JPH10314559A - ポリスルホン膜の親水化方法 - Google Patents

ポリスルホン膜の親水化方法

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JPH10314559A
JPH10314559A JP14302597A JP14302597A JPH10314559A JP H10314559 A JPH10314559 A JP H10314559A JP 14302597 A JP14302597 A JP 14302597A JP 14302597 A JP14302597 A JP 14302597A JP H10314559 A JPH10314559 A JP H10314559A
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JP
Japan
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membrane
polysulfone
solution
aqueous
polysulfone membrane
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Application number
JP14302597A
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English (en)
Inventor
Kensuke Watanabe
健祐 渡辺
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 純水透過流束を改善させるばかりではなく、
被処理液のロ過による膜の透過流束の低下を抑制しつ
つ、ポリスルホン膜を簡単に親水化処理する方法を提供
する。 【解決手段】 ポリスルホン膜を濃度約15〜50重量%の
ホルムアルデヒド水溶液中に浸漬し、その表面を酸化処
理して親水化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリスルホン膜の
親水化方法に関する。更に詳しくは、ポリスルホン膜の
表面を酸化することにより親水化させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリスルホン製の分離膜は、機械的強度
が強く、また耐熱性および耐薬品性にすぐれているた
め、浄水膜、透析膜、工業用分離膜などとして広く用い
られている。しかしながら、ポリスルホンは疎水性であ
るため、ロ過によって膜面に処理液中のタンパク質や界
面活性剤等が吸着され易いという欠点がみられる。この
ため、例えばポリスルホン膜を用いて工場洗浄廃液の油
水分離を行う場合などに、洗浄廃液中の界面活性剤が膜
に吸着されて、膜の透過流束を低下させるなどといった
問題がみられた。
【0003】こうした問題点は、ポリスルホン膜を親水
化する方法によって解決される。親水化させる方法とし
ては、親水性高分子であるポリアルキレングリコールや
ポリビニルピロリドンをブレンドした膜を形成させる方
法(特開昭63-141610号公報、特開平4-118034号公報な
ど)やポリスルホン膜表面に親水性高分子をグラフト重
合する方法(特開昭63-134004号公報)などがある。しか
しながら、前者の方法においては、膜面がブレンドされ
た割合に応じて部分的に親水化されるに留まるため、ロ
過による膜の透過流束の低下を抑制する効果が小さく、
一方後者の方法は、処理が煩雑であるという問題があ
る。
【0004】更に、ポリスルホン膜は一般に乾湿式紡糸
法で作製されるため、紡糸工程後は湿潤状態にあり、そ
れをモジュール化するために一旦乾燥させる必要があ
る。しかるに、乾燥後のポリスルホン膜は水との濡れ性
が悪いため、何らかの湿潤操作を行う必要がある。
【0005】ポリスルホン膜の湿潤化方法としては、乾
燥したポリスルホン膜を熱水中に浸漬する方法(特開昭
59-66309号公報、同59-66310号公報)やアルコールまた
はアルコール水溶液中に浸漬する方法(同58-49403号公
報、特開平5-31337号公報)、ポリスルホン膜に界面活
性剤を含有させる方法(特開昭60-64602号公報)、ポリ
スルホン膜をポリビニルピロリドン等の水溶性ビニル系
重合体の水溶液中に浸漬させた後乾燥させる方法(同62
-11503号公報)などが提案されている。
【0006】しかしながら、乾燥したポリスルホン膜を
熱水中に浸漬する方法は、一旦乾燥させたポリスルホン
膜に再度熱水処理を行わなければならないという煩雑さ
があり、それ以外の方法では、アルコール、界面活性
剤、ポリビニルピロリドン等がロ過初期のロ液中に含ま
れることが懸念されるので、使用に際しては十分なる洗
浄工程を必要としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、純水
透過流束を改善させるばかりではなく、被処理液のロ過
による膜の透過流束の低下を抑制しつつ、ポリスルホン
膜を簡単に親水化処理する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
