JPH10314178A - 手術用はさみ鉗子 - Google Patents

手術用はさみ鉗子

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JPH10314178A
JPH10314178A JP9132268A JP13226897A JPH10314178A JP H10314178 A JPH10314178 A JP H10314178A JP 9132268 A JP9132268 A JP 9132268A JP 13226897 A JP13226897 A JP 13226897A JP H10314178 A JPH10314178 A JP H10314178A
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forceps
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cutting
blade
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良一 小納
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は最初に血管を確実に把持し、その後に
血管を切断することができると共に、1本の器具で煩雑
な手術操作を簡単に行うことができ、手術操作の簡便化
が図れる手術用はさみ鉗子を提供することを目的とす
る。 【解決手段】本発明は、生体組織を切断する手術用はさ
み鉗子10において、側枝血管3を切断するはさみ部1
3に隣接して側枝血管3を把持する把持部を設け、この
把持部により側枝血管3を把持した後、はさみ部13に
より側枝血管3を切断するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体組織を把持す
る把持機能付の手術用はさみ鉗子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から行われてきた、いわゆるオープ
ン式の外科手術は侵襲が大きく、患者に多大な負担をか
けることから、近年、オープン式の外科手術に代わり、
より低侵襲で傷口が小さくて済む、内視鏡を利用したい
わゆる内視鏡下外科手術が幅広く行われるようになって
きた。
【0003】内視鏡下外科手術はその特性として低侵襲
で傷口が小さくて済み、術後の回復も早く、後遺症も少
ない等の長所が多い反面、体内の小さな領域・空間内で
処置を行うことから手術操作が煩雑・面倒となってしま
うという欠点がある。
【0004】このような内視鏡下外科手術の1つに内視
鏡下血管摘出術というものがある。この手技は下腿の皮
下にトンネルを作成し、そのトンネル内で血管を周囲組
織から剥離・切断することにより血管を摘出するという
手技である。この手技の中で、摘出すべき血管から分岐
している側枝血管を結紮・切断する操作がある。この操
作は内視鏡の観察下で次のような手順で行われる(図1
参照)。
【0005】把持鉗子等の器具を用いて皮切口からト
ンネル内に図示しないクリップ装置を導入し、クリップ
1により摘出すべき血管2から分岐している側枝血管3
を結紮する。 皮切口を通じてクリップ装置をトンネル内から抜去す
る。 皮切口からトンネル内にはさみ鉗子4を挿入し、側枝
血管3を切断する。
【0006】皮切口を通じてトンネル内からはさみ鉗
子4を抜去する。 このように従来の内視鏡下血管摘出術においては皮切口
から鉗子類を2度挿脱しなければならず、その手術操作
の煩雑さを招いていた。
【0007】このような処置に関しては、実公昭52−
47344号公報で提案されているようなはさみ鉗子が
利用できる。このはさみ鉗子は刃部の側部にポリープを
把持する把持片を併設したものであり、ポリープを切断
すると同時に、その把持片でポリープを把持するように
したものである。このようなはさみ鉗子を血管摘出術に
利用する場合、切断しようとする側枝血管を刃部で切る
と同時に体内に残る方の切断端部を把持することにな
る。また、把持している方の血管からの出血を止める方
