JPH10309764A - 壁紙作製用シート - Google Patents

壁紙作製用シート

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JPH10309764A
JPH10309764A JP9278235A JP27823597A JPH10309764A JP H10309764 A JPH10309764 A JP H10309764A JP 9278235 A JP9278235 A JP 9278235A JP 27823597 A JP27823597 A JP 27823597A JP H10309764 A JPH10309764 A JP H10309764A
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ink
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wall paper
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JP9278235A
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Inventor
Takehiro Sasaki
武弘 佐々木
Yoshihisa Okamoto
好央 岡本
Reiko Kishimoto
玲子 岸本
Masaru Ishii
勝 石井
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Kimoto Co Ltd
Original Assignee
Kimoto Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量多品種の壁紙の製造に対しても、製造コ
ストの低減を図ることのできる壁紙作製用シートを提供
する。 【解決手段】 壁紙用素材1上に記録層2を設ける。壁
紙用素材1としては原紙11上に熱により発泡する発泡
性層12を設けたものがあげられ、記録層2としては感
光層、静電記録層、インクジェット記録層等があげられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、意匠性を高めるた
めに建築物の天井や壁表面、襖、自動車の内装等に使用
される壁紙を作製するために用いられる壁紙作製用シー
トに関する。
【0002】
【従来の技術】今日の市場では化粧材として種々のもの
が供給されてきており、特に近年の住宅需要の拡大に起
因して、建築物の天井や壁表面等に使用される室内装飾
用としての壁紙の使用頻度が急速に増大してきた。これ
に伴い需要者の要求も多様化し、この要請に応えるた
め、紙を主体とした紙壁紙、綿・麻・レーヨン等の植物
繊維または再生繊維を主素材とした織物壁紙、ビニル層
を主素材としたビニル壁紙、ポリエステル・アクリル・
ポリクラール等の化学繊維を主素材とした化学繊維壁
紙、水酸化アルミニウム紙、ガラス繊維等の無機質剤を
主素材とした無機質壁紙等の各種機能性壁紙が供給され
ている。
【0003】かかる壁紙の表面には、一般に印刷やフィ
ルム貼り合わせ等により耐久性や意匠性を付与するため
の化粧層が形成されている。かかる化粧の良し悪しによ
り最終製品の出来映えが大きく左右されるので、化粧を
施す手段としてはグラビア印刷、ロータリースクリーン
印刷等の印刷方式が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、印刷方式では
予め高価な印刷版を製作しなければならず、特にグラビ
アの版は版胴となるシリンダーを直接腐食させて製版す
るため、媒体としてレジストにいったん原画を移してか
ら、これをシリンダー面に移転しなければならず、かか
るレジストを作製するのに写真技術を必要とする。即
ち、グラビア技法では写真製版技術をも必要とするの
で、必然的に少量多品種の要求に応じた壁紙の製造には
向かず、専ら大量少品種ニーズへの対応がほとんどであ
った。
【0005】ところが、昨今の需要者の要求は前述のよ
うに多様化し、これはデザインの面でも例外的なことで
はない。従って、化粧を施す手段として印刷方式にのみ
依存していたのでは少量多品種の要求に対応できない一
方、印刷方式のみで対応しようとすると製造コストが高
騰してしまう。
【0006】そこで、本発明では上記欠点を解決して小
量多品種の要求に対応可能な壁紙作製用シートを提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の壁紙作製用シートは、壁紙用素材上に記録層を備え
たものであり、好適には前記壁紙用素材は、意匠性向上
のため熱により発泡する発泡性層を備えるようにしたも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の壁紙作製用シー
トの詳細につき図面に従い説明する。
【0009】本発明の壁紙作製用シートは、壁紙用素材
1上に、必要により下引き層を介して記録層2が積層さ
れてなる。
【0010】まず、壁紙用素材1は、紙を主体としたも
の、綿・麻・レーヨン等の植物繊維または再生繊維を主
素材としたもの、ビニル層を主素材としたもの、ポリエ
ステル・アクリル・ポリクラール等の化学繊維を主素材
としたもの、水酸化アルミニウム紙、ガラス繊維等の無
機質剤を主素材としたもの等、種々の態様が使用可能で
あるが、環境面から非塩ビ系のものが好ましい。またこ
のような主素材に発泡層や多孔質層などを設けて意匠性
を付与することが可能である。特に原紙11上に少なく
とも発泡性層12を設けたものが、意匠性などの点で好
適であることから、以下、この構成を例に取り説明す
る。
【0011】原紙11は、セルロース繊維を主体とし
て、必要に応じて合成繊維、無機繊維、合成パルプ等を
適宜配合し、自己消火性填料、他の填料、乾燥紙力増強
剤、湿潤紙力増強剤、着色剤、サイズ剤、定着剤等を適
宜添加し抄紙することで得られる。
【0012】ここでセルロース繊維とは、針葉樹晒クラ
フトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(L
BKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、
サーモメカニカルパルプ(TMP)等の木材パルプを主
体とし、麻、こうぞ、雁皮等のジン皮繊維、コットンリ
ンター、竹、ワラ等の非木材パルプ等を適宜混合したも
のを意味し、これらのセルロース繊維の単独あるいは混
合物に必要に応じてビニロン、ナイロン、ポリエステル
等の合成繊維、ガラス繊維、ロックウール等の無機繊
維、合成パルプ等の繊維物質を適宜配合することもでき
る。
【0013】原紙11は、従来公知の方法により抄造す
る。即ち、通常フリーネス350〜630mlC.S.
