JPH10310708A - 機能性樹脂成形物 - Google Patents

機能性樹脂成形物

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JPH10310708A
JPH10310708A JP9122566A JP12256697A JPH10310708A JP H10310708 A JPH10310708 A JP H10310708A JP 9122566 A JP9122566 A JP 9122566A JP 12256697 A JP12256697 A JP 12256697A JP H10310708 A JPH10310708 A JP H10310708A
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functional
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functional resin
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JP9122566A
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English (en)
Inventor
Ryuji Teraoka
龍治 寺岡
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KYOTO KARITASU KK
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KYOTO KARITASU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光硬化性組成物への機能性物質の添加量を如何
にして増大し、その機能を発揮させるかが、機能性樹脂
成形物を製造するときの課題となっていた。 【解決手段】機能性物質を無機多孔性微粒子に担持させ
たものを、光硬化性組成物に添加することにより、それ
ぞれの機能を有する機能性樹脂成形物を得ることができ
た。このとき、光硬化性組成物が中性糖含有光反応組成
物である機能性樹脂成形物である場合には、光硬化性組
成物に自然崩壊性を付与することができる。また、機能
性物質が抗菌剤である機能性樹脂成形物では、種々の抗
菌性物質を利用することができるので、用途に応じた抗
菌作用を機能性樹脂成形物に付与することができる。さ
らには、機能性物質が消臭剤、香料または誘魚剤である
機能性樹脂成形物においては、添加した機能性物質によ
り、それぞれその機能を有する機能性樹脂成形物を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能性物質を無機
多孔性微粒子に担持させたものを、光硬化性組成物に添
加した機能性樹脂成形物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光硬化性組成物に機能性物質を添
加して機能性樹脂成形物を製造するとき、機能性物質の
添加量がせいぜい25重量%と制限され、機能性物質の
もつ機能を十分に発現させることができなかった。ま
た、レモン系の香料などのように、光硬化性組成物にほ
とんど添加できない物質もあり、機能性物質のもつ機能
を機能性樹脂成形物として、まったく発現させることの
できない場合も少なくなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、光硬化性組成
物への機能性物質の添加量を如何にして増大し、その機
能を発揮させるかが、機能性樹脂成形物を製造するとき
の課題となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、機能性物質
の添加量を如何に増量するかを検討した結果、機能性物
質を無機多孔性微粒子に担持させたものを、光硬化性組
成物に添加した機能性樹脂成形物を発明するにいたっ
た。このとき、光硬化性組成物が中性糖含有光反応組成
物である機能性樹脂成形物である場合には、光硬化性組
成物に自然崩壊性を付与することができる。また、機能
性物質が抗菌剤である機能性樹脂成形物では、種々の抗
菌性物質を利用することができるので、用途に応じた抗
菌作用を機能性樹脂成形物に付与することができる。機
能性物質が消臭剤、香料または誘魚剤である機能性樹脂
成形物においては、添加した機能性物質により、それぞ
れその機能を有する機能性樹脂成形物を得ることができ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明にいう機能性物質とは、抗
菌作用、消臭作用、芳香作用、誘魚作用、などの少なく
とも1作用または2以上の作用をもっている物質をい
う。
【0006】本発明にいう抗菌作用を有している物質と
は、病原菌、例えば大腸菌(Escherichia coli)、なかで
もO−157菌、レジオネラ属菌(Legionella属)、緑
膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、黄色ブドウ球菌(Staph
ylococcus aureus) 、などに抗菌作用をもつ物質をい
い、特定の物質に限定されるものではないが、アミノ配
