JPH10309531A - 粉体分級方法 - Google Patents

粉体分級方法

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JPH10309531A
JPH10309531A JP11796297A JP11796297A JPH10309531A JP H10309531 A JPH10309531 A JP H10309531A JP 11796297 A JP11796297 A JP 11796297A JP 11796297 A JP11796297 A JP 11796297A JP H10309531 A JPH10309531 A JP H10309531A
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JP
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powder
thermoplastic resin
resin
toner
alkyl group
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JP11796297A
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Inventor
Akihiko Yanagihori
昭彦 柳堀
Takuya Nishigori
錦織  卓哉
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した製造が可能な粉体分級方法を提供す
る。 【解決手段】 少なくとも1種類の熱可塑性樹脂からな
る粉体あるいは少なくとも1種類の熱可塑性樹脂を含有
する粉体を気体流に分散せしめ選別する分級方法におい
て、該熱可塑性樹脂に一般式(1)で示される化合物を
含有させ、開口を有する回転部材の開口に粉体を分散し
た気体を通過させ、通過する粉体と通過しない粉体とに
選別することを特徴とする粉体分級方法。 【化1】 (式中、R1 は炭素数10以上のアルキル基またはアル
コキシル基を示し、R2は−X−COOR3 (Xはアル
キレン基を示し、R3 は炭素数10以上のアルキル基を
示す。)または炭素数10以上のアルキル基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも1種類
の熱可塑性樹脂からなる粉体あるいは少なくとも1種類
の熱可塑性樹脂を含有する粉体を所望の分布に分別する
粉体の分級製造方法に関するものである。例えば、広い
粒度分布を有する原料粉体から微粉や粗粉を除去し所望
の粒径分布のみを取り出し利用する電子写真用トナーの
製造方法等に用いられる。
【0002】
【従来の技術】粒径に分布を持つ粉体や重量に分布を持
つ粉体を風力分級する装置として、ホソカワミクロン社
製分級機 ターボプレックスATPやミクロンセパレー
ター、スーパーセパレーター、川崎重工業社製分級機フ
ァインセクターなどが知られている。また、粉砕機と分
級機を一体化した装置として、ホソカワミクロン社製カ
ウンタージェットミルAFGなどがある。これらの装置
は粉体を気体に分散し、スリットなど開口を持った回転
ローターの外側から粉体の分散気体流を供給し、ロータ
ー周辺の旋回流による遠心力と中心へ向かう気流とのバ
ランスで粗粒子はローターの外側へ微粒子はローター開
口をくぐり内側に入り、分離される。これら装置は粉体
一般の分級に使用させており、電子写真用トナーの製造
においても分級工程として用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電子写真用トナーは画
像を熱定着するために比較的軟化点、ガラス転移点が低
い材料を用いる。また、近年高速化や低温定着の要請か
らさらに低軟化点、低ガラス転移点に向かう傾向にあ
る。上記の分級機等でトナー(特に低軟化点、低ガラス
転移点のもの)を分級する際、原料の装置への固着や粗
大粒子の混入などの問題が発生する。本現象は粉体がロ
ーターや機内に衝突するエネルギーが熱となり瞬間的に
粉体が軟化するため、発生すると考えられる。また軟化
しない粉体においても付着性、凝集性が強い場合、同様
の現象が想定される。
【0004】また、近年のトナーは粉体特性や帯電特性
の高性能化の要求により粒子形状の丸め化のコントロー
ルをも要求される。上記の分級機を用いるとローター通
過時の衝突や高速気流エネルギー等により粒子表面形状
を滑らかにすることが可能であり、その観点からもこれ
らの装置を使用することは有益であるが、同様の問題が
