JPH10308129A - 樹脂モールド部品 - Google Patents

樹脂モールド部品

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JPH10308129A
JPH10308129A JP11765897A JP11765897A JPH10308129A JP H10308129 A JPH10308129 A JP H10308129A JP 11765897 A JP11765897 A JP 11765897A JP 11765897 A JP11765897 A JP 11765897A JP H10308129 A JPH10308129 A JP H10308129A
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JP
Japan
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resin
conductor
thermosetting resin
bushing
mold
Prior art date
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Pending
Application number
JP11765897A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Shimizu
敏夫 清水
Susumu Kinoshita
晋 木下
Satoshi Makishima
聡 槙島
Hironori Sekiya
洋紀 関谷
Masaru Miyagawa
勝 宮川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂モールド部品における内蔵部品と注型樹
脂を容易に分離可能とし、再資源化を実現すること。 【解決手段】 ブッシング1を構成する導体2と注型樹
脂3との界面にコーティング層4を形成させる。コーテ
ィング層4は、例えばはんだ層とし、これを加熱により
溶融又は軟化させることにより、導体2と注型樹脂3を
容易に分離可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂モールド部品
に関する。
【0002】
【従来の技術】重電機器において、高圧絶縁用の樹脂モ
ールド部品は電気絶縁部品及び構造部品として多く用い
られている。この種の樹脂モールド部品の材料として
は、耐湿性、耐薬品性、寸法安定性、電気的特性に優れ
たエポキシ樹脂をはじめ、フェノール樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂等、熱硬化性樹脂が適用されている。熱硬
化性樹脂は一度硬化すると三次元の網目状に反応が進ん
で強固な材料を構成するものであって、ポリプロピレン
に代表される熱可塑性樹脂とは異なり、加熱しても避け
たり大きく変形することはない。
【0003】また、熱硬化性樹脂から成る樹脂モールド
部品は、一般に注型で製作される。すなわち、樹脂、硬
化剤及び充填剤の液状の加熱化合物を真空化で脱泡し、
これを金型に注いで固める。なお、製作上の簡便さか
ら、通常は一種類の材料で均一に注型されている。
【0004】このような樹脂モールド部品は、一般には
内部に勤続インサートや真空バルブのような異種材料か
ら成る内蔵物を有するものである。ここで、樹脂モール
ド部品を説明するため、ブッシングを例にとって図面を
参照しながら説明する。
【0005】図4は、代表的なブッシングの長手方向の
断面形状を示す概略図である。同図において、ブッシン
グ1は、中心に電流を流すための金属製の導体2がエポ
キシ樹脂等の熱硬化性樹脂から成る注形樹脂3でモール
ドされ構成されており、例えば上述した注型方法にて製
作される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におい
ては、環境保護や資源の有効活用の観点から、導体2を
注型樹脂3から分離し、処理あるいは再資源として活用
していく必要がある。しかしながら、従来のブッシング
1では、機械的特性や電気的特性を向上させるため、導
体2と注型樹脂3を強固に接着させていることから、現
実的には両者を分離するのは不可能であるのが現状であ
る。本発明の目的は、内蔵される部品及びこれをモール
ドする熱硬化性樹脂を容易に分離可能とし、再資源化を
図れる樹脂モールド部品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、内蔵すべき部品をモールドする熱硬化性樹
脂と、前記内蔵すべき部品と熱硬化性樹脂との界面又は
熱硬化性樹脂の少なくとも一方に設けられ、外的刺激に
より前記内蔵すべき部品と熱硬化性樹脂を分離可能にす
る分離部とを備えたことを特徴とする。
【0008】このような構成において、内蔵すべき部品
と熱硬化性樹脂との界面又は熱硬化性樹脂の少なくとも
一方に設けられた分離部により、外的刺激を与えること
により内蔵すべき部品と熱硬化性樹脂を容易に分離する
ことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1
の実施の形態を説明するためのブッシングの長手方向の
断面形状を表す概略図である。同図において、ブッシン
グ1は、導体2の周囲に低融点金属や熱可塑性樹脂から
成るコーティング層4を付着させ、これを金型に組込
み、その周囲を注型樹脂3で固めて構成される。
【0010】より詳細には、導体2は通常アルミニウ
ム、銅、鋼等の金属から成り、これをサンドブラストし