F.で、円網抄紙機や長網抄紙機等を使用して、坪量6
0〜200g/m2 程度の原紙を抄造する。
【0014】原紙11は、その用途を考えると難燃性で
あることが好ましい場合があり、難燃化する方法は従来
知られているいずれの方法も採用できる。即ち、原紙抄
造時に水酸化アルミニウム等の自己消火性填料を多量に
抄込む方法、原紙にスルファミン酸グアニジン等の難燃
化剤を含浸する方法、原紙に自己消火性の填料を塗工す
る方法やこれらの組み合わせ等である。
【0015】このようにして製造した原紙11上には、
意匠性向上のために発泡層もしくは発泡層と同様の外観
を有する多孔質層を設けることが好ましく、製造上や意
匠性などの観点から熱発泡性を有する発泡性層であるこ
とが望ましい。
【0016】次に、熱発泡性の発泡性層12について説
明する。
【0017】発泡性層12は、環境への影響を考えて主
として水系樹脂から構成されることが好ましく、例えば
アクリルエマルジョン、エチレン酢酸ビニルエマルジヨ
ン、アクリル塩ビエマルジョン、ウレタンエマルジョン
等の各種の合成樹脂エマルジヨン等の1種または2種以
上を用いることができ、これに熱発泡性のマイクロスフ
ェアや、無機あるいは有機の発泡剤、着色剤、消泡剤、
流動性改良剤等を含有させ、不透明度や難燃性向上のた
め二酸化チタン、炭酸カルシウム、自己消火性填料等を
混合されたものであってもよい。熱発泡性のマイクロス
フェアとしては、メタクリル酸とスチレンとの共重合
体、アクリロニトリルとスチレンの共重合体、塩化ビニ
リデン等の樹脂微粒子中にブタンガス等の発泡剤を内包
したものがあげられる(米国特許第2797201号、
特公昭42−26524号、特公昭44−7344
号)。
【0018】発泡温度は、通常100〜200℃、好ま
しくは120〜170℃のものが使用される。発泡温度
が100℃より低いと発泡性層形成時の乾燥効率が悪く
なり、200℃を越えると変色等の問題を生じる場合が
あるからである。
【0019】このような組成を主体とした発泡性層用の
塗工液を、前記原紙上にロールバーコーティング、コン
マコーティング等で塗工し、発泡温度以下で乾燥するこ
とで、壁紙用素材は得られる。
【0020】なお、原紙11と発泡性層12との間に、
加熱時に生じうる波打ち現象、原紙と発泡性層との接着
性向上の目的で、透湿性填料塗工層を設けたものであっ
てもよい。このような透湿性填料塗工層は、填料とバイ
ンダーを主体とした塗工液を塗工して得られる。この
際、自己消火性填料とバインダーを主体とした塗工液を
用いることで難燃性を高めることもできる。自己消火性
填料としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、カルシウムアルミネート、水酸化カルシウム、ドー
ソナイト、アルミン酸カルシウム等の填料がいずれも使
用できるが、水酸化アルミニウムを使用することが好ま
しい。バインダーとしては、SBR、NBR等の合成ゴ
ムラテックス、アクリルエマルジョン、塩化ビニルエマ
ルジョン、塩化ビニリデンエマルジョン、及びこれらの
共重合エマルジョン等、カゼイン、澱粉、PVA等々を
適宜組み合わせて使用する。自己消火性填料単独、若し
くは2種類以上の填料に分散剤を加えて分散後、バイン
ダーを添加して塗工液を調製するが、この際難燃剤、二
酸化チタン等の填料、保水剤、流動性改良剤、防カビ
剤、防腐剤、着色剤等を必要に応じて添加することもで
きる。
【0021】次に、壁紙用素材の発泡性層12上には、
必要により塩化ビニル系樹脂等からなる下引層を介し
て、記録層2が積層され、記録層2としては露光・現像
処理により露光部分若しくは非露光部分が染色若しくは
発色する感光層、PPC・レーザープリンター若しくは
静電プロッター等の静電記録により記録が可能な静電記
録層、インクジェットプリンターによる記録が可能なイ
ンクジェット記録層等があげられるが、本発明では記録
層2として静電プロッターによる静電記録層およびイン
クジェットプリンタによるインクジェット記録層を例に
とり、以下に説明する。
【0022】まず、静電プロッターによる静電記録層
は、少なくとも導電層及び誘電体層が順次積層されてな
る。
【0023】導電層は、主として高分子バインダーと導
電剤とから構成され、厚みは0.1〜5μm、好ましく
は0.2〜3μmの範囲であり、表面抵抗率は105
109Ω/□の範囲内のものが好ましい。
【0024】高分子バインダーとしては疎水性のものが
好ましく、通常用いられる酢酸ビニル、塩化ビニル、ス
