JPH10307528A - 拡散反射型ホログラムの撮影方法及び拡散反射型ホログラム - Google Patents
拡散反射型ホログラムの撮影方法及び拡散反射型ホログラムInfo
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- JPH10307528A JPH10307528A JP11777297A JP11777297A JPH10307528A JP H10307528 A JPH10307528 A JP H10307528A JP 11777297 A JP11777297 A JP 11777297A JP 11777297 A JP11777297 A JP 11777297A JP H10307528 A JPH10307528 A JP H10307528A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 反射拡散特性の面内分布が良好で正反射光に
基づく不要干渉縞が記録されていない拡散反射型ホログ
ラムを撮影する方法。 【解決手段】 散乱板１０と反射型ホログラム乾板１１
の間にルーバー２２を配置して、散乱板１０の背面を同
一光源から２分された所定波長のコヒーレント光１２で
照明して、散乱板１０の前面に出てルーバー２２を通過
した散乱光１４を反射型ホログラム乾板１１の背面側か
ら、また、同一光源から２分された所定波長の別のコヒ
ーレント光１３を反射型ホログラム乾板１１の前面側か
ら同時に入射させ、両光を反射型ホログラム乾板１１中
で干渉させて記録する。
基づく不要干渉縞が記録されていない拡散反射型ホログ
ラムを撮影する方法。 【解決手段】 散乱板１０と反射型ホログラム乾板１１
の間にルーバー２２を配置して、散乱板１０の背面を同
一光源から２分された所定波長のコヒーレント光１２で
照明して、散乱板１０の前面に出てルーバー２２を通過
した散乱光１４を反射型ホログラム乾板１１の背面側か
ら、また、同一光源から２分された所定波長の別のコヒ
ーレント光１３を反射型ホログラム乾板１１の前面側か
ら同時に入射させ、両光を反射型ホログラム乾板１１中
で干渉させて記録する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、拡散反射型ホログ
ラムの撮影方法及び拡散反射型ホログラムに関し、特
に、反射拡散特性の面内分布が良好で正反射光に基づく
不要干渉縞が記録されていない拡散反射型ホログラムを
撮影する方法に関する。
ラムの撮影方法及び拡散反射型ホログラムに関し、特
に、反射拡散特性の面内分布が良好で正反射光に基づく
不要干渉縞が記録されていない拡散反射型ホログラムを
撮影する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】本出願人は、特願平７−３１２３６２号
において、拡散反射型ホログラムを用いた液晶表示装置
を提案した。その拡散反射型ホログラムは、特定の方向
から入射した光を観察域と定めた方向にのみ拡散反射さ
せるホログラムであり、図４に示す１ステップ撮影法、
あるいは、図５に示す２ステップ撮影法により作製され
る。
において、拡散反射型ホログラムを用いた液晶表示装置
を提案した。その拡散反射型ホログラムは、特定の方向
から入射した光を観察域と定めた方向にのみ拡散反射さ
せるホログラムであり、図４に示す１ステップ撮影法、
あるいは、図５に示す２ステップ撮影法により作製され
る。
【０００３】図４の１ステップ撮影法は、スリガラスの
ような散乱板１０に対して予め拡散反射域と定めた位置
に、フォトポリマーのような反射型ホログラム乾板（リ
ップマンホログラム乾板）１１を配置し、散乱板１０の
背面から同一光源から２分された所定波長のコヒーレン
ト光１２で照明して散乱板１０の前面に出た散乱光１４
を物体光として反射型ホログラム乾板１１に入射させる
と同時に、同一光源から２分された所定波長の別のコヒ
ーレント光１３を参照光として、散乱光１４と反対側か
ら拡散反射型ホログラムで想定される入射光と反対方向
に進む参照光１３を入射させることにより、反射型ホロ
グラム乾板１１に拡散反射型ホログラムを記録する。
ような散乱板１０に対して予め拡散反射域と定めた位置
に、フォトポリマーのような反射型ホログラム乾板（リ
ップマンホログラム乾板）１１を配置し、散乱板１０の
背面から同一光源から２分された所定波長のコヒーレン
