JPH10311872A - 磁気素子の製造方法 - Google Patents

磁気素子の製造方法

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JPH10311872A
JPH10311872A JP9119066A JP11906697A JPH10311872A JP H10311872 A JPH10311872 A JP H10311872A JP 9119066 A JP9119066 A JP 9119066A JP 11906697 A JP11906697 A JP 11906697A JP H10311872 A JPH10311872 A JP H10311872A
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JP
Japan
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magnetic element
substrate
magnetic
mask material
thin film
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JP9119066A
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English (en)
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Shinji Furukawa
伸治 古川
Nobuyoshi Yano
暢芳 矢野
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型であっても良好な磁気特性を示す磁気素
子を、さらに容易に製造することのできる磁気素子の製
造方法を提供する。 【解決手段】 磁気素子の中央部3の膜厚に比べて膜厚
の薄い部分2を有する薄膜と基板とからなる磁気素子1
を蒸着法又はスパッタリング法で製造するに際し、薄膜
の堆積を部分的に遮蔽するためのマスク材を、基板と蒸
着源又はスパッタリングカソードとの間に配置し、基板
又はマスク材を移動させて、マスク材の陰となる基板の
領域を時間的に変化させることにより、磁気素子1の中
央部3の膜厚に比べて膜厚の薄い部分2を形成させるこ
とを特徴とする磁気素子1の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部の磁界の変化
に対して磁化が急激に変化することを利用する磁気素子
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁性体の磁化挙動を利用した装置は従来
より広く用いられているが、近年、特に、磁界強度があ
る臨界値を超えると急激に磁化反転して不連続的な応答
をする磁性体が注目されている。このような磁性体の近
傍にピックアップコイルを設置すると、磁性体の不連続
的な磁化反転に誘導されてコイルに急峻なパルス電圧が
発生し、この信号により地磁気などの磁界測定、回転数
測定、流量測定など種々の磁気素子として広く応用でき
る。また、近年、商品の盗難を防止したり、物流を迅速
に処理するための電子物品監視装置や識別装置が普及し
ているが、この識別マーカーとして、発信回路、LC共
振回路、磁歪振動材料、高透磁率材料と並んで、上記の
ような不連続的な磁化反転をする磁性体が用いられてい
る。例えば、特公平3−27958号公報には、Fe基
の非晶質金属細線からなるマーカー及びシステムが記載
されている。
【0003】上記の金属細線材料では長手方向の磁化が
極めて安定なために容易には磁化反転せず、外部磁界が
ある大きさに達した瞬間に非常に急激に180°磁化反
転する。このような特性は、大バルクハウゼン反転とも
呼ばれており、上記の盗難防止システムではこの大バル
クハウゼン反転を利用している。問い合わせ信号として
監視区域で発信した交番磁界が臨界値に達すると、金属
細線は不連続的に磁化反転し、監視区域に設置されてい
る検知コイルに急峻なパルス電圧が発生する。この電圧
の波形を周波数解析し、高次の高調波の強度やその割合
によりマーカーを識別し、警報などの処理が必要である
かどうかを判断する。このシステムは、他の方式と比較
してマーカーが安価であり、識別性能が高いという利点
がある。
【0004】不連続的な磁化応答をする磁性体として
は、上記の非晶質金属細線の他にも多くの材料が見出さ
れている。例えば、特開平1−150881号公報や特
開平6−94841号公報には細長い非晶質金属薄帯を
磁界中で熱処理した材料が開示されている。また、特開
平4−218905号公報には、樹脂フィルムなど可撓
性のある高分子基材に形成された強い一軸磁気異方性を
有する薄膜が不連続な磁化反転を示し、金属細線と同様
の優れた角型ヒステリシス特性を持つことが開示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平4−21
8905号公報に開示されている薄膜は、磁化容易方向
に沿って、例えば、幅1mm、長さ50mm、厚さ0.
