JPH10315677A - ボールペンチップ - Google Patents
ボールペンチップInfo
- Publication number
- JPH10315677A JPH10315677A JP9144771A JP14477197A JPH10315677A JP H10315677 A JPH10315677 A JP H10315677A JP 9144771 A JP9144771 A JP 9144771A JP 14477197 A JP14477197 A JP 14477197A JP H10315677 A JPH10315677 A JP H10315677A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ball
- head
- hardness
- hammer tool
- point pen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Pens And Brushes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ボールの頭部をハンマーツールによりハンマー
リング加工する際に、ボールが割れたり、頭部々分に凹
みが生じないようにする。 【解決手段】タングステンカーバイト系超硬材で、硬度
がHv1800〜Hv2000の範囲に入るように、ボ
ール6を形成する。そのボール6をボール抱持室2内に
挿入し、ボールの頭部8をハンマーツール9によりハン
マーリングする。ボール座5にボール6と同形の球面状
の陥没変形部を形成し、ボール6を回転自在にボール抱
持室2に抱持したボールペンチップ10とする。
リング加工する際に、ボールが割れたり、頭部々分に凹
みが生じないようにする。 【解決手段】タングステンカーバイト系超硬材で、硬度
がHv1800〜Hv2000の範囲に入るように、ボ
ール6を形成する。そのボール6をボール抱持室2内に
挿入し、ボールの頭部8をハンマーツール9によりハン
マーリングする。ボール座5にボール6と同形の球面状
の陥没変形部を形成し、ボール6を回転自在にボール抱
持室2に抱持したボールペンチップ10とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筆記具または塗布
具等における、タングステンカーバイト系超硬材で形成
したボールを、回転自在にボール抱持室に抱持したボー
ルペンチップに関する。
具等における、タングステンカーバイト系超硬材で形成
したボールを、回転自在にボール抱持室に抱持したボー
ルペンチップに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、筆記具や塗布具等の筆記先端
として装着した、内方にかしめたチップ先端縁部とボー
ル座とにより、ボールの一部を前記チップ先端部より突
出して回転自在にボールをボール抱持室内に抱持したボ
ールペンチップの構造において、ボールを滑らかに回転
させるために、チップ先端側よりボールの頭部をハンマ
ーツールによりハンマーリングして、ボール座をボール
と同形の球面状に形成している。
として装着した、内方にかしめたチップ先端縁部とボー
ル座とにより、ボールの一部を前記チップ先端部より突
出して回転自在にボールをボール抱持室内に抱持したボ
ールペンチップの構造において、ボールを滑らかに回転
させるために、チップ先端側よりボールの頭部をハンマ
ーツールによりハンマーリングして、ボール座をボール
と同形の球面状に形成している。
【0003】具体的には、チップ本体はステンレス・ス
ティールで形成し、ボールはタングステンカーバイト系
超硬材で形成したものを用いている。ボールの硬度は、
筆記時における紙との接触やチップ本体の内壁面等との
接触による摩耗を考慮して、長年のボールペンチップ製
造の経験から、Hv1600前後のものを用いている。
ボールをハンマーリングするためのハンマーツールは、
ボールを打撃することによる摩耗がしにくく、またボー
ルの表面に傷や割れを発生させにくいものという観点か
ら、またハンマーツールのコストの観点から、市販され
ている超硬ロット棒を利用するということから、ある程
度の硬度をもたせたHv1600〜Hv1750の範囲
の超硬ロット棒を用いている。
ティールで形成し、ボールはタングステンカーバイト系
超硬材で形成したものを用いている。ボールの硬度は、
筆記時における紙との接触やチップ本体の内壁面等との
接触による摩耗を考慮して、長年のボールペンチップ製
造の経験から、Hv1600前後のものを用いている。
ボールをハンマーリングするためのハンマーツールは、
ボールを打撃することによる摩耗がしにくく、またボー
ルの表面に傷や割れを発生させにくいものという観点か
ら、またハンマーツールのコストの観点から、市販され
ている超硬ロット棒を利用するということから、ある程
度の硬度をもたせたHv1600〜Hv1750の範囲
の超硬ロット棒を用いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ハンマーツー
ルを交換したての時は、ハンマーツールのボールとの当
接部がフラット形状であるがために、ボールの頭部々分
にハンマーリングによる凹みが一番顕著に生じてしまう
という問題があった。この状態のボールをボールペンと
して組み立てて筆記してみると、筆跡が点状に抜ける点
むら現象が生じ、そのボールペンは不良品となってしま
っていた。