ト光１２で照明して散乱板１０の前面に出た散乱光１４
を物体光として反射型ホログラム乾板１１に入射させる
と同時に、同一光源から２分された所定波長の別のコヒ
ーレント光１３を参照光として、散乱光１４と反対側か
ら拡散反射型ホログラムで想定される入射光と反対方向
に進む参照光１３を入射させることにより、反射型ホロ
グラム乾板１１に拡散反射型ホログラムを記録する。
【０００４】また、図５の２ステップ撮影法は、図
（ａ）に示すように、スリガラスのような散乱板１０に
対して予め拡散反射域と定めた位置に、透過型ホログラ
ム乾板１５を配置し、散乱板１０の背面から同一光源か
ら２分された所定波長のコヒーレント光１２で照明して
散乱板１０の前面に出た散乱光１４を物体光として透過
型ホログラム乾板１５に入射させると同時に、同一光源
から２分された所定波長の別のコヒーレント光１６を参
照光として、散乱光１４と同じ面側から任意の角度で入
射させることにより、透過型ホログラム乾板１５に第１
のホログラムである透過型ホログラムを記録する。
（ａ）に示すように、スリガラスのような散乱板１０に
対して予め拡散反射域と定めた位置に、透過型ホログラ
ム乾板１５を配置し、散乱板１０の背面から同一光源か
ら２分された所定波長のコヒーレント光１２で照明して
散乱板１０の前面に出た散乱光１４を物体光として透過
型ホログラム乾板１５に入射させると同時に、同一光源
から２分された所定波長の別のコヒーレント光１６を参
照光として、散乱光１４と同じ面側から任意の角度で入
射させることにより、透過型ホログラム乾板１５に第１
のホログラムである透過型ホログラムを記録する。
【０００５】次に、この第１のホログラムを１７とし、
図５（ｂ）に示すように、元の透過型ホログラム乾板１
５の位置に配置すると共に、散乱板１０の位置に今度は
反射型ホログラム乾板２０を配置し、ホログラム１７の
実像をこの反射型ホログラム乾板２０の位置（図（ａ）
の散乱板１０の位置）に結像させるように、ホログラム
１７にその記録の際の参照光１６と反対側に進む同じ波
長の再生照明光１８を照射して、ホログラム１７からの
回折光１９を物体光として反射型ホログラム乾板２０に
入射させると共に、拡散反射型ホログラムで想定される
入射光と反対方向に進む参照光２１を反射型ホログラム
乾板２０の反対側から入射させることにより、反射型ホ
ログラム乾板２０に第２のホログラムである拡散反射型
ホログラムを記録する。この方法により、観察域を第１
のホログラム１７の範囲に限定する拡散反射型ホログラ
ムが作製できる。また、このホログラムを原版として、
密着複製されたホログラムも原版の回折方向（散乱方
向）が保持された拡散反射型ホログラムとなる。
図５（ｂ）に示すように、元の透過型ホログラム乾板１
５の位置に配置すると共に、散乱板１０の位置に今度は
反射型ホログラム乾板２０を配置し、ホログラム１７の
実像をこの反射型ホログラム乾板２０の位置（図（ａ）
の散乱板１０の位置）に結像させるように、ホログラム
１７にその記録の際の参照光１６と反対側に進む同じ波
長の再生照明光１８を照射して、ホログラム１７からの
回折光１９を物体光として反射型ホログラム乾板２０に
入射させると共に、拡散反射型ホログラムで想定される
入射光と反対方向に進む参照光２１を反射型ホログラム
乾板２０の反対側から入射させることにより、反射型ホ
ログラム乾板２０に第２のホログラムである拡散反射型
ホログラムを記録する。この方法により、観察域を第１
のホログラム１７の範囲に限定する拡散反射型ホログラ
ムが作製できる。また、このホログラムを原版として、
密着複製されたホログラムも原版の回折方向（散乱方
向）が保持された拡散反射型ホログラムとなる。
【０００６】以上のようにして得た拡散反射型ホログラ
ム３１を、図２に断面を示すように、液晶表示素子４０
の観察側とは反対側に配置することにより、液晶表示素
子４０の表示側から入射する照明光３２を液晶ディスプ
レイ装置の観察域に合致する角度範囲θにのみ拡散光３
３として拡散反射させ、明所で自発光型のバックライト
を使用することなしに明るい表示が可能な液晶ディスプ
レイ装置を構成することができる。ここで、液晶表示素
子４０は、例えば、２枚のガラス基板４１、４２の間に
挟持されたツイストネマチック等の液晶層４５からな
り、一方のガラス基板４２内表面には一様な透明対向電
極４４が設けられ、他方のガラス基板４１内表面には画