発生する。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは本課題を解決
し、安定した製造を行うべく検討した結果、少なくとも
1種類の熱可塑性樹脂からなる粉体あるいは少なくとも
1種類の熱可塑性樹脂を含有する粉体を気体に分散せし
め選別する分級方法において、該熱可塑性樹脂に一般式
(1)で示される化合物を含有させ、開口を有する回転
部材の開口に粉体を分散した気体を通過させ、通過する
粉体と通過しない粉体とに選別することで本問題を解決
した。
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1 は炭素数10以上のアルキル
基またはアルコキシル基を示し、R2は−X−COOR
3 (Xはアルキレン基を示し、R3 は炭素数10以上の
アルキル基を示す。)または炭素数10以上のアルキル
基を示す。) 該化合物の離型効果により装置への付着が軽減されると
考えられる。僅かずつ付着が生じたとしても回転体の遠
心力と該化合物の離型効果によって付着物が剥がれると
考えられる。本発明により機内の定期清掃の間隔を延ば
し、工業上多大なる利益を実現した。さらに粉体表面の
形状を滑らかにすることができ、丸め化のコントロール
も実現した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる分級方法にお
いては、少なくとも1種類の熱可塑性樹脂からなる粉体
あるいは少なくとも1種類の熱可塑性樹脂を含有する粉
体を気体中に分散させる。気体中に粉体を分散させる方
法としては、容器等に堆積させた粉体にノズルより圧縮
空気を吹き出し粉体を舞い上げさせて分散する方法やホ
ッパー等堆積させた粉体にホッパーの底の部分に配管と
ノズルを設け、ノズルより圧縮気体を吹き出し、分散さ
せる流す方法やテーブルフィーダー等に粉体を堆積さ
せ、気体の流路にフィードし分散させ流す方法などが挙
げられる。
【0009】開口を設けた回転部材を回転させ、粉体を
分散した気体を回転部材の外側から内側に向けてこの開
口を通して流す。回転体を気体が通過する際、粒径の大
きい粒子や重量の重たい粒子は外側に戻され、粒径の小
さい粒子や重量の軽い粒子のみが気体流に乗り通過す
る。回転部材の回転により気体流にも回転が生じ、その
遠心力で粒径の大きい粒子や重量の重たい粒子は外側へ
弾き出され、粒径の小さい粒子や重量の軽い粒子のみが
通過すると考えられる。
【0010】回転部材としては、円筒状や円錐状ロータ
ーを用い、スリット状の開口を設けることが一般的であ
る。これらの装置としては、ホソカワミクロン社製 タ
ーボプレックスATPやミクロンセパレーター、スーパ
ーセパレーター、川崎重工業社製分級機ファインセクタ
ーなどが知られている。また、粉砕機と分級機を一体化
した装置として、ホソカワミクロン社製カウンタージェ
ットミルAFGなどがある。
【0011】以上の工程により分級された粉体の収集方
法は特に限定されないが、一般的方法としては、回転部
材を通過した粉体はフィルターやサイクロンにより収集
できる。回転部材の外側に戻された粉体は重力のみによ
り回転部材下方に落下堆積させて収集しても良い。ま
た、回転気流によりサイクロンの如く落下堆積させても
良い。ホソカワミクロン社製粉砕分級機カウンタージェ
ットミルAFG型(図1)の場合、容器下方に複数の圧
縮空気ノズル2が設けられ、容器に堆積した粉体をノズ
ルから噴出する気体に巻き込み粉砕を行い、容器上方の
回転ローター3を介しブロワで吸引することで所望のサ
イズまで粉砕された粉体は回転ローター3を通過する。
大きいサイズの粒子は回転ロータ部で戻され下方に落下
しさらに粉砕される仕組みとなっている。
【0012】もし、粉体の付着性や凝集性が強いものや
衝突エネルギーの熱により溶けやすいものや軟化しやす
いものは、回転部材開口を通過する際、回転部材と衝突
し、少しずつ付着していく危険がある。本発明に使用さ
れる少なくとも1種類の熱可塑性樹脂からなる粉体ある
いは少なくとも1種類の熱可塑性樹脂を含有する粉体に
は一般式(1)に示される化合物を含有させる。
【0013】
【化3】
【0014】(式中、R1 は炭素数10以上のアルキル
基またはアルコキシル基を示し、R2は−X−COOR
3 (Xはアルキレン基を示し、R3 は炭素数10以上の
アルキル基を示す。)または炭素数10以上のアルキル
基を示す。) 該化合物の離型効果により、回転部材への付着が軽減さ
れる。R1 はアルキル基またはアルコキシル基であり、
炭素数はそれぞれ10以上、好ましくは16以上、更に