糖体系抗生物質、2,4,4'−トリクロロ−2'−ヒドロキシ
ジフェニル エーテル、ヒノキチオール、シクロヘキ
シミド、芳香族系カルボン酸エステル、およびベンザル
コニウム塩、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム
塩などのカチオン活性剤、などを例示することができ
る。
【0007】本発明に用いるアミノ配糖体系抗生物質と
しては、o-[2,6- ジアミノ-2,6- ジデオキシ- α-D- グ
ルコピラノシル(1→4)]1,3- ジアミノ-4,5,6- トリヒド
ロキシシクロヘキサン(以下「ST−7」という。)、
1-[2-(4-クロロベンジルオキシ)-2-(2- クロロフェニ
ル)-エチル] イミダゾール(以下「ST−5」とい
う。)、o-[2,6- ジアミノ-2,6- ジデオキシ- α-D- グ
ルコピラノシル(1→4)]1,3-ジアミノ-4,5,6- トリヒド
ロキシシクロヘキサンとテレフタルアルデヒドの重合体
に代表されるシッフ塩基形成物(以下「ST−8」とい
う。)、o-[2,6- ジアミノ-2,6- ジデオキシ- α-D- グ
ルコピラノシル(1→4)]1,3- ジアミノ-4,5,6-トリヒド
ロキシシクロヘキサンとp-メトキシベンズアルデヒドと
のシッフ塩基形成物(以下「ST−9」という。)など
の医療用に用いられていないものが望ましい。
【0008】
【化1】
【0009】本発明に用いる2,4,4'−トリクロロ−2'−
ヒドロキシ ジフェニル エーテルは、白色粉末であっ
て、水に難溶、希アルカリ性溶液にやや溶解し、殆どの
有機溶媒に易溶である。その化学構造は化学式2に示す
とおりである。
【0010】
【化2】
【0011】本発明にいう消臭作用を有している物質と
は、冷蔵庫内、便所、などの悪臭を有している雰囲気に
対して消臭作用をもつ物質をいい、特に限定されるもの
ではないが、光触媒反応を有する酸化チタン、植物エキ
ス、例えば柿渋エキス、茶エキス、天然スギエキス、な
どを例示することができる。
【0012】本発明にいう芳香作用を有している物質と
は、芳香を発散する作用をもつ物質をいい、一般には香
料がこれに該当し、ハーブ香、ジャスミン香、柑橘系香
料、などを例示することができる。
【0013】本発明にいう誘魚作用を有している物質と
は、魚を引き寄せる作用をもつ物質をいい、カキエキ
ス、エビエキス、サナギオイル、などを例示することが
できる。
【0014】本発明の機能性物質を担持させる無機多孔
性微粒子に用いられる無機化合物としては、アルカリ土
類金属の炭酸塩、珪酸塩、燐酸塩、硫酸塩や金属酸化
物、金属水酸化物、その他の金属珪酸塩、あるいはその
他の金属炭酸塩などを使用することができる。また、本
発明に用いる無機多孔質微粒子の形状は、どのような形
状でも可能であり、例えば略球形状、略楕円形、略多角
形状、不定形状等のものを用いることが可能である。特
に特公昭57−55454号公報に記載されている無機
多孔質微粒子が好適に用いることができる。
【0015】具体的には、アルカリ土類金属の炭酸塩と
して炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム
などを、アルカリ土類金属の珪酸塩として珪酸カルシウ
ム、珪酸バリウム、珪酸マグネシウムなどを、またアル
カリ土類金属の燐酸塩として燐酸カルシウム、燐酸バリ
ウム、燐酸マグネシウムなどを、そしてまたアルカリ土
類金属の硫酸塩として硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
硫酸マグネシウムなどをそれぞれ例示することができ
る。
【0016】さらに、金属酸化物としてシリカ、酸化チ
タン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化亜鉛、酸化ニッケ
ル、酸化マンガン、酸化アルミニウムなどを、金属水酸
化物として水酸化鉄、水酸化ニッケル、水酸化アルミニ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化クロムなどをそれぞれ
例示することができる。
【0017】そして、その他の金属珪酸塩として珪酸亜
鉛、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウムなどを、その
他の金属炭酸塩として炭酸亜鉛、炭酸アルミニウム、炭
酸銅、炭酸マグネシウムなどをそれぞれ例示することが
できる。
【0018】このような無機多孔質微粒子は、例えば公
知の界面反応法によって製造される。この界面反応法は
無機化合物水溶液の中で、有機溶媒と界面活性剤により
油中水滴型乳濁液(エマルション)を作り、これを別の
水溶液と混合することにより、水滴界面で沈殿反応を起
こさせ、無機質殻を形成した後、副生物や界面活性剤な
どを除去することにより、中空または中空部を有しな
い、すなわち非中空の無機多孔質微粒子を得るものであ
る。具体的なものとしては、既に商品化されている鈴木
油脂工業株式会社製の無機多孔質微粒子(商品名:ゴッ
ドボール)を用いることができる。
【0019】この無機多孔質微粒子は、中空および非中
空を含め、次のような特徴をもっている。すなわち、粒
子径は0.5〜25μm、表面細孔径は20〜150
Å、比表面積は300〜700m2 /g、嵩密度は0.
