JPH10316621A - シクロプロピルアクリル酸誘導体の製造方法 - Google Patents

シクロプロピルアクリル酸誘導体の製造方法

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JPH10316621A
JPH10316621A JP10066640A JP6664098A JPH10316621A JP H10316621 A JPH10316621 A JP H10316621A JP 10066640 A JP10066640 A JP 10066640A JP 6664098 A JP6664098 A JP 6664098A JP H10316621 A JPH10316621 A JP H10316621A
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JP
Japan
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methyl
cyclopropyl
ester
cyclopropanecarbaldehyde
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Application number
JP10066640A
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English (en)
Inventor
Makoto Nakazawa
信 仲澤
Toshimichi Mitani
利道 三谷
Yoichi Satake
庸一 佐竹
Manzo Shiono
万蔵 塩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シクロプロピルアクリル酸誘導体を、温和な
条件下に収率よく、工業的に有利に製造する方法を提供
する。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ水素
原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表
す。)で示されるシクロプロパンカルバルデヒド誘導体
を、塩基の存在下、エステルと反応させることを特徴と
する一般式(II) 【化2】 (式中、R6は水素原子、置換基を有していてもよいア
ルキル基等を表し、R7は水素原子またはカルボキシル
基の保護基を表す。)で示されるシクロプロピルアクリ
ル酸誘導体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シクロプロピルア
セチレンの合成中間体として有用なシクロプロピルアク
リル酸誘導体の製造方法に関する。シクロプロピルアセ
チレンは、例えば抗HIV活性を有するベンゾキサジノ
ン誘導体(L−743726)[テトラヘドロン・レタ
ーズ(Tetrahedron Letters)、36巻、8937頁(1
995年)参照]などのシクロプロパン骨格を分子内に
もつ化合物の合成中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】シクロプロピルアクリル酸誘導体の製造
方法としては、(1)シクロプロパンカルバルデヒドとマ
ロン酸とを、ピリジンを溶媒および塩基として反応さ
せ、シクロプロピルアクリル酸を合成する方法[テトラ
ヘドロン・アシンメトリー(Tetrahedron: Asymmetr
y)、8巻、883頁(1997年)およびジャーナル
・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Jour
nal of the American Chemical Society)、73巻、3
831頁(1951年)参照]、(2)シクロプロパンカ
ルバルデヒドとホスホン酸誘導体を塩基の存在下に反応
させ、シクロプロピルアクリル酸エステルを合成する方
法[ジャーナル・オブ・オルガニック・ケミストリー
(Journal of Organic Chemistry)、59巻、6476
頁(1994年)、ジャーナル・オブ・オルガニック・
ケミストリー(Journal of Organic Chemistry)、55
巻、3088頁(1990年)、ジャーナル・オブ・ジ
・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Journal of the
American Chemical Society)、91巻、6432頁
(1969年)、およびジャーナル・オブ・ジ・アメリ
カン・ケミカル・ソサエティ(Journal of the America
n ChemicalSociety)、90巻、3769頁(1968
年)参照]、(3)ハロゲン化シクロプロピルから得られ
るジシクロプロピル銅誘導体のアセチレンカルボン酸エ
ステルへの付加反応で合成する方法[ジャーナル・オブ
・オルガニック・ケミストリー(Journal of Organic C
hemistry)、41巻、3629頁(1976年)参照]
などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)の方法では、ピリジンを溶媒とするため、工業的な
大量合成ではピリジンの除去や回収が問題となり、また
反応に長時間を要すること、上記(2)の方法は、高価な
n−ブチルリチウムまたは水素化ナトリウムを使用する
必要があること、上記(3)の方法は、原料の合成に多段
階の工程を要することなどの問題点を有しており、シク
ロプロピルアクリル酸誘導体の工業的に有利な製造方法
とは言い難い。しかして、本発明の目的は、シクロプロ
ピルアクリル酸誘導体を、温和な条件下に収率よく、工
業的に有利に製造し得る方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、 一般式(I)
【0005】
【化7】
【0006】(式中、R1、R2、R3、R4およびR5