法としては鉗子に高周波電流を通電して止血を行うこと
が考えられる。
【0008】しかし、このようなはさみ鉗子を側枝血管
の処置に用いる場合、血管にテンションがかかっている
と、血管に切込みが生じると同時にその切込み部から側
枝が引きちぎられることがある。このような状態になる
と、側枝血管は把持される以前に把持部をすり抜け、結
果的に血管を把持できなかったり切断できないことが起
こる。
【0009】血管を把持できないと側枝血管の切断した
端部から血液が流出し、術野が血液に埋没して手術がき
わめてやりにくくなる。さらには術後の血腫等の合併症
を引き起こす可能性が生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
着目してなされたものであり、その目的とするところ
は、最初に血管などの生体組織を確実に把持し、その後
に生体組織を切断することができると共に、煩雑な手術
操作が1本の器具で済み、手術操作が簡便であり、かつ
手技の簡略化が図れる手術用はさみ鉗子を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、生体組織を切
断する手術用はさみ鉗子において、生体組織を切断する
はさみ部と、このはさみ部に隣接して生体組織を把持す
る把持部を設け、上記はさみ部と上記把持部はその把持
部により生体組織を把持した状態で上記はさみ部により
生体組織を切断する動作を行うように構成したものであ
る。従来方法では複数種類の処置具(例えばクリップと
はさみ鉗子)が必要であったが、本発明の手術用はさみ
鉗子によれば、それが1本の器具で煩雑な手術操作が済
むようになり、煩雑な手術操作の簡略化が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]図2及び図3を参照して本発明の第1
実施形態を説明する。 (構成)第1実施形態は前述の血管摘出術に用いられる
手術用はさみ鉗子に係り、この手術用はさみ鉗子10は
図2で示すように、硬性挿入シース11を有し、この挿
入シース11の先端に取着したホルダ12に、はさみ部
13を組み付けてなる。ホルダ12の先端側部分は左右
に分かれて平行に対峙する一対の支持片14を形成して
なり、この一対の支持片14の先端部間には支軸15を
架設している。そして、この支軸15に対して一対の刃
体16,17を軸支することにより上記はさみ部13を
構成する。はさみ部13の刃体16,17は開閉操作機
構18を介して上記挿入シース11内に挿通した操作ロ
ッド(図示せず)により開閉駆動させられるようになっ
ている。
【0013】開閉操作機構18は例えばリンク機構から
なり、このリンク機構は刃体16,17の各基端部と、
これらの基端部にそれぞれ連結された一対のリンク片1
9からなり、リンク片19の他端は図示しない継手を介
して上記操作ロッドの先端に接続されている。そして、
挿入シース11の手元に設けられた図示しない操作部に
よりその操作ロッドを押し引きすることにより上記開閉
操作機構18を介して上記はさみ部13の刃体16,1
7の両方を回動して開閉操作するようになっている。
尚、刃体16,17を開閉させる機構はこれに限らず、
また、刃体16,17を回動することなく直線移動させ
たりその一方のみを移動させたりして開閉させるもので
あってもよい。
【0014】上記はさみ部13の一方の刃体16は一枚
の長い板状に形成され、かつ他方の刃体17の方に位置
する一端縁に刃部21を形成している。他方の刃体17
は上記刃体16の方に位置する一端縁に刃部22を形成
している。そして、刃体16,17はその刃部21,2
2を噛み合せたときにすり合う面(すり合せ面)を平ら
な表面としてなり、その裏面側に斜面を形成して刃部2
1,22を形成している。
【0015】刃体17は下側に位置しており、その刃体
17の峰部には断面略L型の枠状の組織挟持部材25が
すり合せ表面側に突き出して設けられている。この組織
挟持部材25は刃体17の峰部からすり合せ表側に垂直
に延びる底壁部26と、この底壁部26の延出端から立
ち上がる組織挟持片部27とからなり、組織挟持片部2
7は刃体17のすり合せ表面に適当な間隔をあけて向き
