JPH10312994A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH10312994A
JPH10312994A JP12126897A JP12126897A JPH10312994A JP H10312994 A JPH10312994 A JP H10312994A JP 12126897 A JP12126897 A JP 12126897A JP 12126897 A JP12126897 A JP 12126897A JP H10312994 A JPH10312994 A JP H10312994A
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JP12126897A
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Koichi Takeuchi
幸一 竹内
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Original Assignee
Sony Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、半導体装置製造のリソグラフィ工
程において微細パターンを形成する際に、疎なパターン
に対しても十分な焦点深度を確保すると共に、不要なレ
ジスト残渣によるパターン転写欠陥が発生することを防
止することができる半導体装置の製造方法を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 線幅1.0μmの主ライン・パターン1
2の左右に線幅0.625μmの補助パターン14a、
14bを配置したマスクを用い、露光・現像により、線
幅0.20μmの主ライン・パターンのレジスト像26
及び線幅0.05μmの補助パターンのレジスト像28
a、28bを解像した後、等方的なレジスト・アッシン
グにより、補助パターンのレジスト像28a、28bを
完全に除去すると共に、主ライン・パターンのレジスト
像26を0.05μm膜減りさせ、線幅0.15μmの
主ライン・パターンのレジスト像30を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に係り、特に半導体装置製造のリソグラフィ工程に
おける微細パターンの形成方法に関するものである。従
って、微細集積化が進行したロジック等の高集積半導体
回路の製造に利用することができるものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の高集積化、微細化の進展に
伴って、半導体装置製造のリソグラフィ工程において微
細パターンを形成する際に、その解像度と焦点深度(D
OF;depth of focus)を両立させることが要求され、
そのための様々な技術が開発されてきた。例えば図18
に示すような、透明マスク基板80上に密な繰り返しパ
ターン82が形成されたマスクを用いて、このマスクパ
ターンをウェーハ上のレジスト膜に露光転写する場合、
密な繰り返しパターン82の焦点深度を拡大する方法と
して、露光装置のコヒーレンス・ファクタσを大きくす
る方法や、輪帯照明や四重極証明などの斜入射照明法等
が知られている。
【0003】しかし、これらの方法は図18に示すよう
な密な繰り返しパターン82に対しては高い効果を発揮
するものの、疎なパターンに対しては余り有効ではな
い。即ち、疎なパターンの場合、コヒーレンス・ファク
タσを大きくしたり、斜入射照明法を用いたりしても、
その焦点深度は余り拡大しない。
【0004】図19の図表に、KrFエキシマ・レーザ
・ステッパを用い、露光装置2次光源がフラット(fl
at)のコヒーレンス・ファクタσ=0.55の場合
と、フラットのコヒーレンス・ファクタσ=0.80の
場合と、斜入射照明の一種である四重極照明を用いた場
合について、0.20μmのL/S(ライン・アンド・
スペース)のレジスト・パターン形成を行ったときと、
線幅0.20μmの孤立ラインのレジスト・パターン形
成を行ったときのそれぞれの焦点深度を示す。
【0005】この図19の図表が示すように、L/Sの
焦点深度は、コヒーレンス・ファクタσを大きくした
り、四重極照明を用いたりすることによって、拡大す
る。しかし、孤立ラインの焦点深度はこうした方法によ
っては拡大せず、L/Sの焦点深度よりも小さくなって
いる。
【0006】このような密なパターンの焦点深度拡大方
法に着目して、疎なパターンの周辺に補助パターンを配
置することにより疑似的な繰り返しパターンを形成する
方法が、疎なパターンの焦点深度拡大方法として提案さ
れている。例えば図20に示すように、透明マスク基板
80上に疎な主ライン・パターン84とその左右に補助
パターン86a、86bがそれぞれ配置されたマスクを
作製し、このマスクを用いて、その主ライン・パターン
84をウェーハ上のレジスト膜に露光転写する。
【0007】このとき、主ライン・パターン84の線幅
w1が2.0μmであり、主ライン・パターン84と補
助パターン86a、86bとの間隔sが共に2.0μm
である場合について、主ライン・パターン84の焦点深
度と補助パターン86a、86bの線幅w2との関係を
光強度計算により求めると、その結果は図21のグラフ
に示すようになる。なお、この図21のグラフにおい
て、横軸に示す補助パターンの線幅はウェーハ上に投影
した値に換算したものである。
【0008】この図21のグラフから明らかなように、
補助パターン86a、86bを配置することによって主
ライン・パターン84の焦点深度は拡大し、また補助パ
ターン86a、86bを配置した場合の主ライン・パタ
ーン84の焦点深度は、補助パターン86a、86bの
線幅w2が主ライン・パターン84の線幅w1に近くな
るほど大きくなる傾向にある。
【0009】しかし、補助パターン86a、86bの線
幅w2が余り大きいと、露光・現像によって主ライン・
パターン84のレジスト像を解像する際に、同時に補助
パターン86a、86bのレジスト像までも解像してし
まうことになる。このため、主ライン・パターン84の
レジスト像をマスクとするエッチングにより下地基板に
転写する際に、この補助パターン86a、86bのレジ
スト像が不要なレジスト残渣となり、エッチング後のパ
ターン転写欠陥が発生し、半導体装置の特性不良や信頼
性劣化を招く恐れがある。