それぞれ水素原子または置換基を有していてもよいアル
キル基を表す。)で示されるシクロプロパンカルバルデ
ヒド誘導体[以下、シクロプロパンカルバルデヒド誘導
体(I)と略記する]を、塩基の存在下、エステルと反
応させることを特徴とする一般式(II)
【0007】
【化8】
【0008】(式中、R1、R2、R3、R4およびR5
前記定義のとおりであり、R6は水素原子、置換基を有
していてもよいアルキル基、カルボキシル基または保護
されたカルボキシル基を表し、R7は水素原子またはカ
ルボキシル基の保護基を表す。)で示されるシクロプロ
ピルアクリル酸誘導体[以下、シクロプロピルアクリル
酸誘導体(II)と略記する]の製造方法、 シクロプロパンカルバルデヒド誘導体(I)を、塩基
の存在下、エステルと反応させることにより一般式(II
I)
【0009】
【化9】
【0010】(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6
よびR7は前記定義のとおりであり、R8は水素原子また
は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。)で示
されるシクロプロピルプロピオン酸誘導体[以下、シク
ロプロピルプロピオン酸誘導体(III)と略記する]を
得、得られたシクロプロピルプロピオン酸誘導体(II
I)を塩基の存在下、脱離反応させることを特徴とする
シクロプロピルアクリル酸誘導体(II)の製造方法、お
よび 一般式(III-1)
【0011】
【化10】
【0012】(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6
よびR7は前記定義のとおりであり、R9は水素原子また
は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。)で示
されるシクロプロピルプロピオン酸誘導体を提供するこ
とにより達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】上記一般式中、R1、R2、R3
4、R5、R6、R8およびR9が表すアルキル基として
は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基
などが挙げられる。
【0014】これらのアルキル基は置換基を有していて
もよく、かかる置換基としては、例えば水酸基;メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのア
ルコキシル基;tert−ブチルジメチルシリルオキシ
基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基などの
三置換シリルオキシ基;フェニル基、パラメトキシフェ
ニル基などのアリール基などが挙げられる。
【0015】R6が保護されたカルボキシル基を表す場
合のカルボキシル基の保護基は、通常知られているどの
ような保護基でもよいが、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、tert−ブチル基などのアルキル基;シクロヘキ
シル基などのシクロアルキル基;ベンジル基、パラメト
キシベンジル基などのアラルキル基などを挙げることが
できる。これらのアルキル基またはアラルキル基は置換
基を有していてもよく、かかる置換基としては、例えば
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基な
どのアルコキシル基などが挙げられる。
【0016】R7が表すカルボキシル基の保護基として
は、R6が保護されたカルボキシル基を表す場合のカル
ボキシル基の保護基と同様の基が挙げられる。
【0017】次に、本発明の製造方法を詳細に説明す
る。
【0018】反応に使用されるエステルとしては、エス
テルを構成するカルボニル基のα位に水素原子を有する
構造であればどのようなエステルでもよいが、例えば、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソ
プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸te
rt−ブチル、酢酸フェニル、酢酸ベンジルなどの酢酸
エステル;プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、
プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸イソプロピ
ル、プロピオン酸n-ブチル、プロピオン酸イソブチル、
プロピオン酸tert−ブチル、プロピオン酸フェニ
ル、プロピオン酸ベンジルなどのプロピオン酸エステ
ル;ブタン酸メチル、ブタン酸エチル、ブタン酸n−プ
ロピル、ブタン酸イソプロピル、ブタン酸n−ブチル、
ブタン酸イソブチル、ブタン酸tert−ブチル、ブタ
ン酸フェニル、ブタン酸ベンジルなどのブタン酸エステ
ル;ペンタン酸メチル、ペンタン酸エチル、ペンタン酸
n−プロピル、ペンタン酸イソプロピル、ペンタン酸n
−ブチル、ペンタン酸イソブチル、ペンタン酸tert
−ブチル、ペンタン酸フェニル、ペンタン酸ベンジルな
どのペンタン酸エステル;マロン酸モノメチル、マロン
酸ジメチル、マロン酸モノエチル、マロン酸ジエチル、
マロン酸モノn−プロピル、マロン酸ジn−プロピル、
マロン酸モノイソプロピル、マロン酸ジイソプロピル、
マロン酸モノn−ブチル、マロン酸ジn−ブチル、マロ
ン酸モノイソブチル、マロン酸ジイソブチル、マロン酸
モノtert−ブチルなどのマロン酸エステルなどが挙
げられる。中でも、酢酸エステル、マロン酸エステルが
好ましい。エステルの使用量は、シクロプロパンカルバ
ルデヒド誘導体(I)に対し1当量〜200当量の範囲
が好ましく、1当量〜10当量の範囲がより好ましい。
【0019】シクロプロパンカルバルデヒド誘導体
(I)とエステルの反応は、塩基の存在下に行う。塩基
としては、例えばピリジン、トリエチルアミンなどのア
