JPH10316650A - 新規な抗アテローム性動脈硬化薬 - Google Patents

新規な抗アテローム性動脈硬化薬

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JPH10316650A
JPH10316650A JP9159111A JP15911197A JPH10316650A JP H10316650 A JPH10316650 A JP H10316650A JP 9159111 A JP9159111 A JP 9159111A JP 15911197 A JP15911197 A JP 15911197A JP H10316650 A JPH10316650 A JP H10316650A
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hydroxyphenylthioether
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Ien Fen-Uen
フエン−ウエン・イエン
Shan-Shuu-Wan
シヤン−シユー・ワン
Chiu Jau-Yuu
ジヤウ−ユー・チウ
Rii Chin-Fen
チン−フエン・リー
J Wan Chaarin
チア−リン・ジエイ・ワン
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Development Center for Biotechnology
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C323/10Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and singly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton
    • C07C323/18Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and singly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton having the sulfur atom of at least one of the thio groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring of the carbon skeleton
    • C07C323/20Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and singly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton having the sulfur atom of at least one of the thio groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring of the carbon skeleton with singly-bound oxygen atoms bound to carbon atoms of the same non-condensed six-membered aromatic ring
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07C317/22Sulfones; Sulfoxides having sulfone or sulfoxide groups and singly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton with sulfone or sulfoxide groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings of the carbon skeleton

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、抗アテローム性動脈硬化症薬である式
(I): 【化1】 [式中、R1 は水素、ヒドロキシまたはアルコキシを表
し;R2 、R3 、R4 およびR5 は水素またはアルキル
であり;nは0、1または2である。]および薬学的に
許容されうるそれらの塩に関する。本発明はまた、式
(I)の新規化合物ならびにその製造法、医薬組成物お
よび使用にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低密度リポタンパ
ク質(LDL)過酸化阻害剤、抗アテローム性動脈硬化
症薬、抗高脂血症薬および/または抗高コレステロール
血症薬に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】心臓
血管疾患は、いまだ世界のほとんどの先進諸国における
死亡の主原因である。アテローム性動脈硬化症は、心筋
梗塞および脳梗塞の主な病因であり、心臓血管疾患によ
る死亡の大部分のこれらの梗塞により引き起こされる。
米国では、毎年、アテローム性動脈硬化症によって引き
起こされる心筋梗塞により55万人が死亡していると推定
される。1991年の統計では、日本での死亡原因の第一位
がアテローム性動脈硬化症による心臓血管疾患である。
疫学研究により、アテローム性動脈硬化症は、高コレス
テロール血症、高脂血症、高血圧症、喫煙などの多くの
危険因子によって生じることが判明している。高コレス
テロール血症は、アテローム性動脈硬化症病変の最も重
