JPH10309194A - トポイソメラーゼi - Google Patents

トポイソメラーゼi

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JPH10309194A
JPH10309194A JP9314169A JP31416997A JPH10309194A JP H10309194 A JPH10309194 A JP H10309194A JP 9314169 A JP9314169 A JP 9314169A JP 31416997 A JP31416997 A JP 31416997A JP H10309194 A JPH10309194 A JP H10309194A
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JP
Japan
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topoisomerase
polynucleotide
polypeptide
dna
seq
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JP9314169A
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English (en)
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Michael N Gwynn
マイケル・エヌ・グウィン
Howard Kallendar
ハワード・カレンダー
Leslie M Palmer
レスリー・エム・パーマー
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SmithKline Beecham Ltd
SmithKline Beecham Corp
Original Assignee
SmithKline Beecham Ltd
SmithKline Beecham Corp
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Publication date
Application filed by SmithKline Beecham Ltd, SmithKline Beecham Corp filed Critical SmithKline Beecham Ltd
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/90Isomerases (5.)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なトポイソメラーゼIおよび該タンパク
質をコードするDNAが望まれている。 【解決手段】 本発明は (a)配列番号:2のアミノ酸1から691を有してな
るポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対して
少なくとも70%の同一性を有するポリヌクレオチド; (b)(a)のポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレ
オチド;および (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドの少なく
とも15個の連続した塩基を有してなるポリヌクレオチ
ド;からなる群より選択されるポリヌクレオチドを有し
てなる単離ポリヌクレオチドを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本特許出願は、1996年1
0月8日に提出された米国仮特許出願番号60/027
973号の利益を享受する。本発明は、一つに、新規に
同定されたポリヌクレオチドおよびポリペプチド;該ポ
リヌクレオチドおよびポリペプチドの変種および誘導
体;該ポリヌクレオチドおよび該ポリペプチド、および
その変種および誘導体の製造方法;該ポリペプチドのア
ゴニストおよびアンタゴニスト;ならびに該ポリヌクレ
オチド、ポリペプチド、変種、誘導体、アゴニストおよ
びアンタゴニストの使用に関するものである。特に、こ
れらの点および他の点に関して、本発明は、細菌性「ト
ポイソメラーゼI」のポリヌクレオチドおよびポリペプ
チドに関する。
【0002】
【従来の技術】さらに効果的な抗生物質は、細菌性遺伝
子の発現、制御または活性の共通するモードを妨害する
ものである。近年、DNAのスーパーコイリングが毒性
遺伝子制御の一つの様式であり得ることが示唆された。
スーパーコイリングに因るDNA密度の局所的な増加ま
たは減少は、温度、嫌気生活、および重量オスモル濃度
のごとき種々環境条件に関係している。空間的に構成さ
れた遺伝子のスーパーコイリングの増加または減少によ
る、遺伝子群の転写装置の構成要素に対する影響を適宜
制御することにより、かかる環境条件に対する感染性病
原体の有効な応答が示されるかもしれない。1型トポイ
ソメラーゼおよびDNAジラーゼ(DNAgyrase)を含
む、DNAスーパーコイリングのレベルに影響するよう
に作用する、DNAトポイソメラーゼなどの酵素が同定
されている。かかる酵素は潜在的抗生物質としての化合
物をスクリーニングするための有用な標的に相当する。
【0003】DNAトポイソメラーゼによるDNA形質
転換は、一本鎖または二本鎖のどちらかの開裂により達
成される。かかる形質転換により得られる連結番号(Li
nking number:Lk)におけるユニット変化が2種のト
ポイソメラーゼの間の最も操作しやすい違いである
(P.O.Brown & N.R.Cozzarelli、Science 206:1081-10
83(1979))。連結番号(Lk)は一本の鎖がもう一本
の鎖に広がる表面と交差する時間の代数である。一過性
の一本鎖切断を介して反応が進行し、Lkが一段階にて
変化するDNAトポイソメラーゼは1型と分類され、二
本鎖切断を介して反応が進行し、Lkが二段階にて変化
する酵素は2型と分類される。
【0004】2型トポイソメラーゼファミリーのメンバ
ーは、DNAジラーゼ、細菌性トポイソメラーゼIV、
T−線状DNAトポイソメラーゼ、真核生物DNAトポ
イソメラーゼIIおよびサルフォロバス・アシドカルダ
リウス(Sulfolobus acidocaldarius)由来の好熱性ト
ポイソメラーゼIIを包含する(A.Kikuchiら、Syst.Ap
pl.Microbiol.7:72-78(1986);J.Katoら、J.Biol.Che
m.267:25676-25684(1992);W.M.Huang、DNAトポロ
ジーおよびその生物学的効果(N.R.CozzarelliおよびJ.
C.Wang編、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラト
リー・プレス、ニューヨーク)264-284(1990);T.-S.
Hsich、DNAトポロジーおよびその生物学的効果(N.
R.CozzarelliおよびJ.C.Wang編、コールド・スプリング
・ハーバー・ラボラトリー・プレス、ニューヨーク)24
3-263(1990)を参照のこと)。12ほどの2型酵素の
コーディング配列が決定されており、そのデータにより
これらの全ての酵素は進化的および構造的に関連してい
ることが示唆される。2型トポイソメラーゼにより触媒
されるトポロジー反応にはDNA(DNAジラーゼ)へ
の陰性スーパーコイルの導入、スーパーコイル化DNA
の緩和、らせん環の鎖状化(脱鎖状化)、DNAの結節
および未結節を包含する。
【0005】1型トポイソメラーゼのファミリーは、細
菌性トポイソメラーゼI、イー・コリ(E.coli)トポイ
ソメラーゼIII、エス・セレヴィシア(S.cerevisia
e)トポイソメラーゼIII(R.A.Kim & J.C.Wang、J.B
iol.Chem.267:17178-17185(1992))、ヒトトポイソメ
ラーゼIII(Hanaiら、Proc.Natl.Acad.Sci.93:3653-
3657(1996))、細菌性酵素に正確に類似した葉緑体由
来の1型トポイソメラーゼ(J.Siedleckiら、Nucleic A
cids Res.11:1523-1536(1983)、好熱性逆ジラーゼ
(A.Kikuchi、DNA「DNAトポロジーおよびその生
物学的効果」(N.R.CozzarelliおよびJ.C.Wang編、コー
ルド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス、
ニューヨーク)285-298(1990):C.Bouthier de la To
urら、J.Bact.173:3921-3923(1991))、好熱性ディー
・アミロリティカス(D.amylolyticus)トポイソメラー
ゼIII(A.I.Slesarvら、J.Biol.Chem.266:12321-123
28(1991))、核トポイソメラーゼIおよびミトコンド
リアおよびポックスウイルス由来の正確に関連する酵素
(N.Osheroff、Pharmac.Ther.41:223-241(1989))か
らなる。触媒機構に関して、これらのトポイソメラーゼ
は二つの群に分けられる。A群は作用するのに2価のカ
チオンを必要とし、5’リン酸末端で一過性の共有結合
性複合体を形成する酵素からなる(原核生物性1型トポ
イソメラーゼ、エス・セレヴィシア(S.cerevisiae)ト
ポイソメラーゼIII、およびヒトトポイソメラーゼI
II)。B群は、作用するのに2価のカチオンを必要と
せず、3’リン酸末端で一過性の共有結合する1型トポ
イソメラーゼを含む(核トポイソメラーゼI、共通して
真核生物性トポイソメラーゼIと称せられるミトコンド
リアおよびポックスウイルスに由来する酵素)。1型ト
ポイソメラーゼは以下のトポロジー反応を実施できる:
これらはスーパーコイル化したDNA(逆ジラーゼを除
く)を緩和し、少なくとも一つの分子がニックまたはギ
ャップを含有する場合、一本鎖環状DNAまたはらせん
を鎖状化(脱鎖状化)するか、または1本鎖環と相互作
用し、トポロジーカルな結節を導入する(1型−A群ト
ポイソメラーゼ)。1型−A群トポイソメラーゼに属す
る逆ジラーゼはcDNAに陽性スーパーコイルを導入で
きる唯一のトポイソメラーゼである。
【0006】DNAトポイソメラーゼに関する研究は、
DNA酵素学から開発療法へと進歩している。細菌性D
NAトポイソメラーゼIIはキノロン抗生物質の治療上
重要な標的である;哺乳動物DNAトポイソメラーゼI
Iは多くの強力な抗腫瘍薬の細胞性標的である(K.Drli
ca、Microbiol.Rev.48:273-289(1984)およびBiochemi
stry 27:2253-2259(1988);B.S.Glisson & W.E.Ros
s、Pharmacol.Ther.32:89-106(1987);A.L.Bodley &
L.F.Liu、Biotechnology 6:1315-1319(1988);L.F.Li
u、Annu.Rev.Biochem.58:351-375(1989))。トポイソ
メラーゼII毒と称するこれらの薬物は、開裂可能な複
合体と称する主要な共有結合反応中間体を捕捉すること
により、II型トポイソメラーゼの切断−再結合反応を
妨害する。哺乳動物トポイソメラーゼIは、これもまた
共有結合反応中間体を捕捉する抗腫瘍薬トポテカン(米
国特許番号第5004758号)の細胞性標的である。
【0007】前記したように、細菌性I型トポイソメラ
ーゼ(トポイソメラーゼI&III)はDNAトポロジ
ーを変化させる酵素であり、複製、転写および組換えを
含め、多くの極めて重要な細胞性工程に関与する(Lutt
inger,A.、Molecular Microbiol.15(4):601-608(199
5))。これらの酵素は一過性のDNA一本鎖を切断
し、裂け目にDNA一本鎖または二本鎖を通し、最終的
に裂け目を再閉する。DNA基質の開裂により、酵素の
チロシン残基およびDNA鎖の開裂部位における5’間
の共有結合が形成される(Roca,J.A.、TTBS 20:156-160
(1995))。
【0008】共有結合−酵素−DNA複合体(開裂可能
な複合体)を安定化させる酵素阻害は染色体損傷および
細菌細胞死を引き起こす。さらに、この機構は1回の阻
害により細胞死を引き起こす潜在力を有する。開裂可能
な複合体を安定化することにより作用する、特に活性部
位の領域におけるトポイソメラーゼIおよびIIIのア
ミノ酸配列が広範に類似しているために、分子量の小さ
い阻害物質はトポイソメラーゼIおよびIIIの両方で
作用できる。点突然変異から生じるかかる薬物に対する
抵抗性が、将来的に高レベルになる可能性を低く抑える
ことができる。
【0009】I型トポメラーゼの阻害物質は、例えば、
DNAとの共有結合複合体においてタンパク質を安定化
できるものであり、細菌に対して致死的または抑制的で
あり、そのため抗細菌治療においてる有用である。スタ
フィロコッカス属遺伝子および遺伝子生成物を抗生物質
の開発のための標的として用いることは特に好ましいこ
とである。スタフィロコッカス属は微生物の医学的に重
要な属を成している。これらは浸潤性および毒素性の二
つの型の疾患を生み出すことが知られている。浸潤性感
染は一般に皮膚表面および組織深部に影響する膿瘍を形
成する特徴がある。エス・アウレウス(S.aureus)は癌
患者における菌血症の2次誘発原因である。骨髄炎、敗
血症性関節炎、敗血症性血栓静脈炎および急性細菌性心
内膜炎もまた比較的一般的である。スタフィロコッカス
属の毒素特性の結果、少なくとも3種の臨床症状があ
る。これらの疾病の出現は、組織浸潤および菌血症に対
抗するように、外毒素の作用をもたらす。これらの症状
は:スタフィロコッカス食中毒、熱傷様皮膚症候群およ
びトキシックショック症候群を包含する。
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の一つの目的
は、ポリペプチド、とりわけ図2(配列番号:2)に示
すアミノ酸配列およびバシラス・サチリス(Bacillus s
ubtilis)トポイソメラーゼI(これは図2の配列に対
して同一性68%、類似性80%である)などの他のタ
ンパク質の既知アミノ酸配列間の相同性により、新規ト
ポイソメラーゼIとして同定されたポリペプチドを提供
することである。本発明のさらなる目的は、さらに、ト
ポイソメラーゼIをコードするポリヌクレオチド、特に
本明細書において細菌性トポイソメラーゼIと称するポ
リペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のこの態様のとり
わけ好ましい具体例では、該ポリヌクレオチドは、図1
(配列番号:1)に示す配列における、トポイソメラー
ゼIをコードする領域を有する。本発明の別の特に好ま
しい具体例には、(配列番号:2)のアミノ酸配列を含
んでなるスタフィロコッカス・アウレウス(Staphyloco
ccus aureus)由来の新規トポイソメラーゼIタンパク
質、またはそのフラグメント、アナログまたは誘導体が
ある。本発明のこの態様によれば、寄託株NCIMB4
0771に含まれるスタフィロコッカス・アウレウス
(Staphylococcus aureus)ポリヌクレオチドにより発
現可能な成熟ポリペプチドをコードする単離核酸分子が
提供される。
【0012】本発明のこの態様によれば、mRNA、c
DNA、ゲノムDNA、および本発明のこの態様のさら
なる具体例では、生物学的、診断学的、臨床的もしくは
治療的に有用なその変種、アナログもしくは誘導体、ま
たは変種、アナログもしくは誘導体のフラグメントを含
め、そのフラグメントを包含する、トポイソメラーゼ
I、特にスタフィロコッカス・トポイソメラーゼIをコ
ードする単離された核酸分子が提供される。本発明のこ
の態様の特に好ましい具体例には、トポイソメラーゼI
の天然の対立遺伝子変種がある。
【0013】本発明のこの態様によれば、本明細書にお
いてトポイソメラーゼIと称されるスタフィロコッカス
属起源の新規ポリペプチド、ならびに生物学的、診断学
的、もしくは治療的に有用なそのフラグメント、および
前記した変種、誘導体およびアナログ、およびそのフラ
グメントが提供される。治療を目的として、例えば、ス
タフィロコッカス感染などの細菌感染に対して宿主に免
疫を付与することによる治療を含め、疾患を治療するの
に用いることができるトポイソメラーゼIポリペプチ
ド、特に細菌性トポイソメラーゼIポリペプチドを提供
することも本発明の目的である。
【0014】本発明のさらなる態様によれば、治療また
は予防を目的として、例えば抗菌剤またはワクチンとし
ての、本発明のポリペプチド、とりわけそのフラグメン
トの使用が提供される。本発明の別の態様によれば、治
療または予防を目的として、特に遺伝的免疫における、
本発明のポリヌクレオチドの使用が提供される。本発明
のこの態様の特に好ましい具体例には、トポイソメラー
ゼI遺伝子の天然の対立遺伝子によりコードされるトポ
イソメラーゼIの変種がある。
【0015】本発明の別の目的は、前記のポリペプチ
ド、ポリペプチドのフラグメント、変種および誘導体、
その変種および誘導体のフラグメント、並びに前記した
ものの類似体の製造方法を提供することである。本発明
のこの態様の好ましい具体例では、外因的に誘導された
トポイソメラーゼIのコード化ポリヌクレオチドを発現
可能なように挿入した宿主細胞を、宿主においてトポイ
ソメラーゼIを発現するような条件下で培養し、次いで
発現したポリペプチドを回収することからなる、前記し
たトポイソメラーゼIポリペプチドの製造方法を提供す
る。
【0016】本発明の別の目的によれば、とりわけ研
究、生物学的、臨床的および治療的目的で、前記のポリ
ペプチドおよびポリヌクレオチドを利用する製品、組成
物、工程および方法が提供される。本発明のさらに別の
態様によれば、抗菌剤として有用なかかるポリペプチド
の阻害物質が提供される。特にかかるポリペプチドに対
する抗体が提供される。本発明のこの態様および他の態
様のある種の好ましい具体例によれば、細菌感染を検出
するのに有用な、細菌性トポイソメラーゼI配列にハイ
ブリダイゼーションするプローブが提供される。
【0017】本発明のある種のさらなる好ましい具体例
では、トポイソメラーゼIポリペプチドに対する抗体が
提供される。この点における特に好ましい具体例では、
その抗体はスタフィロコッカス・トポイソメラーゼIに
対して選択的である。本発明の別の態様によれば、トポ
イソメラーゼIアゴニストが提供される。好ましいアゴ
ニストには、トポイソメラーゼI結合分子に結合し、ト
ポイソメラーゼI誘起反応を惹起または増強する、トポ
イソメラーゼIを模倣する分子がある。また、好ましい
アゴニストには、トポイソメラーゼIをコードする遺伝
子もしくはトポイソメラーゼIポリペプチド、または他
のトポイソメラーゼI活性のモジュレーターと相互作用
し、それにより、1またはそれ以上のトポイソメラーゼ
Iの効果を強化または増強する分子があり、好ましくは
静菌性または殺菌性でもある。
【0018】本発明のさらに別の態様によれば、トポイ
ソメラーゼIアンタゴニストが提供される。好ましいア
ンタゴニストには、トポイソメラーゼIに結合し、トポ
イソメラーゼI結合分子の結合を阻害するか、またはト
ポイソメラーゼIおよびトポイソメラーゼI結合分子の
間で形成される複合体を安定化し、トポイソメラーゼI
から生じるさらなる生物学的活性を防御するアンタゴニ
ストがある。また好ましいアンタゴニストには、トポイ
ソメラーゼIに結合するかまたは相互作用し、1または
それ以上のトポイソメラーゼIの効果を阻害するか、ま
たはトポイソメラーゼIの発現を妨げ、また好ましくは
静菌性または殺菌性でもある分子がある。
【0019】本発明のさらなる態様では、インビトロで
細胞に、エクソビボで細胞におよびインビボで細胞に、
または多細胞生物に投与するための、トポイソメラーゼ
IポリヌクレオチドまたはトポイソメラーゼIポリペプ
チドを含んでなる組成物を提供する。本発明のこの態様
のある種の好ましい具体例において、該組成物は、宿主
生物においてトポイソメラーゼIポリペプチドを発現
し、免疫学的応答、好ましくはスタフィロコッカスまた
は関連生物に対するかかる宿主の免疫性を亢進させるた
めのトポイソメラーゼIポリヌクレオチドを含んでな
る。
【0020】本発明のその他の目的、特徴、利点および
態様は、以下の記載より当業者に明らかとなろう。しか
しながら、以下の記載および明確な実施例は、本発明の
好ましい具体例を示すものであり、単に説明として示さ
れるものであると認識すべきである。開示した本発明の
精神および観点内での種々の変更および修飾は、以下の
記載を読むこと、および本明細書のその他の部分を読む
ことにより、当業者に容易に明らかとなろう。
【0021】
【発明の実施の形態】
定義 以下の説明は、本明細書、とりわけ実施例において汎用
される特定の用語の理解を容易にするために示すもので
ある。説明は便宜上示すものであり、本発明を限定する
ものではない。本明細書で用いるトポイソメラーゼI結
合分子は、本発明のトポイソメラーゼIポリペプチドま
たはポリヌクレオチドと特異的に結合または相互作用す
る分子またはイオンを意味し、例えばスーパーコイル化
DNAなどの酵素基質、細胞膜成分および古典的なレセ
プターを包含する。本発明のポリペプチドと、結合また
は相互作用分子等の分子間の結合は、本発明のポリペプ
チドに対して独占的であり、これは好ましく、またはそ
の結合は本発明のポリペプチドに高度に特異的であり、
これもまた好ましく、その結合は本発明のポリペプチド
を包含するタンパク質群に高度に特異的であり、これは
好ましく、または少なくとも一つが本発明のポリペプチ
ドを包含するいくつかのタンパク質群に特異的である。
結合分子はまた、本発明のポリペプチドに特異的に結合
する抗体および抗体由来の物質をも包含する。
【0022】「遺伝的エレメント」は、一般に、ポリペ
プチドをコードする領域、もしくは複製、転写もしくは
翻訳、もしくは宿主細胞においてポリペプチドを発現す
るのに重要なその他の過程を制御するポリヌクレオチド
領域を有してなるポリヌクレオチド、またはポリペプチ
ドをコードする領域およびそれらに機能的に連結した発
現を制御する領域の両方を有してなるポリヌクレオチド
を意味する。遺伝的エレメントは、エピソームエレメン
ト、すなわち、宿主細胞ゲノムと物理的に独立した分子
として複製するベクター内に含まれていてもよい。これ
らはプラスミド内に含まれていてもよい。遺伝的エレメ
ントはまた、自然の状態ではなく、むしろ単離、クロー
ニングおよび宿主細胞への導入のような操作の後に、精
製DNAの形態で宿主細胞ゲノム内またはとりわけベク
ター内にも含まれ得る。
【0023】「宿主細胞」は外来性ポリヌクレオチド配
列により形質転換もしくはトランスフェクションされ
た、または形質転換またはトランスフェクトされ得る細
胞である。当該分野にて周知であるように「同一性」
は、二つまたはそれ以上のポリペプチド配列間または二
つまたはそれ以上のポリヌクレオチド配列間の関係であ
り、配列を比較して決定する。当該分野において、「同
一性」とはまた、時には、かかる配列の鎖の間の合致に
より決定されるようなポリペプチドまたはポリヌクレオ
チド配列間の関連性の程度をも意味する。「同一性」お
よび「類似性」は公知手段により容易に算出できる(Co
mputational Molecular Biology,Lesk,A.M.編、オック
スフォード・ユニバーシティー・プレス、ニューヨー
ク、1988年;Biocomputing:Informatics and Genome P
rojects,Smith,D.W.編、アカデミック・プレス、ニュ
ーヨーク、1993年;Computer Analysis of Sequence Da
ta,パートI,Griffin,A.M.およびGriffin,H.G.編、ヒ
ューマナ・プレス、ニュージャージー、1994年;Sequen
ce Analysis in Molecular Biology,von Heinje,G.、
アカデミック・プレス、1987年;およびSequence Analy
sis Primer,Gribskov,M.およびDevereux,J.編、Mスト
ックトン・プレス、ニューヨーク、1991年;およびCar
illo,H、およびLipman,D.,SIAM,J.Applied
Math.,48:1073(1988))。同一性を決定するため
の好ましい方法は、試験する配列間で最も良く適合する
ように設計される。同一性および類似性を測定する方法
は、コンピュータープログラムで集成されている。二つ
の配列間の同一性および類似性を測定する好ましいコン
ピュータープログラム法は、GCGプログラムパッケー
ジ(Devereux,J.ら、Nucleic Acids Research 12(1):38
7(1984)、BLASTP、BLASTNおよびFASTA(Atschul,S.F.