ミン;炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩;水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化物塩;ナ
トリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウム
エトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムtert
−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドなどの金
属アルコキシドなどを挙げることができる。塩基の使用
量は、シクロプロパンカルバルデヒド誘導体(I)に対
し1当量〜100当量の範囲が好ましい。
【0020】反応は通常、反応に悪影響を与えない溶媒
中で行なってもよい。溶媒としては、例えばペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、石油エーテル、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの炭化水素;ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチ
ルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、エチレングリコールジメチルエーテル、トリエチ
レングリコールジメチルエーテルなどのエーテル;塩化
メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタ
ン、トリクロロエタン、ブロモプロパン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼンなどの含ハロゲン化炭化水素;酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプ
ロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ter
t−ブチルなどの酢酸エステル;メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イ
ソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノ
ール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペン
タノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−
1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2−メ
チル−2−ブタノール、シクロヘキサノール、エチレン
グリコール、トリメチレングリコールなどのアルコー
ル;水;ジメチルスルホキシド;またはこれらの混合溶
媒などが挙げられる。また、上記の液状の塩基を溶媒と
して使用してもよい。溶媒の使用量は、シクロプロパン
カルバルデヒド誘導体(I)に対し、通常1〜200倍
重量の範囲が適当である。
【0021】反応は、シクロプロパンカルバルデヒド誘
導体(I)もしくはその溶液に、エステルおよび塩基も
しくはそれらの溶液を添加するか、またはエステルおよ
び塩基もしくはそれらの溶液に、シクロプロパンカルバ
ルデヒド誘導体(I)もしくはその溶液を添加すること
により行う。反応温度は、−100℃〜200℃の範囲
が好ましく、−20℃より溶媒の沸点を超えない範囲が
より好ましい。
【0022】シクロプロパンカルバルデヒド誘導体
(I)を、塩基の存在下に、エステルと反応させること
により、シクロプロピルプロピオン酸誘導体(III)お
よびシクロプロピルアクリル酸誘導体(II)が得られ
る。
【0023】このようにして得られたシクロプロピルア
クリル酸誘導体(II)は、通常の有機化合物の単離・精
製に用いられる方法により単離・精製することができ
る。例えば、反応混合物を食塩水または水にあけ、ジエ
チルエーテル、酢酸エチル、塩化メチレンなどの有機溶
媒で抽出し、必要に応じて抽出液を希塩酸、水、食塩水
などで洗浄することにより塩基性物質、水溶性物質を除
去し、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウムなど
で乾燥したのちに濃縮し、得られる粗生成物を必要に応
じて蒸留、クロマトグラフィ、再結晶などにより精製す
ることができる。また、必要に応じてシクロプロピルア
クリル酸誘導体(II)の保護基を脱保護してもよい。
【0024】また、シクロプロピルプロピオン酸誘導体
(III)も、通常の有機化合物の単離・精製に用いられ
る方法により単離・精製することができる。例えば、反
応混合物を食塩水または水にあけ、ジエチルエーテル、
酢酸エチル、塩化メチレンなどの有機溶媒で抽出し、必
要に応じて抽出液を希塩酸、水、食塩水などで洗浄する
ことにより塩基性物質、水溶性物質を除去したのちに濃
縮し、得られる粗生成物を必要に応じて蒸留、クロマト
グラフィ、再結晶などにより精製することができる。ま
た、後処理することなく、反応液をそのまま次の反応に
供してもよい。
【0025】得られたシクロプロピルプロピオン酸誘導
体(III)は、塩基の存在下、脱離反応させることによ
り、シクロプロピルアクリル酸誘導体(II)に変換する
ことができる。
【0026】ここで使用される塩基としては、例えばピ
リジン、トリエチルアミンなどのアミン;炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩;水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなどの水酸化物塩;ナトリウムメトキシ
ド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリ
ウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カ