大な危険因子であると考えられている。血清コレステロ
ールは、LDLおよび高密度リポタンパク質(HDL)
などのカテゴリーに分類される。LDLコレステロール
の存在はコレステロールの動脈壁への沈着を促進する
が、HDLコレステロールは、過剰のコレステロールを
末梢血管から運んで肝臓に戻し、そうすることによっ
て、コレステロールの動脈壁への沈着を防いでいる。す
なわち、動脈壁にコレステロールが蓄積されやすいか否
かは、総血清コレステロール濃度およびLDLとHDL
との比に支配される。いくつかのレポートは、心筋梗塞
またはアテローム性動脈硬化症の危険性は、LDLコレ
ステロールレベルの低下およびHDLの増加によって低
下することを示している。
【0003】アテローム性動脈硬化症の病因の進行を分
子調節レベルで理解することは、新規抗アテローム性動
脈硬化症薬の開発に有益である。
【0004】アテローム性動脈硬化症発症に関して一般
によく知られている理論は、病因の「反応−損傷理論」
であり、これは、脈管内皮細胞が露出するとアテローム
性動脈硬化症が発症し得ることを示唆している。すなわ
ち、血管内皮細胞の機能不全は、物理的損傷(特に、動
脈管の分岐点での)、上記で挙げた危険因子、機械的ス
トレスまたは血液中の化学物質によって引き起こされる
と考えられる。いったん機能不全が発生すると、血小
板、単核細胞またはT−リンパ球が損傷領域に補給さ
れ、内皮下の最も内部に浸透する。最も内部では、単核
細胞がマクロファージに分化し、変性−LDLコレステ
ロールを貪食して、泡沫細胞を形成する。泡沫細胞のい
くつかは血流に戻ると考えられるが、泡沫細胞のほとん
どは留まり、最終的には、最も内部に大量のコレステロ
ールを残したまま死滅し、動脈をどろどろにする。平滑
筋細胞も最も内部に移動して増殖し、別の形で動脈をど
ろどろにする。内皮細胞の機能不全により、LDLコレ
ステロールおよび関連するリポタンパク質が最も内部へ
浸透する。アテローム性動脈硬化症が進行する間、動脈
の濃密化は、脂質(主にコレステロール)、泡沫細胞お
よび平滑筋細胞の蓄積によりゆっくり増大して脂肪の層
となり、その結果、繊維斑を形成する。繊維斑は大きく
なり続け、最後には、動脈管腔に押し入り、血流を妨げ
る。
【0005】LDLの酸化的変性は、アテローム性動脈
硬化症において重要な役割を果たしていると考えられ
る。「酸化LDLの仮説」は、天然のLDLは捕捉剤受
容体によって認識されず、コレステロールの蓄積を引き
起こさないが、実際には酸化されたLDLがマクロファ
ージの捕捉剤受容体によって吸収され、病因となるコレ
ステロールの蓄積を招くことを提案している。酸化LD
Lはまた、細胞に対して細胞毒性でもあり、内皮細胞の
損傷を招く重要な因子であると考えられる。最近、動物
実験および患者の臨床実験において、酸化防止剤が、L
DLの酸化を防ぎ、アテローム性動脈硬化症の進行速度
を遅くすることが示された。この新しいカテゴリーの抗
アテローム性動脈硬化症薬は、脂質を低下させるのでは
なく、脂質の酸化を阻害することによってアテローム性
動脈硬化症を防ぐものであることが記載されている。
【0006】高コレステロール血症の治療に対しては、
コレステロール危険因子に対するいくつかの薬物が開発
され、臨床上使用されている。例えば、シムバスタチ
ン、プラバスタチンおよびロバスタチンなどのHMG−
CoAリダクターゼ阻害剤は、コレステロールの合成を
阻止することにより、血中コレステロールレベルを有効
に低下させる。ゲムフィブロジルおよびクロフィブレー
トなどのフィブリン酸誘導体は、血中のコレステロール
およびトリグリセリドレベルを低下させる。コレスチル
アミンおよびコレスチドなどの胆汁酸金属イオン封鎖剤
は、コレステロールの再吸収を阻害することにより血中
コレステロールを低下させる。ニコチン酸も総コレステ
ロールおよびLDLコレステロールの低下およびHDL
コレステロールの増加に有効である。プロブコールは、
血漿コレステロールを低下させ、リポタンパク質の酸化
を防ぐことにより高コレステロール血症の軽減を達成す
ると考えられる(Koyo Matsuda, Medical Research Rev
iew, 1994 )。
【0007】本明細書に引用する特許は全て、その全体
および関係する特定部分を参照することにより本明細書
に含めるものとする。
【0008】USP 5,281,714 は、ジオキソヘテロシクロ
ヘキサンジオン誘導体を開示しており、これは、アテロ
ーム性動脈硬化症および高コレステロール血症の治療に
有用である酸化防止剤であると述べている。
【0009】USP 5,304,668 は、ある種のビス−〔4−
(2,6−ジアルキル)フェノール〕シラン誘導体を開
示しており、これは、LDL阻害剤として、またアテロ
ーム性動脈硬化症の治療において有用である酸化防止剤
であると述べている。
【0010】USP 5,330,998 は、チアゾリジン−2,4
−ジオン誘導体を開示しており、これは、コレステロー
ルレベルを低下させ、高コレステロール血症の治療に有
用である。
【0011】USP 5,352,677 は、高脂血症およびアテロ
ーム性動脈硬化症の治療に有用な桂皮アミド誘導体を記
載している。
【0012】USP 5,369,123 は、高コレステロール血症
の治療および予防におけるコレステロール生合成の阻害
に有用なナフタレン誘導体を開示している。
【0013】WO 9,420,456-A1 は、1,2−リポキシゲ
ナーゼ阻害剤としてのスチルベン誘導体およびその類似
体を開示しており、アテローム性動脈硬化症および循環
障害の治療に有用であると記載されている。
【0014】特開平 1-295885 は、式:
【0015】
【化5】