好ましくは20以上である。R2 は−X−COOR3
ましくはXが
【0015】
【化4】−(CH2 n
【0016】で示され、nが6以上の直鎖アルキレン基
であり、R3 が炭素数20以上のアルキル基である。あ
るいは、炭素数10以上、好ましくは16以上のアルキ
ル基である。特に好ましくは炭素数20以上のアルキル
基である。R2 が−X−COOR3 のときはR1 はアル
コキシル基である(すなわちジエステル)ことが好まし
い。具体例としては、ジ−n−デシルケトン、ジ−n−
ドデシルケトン、ジ−n−ステアリルケトン、ジ−n−
イコシルケトン、ジ−n−ベヘニルケトン、ジ−n−テ
トラコシルケトン等の脂肪族ケトン;セバシン酸ドデシ
ル、セバシン酸ジステアリル、セバシン酸ジベヘニル等
の脂肪酸ジエステル類;ラウリン酸ステアリル、ラウリ
ン酸ベヘニル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸
ベヘニル、ベヘン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等の
脂肪酸モノエステル類等が挙げられる。これらの混合物
も好適である。さらに、融点が50℃以上100℃以下
であることが特に好ましい。
【0017】本発明に用いられる化合物の添加量は粉体
の組成や粒径や添加方法により異なり、適度な離型効果
を有する範囲で特に限定されないが、1〜20重量%の
範囲が好ましく、さらに好ましくは3〜10重量%の範
囲である。粉体中に潤剤を添加し、効果を発現するには
少なくとも粉体に含有される熱可塑性樹脂中に該化合物
が分散もしくは溶解していなければならない。この場
合、熱可塑性樹脂中に該化合物の他に他の添加剤が同時
に分散もしくは溶解していても良い。該条件が満たされ
る限り添加方法に特に制限はない。例えば、各種添加物
とバインダー樹脂の混練粉砕物である電子写真用トナー
の場合、バインダー樹脂の重合製造段階で添加しても良
いし、バインダー樹脂と該化合物を溶媒中で溶解混合し
た後に溶媒を留去しても良い。また、トナー混練段階で
添加しても良い。
【0018】該化合物の離型効果により分級装置の精度
を要求される分級ゾーンへの付着が軽減されると考えら
れる。回転部材を用いることで極僅かに付着したとして
も遠心力により付着物は剥がれ、外側へ戻されると考え
られる。該化合物を添加することで付着物の剥がれ易さ
が向上すると考えられる。該化合物がなくても回転部材
の回転数を上げて遠心力を強くすれば付着物が剥がれる
力は増すが、回転数を変えることにより分級ポイント
(回転部材開口を通過するか、外側へ戻されるかの境目
の粒径)も変化してしまうため事実上困難である。
【0019】回転部材の消耗を抑制する目的で回転部材
に耐磨耗処理を施す場合がある。耐磨耗処理としては、
表面に酸化膜を形成させたり、セラミックをコートした
りする方法があるが、それらの処理は表面に小さな凹凸
ができ、付着しやすくなる。そうした場合、本発明はさ
らに効果を発揮する。本発明に用いられる粗砕粉体とし
ては、付着性や凝集性が強いもの、衝突等のエネルギー
によって溶融や軟化し易いものにおいて効果を発揮す
る。
【0020】本発明に用いられる粉体の内、電子写真用
トナーを例にすると、トナーの主成分であるバインダー
樹脂は熱可塑性樹脂が用いられる。トナーは熱によっ
て、紙へ溶融定着させるため、バインダー樹脂のガラス
転移点やフローテスター軟化点が低い方が低い温度で定
着できるので望ましい。しかしながら、ガラス転移点や
フローテスター軟化点が低いと上記の如く、衝突等のエ
ネルギーによって溶融や軟化のしやすい方向であり、ト
ナーに望まれる性能と分級製造のしやすさは相反する方
向である。すなわち、バインダー樹脂のガラス転移点や
フローテスター軟化点が低いトナーにおいて、本発明は
効果を特に発揮する。
【0021】バインダー樹脂としては、トナーに適した
公知の種々のものが使用できる。例えば、スチレン系樹
脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、飽和ポリエステル樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子
量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルア
クリレート共重合体、キシレン樹脂並びにポリビニルブ
チラール樹脂等があるが、本発明に用いるのに好ましい
樹脂としては、スチレン系樹脂、飽和もしくは不飽和ポ
リエステル樹脂及びエポキシ樹脂等を挙げることができ