た後に例えば低融点金属の溶融した槽に浸漬、引上げる
ことにより、所定の厚さのコーティング層4を付与する
ことができる。
【0011】また、導体2を金型にセットし、金型/導
体間に所定の厚さのギャップを設け、これに加熱溶融し
た熱可塑性樹脂を流し込む、いわゆる射出成形を適用し
てもよい。すると、冷却硬化後の導体2の周囲には熱可
塑性樹脂からなるコーティング層4が作製される。
【0012】コーティング層4は、樹脂モールド品の製
造過程あるいは機器の稼動時に溶融・軟化することはな
く、通常使用しない範囲の温度まで上昇させるとはじめ
て溶融・軟化する材料を選定する。通常、モールド品を
製造する際、注型樹脂を硬化させる工程があり、80〜
150℃に加熱される。また、スイッチギヤの規格で
は、最高使用温度は115℃であると規定されている。
したがって、コーティング層4の軟化点・融点として1
30℃以上を有する材料を適宜選定する必要がある。
【0013】一方、代表的な融点金属ははんだであり、
その融点は300℃程度である。350℃に加熱したは
んだ浴に銅製導体を浸漬すると、厚さ0.5mmほどの
コーティングを表面に付与することができることが、本
発明者らの研究により確認された。
【0014】熱可塑性樹脂としては、例えば熱可塑性エ
ラストマー(クラミロン2797、(株)クラレの商品
名)を用いて、前述した射出成形により厚さ1mmほど
のコーティング層4を付与することができる。
【0015】以上のようにしてコーティング層4を付与
した導体2を金型にセットして注型を行い、ブッシング
1形状に仕上げる。注型樹脂3の一例として、シリカ粒
子を200phr(per hundred of r
esin by weight)を充填したビスフェノ
ール系エポキシ樹脂(例えば、CT200(チバカイギ
ー社の品名))に硬化剤(例えば、酸無水物(HY90
3、チバガイギー社の商品名)を加え、よく混合したも
のを用い、金型に注入して80℃で一次硬化させ、離型
後に130℃で二次硬化させる。
【0016】硬化後のブッシング1の内部には、低融点
金属又は熱可塑性樹脂から成るコーティング層4が付与
される。コーティング層4は、ブッシング1製造時の加
熱、製品稼動時の温度上昇に十分耐えて普遍であるが、
所定以上の温度(はんだであれば、300℃以上、クラ
ミロン2797であれば、200℃以上)に保持すると
溶融・軟化する材料とした。
【0017】ここで、上記実施の形態に係り、コーティ
ング層として厚さ0.5mmのはんだ層を導体周りに付
与したブッシングと、同じく厚さ1mmの熱可塑性樹脂
層を導体周りに付与したブッシングについて、実用上十
分な特性を有しているか否かにつき標準的な試験法(冷
熱試験、部分放電試験)を用いて検証した。
【0018】冷熱試験では、0℃・1時間、100℃・
1時間の液相ヒートサイクル試験を10回行い、き裂発
生の有無を確認した。その結果、サイクル課した後にお
いても、き裂の発生は認められなかった。
【0019】さらに、部分放電試験を行った。コロナ発
生開始の放電電荷量を10pCとして、パルス発生頻度
50ppsで交流を印可した場合、本発明によるブッシ
ングは、40kVをクリアし、初期の特性を維持した。
【0020】また、それぞれ、所定以上の温度(はんだ
であれば、300℃以上、クラミロン2797であれ
ば、200℃以上)に保持し、導体端部をハンマーで叩
くことにより、ブッシングから中心の導体を引き抜くこ
とができた。
【0021】一方、図2は本発明の第2の実施の形態を
説明するための図であり、ブッシング1における周方向
の断面5を示したものである。同図において、導体2の
周囲にエラストマー樹脂(例えばシリコーンエラストマ
ー、TSE3082、東芝シリコーン(株)の商品名)
から成る突起6を導体2の長手方向に付与する。突起6
は、例えば導体2の周り約90°ごとに高さ1mmで付
与し、これを金形に組み込み、前述の注型樹脂、硬化条
件を用いて、周囲を注型樹脂3で固め、ブッシング1形
状に仕上げる。
【0022】こうして、硬化後のブッシング3の内部に
は、エラストマー層から成る突起6が付与される。この
突起6は、注型樹脂3にとっては応力集中部となる。す
なわち、金属製の導体2の熱膨張率は注型樹脂3よりも
一般的に小さいので、温度が低下すればするほど外側の
注型樹脂3が内側の導体2以上に収縮しようとし、導体
2を締め付ける。すると、相対的に導体2は、注型樹脂
3の内径を広げようといわゆる焼きばめ状態になる。
【0023】このとき、図3に示すように、注型樹脂3
には周方向に大きな引張り応力7が発生する。引張り応
力7の分布は導体2と接する内側で大きくなるが、ここ
に突起6があれば、応力集中によりさらに引張り応力7
が増大される。また、この引張り応力7の大きさは、低
温に冷却して注型樹脂3の収縮を大きくすることによ
り、増大させることができる。更に冷却を進めると、最
終的には注型樹脂3の強度を超え、突起6先端より外側
に向かってき裂8が発生する。90°方向すべてにき裂
8が発生すれば、ハンマーによる打撃等衝撃を与えるこ
とで、容易に注型樹脂3を分離(本実施の形態では4
つ)することができる。
【0024】ここで、上記実施の形態に係り、エラスト
マー樹脂から成る突起6は導体周り約90°ごとに高さ
1mmで付与し、これを金型に組み込み、前述した注型
樹脂3、硬化条件を用いて、その周囲を注型樹脂3で固
め、ブッシング1形状に仕上げた。通常、樹脂モールド
品の使用温度は常温以上であるので、突起6により発生
する引張り応力7によりブッシング1が破壊することは
なく、−50℃以下の通常遭遇しないような温度以下に