【0016】[式中、ZはSまたは−SO2 −であり、
Rは所望により置換されたC1 〜C5低級アルキルであ
り、nは0〜3である。]のフェノール誘導体を記載し
ており、感熱記録材料の現像剤として使用される。しか
し、その出願は、その化合物の医薬用途、特に抗アテロ
ーム性動脈硬化症薬としての用途に関しては触れていな
い。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、抗アテローム
性動脈硬化症薬である一般式(I):
【0018】
【化6】
【0019】[式中、R1 は水素、ヒドロキシまたはア
ルコキシを表し、R2 、R3 、R4 およびR5 は水素ま
たはアルキルであり、nは0、1または2である。]お
よび薬学的に許容されうるその塩を提供する。
【0020】式(I)の化合物のほとんどは新規であ
る。したがって、本発明はまた、式(I):
【0021】
【化7】
【0022】[式中、R1 は水素、ヒドロキシまたはア
ルコキシを表し、R2 、R3 、R4 およびR5 は水素ま
たはアルキルであり、nは0、1または2である;ただ
し、nが0または2でありかつR3 、R4 およびR5
アルキルの場合、R1 およびR2 の一方は水素ではな
い。]の新規化合物および薬学的に許容されうるその塩
も提供する。
【0023】さらに、本発明は、式(I)の化合物の製
造法を提供し、該方法は、(1)式(II):
【0024】
【化8】
【0025】[式中、R3 ’、R4 ’およびR5 ’は各
々アルキルであり、Xはハロゲンである。]の3,4,
5−トリアルコキシベンジルハライドを式 (III):
【0026】
【化9】
【0027】[式中、R1 は水素、ヒドロキシまたはア
ルコキシを表し、R2 は水素またはアルキルである。]
のチオフェノール誘導体によってチオアルキル化して、
式(I)[式中、R3 、R4 およびR5 は各々アルキル
であり、nは0である。]の化合物を製造し; (2)必要であれば、式(I)[式中、R3 、R4 およ
びR5 は各々アルキルであり、nは0である。]の化合
物を適切な酸化剤で酸化して、対応する式(I)[式
中、nは1または2である。]の化合物を製造し; (3)必要であれば、式(I)[式中、R2 、R3 、R
4 およびR5 は各々アルキルである。]の化合物を脱ア
ルキル化して、対応する式(I)[式中、R2 、R3
4 およびR5 は同じでも異なっていてもよく、それら
の少なくとも1つは水素である。]の化合物を製造し; (4)必要であれば、式(I)の化合物を対応する薬学
的に許容されうる塩に変換することを含む。
【0028】
【発明の実施の形態】本明細書で使用する「アルキル」
は、1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アル
キル基を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、1−メチルプロピ
ル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ルなどが挙げられる。
【0029】本明細書で使用する「アルコキシ」は、1
〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルコキシ
基を意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ブトキシなどが挙げられる。
【0030】本明細書で使用する「ハロゲン」は、フッ
素、塩素および臭素を含む。
【0031】式(I)の化合物の例としては以下のもの
が挙げられるが、これらに限定されない:3,4,5−
トリメトキシベンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエ
ーテル;3,4−ジヒドロキシ−5−メトキシベンジル
4−ヒドロキシフェニルチオエーテル;3,4,5−
トリメトキシベンジル 4−ヒドロキシフェニルスルホ
キシド;3,4,5−トリヒドロキシベンジル 4−ヒ
ドロキシフェニルチオエーテル;4−ヒドロキシ−3,
5−ジメトキシベンジル 4−ヒドロキシフェニルチオ
エーテル;3,4,5−トリメトキシベンジル 3,4
−ジメトキシフェニルチオエーテル;および3,4,5
−トリヒドロキシベンジル 3,4−ジヒドロキシフェ
ニルチオエーテル。
【0032】式(I)の化合物は、周知の方法を使用し
て合成することができる。
【0033】例えば、式(I)[式中、R3 、R4 およ
びR5 は同時にアルキルであり、nは0である。]の化
合物は、アルカリ条件下で、式(II):
【0034】
【化10】
【0035】[式中、R3 ’、R4 ’およびR5 ’は各
々アルキルであり、Xはハロゲンである。]の3,4,
5−トリアルコキシベンジルハライドを式 (III):
【0036】
【化11】
【0037】[式中、R1 は水素、ヒドロキシまたはア
ルコキシであり、R2 は水素またはアルキルである。]
のチオフェノール誘導体によってチオアルキル化するこ
とにより製造することができる。
【0038】上記反応での使用に適する塩基は、それら
に限定されないが、アルカリ金属の炭酸塩および水酸化
物、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナト
リウムなどが挙げられる。
【0039】チオアルキル化の選択性を高めるために、
反応は、好ましくは低温、例えば−10〜20℃、最も好ま
しくは0〜10℃で行う。
【0040】式(I)[式中、nは1または2であ
る。]の化合物は、対応する式(I)[式中、R3 、R
4 およびR5 は各々アルキルであり、nは0である。]
の化合物を適切な酸化剤で酸化することにより製造する
