の他
の例を示す走査型電子顕微鏡写真であり,Co/Niモ
ル比=1/3で攪拌速度を変えた場合の形状に及ぼす影
響を示す。
【図21】Co−Ni−P合金粉末の平均粒径と製造条
件の関係を示す図である。
【図22】還元剤濃度を変えた場合の生成粉末の示差熱
曲線である。
【図23】還元剤濃度を変えた場合の他の生成粉末の示
差熱曲線である。
【図24】還元剤濃度を変えた場合の他の生成粉末の示
差熱曲線である。
【図25】還元剤濃度を変えた場合の生成粉末のX線回
折パターンである。
【図26】還元剤濃度を変えた場合の他の生成粉末のX
線回折パターンである。
【図27】還元剤濃度を変えた場合の他の生成粉末のX
線回折パターンである。
【図28】Co−Ni−P合金粉末のCo含有量と製造
条件の関係を示す図である。
【図29】Co−Ni−P合金粉末のNi含有量と製造
条件の関係を示す図である。
【図30】Co−Ni−P合金粉末のP含有量と製造条
件の関係を示す図である。
【図31】Co−Ni−P合金粉末の収率と製造条件の
関係を示す図である。
【符号の説明】
1 反応容器 2 温度計 3 攪拌棒 4 分液漏斗 5 ウォーターバス 6 ガス導入管 7 コンデンサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が3μm以下の球状の粒子から
    なる球状アモルファスCo−Ni−P三元合金粉末。
  2. 【請求項2】 示差熱分析において600K(ケルビン
    温度)付近まで発熱ピークを示さない請求項1に記載の
    球状アモルファスCo−Ni−P三元合金粉末。
  3. 【請求項3】 コバルト塩の水溶液と,ニッケル塩の水
    溶液と,りんを含む還元剤の水溶液を,錯化剤,pH調
    整剤およびpH緩衝剤の存在下で反応させることからな
    る球状アモルファスCo−Ni−P三元合金粉末の製造
    法。
  4. 【請求項4】 コバルト塩がCoCl2, ニッケル塩が
    NiCl2, りんを含む還元剤がNaPH22 である
    請求項3に記載の球状アモルファスCo−Ni−P三元
    合金粉末の製造法。
  5. 【請求項5】 CoCl2 の水溶液と,NiCl2 の水
    溶液と,NaPH22, NaOH,H3BO3 およびC
    65Na37 を溶解した水溶液とを,353K(ケル
    ビン温度)以上の温度で攪拌下で混合し,生成した沈殿
    を固液分離することからなる球状アモルファスCo−N
    i−P三元合金粉末の製造法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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