ルを交換したての時は、ハンマーツールのボールとの当
接部がフラット形状であるがために、ボールの頭部々分
にハンマーリングによる凹みが一番顕著に生じてしまう
という問題があった。この状態のボールをボールペンと
して組み立てて筆記してみると、筆跡が点状に抜ける点
むら現象が生じ、そのボールペンは不良品となってしま
っていた。
【0005】単に、前記問題を解決するためだけなら、
ハンマーツールの硬度を現行の硬度より低いものに切り
替えれば、ボールの頭部々分にハンマーリングによる凹
みが生じにくくなる。しかし、重要な問題として、ボー
ル座に形成する陥没変形の形状が一定にならずボールの
回転むらが生じ、筆記性能の低下をもたらすという問題
がある。また、今度はハンマーツール側が凹みやすくな
り、寿命によるハンマーツールの交換回数が増加するこ
とになり、交換作業等の時間の増加に伴う生産性のダウ
ン等から、得策とは言えない。
ハンマーツールの硬度を現行の硬度より低いものに切り
替えれば、ボールの頭部々分にハンマーリングによる凹
みが生じにくくなる。しかし、重要な問題として、ボー
ル座に形成する陥没変形の形状が一定にならずボールの
回転むらが生じ、筆記性能の低下をもたらすという問題
がある。また、今度はハンマーツール側が凹みやすくな
り、寿命によるハンマーツールの交換回数が増加するこ
とになり、交換作業等の時間の増加に伴う生産性のダウ
ン等から、得策とは言えない。
【0006】また、ボールの硬度を高くすることにより
前記問題は解決することができるが、硬度を高くしすぎ
ても、ボールのコストアップや、ハンマーリングの衝撃
によるボールの割れが発生しやすくなる。また、ボール
とハンマーツールの硬度差がありすぎると現行の硬度の
ハンマーツールの寿命を短くすることになり、前記の場
合と同様に、ハンマーツールの交換頻度が増加し、ひい
てはボールペンチップの製造におけるコストアップにつ
ながるという問題があり、単にボールの硬度を、高くす
れば済むという問題でもない。
前記問題は解決することができるが、硬度を高くしすぎ
ても、ボールのコストアップや、ハンマーリングの衝撃
によるボールの割れが発生しやすくなる。また、ボール
とハンマーツールの硬度差がありすぎると現行の硬度の
ハンマーツールの寿命を短くすることになり、前記の場
合と同様に、ハンマーツールの交換頻度が増加し、ひい
てはボールペンチップの製造におけるコストアップにつ
ながるという問題があり、単にボールの硬度を、高くす
れば済むという問題でもない。
【0007】本発明の目的は、現行の硬度がHv160
0〜Hv1750の範囲のハンマーツールの使用にあた
っても、交換のしたて時のハンマーツールによるハンマ
ーリング加工において、ボールの頭部々分に凹みが生じ
にくい、またボールが割れにくいようなボールペンチッ
プの構成とすることである。
0〜Hv1750の範囲のハンマーツールの使用にあた
っても、交換のしたて時のハンマーツールによるハンマ
ーリング加工において、ボールの頭部々分に凹みが生じ
にくい、またボールが割れにくいようなボールペンチッ
プの構成とすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記した事実
に鑑みてなされたもので、ボール抱持室内に挿入したタ
ングステンカーバイト系超硬材で形成したボールの頭部
をハンマーツールによりハンマーリングして、ボール座
にボールと同形の球面状の陥没変形部を形成し、ボール
を回転自在にボール抱持室内に抱持してなるボールペン
チップにおいて、を、前記ボールの硬度をHv1800
〜Hv2000の範囲としたことを特徴とするものであ
る。
に鑑みてなされたもので、ボール抱持室内に挿入したタ
ングステンカーバイト系超硬材で形成したボールの頭部
をハンマーツールによりハンマーリングして、ボール座
にボールと同形の球面状の陥没変形部を形成し、ボール
を回転自在にボール抱持室内に抱持してなるボールペン
チップにおいて、を、前記ボールの硬度をHv1800
〜Hv2000の範囲としたことを特徴とするものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面に基
づいて説明する。ステンレス・スティール製のチップ本
体1に、従来と同様にして、ボール抱持室2と、インキ
通路孔3と該インキ通路孔3に放射状に形成した放射溝
4を有したボール座5を設ける。既存のボール製作会社
に、硬度がHv1800とHv1950のタングステン
カーバイト系超硬材ボール6を作製してもらい、そのボ
ール6を前記ボール抱持室2内に挿入する。ボール6の
後端面を前記ボール座5に当接させ、先端面を前記チッ
プ先端縁部7より突出させ、チップ先端縁部7を内方に
かしめる。ボール6は、一部が前記チップ先端部より突
出して、回転自在に抱持されることになる。ボール6の
頭部8を、東芝タンガロイ株式会社製の商品名:超硬ロ
ット棒TH−10をハンマーツール9として矢印方向へ
ハンマーリングし、ボール座5のボールと当接する部分
を球面状の陥没変形させて、ボールペンチップ10を作
製する。
づいて説明する。ステンレス・スティール製のチップ本
体1に、従来と同様にして、ボール抱持室2と、インキ
通路孔3と該インキ通路孔3に放射状に形成した放射溝
4を有したボール座5を設ける。既存のボール製作会社
に、硬度がHv1800とHv1950のタングステン
カーバイト系超硬材ボール6を作製してもらい、そのボ
ール6を前記ボール抱持室2内に挿入する。ボール6の
後端面を前記ボール座5に当接させ、先端面を前記チッ