5μmのような細長い形状にすると非晶質金属細線に似
た急峻な不連続的な磁化応答が得られるが、これらの薄
膜の磁気特性には反磁界がきわめて強く影響し、より長
さの短い、幅の広い、厚さの厚い形状では特性が顕著に
劣化するという問題があった。センサーや盗難防止マー
カーでは近年小型化が強く望まれているが、前記したよ
うな材料では細長い形状でないと急峻な不連続的な磁化
応答が得られず、このような要求に答えることができな
いものであった。
【0006】そこで、本発明者らは、基板上に形成され
た軟磁性薄膜からなる磁気素子であって、磁気素子の中
央部の膜厚に比べて膜厚の薄い部分を有する磁気素子
が、小型であっても良好な磁気特性を示すことを見出し
た。また、この磁気素子を容易に製造することができる
製造方法として、基板に付着する粒子の流入を制限する
ために設けられる任意の形状のマスク材を、基板と接触
させないように間隔を開けて設置し、その間隔により膜
厚さの勾配をコントロールして薄膜を形成させる磁気素
子の製造方法を見出した(特願平8−272071
号)。本発明は、上記方法とは異なる方法で、小型であ
っても良好な磁気特性を示す前記磁気素子を、さらに容
易に製造することのできる磁気素子の製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するものであって、その要旨は、磁気素子の中
央部の膜厚に比べて膜厚の薄い部分を有する薄膜と基板
とからなる磁気素子を蒸着法又はスパッタリング法で製
造するに際し、薄膜の堆積を部分的に遮蔽するためのマ
スク材を、基板と蒸着源又はスパッタリングカソードと
の間に配置し、基板又はマスク材を移動させて、マスク
材の陰となる基板の領域を時間的に変化させることによ
り、磁気素子の中央部の膜厚に比べて膜厚の薄い部分を
形成させることを特徴とする磁気素子の製造方法であ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
を具体的に説明する。まず、本発明の製造方法によって
製造される磁気素子について説明する。本発明により製
造される磁気素子は、基板上に形成された軟磁性薄膜か
らなり、磁気素子の中央部の膜厚に比べて膜厚の薄い部
分を有している。図1は、本発明により製造される磁気
素子の一例を示す概略図である。なお、図1において、
(a)は磁気素子の平面図であり、(b)はA−A’で
の断面図を示している。図1において、磁気素子1は長
方形であり、位置Cから試料端Eにかけての領域2で
は、中央部3の膜厚に比べて膜厚が薄く、長辺の端部に
近づくにつれて膜厚が次第に薄くなるように構成されて
いる。
【0009】図2は、本発明により製造される磁気素子
の別の例を示す概略図である。なお、図2においても、
(a)は磁気素子の平面図であり、(b)はA−A’で
の断面図を示している。図2において、磁気素子1は長
方形であり、位置Cから位置Dにかけての部分2では中
央部3の膜厚に比べて膜厚が薄く、位置Dから試料端E
の間は中央部と同じ膜厚になるように制御されている。
【0010】このように、中央部の膜厚に比べて膜厚の
薄い部分を作る、すなわち、膜厚勾配部を形成すること
により、磁気素子の磁化方向が臨界磁界で瞬間的に反転
し、急峻な磁気パルスを周囲に放射する。なお、本発明
により製造される磁気素子においては、磁気素子の中央
部の膜厚に比べて膜厚が薄い部分においても、軟磁性薄
膜が存在していることが望まれる。例えば、図2の磁気
素子のように、膜厚をコントロールした薄い部分が端部
ではなく少し中央寄りの場合に、この薄い部分の膜厚が
0となると薄膜が途中で分断されてしまうため、本発明
の目的を達成することができない。ただし、図1の磁気
素子のように、膜厚をコントロールした薄い部分が端部
であり、膜厚が端部に向かって次第に薄くなって最端部
の膜厚が0となった磁気素子では、急峻な磁気パルスが
得られ、本発明の目的を十分達成することができる。
【0011】本発明により製造される磁気素子は、例え
ば、図1に示すような、端部で膜厚をコントロールした
