JPH10308171A - シャドウマスクおよび表示装置の製造方法、および、露光用マスク - Google Patents

シャドウマスクおよび表示装置の製造方法、および、露光用マスク

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JPH10308171A
JPH10308171A JP11816697A JP11816697A JPH10308171A JP H10308171 A JPH10308171 A JP H10308171A JP 11816697 A JP11816697 A JP 11816697A JP 11816697 A JP11816697 A JP 11816697A JP H10308171 A JPH10308171 A JP H10308171A
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Shinzo Takei
慎三 武井
Haruhito Tejima
治仁 手島
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シャドウマスクの製造時レジスト膜を剥離する
工程において、剥離したレジストが形成されたスリット
に絡み易い。 【解決手段】露光マスク10に、スリット用の格子状パ
タン12と極細線のレジスト剥離用パタン14,15を
描画し、露光、現像、エッチングを行い、描画したパタ
ン通りのスリットを鋼板に形成する。レジスト剥離用パ
タンの部分は、線が細いので鋼板が露出せず、エッチン
グにより穴が形成されない。次に、鋼板に剥離液を塗布
すると、スリットおよびレジスト剥離用パタンの部分で
レジスト膜に容易に浸透し、その部分でレジスト膜が直
ちに剥離される。その結果、スリット付近のレジスト膜
のみが剥離した状態となるが、レジスト剥離用パタンの
箇所で、内部の剥離されたレジスト膜と外部の剥離して
いないレジスト膜が分離され、剥離したレジスト膜は直
ちに除外される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー受像管に用
いられているシャドウマスクの製造方法、および、その
ようなカラーの表示装置自体の製造方法、および、シャ
ドウマスクを製造する場合に用いる露光用マスクに関す
る。
【0002】
【従来の技術】テレビ受信機やコンピュータ用表示装置
として広く用いられている受像管は、ブラウン管あるい
はCRT(Cathode Ray Tube)と呼ばれる画像表示装置
であり、映像信号で制御された電子ビームによって、受
像管の内面の蛍光体を発光させカラー画像を表示する装
置である。現在用いられているブラウン管のほとんど
は、シャドウマスク方式によりカラー画像を表示してい
る。電子銃から発射される電子ビームは、赤(R)、緑
(G)、青(B)の3原色に対応して1本ずつ用意さ
れ、シャドウマスクに入射するビームの入射角の違いを
利用して、蛍光面上にモザイク状に形成された3色蛍光
体を選択的に刺激するようになっている。
【0003】このシャドウマスクは、図6(A)に示す
ようなスロット状に孔(開口部または穴と称する場合も
ある)が形成されたものが一般的であるが、図6(B)
に示すようなドット状の穴が形成されたものも目的によ
り用いられる。また、トリニトロン方式においては、図
6(C)に示すようにすだれ格子状の開口部が形成され
ており、特にこのようなマスクはアパーチャーグリルま
たはアパーチャーマスクと称されている。通常のテレビ
受像管に用いられるこれらのシャドウマスクは、いずれ
も、幅または直径が0.20〜0.25mm程度の開口
部が約0.6mmピッチで規則正しく配列されたもので
ある。
【0004】これらのシャドウマスクの通常の製造方法
について、図7および図8を参照して説明する。まず、
素材である鋼板92に感光樹脂(レジスト)を塗布して
レジスト膜を形成する。次に、図7に示すようにシャド
ウマスクのパタン91が描画された露光マスク90を用
いて露光現像し、図8に示すように開口部94に相当す
る箇所は鋼板が露出し、その他の箇所はレジスト膜93
で被覆された状態にする。そして、そのような鋼板92
