JPH0992166A - カラーブラウン管およびその製造方法 - Google Patents

カラーブラウン管およびその製造方法

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JPH0992166A
JPH0992166A JP7247593A JP24759395A JPH0992166A JP H0992166 A JPH0992166 A JP H0992166A JP 7247593 A JP7247593 A JP 7247593A JP 24759395 A JP24759395 A JP 24759395A JP H0992166 A JPH0992166 A JP H0992166A
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JP
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shadow mask
material plate
mask material
photoresist
electron beam
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JP7247593A
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Sachiko Muramatsu
祥子 村松
Yasuhisa Otake
康久 大竹
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ビームが内側壁に衝突することなく蛍光
体スクリーン側に通抜けることができる電子ビーム通過
孔を有する板厚の薄いシャドウマスクを備えるカラーブ
ラウン管を構成することにある。 【解決手段】 蛍光体スクリーン22の複数色の蛍光体層
に入射する電子銃30からの複数ビーム29を選別する電子
ビーム通過孔23が形成されたシャドウマスク22を備える
カラーブラウン管において、その電子ビーム通過孔を、
蛍光体スクリーン側の開口径が電子銃側の開口径よりも
大きく、かつ蛍光体スクリーン側の開口縁が円弧状に面
取りされた形状に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラーブラウン
管およびその製造方法に係り、特にディスプレイ管な
ど、高精細なシャドウマスクを備えるカラーブラウン管
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラーブラウン管は、パネルの内
面に形成された3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン
に対向してシャドウマスクが配置されている。このシャ
ドウマスクは、電子銃から放出された3電子ビームが3
色蛍光体層に正しくランディングするように選別するた
めのものであり、蛍光体スクリーンと対向する面には、
3色蛍光体層に対応して多数の電子ビーム通過孔が設け
られている。
【0003】このシャドウマスクの電子ビーム通過孔に
は、大別して2種類の形状があり、通常のTV受像用カ
ラーブラウン管には、ほぼ矩形状の電子ビーム通過孔が
形成されたシャドウマスクが用いられ、文字、図形など
を表示するカラーディスプレイ管などには、円形状の電
子ビーム通過孔が形成されたシャドウマスクが用いられ
ている。特にディスプレイ管に用いられるシャドウマス
クは、高品位、高解像度の表示が得られるように、通常
のTV受像用カラーブラウン管のシャドウマスクにくら
べて、電子ビーム通過孔の開孔寸法が小さく、かつその
開孔寸法のばらつきの少ない高精細シャドウマスクとな
っている。
【0004】図4に示すように、これらシャドウマスク
の電子ビーム通過孔1の断面形状は、いずれも一方の面
側(蛍光体スクリーン側)の大きな凹孔2a と他方の面
側(電子銃側)の小さな凹孔2b が他方の面に近い位置
で連通し、その連通部分を最小径部3とするほぼテーパ
ー状孔をなし、小さな凹孔2b 側から入射する電子銃か
らの電子ビームが大きな凹孔2a の内側壁に衝突するこ
となく、蛍光体スクリーン側に通抜ける形状となってい
る。
【0005】従来より上記シャドウマスクは、フォトエ