磁気素子の場合には、おおよそ長さ1〜20mm、より
好ましくは2〜10mmの範囲で次第に膜厚が減少し、
磁気素子の最端部で薄膜の厚さがほぼ0になることが好
ましい。そして、その膜厚の勾配がなだらかであること
が望ましい。また、図2に示すような、少し中央寄りの
位置で膜厚をコントロールした磁気素子の場合には、お
およそ長さ0.1〜5mm、より好ましくは0.5〜2
mmの範囲で膜厚が変化し、最も膜厚が薄い部分で、そ
の膜厚が中央部の膜厚の10分の1から2分の1程度に
なることが好ましい。
【0012】磁気素子の中央部の膜厚より薄くなるよう
に膜厚をコントロールする位置は、図1のように磁気素
子の端部であっても図2のようにそれよりも少し中央寄
りであってもよい。図2のように端部よりも中央寄りで
膜厚をコントロールすると、比較的再現性の良い素子特
性が得られる傾向が認められるが、図1のように端部で
膜厚をコントロールする方がより急峻な磁気パルスが得
られる場合があり、位置は適宜決定すればよい。
【0013】本発明の製造方法により製造される磁気素
子に用いられる軟磁性薄膜の具体的な合金組成として
は、例えば、NiFe、FeAlSi、FeAl、Fe
Siなどの結晶質材料、FeやCoの合金にB、C、
N、Oなどを含んだ結晶粒が極めて微細な材料、CoF
eSiB、CoZrNb、FeCなどの非晶質材料など
があげられる。
【0014】本発明の製造方法により製造される磁気素
子においては、その構成によっては一軸磁気異方性を有
することが望ましい場合がある。一軸磁気異方性を付与
する方法としては、磁気素子に応力を印加する方法、一
方向磁界中で熱処理する方法、応力を印加しながら熱処
理する方法などが利用できるが、特に、特開平4−21
8905号公報に記載されている、薄膜を構成するため
の粒子を基板に対して斜めに入射させて成膜するスパッ
タリング方法を用いると、成膜されたままの状態で強い
一軸磁気異方性が容易に誘導されて磁気特性の良好な薄
膜を得ることができる。さらに、特開平7−22097
1号公報には一軸磁気異方性を付与する別の方法が開示
されている。この公報によると、熱収縮率が異方的な樹
脂基板に、適切な条件下で磁歪薄膜を形成させることに
より、基板の熱収縮の異方性に対応して一軸磁気異方性
が誘導されるとともに、同時に軟磁性をも得ることがで
きる。本発明の製造方法により製造される磁気素子は、
基板上に形成された軟磁性薄膜から構成されるものであ
るが、基板としては、ガラス、金属、樹脂など一般的な
ものを用いることができ、特に限定されるものではない
が、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルムなどを用いると、可撓性があり大量生産に向くこ
とから好ましい。
【0015】本発明により製造される磁気素子は、磁気
ヒステリシスにおいて急激な磁化反転を示す磁気特性を
有するものであり、その不連続な磁化応答特性が形状に
より影響を受けにくいという特徴がある。前記したよう
に、これまでの材料は反磁界の影響を顕著に受けて幅広
短小になれば急激に特性が劣化していた。しかし、本発
明の磁気素子においては、形状ファクターの影響は小さ
く、1インチ以下でも作動し、反磁界係数の大きな形状
でも不連続で急激な磁化反転を得ることができる。この
ことは、今後ますます要求が強くなるであろうセンサー
やマーカーの小型化に対応するために極めて有効な手段
を提供できることを意味している。
【0016】次に、このような磁気素子を得るための本
発明の製造方法について説明する。まず、本発明の磁気
素子の製造方法においては、磁気素子の中央部の膜厚に
比べて膜厚の薄い部分を有する薄膜と基板とからなる磁
気素子を、蒸着法又はスパッタリング法で製造すること
が必要であり、磁気素子の中央部の膜厚に比べて膜厚の
薄い部分を有する薄膜を基板上に作製するために、薄膜
の堆積を部分的に遮蔽するためのマスク材を用いること
が必要である。そして、本発明の磁気素子の製造方法の
特徴は、基板と蒸着源あるいはスパッタリングカソード