ら、J.Molec.Biol.215:403−410(1990)))を包含す
るが、これらに限定するものではない。BLAST X
プログラムはNCBIおよび他の供給源から公的に手に
入れることができる(BLAST Manual, Altschul, S., et
al., NCBI NLM NIH Bethesda, MD 20894;Altschul,
S., et al., J. Mol.Biol. 215:403-410(1990))。一例
として、例えば、配列番号:1の参照ポリヌクレオチド
配列と少なくとも95%の「同一性」を有するヌクレオ
チド配列を有するポリヌクレオチドは、そのポリヌクレ
オチド配列が配列番号:1の参照ヌクレオチド配列の各
100ヌクレオチド当たり5つまでの点突然変異を有し
てもよいことを除いて、そのポリヌクレオチドのヌクレ
オチド配列が対照配列と同一であることを意図とする。
言い換えると、対照ヌクレオチド配列と少なくとも95
%同一であるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチ
ドを得るためには、対照配列においてヌクレオチドの5
%までが欠失または他のヌクレオチドで置換されていて
もよく、あるいは参照配列における全ヌクレオチドの5
%までの数のヌクレオチドが対照配列中に挿入されてい
てもよい。対照配列のこれらの変異は、対照配列の5'
または3'末端部位、またはそれらの末端部位の間のど
こで起こってもよく、対照配列中のヌクレオチドの間に
別々に散在しても、あるいは、対照配列中の一つまたは
それ以上の連続したグループ中に存在してもよい。同様
に、例えば、配列番号:2の対照アミノ酸配列と少なく
とも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリ
ペプチドは、そのポリペプチド配列が配列番号:2の対
照アミノ酸配列の各100アミノ酸当たり5つまでのア
ミノ酸変異を有してもよいことを意図とする。言い換え
ると、対照アミノ酸配列と少なくとも95%同一である
アミノ酸配列を有するポリペプチドを得るためには、対
照配列においてアミノ酸残基の5%までが欠失または他
のアミノ酸で置換されていてもよく、あるいは、参照配
列における全アミノ酸残基の5%までの数のアミノ酸が
参照配列中に挿入されていてもよい。対照配列のこれら
の変化は、対照アミノ酸配列のアミノまたはカルボキシ
末端部位、またはそれらの末端部位の間のどこで起こっ
てもよく、対照配列中の残基の間に別々に散在しても、
あるいは対照配列中の一つまたはそれ以上の連続したグ
ループ中に存在してもよい。
【0024】「単離」とは、「人工的に」天然の状態か
ら変化させられた、すなわち、それが天然に存在する場
合、その元来の環境から変化または除去されたこと、ま
たはその両方が行われたことを意味する。例えば自然発
生のポリヌクレオチドまたはポリペプチドが、天然の状
態で生存動物に存在する場合は、「単離」されていない
が、同一のポリヌクレオチドまたはポリペプチドが、天
然に共存する物質のから分離されている場合は、本明細
書に用いる用語で「単離」がなされている。例えば、ポ
リヌクレオチドに関する場合、「単離された」なる用語
は、自然発生の染色体および細胞から分離されているこ
とを意味する。単離の一部として、または単離の後に、
かかるポリヌクレオチドは、例えば、DNAなどの他の
ポリヌクレオチドに結合して突然変異を誘発したり、融
合タンパク質を形成したり、宿主中で伸長または発現し
たりすることができる。単離ポリヌクレオチドは単独
で、またはベクターなどの他のポリヌクレオチドと結合
して、培養物中または全生物中の宿主細胞に導入でき
る。培養物中または全生物中の宿主細胞に導入されたか
かるDNAも本明細書に用いる用語である、「単離され
た」といえる。というのはこれらは自然発生の形態また
は環境にはないからである。同様に、ポリヌクレオチド
およびポリペプチドは組成物例えば、培地製剤、例えば
細胞にポリヌクレオチドまたはポリペプチドを導入する
ための溶液、化学的または酵素的反応のための組成物ま
たは溶液にも存在でき、これらは自然には存在しない組
成物であり、本明細書に用いる用語の「単離された」ポ
リヌクレオチドまたはポリペプチドの範囲内である。
【0025】「ポリヌクレオチド(複数でも可)」は、
一般に、修飾されていないRNAもしくはDNA、また
は修飾されたRNAもしくはDNAであってよい、いず
れかのポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌ
クレオチドを意味する。従って、例えば、本明細書で用
いるポリヌクレオチドは、とりわけ一本鎖および二本鎖
DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物または一本
鎖、二本鎖および三本鎖領域の混合物であるDNA、一
本鎖および二本鎖RNA、ならびに一本鎖および二本鎖
領域の混合物であるRNA、一本鎖もしくはより典型的
には二本鎖もしくは三本鎖、または一本鎖および二本鎖
領域の混合物でよいDNAおよびRNAを含むハイブリ
ッド分子を意味する。加えて、本明細書で用いるポリヌ
クレオチドは、RNAもしくはDNAまたはRNAとD
NAの両方を有してなる三本鎖領域を意味する。かかる
領域における鎖は同一の分子または異なる分子由来のも
のでよい。この領域は一つまたはそれ以上の分子の全体
を包含し得るが、より典型的にはいくつかの分子の一領
域のみを含む。三重らせん領域の分子の一つは、オリゴ
ヌクレオチドであることがしばしばである。本明細書で
用いる「ポリヌクレオチド」なる用語は、一つまたはそ
れ以上の修飾した塩基を含有する、前記したDNAまた
はRNAを包含する。このように、安定性または他の理
由で修飾した骨格を有するDNAまたはRNAは、本明
細書の用語である「ポリヌクレオチド」である。さら
に、イノシン等の普通でない塩基、またはトリチル化塩
基等の修飾塩基を有してなるDNAまたはRNAも(二
つの例だけを示す)、かかる用語を本明細書で用いる場
合の「ポリヌクレオチド」である。当業者に既知の多く
の有用な目的を提供するDNAおよびRNAに、非常に
多くの修飾がなされていることは、明らかであろう。
「ポリヌクレオチド」なる用語は、本明細書で用いる場
合、ポリヌクレオチドのこのような化学的、酵素的また
は代謝的に修飾した形態、ならびにウイルス、とりわけ
単純型細胞および複雑型細胞を含む、細胞に特徴的なD
NAおよびRNAの化学的形態を包含する。ポリペプチ
ド(複数でも可)なる語は、オリゴヌクレオチドをいう
ことがしばしばある短鎖ポリヌクレオチドを包含する。
【0026】本明細書で用いる「ポリペプチド」は、以
下に記載する全てのポリペプチドを包含する。ポリペプ
チドの基本的な構造は周知であり、非常に多くのテキス
トおよび当該分野のその他の発行物に記載されている。
これに鑑み、この用語は、本明細書において、ペプチド
結合により直鎖で互いに結合している2個またはそれ以
上のアミノ酸を有してなるいずれかのペプチドまたはタ
ンパク質をいうのに用いる。本明細書で用いる場合、こ
の用語は、当該分野で通常例えばペプチド、オリゴペプ
チドおよびオリゴマーとも称する短鎖、および多くの型
があり、当該分野で一般的にタンパク質と称する長鎖の
両方を意味する。ポリペプチドは、しばしば、一般に2
0種の自然発生アミノ酸と称される20種のアミノ酸以
外のアミノ酸を含有し、末端アミノ酸等の多くのアミノ
酸は、プロセッシングおよびその他の翻訳後修飾のよう
な天然のプロッセッシングにより所定のポリペプチドで
修飾されたものが含まれるが、当業者に周知の化学的修
飾技術によっても修飾できることは理解されよう。ポリ
ペプチドに自然に起こる一般的な修飾でさえ余りにも多
いので、余すところなく掲示することはできないが、基
礎的なテキストおよびさらに詳細な論文ならびに多数の
研究文献にも詳しく記載されており、これらは当業者に
周知である。本発明のポリペプチドに施すことができる
既知の修飾には、2ないし3例示として示すと、アセチ
ル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミド化、フラ
ビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドま
たはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘
導体の共有結合、ホスホチジルイノシトールの共有結
合、クロスリンキング、環化、ジスルフィド結合形成、
脱メチル化、共有結合クロスリンキング形成、シスチン
形成、ピログルタミン酸形成、ホルミル化、ガンマー−
カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、
水酸化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、
タンパク質加水分解プロセッシング、リン酸化、プレニ
ル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化
などのアミノ酸のタンパク質へのトランスファーRNA
媒介付加、およびユビキチネーションがある。かかる修
飾は当業者に周知であり、科学文献に非常に詳細に記載
されている。いくつかの特に一般的な修飾、例えばグリ
コシル化、脂質結合、硫酸化、グルタミン酸残基のガン
マーカルボキシル化、水酸化およびADPリボシル化は
最も基礎的なテキスト、例えばProteins-Structure and
Molecular Properties、第2版、T.E.Creighton、W.H.Fr
eeman and Company、ニューヨーク(1993)に記載され
ている。例えば、Posttranslational Covalent Modific
ation of Proteins、B.C.Johnson編、アカデミック・プ
レス、ニューヨーク(1983)のWold,F.,Posttranslatio
nal Protein Modifications :Perspective and Prospe
cts、1〜12頁;Seifterら、Meth.Enzymol.182:626-646
(1990)およびRattanら、Protein Synthesis:Posttra
nslational Modifications and Aging,Ann.N.Y.Acad.S
ci.663:48-62(1992)で提供される論文などの多くの詳
細な論文が、本主題に利用できる。ポリペプチドはいつ
も完全に直鎖であるとは限らないということは周知であ
り、前記した通りであると理解されよう。例えばポリペ
プチドはユビキチネーションの結果分岐していてもよ
く、一般には、天然のプロセッシング事象を含む翻訳後
の事象、および天然では起こらない人為的操作によりも
たらされる事象の結果、分岐のある、または分岐のない
環状にできる。環状、分岐および分岐した環状ポリペプ
チドは、非翻訳天然のプロセッシングにより、および同
様に全く合成的な方法で合成できる。修飾はペプチド骨
格、アミノ酸側鎖およびアミノまたはカルボキシル末端
を含め、ポリペプチドのどこででも起こり得る。実際、
共有結合の修飾による、ポリペプチドのアミノまたはカ
ルボキシル基またはその両方の遮断は、自然発生および
合成ポリペプチドに共通し、かかる修飾は同様に本発明
のポリペプチドにも存在し得る。例えば、イー・コリ
(E.coli.)または他の細胞で作られるポリペプチドの
アミノ末端残基は、タンパク質溶解のプロセッシングの
前にほとんど必ずN−ホルミルメチオニンになるであろ
う。ペプチドの翻訳後の修飾の間に、NH2末端でメチ
オニン残基を除去できる。従って、本発明は、本発明の
タンパク質のメチオニン含有およびメチオニン不含の両
方のアミノ末端変種の使用を意図する。ポリペプチドに
起こる修飾はしばしばそれの作り方に影響される。例え
ば、宿主にクローン化遺伝子を発現することにより作ら
れるポリペプチドでは、修飾の特性および程度は、大部
分、宿主細胞の翻訳後修飾能力およびポリペプチドアミ
ノ酸配列に存在する修飾シグナルにより決定される。例
えば、周知のように、グリコシル化はイー・コリ(E.co
li)のような細菌宿主では起こらないことがはしばしば
である。従って、グリコシル化が望ましい場合、ポリペ
プチドをグリコシル化宿主、一般に、真核細胞に発現さ
せるべきである。昆虫細胞がしばしば哺乳動物細胞と同
じ翻訳後グリコシル化を行い、この理由で昆虫細胞発現
系が、グリコシル化の本来のパターンを有する哺乳動物
タンパク質を効率よく発現するように開発されている。
同様の考察が他の修飾にも適用される。修飾の同一の型
が、所定のポリペプチドのいくつかの部位で、同じまた
は異なる程度で存在し得ることは理解されよう。また、
所定のポリペプチドは多くの型の修飾を有していてもよ
い。一般に、本明細書で用いる場合、「ポリペプチド」
なる用語は、全てのこのような修飾、特に宿主細胞にお
いてポリヌクレオチドを発現することにより合成したポ
リペプチドに存在する修飾を包含する。
【0027】本明細書で用いる場合、ポリヌクレオチド
またはポリペプチドの「変種」なる用語は、対照ポリヌ
クレオチドまたはポリペプチドとは各々異なるポリヌク
レオチドまたはポリペプチドである。この意味の変種
は、本明細書の以下およびその他の部分でより詳細に記
載する。ヌクレオチドに関して、違いは、一般に、対照
と変種のヌクレオチド配列が、全体的に非常に類似して
おり、多くの領域で同一であるものに限られる。以下に
記すように、変種におけるヌクレオチドの配列の変化は
サイレントであってもよい。すなわち、その変化がポリ
ヌクレオチドによりコードされるアミノ酸を変えなくて
