JP2809870B2 - 磁気マーカ - Google Patents

磁気マーカ

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は物品の有無を検出するために、その物品にと
りつける磁気マーカに関するものである。
[従来の技術] 物品にマーカをとりつけることにより、その物品の数
量、種類の検出、もしくは物品の盗難防止に利用できる
ことが知られている。
従来より、このようなマーカは、直接マーカが目に見
えないようにとりつけられ、磁気やマイクロ波により検
知される方法が一般的に採用されている。
たとえば、アモルファス薄帯や細線に交流磁界をか
け、その結果生じる高周波を検出するものや、アルミ箔
でコイルとコンデンサを形成し、外部より電波を照射
し、マーカにおけるLC共振現象を検知するものなどがあ
る。
なかでも、大バルクハウゼン特性を有するアモルファ
ス磁性線をマーカとして物体に取り付け、交番磁界によ
り磁性薄帯(細線)が磁化反転する際に発する鋭いパル
スを検出する方法は、高感度で軽量、しかも誤検知のす
くないシステムを構成することができるという点で優れ
たものとなっている。
[発明が解決しようとする課題] 大バルクハウゼン効果を利用したマーカは有用なもの
であるが、なお、次に示すような問題をもっている。す
なわち、マーカが大バルクハウゼン効果を利用している
ため、この効果を十分に発揮させるためには磁性線の長
さに最小長が存在し、この限界を越えて磁性線の長さを
短縮した場合は、大バルクハウゼン効果が発生しなくな
るという問題がある。換言すれば、素子が限界より短く
なると鋭いパルスを生じなくなり、パルスの検知ができ
なくなるという問題があり、マーカの小型化を阻害して
いる。
大バルクハウゼン効果は、磁性体に印加された外部磁
界Hexより磁性体が磁化される際に磁性体に生じる反磁
界Hdを差し引いた値である有効磁界HEFが逆軸形成限界
磁界H′と磁壁移動限界磁界H0を上回った瞬間に始まる
急激な磁化反転現象である。したがって、大バルクハウ
ゼン効果は、磁性体の磁化反転の臨界点であるH′を越
えた瞬間に生じ、H′>H0の関係が成立する限り、磁化
反転は残留磁化MRから−MRまで途中で止まることなくデ
ジタル的に進行する。よって、この磁化反転に伴う電磁
誘導電圧は外部磁界や磁界変化速度に関係なく一定であ
り、電圧波形が鋭いパルスであることに特長がある。
しかしながら、磁性体の形状によって決定される反磁
界係数Ndが大きな場合、すなわち磁性体の長さが短い場
合には、HEX−Hd>H′またはHEX−Hd>H0の関係が成立
しなくなり、バルクハウゼン効果が起こらなくなったり
不完全になる。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、大バ
ルクハウゼン効果が生じる最低素子長を小さくして、マ
ーカの小型化を実現することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明は、大バルクハウゼ
ン効果を利用した線状または帯状の磁気マーカにおい
て、パルス発生磁性体の端部に、該磁性体の保磁力より
小さな保磁力を有する別の磁性体を配置した構造を有す
ることを特徴としている。
[作用] 本発明に係る磁気マーカは、大バルクハウゼン特性を
有する磁性薄帯(細線)と、これの端部に付帯させた保
磁力Hcが該磁性薄帯(細線)より小さな磁性体から構成
されている。この付帯された磁性体のため磁性薄帯(細
線)の反磁界が低減され、その結果、磁性薄帯(細線)
のみの構成では、反磁界が過大になって大バルクハウゼ
ン効果が観察されないような短い寸法の磁気マーカから
も、良好なバルクハウゼン信号が得られるようになる。
[実施例] 以下、本発明を添付の図面を参照して、その実施例に
もとづき説明する。
なお、以降の説明は大バルクハウゼン効果を有する磁
性細線とそれに付帯させた磁性薄体との組合せの例をも
って進めていくが、本発明は他の組合せにおいても同様
に適用可能である。
第1図に本発明を適用した磁気マーカの概略図を示
す。
第1図において、パスル発生素子である磁性細線11と
磁性薄帯13は、基材12と基材14により上下から挟まれる
ことにより固定され、磁気マーカを構成している。基材
の材質や厚みは、マーカの使われる用途により様々であ
るが、通常、基材12と基材14には、粘着層付きで20μm
程度の厚みのPETフィルムが用いられ、基材12の粘着層
は被検出物品に張り付けるために用いられる。そして、
基材14の粘着層は磁性細線11と磁性薄帯13を固定し、さ
らに基材12,14同士を接着するために使われる。
次に、本発明を適用した磁気マーカの具体的な実施例
を示して、本発明を、より具体的に説明する。
なお、磁性体において大バルクハウゼン効果が見られ
る場合には磁気履歴曲線がはっきりとした角型を示すこ
とから、以降、磁気マーカの磁気履歴曲線を提示するこ
とにより、本発明の効果を示すことにする。
第2図(a),(b)ないし第7図(a),(b)
が、それぞれ本発明の実施例1ないし実施例6の特性を
示すものであり、第9図(a),(b)が本発明を適用
しなかった場合の比較例である。
なお、実施例と比較例において用いた磁性細線11は、
コバルトと鉄にシリコンとボロンをくわえたアモルファ
ス軟磁性細線であり、付帯させた磁性薄帯13はコバルト
系のアモルファス薄体である。それぞれの磁性体の周波
数60Hzにおける保磁力は、磁性細線11が0.2エルステ
