JPH10314099A - 食器洗浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄槽内に食器を収納し、この食器の洗浄、
すすぎ、乾燥を行う食器洗浄機において、開閉自在のふ
たの操作性を悪化させずに、洗浄槽とふたとのシール性
を向上する。 【解決手段】 食器類を収納する洗浄槽１８の開口部を
ふた１５で覆い、洗浄槽１８の開口部をパッキング１７
によりシールする。パッキング１７を洗浄槽１８または
ふた１５のいずれか一方に装着し、パッキング１７のシ
ール部１７ａに対向する面に平面部１８ａを設け、洗浄
槽１８側の面１７ｃをパッキング１７の先端１７ｄと平
面部１８ａとの交点の平面部１８ａに対する法線１８ｂ
より洗浄槽１８の外方向に設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄槽内に食器を
収納し、この食器の洗浄、すすぎ、乾燥を行う食器洗浄
機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の食器洗浄機は図４に示す
ように構成していた。以下、その構成について説明す
る。

【０００３】図に示すように、食器洗浄機本体１は、内
部に洗浄槽２を設け、この洗浄槽２内に食器３を収納す
る食器かご４を設けている。洗浄槽２内には、洗浄槽２
内の洗浄水を加熱するヒータ５を設け、洗浄槽２の下面
に洗浄ポンプ６を設け、洗浄ノズル７より洗浄水を噴射
して食器かご４に収納した食器３を洗浄するように構成
している。給水弁８は水道水を洗浄槽２に給水するもの
である。洗浄槽２内の洗浄水は排水ポンプ（図示せず）
により排水する。

【０００４】温度センサ９はサーミスタで構成し、洗浄
槽２の下面に取り付けて制御装置１０に入力し、洗浄槽
２内の洗浄水の温度を検知して制御装置１０により洗浄
水の温度を制御するとともに、乾燥行程での温度制御を
するようにしている。送風ファン１１は、乾燥行程で運
転し、洗浄機本体１の後部に設けた吸気穴１２より吸気
し、吸気した空気を洗浄槽２内に送風穴１３より送風
し、排気穴１４より排気することにより、洗浄槽２内の
食器３を乾燥させる。洗浄槽２の前面にふた１５を開閉
自在に設けている。

【０００５】上記構成において動作を説明すると、利用
者がふた１５を開け、食器３を食器かご４に配置し、洗
浄槽２に収納して洗剤を入れた後、運転を開始すると、
制御装置１０により、ヒータ５、洗浄ポンプ６、給水弁
８、送風ファン１１、排水ポンプ等の運転を制御し、食
器かご４に収納した食器３を洗浄、すすぎ、乾燥する。

【０００６】上記したように、洗浄槽２の内壁、ふた１
５の内面などは、洗浄およびすすぎ行程では洗浄水が衝
突しており、また、乾燥行程では蒸気が漏れないように
洗浄槽２と、開閉自在なふた１５との間をシールするた
め、図に示すパッキング１６を設けている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成
では、洗浄槽２と開閉自在なふた１５との間のシール性
が不十分であると、洗浄行程、すすぎ行程では洗浄水が
機外に漏れたり、乾燥行程では蒸気が機外に漏れたりす
る。

【０００８】従来のシールを行うためのパッキング１６
は、図５に示すように、発泡させたゴム部品であった
り、中空のゴム部品で、シールを行う部分がほぼ球形あ
るいは角形状であり、相手面の平面部あるいはリブ等で
押さえ付けてシールをするものが一般的であり、上記し
た洗浄行程、乾燥行程で、洗浄水あるいは蒸気が、洗浄
槽２内の温度が上がり、洗浄槽２内の内圧が上がること
によって、シール部が相手面から離れる方向に押さえら
れ、パッキング１６と、相手面との間から漏れやすくな
るという問題があった。

【０００９】また、従来のパッキング１６をシール性を
向上するため、シールのための締め代寸法を大きくする
と、開閉自在のふた１５の操作性が重くなり、ユーザー
の使い勝手が悪くなるという問題があった。