18〜0.40g/cm3 である。中空無機多孔質微粒
子にあっては、液状の機能性物質を160〜180ml
/100g内包させることができ、非中空の無機多孔質
微粒子にあっては、液状の機能性物質を80〜175m
l/100g含浸させることができる。機能性物質を担
持した無機多孔質微粒子の概略断面構造を、図1に示し
た。図示したものは壁物質が無水珪酸からなる中空の無
機多孔質微粒子1内に、機能性物質2が内包されている
ものであり、壁面に存在する無数の空孔3より機能性物
質2が徐々に浸み出し、機能性物質がもつ、抗菌作用、
消臭作用、芳香作用などを、長時間にわたって持続させ
ることができる。なお、図2に示しているような、非中
空の無機多孔質微粒子の空隙部5に前記機能性物質2を
含浸させることもできる。
【0020】本発明にいう光硬化性組成物とは、紫外線
および光を硬化エネルギーとして用いる合成樹脂であっ
て、アクリロイル基を有するエステルアクリレート、ウ
レタンアクリレート、エポキシアクリレート、メラミン
アクリレートなどを例示することができる。これらの樹
脂は、紫外線および光を硬化エネルギーとするため、機
能性物質の変成または劣化をともなわず、本発明の目的
に適している。
【0021】本発明にいう中性糖含有光反応組成物と
は、特開平6−100635に記載の通り、中性糖20
〜75重量%と、少なくとも一部がアクリロイル基含有
光反応性化合物である光硬化型樹脂80〜25重量%
と、その光硬化型樹脂に相溶する改質用樹脂0〜40重
量%とからなる中性糖含有反応性組成物、およびそれを
光硬化させた光硬化成形物である。中性糖としては、デ
ンプンなどの多糖類、サッカロースなどの二糖類、グル
コースなどの単糖類などを例示することができる。ま
た、光硬化型樹脂としては、その少なくとも一部がアク
リロイル基含有光反応性化合物、殊に親水性アクリロイ
ル基含有光反応性化合物である光硬化型樹脂が用いられ
る。さらには、改質用樹脂としては、上記の光硬化型樹
脂に相溶するオリゴマー、プレポリマー、ポリマーなど
が用いられる。
【0022】本発明にいう機能性樹脂成形物とは、樹脂
成形物に機能性物質を含有させ、その機能を保持した樹
脂成形物であって、その形状は一定ではなく、用途に適
した形状を有し、粒状、板状、帯状、など任意に選ぶこ
とができる。また、本発明における機能性物質の含有量
は、その目的により任意に選ぶことができるが、通常1
〜50重量%の範囲で、選ぶのが好ましい。すなわち、
1重量%未満であれば機能性物質の効果が充分に発揮さ
れず、50重量%を越えると、樹脂成形物の物性を損な
う恐れが生じる。
【0023】
【実施例】本発明の詳細を実施例および図に基づいて説
明する。 (製造例1)機能性物質として、抗菌性物質である2,4,
4'−トリクロロ−2'−ヒドロキシジフェニル エーテル
(チバ−ガイギー(CIBA-GEIGY Limited,Basle)社製、商
品名:イルガサンDP−300)44gを、無機多孔質
微粒子(鈴木油脂工業株式会社製、商品名:ゴッドボー
ルE−6C)66gに含浸させて、イルガサンDP−3
00入り無機多孔質微粒子100gを作製した。このゴ
ッドボールE−6Cは、非中空多孔質シリカであって、
粒子径0.5〜6.0μm、表面細孔径50〜150
Å、比表面積600〜700m2 /g、嵩密度0.22
〜0.25g/cm3 の無機多孔性微粒子である。ま
ず、水に溶解したイルガサンDP−300、44gを、
図3に示す装置を用いてゴッドボールE−6Cに含浸さ
せた。この装置は、排気バルブ6とリークバルブ7を設
けた真空チャンバー8と機能性物質貯蔵タンク9とが、
導入バルブ10を介して接続されているものであり、真
空チャンバー8内でゴッドボールE−6Cを減圧するこ
とによって、常圧状態下にあるイルガサンDP−300
を圧力差を利用して空隙部に導入するものである。
【0024】すなわち、ゴッドボールE−6Cを真空チ
ャンバー8内にセットし、リークバルブ7、導入バルブ
10を閉じるとともに排気バルブ6を開いて、真空チャ
ンバー8内を10〜10-3torrに減圧する。つぎに
排気バルブ6を閉じて真空チャンバー8内の排気を終了
し、導入バルブ10を開く。このとき機能性物質貯蔵タ
ンク9内は大気圧であるため、圧力差によってイルガサ
ンDP−300水溶液が真空チャンバー8内に導入され
る。真空チャンバー8内の排気によって、すでにゴッド