ド、磁性薄帯13では0.01エルステッドとなっている。
また、磁性細線11の直径は0.12mmであり、磁性薄帯13
の寸法は実施例1ないし実施例4においては10×10mm、
実施例5と実施例6においては、磁性薄帯13の幅と長さ
の寸法を変化させている。磁性薄帯13の厚さは、各実施
例において20μmである。
次いで、実施例1について説明を第2図(a),
(b)にもとづきおこなう。
第2図(b)は、磁性薄帯13を磁性細線11の端部全体
に重なった形で構成した第2図(a)に示す磁気マーカ
の長さによる磁気履歴曲線の変化の様子を示している。
第2図(b)の各磁気履歴曲線の上部に示した長さは、
磁性細線11の長さである。これらの測定例からわかるよ
うに、本実施例においては、磁性細線11の長さが5cmに
至るまで角形性のよい磁気マーカが得られたことがわか
る。
一方、第9図(a),(b)に示した比較例、すなわ
ち、磁性細線11のみにて構成した例においては、良好な
角形性は磁性線の長さが7cmまでしか得られていない。
第3図(a),(b)に示した実施例2は、磁性薄帯
13を半分磁細線11にかぶせた構造の磁気マーカの特性例
である。この実施例においても、良好な角形性は磁性細
線11の長さが5cmにいたるまで保たれている。
第4図(a),(b)に示した実施例3は、磁性薄帯
13を磁性細線11の端部に接するように配置した場合の実
施例であり、本実施例では、上述した実施例などの効果
は見られないが、磁性細線11の長さが6cmまで角形性が
保たれていることがわかる。
さらに、第5図(a),(b)に示した実施例4で
は、磁性細線11の片側にのみ磁性薄帯13を配した構造の
磁気マーカの特性例である。この実施例でも、磁性薄帯
13の効果が表れており、磁性細線の長さが5cmまで角形
性が保たれていることがわかる。
つづいて、磁性薄帯13の寸法に関する実験結果を第6
図(a),(b)(実施例5)と第7図(a),(b)
(実施例6)に示す。これらの実施例においては、磁性
細線11の端部が磁性薄帯13の中心部に位置するように、
磁気マーカを組み立てた。
第6図(a),(b)の実施例5は、磁性薄帯13の寸
法を5×5mmとした例である。
上記第6図(b)からも明らかなように、小型の磁性
薄帯13を用いた場合においても、磁気マーカの小型化は
可能である。
また、磁性薄帯13の幅を小さくして磁気マーカを構成
した例が第7図(a),(b)に示す実施例6であり、
本実施例は磁性薄帯13を3×10mmの細長い長方形に変更
しても、磁性細線11の長さは6mmまで短縮が可能である
ことを示している。
磁性薄帯13の寸法を更に小型化する試みを行った結
果、3×3mmの薄体を磁性細線11の両端に用いた場合で
は、磁性薄帯13を用いる効果が観察されなくなった。ま
た、磁性薄帯13の幅を小さくしていった結果、幅が1mm
(長さは10mm)の磁性薄帯13では効果が表れなくなっ
た。
したがって、本発明を適用した場合の付帯させる磁性
体の寸法としては、長さがパルス発生用の磁性体の10%
以上(両端に用いた場合は2片の長さの合計)、幅も10
%以上であることが望ましい。ただし、用いる磁性体の
磁気特性が異なる場合は、この望ましい範囲が変わる。
付帯させる磁性体の寸法が大きくなる場合には、発明
の効果が損なわれることはないが、幅方向に大型化する
ことは磁気マーカの小型化をさまたげるため好ましくな
い。また、磁性体の長さを大きくするとパルス発生用磁
性体本体に対する磁気シールド効果が表れてくるため、
過度の長大化も好ましくない。
第8図は、付帯させた磁性体の長さ(両端に付帯させ
た磁性薄体の長さの和)と磁気マーカがパルスを発する
臨界磁界であるHtとの関係をまとめたものである。
なお、ここでは第2図(a),(b)の実施例1に示
したような構成に磁性細線11と磁性薄帯13を配した。
また、第8図の横軸は長さ70mmのパルス発生用磁性細
線11の長さlと、付帯させた磁性薄帯13の長さの和l0
の比を示す。ただし、磁性薄帯13の幅は10mmで一定とし
た。
第8図より了解されるように、パルス発生素子の励磁
磁界に対する感度を考慮すると、付帯させる磁性体の長
さの和がパルス発生用磁性体の長さの50%以下であるこ
とが好ましい。
[発明の効果] 本発明の磁気マーカは、従来と比べ長さが15〜30%短
縮されても大バルクハウゼン効果が生じるためマーカを
小型にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の概念図、 第2図(a),(b)ないし第7図(a),(b)は、
それぞれ本発明に係る磁気マーカの実施例1から実施例
6の特性説明図面、 第8図は、本発明に用いた磁性薄帯の好ましい大きさを
説明した図、 第9図は、比較例である。 11……磁性細線、12……基材、13……磁性薄帯、Ht……
パルスが発生するのに必要な外部磁界、l……パルス発
生用磁性細線の長さ、l0……付帯させる磁性薄帯の長
さ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大バルクハウゼン効果を利用した線状また
    は帯状の磁気マーカにおいて、パルス発生磁性体の端部
    に、該磁性体の保磁力より小さな保磁力を有する別の磁
    性体を配置した構造を有することを特徴とする磁気マー
    カ。
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