ッチング法により製作され、特に上記ディスプレイ管な
どに用いられる高精細シャドウマスクについては、2段
エッチング法といわれる方法により製作されている。
【0006】この2段エッチング法では、図5(a)に
示すように、シャドウマスク素材板5の両面に感光剤を
塗布し乾燥してフォトレジスト6を形成する。つぎに同
(b)に示すように、上記シャドウマスク素材板5の両
面のフォトレジスト6に、シャドウマスクの電子ビーム
通過孔に対応する大小大きさの異なるパターンが形成さ
れた一対の原版7a ,7b を密着して露光し、両面のフ
ォトレジスト6に一対の原版7a ,7b のパターンを焼
付ける。つぎにこのパターンの焼付けられたフォトレジ
スト6を現像して未感光部を除去し、同(c)に示すよ
うに、シャドウマスク素材板5の両面に、シャドウマス
クの電子ビーム通過孔に対応する大小大きさの異なる開
孔8a ,8b をもつフォトレジストパターン9a ,9b
を形成する。
【0007】つぎに同(d)に示すように、大きな開孔
8a をもつフォトレジストパターン9a の形成されてい
るシャドウマスク素材板5の一方の面側に耐エッチング
性の粘着フィルム11を貼着して覆い、シャドウマスク
素材板5の他方の面にエッチング液をスプレーして、フ
ォトレジストパターン9b の小さな開孔8b 内に露出す
るシャドウマスク素材板5をエッチングし、上記開孔8
b 部分に小さな凹孔2b を形成する(前段のエッチン
グ)。
【0008】つぎにこの凹孔2b の形成された他方の面
側のフォトレジストパターン9b をアルカリ溶液により
剥離したのち、同(e)に示すように、その他方の面お
よび凹孔2b 内に耐エッチング性ニスを塗布して耐エッ
チング層12を形成する。さらにこの耐エッチング層1
2上に粘着保護フィルム13を貼着する。つぎに同
(f)に示すように、上記粘着フィルムの剥がされたシ
ャドウマスク素材板5の一方の面側にエッチング液をス
プレーして、フォトレジストパターン9a の大きな開孔
8a 内に露出するシャドウマスク素材板5をエッチング
し、上記開孔8a 部分に上記小さな凹孔2b に連通する
大きな凹孔2a を形成する(後段のエッチング)。
【0009】つぎに上記シャドウマスク素材板5の他方
の面側に貼着された粘着保護フィルム13を剥がし、そ
の後、この他方の面および凹孔2b 内に塗布形成された
耐エッチング層12および一方の面側のフォトレジスト
パターン9a をアルカリ溶液により剥離し、同(g)に
示すように、電子ビーム通過孔1の形成された平坦なフ
ラットマスク14を形成する。
【0010】このように2段エッチング法により電子ビ
ーム通過孔1を形成すると、後段のエッチング時、シャ
ドウマスク素材板5の他方の面側の小さな凹孔2b 内に
塗布形成された耐エッチング層12によりエッチング液
の通抜けが阻止されるため、その小さな凹孔2b によっ
て電子ビーム通過孔1の開孔寸法がほぼ決る。したがっ
てこの2段エッチング法によれば、シャドウマスク素材
板の両面から同時にエッチングする通常のTV受像用カ
ラーブラウン管のシャドウマスクにくらべて、電子ビー
ム通過孔を高精度に形成することができる。またこの2
段エッチング法により電子ビーム通過孔1を形成する
と、板厚120〜250μm のシャドウマスク素材板5
に、電子銃からの電子ビームが大きな凹孔2a の内側壁
に衝突することなく蛍光体スクリーン側に通抜ける所望
の電子ビーム通過孔1を形成することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、カラー
ディスプレイ管などに用いられる電子ビーム通過孔の開
孔寸法か小さくかつばらつきの少ない高精細シャドウマ
スクの製造方法として、2段エッチング法がある。しか
しこの2段エッチング法により20〜80μm と板厚の
薄いシャドウマスクの電子ビーム通過孔を形成すると、
板厚が薄いため、片面側からのエッチングで孔が貫通し
てしまい、前段のエッチングで形成された小さな凹孔に
耐エッチング層を形成して、後段のエッチング時におけ
るエッチング液の通抜けを阻止することにより開孔寸法
を制御することができず、所望の電子ビーム通過孔を形
成することができない。
【0012】また、上記板厚の薄いシャドウマスクの電
子ビーム通過孔を片面側からのエッチングのみで形成し