にエッチング処理を施し開口部を形成し、開口部が形成
できたら、剥離液を塗布してレジスト膜を膨潤剥離す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなこれまでのシャドウマスクの製造方法においては、
最終段階の被覆していたレジスト膜を剥離する工程にお
いて、剥離したレジストが形成された開口部に絡み易い
という問題がある。
【0006】具体的に図9を参照して説明すると、たと
えばアパーチャーマスクにおいて、その有効画面内の領
域95には、スダレ状に貫通されたスリットが形成され
ており、この付近は剥離液の浸透が良く、容易に膨潤剥
離する。しかし、アパーチャーマスクの有効画面外の領
域96などの開口部がなく鋼板と広い面積で密着してい
る箇所においては、剥離液の浸透が遅く、剥離できるま
でに時間がかかる。そのため、剥離を開始した当初は、
有効画面内の領域95のみが剥離し、有効画面外の領域
96はまだレジスト膜93と鋼板92が密着した状態に
なり、有効画面内の領域95の剥離したレジスト膜93
は、いわゆる’宙ぶらりん’状態となる。そしてその結
果、それら既に剥離し素麺状になったレジスト膜93
が、形成されたばかりの格子状のスリットに絡みつくと
いう現象が生じる。
【0007】このように絡みついた素麺状のレジスト膜
は、その後のリンス工程でも取り除くことは容易ではな
く、このような状態で処理を続けると、最終製品の寸法
に狂いを生じるなどの問題が生じる。また、絡みついた
レジスト膜が最終製品まで残留する場合もあり、最終製
品の品質に大きな影響を与えるという問題がある。ま
た、このような現象は、貫通されたスリットやドットの
ピッチが細かくなった場合や、剥離に比較的に時間のか
かる場合に起こりやすく、高精細度のマスク製造を行う
場合や、PVA感光樹脂などを用いた場合に問題とな
り、その歩留りを大きく左右している。いずれにして
も、このような剥離したレジスト膜が絡みつくことによ
り、シャドウマスク、ひいてはそれを用いた表示装置の
製造歩留りを著しく悪化させるという問題がある。
【0008】したがって、本発明の目的は、マスクの製
造工程においてレジスト膜の絡みを防止することがで
き、これにより剥離されたレジスト膜による不良品の発
生を抑え歩留りを向上させることができるような、シャ
ドウマスクの製造方法を提供することにある。また、本
発明の他の目的は、高品質なシャドウマスクを高い歩留
りで効率よく製造することができるようにし、もって表
示装置を高品質で効率よく製造することができるよう
な、表示装置の製造方法を提供することにある。さら
に、本発明の他の目的は、シャドウマスク製造時のレジ
スト膜の絡みを防止し、またレジスト膜の剥離時間を短
縮することにより、シャドウマスクやCRTなどの表示
装置を品質よくまた効率よく製造することができるよう
な、露光マスクを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、パタン露光時に、エッチングに影響されない程度の
極細線を有効画面外に描画し、剥離液が早く浸透するよ
うにするとともに、有効画面内の剥離したレジスト膜は
まだ密着している周辺部とは分離して直ちに取り除ける
ようにした。
【0010】したがって、本発明のシャドウマスクの製
造方法は、所定の形状の多数の孔が形成されたカラー表
示装置用シャドウマスクの製造方法であって、レジスト
膜が形成された鋼板に対して、前記シャドウマスクの有
効画面となる領域内に前記多数の孔のパタンを、前記領
域外に所定のレジスト剥離用パタンを描画するパタン描
画工程を有するものである。このようなレジスト剥離用
パタンを描画しておくことにより、この鋼板を露光現像
し、エッチングした後にレジスト膜を除去する際には、
このレジスト剥離用パタンの箇所より剥離液が浸透し、
有効画面外のレジスト膜と鋼板が密着している箇所にお
いてもより早くレジスト膜が剥離できるようになる。ま
た、このレジスト剥離用パタンの箇所で、有効画面内の
剥離したレジスト膜部分と、剥離が遅れる有効画面外の
部分を切り離すことができるので、剥離した有効画面内
のレジスト膜は直ちに除去することができる。
【0011】好適には、前記パタン描画工程において