リウムtert−ブトキシドなどの金属アルコキシドな
どを挙げることができる。塩基の使用量は、シクロプロ
ピルプロピオン酸誘導体(III)に対し0.01当量〜
100当量の範囲が好ましい。
【0027】反応は通常、反応に悪影響を与えない溶媒
中で行なってもよい。溶媒としては、例えばペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、石油エーテル、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの炭化水素;ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチ
ルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、エチレングリコールジメチルエーテル、トリエチ
レングリコールジメチルエーテルなどのエーテル;塩化
メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタ
ン、トリクロロエタン、ブロモプロパン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼンなどの含ハロゲン化炭化水素;酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプ
ロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ter
t−ブチルなどの酢酸エステル;ジメチルスルホキシ
ド;またはこれらの混合溶媒などが挙げられる。また、
上記の液状の塩基を溶媒として使用してもよい。溶媒の
使用量は、シクロプロピルプロピオン酸誘導体(III)
に対し、通常1〜200倍重量の範囲が適当である。
【0028】反応は、シクロプロピルプロピオン酸誘導
体(III)もしくはその溶液に、塩基もしくはその溶液
を添加するか、または塩基もしくはその溶液に、シクロ
プロピルプロピオン酸誘導体(III)もしくはその溶液
を添加することにより行う。反応温度は、−100℃〜
200℃の範囲が好ましく、−20℃より溶媒の沸点を
超えない範囲がより好ましい。また、反応により脱離す
る水またはアルコールを共沸等の手段により反応系外に
留去してもよい。
【0029】このようにして得られたシクロプロピルア
クリル酸誘導体(II)は、上記した方法により単離・精
製することができる。
【0030】なお、高純度のシクロプロピルアクリル酸
誘導体(II)を得るためには、シクロプロピルプロピオ
ン酸誘導体(III)を得て、それを分離・精製し、次の反
応に付す方法の方が好ましい。
【0031】シクロプロピルアクリル酸誘導体(II)の
うち、シクロプロピルアクリル酸は、例えば下記のスキ
ームにしたがって、医薬の中間体として有用なシクロプ
ロピルアセチレンへと変換することができる。
【0032】
【化11】
【0033】まず、シクロプロピルアクリル酸を臭素化
する。臭素化反応は、例えばヘキサンなどの不活性溶媒
中、臭素を反応させることにより実施でき、得られた反
応液を濾過、洗浄することにより、臭素化体が得られ
る。
【0034】得られた臭素化体からの脱炭酸脱臭化水素
は、例えば、臭素化体のヘキサン懸濁液に炭酸ナトリウ
ムの水溶液を添加することにより実施することができ、
反応後、ヘキサン層を濃縮、蒸留することにより、シク
ロプロピルビニルブロマイドを得ることができる。シク
ロプロピルビニルブロマイドは、また、塩化メチレンな
どの不活性溶媒中、臭素化体にトリエチルアミンなどの
有機アミンを作用させることによっても得ることができ
る。
【0035】シクロプロピルビニルブロマイドからの脱
臭化水素は、例えば、ジメチルスルホキシド、トルエ
ン、tert−アミルアルコールなどの不活性溶媒中
で、シクロプロピルビニルブロマイドにカリウムter
t−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水
酸化カリウムなどの塩基を作用させることにより行うこ
とができる。得られたシクロプロピルアセチレンの単離
は蒸留により行うことができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。
【0037】実施例1 シクロプロピルアクリル酸メチ
ルおよび3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン
酸メチルの合成 シクロプロパンカルバルデヒド5gをメタノール0.2
mlを含む酢酸メチル20.3mlに溶解し、5℃以下
で金属ナトリウム1.78gを小量ずつ加え、次いで2
0℃以下で8時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾液を
1N塩酸にあけ、酢酸メチルで抽出した。抽出液を無水
硫酸マグネシウムで乾燥したのち濃縮し、下記の物性を
有する(E)−シクロプロピルアクリル酸メチルおよび
3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン酸メチル
の混合物6.16gを得た。
【0038】(E)−シクロプロピルアクリル酸メチル1 H−NMRスペクトル(270MHz,CDCl3,T
MS,ppm)δ:6.42(dd,J=10.4,15.8Hz,1H), 5.90
(d,J=15.8Hz,1H), 3.71(s,3H), 1.5-1.65(m,1H), 0.85-
1.05(m,2H), 0.55-0.75(m,2H)13 C−NMRスペクトル(67.5MHz,CDC
3,TMS,ppm)δ:167.28, 154.48, 117.75, 5
1.38, 14.48, 8.73(2)
【0039】3−シクロプロピル−3−メトキシプロピ
オン酸メチル1 H−NMRスペクトル(270MHz,CDCl3,T
MS,ppm)δ:3.70(dd,J=9.2,1
5.6Hz,1H), 3.43(s,3H), 2.