ようとすると、開孔寸法のばらつきの少ない電子ビーム
通過孔を安定に形成するためには、一方の面側の開口寸
法と他方の面側の開口寸法との差を小さくしなければな
らず、電子銃からの電子ビームが内側壁に衝突すること
なく蛍光体スクリーン側に通抜けることができる形状に
することができず、結果として、画面周辺部でのビーム
スポットが変形し、輝度劣化が生ずるようになる。
【0013】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、開孔寸法のばらつきが少なく、かつ電子銃
からの電子ビームが内側壁に衝突することなく蛍光体ス
クリーン側に通抜けることができる電子ビーム通過孔を
有する板厚の薄いシャドウマスクを備えるカラーブラウ
ン管およびその製造方法を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】複数色の蛍光体層を有す
る蛍光体スクリーンと対向し、その複数色の蛍光体層に
入射する電子銃からの複数ビームを選別する電子ビーム
通過孔が形成されたシャドウマスクを備えるカラーブラ
ウン管において、シャドウマスクの電子ビーム通過孔
を、蛍光体スクリーン側の開口径が電子銃側の開口径よ
りも大きく、かつ蛍光体スクリーン側の開口縁が円弧状
に面取りされた形状に形成した。
【0015】また、そのシャドウマスクの電子ビーム通
過孔を、電子銃側の開口縁を最小孔径部とする形状に形
成した。
【0016】また、カラーブラウン管の製造方法におい
て、シャドウマスク素材板の両面に感光剤を塗布し乾燥
してフォトレジストを形成する工程と、そのシャドウマ
スク素材板の一方の面に形成されたフォトレジストをシ
ャドウマスクの電子ビーム通過孔に対応する形状、大き
さの開孔をもつフォトレジストにパターニングする工程
と、そのシャドウマスク素材板を一方の面側からエッチ
ングしてシャドウマスク素材板を貫通する開孔を形成す
る工程と、そのシャドウマスク素材板の一方の面に形成
されたフォトレジストを剥離する工程と、そのフォトレ
ジストを剥離したシャドウマスク素材板の一方の面側を
エッチングして上記開孔の一方の面側の開口縁を円弧状
に面取りする工程によりシャドウマスクの電子ビーム通
過孔を形成するようにした。
【0017】また、そのカラーブラウン管の製造方法に
おいて、シャドウマスク素材板を一方の面側からエッチ
ングしてシャドウマスク素材板を貫通する開孔を形成す
る工程をエッチング液のスプレーでおこない、フォトレ
ジストを剥離したシャドウマスク素材板の一方の面側を
エッチングして開孔の一方の面側の開口縁を円弧状に面
取りする工程をエッチング液への浸漬でおこなうように
した。
【0018】また、シャドウマスク素材板の両面に形成
されるフォトレジストのうち、シャドウマスク素材板の
他方の面に形成されたフォトレジストを全面露光し、現
像し、ベーキングしたのち、このフォトレジスト上に耐
エッチング性粘着フィルムを貼着するようにした。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態を説明する。
【0020】図1にその一形態であるカラーブラウン管
を示す。このカラーブラウン管は、パネル20およびこ
のパネル20に一体に接合された漏斗状のファンネル2
1からなる外囲器を有し、そのパネル20の内面に、マ
トリックス状の光吸収層とこの光吸収層のマトリックス
ホールに埋込まれるように設けられた青、緑、赤に発光
するドット状の3色蛍光体層とからなる蛍光体スクリー
ン22が設けられている。またこの蛍光体スクリーン2
2に対向して、その内側に後述する多数の電子ビーム通
過孔23が形成されたシャドウマスク24が配置されて
いる。一方、ファンネル21の径大部26内面からネッ
ク27の隣接部内面にかけて、導電膜28が塗布形成さ
れている。またネック27内に3電子ビーム29を放出
する電子銃30が配設されている。そして、この電子銃
30から放出される3電子ビーム29をファンネル21
の外側に装着された偏向装置32の発生する磁界により
偏向し、上記シャドウマスク24を介して蛍光体スクリ
ーン22を水平、垂直走査することにより、カラー画像
を表示する構造に形成されている。
【0021】上記シャドウマスク24は、板厚が20〜
80μm のアンバー(36%Ni−Fe合金)の低熱膨