との間にマスク材を配置し、基板又はマスク材を移動さ
せて、マスク材の陰となる基板の領域を時間的に変化さ
せることにある。
【0017】図3に示すように、静置した基板4の上に
マスク材5を固定しておき、その上に薄膜を堆積させる
と、マスク材5の下には全く膜が堆積せず、マスク材5
のない開口部分ではすべて同じ膜厚で堆積するために、
膜のない部分6で薄膜が分断され、ある領域から膜厚が
不連続的に変化した薄膜が形成される。このような方法
では、前記のような急峻な磁化反転を示す磁気素子に必
要な膜厚勾配部を有する薄膜を製造することができな
い。また、基板又はマスク材を移動させながら薄膜を形
成した場合には、得られる薄膜の膜厚はマスク材と基板
との位置関係に影響される。例えば、図4に示すよう
に、棒状のマスク材5を、マスク材5の長手方向が基板
4の移動方向と同じ方向になるように設置した場合に
は、マスク材5と基板4が相対的に移動しても、基板4
上の任意の点は、常にマスク材5の陰になっているか、
あるいはマスク材5の陰になっていないかのどちらかで
ある。このような場合には、基板4の上には図3と同様
の膜が形成され、膜厚勾配部を有する薄膜は形成されな
い。
【0018】一方、本発明のように、マスク材の陰とな
る基板の領域が時間的に変化するように、基板又はマス
ク材を移動させれば、膜厚が連続的に変化する部分が得
られる。例えば、図4と同じ棒状のマスク材5を使用し
た場合でも、図5に示すように、棒状のマスク材5が、
基板4の移動方向に対してマスク材5の長手方向がある
角度をなすように斜めに設置されていれば、マスク材5
の陰になる領域が時間的に変化し、マスク材5に遮蔽さ
れている時間の長さによって膜厚が調整されるため、膜
厚勾配部2を形成することができる。この場合は、基板
4の移動方向あるいはマスク材5の移動方向と、マスク
材5の長手方向とのなす角度によって膜厚勾配部2の範
囲が決定されることになる。また、形状が直線状でない
マスク材を用いれば、膜厚勾配をさらに精密に調整する
ことができる。例えば、図6に示すような、鋸の歯のよ
うな形状のマスク材5を使用すれば、基板4又はマスク
材5を移動させた時に、マスク材5の鋸状部7の陰とな
って遮蔽されている時間の長さが連続的に変化する。す
なわち、この領域で膜厚勾配部2が形成される。この場
合には、マスク材5の長手方向が、基板4あるいはマス
ク材5の移動方向と一致していてもよい。
【0019】これまでは、基板を平らな状態に保持して
薄膜を形成する方法について説明した。樹脂フィルムや
金属箔などの可とう性のある基板では、円筒状のキャン
を通して基板をロールで巻き取りながら連続的に成膜す
るロール・トゥ・ロール方法が広く用いられているが、
本発明はこのような方法においても有効である。この場
合、マスク材は、基板が巻き付けられたキャンの下に設
置されるが、膜厚の調整をより正確に行うためには、キ
ャンの曲率にあわせてマスク材を曲げて、マスク材を基
板に沿わせるとさらに有効である。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によって具
体的に説明する。 実施例1 ロール・トゥ・ロール装置に、基板として厚さ100μ
mのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを
セットし、幅10mm、長さ30cmのステンレス板を
キャンの曲率に合わせて曲げた板材をマスク材としてキ
ャンの直下にセットした。マスク材は2本使用し、20
mmの間隔を開けて平行に並べ、基板との最短間隔が
0.1mmになるように設置した。この際、マスク材の
長手方向と基板の進行方向とのなす角度が5゜となるよ
うにした。このような装置で、基板を連続的に巻き取り
ながら、DCマグネトロンスパッタリング装置により、
基板上に膜厚0.5μmで、合金組成がCo51Fe26
1013(数字は原子%を表す。)の非晶質金属薄膜を
形成した。基板には、基板の進行方向に約17mmの間
隔で膜厚の薄い部分が縞状に2本観察され、その膜厚の