【0010】こうした問題を回避するため、疎なパター
ンの周辺に補助パターンを配置する場合には、補助パタ
ーンの線幅を露光装置の解像限界寸法より小さい寸法と
するなどして、補助パターンのレジスト像が確実に解像
しないようにしている(特開昭62−135837号公
報、特開平03−89530号公報、特開平06−59
432号公報、松尾隆弘他「超解像を用いたKrFエキ
シマレーザリソグラフィ」(93年春季応用物理学会予
稿集 30p−L−16)参照)。しかし、このように
補助パターンの線幅を小さくすると、図21のグラフか
らわかるように、主ライン・パターンの焦点深度拡大効
果が不十分になるという問題が生じる。また、補助パタ
ーンの線幅を小さくしすぎると、マスク・パターン作成
時において、欠陥検査、欠陥修正ができなくなったり、
寸法精度が保証できなくなるという問題が生じる。
【0011】また、主ライン・パターンの焦点深度拡大
効果を確保すると共に、高精度のマスク作成を可能にす
るために、補助パターンの線幅を主ライン・パターンの
線幅と等しくし、かつ補助パターンを半透明にして、補
助パターンのレジスト像が解像されないようする方法も
ある(橋本修一他「透過率変更型補助パターンによる孤
立ラインの焦点深度向上」(95年秋季応用物理学会予
稿集 27a−ZS−2)参照)。しかし、この場合
は、補助パターンの透過率及び位相を高精度に制御しな
ければならないため、マスク作成の工程が複雑になり、
コストも増大するという問題が生じる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、疎なパ
ターンの焦点深度を拡大するために、この疎なパターン
の周辺に補助パターンを配置することにより疑似的な繰
り返しパターンを形成する従来の方法は、一方におい
て、補助パターンの線幅を露光装置の解像限界寸法より
小さくすると、疎なパターンのの焦点深度拡大効果が不
十分になったり、寸法精度を保証することができる高精
度のマスク作成が不可能になったりするという問題を生
じ、他方において、補助パターンの線幅を露光装置の解
像限界寸法より大きくすると、解像された補助パターン
のレジスト像が不要なレジスト残渣となってパターン転
写欠陥を発生させ、半導体装置の特性不良や信頼性劣化
を招くという問題を生じる。
【0013】そこで本発明は、上記問題点を鑑みてなさ
れたものであり、半導体装置製造のリソグラフィ工程に
おいて微細パターンを形成する際に、疎なパターンに対
しても十分な焦点深度を確保すると共に、不要なレジス
ト残渣によるパターン転写欠陥が発生することを防止す
ることができる半導体装置の製造方法を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明に係る半導体装置の製造方法により達成される。即
ち、請求項1に係る半導体装置の製造方法は、設計パタ
ーン周辺にこの設計パターンよりも小さいパターン幅の
補助パターンを配置したマスクを作成する工程と、この
マスクを用いて、設計パターン及び補助パターンを下地
基板上のレジスト膜に露光転写した後、現像により設計
パターン及び補助パターンのレジスト像を解像する工程
と、これらの設計パターン及び補助パターンのレジスト
像のアッシングを行い、設計パターンのレジスト像を所
定のパターン幅に形成する工程とを有することを特徴と
する。
【0015】このように請求項1に係る半導体装置の製
造方法においては、設計パターン周辺にパターン幅のよ
り小さい補助パターンを配置したマスクを用いて、設計
パターン及び補助パターンを下地基板上のレジスト膜に
露光転写した後、現像によりこれらの設計パターン及び
補助パターンのレジスト像を解像することにより、設計
パターンが疎なパターンの場合や繰り返しパターンのエ
ッジ・パターンの場合であっても、この設計パターン周
辺に補助パターンが配置されて、疎なパターンが疑似的
に密なパターンになってて露光されるため、しかも、補
助パターンのパターン幅が設計パターンのパターン幅よ
り小さいものの、現像によって解像することが可能な程
度には大きいため、設計パターンの焦点深度が十分に大
きくなり、パターン密度に起因した寸法ばらつきが抑制
される。
【0016】また、設計パターン及び補助パターンのレ
ジスト像を解像した後、これらの設計パターン及び補助
パターンのレジスト像のアッシングを行って、設計パタ
ーンのレジスト像を所定のパターン幅に形成することに
より、設計パターンのレジスト像が膜減りし、解像後の
設計パターンのパターン幅が更に小さくなるため、従来
の解像限界とされていた寸法より更に微細なパターンが
良好に形成される。
【0017】また、請求項2に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法におい
て、補助パターンのパターン幅がマスク欠陥検査可能な
寸法より大きい構成とすることにより、マスクの欠陥検
査や欠陥修正を行って寸法精度を保証することが可能に
なるため、高精度のマスク作成が容易になる。
【0018】また、請求項3に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法におい
て、設計パターン及び補助パターンのレジスト像のアッ
シングを行い、設計パターンのレジスト像を所定のパタ
ーン幅に形成する工程が、同時に補助パターンのレジス
ト像を除去する工程である構成とすることにより、補助
パターンのレジスト像が解像されても、設計パターン及
び補助パターンのレジスト像をマスクとして下地基板を
エッチングする前にこの補助パターンのレジスト像が除
去されるため、エッチングによって設計パターンを下地
基板上に転写する際に、所望しない補助パターンが下地
基板に転写されて半導体装置の欠陥の原因となることが
防止される。
【0019】また、請求項4に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法におい
て、設計パターン及び補助パターンのレジスト像のアッ
シングを行い、設計パターンのレジスト像を所定のパタ
ーン幅に形成する工程が、同時に設計パターン及び補助
パターンのレジスト像をマスクとして前記下地基板をエ
ッチングする際の下地基板への転写可能な最小寸法より
小さくなるまで、補助パターンのレジスト像のパターン
幅を小さくする工程である構成とすることにより、補助
パターンのレジスト像が解像されても、設計パターン及