合っている。また、組織挟持片部27の、底壁部26か
らの高さはその刃体17の刃部22の高さに比べて高く
形成されている。
【0016】組織挟持片部27の高さはその刃体17の
刃先前方へ突き出す高さがあり、その結果、刃体16と
刃体17が噛み合う際、刃体16と刃体17の稜線
(刃)が一致するとき、つまり組織が切断開始されると
きより以前に組織挟持片部27が刃体16の裏面に向き
合い、その組織挟持片部27の壁面(把持面)と刃体1
6の裏面(把持面)との間に組織を挟持するようになっ
ている。つまり、刃体16の裏面とこれに対応する組織
挟持片部27により組織を挟持する把持部(把持手段)
を構成している。
【0017】また、組織の切断が開始される前に、刃体
16の裏面と組織挟持片部27の壁部が向き合うときの
両把持面の間隔は血管摘出術用のものの場合、最大で
0.3mm以下に設定されている。この両把持面の間隔
は、実験的な裏付けによれば、0.3mm以下が望まし
い。
【0018】組織が切断開始される前に向き合う、刃体
16の裏面と組織挟持片部27の壁面の両把持面または
少なくとも一方の把持面には組織滑り防止用の溝28が
設けられている。この実施形態では図3で示すように両
方の把持面に溝28がそれぞれ形成されている。溝28
は刃体16,17のブレード方向に沿って長い溝でも点
状の穴でもよく、一般的には凹凸面によって形成する。
【0019】組織把持部を形成する刃体16と組織挟持
部材25の少なくとも一方の部材は導電性材料によって
形成され、これを通じて把持する組織に高周波電流を供
給できるようになっている。硬性挿入シース11にはそ
のための図示しない高周波通電ラインが組み込まれてい
る。
【0020】尚、組織挟持片部27に関して刃体16と
対向する稜線部分は挟持した組織を傷つけないように面
取りが施されている。同様に組織挟持片部27と対向す
る刃体17の部分も挟持する組織を傷つけないように面
取りが施されている。また、組織損傷防止のために刃体
16,17の他の角部分等も面取りが施されている。
【0021】(動作)このような手術用はさみ鉗子10
を用いて内視鏡下血管摘出術を行う場合、次のようにし
て行われる。皮切口からトンネル内に手術用はさみ鉗子
10を導入し、図3(a)で示すように刃体16,17
を開いて、その刃体16,17の間に摘出すべき血管2
から分岐している側枝血管3を位置させる。
【0022】そして、刃体16,17を閉じ、側枝血管
3を切断するが、側枝血管3の組織が切断開始する前に
側枝血管3の組織は図3(b)で示すように、刃体16
側の把持面と、刃体17側の組織挟持片部27の把持面
との間における最大間隔0.3mmの隙間部分に挟持さ
れることにより保持される。
【0023】このように挟持部に側枝血管3の組織を挟
持した後、さらに刃体16,17を閉じ込んでいくと、
図3(c)で示すように、その刃体16と刃体17の各
刃部21,22がすり合わされ、側枝血管3の組織が切
断される。つまり、側枝血管3の組織は挟持された保持
状態で切断される。
【0024】側枝血管3の組織が切断した時点で、図3
(d)で示すように、組織切断端の一方が刃体16と組
織挟持片部27との間で挟持されており、この挟持に当
たってはその把持面に滑り防止用の溝28があるため、
組織が滑って抜け落ちることがなく、確実に保持され
る。
【0025】また、血管やリンパ管等、その臓器の管腔
内を体液が流れるような組織部位を切断する場合、切断
端を把持したままその器具の把持部に高周波を通電する
ことにより切断端部を閉塞する処置を行う。
【0026】(効果)従来方法では複数の手術器具を用
いて行ってきた血管摘出術における側枝血管の切断処置
が、この実施形態では単一器具で連続した一緒の動作で
把持と切断が行えるようになる。このため、器具の挿脱
などの操作が減少し、手術の操作の簡便化が大幅に図れ
る。また、明るく見易い術野の確保が可能となる。
【0027】また、血管やリンパ管等、その臓器の管腔
内を体液が流れるような組織部位を切断する場合、切断
端を把持したままその器具の把持部に高周波を通電する
ことにより切断端部を閉塞でき、血液やリンパ液などの