ポリスルホン膜をホルムアルデヒド水溶液中に浸漬し、
その表面を酸化処理して親水化することによって達成さ
れる。
【0009】
【発明の実施の形態】ポリスルホン膜としては、一般に
ポリスルホンの水溶性有機溶媒溶液を、必要に応じて水
性または有機溶媒芯液と共に、乾湿式法により中空糸
状、フィルム状等に製膜し、水性凝固浴中でゲル化せし
めたものが用いられる。
【0010】このようなポリスルホン膜の親水化処理
は、室温以上の温度、好ましくは約70〜95℃の温度で、
濃度約15〜50重量%、好ましくは約30〜35重量%のホル
ムアルデヒド水溶液(37%水溶液にメタノールを加えて
重合を防止したホルマリンを含む)中に、約1〜48時間
程度浸漬することによって行われる。これ以下の処理濃
度では、目的とする親水化処理が十分に行われず、一方
これ以上の濃度で処理されると、酸化が必要以上に進行
するようになる。
【0011】かかる処理によって、表面原子濃度の測定
で酸素が増加し、親水性が向上する。例えば、ガラス基
板上に乾湿式法により製膜したフィルムを室温下で35重
量%ホルムアルデヒド水溶液中に浸漬した後純水で洗浄
したものについて、サンプルの表面原子濃度比をPerkin
Elmer社製ESCA5400で測定すると、次のような結果が得
られた。 HCHO処理物 未処理物 [表面原子濃度] C (%) 79 84 O (%) 19 13 S (%) 2 3
【0012】また、この浸漬処理を90℃で9時間または
24時間行ったときの値は、次の如くであった。 9時間処理 24時間処理 [表面原子濃度] C (%) 78 78 O (%) 20 20 S (%) 2 2
【0013】
【発明の効果】本発明方法によれば、純水透過流束を改
善させるばかりではなく、被処理液のロ過による膜の透
過流束の低下を抑制しながら親水化処理が簡単に行わ
れ、親水化処理されたポリスルホン膜は、界面活性剤含
有工場洗浄廃液の油水分離などに有効に用いられる。
【0014】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。 実施例1 ポリスルホン精密ロ過中空糸膜(孔径0.12μm)を、室温
下で35重量%ホルムアルデヒド水溶液中に2時間浸漬
し、その後純水で洗浄し、乾燥させた。得られたホルム
アルデヒド処理中空糸膜2本をガラス管内に封入し、ロ
過有効長8cmの膜モジュールを作製した。
【0015】この膜モジュールを用い、濃度0.02重量%
のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)水溶液のロ過を、
ロ過圧力1Kgf/cm2で内圧型の全量ロ過方式で行った。
このときの透過量と透過流束との関係は、図1のグラフ
に○で示される。また、このグラフには、ホルムアルデ
ヒド処理が行われない中空糸膜についてのデーターも、
●で併記されている。
【0016】実施例2 分画分子量10000のポリスルホン限外ロ過中空糸膜を、9
0℃の35重量%ホルムアルデヒド水溶液中に24時間浸漬し
た後、純水で洗浄し、十分に乾燥させた。この乾燥状態
にある中空糸膜について、通水直後および通水5時間後
の純水透過流束(単位:cm/分)をロ過圧力1.0Kgf/cm2で測
定した。
【0017】実施例3 実施例2において、浸漬が25℃の15重量%ホルムアルデ
ヒド水溶液中に10時間浸漬するという条件で行われた。
【0018】実施例4 実施例3において、浸漬時間が1時間に変更された。
【0019】比較例 実施例2において、ホルムアルデヒド水溶液中への浸漬
が行われなかった。
【0020】以上の実施例2〜4および比較例での測定
結果は、次の表に示される。 通水直後の純水透過流束 通水5時間後の純水透過流束 実施例2 0.17 0.21 〃 3 0.13 0.19 〃 4 0.10 0.12 比較例 0.02 0.10
【図面の簡単な説明】
【図1】透過量と透過流束との関係を示すグラフであ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスルホン膜をホルムアルデヒド水溶
    液中に浸漬することを特徴とするポリスルホン膜の親水
    化方法。
  2. 【請求項2】 濃度約15〜50重量%のホルムアルデヒド
    水溶液が用いられる請求項1記載のポリスルホン膜の親
    水化方法。
  3. 【請求項3】 ホルムアルデヒド水溶液中への浸漬が室
    温乃至96℃で行われる請求項1記載のポリスルホン膜の
    親水化方法。
  4. 【請求項4】 浸漬処理が1〜48時間行われる請求項1
    記載のポリスルホン膜の親水化方法。
JP14302597A 1997-05-16 1997-05-16 ポリスルホン膜の親水化方法 Pending JPH10314559A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013047775A1 (ja) * 2011-09-28 2013-04-04 東レ株式会社 中空糸膜モジュールの親水化方法

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