び補助パターンのレジスト像をマスクとして下地基板を
エッチングする前にこの補助パターンのレジスト像が下
地基板への転写可能な最小寸法より小さくなるため、上
記請求項3の場合と同様に、エッチングによって設計パ
ターンを下地基板上に転写する際に、所望しない補助パ
ターンが下地基板に転写されて半導体装置の欠陥の原因
となることが防止される。
【0020】また、請求項5に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法におい
て、補助パターンが複数個の補助パターンからなる構成
とすることにより、疎なパターンが疑似的に密なパター
ンになってて露光される際の疑似的に密なパターンの繰
り返し性が増大するため、上記請求項1の場合の作用を
奏することに加えて、設計パターンの焦点深度が更に大
きくなる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を説明する。 (第1の実施形態)本発明の第1の実施形態に係る微細
パターンの形成方法を、図1〜図6を用いて説明する。
ここで、図1(a)は本実施形態に係る微細パターンの
形成に使用するマスクを示す平面図、図1(b)は図1
(a)のA−A線断面図、図2〜図4はそれぞれ本実施
形態に係る微細パターンの形成方法を説明するための工
程断面図、図5は本実施形態に係る微細パターンの形成
に使用するアッシャ(asher)のレジスト・アッシ
ング速度を示すグラフ、図6は補助パターンの線幅を変
化させたときの主ライン・パターンの焦点深度と補助パ
ターンの解像寸法を示すグラフである。
【0022】本実施形態においては、半導体リソグラフ
ィ工程において、線幅0.15μmの孤立ラインを良好
に形成する場合について具体的に述べる。先ず、図1
(a)、(b)に示すように、透明マスク基板10上に
孤立ライン・パターンである主ライン・パターン12と
その左右にそれぞれ配置された補助パターン14a、1
4bとが形成されたマスクを作製する。このとき、これ
らの主ライン・パターン12及び補助パターン14a、
14bの材質としてはCr(クロム)膜を用いる。ま
た、このマスク上における主ライン・パターン12の線
幅w1は1.0μmとし、補助パターン14a、14b
の線幅w2は共に0.625μmとし、主ライン・パタ
ーン12と補助パターン14a、14bとの間隔sは共
に1.0μmとする。
【0023】次いで、図2に示すように、Si(シリコ
ン)ウェーハ20上の下地基板22表面に、スピン・コ
ート法によりポジ型化学増幅(chemical am
plification)レジスト膜24を膜厚0.6
μmになるように塗布する。
【0024】続いて、露光波長248nm、縮小倍率1
/5のKrFエキシマ・レーザ・ステッパを用いて、通
常の露光方法により、図1に示すマスクの主ライン・パ
ターン12及び補助パターン14a、14bをポジ型化
学増幅レジスト膜24上に露光転写した後、現像を行
う。なお、ここで、KrFエキシマ・レーザ・ステッパ
の開口数NAを0.55に、コヒーレンス・ファクタσ
を0.8に設定し、また主ライン・パターン12のレジ
スト仕上がり寸法が0.20μmの線幅になるように露
光量を設定する。その結果、図3に示すように、下地基
板22上に、主ライン・パターンのレジスト像26が線
幅0.20μmに形成され、補助パターンのレジスト像
28a、28bが線幅0.05μmに形成される。
【0025】続いて、アッシャとしてのマグネトロンR
IE(Reactive Ion Etching)装置の酸素プラズマを用
いて、レジストが0.05μm膜減りする条件により、
主ライン・パターンのレジスト像26及び補助パターン
のレジスト像28a、28bを等方的にレジスト・アッ
シングする。その結果、図4に示すように、補助パター
ンのレジスト像28a、28bが完全に除去されると共
に、線幅0.20μmの主ライン・パターンのレジスト
像26が0.05μm膜減りして、線幅0.15μmの
主ライン・パターンのレジスト像30になる。なお、こ
こでアッシャとして使用するマグネトロンRIE装置
は、図5のグラフに示されるようなレジスト・アッシン
グ速度をもっていることから、上記のように0.05μ
mの膜減りを達成するためには、アッシング時間を19
秒に設定する。
【0026】次に、図1に示すマスクの補助パターン1
4a、14bの線幅w2を変化させる一方で、その他の
条件は上記の場合と同様にに設定して、露光及び現像に
より目標寸法0.20μmの主ライン・パターンのレジ
スト像及び補助パターンのレジスト像を形成する際の、
主ライン・パターンの焦点深度と補助パターンの解像寸
法を光強度計算から求めると、図6のグラフに示すよう
になる。なお、この図6のグラフにおいて、横軸に示す
補助パターンの線幅はウェーハ上に投影した値に換算し
たものである。
【0027】この図6のグラフから予測すると、上記の
ような補助パターン14a、14bの線幅w2を0.6
25μm(ウェーハ上換算の場合、0.125μm)に
した場合、アッシング後のレジスト像30の線幅が0.
15μmになる主ライン・パターン12の焦点深度でも
1.2μm近く得られる。なお、従来のように、露光・
現像後のレジスト・アッシングを併用しない場合には、
線幅0.15μmのライン・パターンの焦点深度が殆ど
得られなかった。
【0028】以上のように、本実施形態によれば、孤立
ライン・パターンである線幅1.0μmの主ライン・パ
ターン12の左右に補助パターン14a、14bがそれ
ぞれ配置されていることにより、疎なパターンを疑似的
に密なパターンにして露光するため、しかも、これらの
補助パターン14a、14bの線幅が共に0.625μ
mと解像可能な程度に大きいため、主ライン・パターン
12の焦点深度を1.2μm近くまで大きくすることが
でき、パターン密度に起因した寸法ばらつきを抑制する
ことができる。
【0029】また、露光・現像により、線幅0.20μ
mの主ライン・パターンのレジスト像26及び線幅0.
05μmの補助パターンのレジスト像28a、28bを
解像した後、レジストが0.05μm膜減りする条件に
よる等方的なレジスト・アッシングを行って、補助パタ
ーンのレジスト像28a、28bを完全に除去すると共
に、主ライン・パターンのレジスト像26を0.05μ
m膜減りさせるため、補助パターンのレジスト像28
a、28bの残渣によるエッチング後のパターン転写欠
陥の発生を防止することができると共に、従来の解像限