体液の流出が防止でき、かつこの場合も把持と切断と閉
塞の複数の操作が1つの器具で行うことができる。もち
ろん、この場合にも明るく見易い術野の確保が可能とな
る。
【0028】また、組織滑り防止用の溝28により把持
部に組織を確実に把持し、鉗子からの組織の脱落が無く
なり、確実な切断や切断端の閉塞等を行うことが可能と
なると共に、合併症を極力防止することが出来る。
【0029】また、心臓血管バイパス術に使用する大伏
在静脈を摘出する際に側枝を高周波電流により焼灼後に
切断しようとした場合、大伏在静脈本管も高周波電流の
影響を受けるが、本発明による手術用はさみ鉗子の場
合、体内に残る側枝を把持し、高周波電流で焼灼するこ
とで、本管へのダメージを与えずに体内に残る側枝断端
の止血が可能となる。
【0030】[第2実施形態] (構成)この第2実施形態は前述した第1実施形態と次
の点が異なる。すなわち、手術用はさみ鉗子10におけ
る挿入シース11が操作部に対して軸まわりに回転可能
となっている点である。 (動作)このような構成にすれば、摘出しようとする血
管に対して側枝血管が左右どちらの方に分岐していて
も、手術用はさみ鉗子10の挿入シース部11を回転さ
せることにより無理なくその側枝血管の切断、止血の処
置が行える。
【0031】(効果)側枝血管の分岐方向に合わせた複
数の手術用はさみ鉗子を用意する必要がなく、1種類の
鉗子で摘出血管全長にわたって側枝血管の処置が可能と
なる。よって右分岐用/左分岐用はさみ鉗子10の入れ
替え作業がなくなり、手術の簡便性が向上する。
【0032】[第3実施形態]図4を参照して本発明の
第3実施形態を説明する。 (構成)第1実施形態のものと異なる点のみ記す。刃体
16の裏面部に刃体16の刃部21の刃先よりも先まで
突き出す高い壁部を有する組織支持部31を設けたもの
である。組織支持部31と、組織挟持部材25の組織挟
持片部27との間で、組織の切断開始がなされるかなり
以前において生体組織をはさみ込むようにする。また、
組織挟持片部27と組織支持部31の各把持面にも滑り
防止用の溝を形成することが望ましい。組織挟持片部2
7と組織支持部31の把持面間の間隔も処置する組織を
確実に挟持しやすい間隔とする。
【0033】(動作)手術用はさみ鉗子10の両刃体1
6,17の間に生体組織を入れて刃体16,17を閉じ
ていくと、まず、生体組織は組織挟持片部27と組織支
持部31との間で挟み込まれて保持される。このとき、
刃部21,22はまだ生体組織に触れていない。よって
組織に切断する力は全く働いていない。その後、さらに
刃体16,17を閉じて締めていくと、刃部21,22
により予め保持された生体組織の切断がなされる。
【0034】(効果)本構成によれば、必ず、生体組織
に切断する力が加わる前に、組織挟持片部27と組織支
持部31との間で生体組織が確実に挟持される。よっ
て、切断する生体組織にテンションが掛かっているよう
な場合で、生体組織に刃先が触れた時点で組織が引き裂
かれるといった状態でも確実な切断端の把持が可能とな
る。
【0035】[第4実施形態]図5を参照して本発明の
第4実施形態を説明する。 (構成)この第4実施形態は前述した第1実施形態と次
の点が異なる。刃体16の裏面部にはゴムやスプリング
等の弾性部材35を設け、この弾性部材35の先端には
組織把持時の生体組織のすべりを防ぐための溝36を有
した断面略L型の組織把持部材37が突設されている。
組織把持部材37の把持面は刃体16の刃部21の刃先
よりも先まで突き出す高さがある。
【0036】一方、下側に位置する刃体17に設けた組
織挟持部材25はその組織挟持片部27の先端面が組織
把持部材37の把持面に対向する把持面となっており、
この把持面には組織把持時の生体組織のすべりを防ぐた
めの溝38が形成されている。そして、組織把持部材3
7の把持面と組織挟持部材25の把持面の間で生体組織
を把持するようになっている。また、組織把持部材25
と組織把持部材37の両方とも高周波通電が可能となっ
ている。
【0037】(動作)刃体16と刃体17の間に生体組
織を入れて挟み込んでいくと、まず、図5(a)で示す