ことができる。
【0041】酸化反応での使用に適する酸化剤として
は、それらに限定されないが、過酸化水素、過マンガン
酸カリウム、過クロム酸カリウムおよび3−クロロペル
オキシ安息香酸(MCPBA)などが挙げられる。
【0042】式(I)[式中、R2 、R3 、R4 および
5 の少なくとも1つは水素である。]の化合物は、対
応する式(I)[式中、R2 、R3 、R4 およびR5
各々アルキルである。]の化合物を適切に脱アルキル化
することにより製造できる。
【0043】脱アルキル化反応での使用に適する脱アル
キル化剤としては、それらに限定されないが、トリハロ
ホウ素、例えばトリブロムホウ素またはトリクロロホウ
素が挙げられる。脱アルキル化の程度は、使用する脱ア
ルキル化剤の当量を調整することによりコントロールす
ることができる。例えば、 0.5〜4 当量の脱アルキル化
剤を使用すると、式(I)[式中、R3 、R4 およびR
5 の1つ、2つまたは全部が水素である。]の化合物を
得ることができる。
【0044】脱アルキル化反応は、好ましくは、低温、
例えば−100 〜0℃、好ましくは−81〜−75℃、より好
ましくは−78℃の温度で行う。
【0045】必要であれば、式(I)の化合物を対応す
る薬学的に許容されうる塩、例えばアルカリ金属塩(例
えば、ナトリウムまたはカリウム塩)、アルカリ土類金
属塩またはアンモニウム塩などに変換することができ
る。
【0046】式(I)の化合物は、当業者に周知の方法
および技術を使用して製造することができる。
【0047】
【実施例】下記実施例は、式(I)の化合物の製造法の
一つであり、これは説明のためのものであり、本発明を
限定するものではない。
【0048】実施例1:3,4,5−トリメトキシベン
ジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテル (1)臭化3,4,5−トリメトキシベンジル 500ml の丸底フラスコに窒素下で、15.32g(0.41モル)
の水素化ホウ素ナトリウムおよび100ml の無水テトラヒ
ドロフランを添加した。その混合物を10分攪拌した後、
100ml のテトラヒドロフラン中に溶解した 20g(0.108
モル)の3,4,5−トリメトキシベンズアルデヒドを
上記の溶液に滴下した。室温で16時間攪拌した後、溶液
を0℃に冷却し、5mlの蒸留水を滴下し、氷浴を取り外
した。混合物を一夜攪拌した。テトラヒドロフランを濃
縮した。次いで、混合物を200mlの水で希釈し、200ml
のジエチルエーテルで2回抽出した。抽出物を硫酸マグ
ネシウムで脱水し、濾過して濃縮し、一夜真空脱水し
た。3,4,5−トリメトキシベンジルアルコール(2
0.2g 、 100%収率)が無色の油状物として得られた。
この油状物は、さらに精製することなく使用することが
できる。
【0049】300ml の無水テトラヒドロフラン中の3,
4,5−トリメトキシベンジルアルコール(20.2g 、
0.108モル)の溶液に4.12ml(0.052 モル)のピリジン
を添加し、0℃に冷却した。20mlの無水テトラヒドロフ
ランにおける三臭化リン(4.8ml、 0.051モル)の溶液
を0℃で上記溶液に滴下した。混合物を1時間攪拌し
た。テトラヒドロフランを濃縮した。次いで、残渣を20
0ml の10%塩酸で希釈した後、200ml の酢酸エチルで抽
出した。抽出物を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、
濃縮し、一夜真空脱水した。臭化3,4,5−トリメト
キシベンジル(27g、 100%収率)が白色固体として得
られた。この固体は、さらに精製することなく使用する
ことができる。
【0050】(2)3,4,5−トリメトキシベンジル
4−ヒドロキシフェニルチオエーテル 4−ヒドロキシチオフェノール(12g 、 0.095モル)お
よび炭酸カリウム(15.86g、 0.115モル)を250ml の
N,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、0℃に冷却し
た。上記溶液に0℃で、50mlのN,N−ジメチルホルム
アミドに溶解した、工程(1)で合成した 25g(0.095
モル)の臭化3,4,5−トリメトキシベンジルを滴下
した。2時間攪拌した後、氷浴を取り外し、その溶液を
一夜攪拌した。溶液全部を水に注入し、300ml の酢酸エ
チルで抽出した。有機層を300ml の水で2回洗浄した。
硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサ
ン=2/3)により精製すると、 20g(収率68%)の
3,4,5−トリメトキシベンジル 4−ヒドロキシフ
ェニルチオエーテルが白色固体として得られた。融点:
139〜140 ℃; 1HNMR(CDCl3 )δ 3.76 (s,
6H), 3.83 (s, 3H), 3.89 (s, 2H), 5.76 (s, 1H), 6.3
6 (s, 2H), 6.74 (d, 2H), 7.19 (d, 2H) ;MS(EI
+ )m/e 306;元素分析:計算値(C16184 Sと
して):C,62.70 ;H,5.88;実験値:C,62.28 ;
H,5.93。
【0051】実施例2:3,4−ジヒドロキシ−5−メ
トキシベンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテル 実施例1の記載に従って合成した3,4,5−トリメト
キシベンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテル
(3g、9.8 ミリモル)を60mlの無水塩化メチレンに溶解