は、前記多数の孔のパタンと前記レジスト剥離用パタン
とが予め描画された露光用マスクを用いて、前記多数の
孔のパタンおよび前記レジスト剥離用パタンを前記鋼板
に描画する。また好適には、前記露光現像工程において
は、前記多数の孔のパタンが描画された箇所については
前記レジスト膜を前記鋼板が完全に露出するように除去
し、前記レジスト剥離用パタンの描画された箇所につい
ては前記鋼板が完全には露出せず当該箇所のレジスト膜
が前記鋼板の表面近傍まで削れ、溝を構成する程度に前
記レジスト膜を除去する。これにより、エッチングによ
ってレジスト剥離用パタンの部分の鋼板は何ら影響を受
けないので、完成したシャドウマスクに不要な加工がな
されるのを防ぐことができる。
【0012】そしてそのためには、好適には前記パタン
描画工程においては、後段の前記露光現像工程において
前記多数の孔のパタンが描画された箇所と前記レジスト
剥離用パタンの描画された箇所におけるレジスト膜の除
去程度に前記程度の差異が生じるように、前記レジスト
剥離用パタンを前記多数の孔のパタンより細い線で描画
する。特定的には、このレジスト剥離用パタンは、10
〜12μ程度の線幅のパタンであることが望ましい。
【0013】また、本発明の表示装置の製造方法は、前
述したような方法によりシャドウマスクを製造する工程
と、前記製造されたシャドウマスクを蛍光面が形成され
たパネルと接着するパネル形成工程と、前記パネルを電
子銃が封入されたガラス外管と接続しブラウン管を形成
するブラウン管組み立て工程とを有する。
【0014】また、本発明の露光用マスクは、カラー表
示装置用シャドウマスクを製造するための露光用マスク
であって、前記シャドウマスクの有効画面となる領域内
に所定の形状の多数の孔のパタンが描画され、前記領域
外に所定のレジスト剥離用パタンが描画されている露光
用マスクである。好適には、レジスト剥離用パタンは、
特定的には10〜12μ程度の線幅の、前記多数の孔の
パタンより細い線で描画されている。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
〜図5を参照して説明する。なお、本実施の形態におい
ては、トリニトロン方式のブラウン管を例示して説明す
る。したがって、そのシャドウマスクはすだれ格子状の
スリットが形成されたアパーチャーマスクである。
【0016】まず、本発明に係わり、カラーCRTなど
に用いられるシャドウマスクの製造方法について説明す
る。まず、素材である低炭素鋼板を脱脂洗浄する。次
に、カゼイン、あるいは、PVAと重クロム酸アンモニ
ウムとからなる感光樹脂を浸積にて両面塗布し、レジス
ト膜を形成する。感光樹脂を乾燥させた後、シャドウマ
スクとしての開口部のパタンと、レジスト剥離用パタン
を描画した露光マスクを用いて、露光および現像をす
る。
【0017】この露光に用いる本発明に係わる露光マス
クを図1に示す。図1はその露光マスク10を示す図で
あり、この露光マスク10には、表示装置として組み立
てた時に有効画面内となる領域11に、格子状の縦縞パ
タン12が描画されている。この格子状の縦縞パタン1
2は、線幅が0.20〜0.25mmで、0.6mmピ
ッチで配置されたパタンである。また、その有効画面外
となる領域13には、格子状の縦縞パタン12と垂直な
方向、すなわち画面の水平方向に、レジスト剥離用パタ
ン14,15が描画されている。このレジスト剥離用パ
タン14,15は、線幅が約12μmの極細線である。
【0018】このような露光マスク10を用いて露光お
よび現像をした後の、レジスト膜の状態を図2を参照し
て説明する。図2は、露光および現像工程により形成さ
れた鋼板上のレジスト膜の状態を模式的に示す図であ
り、鋼板16上に形成されたレジスト膜17が、露光お
よび現像により選択的に除去された状態を示す。図2に
おいて、第1のレジスト除去部18が、格子状の縦縞パ
タン12により露光および現像されレジスト膜が除去さ
れた箇所であり、第2のレジスト除去部19が、レジス
ト剥離用パタン14,15により露光および現像されレ
ジスト膜が除去された箇所である。
【0019】なお、格子状の縦縞パタン12とレジスト
剥離用パタン14,15は垂直な位置関係で配置されて