ように組織把持片部27と組織把持部37との間によっ
て生体組織を挟み込んで把持する。さらに挟み込んでい
くと、組織把持片27を支持している弾性部材35が圧
縮される。これにより組織の把持力が向上する。その後
で図5(b)で示すように生体組織が切断される。刃体
16と刃体17とで生体組織を切断する際には生体組織
の把持力が強い状態にある。
【0038】(効果)弾性部材35の弾性力を利用して
生体組織を把持しているため、生体組織に対して無理な
力は働かず、生体組織を座滅させるような損傷を与える
ことがない。
【0039】[第5実施形態]図6を参照して本発明の
第5実施形態を説明する。 (構成)第1実施形態のものと異なる点のみ記す。すな
わち、生体組織を挟持する2片の、刃体16と組織挟持
片部27の把持面部分にそれぞれ挟持した生体組織に接
するようにバイポーラ電極41を設ける。バイポーラ電
極41は周囲の部材に対して絶縁部材42により絶縁さ
れている。尚、第3実施形態では組織挟持片部27と組
織支持部31の両把持面部分にバイポーラ電極41を設
ける。また、第4実施形態では組織挟持片部27と組織
把持部材37の両把持面部分にバイポーラ電極41を設
ける。
【0040】(動作)切断後、把持した生体組織に高周
波を通電して止血を行う場合、挟持した部分の生体組織
にのみに電流が流れる。
【0041】(効果)高周波通電による組織の熱損傷が
把持した部分に限定され、その他の部分には組織変化が
起こらない。よって、摘出する生体組織には組織変化が
無く、摘出する生体組織を別の部位への移植を行っ場合
の適合性が増す。
【0042】[第6実施形態]図7を参照して本発明の
第6実施形態を説明する。 (構成)第1実施形態を異なる部分についてのみ記す。
この実施形態では刃体16の峰部に上記組織挟持部材2
5と逆向きの断面略L型枠状の第2の組織挟持部材51
を設け、この第2の組織挟持部材51の天井部52とこ
の先端から垂下する組織挟持片部53によって、他方の
組織挟持部材25の組織挟持片部27の上端からその裏
面を覆うようにしたものである。第2の組織挟持部材5
1の垂下する組織挟持片部53と、組織挟持部材25の
組織挟持片部27の裏面との間で形成される隙間も血管
摘出術の場合、その把持する生体組織に適合する0.3
mm以下とする。つまり、組織挟持部材25,51で形
成される2つの隙間部分はそれぞれ0.3mm以下とす
る。
【0043】(動作)生体組織を切断する場合、切断す
る生体組織を2ヶ所の隙間で挟み込むこととなる。 (効果)生体組織の把持が2ヶ所で行うため、生体組織
をより一層確実に把持することが可能となる。
【0044】[第7実施形態]図8を参照して本発明の
第7実施形態を説明する。 (構成)第1実施形態と異なる部分についてのみ記す。
つまり、組織挟持部材25を含めた刃体17と、これに
対向する刃体16において、生体組織を挟持する部分以
外の少なくとも一部に絶縁部材61を設けた。この絶縁
部材61は樹脂やセラミック等の絶縁性素材を接合して
も、絶縁性塗料を塗布(コーティング)してもよい。
【0045】(動作)高周波電流は把持された組織部に
のみに通電され、周辺組織に電流が流れない。
【0046】(効果)切断閉塞のために高周波通電を行
った際、刃体16,17が周囲の生体組織に接触してい
てもその部分が焼灼されることが無く、より安全な手術
が可能となる。
【0047】<付記> 1.生体組織を切断する手術用はさみ鉗子において、生
体組織を切断するはさみ部と、このはさみ部に隣接して
生体組織を把持する把持部を設け、上記はさみ部と上記
把持部はその把持部により生体組織を把持した状態で上
記はさみ部により生体組織を切断する動作を行うように
構成したことを特徴とする手術用はさみ鉗子。
【0048】2.生体組織を切断する手術用はさみ鉗子
において、生体組織を切断するはさみ部に隣接して生体
組織を把持する把持部を設け、この把持部により生体組
織を把持した後、はさみ部により生体組織を切断する動
作が行われることを特徴とする手術用はさみ鉗子。 3.第1,2項に記載の手術用はさみ鉗子であって、最
初に把持部により生体組織を把持した後、はさみ部によ