る。特に好ましくは、スチレン系樹脂とポリエステル樹
脂である。
【0022】スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、
ポリクロロスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチ
レン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、
スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸
エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オク
チル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合
体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(ス
チレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸オクチル共重合体
及びスチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、ス
チレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体及びスチ
レン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体
等が挙げられる。
【0023】ポリエステル樹脂としては、架橋性ポリエ
ステル樹脂と非架橋性ポリエステル樹脂がある。架橋性
ポリエステル樹脂は、2価のカルボン酸単量体と2価の
アルコール単量体と3価以上の多価カルボン酸単量体や
多価アルコール単量体との重縮合によって得られる。2
価のアルコール単量体としては、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,
2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4−ブテンジオール等のジオール類、ビスフェ
ノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポ
リオキシプロピレン化ビスフェノールA等のエーテル化
ビスフェノール類、その他の2価のアルコール単量体が
挙げられる。2価のカルボン酸単量体としては、イソフ
タル酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ジフ
ェン酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカ
ルボン酸、これらの酸の無水物もしくは低級アルキルエ
ステルを主成分とするものが挙げられる。3価以上の多
価カルボン酸としては、トリメリト酸、シクロヘキサン
トリカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸、ブタント
リカルボン酸、ヘキサントリカルボン酸、オクタンテト
ラカルボン酸、及びこれらの酸の無水物、その他を挙げ
ることができる。3価以上の多価アルコール単量体とし
ては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられ
る。
【0024】非架橋性ポリエステル樹脂は、2価のカル
ボン酸単量体と2価のアルコール単量体とを主成分とす
る重縮合によって得られる。2価のアルコール単量体と
2価のカルボン酸単量体としては、架橋性ポリエステル
樹脂のものが挙げられる。また、1種類ずつで使用する
に限らず、2種以上のバインダー樹脂を併用することも
できる。
【0025】光沢性、透明性が要求されるフルカラー用
に用いられるバインダー樹脂としては、スチレン系樹脂
やポリエステル樹脂の内、非架橋性であり、分子量分布
の狭いものが好ましく、非架橋性ポリエステル樹脂がよ
り好ましい。重量平均分子量が数平均分子量の5倍以下
のものが好ましく、さらに3倍以下のものがより好まし
い。この場合、実質的に非架橋性樹脂の性質を失わない
程度、すなわち線形ポリマーに対し高々分岐構造を与え
る程度の範囲内で3価以上の多価カルボン酸単量体や多
価アルコール単量体等を約2モル%程度以下添加しても
良い。また、1種類ずつで使用するに限らず、2種以上
のバインダー樹脂を併用することもできる。
【0026】本発明に用いられる熱可塑性樹脂であるバ
インダー樹脂の軟化点は、フローテスタ法で測定した値
が、160℃以下であるものが好ましく、135℃以下