ボールE−6Cの空隙部も減圧状態にあるので、真空チ
ャンバー8内に導入されたイルガサンDP−300はゴ
ッドボールE−6C内部の空隙部に浸透する。続いてリ
ークバルブ7を開いて真空チャンバー8を大気圧に戻し
た後に濾過などによって過剰の液状物を分離し、イルガ
サンDP−300を含浸したゴッドボールE−6C、1
00gを得た。
【0025】(製造例2)機能性物質として、アミノ配
糖体系抗生物質であるo-[2,6- ジアミノ-2,6- ジデオキ
シ- α-D- グルコピラノシル(1→4)]1,3- ジアミノ-4,
5,6- トリヒドロキシシクロヘキサン(株式会社バイオ
マテリアル製、商品名:ST−7)を用いたほか、製造
例1と同様の方法でST−7を含浸したゴッドボールE
−6C、100gを得た。
【0026】(製造例3)機能性物質として、ハーブ香
(稲畑香料株式会社製)を用いたほか、製造例1と同様
の方法でハーブ香を含浸したゴッドボールE−6Cを1
00g得た。
【0027】(実施例1)2−ヒドロキシエチルメタク
リレート40重量部にN−メトキシ−6−ナイロン10
重量部を加えて温度80℃にて溶解した後、この溶液に
タピオカデンプン50重量部を添加して攪拌混合した。
その結果、半透明の軟質糊状の流動性のある組成物が得
られた。次に、この組成物に製造例1で得られた無機多
孔性微粒子に吸着させたイルガサンDP−300を40
重量部添加した。これに光重合開始剤としての2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェノールプロパン−1−オ
ンを1重量部添加して攪拌混合してから、ポリエチレン
製の皿状の容器に約3mmの厚さに流し込み、複写用蛍
光灯を用いて約5分間紫外線照射して硬化させた。
【0028】(比較例1)2−ヒドロキシエチルメタク
リレート40重量部にN−メトキシ−6−ナイロン10
重量部を加えて温度80℃にて溶解した後、この溶液に
タピオカデンプン50重量部を添加して攪拌混合した。
その結果、半透明の軟質糊状の流動性のある組成物が得
られた。次に、この組成物にイルガサンDP−300を
添加したが、15重量部しか入らなかった。これに光重
合開始剤としての2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェノールプロパン−1−オンを1重量部添加して攪拌混
合してから、ポリエチレン製の皿状の容器に約3mmの
厚さに流し込み、複写用蛍光灯を用いて約5分間紫外線
照射して硬化させた。
【0029】(実施例2)2−ヒドロキシエチルメタク
リレート40重量部にN−メトキシ−6−ナイロン10
重量部を加えて温度80℃にて溶解した後、この溶液に
タピオカデンプン50重量部を添加して攪拌混合した。
その結果、半透明の軟質糊状の流動性のある組成物が得
られた。次に、この組成物に製造例2で得られた無機多
孔性微粒子に吸着させたST−7を40重量部添加し
た。これに光重合開始剤としての2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェノールプロパン−1−オンを1重量部
添加して攪拌混合してから、ポリエチレン製の皿状の容
器に約3mmの厚さに流し込み、複写用蛍光灯を用いて
約5分間紫外線照射して硬化させた。
【0030】(比較例2)2−ヒドロキシエチルメタク
リレート40重量部にN−メトキシ−6−ナイロン10
重量部を加えて温度80℃にて溶解した後、この溶液に
タピオカデンプン50重量部を添加して攪拌混合した。
その結果、半透明の軟質糊状の流動性のある組成物が得
られた。次に、この組成物にST−7を添加したが、1
5重量部しか入らなかった。これに光重合開始剤として
の2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェノールプロパ
ン−1−オンを1重量部添加して攪拌混合してから、ポ
リエチレン製の皿状の容器に約3mmの厚さに流し込
み、複写用蛍光灯を用いて約5分間紫外線照射して硬化
させた。
【0031】(実施例3)2−ヒドロキシプロピルアク
リレート60重量部に可溶性デンプン40重量部を添加
して攪拌混合した。その結果、半透明の軟質糊状の流動
性のある組成物が得られた。次に、この組成物に製造例
2で得られた無機多孔性微粒子に吸着させたハーブ香
(稲畑香料株式会社製、商品名ハーブ)を40重量部添