もよい。変化がこの型のサイレント変化に限定される場
合、変種は、対照と同一のアミノ酸配列を有するポリペ
プチドをコードする。また以下に記すように、変種のヌ
クレオチド配列における変化が、対照ポリヌクレオチド
によりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列を変化
させてもよい。このようなヌクレオチドの変化は、以下
に論じるように、対照配列によりコードされるポリペプ
チドにおけるアミノ酸置換、付加、欠失、融合および切
断をもたらす。ポリペプチドに関して、違いは、一般
に、対照と変種の配列が全体的に非常に類似しており、
多くの領域で同一であるものに限られる。変種および対
照ポリペプチドは、1またはそれ以上の置換、付加、欠
失、融合および切断(いずれかの組み合わせで生じてい
てもよい)により、アミノ酸配列にて異なっていてもよ
い。
【0028】本発明は、とりわけ、以下により詳細に記
載する、新規トポイソメラーゼIポリペプチドおよびそ
れをコードするポリヌクレオチドに関する。特に、本発
明は、バシラス・サチリス(Bacillus subtilis)のト
ポイソメラーゼIポリペプチドに対するアミノ酸配列相
同性により関連付けられる、スタフィロコッカス・アウ
レウス(Staphylococcus aureus)の新規トポイソメラ
ーゼI遺伝子のポリペプチドおよびポリヌクレオチドに
関する。本発明は特に図1ないし5(配列番号:1)お
よび図6ないし8(配列番号:2)および図10ないし1
2に示すヌクレオチドおよびアミノ酸配列を有するスタ
フィロコッカス・トポイソメラーゼI、ならびに本明細
書において「寄託生物」または「寄託生物のDNA」と
称するNCIMB受託番号40771より単離可能なDN
AのトポイソメラーゼIヌクレオチドおよびアミノ酸配
列に関する。図1ないし5(配列番号:1)および図6
ないし8(配列番号:2)に示すヌクレオチドおよびア
ミノ酸配列は、寄託生物のDNAを配列決定することに
より得られたことは理解されよう。従って、寄託クロー
ンの配列(およびそれをコードする配列)と図1ないし
5(配列番号:1)および図6ないし8(配列番号:
2)の配列の間のいずれの不一致に関しても、寄託クロ
ーンの配列に従うものとする。
【0029】ポリヌクレオチド 本発明の一つの態様によれば、図6ないし8(配列番
号:2)の推定アミノ酸配列を有するスタフィロコッカ
ス・トポイソメラーゼIポリペプチドをコードする単離
ポリヌクレオチドを提供する。図1ないし5(配列番
号:1)に示すポリヌクレオチド配列などの本明細書に
て提供される情報を用いて、トポイソメラーゼIポリペ
プチドをコードする本発明のポリヌクレオチドは、標準
的なクローニングおよび配列決定の手法を用いて得るこ
とができる。配列番号:1に示すDNA配列を用いてタン
パク質をコードするポリヌクレオチドを得るためには、
典型的には、イー・コリ(E.coli)またはいくつかの他
の適当な宿主における、スタフィロコッカス・アウレウ
スWCUH29の染色体DNAのクローンのライブラリー
を、図1ないし5の配列に由来する、好ましくは17量
体またはそれ以上の長さの、放射性標識オリゴヌクレオ
チドにてプローブする。プローブのDNAと同一のDN
Aを担持するクローンは、ついで非常に厳密に洗浄する
ことにより区別できる。元の配列から設計した配列決定
プライマーを用いてこのように同定した個々のクローン
を配列決定することにより、ついで両方向に配列を伸長
し、全遺伝子配列を決定できる。都合よくは、かかる配
列決定をプラスミドクローンから調製した変性二本鎖D
NAを用いて実施する。適当な技術については、Maniat
is,T.、Fritsch,E.F.およびSambrook、J.、Molecular
Cloning,A Laboratory Manual(第2版;コールド・ス
プリング・ハーバー・ラボラトリー(1989);ハイブリ
ダイゼーションによるスクリーニング1.90および変性
二本鎖DNA鋳型の配列決定13.70を参照のこと)に記
載されている。本発明の一例として図1ないし5に示す
ポリヌクレオチドは、実施例1に記載されているよう
に、スタフィロコッカス・アウレウスNCIMB40771
に由来するDNAライブラリーで発見された。
【0030】寄託クローンのトポイソメラーゼIをコー
ドする配列を文献に報告されている配列と比較すること
によりわかるように、本発明のトポイソメラーゼIは細
菌性トポイソメラーゼIファミリーの他のタンパク質に
構造的に関連している。好ましいDNA配列を図1ない
し5(配列番号:1)に示す。これは、約79.292
kDaの推定分子量の約691個のアミノ酸残基を有する
タンパク質をコードするオープンリーディングフレーム
を含有する。このタンパク質は、既知タンパク質の中
で、バシラス・サチリス・トポイソメラーゼIタンパク
質に対して最大の相同性を示す。図6ないし8(配列番
号:2)のトポイソメラーゼIは、バシラス・サチリス
・トポイソメラーゼIのアミノ酸配列を含め、約68%
の同一性、および約80%の類似性を有する。
【0031】本発明のポリヌクレオチドは、クローニン
グにより得るか、もしくは化学合成技術により生成する
か、またはそれらを組み合わせて得た、mRNA等のR
NAの形態、または例えばcDNAおよびゲノムDNA
を含むDNAの形態であってもよい。DNAは二本鎖ま
たは一本鎖でよい。一本鎖DNAはセンス鎖としても知
られているコーディング鎖でよく、またはアンチセンス
鎖とも称される非コーディング鎖でもよい。ポリペプチ
ドをコードするコーディング配列は、図1ないし5(配
列番号:1)に示すポリヌクレオチドのコーディング配
列と同一でよい。さらに、それは、遺伝暗号の重複性
(同義性)の結果、図6ないし8(配列番号:2)のポ
リペプチドをコードする異なる配列を有するポリヌクレ
オチドであってもよい。図9ないし12はすべてのかか
るコーディング配列を示す。
【0032】図6ないし8(配列番号:2)のポリペプ
チドをコードする本発明のポリヌクレオチドは、成熟ポ
リペプチドのコーディング配列自体;成熟ポリペプチド
のコーディング配列および付加コーディング配列、例え
ばプレ、プロ、プレプロタンパク質配列等のリーダーま
たは分泌配列をコードするコーディング配列;例えば、
転写(例えば停止シグナルを包含する)、リボソーム結
合およびmRNAの安定性エレメントにおいて役割を有
する、転写された非翻訳配列などの非コーディング5’
および3’列(これに限定するものではない)等の付加
非コーディング配列と共に、前記の付加コーディング配
列を有するかまたは有しない成熟ポリペプチドのコーデ
ィング配列および;付加機能性を付与する配列のごとき
付加アミノ酸をコードする付加コーディング配列を包含
するが、これらに限定するものではない。DNAはま
た、本発明のトポイソメラーゼIをコードするmRNA
の転写を指令するように機能するプロモーター領域を有
していてもよい。そのようなプロモーターは、独立し
て、組換え発現系における異種遺伝子の転写を指令する
のに有用であるかもしれない。さらには、該ポリペプチ
ドは、融合ポリペプチドの精製を促す、ペプチドなどの
マーカー配列に融合していてもよい。本発明のこの態様
のある具体例において、マーカー配列はヘキサ−ヒスチ
ジンペプチド、例えば、とりわけpQEベクター(キア
ゲン、インコーポレーティッド)にて提供されるタグで
あり、多くが市販により入手可能である。例えばGentz
ら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,86:821-824(1989)に
記載されるように、ヘキサ−ヒスチジンは融合タンパク
質の精製に便宜的に提供される。HAタグもまた融合タ
ンパク質の生成に使用でき、インフルエンザ・ヘマググ
ルチニン・タンパク質由来のエピトープに対応し、これ
については例えばWilsonら、Cell,37:767(1984)に記
載されている。
【0033】前記によれば、本明細書で用いる「ポリペ
プチドをコードするポリヌクレオチド」なる用語は、本
発明のポリペプチド、特に細菌性、さらに詳細には、図
6ないし8(配列番号:2)に示すアミノ酸配列を有す
る、スタフィロコッカス・アウレウス・トポイソメラー
ゼIのポリペプチドをコードする配列を有するポリヌク
レオチド包含する。この用語は、付加領域と共にポリペ
プチドをコードする単一の連続領域または不連続領域
(例えば組み込まれたファージもしくは挿入配列または
エディティング(editing)により分断される)を含
み、さらにコーディングおよび/または非コーディング
配列を含有していてもよいポリヌクレオチドをも包含す
る。
【0034】本発明はまた、式: X−(R1n−(R2)−(R3n−Y 式中、分子の5’で、Xは水素であり、分子の3’で、
Yは水素または金属であり、R1とR3はいずれかの核酸
残基であり、nは1と3000の間の整数であり、R2
は本発明の核酸配列、特に配列番号:1のポリヌクレオ
チド配列である。ポリヌクレオチドにおいて、前記した
式のR2はその5’残基が左側で、R1と共有結合し、そ
の3’残基が右側で、R3に共有結合している。Rが1
よりも大きい場合、R基で示される核酸残基の鎖はヘテ
ロポリマーまたはホモポリマーのいずれであってもよ
く、好ましくはヘテロポリマーである。好ましい具体例
において、nは1と1000の間の整数である。
【0035】本発明はさらに、図6ないし8(配列番
号:2)の推定アミノ酸配列を有するポリペプチドのフ
ラグメント、アナログおよび誘導体をコードする、本明
細書で前記したポリヌクレオチドの変種に関する。ポリ
ヌクレオチドの変種は、天然の対立遺伝子変種などの天
然の変種であってもよく、または自然に発生することが
知られていない変種であってもよい。このようなポリヌ
クレオチドの非天然変種は、ポリヌクレオチド、細胞ま
たは生物に適用される方法を含め、突然変異誘発技術に
より作ることができる。
【0036】この点における変種には、ヌクレオチド置
換、欠失または付加により前記のポリヌクレオチドとは
異なる変種がある。置換は1またはそれ以上のヌクレオ
チドに起こる。変種はコーディングもしくは非コーディ
ング領域またはその両方において変化していてもよい。
コーディング領域における変化が同類または非同類アミ
ノ酸置換、欠損または付加を生成するかもしれない。こ
の点に関する本発明の特に好ましい具体例には、図6な
いし8(配列番号:2)に示すスタフィロコッカス・ト
ポイソメラーゼIのアミノ酸配列を有するポリペプチド
をコードするポリヌクレオチド;それらの変種、アナロ
グ、誘導体およびフラグメントがある。
【0037】図6ないし8(配列番号:2)のスタフィ
ロコッカス・トポイソメラーゼIポリペプチドで、その
うち、数個、少しの、5〜10、1〜5、1〜3、2、
1または0個のアミノ酸残基がいずれかの組み合わせで
置換、欠失または付加されているアミノ酸配列を有す
る、トポイソメラーゼI変種、アナログ、誘導体および
フラグメント、ならびにそのフラグメントの変種、アナ
ログおよび誘導体をコードするポリヌクレオチドが、さ
らに特に好ましい。中でもとりわけ好ましいものは、サ
イレント置換、付加および欠失であり、トポイソメラー
ゼIの特性および活性を変えないものである。また、こ
の点に関してとりわけ好ましいものは、同類置換であ
る。最も好ましいものは、置換していない、図6ないし
8(配列番号:2)のアミノ酸配列を有するポリペプチ
ドをコードするポリヌクレオチドである。本発明のさら
に好ましい態様は、図6ないし8(配列番号:2)に示
すアミノ酸配列を有するトポイソメラーゼIポリペプチ
ドをコードするポリヌクレオチドに対して少なくとも7
0%同一のポリヌクレオチド、およびかかるポリヌクレ
オチドに相補的なポリヌクレオチドである。また、寄託
クローンのスタフィロコッカス・アウレウスDNAのト
ポイソメラーゼIポリペプチドをコードするポリヌクレ
オチドに対して少なくとも80%同一である領域を有す
るポリヌクレオチド、およびそれらに相補的なポリヌク
レオチドが最も非常に好ましい。この点において、その
同じものに対して少なくとも90%の同一性を有するポ
リヌクレオチドがとりわけ好ましく、中でも少なくとも
95%の同一性を有するものが特に好ましい。さらに
は、少なくとも95%の同一性を有するものの中でも少
なくとも97%であるのがより好ましく、その中でも少
なくとも98%および少なくとも99%であるのが特に
好ましく、さらに少なくとも99%であるのがより好ま
しい。
【0038】この点に関してとりわけ好ましい具体例
は、さらには、図1ないし5(配列番号:1)のDNA
によりコードされる成熟ポリペプチドと実質的に同一の
生物学的機能または活性を保持するポリペプチドをコー
ドするポリヌクレオチドである。本発明はさらに本明細
書で前記した配列にハイブリダイゼーションするポリヌ
クレオチドに関する。この点において、本発明は、特
に、ストリンジェントな条件下で本明細書で前記したポ
リヌクレオチドにハイブリダイゼーションするポリヌク
レオチドに関する。本明細書で用いる「ストリンジェン
トな条件」なる用語は、ハイブリダイゼーションが配列
間で少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%の
同一性がある場合にのみ起こることを意味する。ストリ
ンジェントなハイブリダイゼーション条件の例として
は、50%ホルムアミド、5xSSC(150mM N
aCl、15mM クエン酸三ナトリウム)、50mM
リン酸ナトリウム(pH7.6)、5xデンハーツ溶液、
10%硫酸デキストラン、および20μg/mlの変性
され剪断されたサケ精子DNAを含有する溶液中、42
℃で一晩インキュベーションし、続いて約65℃で0.