9−3.1(m,1H), 2.63−2.74(d
d,J=9.2,15.6Hz,1H), 2.54−
2.62(dd,J=6.4,15.6Hz,1H),
0.8−1.0(m,2H), 0.4−0.55
(m,2H), 0.05−0.15(m,1H)
【0040】実施例2 シクロプロピルアクリル酸メチ
ルおよび3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン
酸メチルの合成 窒素気流下、酢酸メチル30g(405mmol)に室
温下、ナトリウムメトキシド3.2g(59mmol、
アルデヒドに対して1.2 当量)を添加した。この溶
液に、シクロプロパンカルバルデヒド3.5g(50m
mol)を室温下で滴下した。滴下後、加熱還流下で7
時間攪拌した。この反応溶液を冷却した水に添加し、静
置後、水層を除去した。有機層を減圧濃縮し、シクロプ
ロピルアクリル酸メチルおよび3−シクロプロピル−3
−メトキシプロピオン酸メチルの混合物5.79g(シ
クロプロピルアクリル酸メチル:3−シクロプロピル−
3−メトキシプロピオン酸メチル=73.5:26.
5)を得た。
【0041】実施例3 シクロプロピルアクリル酸メチ
ルおよび3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン
酸メチルの合成 窒素気流下、酢酸メチル30g(405mmol)に室
温下、28%−ナトリウムメトキシドメタノール溶液1
1.4g(59mmol、アルデヒドに対して1.2当
量)を添加した。この溶液に、シクロプロパンカルバル
デヒド3.5g(50mmol)を室温下で滴下した。
滴下後、加熱還流下で6時間攪拌した。この反応溶液を
冷却した水に添加し、静置後、水層を除去した。有機層
を減圧濃縮し、シクロプロピルアクリル酸メチルおよび
3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン酸メチル
の混合物5.49g(シクロプロピルアクリル酸メチ
ル:3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン酸メ
チル=60:40)を得た。
【0042】実施例4 シクロプロピルアクリル酸メチ
ルおよび3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン
酸メチルの合成 窒素気流下、酢酸メチル8.89g(120mmol)
およびテトラヒドロフラン21.11gに室温下、28
%−ナトリウムメチラートメタノール溶液11.4g
(59mmol、アルデヒドに対して1.2当量)を添
加した。この溶液に、シクロプロパンカルバルデヒド
3.5g(50mmol)を室温下で滴下した。滴下
後、加熱還流下で5時間攪拌した。この反応溶液を冷却
した水に添加し、静置後、水層を除去した。水層を酢酸
メチルで抽出した。合わせた有機層を減圧濃縮し、シク
ロプロピルアクリル酸メチルおよび3−シクロプロピル
−3−メトキシプロピオン酸メチルの混合物4.91g
(シクロプロピルアクリル酸メチル:3−シクロプロピ
ル−3−メトキシプロピオン酸メチル=62:38)を
得た。
【0043】実施例5 シクロプロピルアクリル酸エチ
ルを主生成物とする合成 窒素気流下、酢酸エチル4.278kg(48.6mo
l)に、0±5℃で、ナトリウムメトキシド0.464
kg(8.59mol、アルデヒドに対して1.19当
量)を添加した。この溶液に、シクロプロパンカルバル
デヒド0.506kg(7.22mol)を0±5℃で
滴下した。滴下後、0±5℃で5時間攪拌した。この反
応溶液を冷却した水2.137kgに添加し、静置後、
水層を除去した。有機層を減圧濃縮し、シクロプロピル
アクリル酸メチル、シクロプロピルアクリル酸エチル、
3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン酸メチ
ル、3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン酸エ
チル、3−シクロプロピル−3−エトキシプロピオン酸
メチル、および3−シクロプロピル−3−エトキシプロ
ピオン酸エチルの混合物928.48g(シクロプロピ
ルアクリル酸メチル:シクロプロピルアクリル酸エチ
ル:3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン酸メ
チル:3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン酸
エチル:3−シクロプロピル−3−エトキシプロピオン
酸メチル:3−シクロプロピル−3−エトキシプロピオ
ン酸エチル=25:25:12.5:12.5:12.