張材からなり、図1(b)に示したように、その電子ビ
ーム通過孔23は、蛍光体スクリーン側の開口34が電
子銃側の開口35よりも大きく、かつこの電子銃側の開
口35を最小孔径部とするすり鉢状のテーパ状孔に形成
され、さらにこの例のカラーブラウン管では、その電子
ビーム通過孔23の蛍光体スクリーン22側の開口縁が
円弧状に面取りされた形状に形成されている。つまり、
電子ビーム通過孔23の断面形状としては、電子銃側と
蛍光体スクリーン側とで2次微分係数が異なる壁面形状
となっている。具体的には、このような電子ビーム通過
孔23は、蛍光体スクリーン側の開口径が135μm 、
電子銃側の開口径が85μm に形成される。
【0022】このようなシャドウマスク24の電子ビー
ム通過孔23は、つぎのように製造される。
【0023】まず、たとえば板厚80μm のアンバーか
らなるシャドウマスク素材板を脱脂洗浄したのち、図2
(a)に示すように、このシャドウマスク素材板37の
他方の面に、ポリビニルアルコールと重クロム酸アンモ
ニウムを主成分とする感光剤を塗布し乾燥してフォトレ
ジスト38を形成する。ついで同(b)に示すように、
このシャドウマスク素材板37の一方の面に、カゼイン
と重クロム酸アンモニウムを主成分とする感光剤を塗布
し乾燥してフォトレジスト39を形成する。
【0024】つぎに同(c)に示すように、上記シャド
ウマスク素材板37の他方の面のフォトレジスト38に
透明ガラス板40を密着し、一方の面のフォトレジスト
39に上記シャドウマスクの電子ビーム通過孔に対応す
るパターンが形成された原版41を密着して露光し、他
方の面のフォトレジスト38の全面を焼付けるととも
に、一方の面のフォトレジスト39に原版41のパター
ンを焼付ける。つぎにこの焼付けられたフォトレジスト
38,39を現像して未感光部を除去し、同(d)に示
すように、シャドウマスク素材板37の他方の面に、そ
の全面を覆うフォトレジストパターン43を形成すると
ともに、一方の面にシャドウマスクの電子ビーム通過孔
に対応する開孔44をもつフォトレジストパターン45
を形成する。さらにこの両面のフォトレジストパターン
43,45をベーキングして、耐エッチング性を高め
る。
【0025】つぎに同(e)に示すように、上記他方の
面のフォトレジストパターン43上にポリエステルから
なる粘着保護フィルム46を貼着して覆い、フォトレジ
ストパターン45の形成されている一方の面を下向きし
て、この一方の面に、液温70℃、比重1.5の塩化第
2鉄溶液からなるエッチング液をスプレーする。そして
シャドウマスク素材板37を貫通する開孔47を形成す
る。この開孔47は、一方の面側の開口が他方の面側の
開口よりも大きいすり鉢状のテーパー孔に形成される。
ついで水洗後、液温90℃、濃度8重量%の水酸化ナト
リウム溶液をスプレーして、一方の面のフォトレジスト
パターン45を剥離除去する。
【0026】つぎにこのフォトレジストパターン45が
剥離除去されたシャドウマスク素材板37を、たとえば
液温50℃、比重1.5の塩化第2鉄溶液からなるエッ
チング液に浸漬してエッチングし、同(f)に示すよう
に、上記開孔47の一方の面側の開口縁48を円弧状に
面取りする。つぎに水洗後、上記他方の面のフォトレジ
ストパターン43上に貼着された粘着保護フィルム46
を取除き、液温90℃、濃度30重量%の水酸化ナトリ
ウム溶液に浸漬して、他方の面のフォトレジストパター
ン43を剥離除去し、同(g)に示すように、一方の面
側の開口が他方の面側の開口よりも大きく、その他方の
面側の開口を最小孔径部とするほぼテーパー孔に形成さ
れ、かつ一方の面側の開口縁が円弧状に面取りされた電
子ビーム通過孔23の形成された平板状のフラットクス
ク49を得る。
【0027】上記シャドウマスク素材板をエッチング液
に浸漬して、開孔の一方の面側の開口縁の面取りは、た
とえは図3に示すように、エッチング液槽50内に複数
本のガイドローラ51を設け、開孔形成後、一方の面側
のフォトレジストパターンが除去されたシャドウマスク
素材板37をこれらガイドローラ51の案内によりエッ
チング液中を蛇行的に走行移動させることによりおこな
われる。この場合、エッチング液槽50に超音波発振装
置、ジェット噴流装置あるいは撹拌装置などを付設し
て、エッチングの均一化や促進を図ることは任意であ