素毎に独立に透明表示電極４３と不図示のブラック・マ
トリックスが設けられている。なお、カラー表示装置の
場合は、他方のガラス基板４１内表面には液晶セルＲ、
Ｇ、Ｂ毎に独立に透明表示電極４３とカラーフィルタ
ー、ブラック・マトリックスが設けられている。また、
電極４３、４４の液晶層４５側には不図示の配向層も設
けられており、さらに、観察側ガラス基板４１外表面に
は偏光板４６が、観察側とは反対側のガラス基板４２外
表面には偏光板４７がそれぞれ貼り付けられており、例
えばそれらの透過軸は相互に直交するように配置されて
いる。このような液晶表示素子４０の画素毎に透明表示
電極と透明表示電極間に印加する電圧を制御してその透
過状態を変化させることにより、表示が可能なものであ
る。なお、図２の配置において、拡散反射型ホログラム
３１の背面側に拡散反射板あるいは反射板を設けること
により、より一層の輝度向上を行うことができる。
ム３１を、図２に断面を示すように、液晶表示素子４０
の観察側とは反対側に配置することにより、液晶表示素
子４０の表示側から入射する照明光３２を液晶ディスプ
レイ装置の観察域に合致する角度範囲θにのみ拡散光３
３として拡散反射させ、明所で自発光型のバックライト
を使用することなしに明るい表示が可能な液晶ディスプ
レイ装置を構成することができる。ここで、液晶表示素
子４０は、例えば、２枚のガラス基板４１、４２の間に
挟持されたツイストネマチック等の液晶層４５からな
り、一方のガラス基板４２内表面には一様な透明対向電
極４４が設けられ、他方のガラス基板４１内表面には画
素毎に独立に透明表示電極４３と不図示のブラック・マ
トリックスが設けられている。なお、カラー表示装置の
場合は、他方のガラス基板４１内表面には液晶セルＲ、
Ｇ、Ｂ毎に独立に透明表示電極４３とカラーフィルタ
ー、ブラック・マトリックスが設けられている。また、
電極４３、４４の液晶層４５側には不図示の配向層も設
けられており、さらに、観察側ガラス基板４１外表面に
は偏光板４６が、観察側とは反対側のガラス基板４２外
表面には偏光板４７がそれぞれ貼り付けられており、例
えばそれらの透過軸は相互に直交するように配置されて
いる。このような液晶表示素子４０の画素毎に透明表示
電極と透明表示電極間に印加する電圧を制御してその透
過状態を変化させることにより、表示が可能なものであ
る。なお、図２の配置において、拡散反射型ホログラム
３１の背面側に拡散反射板あるいは反射板を設けること
により、より一層の輝度向上を行うことができる。
【０００７】また、反射型ホログラムの特定波長のみを
回折し他の波長域の光は透過する特性を活かして、図３
に示すように、拡散反射型ホログラム３１の背面側に自
発光型バックライト３４を併用することにより、暗所で
はこの自発光型バックライト３４からの光３５により照
明し、明所では自発光型バックライト３１の輝度を落と
すか消灯して、外光３２の拡散反射光３３により照明す
るようにすることにより、ポータブルコンピュータ等の
液晶ディスプレイ装置を用いる装置のバッテリー駆動時
間を大幅に延ばすことができる。
回折し他の波長域の光は透過する特性を活かして、図３
に示すように、拡散反射型ホログラム３１の背面側に自
発光型バックライト３４を併用することにより、暗所で
はこの自発光型バックライト３４からの光３５により照
明し、明所では自発光型バックライト３１の輝度を落と
すか消灯して、外光３２の拡散反射光３３により照明す
るようにすることにより、ポータブルコンピュータ等の
液晶ディスプレイ装置を用いる装置のバッテリー駆動時
間を大幅に延ばすことができる。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして撮影された拡散反射型ホログラムは、ホログ
ラム面内の中心部と周辺部では反射拡散特性が異なって
いる。すなわち、図６に示すように、このような拡散反
射型ホログラム３１の反射拡散特性は、その撮影のとき
の散乱板１０の相対領域３６へあたかも散乱光が回折さ
れるような特性であり、その散乱光の分布範囲は、拡散
反射型ホログラム３１の中心部ではθ0 であり、図の左
周辺部ではθ1 であり、右周辺部ではθ2 である。図か
ら明らかなように、反射散乱光の分布範囲は、中心部で
は等方的であるのに対し、周辺部では中心の方向に偏っ
ている。このように中心部と周辺部で反射拡散特性が異