5:12.5)を得た。
【0044】(E)−シクロプロピルアクリル酸エチル1 H−NMRスペクトル(270MHz,CDCl3,T
MS,ppm)δ:6.42(dd,J=9.89,15.8Hz,1H), 5.89
(d,J=15.8Hz,1H), 4.17(q,J=6.93Hz,2H), 1.5-1.7(m,1
H), 1.28(t,J=6.93Hz,3H), 0.85-1.05(m,2H), 0.55-0.7
5(m,2H) 3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン酸エチル GC−Massスペクトル:M+=172 3−シクロプロピル−3−エトキシプロピオン酸メチル GC−Massスペクトル:M+=172 3−シクロプロピル−3−エトキシプロピオン酸エチル GC−Massスペクトル:M+=186
【0045】実施例6 シクロプロピルアクリル酸エチ
ルを主生成物とする合成 窒素気流下、酢酸エチル4.278kg(48.6mo
l)に、0±5℃で、ナトリウムエチラート0.578
kg(8.49mol、アルデヒドに対して1.19当
量)を添加した。この溶液に、シクロプロパンカルバル
デヒド0.500kg(7.13mol)を0±5℃で
滴下した。滴下後、70℃で6時間攪拌した。この反応
溶液を冷却した水2.14kgに添加し、静置後、水層
を除去した。有機層を減圧濃縮し、シクロプロピルアク
リル酸エチルおよび3−シクロプロピル−3−エトキシ
プロピオン酸エチルの混合物784.11g(シクロプ
ロピルアクリル酸エチル:3−シクロプロピル−3−エ
トキシプロピオン酸エチル=86:14)を得た。
【0046】実施例7 シクロプロピルアクリル酸イソ
プロピルを主生成物とする合成 窒素気流下、酢酸イソプロピル4.278kg(41.
9mol)に、0±5℃で、ナトリウムメトキシド0.
463kg(8.57mol、アルデヒドに対して1.
19当量)を添加した。この溶液に、シクロプロパンカ
ルバルデヒド0.506kg(7.22mol)を0±
5℃で滴下した。滴下後、0±5℃で5時間攪拌した。
この反応溶液を冷却した水2.137kgに添加し、静
置後、水層を除去した。有機層を減圧濃縮し,シクロプ
ロピルアクリル酸イソプロピルおよび3−シクロプロピ
ル−3−イソプロポキシプロピオン酸イソプロピルを主
生成物とする混合物1.049kg(シクロプロピルア
クリル酸イソプロピル:シクロプロピルアクリル酸メチ
ル:3−シクロプロピル−3−イソプロポキシプロピオ
ン酸イソプロピル:3−シクロプロピル−3−メトキシ
プロピオン酸イソプロピル:3−シクロプロピル−3−
イソプロポキシプロピオン酸メチル:3−シクロプロピ
ル−3−メトキシプロピオン酸メチル=77.0:1
0.9:5.0:5.3:1.1:0.7)を得た。
【0047】(E)−シクロプロピルアクリル酸イソプ
ロピル1 H−NMRスペクトル(270MHz,CDCl3,T
MS,ppm)δ:6.41(dd,J=9.71,15.9Hz,1H), 5.88
(d,J=15.9Hz,1H), 5.04(septet,J=5.29Hz,1H), 1.45-1.