1xSSC中でハイブリダイゼーション支持体を洗浄す
るものである。ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件
は周知であり、Sambrook et al., Molecular Cloning:
A Laboratory Manual、Second Edition, Cold Spring H
arbor, N. Y.(1989)、特にその第11章に例示されてい
る。
【0039】本明細書にてさらに本発明のポリヌクレオ
チドアッセイについて論じるが、例えば、前記したよう
に本発明のポリヌクレオチドは、RNA、cDNAおよ
びゲノムDNAのハイブリダイゼーションプローブとし
て用い、トポイソメラーゼIをコードする全長cDNA
およびゲノムクローンを単離し、ならびにトポイソメラ
ーゼI遺伝子に対して高度な配列類似性を有する他の遺
伝子のcDNAおよびゲノムクローンを単離することが
できる。かかるプローブは、一般に、少なくとも15塩
基を有してなる。好ましくは、かかるプローブは少なく
とも30塩基を有し、少なくとも50塩基を有する。特
に好ましいプローブは少なくとも30塩基を有し、50
塩基以下である。例えば、トポイソメラーゼI遺伝子の
コーディング領域は、既知DNA配列を用いてオリゴヌ
クレオチドプローブを合成し、スクリーニングすること
により単離できる。ついで、本発明の遺伝子の配列に相
補的な配列を有する標識オリゴヌクレオチドを用いて、
cDNA、ゲノムDNAまたはmRNAのライブラリー
をスクリーニングし、プローブがハイブリッド形成する
ライブラリーのメンバーを決定する。
【0040】本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプ
チドは、疾患、特にヒト疾患の治療法および診断法の発
見のための研究試薬および材料として使用でき、さらに
はポリヌクレオチドアッセイに関連して本明細書でさら
に論じる。オリゴヌクレオチドであり、配列(配列番
号:1)より誘導される、本発明のポリヌクレオチド
は、本明細書において同定されたスタフィロコッカス・
アウレウス遺伝子がすべてまたは一部、感染組織にて転
写されたかどうかを決定するために、本明細書に前記し
た方法でのPCRプライマーとして使用できる。かかる
配列は感染の段階、および病因が到達した感染の型の診
断にも有用であると思われる。ポリヌクレオチドは、さ
らにアミノもしくはカルボキシル末端アミノ酸を加えた
成熟タンパク質、または成熟ポリペプチドに内在するア
ミノ酸である(例えば成熟形態が一つ以上のポリペプチ
ド鎖を有する場合)ポリペプチドをコードできる。かか
る配列は前駆体から成熟形態へのタンパク質のプロセッ
シングにおいて役割を有し、タンパク質の輸送を可能に
し、タンパク質の半減期を延長もしくは短縮し、または
とりわけアッセイもしくは生成のためのタンパク質の操
作を容易にすることができる。一般に、インビボの場
合、付加アミノ酸は、細胞酵素によりプロセッシングさ
れ、成熟タンパク質から取り除かれる。
【0041】1またはそれ以上のプロ配列と融合したポ
リペプチドの成熟形態を有する前駆タンパク質は、ポリ
ペプチドの不活性形態であってもよい。プロ配列が除去
されると、このような不活性前駆体が一般に活性化され
る。プロ配列のいくつかまたは全ては、活性化の前に除
去してもよい。一般に、このような前駆体はプロタンパ
ク質と称される。要するに、本発明のポリヌクレオチド
は成熟タンパク質、リーダー配列を加えた成熟タンパク
質(プレタンパク質と称することもできる)、プレタン
パク質のリーダー配列ではない1またはそれ以上のプロ
配列を有する成熟タンパク質の前駆体、またはリーダー
配列および1またはそれ以上のポリペプチドの活性およ
び成熟形態を生じるプロセッシング工程で除去されるプ
ロ配列を有するプロタンパク質の前駆体であるプレプロ
タンパク質をコードできる。
【0042】寄託材料 スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29は、ナシ
ョナル・コレクション・オブ・インダストリアル・アン
ド・マリン・バクテリア・リミテッド(NCIMB)、
アバディーン、スコットランドに1995年9月11日に
寄託され、NCIMB番号40771を付された。寄託
は、特許手続き上の微生物寄託の国際承認に関するブダ
ペスト条約の条件下で為されている。特許が発行される
と何らの制限または条件もなく、最終的には分譲され
る。寄託は当業者の便宜のためにのみ提供され、35
U.S.C.112条のもとに要求されるような、寄託
が実施可能要件であることを承認するものではない。寄
託材料に含まれるポリヌクレオチドの配列、ならびにそ
れによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列は、
本明細書の配列の記載と矛盾があった場合に調節するも
のである。寄託材料を製造、使用または販売するために
はライセンスが必要であるが、そのようなライセンスは
ここで付与されるものではない。
【0043】ポリペプチド 本発明はさらには図6ないし8(配列番号:2)の推定
アミノ酸配列を有する細菌性トポイソメラーゼIポリペ
プチドに関する。本発明はまたこれらのポリペプチドの
フラグメント、アナログおよび誘導体にも関する。「フ
ラグメント」、「誘導体」および「アナログ」なる用語
は、図6ないし8(配列番号:2)のポリペプチドを称
していう場合、かかるポリペプチドと本質的に同一の生
物学的機能または活性を保持するポリペプチドを意味す
る。元のトポイソメラーゼIの少なくとも90%の活性
を保持するフラグメント、誘導体およびアナログが好ま
しい。元のトポイソメラーゼIの少なくとも95%の活
性を保持するフラグメント、誘導体およびアナログが好
ましい。従って、アナログは、プロタンパク質部分を切
断して活性成熟ポリペプチドを生成して活性化できるプ
ロタンパク質を包含する。本発明のポリペプチドは組換
えポリペプチド、天然ポリペプチドまたは合成ポリペプ
チドであってもよい。ある種の好ましい具体例では、こ
れは組換えポリペプチドである。
【0044】図6ないし8(配列番号:2)のポリペプ
チドのフラグメント、誘導体もしくはアナログは、
(i)1またはそれ以上のアミノ酸残基が同類または非
同類アミノ酸残基(好ましくは同類アミノ酸残基)によ
り置換されたもので、かかる置換アミノ酸残基は遺伝暗
号によりコードされたものであってもなくてもよい、ま
たは(ii)1またはそれ以上のアミノ酸残基が置換基
を含むもの、または(iii)成熟ポリペプチドが別の
化合物、例えばポリペプチドの半減期を伸ばす化合物
(例えばポリエチレングリコール)と融合したもの、ま
たは(iv)付加アミノ酸がリーダーもしくは分泌配
列、または成熟ポリペプチドもしくはプロタンパク質配
列の精製に用いられる配列などの成熟ポリペプチドと融
合したものでよい。かかるフラグメント、誘導体および
アナログは本明細書の教示より当業者の範疇であると考
えられる。
【0045】本発明はまた、式: X−(R1n−(R2)−(R3n−Y 式中、アミノ末端で、Xは水素であり、カルボキシル末
端で、Yは水素または金属であり、R1とR3はいずれか
のアミノ酸残基であり、nは1と1000の間の整数で
あり、R2は本発明のアミノ酸配列、特に配列番号:2
のポリペプチドである。式中、前記したR2はそのアミ
ノ末端残基が左側で、R1にペプチド結合を介して共有
結合し、そのカルボキシ末端残基が右側で、R3にペプ
チド結合を介して共有結合している。Rが1よりも大き
い場合、R基で示されるアミノ酸残基の鎖はヘテロポリ
マーまたはホモポリマーのいずれであってもよく、好ま
しくはヘテロポリマーである。
【0046】この点において、本発明の特に好ましい具
体例には、図6ないし8(配列番号:2)のスタフィロ
コッカス・トポイソメラーゼIのアミノ酸配列を有する
ポリペプチド、そのフラグメント、アナログおよび誘導
体、およびそのフラグメントの変種、アナログおよび誘
導体がある。好ましい変種には、同種アミノ酸置換によ
り対照と異なる変種がある。かかる置換は、ポリペプチ
ドの所定のアミノ酸を特性の類似した別のアミノ酸で置
換したものである。典型的には、同類置換として認めら
れるのは、脂肪族アミノ酸Ala、Val、Leuおよ
びIle間での相互の置き換え;水酸基SerおよびT
hrの交換、酸性基AspおよびGluの取り替え、ア
ミド基AsnおよびGln間での置換、塩基性基Lys
およびArgの取り替えおよび芳香性基Phe、Tyr
間での置き換えである。
【0047】この点に関するさらに好ましいのは、数
個、少しの、5〜10、1〜5、1〜3、2、1または
0個のアミノ酸残基をいずれか組み合わせて置換、欠失
または付加した、図6ないし8(配列番号:2)のトポ
イソメラーゼIポリペプチドのアミノ酸配列を有する、
変種、アナログ、誘導体およびフラグメント、ならびに
そのフラグメントの変種、アナログおよび誘導体であ
る。これらの中でもとりわけ好ましいのは、トポイソメ
ラーゼIの特性および活性を変化させないサイレント置
換、付加および欠失である。またこの点において特に好
ましいのは、同類置換である。最も好ましいのは、置換
していない図6ないし8(配列番号:2)のアミノ酸配
列を有するポリペプチドである。本発明のポリペプチド
およびポリヌクレオチドは単離形態で提供されるのが好
ましく、均質になるまで精製するのが好ましい。
【0048】本発明のポリペプチドは、図6ないし8
(配列番号:2)のポリペプチド(詳細には成熟ポリペ
プチド)、ならびに図6ないし8(配列番号:2)のポ
リペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有する
ポリペプチド、さらに好ましくは図6ないし8(配列番
号:2)のポリペプチドに対して少なくとも90%の類
似性(さらに好ましくは少なくとも90%の同一性)、
さらに好ましくは少なくとも95%の類似性を有するポ
リペプチド、なおさらに好ましくは図6ないし8(配列
番号:2)のポリペプチドに対して少なくとも95%の
同一性を有するポリペプチドを包含し、また一般に少な
くとも30個の連続アミノ酸、さらに好ましくは少なく
とも50個の連続アミノ酸を含むようなポリペプチド部
分を有する、かかるポリペプチド部分も包含する。本発
明のポリペプチドのフラグメントまたは部分は、ペプチ
ド合成により対応する完全長のポリペプチドを製造する
のに用いることができる;従って、該フラグメントは完
全長のポリペプチドを製造するための中間体として用い
ることができる。本発明のポリヌクレオチドのフラグメ
ントまたは部分を用いて本発明の完全長のポリヌクレオ
チドを合成することができる。
【0049】フラグメント また本発明のこの態様の好ましい具体例には、トポイソ
メラーゼIのフラグメント、特に図6ないし8(配列番
号:2)に示すアミノ酸を有するトポイソメラーゼIの
フラグメント、および図6ないし8(配列番号:2)の
トポイソメラーゼIの変種および誘導体のフラグメント
を有してなるポリペプチドがある。この点において、フ
ラグメントは前記のトポイソメラーゼIポリペプチドお
よびその変種または誘導体のアミノ酸配列が、全てでは
なく一部に対して全く同一であるアミノ酸配列を有する
ポリペプチドである。
【0050】かかるフラグメントは「自立している」、
すなわち他のアミノ酸またはポリペプチドの一部ではな
いか、もしくはそれに融合したものか、または一部もし
くは領域を形成するより大きなポリペプチド内に含まれ
ていてもよい。より大きなポリペプチド内に含まれる場
合、本明細書で論じるフラグメントは単一の連続した領
域を形成するのが最も好ましい。しかしながら、フラグ
メントは単一の、より大きなポリペプチド内に含まれて
もよい。例えば、ある好ましい具体例は、トポイソメラ
ーゼIフラグメントのアミノ末端に融合した異型のプレ
およびプロポリペプチド領域、および該フラグメントの
カルボキシル末端に融合した付加領域を有し、宿主中に
発現するように設計した前駆ポリペプチド内に含まれる
本発明のトポイソメラーゼIポリペプチドのフラグメン
トに関する。従って、フラグメントは、本明細書の意図
する意味の一つの態様において、トポイソメラーゼI由
来の融合ポリペプチドまたは融合タンパク質の一つのま
たは複数の部分を意味する。
【0051】本発明のポリペプチドフラグメントの代表
例として、例えば、約5〜15、10〜20、15〜4
0、30〜55、41〜75、41〜80、41〜9
0、50〜100、75〜100、90〜115、10
0〜125および110〜140、120〜150、2
00〜300,1〜175または1〜600のアミノ酸
の長さを有するポリヌクレオチドフラグメントが挙げら
れる。言及しうる本発明のポリヌクレオチドフラグメン
トの特定の例として、アミノ酸数1〜173、1〜57
4および193〜451が挙げられる。これに鑑み、
「約」は特に言及した範囲、およびどちらかの末端また
は両方の末端で数個、少しの、5、4、3、2または1
個のアミノ酸が多いまたは少ない範囲を包含する。
【0052】本発明の特に好ましいフラグメントには、
トポイソメラーゼIの切断突然変異がある。切断突然変
異体は、アミノ末端を含む残基の一連の残基(すなわ
ち、連続領域、一部または部分)もしくはカルボキシル
末端を含む連続した一連の残基の欠失、または二重切断
突然変異のように一つはアミノ末端を含み、一つはカル
ボキシル末端を含む二つの連続した一連の残基の欠失を
除けば、図6ないし8(配列番号:2)のアミノ酸配列
を有するトポイソメラーゼIポリペプチド、またはその
変種もしくは誘導体を包含する。前記した大きさの範囲
のフラグメントもまた切断フラグメントの好ましい具体
例であり、一般に、フラグメントの中でも特に好まし
い。宿主細胞における本発明のポリヌクレオチドの減成
形態もまた好ましい。
【0053】また本発明のこの態様にて、トポイソメラ
ーゼIの構造的または機能的属性により特徴づけられる
フラグメントも好ましい。この点において本発明の好ま
しい具体例は、トポイソメラーゼIのアルファーヘリッ
クスおよびアルファーヘリックス形成領域(「アルファ
ー領域」)、ベータシートおよびベータシート形成領域
(「ベータ領域」)、ターンおよびターン形成領域
(「ターン領域」)、コイルおよびコイル形成領域
(「コイル領域」)、親水領域、疎水領域、アルファー
両親媒領域、ベータ両親媒領域、可変領域、表面形成領
域および高抗原性指標領域からなるフラグメントを包含
する。
【0054】さらに好ましい領域は、トポイソメラーゼ
Iの活性を媒介する領域である。この点において、類似
活性もしくは改善された活性のある、または望ましくな
い活性を減じたフラグメントを含め、トポイソメラーゼ
Iの化学的、生物学的またはその他の活性を有するフラ
グメントが最も好ましい。慣用的に、周知方法にてフラ
グメントを生成し、ついで後記するような常法にてフラ
グメントの活性を天然のトポイソメラーゼIと比較す
る。この点において、配列もしくは位置または両方にお
いて、バシラス・サチリス・トポイソメラーゼIおよび
イー・コリトポイソメラーゼIを包含する、図6ないし
8(配列番号:2)に示す関連ポリペプチドなどの関連
ポリペプチドの活性な領域に対して相同である領域を有
するフラグメントが非常に好ましい。この点に関して、
特に好ましいフラグメントには、本前記した切断突然変
異体がある。さらに好ましいポリヌクレオチドフラグメ
ントは、動物特にヒトにおいて抗原的または免疫原的で
あるフラグメントである。本発明はまたとりわけ前記の
フラグメントをコードするポリヌクレオチド、そのフラ
グメントをコードするポリヌクレオチドにハイブリダイ
ゼーションするポリヌクレオチド、特にストリンジェン
トな条件下でハイブリダイゼーションするポリヌクレオ
チド、およびそのフラグメントをコードするポリヌクレ
オチドを増幅するためのPCRプライマーなどのポリヌ
クレオチドに関する。この点において、好ましいポリヌ
クレオチドは、前記するような、好ましいフラグメント
に対応するポリヌクレオチドである。
【0055】ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、ポリヌクレオチドまたは本発明のポリヌ
クレオチドを有してなるベクター、本発明のベクターで
遺伝子操作される宿主細胞および組換え技術による本発
明のポリペプチドの製造にも関する。宿主細胞は、遺伝
子操作して、ポリヌクレオチドを組み込み、本発明のポ
リペプチドを発現することができる。ポリヌクレオチド
の宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムトランスフェ
クション、DEAE−デキストラン媒介トランスフェク
ション、マイクロインジェクション、カチオン性脂質媒
介トランスフェクション、トランスポレーション、形質
導入、スクレイプ・負荷、バリスティック導入、感染ま
たは他の方法により行うことができる。かかる方法は多
くの標準的実験室マニュアル、例えばDavisら、Basic M
ethods in Molecular Biology,(1986)およびSambroo
kら、Molecular Cloning;A Laboratory Manual、第2
版;コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・
プレス、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨー
ク(1989)に記載されている。
【0056】従来の方法で、宿主細胞内のポリヌクレオ
チド構築物を用いて、組換え配列によりコードされる遺
伝子産物を製造することができる。また、本発明のポリ
ペプチドは従来のペプチド合成により合成的に製造でき
る。成熟タンパク質は、哺乳動物細胞、酵母、細菌また
は他の細胞中、適当なプロモーターの制御下で発現され
得る。無細胞翻訳系を用いて、本発明のDNA構築物に
由来するRNAを用いてかかるタンパク質を製造するこ
ともできる。原核および真核生物宿主を用いる適当なク
ローニングおよび発現ベクターは、Sambrookら、Molecu
lar Cloning :A Laboratory Manual,第2版、コール
ド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス、コ
ールド・スプリング・ハーバー、ニューヨーク(1989)
に記載されている。
【0057】本発明のこの態様によれば、ベクターは、
例えば、プラスミドベクター、一本鎖または二本鎖ファ
ージベクター、一本鎖または二本鎖RNAまたはDNA
ウイルスベクターであってもよい。プラスミドは、一般
に、当業者に馴染みの標準的命名法に従って、小文字p
を前に、および/または大文字および数字が続くように
デザインされている。本明細書に記載の出発プラスミド
は、市販されているか、汎用されているか、または周知
の汎用的操作を用いることにより利用可能なプラスミド
より構築することができる。本発明に従って用いること
のできる、多くのプラスミドおよび他のクローニングお
よび発現ベクターが周知であり、当業者であれば容易に
利用することもできる。
【0058】ある点において中でも好ましいベクター
は、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチの発現
のためのベクターである。一般に、かかるべクターは、
発現すべきポリヌクレオチドに機能的に連結した、宿主
における発現に有効なシス作用調節領域を有してなる。
適当なトランス作用因子は宿主により供給されるか、補
足ベクターにより供給されるか、または宿主への導入時
にベクター自身により供給されるかのいずれかである。
この点におけるある好ましい具体例では、ベクターは特
異的発現を提供する。かかる特異的発現は、誘導可能な
発現であるか、もしくはある型の細胞でのみ発現する
か、または誘導可能かつ細胞特異性の両方での発現であ
ってもよい。誘導可能なベクターのうち、特に好ましい