加した。これに光重合開始剤としての2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−フェノールプロパン−1−オンを1重
量部添加して攪拌混合してから、ポリエチレン製の皿状
の容器に約3mmの厚さに流し込み、複写用蛍光灯を用
いて約5分間紫外線照射して硬化させ半透明の円板状の
成形物が得られた。
【0032】(比較例3)2−ヒドロキシエチルメタク
リレート40重量部にN−メトキシ−6−ナイロン10
重量部を加えて温度80℃にて溶解した後、この溶液に
タピオカデンプン50重量部を添加して攪拌混合した。
その結果、半透明の軟質糊状の流動性のある組成物が得
られた。次に、この組成物にハーブ香を添加したが、2
0重量部しか入らなかった。これに光重合開始剤として
の2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェノールプロパ
ン−1−オンを1重量部添加して攪拌混合してから、ポ
リエチレン製の皿状の容器に約3mmの厚さに流し込
み、複写用蛍光灯を用いて約5分間紫外線照射して硬化
させた。
【0033】
【発明の効果】従来、光硬化性組成物に機能性物質を添
加して機能性樹脂成形物を製造するとき、機能性物質の
添加量はせいぜい25重量%と制限され、また、なかに
は光硬化性組成物に添加が困難なものもあり、機能性物
質のもつ機能を十分に発現させることができなかった。
しかし、本発明は、機能性物質を無機多孔性微粒子に担
持させたものを、光硬化性組成物に添加して機能性樹脂
成形物を作製するもので、このことにより機能性物質を
凡そ50重量%まで含有させることができるようになっ
た。従って、機能性物質が消臭剤、香料または誘魚剤で
ある機能性樹脂成形物においては、機能性物質の含有量
が多いため、その目的を充分に達成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機能性物質を内包した中空の無機多孔
質微粒子の一例を表す断面図
【図2】本発明の機能性物質を含浸した非中空の無機多
孔質微粒子の一例を表す断面図
【図3】本発明の無機多孔質微粒子へ機能性物質を注入
させる方法の説明図
【符号の説明】
1.無機多孔質微粒子 2.機能性物質 3.空孔 5.空隙部 6.排気バルブ 7.リークバルブ 8.真空チャンバー 9.機能性物質貯蔵タンク 10.導入バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 7/24 C08K 7/24 9/04 9/04 // C08J 5/00 C08J 5/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機能性物質を無機多孔性微粒子に担持させ
    たものを、光硬化性組成物に添加した機能性樹脂成形
    物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光硬化性組成物が中性糖
    含有光反応組成物である機能性樹脂成形物。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の機能性物
    質が抗菌剤である機能性樹脂成形物。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の抗菌剤がアミノ配糖体系
    抗生物質である機能性樹脂成形物。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項2に記載の機能性物
    質が消臭剤、香料または誘魚剤である機能性樹脂成形
    物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003520655A (ja) * 2000-01-27 2003-07-08 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド 抗微生物繊維媒体
US8507006B2 (en) 2003-06-26 2013-08-13 L'oreal Porous particles loaded with cosmetically or pharmaceutically active compounds

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