なる拡散板を遠方の周辺方向から見ると、周辺の一部が
見えなくなる恐れがある。
ようにして撮影された拡散反射型ホログラムは、ホログ
ラム面内の中心部と周辺部では反射拡散特性が異なって
いる。すなわち、図６に示すように、このような拡散反
射型ホログラム３１の反射拡散特性は、その撮影のとき
の散乱板１０の相対領域３６へあたかも散乱光が回折さ
れるような特性であり、その散乱光の分布範囲は、拡散
反射型ホログラム３１の中心部ではθ0 であり、図の左
周辺部ではθ1 であり、右周辺部ではθ2 である。図か
ら明らかなように、反射散乱光の分布範囲は、中心部で
は等方的であるのに対し、周辺部では中心の方向に偏っ
ている。このように中心部と周辺部で反射拡散特性が異
なる拡散板を遠方の周辺方向から見ると、周辺の一部が
見えなくなる恐れがある。
【０００９】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、反射拡散特性の面内分布が良
好で正反射光に基づく不要干渉縞が記録されていない拡
散反射型ホログラムを撮影する方法を提供することであ
る。
ものであり、その目的は、反射拡散特性の面内分布が良
好で正反射光に基づく不要干渉縞が記録されていない拡
散反射型ホログラムを撮影する方法を提供することであ
る。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の拡散反射型ホログラムの撮影方法は、散乱板と反射
型ホログラム乾板の間にルーバーを配置して、散乱板の
背面を同一光源から２分された所定波長のコヒーレント
光で照明して、散乱板の前面に出てルーバーを通過した
散乱光を反射型ホログラム乾板の背面側から、また、同
一光源から２分された所定波長の別のコヒーレント光を
反射型ホログラム乾板の前面側から同時に入射させ、両
光を反射型ホログラム乾板中で干渉させて記録すること
を特徴とする方法である。
明の拡散反射型ホログラムの撮影方法は、散乱板と反射
型ホログラム乾板の間にルーバーを配置して、散乱板の
背面を同一光源から２分された所定波長のコヒーレント
光で照明して、散乱板の前面に出てルーバーを通過した
散乱光を反射型ホログラム乾板の背面側から、また、同
一光源から２分された所定波長の別のコヒーレント光を
反射型ホログラム乾板の前面側から同時に入射させ、両
光を反射型ホログラム乾板中で干渉させて記録すること
を特徴とする方法である。
【００１１】この場合、反射型ホログラム乾板の前面側
に反射防止膜付きガラスを配置することが望ましい。
に反射防止膜付きガラスを配置することが望ましい。
【００１２】また、本発明の拡散反射型ホログラムは、
拡散板の像を記録した拡散反射型ホログラムにおいて、
拡散板からの所定の角度範囲の拡散光に基づく干渉縞の
みが記録され、その角度範囲外の特定の狭い入射角の物
体光に基づく干渉縞が記録されていないことを特徴とす
るものである。
拡散板の像を記録した拡散反射型ホログラムにおいて、
拡散板からの所定の角度範囲の拡散光に基づく干渉縞の
みが記録され、その角度範囲外の特定の狭い入射角の物
体光に基づく干渉縞が記録されていないことを特徴とす
るものである。
【００１３】本発明においては、反射型ホログラム乾板
を透過したコヒーレント光はルーバーで吸収されるた
め、散乱板の拡散面からは正反射光は生じない。その結
果、反射型ホログラム乾板中には必要な干渉縞だけが記
録され、正反射光に対応する不要な干渉縞は記録されな
いので、高い回折効率の明るい拡散反射型ホログラムが
得られる。しかも、散乱板と反射型ホログラム乾板を近
接して配置しているので、得られた拡散反射型ホログラ
ムの反射拡散特性の面内分布は均一で良好なものであ
る。
を透過したコヒーレント光はルーバーで吸収されるた
め、散乱板の拡散面からは正反射光は生じない。その結
果、反射型ホログラム乾板中には必要な干渉縞だけが記
録され、正反射光に対応する不要な干渉縞は記録されな
いので、高い回折効率の明るい拡散反射型ホログラムが
得られる。しかも、散乱板と反射型ホログラム乾板を近
接して配置しているので、得られた拡散反射型ホログラ
ムの反射拡散特性の面内分布は均一で良好なものであ
る。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、本発明の拡散反射型ホログ
ラムの撮影方法及び拡散反射型ホログラムを実施例に基
づいて説明する。図１に拡散反射型ホログラムを本発明