し、−78℃に冷却した。次いで、10mlの塩化メチレン中
の 2.8ml(29.5ミリモル)の三臭化ホウ素を上記溶液に
滴下した。2時間攪拌した後、溶液を室温に温め、さら
に2時間攪拌した(TLCによってモニターする)。次
いで、反応混合物を0℃に冷却し、50mlの水を滴下し
た。塩化メチレン層を分離した。硫酸マグネシウムによ
る脱水および濃縮後に得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=
2:1)で精製した。3,4−ジヒドロキシ−5−メト
キシベンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテル
(2.1g、77%収率)が淡黄色の固体として得られた。融
点:140 ℃; 1HNMR(DMSO−d6 )δ 3.65
(s, 3H), 3.87 (s, 2H), 6.28 (s, 1H), 6.34 (s, 1H),
6.69 (d, 2H), 7.15 (d, 2H), 8.14 (s, 1H), 8.81
(s, 1H), 9.53 (s, 1H);MS(EI+)m/e 278;
元素分析:計算値(C14144 Sとして):C,60.4
3 ;H,5.04;実験値:C,60.58 ;H,5.17。
【0052】実施例3:3,4,5−トリメトキシベン
ジル 4−ヒドロキシフェニルスルホキシド 実施例1の記載に従って合成した3,4,5−トリメト
キシベンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテル
(500mg 、1.63ミリモル)を10mlの酢酸に溶解し、80℃
に加熱した。30mlの蒸留水中の三酸化クロムの溶液を上
記溶液に滴下した。混合物を30分攪拌し、室温に冷却
し、20mlの水で希釈した後、30mlの酢酸エチルで抽出し
た。有機層を硫酸マグネシウムで脱水し、濃縮し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘ
キサン=1/4)で精製すると、 348mg(66%収率)の
3,4,5−トリメトキシベンジル 4−ヒドロキシフ
ェニルスルホキシドが白色粉末として得られた。融点:
153 ℃; 1HNMR(CDCl3 )δ 3.69 (s, 6H),
3.79 (s, 3H), 3.99 (ABq, 2H, J=17 Hz), 6.16 (s, 2
H), 6.86 (d, 2H), 7.24 (d, 2H), 8.57 (s, 1H);MS
(EI+)m/e 322;元素分析:計算値(C1618
5 Sとして):C,59.62 ;H,5.59;実験値:C,5
9.93 ;H,5.52。
【0053】実施例4:3,4,5−トリヒドロキシベ
ンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテル 実施例1の記載に従って合成した3,4,5−トリメト
キシベンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテル
(12g 、39.2ミリモル)を240ml の無水塩化メチレンに
溶解し、−78℃に冷却した。60mlの無水塩化メチレン中
の三臭化ホウ素(18.6ml、195.6 ミリモル)の溶液を上
記溶液に滴下した。混合物を室温に温め、一夜攪拌し、
0℃に冷却し、300ml の水を添加した。次いで、水層を
200ml の酢酸エチルで2回抽出し、硫酸マグネシウムで
脱水し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル/n−ヘキサン=2/1)により精製する
と、8.6g(77%収率)の3,4,5−トリヒドロキシベ
ンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテルが白色粉
末として得られた。融点:158 ℃; 1HNMR(DMS
O−d6 )δ 3.82 (s, 2H), 6.20 (s, 2H), 6.72 (d,
2H), 7.15 (d, 2H),8.01 (s, 1H), 8.78 (s, 2H), 9.53
(s, 1H);MS(MI+)m/e 264;元素分析:計算
値(C13124 Sとして):C,59.09 ;H,4.55;
実験値:C,58.84 ;H,4.71。
【0054】実施例5:4−ヒドロキシ−3,5−ジメ
トキシベンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテル 実施例1の記載に従って合成した3,4,5−トリメト
キシベンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテル
(3g、9.8 ミリモル)を60mlの無水塩化メチレンに溶解
し、−78℃に冷却した。10mlの塩化メチレン中の三臭化
ホウ素(2.8ml 、29.5ミリモル)の溶液を上記溶液に滴
下した。混合物を室温にして攪拌し、直ちに0℃に冷却
した。次いで水(50ml)を滴下し、塩化メチレン層を分
離した。硫酸マグネシウムで脱水し、濃縮した後に得ら
れた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル/n−ヘキサン=2/1)により精製する
と、1.8g(63%収率)の4−ヒドロキシ−3,5−ジメ
トキシベンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテル
が白色固体として得られた。融点:128 ℃; 1HNMR
(DMSO−d6 )δ 3.67 (s, 6H), 3.93 (s, 2H),