であるものが一層好ましい。160℃を越える場合は、
充分な低温定着性が得られず、定着強度が悪化する傾向
にあるので好ましくない。光沢性、透明性が要求される
フルカラー用に用いられるバインダー樹脂としては、1
20℃以下であるものが好ましく、110℃以下である
ものがより好ましい。軟化点は低いほど定着性の点で優
れており、好ましいが軟化点を低下させることに伴い後
述のガラス転移点も低下するため、ガラス転移点低下の
弊害と合わせ樹脂設計する。
【0027】また、該バインダー樹脂のガラス転移温度
は、示差熱分析装置で測定したときの転移開始(変曲
点)が50℃以上75℃以下であるのが好ましい。ガラ
ス転移温度が50℃未満の場合、長期保管時の熱安定性
が悪く、トナーの凝集や固化を招き使用上問題がある。
さらに75℃以上の場合は、トナーの融着や微粉粉砕に
マージンがあるもののガラス転移点を増加させることに
伴い軟化点も増加するため、定着性が悪化する傾向があ
る。トナーの平均粒径は5〜20μmが好適である。
【0028】トナーの粒径は一般的には、コールターカ
ウンターによる方法が広く用いられている。今回の発明
で使用したトナーの平均粒径は、コールターカウンター
TA−II型に100μmのアパチャーを使用し、トナー
粒子をアイソトンに分散し、第3チャンネル〜第16チ
ャンネルを使用しトナー粒径分布を測定し体積平均によ
り決定した。
【0029】熱可塑性樹脂であるバインダー樹脂の軟化
点はフローテスター法を用いて測定した。フローテスタ
ー(島津製作所製CFT500)において、直径1mm
長さ10mmのノズルを用い、加熱体を80℃に設定し
バインダー樹脂1gを投入する。プラジャーを軽く押し
当て、300秒間余熱した後、30kg/平方cmの圧
力をかけ、6℃/分の速度で昇温する。昇温によりバイ
ンダー樹脂は軟化しノズルからバインダー樹脂が押し出
され、プラジャーは下降する。下降の開始から終了まで
のプラジャーの下降距離の中点に相当するときの温度を
もって、軟化点とする。
【0030】熱可塑性樹脂であるバインダー樹脂のガラ
ス転移点は示差熱分析装置(島津製作所製DT−30
型)を用い、バインダー樹脂約20mgを試料セルに投
入し測定部にセットし、一度10℃/分の昇温速度で1
00℃まで加熱し室温まで冷却した後、再び10℃/分
で昇温し、このときのDTA曲線の変曲温度部の前後の
なめらかな曲線部分それぞれから接線を引き、それら接
線同士の交点をもってガラス転移点とする。本発明は二
成分現像用トナー、磁性一成分トナー、非磁性一成分ト
ナー、黒トナー、モノカラートナー、フルカラートナー
の製造に用いることができる。
【0031】<実施例>以下、実施例により本発明を詳
細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以
下の実施例に限定されるものではない。 実施例1 スチレン−ブチルアクリレート共重合体樹脂 100重量部 (フローテスター軟化点130℃ ガラス転移点60℃) ポリプロピレン 2重量部 帯電制御剤(4級アンモニウム塩) 2重量部 ベヘン酸ベヘニル(融点:76.0℃) 5重量部 を配合し、2軸混練機で混練し、粗砕を行い、トナー原
料粗砕物を得た。
【0032】本トナー原料粗砕物をホソカワミクロン社
製カウンタージェットミル400AFGを用い、粉砕分
級を行った。本装置は粉砕された粉体がスリット状の開
口を有する回転ローター部で分級され、所望の粒径より
大きい粒子は回転ローターを通過せず、粉砕ゾーンへ落
下し再度粉砕される構造になっている。約30kg/時
のフィードレートで約10時間で約300kgの粉砕分
級物(平均粒径約8.7μmで5μm以下の微粉末を2
5〜35体積%含む。)を連続で得ることができた。
【0033】 実施例2 分岐型ポリエステル系樹脂 100重量部 (構成モノマー:ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA、 ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、テレフタル酸、トリメリト酸 フローテスター軟化点113℃ ガラス転移点67℃) 顔料 ピグメントブルー 15 5重量部 帯電制御剤(日本カーリット社製LR147) 4重量部 ベヘン酸ベヘニル(融点:76.0℃) 5重量部 を配合し、2軸混練機で混練し、粗砕を行い、トナー原
料粗砕物を得た。
【0034】本トナー原料粗砕物をホソカワミクロン社
製カウンタージェットミル400AFGを用い、粉砕分
級を行った。本装置は粉砕された粉体がスリット状の開