る。また上記シャドウマスク素材板のエッチング液への
浸漬は、好ましくは、その後おこなわれる他方の面のフ
ォトレジストパターンを剥離除去との兼合いから、シャ
ドウマスク素材板37の一方の面、すなわち大孔側を上
向きしておこなうとよい。
【0028】なお、シャドウマスクは、その後、上記フ
ラットクスク48を所定の形状にプレス成形し、この成
形されたマスクにマスクフレームを取付けることにより
製造される。
【0029】さらにカラーブラウン管は、上記シャドウ
マスクを光学マスクとして、写真印刷法によりパネルの
内面に蛍光体スクリーンを形成し、この蛍光体スクリー
ンの形成されたパネルと内面に導電膜が塗布形成された
ファンネルとを一体に接合(封着)し、その接合された
ファンネルのネック内に電子銃を封止したのち、真空排
気することにより製造される。
【0030】上記のように、シャドウマスク24の電子
ビーム通過孔23を、蛍光体スクリーン22側の開口3
4が電子銃30側の開口35よりも大きく、この電子銃
30側の開口35を最小孔径部とするほぼテーパ状孔と
し、かつこの蛍光体スクリーン22側の開口縁が円弧状
に面取りされた形状とすると、このシャドウマスク24
の電子ビーム通過孔23に入射する電子銃30からの電
子ビーム29を電子ビーム通過孔23の内側壁に衝突さ
せることなく、蛍光体スクリーン22側に通過させるこ
とができる。結果として、偏向装置32の偏向により電
子ビーム通過孔23を斜めに横切って画面周辺部に到達
する電子ビーム29の蛍光体スクリーン22上のビーム
スポットを変形させることがなく、輝度劣化をおこさな
いカラーブラウン管を構成することができる。
【0031】また、上記のようにシャドウマスク24を
製造すると、シャドウマスク素材板37の一方の面にエ
ッチング液をスプレーしてシャドウマスク素材板37を
貫通する開孔47を形成するとき、他方の面に形成され
ているフォトレジスト39によりエッチング液の通抜け
が阻止されるため、20〜80μm の板厚であっても、
開孔寸法を精度よく形成することができる。またシャド
ウマスク素材板37の板面に形成されたフォトレジスト
にシャドウマスクの電子ビーム通過孔に対応するパター
ンを焼付けるために、従来シャドウマスク素材板の両面
のフォトレジストに一対の原版を密着配置したが、その
原版が1枚で済み、しかも従来のように一対の原版を位
置合わせする必要もなくなる。さらに従来の2段エッチ
ング法では、シャドウマスク素材板の他方の面に小さな
凹孔を形成したのち、その他方の面および小さな凹孔内
に耐エッチング層を形成したが、このような耐エッチン
グ層の形成も必要としなくなるなど、シャドウマスク2
4の製造工程を簡略化できる。
【0032】
【発明の効果】シャドウマスクの電子ビーム通過孔を、
蛍光体スクリーン側の開口径が電子銃側の開口径よりも
大きく、かつ蛍光体スクリーン側の開口縁が円弧状に面
取りされた形状とし、さらにはその電子銃側の開口縁を
最小孔径部とする形状に形成すると、このシャドウマス
クの電子ビーム通過孔に入射する電子銃からの電子ビー
ムを電子ビーム通過孔の内側壁に衝突させることなく、
蛍光体スクリーン側に通過させることができ、結果とし
て、偏向装置の偏向により電子ビーム通過孔を斜めに横
切って画面周辺部に到達する電子ビームの蛍光体スクリ
ーン上のビームスポットを変形させることがなく、輝度
劣化をおこさないカラーブラウン管を構成することがで
きる。
【0033】また、シャドウマスク素材板の一方の面に
エッチング液をスプレーしてシャドウマスク素材板を貫
通する開孔を形成するとき、他方の面に形成されている
フォトレジストによりエッチング液の通抜けが阻止され
るため、開孔寸法を精度よく形成することができる。ま
たシャドウマスク素材板の板面に形成されたフォトレジ
ストにシャドウマスクの電子ビーム通過孔に対応するパ
ターンを焼付けるために、従来シャドウマスク素材板の
両面のフォトレジストに一対の原版を密着配置したが、
その原版が1枚で済み、しかもその一対の原版を位置合
わせする必要もなくなる。さらに従来の2段エッチング
法では、シャドウマスク素材板の他方の面に小さな凹孔
を形成したのち、その他方の面および小さな凹孔内に耐
エッチング層を形成したが、このような耐エッチング層