ベクターは、温度および栄養添加物などの操作が容易で
ある環境因子により発現を誘導できるベクターである。
本発明のこの態様に対して適当な種々ベクターは、原核
および真核宿主で用いられる構成および誘導可能な発現
ベクターを含め、当業者に周知であり、慣用されてい
る。
【0059】非常に多くの種類の発現ベクターを用い
て、本発明のポリペプチドを発現できる。かかるベクタ
ーには、とりわけ染色体、エピソームおよびウイルス由
来のベクター、例えば細菌プラスミド由来、バクテリオ
ファージ由来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由
来、挿入エレメント由来、酵母染色体エレメント由来、
例えばバキュロウイルス、SV40などのパーボ(papo
va)ウイルス、ワクシナウイルス、アデノウイルス、鶏
痘ウイルス、擬狂犬病ウイルスおよびレトロウイルス等
のウイルス由来のベクター、ならびにその組み合わせに
由来するベクター、例えばプラスミドおよびバクテリオ
ファージ遺伝的エレメント由来のベクター、例えばコス
ミドおよびファージミド(phagemids)等があり、全て
本発明のこの態様に準じた発現に用いることができる。
一般に、宿主にてポリペプチドを発現するためにポリヌ
クレオチドを保持、伸長または発現するのに適したいず
れのベクターも、この点における発現に使用できる。
【0060】適当なDNA配列は、例えば、Sambrook
ら、Molecular Cloning;A Laboratory Manual、第2
版;コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・
プレス、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨー
ク(1989)に記載されている方法などの種々の周知かつ
慣用的技法によりベクターに挿入できる。発現ベクター
におけるDNA配列は、適当な発現調節配列(複数でも
可)、例えばmRNA転写を指示するプロモーター等に
機能的に連結する。かかるプロモーターの代表例として
は、ファージラムダPLプロモーター、イー・コリ・l
ac、trpおよびtacプロモーター、SV40初期
および後期プロモーターならびにレトロウイルスLTR
のプロモーターが挙げられるが、これに限定されない。
一般に、発現構築物は転写開始および終止部位を含み、
転写された領域では翻訳のためのリボソーム結合部位を
含む。構築物により発現される成熟転写物のコーディン
グ部分は、開始部分に翻訳開始AUG、そして翻訳され
るポリペプチドの終末部分に適当に位置する終止コドン
を含む。
【0061】加えて、構築物は、発現を制御および誘起
する調節領域を含有してもよい。一般に、多くの常套手
段によれば、かかる領域は、転写、例えばとりわけ転写
因子、レプレッサー結合部位および終止を調節すること
により機能するであろう。伸長および発現のためのベク
ターは、一般に、選別可能なマーカーおよび増幅領域、
例えば、Sambrookら、Molecular Cloning;A Laborator
y Manual、第2版;コールド・スプリング・ハーバー・
ラボラトリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバ
ー、ニューヨーク(1989)に記載されている領域を包含
する。適当な宿主の代表例は、細菌細胞、例えばストレ
プトコッカス、スタフィロコッカス、イー・コリ、スト
レプトマイセスおよびバシラス・サチリス細胞;真菌細
胞、例えば酵母細胞およびアスペルギルス細胞;昆虫細
胞、例えばドロソフィラS2およびスポドプテラSf9細
胞;動物細胞、例えばCHO、COS、HeLa、C127、3T
3、BHK、293およびボウズ(Bows)黒色腫細胞;な
らびに植物細胞を含有する。
【0062】市販されている以下のベクターを例示とし
て示す。細菌中で使用するのに好ましいベクターには、
キアゲン(Qiagen)より入手可能なpQE70、pQE
60およびpQE−9;ストラッタジーン(Stratagen
e)より入手可能なpBSベクター、ファジェスクリプ
ト(Phagescript)ベクター、ブルースクリプト(Blues
cript)ベクター、pNH8A、pNH16a、pNH
18AおよびpNH46A;ならびにファルマシア(Pha
rmacia)より入手可能なptrc99a、pKK223
−3、pKK233−3、pDR540、pRIT5;
およびpBR322(ATCC37017)等がある。真核生物ベクター
で好ましいものは、ストラッタジーンより入手可能なp
WLNEO、pSV2CAT、pOG44、pXT1お
よびpSG;ならびにファルマシアより入手可能なpS
VK3、pBPV、pMSGおよびpSVL等がある。
これらのベクターは単に多くの市販のおよび周知のベク
ターの説明のために列挙しており、本発明のこの態様に
より使用するために、当業者に入手可能なベクターであ
る。宿主にて本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプ
チドを、例えば、導入、保持、伸長または発現するのに
適した他のプラスミドまたはベクターが、本発明のこの
態様において使用できることは理解されよう。
【0063】制限部位または候補プロモーター(candid
ate promoter)フラグメント、すなわちプロモーターを
有していてもよいフラグメントを導入するための部位の
下流に、プロモーター領域を欠いたリポーター転写ユニ
ット、例えばクロラムフェニコールアセチルトランスフ
ェラーゼ(「CAT」)転写ユニットを含有するベクタ
ーを用いて、いずれか望ましい遺伝子からプロモーター
領域を選択することができる。周知の様に、プロモター
含有フラグメントをcat遺伝子の上流の制限部位でベ
クターに導入すると、CAT活性の産生を引き起こし、
標準的なCATアッセイにより検出できる。この目的に
適するベクター、pKK232-8およびpCM7などは周知であ
り、容易に入手可能である。このように本発明のポリヌ
クレオチドを発現するためのプロモーターには、周知で
容易に入手できるプロモーターのみならず、リポーター
遺伝子を用いて前記の技術により容易に得ることができ
るプロモーターもある。
【0064】本発明によるポリヌクレオチドおよびポリ
ペプチドの発現に適した公知の原核生物プロモーターに
は、イー・コリlacIおよびlacZならびにプロモ
ーター、T3およびT7プロモーター、gptプロモー
ター、ラムダPR、PLプロモーターおよびtrpプロ
モーターがある。この点において適当な公知の真核生物
プロモーターには、CMV即時型プロモーター、HSV
チミジンキナーゼプロモーター、初期および後期SV4
0プロモーター、レトロウイルスLTRのプロモータ
ー、例えばラウス肉腫ウイルス(”RSV”)のプロモ
ーターならびにメタロチオネインプロモーター例えばマ
ウスメタロチオネイン−Iプロモーターがある。組換え
発現ベクターは、例えば、複製の起源、好ましくは下流
の構造配列の転写を指示するための高発現遺伝子に由来
のプロモーターおよびベクターへの暴露後の細胞を含有
するベクターの単離を可能とするための選択可能なマー
カーを含む。
【0065】本発明のポリペプチドの異種性の構造配列
をコードする本発明のポリヌクレオチドは、一般に標準
法を用いてベクターに挿入し、発現用プロモーターに機
能的に連結する。ポリヌクレオチドを、転写開始部位が
リボソーム結合部位に対して適宜5’にあるように位置
させる。リボソーム結合部位は、発現すべきポリペプチ
ドの翻訳を開始するAUGの5’にある。一般に、開始
コドン、通常AUGで始まり、リボソーム結合部位およ
び開始AUGの間にある、オープンリーディングフレー
ムは他にない。また、一般に、ポリペプチドの末端に翻
訳停止コドンがあり、真核生物宿主で用いられる構築物
には、ポリアデニル化シグナルがある。転写領域の3’
末端に適宜配置される転写終止シグナルはまた、ポリヌ
クレオチド構築物に含まれていてもよい。
【0066】翻訳タンパク質を、小胞体内腔、周辺腔ま
たは細胞外環境へ分泌するために、適当な分泌シグナル
を発現するポリペプチドに組み込むことができる。これ
らのシグナルはポリペプチドに対して内在性であっても
よく、または異種シグナルであってもよい。ポリペプチ
ドは、修飾された形態、例えば融合タンパク質の形態で
発現してもよく、分泌シグナルのみならず付加的な異種
機能領域を有していてもよい。このように、例えば付加
アミノ酸、特に荷電アミノ酸の領域は、ポリペプチドの
N−またはC−末端に付加され、精製中またはその後の
操作および貯蔵中の、宿主細胞内での安定性および持続
性を改善する。また、精製を容易にするために、ポリペ
プチドに領域を付加することもできる。かかる領域はポ
リペプチドの最終的な調製の前に除去できる。ペプチド
部分をポリペプチドに付加し、とりわけ、分泌または放
出を誘起し、安定性を改善するかまたは精製を容易にす
るのは、当該分野でよくあることであり、慣用される技
術である。好ましい融合タンパク質は、ポリペプチドを
可溶化または精製するのに有用な免疫グロブリンに由来
する異種領域を有してなる。例えばEP−A−0464
533(カナダ国、対応特許2045869)は、免
疫グロブリン分子の定常領域の種々の部分と、別のタン
パク質またはその一部とからなる融合タンパク質を開示
する。薬物の開発において、例えば、タンパク質を、高
処理能力スクリーニングアッセイの目的で抗体のFc部
分と融合させ、アンタゴニストを同定することができ
る。D.Bennettら、Journal of Molecular Recognitio
n,8:52-58(1995)およびK.Johansonら、The Journal
of Biological Chemistry,270(16):9459-9471(19
95)を参照のこと。
【0067】ついで、典型的には、細胞を遠心分離によ
り収穫し、物理的または化学的手段により破壊し、得ら
れた粗抽出物をさらに精製するために保持する。タンパ
ク質の発現に用いた微生物細胞は、凍結−融解サイク
ル、ソニケーション、機械的破壊または細胞溶解物質の
使用を含め、従来の方法により破壊でき、かかる方法は
当業者に周知である。
【0068】哺乳動物発現ベクターは、複製起点、適当
なプロモーターおよびエンハンサーを有していてもよ
く、さらにいずれかの必須リボソーム結合部位、ポリア
デニル化部位、スプライス供与部位および受容部位、転
写終止配列および発現に必要な5’隣接非転写配列を有
してしてなる。この点におけるある好ましい具体例で
は、SV40スプライス部位およびSV40ポリアデニ
ル化部位由来のDNA配列は、これらの型の必要とされ
る非転写遺伝的エレメントに用いられる。トポイソメラ
ーゼIポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたはエタノ
ール沈殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマ
トグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、
疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティーク
ロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグ
ラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含む、周
知の方法により、組換え細胞培養物から回収かつ精製で
きる。最も好ましくは、高性能液体クロマトグラフィー
(「HPLC」)を精製に用いる。ポリペプチドが単離
および/または精製中に変性する場合、再び活性な立体
配座にするために、タンパク質を再生するための周知の
技術を用いることができる。
【0069】本発明のポリペプチドは、天然に精製され
た産物、化学合成法の産物および組換え技法により原核
または真核生物宿主、例えば細菌、酵母、高等植物、昆
虫および哺乳動物細胞から製造した産物を包含する。組
換え産生法において用いる宿主に応じて、本発明のポリ
ペプチドはグリコシル化されてもいてもまたはされてい
なくてもよい。加えて、本発明のポリペプチドはまた、
ある場合は宿主媒介工程の結果として、開始修飾メチオ
ニン残基をも含んでいてもよい。トポイソメラーゼIポ
リヌクレオチドおよびポリペプチドは、本発明に従って
種々の用途、特にトポイソメラーゼIの化学的および生
物学的特性を利用する用途に使用することができる。さ
らなる用途は、細胞、組織および生物の障害の診断およ
び治療に関する。本発明のこれらの態様を、以下におい
てさらに説明する。
【0070】ポリヌクレオチドアッセイ 本発明はまた、例えば診断用試薬として相補的ポリヌク
レオチドを検出するためのトポイソメラーゼIポリヌク
レオチドの使用にも関する。真核生物、特に哺乳動物、
特にヒトにおいて細菌性トポイソメラーゼIを検出する
ことにより、疾患の診断に加え、診断を限定し、または
診断を可能とする診断方法が得られる。トポイソメラー
ゼI産生細菌に感染した真核生物(本明細書において
「個体」とも称する)、特に哺乳動物、特にヒトを、種
々の技術により、DNAまたはRNAレベルで検出でき
る。診断用の核酸は個体の細胞および組織、例えば骨、
血液、筋肉、軟骨および皮膚から入手できる。組織生検
および剖検素材もまた、診断アッセイに用いるための個
体由来のサンプルとして好ましい。細菌性DNAは検出
に直接使用してもよく、または分析前にPCRを用いて
酵素的に増幅してもよい。PCR(Saikiら、Nature 32
4:163-166(1986))。RNAまたはcDNAもまた同
様に用いることができる。一例として、トポイソメラー
ゼIをコードする核酸に相補的なPCRプライマーを用
いて、トポイソメラーゼIの存在および発現を同定およ
び分析できる。PCRを用いて、真核生物、特に哺乳動
物、特にヒトに存在する原核生物の株を、原核生物遺伝
子の遺伝子型の分析により特徴づけできる。例えば、対
照配列の遺伝子型との比較における、増幅産生の大きさ
の変化により欠失および挿入を検出できる。本発明の診
断方法にて特に有用なポリヌクレオチドは、配列番号:
3、4、5、6、7、11、12および13からなる群
より選択されるプローブを包含する。点突然変異は増幅
したDNAを放射標識したトポイソメラーゼIRNA
に、また別法として放射標識したトポイソメラーゼIア
ンチセンス DNAにハイブリダイゼーションすること
により同定できる。完全に対合する配列は、RNase
A消化により、または融解温度の差異により、誤対合二
重らせんから区別できる。
【0071】対照遺伝子および突然変異を有する遺伝子
間の配列の違いはまた、直接的なDNA配列決定により
明らかにすることもできる。加えて、クローン化DNA
セグメントを特異的DNAセグメントを検出するための
プローブとして用いることができる。かかる方法の感度
は、PCRまたは別の増幅法を適宜使用することによ
り、非常に増強させることができる。例えば、配列決定
プライマーを二本鎖PCR生成物または修飾PCRによ
り生じた一本鎖鋳型分子と共に用いる。配列決定は、放
射標識したヌクレオチドを用いる従来の方法により、ま
たは蛍光タグを用いる自動配列決定法により行うことが
できる。DNA配列の差異に基づく細菌の種々の株の遺
伝的タイピングは、変性剤を含むまたは含まないゲル中
のDNAフラグメントの電気泳動度の変化を検出するこ
とにより達成できる。小型の配列の欠失および挿入は高
分析能ゲル電気泳動により可視化できる。種々の配列の
DNAフラグメントは、その個々の融解または部分的融
解温度によって、種々のDNAフラグメントの移動度が
ゲル中の異なる位置で遅れるとする、変性ホルムアミド
勾配ゲル上にて区別できる(例えばMeyersら、Scienc
e,230:1242(1985)参照)。
【0072】特異的な位置での配列の変化はまた、RN
aseおよびS1保護のごときヌクレアーゼ保護アッセ
イまたは化学的切断法によって明らかにすることができ
る(例えば、Cottonら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,85:
4397-4401(1985))。このように、ハイブリダイゼー
ション、RNase保護、化学的切断、直接的DNA配
列決定または制限酵素の使用(例えば、制限フラグメン
ト長多形性(restriction fragment length polymorphi
sm「RFLP」))およびゲノムDNAのサザンブロッ
ティングなどの方法により、特異的DNA配列を検出で
きる。従来のゲル電気泳動およびDNA配列決定に加え
て、突然変異をまたインサイトウ分析(in situ analys
is)により検出できる。
【0073】本発明の遺伝子の突然変異または多形型を
有する細胞をまた、例えば、セロタイピングを可能とす
る種々の技法により、DNAレベルで検出することもで
きる。診断用の核酸は、限定されるものではないが、血
液、尿、唾液、組織生検および剖検材を含む、感染した
固体の細胞、または上記した供給源より単離または培養
した細菌から得ることもできる。細菌性DNAを直接的
に検出するのに用いてもよく、または分析前にPCR
(Saikiら、Nature 324:163-166(1986))を用いて酵
素的に増幅させてもよい。RT−PCRもまた突然変異
を検出するのに使用できる。RT−PCRを、例えば、
GeneScanなどの自動検出系と組み合わせて用いるのが
特に好ましい。RNAまたはcDNAもまた同じ目的で
PCRまたはRT−PCRに用いることができる。一例
として、トポイソメラーゼIをコードする核酸に相補的
なPCRプライマーを用いて突然変異を同定および分析
することができる。プライマーの代表例を以下の表1に
示す。例えば、欠失および挿入を、正常の遺伝子型との
比較において、増幅産生の大きさの変化により検出でき
る。点突然変異は放射標識したRNA、また別法として
放射標識したアンチセンスDNA配列に増幅したDNA
をハイブリダイゼーションすることにより同定できる。
完全に対合した配列は、RNaseA消化により、または
融解温度の差により、誤対合二重らせんと区別できる。
【0074】
【表1】 トポイソメラーゼI遺伝子における突然変異または多形型の検出に用いたプライ マー 配列番号: 5’-GGGAAATGACATTGGCAGATA-3’ 3 5’-CTTAAAATGTCTCTAGGGAATAA-3’ 4
【0075】前記のプライマーは個体由来のサンプルか
ら単離したトポイソメラーゼIcDNAの増幅に用いる
ことができる。本発明はまた、表1のプライマーの5’
および/または3’末端から1、2、3または4ヌクレ
オチドを除去したプライマーも提供する。該プライマー
を用いて個体から単離した遺伝子を増幅し、ついでその
遺伝子をDNA配列を明らかにするための種々の技法に
供してもよい。このようにして、DNA配列における突
然変異を診断できる。
【0076】ポリペプチドアッセイ 本発明はまた、正常および異常なレベルの測定を含め、
細胞および組織中のトポイソメラーゼIのレベルを検出
するための定量および診断アッセイなどの診断アッセイ
に関する。このように、例えば、正常な対照組織サンプ
ルと比較したトポイソメラーゼIタンパク質の発現を検
出するための本発明に係る診断アッセイを用いて、感染
の存在を検出することができる。宿主由来のサンプル中
の本発明のトポイソメラーゼIタンパク質などのタンパ
ク質のレベルを測定するために用いることができるアッ
セイ技法は当業者に周知である。かかるアッセイ方法
は、ラジオイムノアッセイ、競合結合アッセイ、ウエス
タンブロット分析およびELISAアッセイを包含す
る。このうちELISAが好ましい。ELISAアッセ
イではまず、トポイソメラーゼIに特異的な抗体、好ま
しくはモノクローナル抗体を調製する。加えて、モノク
ローナル抗体に結合するリポーター抗体が、一般に、調