チレン、ブタジエン、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、エチレン、アクリロニトリル等の重合体あ
るいは共重合体、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂等の
1種又は2種以上が使用可能である。疎水性が好ましい
のは環境による影響、特に湿気による劣化を考慮したも
のである。また最も好ましくは環境の影響を受けず、耐
溶剤性に優れかつ経時変化もない架橋性高分子を使用す
ることが望ましい。
【0025】架橋性高分子としては、架橋型のウレタン
樹脂、アクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、メ
タクリル酸エステル系樹脂、フェノール樹脂、メラミン
樹脂、尿素樹脂等のアミノ系樹脂、アルキッド樹脂、エ
ポキシ樹脂、ブチラール樹脂、有機珪素化合物、石油樹
脂、不飽和ポリエステル等があげられ、これらの1種あ
るいは2種以上の組合せが使用できる。
【0026】導電剤としては、第4級アンモニウム塩の
ようなイオン伝導型も使用可能であるが、記録品質が環
境の影響を受けやすいという欠点があるために、電子伝
導型と疎水性有機高分子材料、特に硬化後有機溶剤に不
溶あるいは難溶となる架橋性高分子との組合せが好まし
い。なお電子伝導型の導電剤としては、導電性の雲母、
酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム、酸化チタン、酸化
バナジウム、金属微粉末等をあげることができる。
【0027】また、前記壁紙用素材の発泡性層12が導
電性である場合には、導電層を省略して、発泡性層12
上に直接、誘電体層を形成することも可能である。
【0028】これらの組成物を主体とする塗工液を塗工
後、必要に応じて加熱処理・UV処理・電子線処理によ
り、あるいは架橋剤、添加剤を添加して架橋硬化する。
またこれら架橋性の樹脂の1種以上と、先にあげたよう
な通常の疎水性バインダーの1種以上を組み合わせて使
用することも可能である。
【0029】導電層上に設ける誘電体層は、主として誘
電性樹脂と無機あるいは有機顔料とから構成され、厚み
は1〜20μm、好ましくは5〜15μmの範囲であ
る。
【0030】誘電性樹脂としては、通常用いられる樹
脂、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリス
チレン、ポリビニルブチラール樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリビ
ニルアセタール、ポリエステル、アクリル等の単独又は
共重合体の1種以上が使用可能である。無機顔料として
はカオリン、炭酸カルシウム、無定形シリカ、水酸化ア
ルミニウム等が、有機顔料としてはポリエチレン粉末、
ポリスチレン粉末、ポリエステル粉末等の合成樹脂粉末
等を使用することができ、その際、防カビ剤、防腐剤、
着色剤、抗菌剤等を必要に応じて添加することもでき
る。
【0031】これらの組成物を主体とする塗工液を導電
層上に塗工し、乾燥して誘電体層を得ることができる。
【0032】さらに誘電体層上に、記録時のトナーの定
着性を向上させるために、ポリビニルトルエン、ポリブ
テン、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹
脂、石油樹脂、環化ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ロジン等のいずれか1種以上から形成される付着量
0.03〜1.0g/m2 のトナー定着向上層を設けて
もよい。
【0033】これらの組成物を主体とする塗工液を誘電
体層上に塗工し、乾燥してトナー定着向上層を得ること
ができる。
【0034】上述のようにして得られた壁紙作製用シー
トを用いて、コンピュータ上で画像処理された画像情報
を静電プロッターによるトナー画像20を正像で出力し
た後、120〜170℃で60〜120秒間加熱して発
泡性層12を発泡させる。または、発泡性層を発泡させ
た後に静電プロッターでトナー画像を出力することもで
きる。しかし、トナー画像を出力した後に発泡させる方
が、トナー画像と発泡性層との接着性を良好に保持でき
る点、特に静電プロッターによる記録では誘電層と記録
電極とのギャップが画質に多大な影響を与える点、など
から好ましい。
【0035】次に、インクジェットプリンタによるイン
クジェット記録層を用いる場合について説明する。
【0036】インクジェット記録層は、少なくとも1層
のインク受容層から構成される。