界とされていた寸法より更に微細な線幅0.15μmの
主ライン・パターンのレジスト像30を形成することが
できる。
【0030】また、マスク上における補助パターン14
a、14bの線幅が共に0.625μmとマスク欠陥検
査可能な寸法より大きく、欠陥検査、欠陥修正を行って
寸法精度を保証することが可能になるため、従来の微細
な補助パターンの場合と比較して、高精度のマスク作成
を容易にすることができる。
【0031】なお、上記第1の実施形態においては、線
幅1.0μmの主ライン・パターン12に対して線幅
0.625μmの補助パターン14a、14bを配置
し、露光・現像により線幅0.20μmの主ライン・パ
ターンのレジスト像26を解像する際に線幅0.05μ
mの補助パターンのレジスト像28a、28bを解像
し、レジスト・アッシングにより、主ライン・パターン
のレジスト像26を膜減りさせて線幅0.15μmの主
ライン・パターンのレジスト像30を形成する際に補助
パターンのレジスト像28a、28bを完全に除去して
いるが、この代わりに、線幅1.0μmの主ライン・パ
ターン12に対する補助パターン14a、14bの線幅
を0.625μmよりも大きくして、線幅0.15μm
の主ライン・パターンのレジスト像30を形成する際
に、補助パターンのレジスト像28a、28bを完全に
は除去せず、0.05μm膜減りした状態で残存させて
もよい。但し、その際には、残存させた補助パターンの
レジスト像の線幅を下地基板への転写可能な最小寸法よ
り小さくして、この残存させた補助パターンのレジスト
像をマスクとして下地基板をエッチングしても、この補
助パターンが下地基板に転写されないようにすることが
必要である。
【0032】この場合、図6のグラフから明らかなよう
に、補助パターンの線幅が大きくなって主ライン・パタ
ーンの線幅に近付いた分だけ、主ライン・パターンの焦
点深度を更に向上することができる。また、主ライン・
パターンのレジスト像をマスクとして下地基板をエッチ
ングする際に、補助パターンのレジスト像も残存してい
るが、この残存する補助パターンのレジスト像線幅が転
写可能な最小寸法より小さいため、補助パターンのレジ
スト像を完全に除去した場合と同様に、補助パターンの
レジスト像の残渣によるエッチング後のパターン転写欠
陥の発生を防止することができる。
【0033】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態に係る微細パターンの形成方法を、図7〜図10を用
いて説明する。ここで、図7(a)は本実施形態に係る
微細パターンの形成に使用するマスクを示す平面図、図
7(b)は図7(a)のA−A線断面図、図8〜図10
はそれぞれ本実施形態に係る微細パターンの形成方法を
説明するための工程断面図である。なお、上記図1〜図
4に示す構成要素と同一の要素には同一の符号を付して
説明を省略する。
【0034】本実施形態においては、上記第1の実施形
態の場合と同様に、半導体リソグラフィ工程において、
線幅0.15μmの孤立ラインを良好に形成する場合に
ついて具体的に述べる。先ず、図7(a)、(b)に示
すように、透明マスク基板10上に孤立ライン・パター
ンである主ライン・パターン12と、主ライン・パター
ン12の左側に配置された2個の補助パターン14a、
14cと、主ライン・パターン12の右側に配置された
2個の補助パターン14b、14dとが形成されたマス
クを作製する。即ち、このマスクは、上記図1(a)、
(b)に示すマスクにおける補助パターン14aの更に
外側に補助パターン14cを配置し、補助パターン14
bの更に外側に補助パターン14dを配置して、補助パ
ターンの数が左右2個ずつになるように増加させたもの
である。
【0035】このとき、Cr膜からなる主ライン・パタ
ーン12の線幅は1.0μmとし、同じくCr膜からな
る補助パターン14a、14b、14c、14dの線幅
は共に0.625μmとし、主ライン・パターン12と
補助パターン14a、14bとの間隔、補助パターン1
4aと補助パターン14cとの間隔、補助パターン14
bと補助パターン14dとの間隔は共に1.0μmとす
る。
【0036】次いで、図8に示すように、Siウェーハ
20上の下地基板22表面に、スピン・コート法により
ポジ型化学増幅レジスト膜24を膜厚0.6μmになる
ように塗布する。
【0037】続いて、露光波長248nm、縮小倍率1
/5のKrFエキシマ・レーザ・ステッパを用いて、通
常の露光方法により、図7に示すマスクの主ライン・パ
ターン12及び補助パターン14a、14b、14c、
14dをポジ型化学増幅レジスト膜24上に露光転写し
た後、現像を行う。ここで、KrFエキシマ・レーザ・
ステッパの開口数NAを0.55に、コヒーレンス・フ
ァクタσを0.8に設定し、主ライン・パターン12の
レジスト仕上がり寸法が0.20μmの線幅になるよう
に露光量を設定する。その結果、図9に示すように、下
地基板22上に、主ライン・パターンのレジスト像26
が線幅0.20μmに形成され、補助パターンのレジス
ト像28a、28b、28c、28dが線幅0.05μ
mに形成される。
【0038】続いて、アッシャとしてのマグネトロンR
IE装置の酸素プラズマを用いて、レジストが0.05
μm膜減りする条件により、主ライン・パターンのレジ
スト像26及び補助パターンのレジスト像28a、28
b、28c、28dを等方的にレジスト・アッシングす
る。その結果、図10に示すように、補助パターンのレ
ジスト像28a、28b、28c、28dが完全に除去
されると共に、線幅0.20μmの主ライン・パターン
のレジスト像26が0.05μm膜減りして、線幅0.
15μmの主ライン・パターンのレジスト像30にな
る。
【0039】以上のように、本実施形態によれば、孤立
ライン・パターンである線幅1.0μmの主ライン・パ
ターン12の左右に線幅0.625μmの補助パターン
14a、14c及び補助パターン14a、14dがそれ
ぞれ配置されていることにより、上記第1の実施形態の
場合よりも補助パターンの数が増加し、疑似的に密なパ
ターンの繰り返し性が増すため、上記第1の実施形態の
場合と同様の効果を奏することに加え、上記第1の実施
形態の場合よりも更に主ライン・パターン12の焦点深
度を大きくすることができる。
【0040】なお、上記第2の実施形態においては、主
ライン・パターン12の左右に補助パターン14a、1