に基づいて撮影するための１つの配置を示す。反射拡散
特性の面内分布が良好な拡散反射型ホログラムを撮影す
るには、図１（ｂ）に示すように、図４の配置において
散乱板１０と反射型ホログラム乾板１１の距離を可能な
限り小さくして両者を密着あるいは近接して配置すれば
よい。しかしながら、散乱板１０と反射型ホログラム乾
板１１を密着あるいは近接して配置し、散乱板１０の背
面から同一光源から２分された所定波長のコヒーレント
光１２で照明して散乱板１０の前面に出た散乱光１４を
物体光として反射型ホログラム乾板１１に入射させると
同時に、同一光源から２分された所定波長の別のコヒー
レント光１３を参照光として、散乱光１４と反対側から
拡散反射型ホログラムで想定される入射光と反対方向に
進む参照光１３を入射させると、反射型ホログラム乾板
１１を透過し、散乱板１０の拡散面で正反射する光３０
が生じるため、反射型ホログラム乾板１１中には、散乱
光１４と参照光１３の必要な干渉縞だけでなく、正反射
光３０と参照光１３の間の不要な干渉縞が記録されてし
まい、反射型ホログラム乾板１１中でこの不要な干渉縞
が占める屈折率変調分、必要な干渉縞に割り当てられる
べき屈折率変調が低下し、その結果、得られた拡散反射
型ホログラムから反射拡散光を与える回折効率が低下
し、かつ、正反射光３０に相当する不要な回折光が生じ
てしまう。
ラムの撮影方法及び拡散反射型ホログラムを実施例に基
づいて説明する。図１に拡散反射型ホログラムを本発明
に基づいて撮影するための１つの配置を示す。反射拡散
特性の面内分布が良好な拡散反射型ホログラムを撮影す
るには、図１（ｂ）に示すように、図４の配置において
散乱板１０と反射型ホログラム乾板１１の距離を可能な
限り小さくして両者を密着あるいは近接して配置すれば
よい。しかしながら、散乱板１０と反射型ホログラム乾
板１１を密着あるいは近接して配置し、散乱板１０の背
面から同一光源から２分された所定波長のコヒーレント
光１２で照明して散乱板１０の前面に出た散乱光１４を
物体光として反射型ホログラム乾板１１に入射させると
同時に、同一光源から２分された所定波長の別のコヒー
レント光１３を参照光として、散乱光１４と反対側から
拡散反射型ホログラムで想定される入射光と反対方向に
進む参照光１３を入射させると、反射型ホログラム乾板
１１を透過し、散乱板１０の拡散面で正反射する光３０
が生じるため、反射型ホログラム乾板１１中には、散乱
光１４と参照光１３の必要な干渉縞だけでなく、正反射
光３０と参照光１３の間の不要な干渉縞が記録されてし
まい、反射型ホログラム乾板１１中でこの不要な干渉縞
が占める屈折率変調分、必要な干渉縞に割り当てられる
べき屈折率変調が低下し、その結果、得られた拡散反射
型ホログラムから反射拡散光を与える回折効率が低下
し、かつ、正反射光３０に相当する不要な回折光が生じ
てしまう。
【００１５】そこで、本発明においては、図１（ａ）に
示すように、散乱板１０と反射型ホログラム乾板１１の
間にルーバー２２を配置して、このような正反射光３０
が反射型ホログラム乾板１１に入射しないようにしてい
る。すなわち、スリガラスのような散乱板１０とフォト
ポリマーのような反射型ホログラム乾板（リップマンホ
ログラム乾板）１１との間にルーバー２２を配置し、ま
た、反射型ホログラム乾板１１のルーバー２２とは反対
側に反射防止膜付きガラス２３を配置し、散乱板１０、
ルーバー２２、反射型ホログラム乾板１１、反射防止膜
付きガラス２３の４者を密着あるいは近接して配置す
る。ここで、ルーバー２２とは、透明板２４内に黒色の
平面状の薄い吸収層２５を一定間隔で平行に配置してな
るものであり、一定入射角度以上及び一定入射角度以下
の光が吸収層２５に当たって吸収され透過できなくなる
もので、透明板２４の厚さと、吸収層２５間の間隔と、
透明板２４の平面に対する吸収層２５がなす角度とに応
じて所定の範囲の入射角度、例えば０°±１５°の間の
光のみを通すものである。
示すように、散乱板１０と反射型ホログラム乾板１１の
間にルーバー２２を配置して、このような正反射光３０
が反射型ホログラム乾板１１に入射しないようにしてい
る。すなわち、スリガラスのような散乱板１０とフォト
ポリマーのような反射型ホログラム乾板（リップマンホ
ログラム乾板）１１との間にルーバー２２を配置し、ま
た、反射型ホログラム乾板１１のルーバー２２とは反対