製される。リポーター抗体は放射性、蛍光または酵素試
薬、この例においては西洋ワサビペルオキシダーゼなど
の検出可能な試薬に結合する。
【0077】抗体 ポリペプチド、そのフラグメントもしくは他の誘導体、
またはそのアナログ、またはそれらを発現する細胞は、
それらに対する抗体を生成する免疫原として用いること
ができる。本発明は、例えば、モノクローナルおよびポ
リクローナル抗体、キメラ、一本鎖およびヒト化抗体、
ならびにFabフラグメントまたはFab発現ライブラ
リーの産物を包含する。発明の配列に対応するポリペプ
チドに拮抗して得られる抗体は、ポリペプチドを、動物
に直接注射するかまたは該ポリペプチドを動物、好まし
くはヒト以外の動物に投与することにより得ることがで
きる。このようにして得られた抗体はポリペプチドその
物と結合する。この方法ではポリペプチドのフラグメン
トのみをコードする配列であっても元の全ポリペプチド
に結合する抗体の生成に用いることができる。かかる抗
体を用いて、ポリペプチドを発現する組織から該ポリペ
プチドを単離することができる。
【0078】モノクローナル抗体を調製するには、連続
的細胞系培養により産生される抗体を提供する当該分野
において知られているいずれかの技術を用いることがで
きる。例えば、Kohler,G.およびMilstein,C.,Natur
e,256:495-497(1975);Kozborら、Immunology Toda
y,4:72(1983));Coleら、Monoclonal Antibodiesa
nd Cancer Therapy,Alan R Liss,Inc.、77-96頁(198
5)に記載の方法などの種々の方法が挙げられる。一本
鎖抗体の生成のために記載された技術(米国特許第49
46778号)を適用して、本発明の免疫原性ポリペプ
チド産物に対する一本鎖抗体を産生することができる。
また、トランスジェニックマウスまたは他の哺乳動物な
どの他の生物を用いて、本発明の免疫原性ポリペプチド
産物に対するヒト化抗体を発現することができる。
【0079】別法として、ファージディスプレイ技術を
利用して、抗トポイソメラーゼI活性の保持に関してス
クリーニングしたヒト由来のリンパ球のPCR増幅した
v遺伝子のレパートリー由来の、または未処理のライブ
ラリー由来のポリペプチドに対する結合活性を有する抗
体遺伝子を選択することができる(McCafferty,J.ら、N
ature 348:552-554(1990);Marks,J.ら、Biotechnol
ogy 10:779-783(1992))。これらの抗体の親和性
は、チェーンシャフリング(chain shuffling)(Clack
son,T.ら、Nature 352:624-628(1991))により改善
することもできる。2つの抗原結合ドメインがあるなら
ば、各ドメインは、「二特異的」抗体と称される、異な
るエピトープに対して方向づけられるかもしれない。
【0080】前記の抗体を用いて、アフィニティクロマ
トグラフィーにより単離および/または精製するために
固体支持体へ抗体を結合させることにより、本発明のポ
リペプチドを発現するクローンを単離もしくは同定し、
該ポリペプチドを精製することができる。従って、とり
わけトポイソメラーゼIに対する抗体を用いて、感染、
特に細菌感染、特にスタフィロコッカス感染を阻害およ
び/または治療し、ならびに抗生物質治療の効能をモニ
ターすることができる。
【0081】ポリペプチド誘導体は,抗原的に、エピト
ープ的にまたは免疫学的に等価な誘導体を包含し、本発
明の特定の態様を成す。本明細書で用いる「抗原的に等
価な誘導体」なる用語は、本発明に従って、タンパク質
またはポリペプチドに対して誘起された場合、病原体お
よび哺乳動物宿主間での即時的な物理的相互作用を妨げ
るある種の抗体により特異的に認識されるであろうポリ
ペプチドまたはそれの同等物を包含する。本明細書で用
いる「免疫学的に等価な誘導体」なる用語は、脊椎動物
において抗体を誘起させるのに適した処方にて用いた場
合、抗体が病原体および哺乳動物宿主間での即時的な物
理的相互作用を妨げるように作用するペプチドまたはそ
れの同等物を包含する。
【0082】ポリペプチド、例えば抗原的または免疫学
的に等価な誘導体またはそれらの融合タンパク質は、マ
ウスまたはその他の動物、例えばラットもしくはニワト
リを免疫するための抗原として使用できる。融合タンパ
ク質はポリペプチドに安定性を付与する。抗原は、例え
ば、接合することにより、免疫原性キャリヤタンパク
質、例えばウシ血清アルブミン(BSA)またはキーホ
ール・リンペット・ヘモシアニン(keyhole limpet hae
mocyanin:KLH)に結合させることができる。別法と
して、タンパク質もしくはポリペプチド、またはそれら
の抗原的もしくは免疫学的に等価なポリペプチドの多重
コピーを含む多重抗原性ペプチドは、免疫原生を改良す
るために十分な抗原性を有しており、キャリヤーを使用
しなくてすむ。
【0083】抗体またはそれらの誘導体を修飾して、個
体における免疫原性を低下させるのが好ましい。例え
ば、個体がヒトである場合、抗体は「ヒト化」されてい
るのが最も好ましく;その場合、ハイブリドーマ由来の
抗体の相補性決定領域(複数でも可)がヒトモノクロー
ナル抗体に移されており、例えばJones,P.ら、Nature32
1:522-525(1986)またはTempestら、Biotechnology
9:266-273(1991)に記載されている。
【0084】本発明のポリヌクレオチドを遺伝的免疫に
使用する場合、好ましくは、例えばプラスミドDNAの
筋肉への直接注射(Wolffら、Hum.Mol.Genet.1:363(19
92);Manthorpeら、Hum.Gene Ther.4:419(196
3))、特異的タンパク質キャリヤを複合させたDNA
の送達(Wuら、J.Biol.Chem.264:16985(1989))、リ
ン酸カルシウムを用いるDNA共沈(Benvenisty & Res
hef、Proc.Nat'l.Acad.Sci.83:9551(1986))、種々
の形態のリポソーム中のDNA封入化(Kanedaら、Scie
nce 243:375(1989))、微粒子爆撃(Tangら、Nature
356:152(1992);Eisenbraunら、DNA Cell Biol.1
2:791(1993))およびクローン化レトロウイルスを用
いたインビボ感染(Seegerら、Proc.Nat'l.Acad.Sci. 8
1:5849(1984))などの適当な送達方法を用いる。
【0085】トポイソメラーゼI結合分子およびアッセ
イ 本発明はまた、トポイソメラーゼIに結合する結合分子
のごとき分子の同定方法をも提供する。トポイソメラー
ゼIに結合するタンパク質、例えば結合タンパク質をコ
ードする遺伝子は、当業者に公知の多くの方法、例えば
リガンドパンニングおよびFACSソーティングより同
定できる。かかる方法は多くの実験室マニュアル、例え
ばColiganら、Current Protocols in Immunology、1
(2):第5章(1991)に記載されている。例えば発現クロ
ーニングはこの目的のために用いることができる。この
目的のために、ポリアデニル化RNAをトポイソメラー
ゼIを発現する細胞から調製し、このRNAからcDN
Aライブラリーを作り、ライブラリーをプールに分割
し、プールをトポイソメラーゼIを発現しない細胞に個
々にトランスフェクトする。ついで、トランスフェクト
した細胞を標識したトポイソメラーゼIに曝露する。ト
ポイソメラーゼIは、放射性ヨウ素化または部位特異的
タンパク質キナーゼ用の認識部位の封入の標準法を包含
する種々の周知の技術により標識できる。曝露した後、
細胞を固定し、トポイソメラーゼIの結合を測定する。
これらの方法は便宜上ガラススライド上で実施する。
【0086】トポイソメラーゼI結合細胞を生成するc
DNAのプールを同定する。これらの陽性体からサブプ
ールを調製し、宿主細胞にトランスフェクトし、前記の
とおりスクリーニングする。サブプール化および再スク
リーニング法を繰り返し、結合分子などの推定される結
合分子をコードする1またはそれ以上の単一のクローン
を単離できる。別法として、標識リガンドを、結合分子
のごときそれが結合する分子を発現する細胞から調製し
た膜または膜抽出物のごとき細胞抽出物に光親和的に連
結できる。架橋した物質をポリアクリルアミドゲル電気
泳動(「PAGE」)により分離し、X線フィルムに曝
露する。リガンド結合を含有する標識複合体を切除し、
ペプチドフラグメントに分解し、タンパク質マイクロシ
ークエンシングに供することができる。マイクロシーク
エンシングにより得られたアミノ酸配列を用いて、推定
される結合分子をコードする遺伝子を同定する、cDN
Aライブラリーをスクリーニングする独特なまたは同義
性オリゴヌクレオチドプローブを設計することができ
る。本発明のポリペプチドはまた、細胞中、または無細
胞調製物中の、トポイソメラーゼI結合分子、例えば結
合分子のトポイソメラーゼI結合能力を評価するために
使用できる。本発明のポリペプチドを用いて、例えば細
胞、無細胞調製物、化学的ライブラリー、および天然の
生成物混合物中の小型分子基質とリガンドとの結合を評
価することもできる。
【0087】アンタゴニストおよびアゴニスト−アッセ
イおよび分子 前記したように、DNA密度の増加および減少は、環境
攻撃に対する細菌応答に付随している。従って、調節す
ること、すなわち、作動または拮抗することで、適当な
応答が潜在的抗生物質効果をもたらしうる。本発明はま
た、細胞上のトポイソメラーゼIの作用、例えば、スー
パーコイル化DNAなどの基質との相互作用を亢進また
は遮断する化合物を同定するための化合物のスクリーニ
ング方法をも提供する。細胞にてトポイソメラーゼIの
作用を遮断する化合物は毒として作用し、DNAとの共
有結合にてトポイソメラーゼIを安定化し、細胞成長に
おいて阻害効果をもたらす、化合物を包含する。アンタ
ゴニストはトポイソメラーゼIの天然の生物学的機能を
低下させる化合物である。アゴニストはトポイソメラー
ゼIの天然の生物学的機能を増強する化合物である。
【0088】Barrettら、Antimicrob.Agents.Chemocb
er. 34:1(1990)は、トポイソメラーゼの阻害を測定
するのに用いることのできるインビトロアッセイを報告
する。これらのアッセイは触媒アッセイと非触媒アッセ
イに分類できる。細菌性トポイソメラーゼI用の触媒ア
ッセイは、例えば、スーパーコイル化DNAの緩和を測定
することからなる。「切断複合体」アッセイとしても知
られている非触媒アッセイは、鍵となる共有反応中間体
の形成をするものである。Froelich−AmmonおよびOs
heroff J.Biol.Chem. 270:21429(1995)はトポイ
ソメラーゼ毒の非触媒アッセイの機構的原理を開示して
いる。
【0089】スーパーコイル化DNA緩和アッセイ 緩和反応の阻害剤についてスクリーニングするために、
候補の阻害剤およびトポイソメラーゼIの調製物を、M
2+または別の二価金属イオン含有の適当な緩衝液中、
スーパーコイル化DNA基質、例えば、プラスミドまた
はファージDNAと一緒にインキュベートする。反応生
成物をアガロースゲル電気泳動により分離し、臭化エチ
ジウム染色により可視化し、密度計により定量する。
【0090】DNAオリゴマー切断アッセイ 適当な切断部位、例えば22量体、GAATGAGCC
GCAACTTCGGGAT(配列番号:11)を含有
する単鎖DNAオリゴマーまたは適宜標識した誘導体を
基質として用いる。適当な標識は、使用する個々のアッ
セイに従って、オリゴの5’または3’で結合した放射
性標識または蛍光発色団である。緩衝液はMg2+または
別の二価金属イオンを含有してもよい。 Mg2+は切断
反応に必須ではないが、それを含んでいることがある種
の阻害剤の相互反応を促進するのに望ましい。反応を適
当な変性剤、例えば1%SDSまたは100mM Na
OHを添加することで停止させる。切断可能な複合体の
形成(鍵となる共有反応の中間体の安定化)は、多くの
方法により測定することができる。例えば、変性ポリア
クリルアミドゲルを用いる電気泳動を使用して、密度計
により定量することのできる5’標識化切断DNA産物
を分離する。また、3’標識化DNA産物をトポイソメ
ラーゼIとの共有結合により検定してもよい。これは、
沈殿タンパク質に伴う放射標識したDNAを測定する、
SDS/K沈殿アッセイにより、またはトポイソメラー
ゼIを抗体を用いて固定する、捕獲アッセイフォーマッ
トにより行い、結合した標識DNAの量を測定すること
ができる。
【0091】全細胞アッセイ 潜在的なアゴニストおよびアンタゴニストならびに毒の
トポイソメラーゼI様効果は、例えば、候補分子と細胞
または適当な細胞調製物との相互作用の後の遺伝子発現
における変化に感受的なリポーターステムの活性を決定
することにより測定できる。この点において有用なリポ
ーターシステムは、生成物に転換される比色標識基質、
トポイソメラーゼI活性の変化に応答するリポーター遺
伝子、および当該分野で公知の結合アッセイを包含する
が、これらに限定するものではない。
【0092】潜在的なアンタゴニストは、本発明のポリ
ペプチドに結合し、それによりその活性を阻害または消
滅させるか、またはDNAとのキー共有結合反応中間体
を安定化する、小型有機分子、ペプチド、ポリペプチド
および抗体を包含する。潜在的アンタゴニストはまた、
トポイソメラーゼI誘導活性を誘発することなく、結合
分子などの結合分子の同一の部位に結合する、密接に関
連したタンパク質または抗体などの小型有機分子、ペプ
チド、ポリペプチドであってもよく、それによりトポイ
ソメラーゼIを結合から排除してトポイソメラーゼIの
作用を妨げる。潜在的アンタゴニストは、ポリペプチド
の結合部位に結合し、結合部位を占領し、それにより結
合分子などの細胞性結合分子への結合を妨げ、正常の生
物学的活性を妨げる、小型分子を包含する。小型分子と
しては、例えば、小型有機分子、ペプチドまたはペプチ
ド様分子を包含するが、これらに限定するものではな
い。
【0093】その他の潜在的なアンタゴニストはアンチ
センス分子を包含する。アンチセンス技術を用いて、ア
ンチセンスDNAもしくはRNAにより、または二重も
しくは三重らせん形成により遺伝子発現を調節すること
ができる。アンチセンス技術については、例えばOkano,
J.、Neurochem.56:560(1991);Oligodeoxynucleoti
des as Antisense Inhibitors of Gene Expression,C
RCプレス、ボッカ・ラートン、フロリダ(1988)に記
載されている。三重らせん形成については、例えばLee
ら、Nucleic Acids Research 6:3073(1979);Cooney
ら、Science 241:456(1988);およびDervanら、Scie
nce 251:1360(1991)に記載されている。この方法
は、ポリヌクレオチドの相補的DNAまたはRNAへの
結合に基づいている。例えば、本発明の成熟ポリペプチ
ドをコードするポリヌクレオチドの5‘コーディング部
分を用いて、約10〜40塩基対の長さのアンチセンス
RNAオリゴヌクレオチドを設計することができる。D
NAオリゴヌクレオチドは、転写に関与する遺伝子の領
域に相補的であり、それによりトポイソメラーゼIの転
写および生成を妨げるように設計する。アンチセンスR
NAオリゴヌクレオチドはインビボでmRNAにハイブ
リダイズし、mRNA分子のトポイソメラーゼIポリペ
プチドへの翻訳を遮断する。前記のオリゴヌクレオチド
はまた、細胞に送達され、アンチセンスRNAまたはD
NAをインビボで発現し、トポイソメラーゼIの生成を
阻害することもできる。
【0094】好ましい潜在的アンタゴニストは、本明細
書で提供する各々のDNA配列が、抗細菌化合物の発見
および開発に用いられる化合物およびその誘導体を包含
する。発現でコードされたタンパク質は、抗菌剤のスク
リーニングのための標的として用いることができる。加
えて、コードされたタンパク質またはShine-Delgarnoの
アミノ末端領域をコードするDNA配列または他の個々
のmRNAの翻訳容易化配列を用いて、目的のコーディ
ング配列の発現を調節するアンチセンス配列を構築する
ことがきる。本発明のアンタゴニストおよびアゴニスト
は、例えば以下に記載するような、医薬上許容できる担
体と共に組成物として用いることができる。このアンタ
ゴニストおよびアゴニストを用いて、スタフィロコッカ
ス感染を阻害することができる。
【0095】ワクチン 本発明の別の態様は、個体、特に哺乳動物における免疫
学的応答を誘起する方法であって、抗体を生成するのに
適当なトポイソメラーゼI、またはその抗原性フラグメ
ントもしくは変種を個体に接種し、該個体を感染、特に
細菌感染、とりわけスタフィロコッカス感染から保護す
ることからなる方法に関する。本発明のまた別の態様
は、個体にて免疫学的応答を誘起する方法であって、遺
伝子治療により免疫学的応答を誘発させるためにトポイ
ソメラーゼIまたはそのフラグメントもしくは変種をイ
ンビボで発現させるのにトポイソメラーゼIまたはその
フラグメントもしくは変種をコードする遺伝子を送達
し、抗体を生成し、該個体を疾患から保護する方法に関
する。
【0096】本発明のさらなる態様は、免疫学的応答を
宿主内に誘起できる、または誘起した宿主に導入した場
合、そのような宿主中でトポイソメラーゼIまたはそれ
によりコードされるタンパク質に対する免疫学的応答を
誘起する免疫学的組成物であって、該トポイソメラーゼ
Iの抗原をコードし、発現するDNAまたはそれにより
コードされるタンパク質を含んでなる、組換えトポイソ
メラーゼIまたはそれによりコードされるタンパク質を
有してなる組成物に関する。トポイソメラーゼIまたは
そのフラグメントは、それ自身は抗体を産生しないが、
第1のタンパク質を安定化し、免疫原性があり防御特性
を有する融合タンパク質を形成することができる補タン
パク質(co-protein)と融合できる。このように融合し
た組換えタンパク質は、好ましくはさらに抗原性補タン
パク質、例えばグルタチオン−S−トランスフェラーゼ
(GST)またはベーターガラクトシダーゼ、タンパク
質を可溶化し、その生成および精製を容易にする比較的
大きな補タンパク質を有してなる。さらには、補タンパ
ク質は、免疫系の汎用刺激を提供するという意味で、ア
ジュバントとして作用し得る。補タンパク質は第1のタ
ンパク質のアミノまたはカルボキシル末端のいずれに結
合してもよい。
【0097】本発明はまた、免疫原性組換えタンパク質
と、適当な担体とからなるワクチン処方を包含する。タ
ンパク質は胃で分解するので、例えば、皮下、筋肉内、
静脈内または皮膚内投与を含め、非経口的に投与するの
が好ましい。非経口投与に適した処方は、抗酸化剤、緩
衝液、静菌剤およびその処方を個体の体液、好ましくは
血液と等張にする溶質を含有してもよい水性または非水
性滅菌注射液;および懸濁化剤または増粘剤を含有して
いてもよい水性または非水性滅菌懸濁液を包含する。処
方は単位投与または複数回投与用容器、例えば密封した
アンプルおよびバイアルに入れてよく、使用直前に滅菌
液体担体を添加するだけでよい凍結乾燥状態で貯蔵して
もよい。ワクチン処方はまた、処方の免疫原性を高める
アジュバント系、例えば水中油系または当該分野で公知
の他の系を含んでいてもよい。投与量はワクチンの比活
性に依存し、慣用的実験操作により容易に決定できる。
本発明はある種のトポイソメラーゼIに関して記載され
ているが、これは天然のタンパク質および、実質的に組
換えタンパク質の免疫原特性に影響しない付加、欠失ま
たは置換を施した類似のタンパク質のフラグメント(例
えば、50%またはそれ以上の配列相同性を有する)を
包含することが理解されよう。
【0098】組成物 本発明はまた前記のポリヌクレオチドもしくはポリペプ
チド、またはアゴニストもしくはアンタゴニストを含ん