4c及び補助パターン14a、14dがそれぞれ2個ず
つ配置されているが、補助パターンの数は2個に限定さ
れるものではなく、例えば3個以上の補助パターンを配
置してもよい。この場合、更にパターンの繰り返し性が
増すため、主ライン・パターンの焦点深度を更に大きく
することができる。従って、必要に応じて、主パターン
の周辺に配置する補助パターンの数を調整することが望
ましい。
【0041】また、上記第2の実施形態においては、線
幅1.0μmの主ライン・パターン12に対して線幅
0.625μmの補助パターン14a、14b、14
c、14dを配置し、露光・現像後のレジスト・アッシ
ングにより、線幅0.15μmの主ライン・パターンの
レジスト像30を形成する際に、補助パターンのレジス
ト像28a、28b、28c、28dを完全に除去して
いるが、この代わりに、線幅1.0μmの主ライン・パ
ターン12に対する補助パターン14a、14b、14
c、14dの線幅を0.625μmよりも大きくして、
線幅0.15μmの主ライン・パターンのレジスト像3
0を形成する際に、補助パターンのレジスト像28a、
28b、28c、28dを完全には除去せず、0.05
μm膜減りした状態で残存させてもよい。但し、その際
にも、残存させた補助パターンのレジスト像の線幅を下
地基板への転写可能な最小寸法より小さくして、この残
存させた補助パターンのレジスト像をマスクとして下地
基板をエッチングしても、この補助パターンが下地基板
に転写されないようにすることが必要である。
【0042】この場合、補助パターンの線幅が大きくな
って主ライン・パターンの線幅に近付いた分だけ、主ラ
イン・パターンの焦点深度を更に向上することができ
る。また、主ライン・パターンのレジスト像をマスクと
して下地基板をエッチングする際に、残存する補助パタ
ーンのレジスト像線幅は転写可能な最小寸法より小さい
ため、補助パターンのレジスト像を完全に除去した場合
と同様に、補助パターンのレジスト像の残渣によるエッ
チング後のパターン転写欠陥の発生を防止することがで
きる。
【0043】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態に係る微細パターンの形成方法を、図11を用いて説
明する。ここで、図11は本実施形態に係る微細パター
ンの形成に使用するマスクを示す平面図である。なお、
上記図1に示す構成要素と同一の要素には同一の符号を
付して説明を省略する。本実施形態においては、半導体
リソグラフィ工程において、0.15μmのL/Sの繰
り返しライン・パターン、特にそのエッジ・パターンを
良好に形成する場合について具体的に述べる。
【0044】先ず、図11に示すように、透明マスク基
板10上に、L/Sの密集した繰り返しライン・パター
ン32a、32b、32c、…とそのエッジ・パターン
32aの左側にそれぞれ配置された2個の補助パターン
34a、34bとが形成されたマスクを作製する。この
とき、Cr膜からなるL/Sの繰り返しライン・パター
ン32a、32b、32c、…の線幅及び間隔は1.0
μmとし、同じくCr膜からなる補助パターン34a、
34bの線幅は共に0.625μmとし、エッジ・パタ
ーン32aと補助パターン34aとの間隔、補助パター
ン34aと補助パターン34bとの間隔は共に1.0μ
mとする。
【0045】次いで、Siウェーハ上の下地基板表面
に、スピン・コート法によりポジ型化学増幅レジスト膜
を膜厚0.6μmになるように塗布する。続いて、露光
波長248nm、縮小倍率1/5のKrFエキシマ・レ
ーザ・ステッパを用いて、通常の露光方法により、図1
1に示すマスクの繰り返しライン・パターン32a、3
2b、32c、…及び補助パターン34a、34bをポ
ジ型化学増幅レジスト膜上に露光転写した後、現像を行
う。ここで、KrFエキシマ・レーザ・ステッパの開口
数NAを0.55に、コヒーレンス・ファクタσを0.
8に設定し、繰り返しライン・パターン32a、32
b、32c、…のレジスト仕上がり寸法が0.20μm
の線幅になるように露光量を設定する。その結果、下地
基板上に、繰り返しライン・パターンのレジスト像が線
幅0.20μmに形成され、補助パターンのレジスト像
が線幅0.05μmに形成される。
【0046】続いて、アッシャとしてのマグネトロンR
IE装置の酸素プラズマを用いて、レジストが0.05
μm膜減りする条件により、繰り返しライン・パターン
のレジスト像及び補助パターンのレジスト像を等方的に
レジスト・アッシングする。その結果、補助パターンの
レジスト像が完全に除去されると共に、線幅0.20μ
mの繰り返しライン・パターンのレジスト像が0.05
μm膜減りして、線幅0.15μmの繰り返しライン・
パターンのレジスト像になる。
【0047】以上のように、本実施形態によれば、1.
0μmのL/Sの密集した繰り返しライン・パターン3
2a、32b、32c、…のエッジ・パターン32aの
左側に2個の補助パターン34a、34bがそれぞれ配
置されていることにより、エッジ・パターン32aを疑
似的に密なパターンにして露光するため、上記第2の実
施形態の場合と同様の効果を奏して、エッジ・パターン
32aの焦点深度を大きくすることができ、エッジ・パ
ターン32aの寸法ばらつきを抑制することができる。
【0048】なお、上記第3の実施形態においては、線
幅1.0μmの繰り返しライン・パターン32a、32
b、32c、…のエッジ・パターン32aに対して線幅
0.625μmの補助パターン34a、34bを配置
し、露光・現像後のレジスト・アッシングにより、線幅
0.15μmの繰り返しライン・パターンのレジスト像
を形成する際に補助パターンのレジスト像を完全に除去
しているが、この代わりに、線幅1.0μmのエッジ・
パターン32aに対する補助パターン34a、34bの
線幅を0.625μmよりも大きくして、線幅0.15
μmの繰り返しライン・パターンのレジスト像を形成す
る際に、補助パターンのレジスト像を完全には除去せ
ず、0.05μm膜減りした状態で残存させてもよい。
但し、その際にも、残存させた補助パターンのレジスト
像の線幅を下地基板への転写可能な最小寸法より小さく
して、この残存させた補助パターンのレジスト像をマス
クとして下地基板をエッチングしても、この補助パター
ンが下地基板に転写されないようにすることが必要であ
る。
【0049】この場合、補助パターンの線幅が大きくな
ってエッジ・パターンの線幅に近付いた分だけ、エッジ