65(m,1H), 1.24(d,J=5.29Hz,6H), 0.8-1.0(m,2H), 0.55
-0.7(m,2H) 3−シクロプロピル−3−イソプロポキシプロピオン酸
イソプロピル GC−Massスペクトル:M+=214 3−シクロプロピル−3−メトキシプロピオン酸イソプ
ロピル GC−Massスペクトル:M+=186 3−シクロプロピル−3−イソプロポキシプロピオン酸
メチル GC−Massスペクトル:M+=186
【0048】実施例8 シクロプロピルアクリル酸メチ
ルの合成 ピリジン342g(350ml、4.33mol、シク
ロプロパンカルバルデヒドに対して3.23当量)を三
口フラスコに満たし、撹拌下、マロン酸モノメチル17
3.6g(1.47mol、シクロプロパンカルバルデ
ヒドに対して1.1当量)を内温が60℃を超えないよ
うに少しずつ添加した。次いで、シクロプロパンカルバ
ルデヒド93.42g(100ml、1.33mol)
をこの反応溶液に添加した。添加後、反応溶液を内温8
0〜90℃とし、残存シクロプロパンカルバルデヒドが
シクロプロピルアクリル酸メチルの5%以下となるまで
反応を継続した。反応溶液を3N塩酸にあけ、pHを1
以下とした。酢酸エチルを加え抽出し、水層を分離した
のちに、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水
硫酸マグネシウムで脱水、濾過濃縮し、シクロプロピル
アクリル酸メチル134.2g(収率80%)を得た。
【0049】実施例9 シクロプロピルアクリル酸メチ
ルの合成 実施例1、実施例2、実施例3および実施例4で得られ
たシクロプロピルアクリル酸メチルと3−シクロプロピ
ル−3−メトキシプロピオン酸メチルの混合物59.6
gをメタノール120mlに溶解し、炭酸カリウム3
2.24gを加えて室温で13時間撹拌した。反応液に
ヘキサンを加え、上澄のヘキサン層を濾過、濃縮し、再
度ヘキサンを加え、濾過、濃縮、減圧蒸留し(50mm
Hg、101〜102℃)、シクロプロピルアクリル酸
メチル23.3g(収率62%)を得た。
【0050】実施例10 シクロプロピルアクリル酸の
合成 水酸化カリウム0.495kg(純度 86%、7.5
9mol)を水0.768kgに25±5℃で加え、攪
拌、溶解させた。この溶液に、実施例7で得られたシク
ロプロピルアクリル酸イソプロピルを主生成物とする混
合物1.049kgを、反応溶液温度75±5℃を維持
するように添加した。添加完了後、反応液を加熱し、5
時間攪拌した。エステル体の消失をGC分析で確認後、
反応液温度70±5℃を維持しながら、微減圧下(76
0〜200mmHg)、生成するアルコールを水ととも
に共沸留去させた。適時、留出量にあわせて水を添加し
た。冷却後、反応液に塩化メチレン1.855kgを添
加、次いで反応溶液に6N塩酸1.418kgを加え
た。得られた有機層(塩化メチレン溶液)を常圧で加熱
還流させ、有機層中の水を脱水除去した。水の分離が認
められなくなったところで反応溶液を冷却し、下記の物
性を有するシクロプロピルアクリル酸の塩化メチレン溶
液2.65kg(シクロプロピルアクリル酸GC内標定
量値0.664kg、2段階収率82%)を得た。
【0051】1H−NMRスペクトル(270MHz,
CDCl3,TMS,ppm)δ:6.52(dd,J=9.89,14.8
Hz,1H), 5.90(d,J=14.8Hz,1H), 1.61(m,1H), 0.99(m,2
H), 0.68(m,2H)
【0052】参考例1 2,3−ジブロモ−3−シクロ
プロピルプロピオン酸の合成 3口フラスコにシクロプロピルアクリル酸5g(44.
6mmol)を取り、窒素雰囲気下、ヘキサン50ml
を加え、氷冷した。内部の温度が5℃以下となったとこ
ろで、反応液が赤褐色となるまで臭素7.48g(4
6.8mmol)を滴下した。滴下後、室温下で2時間
撹拌した。スラリーの析出が認められる反応液を濾過
し、下記の物性を有する2,3−ジブロモ−3−シクロ
プロピルプロピオン酸8.77g(収率72%)を得
た。
【0053】1H−NMRスペクトル(270MHz,
CDCl3,TMS,ppm)δ:9.2(bs,1H), 4.66(d,
J=10.9Hz,1H), 3.87(dd,J=9.89,10.9Hz,1H), 1.2-1.4
(m,1H), 1.0-1.15(m,1H), 0.75-0.90(m,2H), 0.4-0.5
(m,1H)
【0054】参考例2 2−シクロプロピルビニル−1
−ブロミドの合成 3口フラスコに2,3−ジブロモ−3−シクロプロピル
プロピオン酸3.74g(13.8mmol)を取り、
10%−炭酸カリウム水溶液40.38g(炭酸カリウ
ム4.03g、29.2mmol、臭素化物に対して
2.12当量;水36.35gより調製)をゆっくりと
滴下した後、60℃に加熱し2時間撹拌した。反応容器
にペンタンを加え十分に撹拌し、水層を分離し、有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥剤を濾過した
後に、濃縮し、下記の物性を有する2−シクロプロピル
ビニル−1−ブロミド1.45g(収率72%)を得
た。
【0055】1H−NMRスペクトル(270MHz,
CDCl3,TMS,ppm)δ:E体: 6.03(d,J=1
3.9Hz,1H), 5.72(dd,J=8.90,13.9Hz,1H), 1.3-1.5(m,1
H),0.7-0.8(m,2H), 0.3-0.45(m,2H) Z体: 6.04(d,J=6.93Hz,1H), 5.47(dd,J=6.92,8.90H