でなる組成物にも関する。従って、本発明のポリペプチ
ドは、対象に投与するのに適した医薬担体などの、細
胞、組織または生物と共に使用するための滅菌していな
いもしくは滅菌した担体と組み合わせて用いることがで
きる。このような組成物は、例えば溶媒添加物または治
療上有効量の本発明のポリペプチド、および医薬上許容
できる担体または賦形剤からなる。このような担体は、
食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グリセロー
ル、エタノールおよびそれらの組み合わせを包含する
が、これらに限定するものではない。処方は投与法に適
合させなければならない。
【0099】キット 本発明はさらに、前記した本発明の組成物の成分を1ま
たはそれ以上を充填した1またはそれ以上の容器からな
る診断用および医薬用パックおよびキットに関する。こ
のような容器(複数でも可)に、医薬または生物学的生
成物の製造、使用または販売を規制する政府機関による
命令形態の、ヒトへの投与用の産物の製造、使用または
販売に関する該政府機関の承認を示す注意書きを添付す
ることができる。
【0100】投与 本発明のポリペプチドおよび他の化合物は、単独でまた
は治療用化合物などの他の化合物と組み合わせて用いる
ことができる。医薬組成物は、例えば、とりわけ局所、
経口、経肛門、経膣、静脈内、腹膜腔内、筋肉内、皮
下、鼻腔内または皮内の経路を含め、効果的な、都合の
よい方法で投与できる。医薬組成物は、一般に、個々の
適応症または複数の適応症の治療または予防に有効な量
にて投与される。一般に、この組成物は少なくとも約1
0μg/kg体重の量で投与される。大抵の場合、投与
量は1日あたり約8mg/kg体重を越えない量で投与
される。好ましくは、大抵の場合、投与量は1日あたり
約10μg/kgから1mg/kg体重である。至適投
与量は、適応症、その重篤度、投与経路、合併症の状態
等を考慮に入れて、各々の治療様式および適応症につい
ての標準法により決定されることは理解されよう。
【0101】治療において、または予防用に、活性物質
を注射用組成物として、例えば、好ましくは等張の滅菌
水性分散物として個体に投与できる。また、組成物は、
局所塗布用に、例えば軟膏、クリーム、ローション、眼
軟膏、点眼液、点耳液、洗口剤、浸透包帯および縫合糸
ならびにエアロゾールの形態に処方してもよく、例えば
保存剤、薬物の浸透を補助する溶媒、ならびに軟膏およ
びクリームにおける軟化剤を含め、適当な慣用的添加剤
を含有してもよい。このような局所用処方はまた、適合
可能な慣用的担体、例えばクリームまたは軟膏基剤、お
よびローションの場合、エタノールまたはオレイルアル
コールを含めてもよい。このような担体は処方の約1%
から約98重量%であってもよく;より一般的には、処
方の約80重量%までとする。
【0102】哺乳動物、特にヒトに投与する場合、有効
成分の1日あたりの投与量は、0.01mg/kgから
10mg/kgであり、典型的には約1mg/kgであ
る。医者はいずれの場合も、個体に最も適した実際の投
与量を決定し、年齢、体重および個々の個体の応答に応
じて変える。前記の投与量は、平均的なケースの一例で
ある。もちろん、高量および低量の範囲が適合する個々
の例もあり、これらは本発明の範囲内である。内在デバ
イスには外科的インプラント、プロテーゼデバイスおよ
びカテーテル、即ち個体の体内に導入し、長時間その位
置に存在するデバイスを包含する。このようなデバイス
には、例えば人工関節、心臓弁、ペースメーカー、血管
移植片、血管カテーテル、脳脊髄液シャント、尿カテー
テル、持続的外来腹膜透析(CAPD)カテーテル等を
包含する。
【0103】本発明の組成物は注射により投与し、内在
デバイスの挿入の直前に、関連する細菌に対する全身的
な効果を得ることができる。手術後、デバイスが体内に
在る時間、治療を続けてよい。加えて、外科的手技のた
めに手術中用カバーを広げて、スタフィロコッカス創傷
感染を防御するために用いることができる。多くの整形
外科医は、プロテーゼ関節を有するヒトは、菌血症を生
じ得る歯科的治療の前に、抗生物質予防法を考慮すべき
であると考える。遅延性の重篤な感染は、時にはプロテ
ーゼ関節を失うに至る深刻な合併症であり、有意性のあ
る羅病率および死亡率を伴う。従って、この場合、予防
的な抗生物質の代わりに、活性物質の用途を拡張するこ
とが可能である。
【0104】前記の治療に加え、本発明の組成物は、一
般に、創傷の治療薬として使用でき、創傷組織に曝露し
たマトリックスタンパク質に細菌が付着するのを防ぎ、
歯科治療において抗生物質の予防法に代わって、または
それと組み合わせて、予防的に使用できる。また、本発
明の組成物を用いて、挿入直前に内在デバイスを浸して
もよい。有効成分は創傷または内在デバイスを浸すため
に1μg/mlから10mg/mlの濃度であるのが好
ましい。ワクチン組成物は、注射可能な形態であるのが
都合がよい。慣用的なアジュバントは免疫応答を高める
ために用いることができる。ワクチン化に適した単位投
与量は、抗原0.5〜5μg/kgであり、このような
投与量は1〜3週間隔で1〜3回投与するのが好まし
い。提示した投与量範囲では、本発明の化合物で、適当
な個体への投与を妨げるような、不利な毒性効果は観察
されない。前記の抗体もまた、トポイソメラーゼを含有
する細菌の存在を検出するための診断試薬として使用で
きる。本明細書に開示されている文献を、出典明示によ
りその全内容を本明細書の一部とする。本願が先に請求
するいずれの親出願も出典明示によりその全内容を本明
細書の一部とする。以下の実施例を容易に理解するため
に、特定の汎用する方法および/または用語を記載す
る。
【0105】
【実施例】本発明は以下の実施例によりさらに記載す
る。実施例は単に具体的な態様に対する参考として本発
明を説明するために提供するものである。これらの実例
提示は本発明の特定の具体的な態様を説明するものであ
るが、本発明に開示する請求の範囲の限定または規定を
表すものではない。本明細書で用いる特定の用語は前記
した用語説明で説明する。全ての実施例は、別に詳細に
記載するもの以外は、当業者に周知で慣用される標準法
を用いて実施した。以下の実施例の慣用的な分子生物学
的技術は、例えばSambrookら、Molecular Cloning:A L
aboratory Manual、第2版;コールド・スプリング・ハ
ーバー・ラボラトリー・プレス、コールド・スプリング
・ハーバー、ニューヨーク州(1989)ような標準的な研
究室マニュアルに記載されるように実施できる。以下の
実施例で示す全ての部分または量は、特記しない限り、
重量で示す。
【0106】以下の実施例におけるフラグメントのサイ
ズ分離は特記しない限り、Sambrookら、Molecular Clon
ing:A Laboratory Manual、第2版;コールド・スプリ
ング・ハーバー・ラボラトリー・プレス、コールド・ス
プリング・ハーバー、ニューヨーク州(1989)および多
くの他の文献例えばGoeddelら、Nucleic Acids Res.8:4
057(1980)に記載される、寒天およびポリアクリルア
ミドゲル電気泳動(「PAGE」)の標準法を用いて実
施した。特記しない限り、連結は、標準的な緩衝液、イ
ンキュベーション温度および時間、ほぼ等モル濃度の量
の連結するDNAフラグメントの、ならびにDNA0.
5μgあたりほぼ10単位のT4 DNAリガーゼ
(「リガーゼ」)を用いて達成した。(配列番号:1)
に示すDNA配列を有するポリヌクレオチドは、イー・
コリ中スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29の
染色体DNAのクローンのライブラリーを配列決定する
ことにより入手した。
【0107】(配列番号:1)に示すDNA配列を用い
て、トポイソメラーゼIタンパク質をコードするポリヌ
クレオチドを得るために、通常、イー・コリ中のスタフ
ィロコッカス・アウレウスWCUH29の染色体DNA
のクローンのライブラリー、またはその他の適当な宿主
を、部分配列に由来する、好ましくは17量体またはそ
れより長い放射性標識オリゴヌクレオチドでプロービン
グする。プローブのDNAに同一のDNAを担持するク
ローンを、次いで、非常に厳密に洗浄して区別した。原
配列から設計した配列決定プライマーを用いてこのよう
に同定した個々のクローンを配列決定することにより、
次に配列を両方向に伸長し、遺伝子を全長にわたって決
定することが可能になる。便利には、プラスミドクロー
ンから製造した変性二本鎖DNAを用いて、このような
配列決定を実施する。適当な技術については、Maniati
s,T.、Fritsch,E.F.およびSambrookら、Molecular Clon
ing:A Laboratory Manual、第2版;コールド・スプリ
ング・ハーバー・ラボラトリー・プレス、コールド・ス
プリング・ハーバー、ニューヨーク州(1989)に記載さ
れている。(Screening By Hybridization 1.90 and Se
quencing DenaturedDouble-Stranded DNA Templates 1
3.70参照)
【0108】実施例1:スタフィロコッカス・アウレウ
スからの新規トポイソメラーゼIをコードするDNAの
単離 (配列番号:1)に示すDNA配列を有するポリヌクレ
オチドをイー・コリにおけるスタフィロコッカス・アウ
レウスの染色体DNAのクローンのライブラリーより入
手した。重複するスタフィロコッカス・アウレウスDN
Aを含有する2個またはそれ以上のクローンの配列決定
データを、(配列番号:1)に示す連続したDNA配列
を構築するために使用する場合もある。ライブラリーは
慣用される方法、例えば以下の方法1および2により製
造できる。全細胞DNAは、スタフィロコッカス・アウ
レウスWCUH29株より、標準法に準じて単離し、二
つの方法のどちらかによりサイズ分画する。
【0109】方法1 標準法によりサイズ分画するために、全細胞DNAをニ
ードルに通して機械的に剪断する。11kbpまでの大きさ
のDNAフラグメントを、エクソヌクレアーゼおよびD
NAポリメラーゼで処理することにより、平滑末端化
し、EcoRIリンカーを加える。フラグメントを、E
coRIで切断したベクターラムダZapIIに連結
し、標準法によりライブラリーをパッケージングし、お
よびパッケージングしたライブラリーでイー・コリを感
染させる。ライブラリーは標準法により増幅する。
【0110】方法2 全細胞DNAは、四種の制限酵素(RsaI、Pal
I、AluIおよびBshl235I)を組み合わせた
もので部分加水分解し、標準法によりサイズ分画する。
EcoRIリンカーをDNAおよびフラグメントに連結
し、次いでEcoRIで切断したベクターラムダZap
IIにライゲートし、標準法によりライブラリーをパッ
ケージングし、そのパッケージングしたライブラリーで
イー・コリを感染させる。ライブラリーは標準法により
増幅する。
【0111】実施例2:トポイソメラーゼI遺伝子発現
の特性化 a)感染組織サンプルからのスタフィロコッカス・アウ
レウスECUH29の単離 2mlのサイロ保存チューブ(cyro-Soreage tubes)中
の感染組織サンプルを−80℃の保存からドライアイス
エタノール浴中に取り出す。微生物安全キャビネット中
でサンプルを一度に8まで崩壊させるが、残ったサンプ
ルはドライアイスエタノール浴中で凍結させておく。組
織サンプル中で細菌を崩壊させるために、組織50〜1
00mgをシリカ/セラミック・マトリックス(BIO
101)を含有するFastRNAチューブに移す。す
ぐに抽出試薬(FastRNA試薬、BIO101)1
mlを加え、サンプル:試薬の容積比を約1:20にす
る。そのチューブをレシプロケーティング・シェーカー
(reciprocating shaker)(FastPrepFP120、BI
O101)中、6000rpmで20〜120秒振とう
する。粗RNA調製物をクロロホルム/イソアミルアル
コールで抽出し、DEPC−処理/イソプロパノール沈
殿溶液(BIO101)で沈殿させる。必要な場合、R
NA沈殿物をこのイソプロパノール溶液中で−80℃で
保存する。RNAをペレット状にし(12000gで1
0分間)、75%エタノール(DEPC−処理水中、容
量/容量)で洗浄し、5〜10分間空気乾燥し、DEP
C−処理水0.1mlに再懸濁する。
【0112】1%寒天ゲル上をサンプルを走らせること
により、単離RNAの品質を評価する。臭化エチジウム
で染色した1xTBEゲルを用いて全ENA生成物を可
視化する。感染組織からの細菌性RNAの単離を示すた
めに、1xMOPS、2.2Mホルムアルデヒドゲルを
走らせ、Hybond−N(アメルシャム)にブロッテ
ィングしたものを吸引する。次にスタフィロコッカス・
アウレウスの16SrRNAに特異的な32P標識オリ
ゴヌクレオチドプローブでブロットをハイブリダイゼー
ションする(K.Greisen、M.Loeffelholz、A.Purohitお
よびD.Leong、J.Clin.Microbiol.32:335-351(199
4))。配列5’−gctcctaaaaggttac
tccaccggc−3’のオリゴヌクレオチドをプロ
ーブとして用いる。ハイブリダイジングバンドの大きさ
はノーザンブロットにおいて、インビトロで成長したス
タフィロコッカス・アウレウスWCUH29から単離し
た対照RNAのハイブリダイジングバンドと比較した。
TBEゲル上で可視化する場合、正確に大きさを測った
細菌性16S rRNAバンドが、哺乳動物RNAの広
範な同義性を示す全RNAサンプル中で検出できる。
【0113】b)RNA誘導したスタフィロコッカス・
アウレウスWCUH29からのDNAの除去 最終容量57μlの緩衝液中RNAase-フリーDNAas
eI(ジーンハンター)10単位と37℃で30分間処理
することにより、RNAサンプル50μgからDNAを
除去した。DNAaseを不活性化し、フェノール:クロ
ロホルム抽出により除去した。3M NaOAc5μl
および100%EtOH200μlでRNAを沈殿さ
せ、12000gで10分間遠心し、ペレット状にす
る。RNAをペレット状にし(12000gで10分
間)、75%エタノール(DEPC−処理水中、容量/
容量)で洗浄し、5−10分間空気乾燥し、DEPC−
処理水10〜20μlに再懸濁する。清浄RNAサンプ
ルの1:1000希釈後、RNA収量をOD260により
定量する。必要な場合、RNAを−80℃で保存し、1
週間以内に逆転写する。
【0114】c)感染組織由来のRNAサンプルからの
cDNAの製造 DNAase処理RNAのサンプル10μlをFirst Stran
d cDNA Synthesis kitのSuperScript Preamplification
System(ギブコBRL、ライフ・テクノロジーズ)を
用いて、製造者の指示書に従って逆転写する。ランダム
ヘキサマー1ngを用いて各反応をプライムする。Supe
rScriptII逆転写酵素を添加しない対照もまた走らせ
る。PCR反応の前に、+/−RTの両方のサンプルを
RNaseHで処理する。
【0115】d)細菌性cDNA種の存在を決定するた
めのPCRおよび蛍光原性プローブ(fluorogenic prob
es)の使用 二つのPCRプライマー間でアニーリングする、5’お
よび3’末端でリポーターおよびクエンチャー(quench
er)蛍光色素で各々標識したオリゴヌクレオチドプロー
ブ(FQプローブ)の存在下、PE Applied Biosystems
7700 SequenceDetection Systemにおいて標的配列を増
幅することにより、特異的配列を検出する。プライマー
間でプローブが結合した場合、特異的な生成物のみが検
出される。PCR増幅を行うので、最初Taqポリメラ
ーゼの5’−ヌクレアーゼ活性によりローブからリポー
ター色素が開裂される。リポーター色素がクエンチャー
色素から物理的に分離された場合に生じるシグナルは、
装着したCCDカメラでシグナルを測定することにより
検出できる。生じた各々のシグナルは、一つの標的鎖の
増幅に対応して開裂された一つのプローブに匹敵する。
【0116】指示書に従って、PE Applied Biosystem T
aqMan PCR Core Regent Kitを用いてPCR反応を組み
立て、各反応物は10x PCR 緩衝液II 5μl、
25mM MgCl27μl、300nM正プライマー 5
μl,逆プライマー 5μl、特異的FQプローブ 5μ
l、10mM dATP、10mM dCTP、10mM
dGTPおよび20mM dUTPを各々1μl、蒸留
水13.25μl、AmpEraseUNG0.5μl、およびAmpliTaq
DNAポリメラーゼ0.25μlを含有し、全量45μlにす
る。以下の温度サイクル条件下で増幅する:50℃で2
分間維持し、95℃で10分間維持し、95℃の40サ
イクルを15秒間、および60℃で1分間、続いてサン
プルが回収されるまで25℃を維持する。検出は実時間
で行う。反応の最後にデータを回収する。
【0117】RT/PCR対照は+/−逆転写反応、実
験条件下で転写されることが知られている遺伝子に沿っ
た増幅およびゲノムDNA1μgの増幅を包含できる。
DNA PCRまたはRT/PCRにおいてシグナルを
生じなかったプライマーおよび対応するプローブは、P
CRに失敗したものであり、このようなものは有用でな
い。DNA PCRでシグナルを生じたものの二つのク
ラスはRT/PCRで区別される:1.インビボで転写さ
れなかった遺伝子は、RT/PCRで再現可能なシグナ
ルを生じることができない;および2..インビボで転写
した遺伝子は、RT/PCRで再現可能なシグナルを生
じ、+RTサンプルにおけるシグナルは−RT対照にお
けるシグナル(少しでも存在する場合)より強いことが
示される。これらの分析に基づいて、エス・アウレウス
(S.aureus)トポイソメラーゼI遺伝子がインビボで発
現されたことが発見された。
【0118】実施例2で用いたプライマーは以下のとお
りである: topA fwdプライマー ACGAAATAACTAAAG
ACGCTGTTAAAG[配列番号:5] topA revプライマー GCGAGATGTTATAGC
CAACCAATC[配列番号:6] topAプローブ FAM−ACTTAGTCGATGCA
CAACAAGCGCGT−TAMRA[配列番号:7]
【0119】プライマーのFAMおよびTAMRA標識
およびかかるプライマーの使用については報告されてい
る(Lee,L.G.、Connell,C.R.およびBloch,W.、「蛍光原
性プローブを用いるニック翻訳PCRによる対立遺伝子
の区別」Nucleic Acids Research 21:3761-3766(199
3);Livak,K.J.、Flood,S.J.A.、Marmaro,J.、Giusti,
W.およびDcetz,K.、「反対の末端で蛍光色素を有するオ
リゴヌクレオチドがPCR生成物および核酸ハイブリダ
イゼーションを検出するのに有用なクエンチングしたプ
ローブシステムを提供する」PCR Methods and Applicat
ion 4:357-362(1995))。
【0120】実施例3:トポイソメラーゼIの特性化 標準法を用いてエス・アウレウス(S.aureus)トポイ
ソメラーゼをコードするポリヌクレオチドをフレーム
内、および20個のアミノ酸オープン・リーディング・
フレームの下流になるように発現ベクターpET28a
にクローン化し、、これは6個の連続したヒスチヂン残
基およびトロンビン認識部位を包含する。得られたオー
プン・リーディング・フレームのポリヌクレオチドおよ
びポリペプチドは以下のとおりである(各々配列番号:
8および9):
【0121】[配列番号:8]
【化1】
【0122】[配列番号:9]
【化2】
【0123】発現プラスミド(pET−topoI)を発現
するためにイー・コリK12株LW29(DE3):p