側に反射防止膜付きガラス２３を配置し、散乱板１０、
ルーバー２２、反射型ホログラム乾板１１、反射防止膜
付きガラス２３の４者を密着あるいは近接して配置す
る。ここで、ルーバー２２とは、透明板２４内に黒色の
平面状の薄い吸収層２５を一定間隔で平行に配置してな
るものであり、一定入射角度以上及び一定入射角度以下
の光が吸収層２５に当たって吸収され透過できなくなる
もので、透明板２４の厚さと、吸収層２５間の間隔と、
透明板２４の平面に対する吸収層２５がなす角度とに応
じて所定の範囲の入射角度、例えば０°±１５°の間の
光のみを通すものである。
【００１６】このような配置で、散乱板１０の背面から
同一光源から２分された所定波長のコヒーレント光１２
で照明して散乱板１０の前面に出てルーバー２２を通過
した散乱光１４を物体光として反射型ホログラム乾板１
１に入射させると同時に、同一光源から２分された所定
波長の別のコヒーレント光１３を参照光として、散乱光
１４と反対側から拡散反射型ホログラムで想定される入
射光と反対方向に進む参照光１３を反射防止膜付きガラ
ス２３を通して入射させることにより、反射型ホログラ
ム乾板１１中に拡散反射型ホログラムに必要な干渉縞が
記録される。一方、反射型ホログラム乾板１１を透過し
たコヒーレント光１３はルーバー２２で吸収されるた
め、散乱板１０の拡散面からは図１（ｂ）のような正反
射光３０は生じない。あるいは、ルーバー２２を一部通
過して散乱板１０から図１（ｂ）のような正反射光３０
が生じても、反射型ホログラム乾板１１に入射する前に
ルーバー２２で吸収遮断されてしまう。その結果、反射
型ホログラム乾板１１中には必要な干渉縞だけが記録さ
れ、正反射光３０に対応する不要な干渉縞は記録されな
いので、高い回折効率の明るい拡散反射型ホログラムが
得られる。しかも、散乱板１０と反射型ホログラム乾板
１１を近接して配置しているので、得られた拡散反射型
ホログラムの反射拡散特性の面内分布は均一で良好なも
のである。
同一光源から２分された所定波長のコヒーレント光１２
で照明して散乱板１０の前面に出てルーバー２２を通過
した散乱光１４を物体光として反射型ホログラム乾板１
１に入射させると同時に、同一光源から２分された所定
波長の別のコヒーレント光１３を参照光として、散乱光
１４と反対側から拡散反射型ホログラムで想定される入
射光と反対方向に進む参照光１３を反射防止膜付きガラ
ス２３を通して入射させることにより、反射型ホログラ
ム乾板１１中に拡散反射型ホログラムに必要な干渉縞が
記録される。一方、反射型ホログラム乾板１１を透過し
たコヒーレント光１３はルーバー２２で吸収されるた
め、散乱板１０の拡散面からは図１（ｂ）のような正反
射光３０は生じない。あるいは、ルーバー２２を一部通
過して散乱板１０から図１（ｂ）のような正反射光３０
が生じても、反射型ホログラム乾板１１に入射する前に
ルーバー２２で吸収遮断されてしまう。その結果、反射
型ホログラム乾板１１中には必要な干渉縞だけが記録さ
れ、正反射光３０に対応する不要な干渉縞は記録されな
いので、高い回折効率の明るい拡散反射型ホログラムが
得られる。しかも、散乱板１０と反射型ホログラム乾板
１１を近接して配置しているので、得られた拡散反射型
ホログラムの反射拡散特性の面内分布は均一で良好なも
のである。
【００１７】以上、本発明の拡散反射型ホログラムの撮
影方法及び拡散反射型ホログラムを実施例に基づいて説
明してきたが、これら実施例に限定されず種々の変形が
可能である。
影方法及び拡散反射型ホログラムを実施例に基づいて説
明してきたが、これら実施例に限定されず種々の変形が
可能である。
【００１８】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の拡散反射型ホログラムの撮影方法及び拡散反射型ホロ
グラムによると、反射型ホログラム乾板を透過したコヒ
ーレント光はルーバーで吸収されるため、散乱板の拡散
面からは正反射光は生じない。その結果、反射型ホログ
ラム乾板中には必要な干渉縞だけが記録され、正反射光
に対応する不要な干渉縞は記録されないので、高い回折
効率の明るい拡散反射型ホログラムが得られる。しか
も、散乱板と反射型ホログラム乾板を近接して配置して
いるので、得られた拡散反射型ホログラムの反射拡散特
性の面内分布は均一で良好なものである。
の拡散反射型ホログラムの撮影方法及び拡散反射型ホロ
グラムによると、反射型ホログラム乾板を透過したコヒ