z,1H), 1.75-1.95(m,1H), 0.75-1.00(m,2H), 0.3-0.55
(m,2H)
【0056】参考例3 シクロプロピルアセチレンの合
成 3口フラスコに2−シクロプロピルビニル−1−ブロミ
ド1.4g(9.52mmol)を入れ、窒素雰囲気下
とし、ジメチルスルホキシド10mlを加え、撹拌し
た。この溶液にtert−ブトキシカリウム2.15g
(19.2mmol、シクロプロピルビニルブロミドに
対して2.0当量)を室温下で加えた。添加後、室温下
で2時間撹拌したのち、反応液を加熱し、蒸留した。8
0℃までの留分を分取した後に、この留分を再度精密蒸
留し、下記の物性を有するシクロプロピルアセチレン
0.5g(収率79%)を得た。
【0057】1H−NMRスペクトル(270MHz,
CDCl3,TMS,ppm)δ:1.76(d,J=1.98Hz,1
H), 1.18-1.30(m,1H), 0.68-1.3(m,4H)13 C−NMRスペクトル(67.5MHz,CDC
3,TMS,ppm)δ:63.46, 31.33, 8.19, 4.27
【0058】
【発明の効果】シクロプロピルアクリル酸誘導体を、温
和な条件下に収率よく、工業的に有利に製造し得る方法
が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩野 万蔵 岡山県倉敷市酒津2045番地の1 株式会社 クラレ内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ水素
    原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表
    す。)で示されるシクロプロパンカルバルデヒド誘導体
    を、塩基の存在下、エステルと反応させることを特徴と
    する一般式(II) 【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は前記定義のと
    おりであり、R6は水素原子、置換基を有していてもよ
    いアルキル基、カルボキシル基または保護されたカルボ
    キシル基を表し、R7は水素原子またはカルボキシル基
    の保護基を表す。)で示されるシクロプロピルアクリル
    酸誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(I) 【化3】 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ水素
    原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表
    す。)で示されるシクロプロパンカルバルデヒド誘導体
    を、塩基の存在下、エステルと反応させることにより一
    般式(III) 【化4】 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は前記定義のと
    おりであり、R6は水素原子、置換基を有していてもよ
    いアルキル基、カルボキシル基または保護されたカルボ
    キシル基を表し、R7は水素原子またはカルボキシル基
    の保護基を表し、R8は水素原子または置換基を有して
    いてもよいアルキル基を表す。)で示されるシクロプロ
    ピルプロピオン酸誘導体を得、得られたシクロプロピル
    プロピオン酸誘導体を塩基の存在下、脱離反応させるこ
    とを特徴とする一般式(II) 【化5】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は前
    記定義のとおりである。)で示されるシクロプロピルア
    クリル酸誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(III-1) 【化6】 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ水素
    原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表
    し、R6は水素原子、置換基を有していてもよいアルキ
    ル基、カルボキシル基または保護されたカルボキシル基
    を表し、R7は水素原子またはカルボキシル基の保護基
    を表し、R9は水素原子または置換基を有していてもよ
    いアルキル基を表す。)で示されるシクロプロピルプロ
    ピオン酸誘導体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011074416A1 (ja) * 2009-12-15 2011-06-23 株式会社クラレ アルキル5-メチル-5-ヘキセノエートの製造方法

Cited By (4)

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JPWO2011074416A1 (ja) * 2009-12-15 2013-04-25 株式会社クラレ アルキル5−メチル−5−ヘキセノエートの製造方法
US8816123B2 (en) 2009-12-15 2014-08-26 Kuraray Co., Ltd. Method for producing alkyl 5-methyl-5-hexenoate
JP5731403B2 (ja) * 2009-12-15 2015-06-10 株式会社クラレ アルキル5−メチル−5−ヘキセノエートの製造方法

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