6.44 (s, 2H), 6.70 (d,2H), 7.17 (d, 2H), 8.21 (s,
1H), 9.54 (s, 1H) ;MS(MI+)m/e 292;元素
分析:計算値(C15164 Sとして):C,61.64 ;
H,5.48;実験値:C,61.48 ;H,5.59。
【0055】実施例6:3,4,5−トリメトキシベン
ジル 3,4−ジメトキシフェニルチオエーテル 実施例1の工程(2)に記載したものと同様の方法を使
用して、標記化合物を3,4−ジメトキシチオフェノー
ルから得た(収率78%)。融点:95℃; 1HNMR(C
DCl3 )δ 3.76 (s, 9H), 3.80 (s, 3H), 3.83 (s,
3H), 3.91 (s,2H), 6.37 (s, 2H), 6.77, 6.94 (dd, 2
H), 6.78 (s, 1H);MS(EI+)m/e 280;元素分
析:計算値(C18225 Sとして):C,61.71 ;
H,6.29;実験値:C,61.72 ;H,6.47。
【0056】実施例7:3,4,5−トリヒドロキシベ
ンジル 3,4−ジヒドロキシフェニルチオエーテル 実施例2に記載したものと同様の方法を使用して、標記
化合物を実施例6の生成物から白色粉末として得た(収
率48%)。融点:145 ℃; 1HNMR(DMSO−
6 )δ3.80 (s, 2H), 6.17 (s, 2H), 6.62 (d, 1H),
6.67 (d, 1H), 6.74(s, 1H), 7.96 (d, 1H), 8.74 (s,
2H), 8.96 (s, 1H), 8.99 (s, 1H);MS(EI+)m
/e 280;元素分析:計算値(C13125 Sとし
て):C,55.71;H,4.29;実験値:C,55.35 ;
H,4.37。
【0057】式(I)の化合物および薬学的に許容され
うるそれらの塩は、有効なLDL−過酸化阻害剤であ
り、血清中のLDLおよび総コレステロールレベルを低
下させ、HDLレベルを高めることができる。
【0058】式(I)の化合物の薬理学的活性は、下記
実施例によって示すことができる。
【0059】実施例8:in vitroでのCu 2+により誘導
されるLDL脂質の過酸化 50μl のLDL(そのコレステロール濃度は、血漿範囲
に調整してある)、5μM のCu2+および種々の濃度の
式(I)の化合物をプラスチック製のミニバイアルに添
加した。各アッセイの最終インキュベーション体積は、
生理的食塩水によって 100μl に調整した。混合物を37
℃で4時間インキュベートした。生成したMDAの量を
測定し、IC50を、50%のMDS生成を阻害するのに必
要な化合物の量として計算した。既知の酸化防止剤であ
るプロブコール(Sigma Chemicals製) を対照として使用
した。結果を表Iに示す。
【0060】
【表1】
【0061】実施例9:in vivo での低コレステロール
血症性活性 Sigma Chemicals 製の既知の低コレステロール血症薬で
あるベンザフィブレートおよびゲムフィブロジルを正の
対照として使用した。また、1%のカルボキシメチルセ
ルロースの投与を負の対照として使用した。
【0062】体重22〜24g のオスのBalb/cマウスを台湾
大学動物センターから購入した。実験中、動物に自家製
の高コレステロール血症性食餌(20%のカゼイン、35%
のバター、 9.1%のセルロース、20.9%のデキストロー
ス、 4.5%のコレステロール、 0.4%のコリン酸、 1.8
%の塩化ナトリウム、1%のビタミンおよび73%の水)
を与えた。次いで、高コレステロール血症性食餌を与え
て5日目に、正の対照および試験化合物を、1%(w/v)
カルボキシメチルセルロース中の懸濁物として6日間連
続して腹腔内投与した。ベンザフィブレート、ゲムフィ
ブロジルおよび試験化合物を、 100mg/kg/日および20
ml/kg マウスの用量で投与した。マウスの体重を、実験
の開始時および動物を絶食させる前に記録した。食餌の
消費も、高コレステロール血症性の食餌による処理期間
中、毎日記録した。
【0063】最後の投与の4時間後に動物を16時間絶食
させて屠殺した後、血液サンプルを動物から採取した。
血液サンプルを30分放置した後、3000rpm で10分遠心分
離して血清を得た。血清は、使用するまで4℃で保存し
た。総コレステロールおよびトリグリセリドレベルを、
Boehringer Mannheim キットNo. 816302および816370を
使用して酵素により測定した。HDLコレステロールレ
ベルも、 BoehringerMannheimキット No. 543004 を使
用して酵素により測定した。LDLコレステロールは、
下記式:総コレステロール−トリグリセリド/5−HD
Lコレステロール=LDLコレステロールに従って計算
した。
【0064】対照および処理群の総コレステロール、ト
リグリセリド、HDLコレステロールおよびLDLコレ
ステロールの有意差を、t−試験を使用して測定し、そ
れを表IIに示す。
【0065】
【表2】
【0066】a:データは平均±SDとして表す。各処
理群はマウス6匹からなる。
【0067】*P≦0.05;**P≦0.01 b:総コレステロール、トリグリセリド、HDLコレス
テロールおよびLDLコレステロールを 100%として表
し、処理群と比較する。
【0068】c:阻害または活性化の割合(%) を[1-(処
理群/対照群)]×100 %として示す。
【0069】上記結果に示すように、式(I)の化合物
および薬学的に許容されうるそれらの塩は有効な抗アテ
ローム性動脈硬化症薬である。それらは、有効なLDL
−過酸化阻害剤であるだけでなく、血清中の総コレステ
ロール、LDLコレステロールおよびトリグリセリドレ