ーレント光はルーバーで吸収されるため、散乱板の拡散
面からは正反射光は生じない。その結果、反射型ホログ
ラム乾板中には必要な干渉縞だけが記録され、正反射光
に対応する不要な干渉縞は記録されないので、高い回折
効率の明るい拡散反射型ホログラムが得られる。しか
も、散乱板と反射型ホログラム乾板を近接して配置して
いるので、得られた拡散反射型ホログラムの反射拡散特
性の面内分布は均一で良好なものである。
【図１】拡散反射型ホログラムを本発明に基づいて撮影
するための１つの配置を示す図である。
するための１つの配置を示す図である。
【図２】拡散反射型ホログラムを備えた液晶ディスプレ
イ装置の断面図である。
イ装置の断面図である。
【図３】拡散反射型ホログラムを備えた別の液晶ディス
プレイ装置の断面図である。
プレイ装置の断面図である。
【図４】拡散反射型ホログラムを１ステップ撮影法で作
製する方法を説明するための図である。
製する方法を説明するための図である。
【図５】拡散反射型ホログラムを２ステップ撮影法で作
製する方法を説明するための図である。
製する方法を説明するための図である。
【図６】従来の撮影方法による拡散反射型ホログラムが
中心部と周辺部で反射拡散特性が異なることを説明する
ための図である。
中心部と周辺部で反射拡散特性が異なることを説明する
ための図である。
１０…散乱板 １１…反射型ホログラム乾板 １２…コヒーレント照明光 １３…コヒーレント光（参照光） １４…散乱光（物体光） ２２…ルーバー ２３…反射防止膜付きガラス ２４…透明板 ２５…吸収層 ３０…正反射光
Claims (3)
- 【請求項１】 散乱板と反射型ホログラム乾板の間にル
ーバーを配置して、散乱板の背面を同一光源から２分さ
れた所定波長のコヒーレント光で照明して、散乱板の前
面に出てルーバーを通過した散乱光を反射型ホログラム
乾板の背面側から、また、同一光源から２分された所定
波長の別のコヒーレント光を反射型ホログラム乾板の前
面側から同時に入射させ、両光を反射型ホログラム乾板
中で干渉させて記録することを特徴とする拡散反射型ホ
ログラムの撮影方法。 - 【請求項２】 前記反射型ホログラム乾板の前面側に反
射防止膜付きガラスを配置することを特徴とする請求項
１記載の拡散反射型ホログラムの撮影方法。 - 【請求項３】 拡散板の像を記録した拡散反射型ホログ
ラムにおいて、拡散板からの所定の角度範囲の拡散光に
基づく干渉縞のみが記録され、その角度範囲外の特定の
狭い入射角の物体光に基づく干渉縞が記録されていない
ことを特徴とする拡散反射型ホログラム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11777297A JPH10307528A (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | 拡散反射型ホログラムの撮影方法及び拡散反射型ホログラム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11777297A JPH10307528A (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | 拡散反射型ホログラムの撮影方法及び拡散反射型ホログラム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10307528A true JPH10307528A (ja) | 1998-11-17 |
Family
ID=14719953
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11777297A Pending JPH10307528A (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | 拡散反射型ホログラムの撮影方法及び拡散反射型ホログラム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10307528A (ja) |
-
1997
- 1997-05-08 JP JP11777297A patent/JPH10307528A/ja active Pending
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