R1952に形質転換した。プラスミドpR1952
は、tRNAをコードするargUおよびileX遺伝
子を含有し、各々AGG/AGAおよびAUAコドンを
解読する。これらのコドンはエス・アウレウスに比較し
てイー・コリにはまれであり、同種のtRNAの過剰発
現は、トポイソメラーゼIのごとき特定のエス・アウレ
ウス遺伝子の翻訳効率を改善するのが認められた。
【0124】pET−topoI由来のポリペプチドの発現
に関しては、LW29(DE3):pR1952/pE
T−topoI細胞系を1%グルコース+50μg/mlカ
ナマイシンを含有するLB 1l中、37℃/250r
pmで、600nmでのODが1.0になるまで成長さ
せ、次いでIPTGを添加して1mMにしすることによ
り発現を誘起し、37℃/250rpmで3時間成長を
続けさせた。ソニケーションにより細胞を溶解し、ヘキ
サ−ヒスチジンタグ化トポイソメラーゼIをニッケル−
NTAカラム(キアゲン)で、製造者の指示書に準じて
可溶性分画から精製した。ヘキサ−ヒスチジンタグ化ト
ポイソメラーゼIの約14mgを250mM イミダゾ
ール含有緩衝液中、1.3mg/mlの濃度で、純度9
0%近くで溶出した。
【0125】最初の17個のアミノ酸(MGSSHHH
HHHSSGLVPR)[配列番号:10]をビオチニル
化トロンビン(ノヴァゲン)を用いて特異的に開裂し、
続いて、製造者の指示書に準じて、ストレプトアビジン
寒天クロマトグラフィーにより除去した。ヘキサ−ヒス
チジンタグを有するまたは有しないスタフ・アウレウス
(Staph.aureus)トポイソメラーゼIの活性を、40m
M HEPES、pH8.0、2mM 酢酸マグネシウ
ム、0.1mg/mlウシ血清アルブミン、15% グリ
セロール、トポイソメラーゼI(0.1−6μg)およ
びスーパーコイルpBR322基質 0.5μgを含有す
る反応物30μl中、スーパーコイルDNA緩和アッセ
イにより測定した。反応物を37℃で30分間インキュ
ベーションした。SDSを添加して1%にするか、また
はEDTAを添加して50mMにして反応を停止させ、
寒天ゲルを負荷した緩衝液5μlを加えた。次いでサン
プルを0.5xTBE緩衝液中0.8%寒天中で電気泳動
した。電気泳動した後、ゲルを0.5μg/ml 臭化エ
チジウムで染色し、DNAバンドをUVトランスイルミ
ネーター(UVtransilluminator)で可視化した。いく
つかの反応物は、例えば0.33MでL−グルタミン酸
カリウムを含有し、これはヘキサ−ヒスチジンを有する
または有さないスタフ・アウレウス(Staph.aureus)ト
ポイソメラーゼIの緩和活性を刺激し、これは反作用的
にスーパーコイルDNAを緩和することを示している。
【0126】
【配列表】
(1)一般的情報: (i)出願人:グウィン,ミカエル カレンダー,ハワード パーマー,レスリー (ii)発明の名称: トポイソメラーゼI (iii)配列の数:13 (iv)連絡先: (A)名称:スミスクライン・ビーチャム・コーポレイ
ション (B)通り名:スウェードランド・ロード709番 (C)都市名:キング・オブ・プロシア (D)州名:ペンシルベニア州 (E)国名:アメリカ合衆国 (F)郵便番号:19406−0939 (v)コンピューター・リーダブル・フォーム: (A)媒体形態:ディスク (B)コンピューター:IBM コンパチブル (C)オペレーティングシステム:DOS (D)ソフトウェア:ウィンドウズ用 Fast SEQ バー
ジョン2.0 (vi)現出願データ: (A)出願番号: (B)出願日:1997年10月8日 (C)分類: (vii)先の出願データ (A)出願番号:60/027973 (B)出願日:1996年10月8日 (viii)代理人等の情報: (A)氏名:ジム,エドワード・アール (B)登録番号:38,891 (C)代理人等における処理番号:P50560 (ix)テレコミュニケーションの情報: (A)電話番号:610−270−4479 (B)テレファックス番号:610−270−5090 (C)テレックス:
【0127】(1) 配列番号1についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 2698 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi) 配列の記載: 配列番号1:
【化3】
【0128】(2) 配列番号2についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 691 アミノ酸 (B) 型: アミノ酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:タンパク質 (xi) 配列の記載: 配列番号2:
【化4】
【化5】
【0129】(2) 配列番号3についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 22 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi) 配列の記載: 配列番号3:
【化6】
【0130】(2) 配列番号4についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 24 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi) 配列の記載: 配列番号4:
【化7】
【0131】(2) 配列番号5についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 27 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi) 配列の記載: 配列番号5:
【化8】
【0132】(2) 配列番号6についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 24 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi) 配列の記載: 配列番号6:
【化9】
【0133】(2) 配列番号7についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 26 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi) 配列の記載: 配列番号7:
【化10】
【0134】(2) 配列番号8についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 2136 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi) 配列の記載: 配列番号8:
【化11】
【0135】(2) 配列番号9についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 711アミノ酸 (B) 型: アミノ酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:タンパク質 (xi) 配列の記載: 配列番号9:
【化12】
【化13】
【0136】(2) 配列番号10についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 17アミノ酸 (B) 型: アミノ酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:タンパク質 (xi) 配列の記載: 配列番号10:
【化14】
【0137】(2) 配列番号11についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 22 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi) 配列の記載: 配列番号11:
【化15】
【0138】(2) 配列番号12についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 39 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi) 配列の記載: 配列番号12:
【化16】
【0139】(2) 配列番号13についての情報: (i) 配列の特徴: (A) 長さ: 32 塩基対 (B) 型: 核酸 (C) 鎖数: 一本 (D) トポロジー: 直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi) 配列の記載: 配列番号13:
【化17】
【図面の簡単な説明】
【図1】 スタフィロコッカス・アウレウス・トポイソ
メラーゼI(配列番号:1)のポリヌクレオチド配列を
示す。
【図2】 スタフィロコッカス・アウレウス・トポイソ
メラーゼI(配列番号:1)のポリヌクレオチド配列を
示す。
【図3】 スタフィロコッカス・アウレウス・トポイソ
メラーゼI(配列番号:1)のポリヌクレオチド配列を
示す。
【図4】 スタフィロコッカス・アウレウス・トポイソ
メラーゼI(配列番号:1)のポリヌクレオチド配列を
示す。
【図5】 スタフィロコッカス・アウレウス・トポイソ
メラーゼI(配列番号:1)のポリヌクレオチド配列を
示す。
【図6】 図1ないし5のポリヌクレオチド配列から推
定したスタフィロコッカス・アウレウス・トポイソメラ
ーゼI(配列番号:2)のアミノ酸配列を示す。
【図7】 図1ないし5のポリヌクレオチド配列から推
定したスタフィロコッカス・アウレウス・トポイソメラ
ーゼI(配列番号:2)のアミノ酸配列を示す。
【図8】 図1ないし5のポリヌクレオチド配列から推
定したスタフィロコッカス・アウレウス・トポイソメラ
ーゼI(配列番号:2)のアミノ酸配列を示す。
【図9】 配列番号:2のトポイソメラーゼIをコード
する核酸の一般式を示す。
【図10】 配列番号:2のトポイソメラーゼIをコー
ドする核酸の一般式を示す。
【図11】 配列番号:2のトポイソメラーゼIをコー
ドする核酸の一般式を示す。
【図12】 配列番号:2のトポイソメラーゼIをコー
ドする核酸の一般式を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 5/10 G01N 33/53 D 9/90 33/531 A C12Q 1/68 33/566 G01N 33/53 C12P 21/08 33/531 A61K 37/52 33/566 37/64 ADZ // C12P 21/08 C12N 5/00 B (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12N 9/90 C12R 1:91) (71)出願人 595047190 スミスクライン・ビーチャム・パブリッ ク・リミテッド・カンパニー SmithKline Beecham p.l.c. イギリス国ミドルセックス・ティーダブリ ュ8・9イーピー、ブレンフォード、ニュ ー・ホライズンズ・コート(番地の表示な し) (72)発明者 マイケル・エヌ・グウィン アメリカ合衆国19426ペンシルベニア州チ ェスター・スプリングス、カントリー・ウ ェイ1011番 (72)発明者 ハワード・カレンダー アメリカ合衆国19406ペンシルベニア州キ ング・オブ・プルシア、ビル・スミス・ブ ールバード1220番 (72)発明者 レスリー・エム・パーマー アメリカ合衆国19355ペンシルベニア州マ ルバーン、チャールストン・グリーン919 番

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)配列番号:2のアミノ酸1から69
    1を有してなるポリペプチドをコードするポリヌクレオ
    チドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリヌ
    クレオチド; (b)(a)のポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレ
    オチド;および (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドの少なく
    とも15個の連続した塩基を有してなるポリヌクレオチ
    ド;からなる群より選択されるポリヌクレオチドを有し
    てなる単離ポリヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 ポリヌクレオチドがDNAである請求項
    1記載のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 ポリヌクレオチドがRNAである請求項
    1記載のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号:1に示すヌクレオチド1から
    2698を有してなる請求項2記載のポリヌクレオチ
    ド。
  5. 【請求項5】 配列番号:1に示すヌクレオチド166
    から2238を有してなる請求項2記載のポリヌクレオ
    チド。
  6. 【請求項6】 配列番号:2のアミノ酸1から691を
    有してなるポリペプチドをコードする請求項2記載のポ
    リヌクレオチド。
  7. 【請求項7】(a)NCIMB受託番号40771から
    単離可能なスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylo
    coccus aureus)のトポイソメラーゼIをコードするポ
    リヌクレオチドに対して少なくとも70%の同一性を有
    するポリヌクレオチド; (b)(a)のポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレ
    オチド;および (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドの少なく
    とも15個の連続した塩基を有してなるポリヌクレオチ
    ド;からなる群より選択されるポリヌクレオチドを有し
    てなる単離ポリヌクレオチド。
  8. 【請求項8】 請求項2記載のDNAを有してなるベク
    ター。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のベクターを有してなる宿
    主細胞。
  10. 【請求項10】 トポイソメラーゼIポリペプチドの製
    造方法であって、請求項9に記載の宿主を、該ポリペプ
    チドを発現するのに十分な培地中、および条件下で培養
    し、その発現したポリペプチドを回収することを特徴と
    する方法。
  11. 【請求項11】 ポリペプチドを発現する細胞の製造方
    法であって、宿主細胞が、適当な培養条件下、請求項8
    に記載のベクターに含まれるcDNAによりコードされ
    るトポイソメラーゼ1ポリペプチドを発現するように、
    該宿主細胞を該ベクターで形質転換またはトランスフェ
    クションすることを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 配列番号:2のアミノ酸1から691
    に対して少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有
    してなるポリペプチド。
  13. 【請求項13】 配列番号:2に示すアミノ酸を有して
    なるポリペプチド。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載のポリペプチドに対
    する抗体。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載のポリペプチドの活
    性を阻害するアンタゴニスト。
  16. 【請求項16】 治療上有効量の請求項15に記載のア
    ンタゴニストを個体に投与することからなる、トポイソ
    メラーゼIポリペプチドの阻害を必要とする個体の治療
    方法。
  17. 【請求項17】 分析用核酸プローブによりサンプル中
    のトポイソメラーゼIポリペプチドをコードする核酸を
    検出することを特徴とするトポイソメラーゼIポリペプ
    チドの発現に付随する疾患の診断方法において、請求項
    1に記載の核酸の少なくとも15個の連続したヌクレオ
    チド塩基の配列を有する核酸プローブを分析用プローブ
    として用いることからなる診断方法。
  18. 【請求項18】 核酸プローブ配列が配列番号:3、
    4、5、6、7、11、12および13からなる群より
    選択される請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 サンプル中のトポイソメラーゼIポリ
    ペプチドの生物学的特性を検出することを特徴とするト
    ポイソメラーゼIポリペプチドの発現に付随する疾患の
    診断方法において、請求項12に記載のポリペプチドを
    トポイソメラーゼIとして用いることからなる診断方
    法。
  20. 【請求項20】 検出される生物学的特性が免疫学的特
    性または酵素的特性である請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 モジュレーターであると思われる化合
    物を、請求項12に記載のトポイソメラーゼおよびその
    基質からなる反応混合物と混合し、該化合物を含まない
    対照となる反応混合物の活性と比較した場合の該トポイ
    ソメラーゼI活性における調節作用を検出することから
    なる、トポイソメラーゼI活性のモジュレーターの同定
    方法。
  22. 【請求項22】 化合物がアンタゴニストであり、その
    調節作用がスーパーコイル化DNA緩和アッセイにて測
    定した場合にトポイソメラーゼI触媒活性を減少させる
    ことにある請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 化合物がアンタゴニストであり、その
    調節作用がDNAオリゴマー開裂可能な複合体アッセイ
    にて測定した場合にトポイソメラーゼI非触媒活性を減
    少させることにある請求項21記載の方法。
  24. 【請求項24】 オリゴマー開裂可能な複合体アッセイ
    にて配列番号:7の核酸を用いる請求項23記載の方
    法。
  25. 【請求項25】 抗体を産生するのに十分な請求項12
    に記載のトポイソメラーゼIまたはそのフラグメントも
    しくは変種を哺乳動物に接種し、該動物をスタフィロコ
    ッカス感染から保護することからなる、哺乳動物にて免
    疫学的応答を誘起する方法。
  26. 【請求項26】 遺伝子治療により、インビボでトポイ
    ソメラーゼI、またはそのフラグメントもしくは変種を
    発現させるために請求項1に記載のトポイソメラーゼI
    またはそのフラグメントもしくは変種をコードする遺伝
    子を送達し、免疫学的応答を誘発させて抗体を産生し、
    該動物をスタフィロコッカス疾患から保護することから
    なる、哺乳動物にて免疫学的応答を誘起する方法。
  27. 【請求項27】 哺乳動物宿主に導入した場合、哺乳動
    物においてトポイソメラーゼIに対する免疫学的応答を
    誘起する免疫学的組成物であって、請求項12に記載の
    ポリヌクレオチドまたはその免疫学的フラグメントと、
    担体とからなる免疫学的組成物。
JP9314169A 1996-10-08 1997-10-08 トポイソメラーゼi Withdrawn JPH10309194A (ja)

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