冷却することで、破壊させるように材料特性、突起6形
状を調整することが可能である。
【0025】このようなブッシング1に対し、実用上十
分な特性を有しているか否かにつき、前述した冷熱試
験、部分放電試験を用いて検証した。冷熱試験では、き
裂の発生は認められず、さらに部分放電試験において
も、40kVをクリアし、初期の特性を維持した。
【0026】また、−50℃に冷却することによりブッ
シング内部からき裂を発生させ、周囲をハンマーで叩く
ことにより、ブッシングから注型樹脂を分離することが
できた。
【0027】以上詳述したように、従来の樹脂モールド
部品において、熱硬化性樹脂は長期信頼性に富むが、製
品の寿命が満了して廃棄しようとする際には産業廃棄物
となり、特に、機械的強固である熱硬化性樹脂を分解す
るのは困難であることから、大きな問題となっていた。
【0028】しかしながら、上述した実施の形態によれ
ば、導体と熱硬化性樹脂とを容易に分離可能となり、再
生させて資源の有効活用ができる。また、樹脂側も分離
後裁断し、充填材として再利用したり、補助燃料に供す
ることができる。また、熱的、機械的、電気的特性につ
いても、従来品と同等以上であることが確認された。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、内蔵すべ
き部品をモールドする熱硬化性樹脂と、前記内蔵すべき
部品と熱硬化性樹脂との界面又は熱硬化性樹脂の少なく
とも一方に設けられ、外的刺激により前記内蔵すべき部
品と熱硬化性樹脂を分離可能にする分離部とを備えたの
で、内蔵すべき部品と熱硬化性樹脂を容易に分離するこ
とができ、再資源化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するためのブ
ッシングの断面形状を示す概略図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を説明するための部
分拡大断面図。
【図3】[図2]の作用を説明するための図。
【図4】代表的なブッシングの断面形状を示す概略図。
【符号の説明】
2…導体、3…注型樹脂、4…コーティング層、6…突
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関谷 洋紀 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 宮川 勝 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内蔵すべき部品をモールドする熱硬化性
    樹脂と、前記内蔵すべき部品と熱硬化性樹脂との界面又
    は熱硬化性樹脂の少なくとも一方に設けられ、外的刺激
    により前記内蔵すべき部品と熱硬化性樹脂を分離可能に
    する分離部とを有する樹脂モールド部品。
  2. 【請求項2】 前記分離部は、外部の温度変化により前
    記内蔵すべき部品と熱硬化性樹脂を分離可能にしたこと
    を特徴とする請求項1記載の樹脂モールド部品。
  3. 【請求項3】 前記分離部は、加熱により溶融又は軟化
    する材料を前記内蔵すべき部品と熱硬化性樹脂との界面
    に形成させて成ることを特徴とする請求項2記載の樹脂
    モールド部品。
  4. 【請求項4】 前記分離部は、前記熱硬化性樹脂の硬化
    後に長手方向に対して熱可塑性樹脂で形成される突起部
    を設けて成ることを特徴とする請求項2記載の樹脂モー
    ルド部品。
JP11765897A 1997-05-08 1997-05-08 樹脂モールド部品 Pending JPH10308129A (ja)

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JP11765897A JPH10308129A (ja) 1997-05-08 1997-05-08 樹脂モールド部品

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JP11765897A JPH10308129A (ja) 1997-05-08 1997-05-08 樹脂モールド部品

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JPH10308129A true JPH10308129A (ja) 1998-11-17

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JP (1) JPH10308129A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112017000191T5 (de) 2016-04-19 2018-08-02 Fuji Electric Co., Ltd. Harzzusammensetzung mit Ligninskelett und Gießteil, das die Harzzusammensetzung enthält

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112017000191T5 (de) 2016-04-19 2018-08-02 Fuji Electric Co., Ltd. Harzzusammensetzung mit Ligninskelett und Gießteil, das die Harzzusammensetzung enthält

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