いるので、図2に示すようにその両方の断面が観察され
る箇所は実際には存在しないが、第1のレジスト除去部
18および第2のレジスト除去部19の断面を比較する
ために、図2は、便宜上このように示してある。また、
第1のレジスト除去部18および第2のレジスト除去部
19の幅も、実際には各々前述したような寸法であり、
実際には第1のレジスト除去部18は第2のレジスト除
去部19の20倍近い幅を有するが、図2においては幅
を無視して模式的に各レジスト除去部を示してある。ま
た、鋼板16に対しては、両面よりこのようなレジスト
膜が形成され、パタンが露光現像されるのであるが、図
2においてはこれも片面のみ示してある。
【0020】図2に示すように、第1のレジスト除去部
18は格子状の縦縞パタン12が0.20〜0.25m
m程度の広い幅を有しているので、そのほぼ全幅にわた
ってレジスト膜17が鋼板16の表面まで完全に除去さ
れている。しかし、第2のレジスト除去部19は、レジ
スト剥離用パタン14,15が10〜12μm程度の非
常に細い線であるために、第1のレジスト除去部18と
同じ条件で露光および現像を行ったにも関わらず、レジ
スト膜17は鋼板16の表面まで完全には除去されてい
ない。レジスト剥離用パタン14,15に対する第2の
レジスト除去部19の状態としては、露光および現像の
結果、図2に示すような、鋼板16の表面がわずかに露
出するか、わずかな厚さでレジスト膜17が表面に残っ
ているような状態となるのが好適である。
【0021】なお、この第1のレジスト除去部18およ
び第2のレジスト除去部19のレジスト膜17が除去さ
れる深さは、レジスト剥離用パタン14,15の線幅、
レジスト膜17の膜厚、および、露光量により決定され
る。換言すれば、それらの条件を適切に設定すれば、格
子状の縦縞パタン12およびレジスト剥離用パタン1
4,15に対する第1のレジスト除去部18および第2
のレジスト除去部19は図2に示すような状態に形成さ
れる。
【0022】そして、露光および現像の結果、図2にそ
の断面状態を示すように露光マスク10に基づいたレジ
スト膜17が鋼板16の両面に形成されたら、硬膜処理
を行い、エッチング処理を行う。その結果、鋼板16が
露出していた箇所は鋼板16が取り除かれ、露光マスク
10に描画したパタンの通りに鋼板16に格子状のスリ
ットが形成される。図2に模式的に示した例において
は、第1のレジスト除去部18の箇所の鋼板16は除去
されて、鋼板16にスリットが形成される。一方、第2
のレジスト除去部19の箇所においては、そもそも鋼板
16が露出していないので、エッチングの影響は受け
ず、図2に示した状態が維持される。仮に、第2のレジ
スト除去部19において、鋼板16の一部がわずかに露
出していたとしても、開口部が形成されるほどには鋼板
16は除去されない。
【0023】鋼板16がシャドウマスクの形状に成形さ
れたら、次に残存しているレジスト膜17を除去する。
この場合、まず、剥離液をエッチングの終了した鋼板1
6に塗布する。塗布された剥離液は、形成された各スリ
ット、および、図2に示したレジスト剥離用パタン1
4,15の部分に形成された第2のレジスト除去部19
の箇所において、レジスト膜17に対して浸透し易く急
速に浸透するため、それらの近傍においては、直ちにレ
ジスト膜17が剥離されてくる。すなわち、図3に示す
ように、鋼板16のスリットが形成されている有効画面
内となる領域11と、その上下に配置されたレジスト剥
離用パタン14,15により形成された第2のレジスト
除去部19の近傍においては、直ちにレジスト膜17が
剥離されてくる。
【0024】また、レジスト剥離用パタン14,15よ
り外側の有効画面外となる領域13においては、レジス
ト膜17が鋼板16とは接着しており、レジスト膜17
が剥離するまでには時間がかかる。その結果、図3に示
すように、鋼板16の内部のレジスト膜17のみが剥離
した状態となるが、本実施の形態においては、レジスト
剥離用パタン14,15が有効画面内となる領域11の
上下に水平方向に設けられているので、このレジスト剥
離用パタン14,15の箇所で、その内部の鋼板16よ
り剥離されたレジスト膜17は、さらにその外部のまだ