の形成も必要としなくなるなど、シャドウマスク24の
製造工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの発明の実施の一形態であるカ
ラーブラウン管の構成を示す図、図1(b)はそのシャ
ドウマスクの電子ビーム通過孔の形状を示す図である。
【図2】図2(a)ないし(g)はそれぞれ上記シャド
ウマスクの製造方法を説明するための図である。
【図3】上記シャドウマスクの製造方法における開孔の
一方の面側の開口縁を面取りするとき用いられるエッチ
ング液槽の構成を示す図である。
【図4】従来のシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形
状を示す図である。
【図5】図5(a)ないし(g)はそれぞれ上記従来の
シャドウマスクの製造方法を説明するための図である。
【符号の説明】
20…パネル 22…蛍光体スクリーン 23…電子ビーム通過孔 24…シャドウマスク 30…電子銃 34…蛍光体スクリーン側の開口 34…電子銃側の開口 37…シャドウマスク素材板 38…フォトレジスト 39…フォトレジスト 41…フォトレジスト 47…開孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数色の蛍光体層を有する蛍光体スクリ
    ーンと対向し、上記複数色の蛍光体層に入射する電子銃
    からの複数ビームを選別する電子ビーム通過孔が形成さ
    れたシャドウマスクを備えるカラーブラウン管におい
    て、 上記シャドウマスクの電子ビーム通過孔は上記蛍光体ス
    クリーン側の開口径が上記電子銃側の開口径よりも大き
    く、かつ上記蛍光体スクリーン側の開口縁が円弧状に面
    取りされた形状に形成されていることを特徴とするカラ
    ーブラウン管。
  2. 【請求項2】 シャドウマスクの電子ビーム通過孔が電
    子銃側の開口縁を最小孔径部とする形状に形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のカラーブラウン管。
  3. 【請求項3】 シャドウマスク素材板の両面に感光剤を
    塗布し乾燥してフォトレジストを形成する工程と、上記
    シャドウマスク素材板の一方の面に形成されたフォトレ
    ジストをシャドウマスクの電子ビーム通過孔に対応する
    形状、大きさの開孔をもつフォトレジストにパターニン
    グする工程と、上記シャドウマスク素材板を上記一方の
    面側からエッチングして上記シャドウマスク素材板を貫
    通する開孔を形成する工程と、上記シャドウマスク素材
    板の一方の面に形成されたフォトレジストを剥離する工
    程と、上記フォトレジストを剥離したシャドウマスク素
    材板の一方の面側をエッチングして上記開孔の上記一方
    の面側の開口縁を円弧状に面取りする工程によりシャド
    ウマスクの電子ビーム通過孔を形成することを特徴とす
    るカラーブラウン管の製造方法。
  4. 【請求項4】 シャドウマスク素材板を一方の面側から
    エッチングしてシャドウマスク素材板を貫通する開孔を
    形成する工程をエッチング液のスプレーでおこない、フ
    ォトレジストを剥離したシャドウマスク素材板の一方の
    面側をエッチングして上記開孔の一方の面側の開口縁を
    円弧状に面取りする工程をエッチング液への浸漬でおこ
    なうことを特徴とする請求項3記載のカラーブラウン管
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 シャドウマスク素材板の両面に形成され
    るフォトレジストのうち、上記シャドウマスク素材板の
    他方の面に形成されたフォトレジストを全面露光し、現
    像し、ベーキングしたのち、このフォトレジスト上に耐
    エッチング性粘着フィルムを貼着することを特徴とする
    請求項3記載のカラーブラウン管の製造方法。
JP7247593A 1995-09-26 1995-09-26 カラーブラウン管およびその製造方法 Pending JPH0992166A (ja)

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