・パターンの焦点深度を更に向上することができる。ま
た、繰り返しライン・パターンのレジスト像をマスクと
して下地基板をエッチングする際に、残存する補助パタ
ーンのレジスト像線幅は転写可能な最小寸法より小さい
ため、補助パターンのレジスト像を完全に除去した場合
と同様に、補助パターンのレジスト像の残渣によるエッ
チング後のパターン転写欠陥の発生を防止することがで
きる。
【0050】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態に係る微細パターンの形成方法を、図12〜図17を
用いて説明する。ここで、図12は本実施形態に係る微
細パターンの形成に使用するマスクを示す平面図、図1
3〜図17はそれぞれ本実施形態に係る微細パターンの
形成方法を説明するための工程断面図である。本実施形
態においては、半導体装置の製造工程において、ASI
C(Application Specific Integrated Circuit )デバ
イスのゲート長0.15μmのロジック・ゲート・パタ
ーンを良好に形成する場合について具体的に述べる。
【0051】先ず、図12に示すように、透明マスク基
板40上にロジック・ゲート・パターン42a、42b
と、これらの中間に配置された補助パターン44aと、
ロジック・ゲート・パターン42aの左側に配置された
補助パターン44bと、ロジック・ゲート・パターン4
2bの右側に配置された補助パターン44cとが形成さ
れたマスクを作製する。このとき、Cr膜からなるロジ
ック・ゲート・パターン42a、42bの最小線幅は
1.0μmとし、同じくCr膜からなる補助パターン4
4a、44b、44cの線幅は共に0.625μmと
し、ロジック・ゲート・パターン42aと補助パターン
44a、44bとの間隔、ロジック・ゲート・パターン
42bと補助パターン44aと補助パターン44cとの
間隔は共に1.0μm以上とする。
【0052】次いで、図13に示すように、半導体装置
の製造工程における素子分離形成工程を行った後、Si
基板50上にゲート酸化膜52を形成する。そして、こ
のゲート酸化膜52上に、CVD(Chemical Vapor Dep
osition )法を用いてポリシリコン層54を形成した
後、このポリシリコン層54上に、CVD法を用いてタ
ングステンシリサイド層56を形成する。更に、このタ
ングステンシリサイド層56上に、CVD法を用いて反
射防止用SiOX Y :H膜58を形成した後、この反
射防止用SiOX Y :H膜58上に、CVD法を用い
てシリコン酸化膜60を形成する。そして、このシリコ
ン酸化膜60上に、スピン・コート法を用いてポジ型化
学増幅レジスト膜62を膜厚0.6μmになるように塗
付する。
【0053】続いて、露光波長248nm、縮小倍率1
/5のKrFエキシマ・レーザ・ステッパを用いて、通
常の露光法により、図12に示すマスクのロジック・ゲ
ート・パターン42a、42b及び補助パターン44
a、44b、44cをポジ型化学増幅レジスト膜62上
に露光転写した後、現像を行う。ここで、KrFエキシ
マ・レーザ・ステッパの開口数NAを0.55に、コヒ
ーレンス・ファクタσを0.8に設定し、ロジック・ゲ
ート・パターン42a、42bのゲート部のレジスト仕
上がり寸法が0.20μmの線幅になるように露光量を
設定する。その結果、図14に示すように、シリコン酸
化膜60上に、ロジック・ゲート・パターンのレジスト
像64a、64bがゲート部の線幅、即ちゲート長0.
20μmになるように形成され、補助パターンのレジス
ト像66a、66b、66cが線幅0.05μmに形成
される。
【0054】続いて、アッシャとしてのマグネトロンR
IE装置の酸素プラズマを用いて、レジストが0.05
μm膜減りする条件により、ロジック・ゲート・パター
ンのレジスト像64a、64b及び補助パターンのレジ
スト像66a、66b、66cを等方的にレジスト・ア
ッシングする。その結果、図15に示すように、補助パ
ターンのレジスト像66a、66b、66cが完全に除
去されると共に、ゲート長0.20μmのロジック・ゲ
ート・パターンのレジスト像64a、64bが0.05
μm膜減りして、ゲート長0.15μmのロジック・ゲ
ート・パターンのレジスト像68a、68bになる。
【0055】続いて、マグネトロン・エッチャ(etche
r)を用い、これらのロジック・ゲート・パターンのレ
ジスト像68a、68bをマスクとしてシリコン酸化膜
60を異方的にエッチングし、その後、ロジック・ゲー
ト・パターンのレジスト像68a、68bを完全に剥離
する。その結果、図16に示すように、ゲート長0.1
5μmのロジック・ゲート・パターンのシリコン酸化膜
70a、70bが形成される。
【0056】続いて、ECR(Electron Cyclotron Res
onance)エッチャを用い、これらのロジック・ゲート・
パターンのシリコン酸化膜70a、70bをマスクとし
て反射防止用SiOX Y :H膜58、タングステンシ
リサイド層56、及びポリシリコン層54を異方的にエ
ッチングし、その後、ロジック・ゲート・パターンのシ
リコン酸化膜70a、70bを除去する。その結果、図
17に示すように、ゲート長0.15μmのロジック・
ゲート・パターンの反射防止用SiOX Y :H膜72
a、72b、タングステンシリサイド層74a、74
b、及びポリシリコン層76a、76bが形成される。
こうして、ロジック・ゲート・パターンのタングステン
シリサイド層74a及びポリシリコン層76aからなる
ロジック・ゲート電極78a、並びにタングステンシリ
サイド層74b及びポリシリコン層76bからなるロジ
ック・ゲート電極78a、78bがそれぞれ形成され
る。
【0057】以上のように、本実施形態によれば、最小
線幅1.0μmのロジック・ゲート・パターン42a、
42bの周辺に補助パターン44a、44b、44cが
それぞれ配置されていることにより、疎なパターンを疑
似的に密なパターンにして露光するため、上記第1の実
施形態の場合と同様の効果を奏して、ロジック・ゲート
・パターン42a、42bの焦点深度を大きくすること
ができ、パターン密度に起因したゲート長の寸法ばらつ
きを抑制することができる。従って、高性能、高信頼性
のロジック系の半導体装置を作製することが可能にな
る。
【0058】また、線幅0.20μmのロジック・ゲー
ト・パターンのレジスト像64a、64b及び線幅0.