【0037】インク受容層は、インクジェットプリンタ
から射出されたインクを定着、保持する層で、特にイン
クジェット記録適性、即ち水−アルコール系や水溶性イ
ンクに対するインク吸収性及びインク発色性に優れた層
であることが好ましい。このようなインク受容性を形成
する樹脂としては、例えばポリアミド、ポリアクリルア
ミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポ
リビニルピリジウムハライド、メラミン樹脂、ポリウレ
タン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニル
アルコール、ポリエステル、ポリアクリル酸ナトリウム
等の親水性合成高分子やゼラチン、でんぷん、セルロー
ス、カゼイン、キチン、キトサン等の親水性天然高分
子、ポリエチレンオキサイドやその共重合体等の高吸収
性樹脂があげられる。またこれら親水性樹脂に(メタ)
アクリル酸エステル共重合体のような親油性樹脂を適宜
混合しても良い。これによりインクジェット用の記録用
紙として必要な性能、例えばインク吸着性、耐水性、耐
候性等を向上させることができる。
【0038】更に、これら樹脂中にマット化剤を添加し
ても良い。マット化剤としては、シリカ、クレー、タル
ク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫
酸バリウム、珪酸アルミニウム、酸化チタン、酸化亜
鉛、合成ゼオライト、アルミナ等の公知のマット化剤の
他スメクタイトを用いることができ、これらマット化剤
は単独で或いは2種以上混合して用いることができる。
マット化剤の添加量は、通常、樹脂100重量部に対し
5〜200重量部程度である。添加量が200重量部を
超えると、樹脂のバインディング能力が弱くなり好まし
くない。インク受容層は、マット化剤の他レベリング
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤を添加するこ
とができる。
【0039】インク受容層は、上述の樹脂を単独或いは
混合したもの及び必要な添加剤を適当な溶剤に溶解又は
分散させて塗工液とし、原紙11上に塗工する。溶剤と
しては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチルアルコー
ル、メチルアルコール、イソプロピルアルコール等の有
機溶剤や水が用いられる。
【0040】なお、インク受容層の膜厚は特に限定はな
いが、通常0.1〜50μm程度、好適には1〜20μ
m程度である。0.1μm以上としたのは十分なインク
吸収性を得るためであり、50μm以下としたのは、イ
ンクの吸収を層表面だけに止まらせず、十分なインク濃
度を得るためである。
【0041】また、基材とインク受容層の接着力を上げ
るためにプライマー層を設けても良い。更に、プライマ
ー層には、酸化防止剤等の添加剤を添加することができ
る。
【0042】上述のようにして得られた壁紙作製用シー
トを用いて、コンピュータ上で画像処理された画像情報
をインクジェットプリンターによるインク画像を正像で
出力した後、120〜170℃で60〜120秒間加熱
して発泡性層12を発泡させる。または、発泡性層を発
泡させた後にインクジェットプリンターでインク画像を
出力することもできる。
【0043】さらに発泡性層12の発泡後は必要に応じ
てエンボス加工を施して壁紙を得る。
【0044】なお、トナー画像やインク画像を形成後、
耐汚染性、耐水性、耐擦傷性をあげるために透明カバー
フィルムを粘着剤等を介して貼り合わせることも可能で
ある。このような透明カバーフィルムには、画像が劣化
するのを防止するために、ベンゾフェノン系、ベンゾト
リアゾール系、シュウ酸アニリド系、シアノアクリレー
ト系等の紫外線吸収剤を含有させることも可能である。
【0045】上述のような本発明の材料を使用すれば、
少量多品種の壁紙の製造に対してコスト低減を図ること
ができる。
【0046】
【実施例】以下、実施例をあげて、本発明をさらに詳細
に説明するが、「部」「%」は特に示さない限り重量基
準である。
【0047】[実施例1]原紙上に未発泡の発泡性層を
有する無機質壁紙用素材(120-120E:特種製紙社)の発
泡性層上に、下記組成の導電層用塗布液をバーコーティ
ングにより塗布し乾燥して、表面抵抗率が1.9×10
6 Ω/□で、厚さ1.0μmの導電層を形成した。
【0048】<導電層用塗布液> ・水系導電性塗料 15.0部
(ポリエステル樹脂+導電性金属微粉末、コルコート S