変化は連続的であった。
【0021】この基板から膜厚の薄い部分が両端部にな
るように、基板の幅方向が長辺で長さ25mm、幅10
mmの矩形の試料を切り出して磁気素子とした。この磁
気素子の磁気特性を交流B−Hトレーサー(AC,BH
−100K、理研電子社製)により60Hzで測定し
た。その結果を図7に示す。図7から明らかなように、
本発明の製造方法により作製された磁気素子は、良好な
角形ヒステリシスを有しており、−0.7Oe及び+
0.9Oeで急峻に磁化が変化し、不連続な磁化のジャ
ンプを示した。
【0022】比較例1 実施例1と同様の装置及び条件で、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルム上に、合金組成がCo51
26Si1013(数字は原子%を表す。)の非晶質金属
薄膜を作製した。ただし、マスク材の長手方向と基板の
進行方向が平行(マスク材の長手方向と基板の進行方向
とのなす角度が0°)になるようにしたため、マスク材
の陰になる基板の領域は時間的に変化しなかった。この
ようにして成膜された基板には、基板の進行方向に約2
0mmの間隔で膜のない部分が縞状に2本観察され、そ
の境界の膜厚の変化は明瞭であった。この基板から膜の
ない部分が両端部になるように、基板の幅方向が長辺で
長さ25mm、幅10mmの矩形の試料を切り出し、磁
気素子とした。この磁気素子の磁気特性を実施例1と同
様に測定した結果を図8に示す。図8から明らかなよう
に、マスク材の陰になる基板の領域を時間的に変化させ
なかった場合の磁気素子のヒステリシス特性は、図7と
比較して角形性に劣り、不連続な磁化のジャンプは示さ
なかった。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、小型であっても良好な
磁気特性を有する磁気素子を容易に製造することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造される磁気素子の一例を示す
概略図である。
【図2】本発明により製造される磁気素子の別の例を示
す概略図である。
【図3】マスク材を基板の上に固定して薄膜を堆積させ
たときの成膜状態の一例を示す概略図である。
【図4】棒状のマスク材を、マスク材の長手方向が基板
の移動方向と同じ方向になるように設置して、薄膜を堆
積させたときの成膜状態の一例を示す概略図である。
【図5】棒状のマスク材を、基板の移動方向に対してマ
スク材の長手方向がある角度をなすように斜めに設置し
て、薄膜を堆積させたときの成膜状態の一例を示す概略
図である。
【図6】鋸状部を有するマスク材を設置して、薄膜を堆
積させたときの成膜状態の一例を示す概略図である。
【図7】実施例1において製造された磁気素子のヒシテ
リシスループを示す図である。
【図8】比較例1において製造された磁気素子のヒステ
リシスループを示す図である。
【符号の説明】
1 磁気素子 2 膜厚の薄い部分(膜厚勾配部) 3 磁気素子の中央部 4 基板 5 マスク材 6 膜のない部分 7 鋸状部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気素子の中央部の膜厚に比べて膜厚の
    薄い部分を有する薄膜と基板とからなる磁気素子を蒸着
    法又はスパッタリング法で製造するに際し、薄膜の堆積
    を部分的に遮蔽するためのマスク材を、基板と蒸着源又
    はスパッタリングカソードとの間に配置し、基板又はマ
    スク材を移動させて、マスク材の陰となる基板の領域を
    時間的に変化させることにより、磁気素子の中央部の膜
    厚に比べて膜厚の薄い部分を形成させることを特徴とす
    る磁気素子の製造方法。
JP9119066A 1996-10-15 1997-05-09 磁気素子の製造方法 Pending JPH10311872A (ja)

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