05μmの補助パターンのレジスト像66a、66b、
66cを解像した後、レジストが0.05μm膜減りす
る条件による等方的なレジスト・アッシングを行って、
補助パターンのレジスト像66a、66b、66cを完
全に除去すると共に、ロジック・ゲート・パターンのレ
ジスト像64a、64bを0.05μm膜減りすること
により、補助パターンのレジスト像66a、66b、6
6cの残渣によるエッチング後のパターン転写欠陥の発
生を防止することができると共に、従来の解像限界とさ
れていた寸法より更に微細なゲート長0.15μmのロ
ジック・ゲート・パターンのレジスト像68a、68b
を形成することができる。従って、高信頼性、高性能の
ロジック系の半導体装置を作製することが可能になる。
【0059】また、マスク上における補助パターン44
a、44b、44cの線幅が共に0.625μmとマス
ク欠陥検査可能な寸法より大きく、欠陥検査、欠陥修正
を行って寸法精度を保証することが可能になるため、従
来の微細な補助パターンの場合と比較して、高精度のマ
スク作成を容易にすることができる。
【0060】なお、上記第4の実施形態においては、本
発明をロジック系半導体装置のロジック・ゲート・パタ
ーンを形成する場合に適用したが、ロジック・ゲート・
パターンに限定する必要はなく、ロジック配線パターン
を形成する場合に適用してもよい。この場合、従来の解
像限界とされていた寸法より更に微細な配線を形成する
ことができるため、高集積のロジック系半導体装置を作
製することが可能になる。
【0061】また、本発明をロジックとメモリが混載さ
れた半導体装置のゲート・パターンや配線パターンを形
成する場合に適用してもよい。この場合、疎なパターン
も補助パターンを配置することにより疑似的に密なパタ
ーンになり、パターン密度による寸法ばらつきを抑制す
ることができると共に、従来の解像限界とされていた寸
法よりも更に微細なパターンを形成することができるた
め、高性能、高信頼性、高集積のロジックとメモリが混
載された半導体装置を作製することが可能になる。ま
た、このとき、パターン密度が疎なパターンのみに本発
明を適用してもよい。
【0062】また、上記第4の実施形態においても、最
小線幅1.0μmのロジック・ゲート・パターン42
a、42bに対して線幅0.625μmの補助パターン
44a、44b、44cを配置し、露光・現像後のレジ
スト・アッシングにより、ゲート長0.15μmのロジ
ック・ゲート・パターンのレジスト像68a、68bを
形成する際に補助パターンのレジスト像66a、66
b、66cを完全に除去しているが、この代わりに、最
小線幅1.0μmのロジック・ゲート・パターン42
a、42bに対する補助パターン42a、42bの線幅
を0.625μmよりも大きくして、ゲート長0.15
μmのロジック・ゲート・パターンのレジスト像68
a、68bを形成する際に、補助パターンのレジスト像
66a、66b、66cを完全には除去せず、膜減りし
た状態で残存させてもよい。但し、その際にも、残存さ
せた補助パターンのレジスト像の線幅をシリコン酸化膜
60への転写可能な最小寸法より小さくして、この残存
させた補助パターンのレジスト像をマスクとしてシリコ
ン酸化膜60をエッチングしても、この補助パターンが
シリコン酸化膜60に転写されないようにすることが必
要である。
【0063】この場合、補助パターンの線幅が大きくな
ってロジック・ゲート・パターンの最小線幅に近付いた
分だけ、ロジック・ゲート・パターンの焦点深度を更に
向上することができる。また、ロジック・ゲート・パタ
ーンのレジスト像をマスクとしてシリコン酸化膜をエッ
チングする際、残存する補助パターンのレジスト像線幅
は転写可能な最小寸法より小さいため、補助パターンの
レジスト像を完全に除去した場合と同様に、補助パター
ンのレジスト像の残渣によるエッチング後のパターン転
写欠陥の発生を防止することができる。
【0064】更にまた、上記第1〜第4の実施形態にお
いては、通常の露光方法を用いているが、この代わり
に、輪帯照明や四重極照明等の斜入射照明法を用いても
よい。この斜入射照明法は繰り返しパターンの解像度と
焦点深度を拡大する技術であるため、この場合、本発明
の効果を更に増大することが可能になる。また、上記第
1〜第4の実施形態においては、ポジ型化学増幅レジス
ト膜24、62を用いているが、こうしたポジ型レジス
ト膜の代わりに、ネガ型レジスト膜を用いてもよい。
【0065】また、上記第1〜第4の実施形態において
は、露光装置としてKrFエキシマ・レーザ・ステッパ
を用い、露光波長248nmのKrFエキシマ・レーザ
光による露光を行っているが、このKrFエキシマ・レ
ーザ光の代わりに、形成するパターン寸法に応じて、例
えば露光波長436nmのg線、露光波長365nmの
i線、露光波長193nmのArFエキシマ・レーザ
光、又はX線による露光を行ってもよい。また、露光装
置として、ステッパの代わりにスキャナを用いてもよ
い。
【0066】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明に係
る半導体装置の製造方法によれば、次のような効果を奏
することができる。即ち、請求項1に係る半導体装置の
製造方法によれば、設計パターン周辺にパターン幅のよ
り小さい補助パターンを配置したマスクを用いて、設計
パターン及び補助パターンを下地基板上のレジスト膜に
露光転写し、現像によりこれらの設計パターン及び補助
パターンのレジスト像を解像することにより、設計パタ
ーンが疎なパターンの場合や繰り返しパターンのエッジ
・パターンの場合であっても、疎なパターンが疑似的に
密なパターンになってて露光されるため、しかも、補助
パターンのパターン幅が設計パターンのパターン幅より
小さいものの、現像によって解像することが可能な程度
には大きいため、設計パターンの焦点深度を大幅に拡大
することができる。また、設計パターン及び補助パター
ンのレジスト像を解像した後、これらの設計パターン及
び補助パターンのレジスト像のアッシングを行って、設
計パターンのレジスト像を所定のパターン幅に形成する
ことにより、設計パターンのレジスト像が膜減りし、解
像後の設計パターンのパターン幅が更に小さくなるた
め、従来の解像限界とされていた寸法より更に微細なパ
ターンを良好に形成することができる。
【0067】また、請求項2に係る半導体装置の製造方
法によれば、補助パターンのパターン幅がマスク欠陥検
査可能な寸法より大きい構成とすることにより、マスク
の欠陥検査や欠陥修正を行って寸法精度を保証すること
が可能になるため、高精度のマスクを容易に作成するこ
とができる。
【0068】また、請求項3に係る半導体装置の製造方
法によれば、設計パターン及び補助パターンのレジスト
像のアッシングを行い、設計パターンのレジスト像を所
定のパターン幅に形成する際に、同時に補助パターンの
レジスト像を除去することにより、補助パターンのレジ
スト像が解像されても、設計パターン及び補助パターン
のレジスト像をマスクとして下地基板をエッチングする
前に補助パターンのレジスト像が除去されるため、エッ
チングによって設計パターンを下地基板上に転写する際
に、所望しない補助パターンが下地基板に転写されて半
導体装置の欠陥の原因となることを防止することができ
る。
【0069】また、請求項4に係る半導体装置の製造方
法によれば、設計パターン及び補助パターンのレジスト
像のアッシングを行い、設計パターンのレジスト像を所
定のパターン幅に形成する際に、同時に設計パターン及
び補助パターンのレジスト像をマスクとして下地基板を
エッチングする際の下地基板への転写可能な最小寸法よ
り小さくなるまで補助パターンのレジスト像のパターン
幅を小さくすることにより、補助パターンのレジスト像
が解像されても、設計パターン及び補助パターンのレジ
スト像をマスクとして下地基板をエッチングする前にこ
の補助パターンのレジスト像が下地基板への転写可能な
最小寸法より小さくなるため、上記請求項3の場合の場
合と同様に、エッチングによって設計パターンを下地基
板上に転写する際に、所望しない補助パターンが下地基
板に転写されて半導体装置の欠陥の原因となることを防
止することができる。