【００１０】本発明は上記課題を解決するもので、開閉
自在のふたの操作性を悪化させずに、洗浄槽とふたとの
シール性を向上することを目的としている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、食器類を収納する洗浄槽の開口部をふたで
覆い、洗浄槽の開口部をパッキングによりシールする。
パッキングを洗浄槽またはふたのいずれか一方に装着
し、パッキングのシール部に対向する面に平面部を設
け、洗浄槽側の面をパッキングの先端と平面部との交点
の前記平面部に対する法線より洗浄槽の外方向に設けた
ものである。

【００１２】これにより、洗浄槽内の内圧が上がって
も、この内圧でパッキングが相手面に押さえ付けられる
ことになり、開閉自在のふたの操作性を悪化させずに、
洗浄槽とふたとのシール性を向上することができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、食器類を収納する洗浄槽と、前記洗浄槽の開口部を
覆うふたと、前記洗浄槽の開口部をシールするパッキン
グとを備え、前記パッキングを前記洗浄槽またはふたの
いずれか一方に装着し、前記パッキングのシール部に対
向する面に平面部を設け、前記洗浄槽側の面を前記パッ
キングの先端と前記平面部との交点の前記平面部に対す
る法線より前記洗浄槽の外方向に設けたものであり、洗
浄槽内の内圧が上がっても、この内圧でパッキングが相
手面に押さえ付けられることになり、開閉自在のふたの
操作性を悪化させずに、洗浄槽とふたとのシール性を向
上することができる。

【００１４】請求項２に記載の発明は、食器類を収納す
る洗浄槽と、前記洗浄槽開の口部を覆うふたと、前記洗
浄槽の開口部をシールするパッキングとを備え、前記パ
ッキングのシール部に対向する面に平面部を設けるとと
もに、前記パッキングのシール部近傍に突起を設け、前
記突起の洗浄槽側の面を前記突起の先端と前記平面部と
の交点の前記平面部に対する法線より前記洗浄槽の外方
向に設けたものであり、洗浄槽の内圧が上がった場合に
は、パッキングのシール部近傍に設けた突起が相手面に
押さえ付けられることになり、開閉自在のふたの操作性
を悪化させずに、洗浄槽とふたとのシール性を向上する
ことができる。

【００１５】請求項３に記載の発明は、上記請求項２に
記載の発明において、パッキングのシール部近傍に設け
た突起を中空形状としたものであり、突起によりシール
性能を確保できるとともに、肉厚の薄い突起ではなく、
中空形状とすることで突起形状を安定化でき、相手面へ
の当たりを確実に行うことができる。

【００１６】

【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同
一符号を付して説明を省略する。

【００１７】（実施例１）図１に示すように、パッキン
グ１７は、ふた１５の内側のふた裏板１５ａに装着して
いる。洗浄槽１８は、パッキング１７のシール部１７ａ
に対向して平面部１８ａを設け、洗浄槽１８は食器洗浄
機本体１内に設けている。

【００１８】パッキング１７は、ふた裏板１５ａに楔状
の足１７ｂで嵌め込まれており、洗浄槽１８側の面１７
ｃを、パッキング１７の先端１７ｄと平面部１８ａとの
交点の平面部１８ａに対する法線１８ｂより洗浄槽１８
の外方向に傾けて設けている。他の構成は従来例と同じ
である。

【００１９】上記構成において動作を説明すると、利用
者がドア１５を開け、食器３を食器かご４に配置し、洗
浄槽１８に収納して洗剤を入れた後、運転を開始する
と、制御装置１０により、ヒータ４、洗浄ポンプ６、給
水弁８、送風ファン１１、排水ポンプ等の運転を制御
し、食器かご４に配置した食器３を洗浄、すすぎ、乾燥
する。