鋼板16から剥離していないレジスト膜より分離してし
まい、直ちに除外される。
【0025】このように、本実施の形態のシャドウマス
クの製造方法においては、レジスト剥離用パタン14,
15を設けているために、最終工程において有効画面内
となる領域11のレジスト膜17の剥離が促進されると
ともに、有効画面内となる領域11の剥離が済んだレジ
スト膜17を、レジスト剥離用パタン14,15より外
部のまだ剥離していないレジスト膜17より分離して、
直ちに鋼板16の表面より除去することができる。
【0026】したがって、従来生じていたような、剥離
したレジスト膜がまだ剥離していないレジスト膜とつな
がっているために、鋼板16の表面より除去されず宙ぶ
らりん状態で存在し、その結果鋼板16に形成されたス
リットに絡みつくという問題を除去できる。特に、スリ
ット幅、ピッチの狭い高精細度ブラウン管のためのシャ
ドウマスクを製造する際、および、剥離に時間のかかる
PVA感光樹脂を剥離する際に有効である。
【0027】次に、このように製造されたシャドウマス
クを用いて、さらにブラウン管を製造する方法について
図4を参照して説明する。前述したような方法で製造さ
れたシャドウマスク20は、蛍光膜22が形成されたフ
ェースプレート21と一体的に組み立てられパネル23
に形成される。このフェースプレート21への蛍光膜2
2の形成は、このシャドウマスク20を用いて次のよう
に行われる。フェースプレート21の全面に、たとえば
赤の蛍光体と光に感化すると硬化し水に溶けなくなる感
光結合剤とを混合したものを塗布しておき、乾燥後シャ
ドウマスク20を装着し、赤の電子ビームの偏向中心に
点光源を置き、露光した後シャドウマスク20をはずし
て現像する。すると、光の当たった所だけ赤の蛍光体が
残る。同様に青、緑の蛍光体パタンも同様な方法で塗布
する。
【0028】そのようにしてパネル23が形成された
ら、そのパネルを電子銃24が収容されたじょうご形状
のガラス外管25と接着し、内部を高真空に排気する。
このガラス管は、膨らんでいるファンネルと細い円筒状
のネックとからなり、ネック部分に電子銃24が配置さ
れている。このようにして表示装置であるブラウン管は
製造される。前述したように、シャドウマスク20が高
品質で効率よく製造されるので、そのシャドウマスク2
0の製造方法を包含するこのような表示装置の製造方法
におていも、高品質な表示装置を効率よく製造すること
ができる。
【0029】なお、本発明は本実施の形態に限られるも
のではなく、種々の改変が可能である。たとえば、露光
マスク10に形成したレジスト剥離用パタン14,15
の形状やその配置は、図1に示したものに限られるもの
ではなく種々の改変が可能である。たとえば、図5に示
すように、折れ線形状のレジスト剥離用パタン14b
を、有効画面外となる領域13全域に配置するようにし
てもよい。この場合、レジスト剥離用パタン14bの線
の幅は、前述した実施の形態と同様に極細線であること
が望ましい。そして、このようなレジスト剥離用パタン
14bを描画すれば、有効画面外となる領域13の全域
にわたって剥離液の浸透が促進され、その結果、残存し
たレジスト膜17の全てを、直ちに剥離し、鋼板16よ
り分離することができる。
【0030】また、同じく図5に示すように、短い線状
のレジスト剥離用パタン14bであって、その線幅が格
子状の縦縞パタン12と同様に太いパタンを、図示のご
とく有効画面外となる領域13の全域にわたって適宜配
置してもよい。この場合には、レジスト剥離用パタン1
4bの線幅が太いために、エッチング工程においてこの
パタンの箇所には穴が形成されることになる。しかし、
図示する程度の位置および数であれば、強度などの条件
が満足できれば、シャドウマスクに穴が開いたとしても
特に問題はない。そして、このようなレジスト剥離用パ
タン14bを設けることにより、これらの配置されてい
る有効画面外となる領域13の全域にわたって剥離液の
浸透が促進され、その結果、残存したレジスト膜17の
全てを、直ちに剥離し、鋼板16より分離することがで
きる。また特に、この方法であれば前述したような極細
線を描画する必要がないため、露光パタンを容易に作成
することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシャドウ
マスクの製造方法によれば、レジスト膜の絡みを防止し
することができ、当然剥離されたレジスト膜が次の工程
に持ち込まれることもなくなる。その結果、不良品の発
生が少なくなり、歩留りが向上する。また、レジスト膜
の剥離時間、すなわち製造時間を短縮することができる
ため、そのようなマスクを用いるシャドウマスクを効率
よく製造することができる。
【0032】また、本発明の表示装置の製造方法によれ
ば、高品質なシャドウマスクを高い歩留りで効率よく製
造することができるため、それを用いるCRTなどの表
示装置も品質よく、また効率よく製造することができ
る。さらに、本発明の露光マスクを用いることにより、
シャドウマスク製造時のレジスト膜の絡みを防止し、ま
たレジスト膜の剥離時間を短縮することができる。その
結果、シャドウマスクやCRTなどの表示装置を品質よ
く、また効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のシャドウマスクの製造
工程で用いる露光マスクを示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態のシャドウマスクの製造
工程の、露光および現像工程により形成された鋼板上の
レジスト膜の状態を模式的に示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態のシャドウマスクの製造
工程における、レジスト膜を剥離する工程を説明するた
めの図である。
【図4】本発明に関わる表示装置の構造を示す図であ
る。
【図5】本発明に係わる露光マスクの他の例を示す図で
ある。
【図6】シャドウマスクを説明するための図であり、
(A)はスロット状の開口部を有するシャドウマスクを
説明するための図であり、(B)はドット状の穴を有す
るシャドウマスクを説明するための図であり、(C)は
トリニトロン方式のシャドウマスクでありすだれ格子状
の開口部が形成されたアパーチャーマスクを説明するた
めの図である。
【図7】これまでのシャドウマスクの製造方法を説明す
る図であり、シャドウパタンを露光する時の露光マスク
を示す図である。
【図8】これまでのシャドウマスクの製造方法を説明す
る図であり、鋼板上にレジスト膜が形成された状態を示
す図である。
【図9】これまでのシャドウマスクの製造方法を説明す
るための図であり、エッチング処理の後、レジスト膜を
剥離する状態を示す図である。
【符号の説明】
10…露光マスク、11…有効画面内領域、12…格子
状の縦縞パタン、13…有効画面外領域、14,15…
レジスト剥離用パタン、16…鋼板、17…レジスト
膜、18…第1のレジスト除去部、19…第2のレジス
ト除去部、90…露光マスク、91…シャドウマスクパ
タン、92…鋼板、93…レジスト膜、94…開口部、
95…有効画面内領域、96…有効画面外領域

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の形状の多数の孔が形成されたカラー
    表示装置用シャドウマスクの製造方法であって、 鋼板にレジストを塗布してレジスト膜を形成するレジス
    ト塗布工程と、 前記レジスト膜が形成された鋼板に対して、前記シャド
    ウマスクの有効画面となる領域内に前記多数の孔のパタ
    ンを、前記領域外に所定のレジスト剥離用パタンを描画
    するパタン描画工程と、 前記多数の孔のパタンおよび前記レジスト剥離用パタン
    が描画された鋼板を露光現像し、当該多数の孔のパタン
    および当該レジスト剥離用パタンの描画された箇所の前
    記レジスト膜を除去する露光現像工程と、 前記レジスト膜が除去された前記鋼板をエッチングし、
    前記多数の孔を形成するエッチング工程と、 前記孔の形成された鋼板に剥離液を塗布し、該鋼板に形
    成されている前記レジスト膜を剥離するレジスト膜除去
    工程とを有するシャドウマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】前記パタン描画工程においては、前記多数