【0070】また、請求項5に係る半導体装置の製造方
法によれば、補助パターンが複数個の補助パターンから
なっていることにより、疎なパターンが疑似的に密なパ
ターンになって露光される際の疑似的に密なパターンの
繰り返し性が増大するため、上記請求項1の場合の場合
よりも更に設計パターンの焦点深度を拡大することがで
きる。従って、本発明をロジック系の半導体装置やロジ
ックとメモリが混載された半導体装置の製造工程に適用
することにより、補助パターンのレジスト像の残渣によ
るエッチング後のパターン転写欠陥を発生させることな
く、従来の解像限界とされていた寸法より更に微細なゲ
ート長や配線を実現することが可能になるため、ロジッ
ク系やロジック及びメモリ混載の半導体装置における高
性能化、高信頼性化、高集積化を実現することが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係る微細パ
ターンの形成に使用するマスクを示す平面図、(b)は
(a)のA−A線断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る微細パターンの
形成方法を説明するための工程断面図(その1)であ
る。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る微細パターンの
形成方法を説明するための工程断面図(その2)であ
る。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る微細パターンの
形成方法を説明するための工程断面図(その3)であ
る。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る微細パターンの
形成に使用するアッシャのレジスト・アッシング速度を
示すグラフである。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る微細パターンの
形成において、補助パターンの線幅を変化させたときの
主ライン・パターンの焦点深度と補助パターンの解像寸
法を示すグラフである。
【図7】(a)は本発明の第2の実施形態に係る微細パ
ターンの形成に使用するマスクを示す平面図、(b)は
(a)のA−A線断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る微細パターンの
形成方法を説明するための工程断面図(その1)であ
る。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る微細パターンの
形成方法を説明するための工程断面図(その2)であ
る。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る微細パターン
の形成方法を説明するための工程断面図(その3)であ
る。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る微細パターン
の形成に使用するマスクを示す平面図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る微細パターン
の形成に使用するマスクを示す平面図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る微細パターン
の形成方法を説明するための工程断面図(その1)であ
る。
【図14】本発明の第4の実施形態に係る微細パターン
の形成方法を説明するための工程断面図(その2)であ
る。
【図15】本発明の第4の実施形態に係る微細パターン
の形成方法を説明するための工程断面図(その3)であ
る。
【図16】本発明の第4の実施形態に係る微細パターン
の形成方法を説明するための工程断面図(その4)であ
る。
【図17】本発明の第4の実施形態に係る微細パターン
の形成方法を説明するための工程断面図(その5)であ
る。
【図18】従来の密な繰り返しパターンの形成に使用す
るマスクを示す平面図である。
【図19】KrFエキシマ・レーザ・ステッパを用いて
コヒーレンス・ファクタσを変化させた場合、四重極照
明を用いた場合について、L/Sと孤立ラインのそれぞ
れのレジスト・パターン形成を行ったときの焦点深度を
示す図表である。
【図20】従来の主ライン・パターンの周辺に補助パタ
ーンを配置したマスクを示す平面図である。
【図21】主ライン・パターンの焦点深度と補助パター
ンの線幅との関係を光強度計算により求めた結果を示す
グラフである。
【符号の説明】
10:斐透明マスク基板、12:主ライン・パターン、
14a、14b:補助パターン、20:Siウェーハ、
22:下地基板、24:ポジ型化学増幅レジスト膜、2
6:主ライン・パターンのレジスト像、28a、28
b:補助パターンのレジスト像、30:主ライン・パタ
ーンのレジスト像、32a、32b、32c、…:繰り
返しライン・パターン、32a:エッジ・パターン、3
4a、34b:補助パターン、40:透明マスク基板、
42a、42b:ロジック・ゲート・パターン、44
a、44b、44c:補助パターン、50:Si基板、
52:ゲート酸化膜、54:ポリシリコン層、56:タ
ングステンシリサイド層、58:反射防止用SiOX
Y :H膜、60:シリコン酸化膜、62:ポジ型化学増
幅レジスト膜、64a、64b:ロジック・ゲート・パ
ターンのレジスト像、66a、66b、66c補助パタ
ーンのレジスト像:、68a、68b:ロジック・ゲー
ト・パターンのレジスト像、70a、70b:ロジック
・ゲート・パターンのシリコン酸化膜、72a、72
b:ロジック・ゲート・パターンの反射防止用SiOX
Y :H膜、74a、74b:ロジック・ゲート・パタ
ーンのタングステンシリサイド層、76a、76b:ロ
ジック・ゲート・パターンのポリシリコン層、78a、
78b:ロジック・ゲート電極、80:透明マスク基
板、82:密な繰り返しパターン、84:主ライン・パ
ターン、86a、86b:補助パターン。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設計パターン周辺に前記設計パターンよ
    りも小さいパターン幅の補助パターンを配置したマスク
    を作成する工程と、前記マスクを用いて、前記設計パタ
    ーン及び前記補助パターンを下地基板上のレジスト膜に
    露光転写した後、現像により前記設計パターン及び前記
    補助パターンのレジスト像を解像する工程と、前記設計
    パターン及び前記補助パターンのレジスト像のアッシン
    グを行い、前記設計パターンのレジスト像を所定のパタ
    ーン幅に形成する工程とを有することを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記補助パターンのパターン幅が、マスク欠陥検査可能
    な寸法より大きいことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記設計パターン及び前記補助パターンのレジスト像の
    アッシングを行い、前記設計パターンのレジスト像を所
    定のパターン幅に形成する工程が、同時に、前記補助パ
    ターンのレジスト像を除去する工程であることを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記設計パターン及び前記補助パターンのレジスト像の
    アッシングを行い、前記設計パターンのレジスト像を所
    定のパターン幅に形成する工程が、同時に、前記設計パ
    ターン及び前記補助パターンのレジスト像をマスクとし
    て前記下地基板をエッチングする際の前記下地基板への
    転写可能な最小寸法より小さくなるまで、前記補助パタ
    ーンのレジスト像のパターン幅を小さくする工程である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記補助パターンが、複数個の補助パターンからなるこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
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