【００２０】洗浄行程およびすすぎ行程では洗浄水がヒ
ータ４によって加温され、洗浄槽１８の内壁やふた裏板
１５ａの内面に衝突するとともにパッキング１７の洗浄
槽１８側の面１７ｃにも衝突する。パッキング１７の洗
浄槽１８側の面１７ｃは洗浄水圧（図に示す矢印）で外
側に押さえられ、楔状の足１７ｂつけね部１７ｅを支点
として洗浄槽１８外側方向への回転する力となり、パッ
キング１７の先端１７ｄは洗浄槽１８の平面部１８ａに
押さえ付けられることになり、洗浄水圧により、シール
力を向上することができ、水漏れなどを防止することが
できる。

【００２１】乾燥行程でも、洗浄行程およびすすぎ行程
と同様に、洗浄槽１８内の蒸気圧でパッキング１７が洗
浄槽１８の平面部１８ａに押さえ付けられ、シールする
ことができる。

【００２２】（実施例２）図２に示すように、パッキン
グ１９は、ふた裏板１５ａに楔状の足１９ｂで嵌め込ま
れており、シール部１９ａ近傍に突起１９ｅを設けてい
る。この突起１９ｅは、突起１９ｅの洗浄槽１８側の面
１９ｆを、突起１９ｅの先端１９ｄと平面部１８ａとの
交点の平面部１８ａに対する法線１８ｂより洗浄槽１８
の外方向に傾けて設けている。他の構成は上記実施例１
と同じである。

【００２３】上記構成において作用を説明すると、浄行
程およびすすぎ行程では、上記実施例１と同様に、洗浄
水が洗浄槽１８内やふた裏板１５ａ内に衝突するととも
に、パッキング１９の洗浄槽１８側の面１９ｃにも衝突
し、さらに、突起１９ｅの洗浄槽１８側の面１９ｆにも
衝突する。突起１９ｅの洗浄槽１８側の面１９ｆは洗浄
水圧（図に示す矢印）で外側に押さえられ、パッキング
１９のシール部１９ａの先端１９ｇを支点として洗浄槽
１８の外側方向への回転する力となり、パッキング１９
の突起１９ｅの先端１９ｄは洗浄槽１８の平面部１８ａ
に押さえ付けられることになり、洗浄水圧により、シー
ル力を向上することができ、水漏れ等をを防止すること
ができる。

【００２４】乾燥行程でも、洗浄行程およびすすぎ行程
と同様に、洗浄槽１８内の蒸気圧でパッキング１９の突
起１９ｅが洗浄槽１８の平面部１８ａに押さえ付けら
れ、シールすることができる。

【００２５】また、本実施例によると、突起１９ｅの洗
浄槽１８側の面１９ｆは平面部１８ａの法線１８ｂから
大きく洗浄槽１８の外側方向に向けて傾けることが可能
となり、洗浄水圧および蒸気圧力をシール力に使うこと
が可能となる。

【００２６】（実施例３）図３に示すように、パッキン
グ２０は、ふた裏板１５ａに楔状の足２０ｂで嵌め込ま
れており、シール部２０ａ近傍に突起２０ｅを設けてい
る。この突起２０ｅは、中空形状とし、突起２０ｅの洗
浄槽１８側の面２０ｆを、突起２０ｅの先端２０ｄと平
面部１８ａとの交点の平面部１８ａに対する法線１８ｂ
より洗浄槽１８の外方向に傾けて設けている。他の構成
は上記実施例２と同じである。

【００２７】上記構成において作用を説明すると、浄行
程およびすすぎ行程では、上記実施例２と同様に、洗浄
水が洗浄槽１８内やふた裏板１５ａ内に衝突するととも
に、パッキング２０の洗浄槽１８側の面２０ｃにも衝突
し、さらに、突起２０ｅの洗浄槽１８側の面２０ｆにも
衝突する。突起２０ｅの洗浄槽１８側の面２０ｆは洗浄
水圧（図に示す矢印）で外側に押さえられ、パッキング
２０の突起２０ｅの先端２０ｄは洗浄槽１８の平面部１
８ａに押さえ付けられることになり、洗浄水圧により、
シール力を向上することができ、水漏れ等をを防止する
ことができ、突起２０ｅは、中空形状とすることで突起
２０ｅの形状を安定化でき、相手面への当たりを確実に
することができる。