ベルを低下させ、HDLコレステロールレベルを高める
ことができる。従って、高コレステロール血症、高脂血
症およびアテローム性動脈硬化症の予防、治療または防
止に有用である。
【0070】式(I)の化合物および薬学的に許容され
うるそれらの塩を上記した病気の治療または防止に使用
する場合、これらの化合物は、直接、または有効量の式
(I)の化合物を活性成分として含む医薬組成物の形態
で投与することができる。
【0071】本明細書で使用する「有効な量」は、LD
L−過酸化を阻害し、および/または血清中の総コレス
テロールおよび/または血清LDLレベルを低下させ、
および/または血清HDLレベルを高め、および/また
は高コレステロール血症および/または高脂血症および
/またはアテローム性動脈硬化症を治療もしくは防止す
るのに有効な量を意味する。理解されるように、アテロ
ーム性動脈硬化症の治療は、アテローム性動脈硬化症の
病変または斑の発生もしくは増殖を効果的に予防し、遅
くし、抑制し、阻止し、または停止することを含み、必
ずしもアテローム性動脈硬化症の全体的な排除は必要と
しない。
【0072】当業者であれば理解されるように、上記し
た有効量は、多くの因子、例えば患者の種、年齢、体重
および全身の健康状態;治療すべき病気およびその進行
度;関係する特定の病気;投与する特定化合物;投与方
法および投与回数;ならびに所望の効果などによって変
わる。
【0073】一般に、式(I)の化合物および薬学的に
許容されうるそれらの塩の一日用量は、体重1kgにつき
約20〜40mgである。
【0074】投与方法に応じて、式(I)の化合物は、
種々の薬学的に許容されうる担体、アジュバントおよび
希釈剤ならびに他の成分と組み合わせて使用し、経口ま
たは非経口投与形態などの種々の製剤を作ることができ
る。
【0075】経口投与に適する投与形態としては、錠
剤、カプセル、粉末、ピル、溶液、頬用錠剤、バッカル
錠、チュアブル錠、シロップ、懸濁物およびエマルジョ
ンが挙げられる。
【0076】経口投与用の固体投与形態は、1種以上の
アジュバント、例えば微結晶セルロース、トラガカント
ゴムまたはゼラチンなどのバインダー;澱粉または乳糖
などの賦形剤;アルギニン酸、コーンスターチなどの崩
壊剤;ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤;ショ糖
またはサッカリンなどの甘味料;ならびにペパーミント
またはオレンジ香料などの香味剤を含むことができる。
【0077】上記したアジュバントの他に、錠剤形態の
医薬組成物は、ポリエチリングリコールまたは脂肪油な
どの液体担体を含むこともできる。
【0078】固体の経口投与形態は、単位投与形態の物
理的形態を改良する物質を含むこともできる。例えば、
その投与形態は、例えば糖皮、シェラックゴム皮膜また
は腸浴膜などのコーティングを含むことができる。
【0079】経口投与用の液体投与形態は、式(I)の
化合物および薬学的に許容されうるそれらの塩の他に、
着色剤、香料、甘味料および保存剤を含むことができ
る。
【0080】非経口投与に適する投与形態は溶液または
懸濁物を含み、それらは、1種以上のアジュバント、た
とえば、注射用の水、油、デキストロース、生理的食塩
水、ポリエチレングリコールまたは他の合成溶媒などの
滅菌希釈剤;ベンジルアルコールまたはメチル−もしく
はプロピル−パラベンおよびクロロブタノールなどの抗
菌剤;アスコルビン酸またはハイポビスムタイト(hypo
bismuthite)ナトリウムなどの酸化防止剤;EDTAな
どのキレート剤;酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩な
どの緩衝液を含むことができる。
【0081】非経口投与用の組成物は、ガラスまたはプ
ラスチック製のアンプル、使い捨て注射器または多用量
バイアルに含めることができる。
【0082】一般に、本発明の医薬組成物は、有効量の
式(I)の化合物または薬学的に許容されうるその塩お
よび少なくとも1種の上記した薬学的に許容されうる担
体またはアジュバントを含む。
【0083】本発明の特徴を上記で説明したが、当業者
であれば、本発明の精神および範囲を逸脱しないかぎ
り、種々の変形を行うことができることが理解される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 323/20 C07C 323/20 (72)発明者 ジヤウ−ユー・チウ 台湾、タイペイ、シー−チー、カン−ニ ン・ストリート、レーン・169、102 (72)発明者 チン−フエン・リー 台湾、タイペイ、シー−チー、カン−ニ ン・ストリート、レーン・169、102 (72)発明者 チア−リン・ジエイ・ワン 台湾、タイペイ、シー−チー、カン−ニ ン・ストリート、レーン・169、102

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、R1 は水素、ヒドロキシまたはアルコキシを表
    し、R2 、R3 、R4 およびR5 は水素またはアルキル
    であり、nは0、1または2である;ただし、nが0ま
    たは2でありかつR3 、R4 およびR5 がアルキルの場
    合、R1 およびR2 の一方は水素ではない。]の化合物
    および薬学的に許容されうるその塩。
  2. 【請求項2】 3,4−ジヒドロキシ−5−メトキシベ
    ンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテルである、
    請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 3,4,5−トリメトキシベンジル 4