プ先端縁部7より突出させ、チップ先端縁部7を内方に
かしめる。ボール6は、一部が前記チップ先端部より突
出して、回転自在に抱持されることになる。ボール6の
頭部8を、東芝タンガロイ株式会社製の商品名:超硬ロ
ット棒TH−10をハンマーツール9として矢印方向へ
ハンマーリングし、ボール座5のボールと当接する部分
を球面状の陥没変形させて、ボールペンチップ10を作
製する。
【0010】前記実施の形態で説明した、硬度がHv1
800とHv1950のボールを装着したボールペンチ
ップを各1,000本づつ作製し、ボールの頭部を観察
したが、凹みが生じているような形跡があるものは1本
も無かった。さらに、当社市販品の油性インキを収容し
たボールペンとして組み立てて筆記してみたが、筆跡に
点むら現象を生じたものは1本も無かった。
800とHv1950のボールを装着したボールペンチ
ップを各1,000本づつ作製し、ボールの頭部を観察
したが、凹みが生じているような形跡があるものは1本
も無かった。さらに、当社市販品の油性インキを収容し
たボールペンとして組み立てて筆記してみたが、筆跡に
点むら現象を生じたものは1本も無かった。
【0011】
【発明の効果】本発明のボールペンチップは、前述した
ような構成なので、従来より使用しているハンマーツー
ルでボールの頭部をハンマーリングしても、ボールの頭
部々分に凹みが生じにくく、ボールペンチップの製造に
おける不良率の低減を図ることができる。
ような構成なので、従来より使用しているハンマーツー
ルでボールの頭部をハンマーリングしても、ボールの頭
部々分に凹みが生じにくく、ボールペンチップの製造に
おける不良率の低減を図ることができる。
【0012】また、ボールの硬度が高すぎないので、ハ
ンマーツールの摩耗を助長することがなく、ハンマーツ
ールの摩耗による寿命もほぼ従来の場合と変わりないの
で、ハンマーツールの交換や交換作業時間の増加による
に、ボールペンチップの製造に係るコストアップや生産
性の低下がなく、生産性の点において多大な利点があ
る。
ンマーツールの摩耗を助長することがなく、ハンマーツ
ールの摩耗による寿命もほぼ従来の場合と変わりないの
で、ハンマーツールの交換や交換作業時間の増加による
に、ボールペンチップの製造に係るコストアップや生産
性の低下がなく、生産性の点において多大な利点があ
る。
【図1】本発明のボールペンチップの要部の縦断面図で
ある。
ある。
2 ボール抱持室 5 ボール座 6 ボール 8 頭部 9 ハンマーツール 10 ボールペンチップ
Claims (1)
- 【請求項1】ボール抱持室(2)内に挿入したタングス
テンカーバイト系超硬材で形成したボール(6)の頭部
(8)をハンマーツール(9)によりハンマーリングし
て、ボール座(5)にボール(6)と同形の球面状の陥
没変形部を形成し、ボール(6)を回転自在にボール抱
持室(2)内に抱持してなるボールペンチップ(10)
において、前記ボール(6)の硬度をHv1800〜H
v2000の範囲としたことを特徴とするボールペンチ
ップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9144771A JPH10315677A (ja) | 1997-05-19 | 1997-05-19 | ボールペンチップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9144771A JPH10315677A (ja) | 1997-05-19 | 1997-05-19 | ボールペンチップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10315677A true JPH10315677A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=15370049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9144771A Pending JPH10315677A (ja) | 1997-05-19 | 1997-05-19 | ボールペンチップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10315677A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004106086A1 (ja) * | 2003-05-27 | 2004-12-09 | Sakura Color Products Corporation | 塗布具用チップの製造方法 |
-
1997
- 1997-05-19 JP JP9144771A patent/JPH10315677A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004106086A1 (ja) * | 2003-05-27 | 2004-12-09 | Sakura Color Products Corporation | 塗布具用チップの製造方法 |
US7721402B2 (en) | 2003-05-27 | 2010-05-25 | Sakura Color Products Corporation | Method of producing applicator tip |
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