【００２８】乾燥行程でも、洗浄行程およびすすぎ行程
と同様に、洗浄槽１８内の蒸気圧でパッキング２０の突
起２０ｅが洗浄槽１８の平面部１８ａに押さえ付けら
れ、シールすることができる。

【００２９】

【発明の効果】以上のように本発明の請求項１に記載の
発明によれば、食器類を収納する洗浄槽と、前記洗浄槽
の開口部を覆うふたと、前記洗浄槽の開口部をシールす
るパッキングとを備え、前記パッキングを前記洗浄槽ま
たはふたのいずれか一方に装着し、前記パッキングのシ
ール部に対向する面に平面部を設け、前記洗浄槽側の面
を前記パッキングの先端と前記平面部との交点の前記平
面部に対する法線より前記洗浄槽の外方向に設けたか
ら、洗浄槽内の内圧が上がっても、この内圧でパッキン
グが相手面に押さえ付けられることになり、開閉自在の
ふたの操作性を悪化させずに、洗浄槽とふたとのシール
性を向上することができる。

【００３０】また、請求項２に記載の発明によれば、食
器類を収納する洗浄槽と、前記洗浄槽開の口部を覆うふ
たと、前記洗浄槽の開口部をシールするパッキングとを
備え、前記パッキングのシール部に対向する面に平面部
を設けるとともに、前記パッキングのシール部近傍に突
起を設け、前記突起の洗浄槽側の面を前記突起の先端と
前記平面部との交点の前記平面部に対する法線より前記
洗浄槽の外方向に設けたから、洗浄槽の内圧が上がった
場合には、パッキングのシール部近傍に設けた突起が相
手面に押さえ付けられることになり、開閉自在のふたの
操作性を悪化させずに、洗浄槽とふたとのシール性を向
上することができる。

【００３１】また、請求項３に記載の発明によれば、パ
ッキングのシール部近傍に設けた突起を中空形状とした
から、突起によりシール性能を確保できるとともに、肉
厚の薄い突起ではなく、中空形状とすることで突起形状
を安定化でき、相手面への当たりを確実に行うことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の食器洗浄機の要部縦断
面図

【図２】本発明の第２の実施例の食器洗浄機の要部縦断
面図

【図３】本発明の第３の実施例の食器洗浄機の要部縦断
面図

【図４】従来の食器洗浄機の縦断面図

【図５】従来の食器洗浄機の要部拡大縦断面図

【符号の説明】

１５ ふた １７ パッキング １７ａ シール部 １７ｃ 洗浄槽側の面 １７ｄ 先端 １８ 洗浄槽 １８ａ 平面部 １８ｂ 法線

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 食器類を収納する洗浄槽と、前記洗浄槽
   の開口部を覆うふたと、前記洗浄槽の開口部をシールす
   るパッキングとを備え、前記パッキングを前記洗浄槽ま
   たはふたのいずれか一方に装着し、前記パッキングのシ
   ール部に対向する面に平面部を設け、前記洗浄槽側の面
   を前記パッキングの先端と前記平面部との交点の前記平
   面部に対する法線より前記洗浄槽の外方向に設けた食器
   洗浄機。
2. 【請求項２】 食器類を収納する洗浄槽と、前記洗浄槽
   開の口部を覆うふたと、前記洗浄槽の開口部をシールす
   るパッキングとを備え、前記パッキングのシール部に対
   向する面に平面部を設けるとともに、前記パッキングの
   シール部近傍に突起を設け、前記突起の洗浄槽側の面を
   前記突起の先端と前記平面部との交点の前記平面部に対
   する法線より前記洗浄槽の外方向に設けた食器洗浄機。
3. 【請求項３】 パッキングのシール部近傍に設けた突起
   を中空形状とした請求項２記載の食器洗浄機。