P-2002:コルコート社) ・水 12.0部 ・エタノール 13.0部
【0049】さらに導電層上に、下記組成の塗布液をバ
ーコーティングにより塗布し乾燥して厚さ5.0μmの
誘電体層を積層して、壁紙作製用シートを得た。
【0050】<誘電体層用塗布液> ・ブチラール樹脂 10.0部
(デンカブチラール #2000:電気化学工業社) ・水酸化アルミニウム 1.4部
(ハイジライト H-31:昭和軽金属社) ・不定形シリカ 1.4部
(サイリシア 435:富士シリシア化学社) ・メタ変性アルコール 45.0部 ・n−ブタノール 45.0部
【0051】得られた壁紙作製用シートに、カラー静電
プロッタ(DCS5442:ラスターグラフィックス社)を用
いて正像でカラートナー画像を出力した後、温度160
℃で、120秒加熱することにより、発泡性層を発泡さ
せて独自のデザインを有する壁紙を得た。
【0052】[実施例2]原紙上に未発泡の発泡性層を
有する無機質壁紙用素材(TT120-70E:特種製紙社)を
150〜160℃で2分間加熱して、発泡性層を発泡さ
せた。
【0053】次に、発泡した発泡性層上に、下記組成の
下引層用塗布液をバーコーティングにより塗布し乾燥し
て、厚さ0.8μmの下引層を形成した。
【0054】<下引層用塗布液> ・ポリエステル樹脂 10.0部
(ER20(固形分40%):大成化工社) ・イソシアネート硬化剤 1.0部 ・メチルエチルケトン 17.0部 ・トルエン 17.0部
【0055】さらに下引層上に、下記組成のインク受容
層用塗布液をバーコーティングにより塗布し乾燥して厚
さ9.0μmのインク受容層を積層して、壁紙作製用シ
ートを得た。
【0056】<インク受容層用塗布液> ・ポリビニルアルコール 10.5部
(ゴーセノール KH-17:日本合成化学社) ・ポリビニルアルコール 3.5部
(ゴーセノール GL-03:日本合成化学社) ・アクリルエマルジョン 35.0部
(リカボンド GL-F9675:中央理化工業社) ・帯電防止剤 4.0部
(サフトマー STH89:三菱油化社) ・不定形シリカ 0.1部
(サイリシア 435:富士シリシア化学社) ・水 230.0部 ・メタ変性アルコール 31.0部
【0057】得られた壁紙作製用シートに、インクジェ
ットプロッタ(NOVA Jet Pro:ENCAD社)を用いて、イ
ンクジェットインク(UV7:インデペンデント社)の画
像を正像で出力し、その上からカバーフィルム(エバー
ルフィルム HF-M:クラレ社)をラミネートして独自の
デザインを有する壁紙を得た。
【0058】
【発明の効果】本発明の材料を使用すれば、少量多品種
の壁紙の製造に対してコスト低減を図ることができる。
【0059】また、静電記録方式においてはトナー画像
形成後に発泡させれば、トナー画像と発泡性層との接着
性を良好に保持できるとともに良好な画質を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の壁紙作製用シートの一実施例を示す
断面図。
【図2】 本発明の壁紙作製用シートを用いて作製した
壁紙の断面図。
【符号の説明】
1・・・壁紙用素材 2・・・記録層 11・・・原紙 12・・・発泡性層 20・・・トナー画像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 勝 三重県員弁郡北勢町大字京ヶ野新田字溜尻 73−5 株式会社きもと三重工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】壁紙用素材上に、記録層を有することを特
    徴とする壁紙作製用シート。
  2. 【請求項2】前記壁紙用素材が、熱により発泡する発泡
    性層を有することを特徴とする請求項1記載の壁紙作製
    用シート。
JP9278235A 1997-03-12 1997-09-25 壁紙作製用シート Pending JPH10309764A (ja)

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JP9278235A JPH10309764A (ja) 1997-03-12 1997-09-25 壁紙作製用シート

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JP9-76468 1997-03-12
JP7646897 1997-03-12
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