口を有する回転ローター部で分級され、所望の粒径より
大きい粒子は回転ローターを通過せず、粉砕ゾーンへ落
下し再度粉砕される構造になっている。約30kg/時
のフィードレートで約10時間で約300kgの粉砕分
級物(平均粒径8.5μmで5μm以下の微粉末を25
〜35体積%含む。)を連続で得ることができた。
【0035】 実施例3 スチレン−ブチルアクリレート共重合体樹脂 100重量部 (フローテスター軟化点130℃ ガラス転移点60℃) ポリプロピレン 2重量部 帯電制御剤(4級アンモニウム塩) 2重量部 ジステアリルケトン(融点:87.5℃) 5重量部 を配合し、2軸混練機で混練し、粗砕を行い、トナー原
料粗砕物を得た。
【0036】本トナー原料粗砕物をホソカワミクロン社
製カウンタージェットミル400AFGを用い、粉砕分
級を行った。本装置は粉砕された粉体がスリット状の開
口を有する回転ローター部で分級され、所望の粒径より
大きい粒子は回転ローターを通過せず、粉砕ゾーンへ落
下し再度粉砕される構造になっている。約30kg/時
のフィードレートで約10時間で約300kgの粉砕分
級物(平均粒径8.6μmで5μm以下の微粉末を25
〜35体積%含む。)を連続で得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用できる粉砕分級方法の一例を示す
図。
【符号の説明】
1 原料フィード 2 粉砕用圧縮空気ノズル 3 分級ロータ 4 粉砕分級物

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種類の熱可塑性樹脂からな
    る粉体あるいは少なくとも1種類の熱可塑性樹脂を含有
    する粉体を気体に分散せしめ選別する分級方法におい
    て、該熱可塑性樹脂に一般式(1)で示される化合物を
    含有させ、開口を有する回転部材の開口に粉体を分散し
    た気体を通過させ、通過する粉体と通過しない粉体とに
    選別することを特徴とする粉体分級方法。 【化1】 (式中、R1 は炭素数10以上のアルキル基またはアル
    コキシル基を示し、R2は−X−COOR3 (Xはアル
    キレン基を示し、R3 は炭素数10以上のアルキル基を
    示す。)または炭素数10以上のアルキル基を示す。)
  2. 【請求項2】 回転部材が円筒状あるいは円錐状の形状
    を有し、スリット状の開口を有することを特徴とする請
    求項1に記載の粉体分級方法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂のガラス転移点が50℃以
    上75℃以下であることを特徴とする請求項1または2
    に記載の粉体分級方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂の軟化点が160℃以下で
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に
    記載の粉体分級方法。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂および
    /またはスチレン系樹脂であることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれか1項に記載の粉体分級方法。
  6. 【請求項6】 本方法によって得られた分級物が乾式電
    子写真用トナーであることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか1項に記載の粉体分級方法。
  7. 【請求項7】 本方法によって得られた分級物がカラー
    トナーであることを特徴とする請求項6に記載の粉体分
    級方法。
JP11796297A 1997-05-08 1997-05-08 粉体分級方法 Pending JPH10309531A (ja)

Priority Applications (1)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001175024A (ja) * 1999-12-21 2001-06-29 Mitsubishi Chemicals Corp 静電荷像現像用トナー
JP2009031823A (ja) * 2008-11-14 2009-02-12 Mitsubishi Chemicals Corp 静電荷像現像用トナー

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