    の孔のパタンと前記レジスト剥離用パタンとが予め描画
    された露光用マスクを用いて、前記多数の孔のパタンお
    よび前記レジスト剥離用パタンを前記鋼板に描画する請
    求項1記載のシャドウマスクの製造方法。
  3. 【請求項3】前記露光現像工程においては、前記多数の
    孔のパタンが描画された箇所については前記レジスト膜
    を前記鋼板が完全に露出するように除去し、前記レジス
    ト剥離用パタンの描画された箇所については前記鋼板が
    完全には露出せず当該箇所のレジスト膜が前記鋼板の表
    面近傍まで削れ、溝を構成する程度に前記レジスト膜を
    除去する請求項1記載のシャドウマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】前記パタン描画工程においては、後段の前
    記露光現像工程において前記多数の孔のパタンが描画さ
    れた箇所と前記レジスト剥離用パタンの描画された箇所
    におけるレジスト膜の除去程度に前記程度の差異が生じ
    るように、前記レジスト剥離用パタンを前記多数の孔の
    パタンより細い線で描画する請求項3記載のシャドウマ
    スクの製造方法。
  5. 【請求項5】前記パタン描画工程においては、前記多数
    の孔のパタンと前記レジスト剥離用パタンとが予め描画
    された露光用マスクであって、前記レジスト剥離用パタ
    ンが前記多数の孔のパタンより細い線で描画されている
    露光用マスクを用いて、前記多数の孔のパタンおよび前
    記レジスト剥離用パタンを前記鋼板に描画する請求項4
    記載のシャドウマスクの製造方法。
  6. 【請求項6】前記レジスト剥離用パタンは、約10〜1
    2μの線幅で描画される請求項4記載のシャドウマスク
    の製造方法。
  7. 【請求項7】所定の形状の多数の孔が形成されたシャド
    ウマスクを有するカラー表示装置の製造方法であって、 鋼板にレジストを塗布してレジスト膜を形成するレジス
    ト塗布工程と、前記レジスト膜が形成された鋼板に対し
    て、前記シャドウマスクの有効画面となる領域内に前記
    多数の孔のパタンを、前記領域外に所定のレジスト剥離
    用パタンを描画するパタン描画工程と、前記多数の孔の
    パタンおよび前記レジスト剥離用パタンが描画された鋼
    板を露光現像し、当該多数の孔のパタンおよび当該レジ
    スト剥離用パタンの描画された箇所の前記レジスト膜を
    除去する露光現像工程と、前記レジスト膜が除去された
    前記鋼板をエッチングし、前記多数の孔を形成するエッ
    チング工程と、前記孔の形成された鋼板に剥離液を塗布
    し、該鋼板に形成されている前記レジスト膜を剥離する
    レジスト膜除去工程とを有し、前記シャドウマスクを製
    造するシャドウマスク製造工程と、 前記製造されたシャドウマスクを蛍光面が形成されたパ
    ネルと接着するパネル形成工程と、 前記パネルを電子銃が封入されたガラス外管と接続しブ
    ラウン管を形成するブラウン管組み立て工程とを有する
    表示装置の製造方法。
  8. 【請求項8】カラー表示装置用シャドウマスクを製造す
    るための露光用マスクであって、 前記シャドウマスクの有効画面となる領域内に所定の形
    状の多数の孔のパタンが描画され、前記領域外に所定の
    レジスト剥離用パタンが描画されている露光用マスク。
  9. 【請求項9】前記レジスト剥離用パタンは、前記多数の
    孔のパタンより細い線で描画されている請求項7記載の
    露光用マスク。
  10. 【請求項10】前記レジスト剥離用パタンは、約10〜
    12μの線幅で描画されている請求項9記載の露光用マ
    スク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104772981A (zh) * 2014-01-15 2015-07-15 株式会社御牧工程 电路基板的制造方法及喷墨打印机
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