    −ヒドロキシフェニルスルホキシドである、請求項1に
    記載の化合物。
  4. 【請求項4】 3,4,5−トリヒドロキシベンジル
    4−ヒドロキシフェニルチオエーテルである、請求項1
    に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシベ
    ンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテルである、
    請求項1に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 3,4,5−トリメトキシベンジル
    3,4−ジメトキシフェニルチオエーテルである、請求
    項1に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 3,4,5−トリヒドロキシベンジル
    3,4−ジヒドロキシフェニルチオエーテルである、請
    求項1に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 LDL−過酸化阻害剤として使用され
    る、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 アテローム性動脈硬化症、高コレステロ
    ール血症および/または高脂血症の治療または抑制に使
    用される、請求項8に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 LDL−過酸化阻害剤としての、式
    (I): 【化2】 [式中、R1 は水素、ヒドロキシまたはアルコキシを表
    し、R2 、R3 、R4 およびR5 は水素またはアルキル
    であり、nは0、1または2である。]の化合物および
    薬学的に許容されうるその塩の使用。
  11. 【請求項11】 アテローム性動脈硬化症、高コレステ
    ロール血症および/または高脂血症を治療または防止す
    るための請求項10に記載の使用。
  12. 【請求項12】 有効量の請求項1に記載の式(I)の
    化合物または薬学的に許容されうるその塩を、薬学的に
    許容されうる担体、アジュバントまたは希釈剤とともに
    含む医薬組成物。
  13. 【請求項13】 LDL−過酸化阻害剤として使用する
    ための請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 【請求項14】 有効量の請求項10に記載の式(I)
    の化合物または薬学的に許容されうるその塩を、薬学的
    に許容されうる担体、アジュバントまたは希釈剤ととも
    に含む、LDL−過酸化阻害剤として使用するための医
    薬組成物。
  15. 【請求項15】 アテローム性動脈硬化症、高コレステ
    ロール血症および/または高脂血症の治療または防止に
    使用するための、請求項13または14に記載の医薬組
    成物。
  16. 【請求項16】 式(I)の化合物が下記化合物:3,
    4,5−トリメトキシベンジル 4−ヒドロキシフェニ
    ルチオエーテル;3,4−ジヒドロキシ−5−メトキシ
    ベンジル 4−ヒドロキシフェニルチオエーテル;3,
    4,5−トリメトキシベンジル 4−ヒドロキシフェニ
    ルスルホキシド;3,4,5−トリヒドロキシベンジル
    4−ヒドロキシフェニルチオエーテル;4−ヒドロキ
    シ−3,5−ジメトキシベンジル 4−ヒドロキシフェ
    ニルチオエーテル;3,4,5−トリメトキシベンジル
    3,4−ジメトキシフェニルチオエーテル;および
    3,4,5−トリヒドロキシベンジル 3,4−ジヒド
    ロキシフェニルチオエーテルから成る群から選択され
    る、請求項15に記載の医薬組成物。
  17. 【請求項17】 有効量の請求項10に記載の式(I)
    の化合物または薬学的に許容されうるその塩を投与する
    ことを含む、アテローム性動脈硬化症、高コレステロー
    ル血症および/または高脂血症の治療または防止法。
  18. 【請求項18】 (1)式(II): 【化3】 [式中、R3 ’、R4 ’およびR5 ’は各々アルキルで
    あり、Xはハロゲンである。]の3,4,5−トリアル
    コキシベンジルハライドを式 (III): 【化4】 [式中、R1 は水素、ヒドロキシまたはアルコキシを表
    し;R2 は水素またはアルキルである。]のチオフェノ
    ール誘導体によってチオアルキル化して、式(I)[式
    中、R3 、R4 およびR5 は各々アルキルであり、nは
    0である。]の化合物を製造し; (2)必要であれば、式(I)[式中、R3 、R4 およ
    びR5 は各々アルキルであり、nは0である。]の化合
    物を適切な酸化剤で酸化して対応する式(I)[式中、
    nは1または2である。]の化合物を製造し; (3)必要であれば、式(I)[式中、R2 、R3 、R
    4 およびR5 は各々アルキルである。]の化合物を脱ア
    ルキル化して、対応する式(I)[式中、R2 、R3
    4 およびR5 は同じでも異なっていてもよく、それら
    の少なくとも1つは水素である。]の化合物を製造し; (4)必要であれば、式(I)の化合物を対応する薬学
    的に許容されうる塩に変換することを含む、請求項1に
    記載の式(I)の化合物の製造法。
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