り生体組織を切断する動作が一挙動の操作で行われるこ
とを特徴とする手術用はさみ鉗子。 4.第1,2項に記載の手術用はさみ鉗子であって、把
持部の、生体組織を把持する把持位置の高さが、はさみ
部の切断位置の高さよりも高く、把持部で把持した後、
生体組織を切断することを特徴とする手術用はさみ鉗
子。 5.第1,2項に記載の手術用はさみ鉗子であって、生
体組織を把持する把持部における複数の把持面部分の少
なくとも1つに組織滑り防止用の溝を設けたことを特徴
とする手術用はさみ鉗子。
【0049】6.第1,2項に記載の手術用はさみ鉗子
であって、把持部の少なくとも一方の部材を弾性部材に
より支持したことを特徴とする手術用はさみ鉗子。 7.第1,2項に記載の手術用はさみ鉗子であって、生
体組織の挟持部を複数箇所設けたことを特徴とする手術
用はさみ鉗子。 8.第1,2項に記載の手術用はさみ鉗子であって、把
持部と、はさみ部は、手術用はさみ鉗子の挿入方向に対
して略直角方向に配置されていることを特徴とする手術
用はさみ鉗子。
【0050】9.第8項に記載の手術用はさみ鉗子であ
って、操作部に対して把持部と、はさみ部を支持する挿
入部が操作部に対して挿入部の軸まわりに回動可能なこ
とを特徴とする手術用はさみ鉗子。
【0051】10.第1,2項に記載の手術用はさみ鉗
子であって、生体組織を把持する部分に高周波通電が可
能なことを特徴とする手術用はさみ鉗子。 11.第10項に記載の手術用はさみ鉗子であって、モ
ノポーラ通電が可能なことを特徴とする手術用はさみ鉗
子。 12.第10項に記載の手術用はさみ鉗子であって、バ
イポーラ通電が可能なことを特徴とする手術用はさみ鉗
子。 13.第10項に記載の手術用はさみ鉗子であって、先
端の刃体のうち組織を把持する部分以外の少なくとも一
部に絶縁部材を設けたことを特徴とする手術用はさみ鉗
子。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、最
初に血管などの生体組織を確実に把持し、その後に生体
組織を切断するため、生体組織を簡単かつ確実に切断す
ることができる。良好な状態で切断することができるた
め、術後の血腫等の合併症を引き起こす可能性も少なく
できる。さらに、従来、煩雑な手術操作が1本の器具で
簡便に行うことができる。しかも、手術時問の短縮もな
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】内視鏡下血管摘出術の説明図。
【図2】第1実施形態に係る手術用はさみ鉗子の先端部
付近の斜視図。
【図3】上記手術用はさみ鉗子を用いて内視鏡下血管摘
出術を行う手順の説明図。
【図4】第3実施形態に係る手術用はさみ鉗子のはさみ
部の、生体組織を把持する状態を示す断面図。
【図5】第4実施形態に係る手術用はさみ鉗子のはさみ
部の、生体組織を把持する状態と、生体組織の切断状態
を示す断面図。
【図6】第5実施形態に係る手術用はさみ鉗子のはさみ
部の、生体組織を把持して生体組織を切断した状態を示
す断面図。
【図7】第6実施形態に係る手術用はさみ鉗子のはさみ
部の、生体組織を把持して生体組織を切断した状態を示
す断面図。
【図8】第7実施形態に係る手術用はさみ鉗子のはさみ
部の、生体組織を把持して生体組織を切断した状態を示
す断面図。
【符号の説明】
2…血管、3…側枝血管、10…手術用はさみ鉗子、1
1…挿入シース、12…ホルダ、13…はさみ部、1
6,17…刃体、21,22…刃部、25…組織挟持部
材、27…組織挟持片部、28…溝。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織を切断する手術用はさみ鉗子に
    おいて、生体組織を切断するはさみ部と、このはさみ部
    に隣接して生体組織を把持する把持部を設け、上記はさ
    み部と上記把持部はその把持部により生体組織を把持し
    た状態で上記はさみ部により生体組織を切断する動作を
    行うように構成したことを特徴とする手術用はさみ鉗
    子。
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