JPH10306060A - サリチル酸エステル誘導体およびそれを用いた芳香族ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents
サリチル酸エステル誘導体およびそれを用いた芳香族ポリカーボネートの製造方法Info
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- JPH10306060A JPH10306060A JP11677797A JP11677797A JPH10306060A JP H10306060 A JPH10306060 A JP H10306060A JP 11677797 A JP11677797 A JP 11677797A JP 11677797 A JP11677797 A JP 11677797A JP H10306060 A JPH10306060 A JP H10306060A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、下記式(1)
で表わされるポリカーボネートの末端封止剤または重合
促進剤として有効な特定のサリチル酸エステル誘導体に
含まれる不純物濃度を特定値以下にすることにより、該
化合物を末端封止剤または重合促進剤として用いて末端
封止反応速度または重合促進反応速度を損なうことな
く、さらには色調が良好なポリカーボネートを得ること
ができる。 【解決手段】 サリチル酸エステル誘導体の塩素含量を
1000ppm以下とする。さらにサリチル酸エステル
誘導体の窒素量、アルカリ金属、鉄分、クロム分、ニッ
ケル分等の不純物量を特定値以下とすることが好まし
い。
促進剤として有効な特定のサリチル酸エステル誘導体に
含まれる不純物濃度を特定値以下にすることにより、該
化合物を末端封止剤または重合促進剤として用いて末端
封止反応速度または重合促進反応速度を損なうことな
く、さらには色調が良好なポリカーボネートを得ること
ができる。 【解決手段】 サリチル酸エステル誘導体の塩素含量を
1000ppm以下とする。さらにサリチル酸エステル
誘導体の窒素量、アルカリ金属、鉄分、クロム分、ニッ
ケル分等の不純物量を特定値以下とすることが好まし
い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は含まれる不純物濃度
を特定値以下とするサリチル酸エステル誘導体に関する
ものであり、さらに詳しくは、これを芳香族ポリカーボ
ネートの製造プロセスにおける末端封止剤または重合促
進剤として用いることを特徴とする芳香族ポリカーボネ
ートの製造方法に関するものである。
を特定値以下とするサリチル酸エステル誘導体に関する
ものであり、さらに詳しくは、これを芳香族ポリカーボ
ネートの製造プロセスにおける末端封止剤または重合促
進剤として用いることを特徴とする芳香族ポリカーボネ
ートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートは、耐衝撃性などの機
械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも優れて
おり、広く用いられている。とくにビスフェノールA
(2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)
を繰り返し単位にもつポリカーボネートは、コンパクト
ディスクやCD−ROMなどの光学メディア用途を中心
に、近年その需要が急増している。
械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも優れて
おり、広く用いられている。とくにビスフェノールA
(2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)
を繰り返し単位にもつポリカーボネートは、コンパクト
ディスクやCD−ROMなどの光学メディア用途を中心
に、近年その需要が急増している。
【0003】このようなポリカーボネートの製造方法と
しては、ビスフェノールAなどの芳香族ジオールにホス
ゲンを直接反応させる方法(界面重合法)、あるいは芳
香族ジオールとジフェニルカーボネートなどのジアリル
カーボネートとを溶融状態でエステル交換反応(溶融
法)させる方法などが知られている。
しては、ビスフェノールAなどの芳香族ジオールにホス
ゲンを直接反応させる方法(界面重合法)、あるいは芳
香族ジオールとジフェニルカーボネートなどのジアリル
カーボネートとを溶融状態でエステル交換反応(溶融
法)させる方法などが知られている。
【0004】このような製造法のなかで、溶融法は界面
重合法による製造に比べて、有毒なホスゲンやメチレン
クロライド等のハロゲン化合物を溶媒として使用する問
題がなく、安価に製造できる利点があり、将来有望であ
ると考えられる。
重合法による製造に比べて、有毒なホスゲンやメチレン
クロライド等のハロゲン化合物を溶媒として使用する問
題がなく、安価に製造できる利点があり、将来有望であ
ると考えられる。
【0005】この溶融法により製造されるポリカーボネ
ートにおいては、その末端基の構造を制御することによ
り、得られるポリマーの物性を向上せしめるいくつかの
例が開示されている。
ートにおいては、その末端基の構造を制御することによ
り、得られるポリマーの物性を向上せしめるいくつかの
例が開示されている。
【0006】例えば特公平7―39483号公報および
特開平6―157739号公報には、下記式(2)で表
わされる特定の化合物(炭素数17〜50の炭酸ジエス
テル類)
特開平6―157739号公報には、下記式(2)で表
わされる特定の化合物(炭素数17〜50の炭酸ジエス
テル類)
【0007】
【化2】
【0008】[ここで、Rxは炭素数3〜36の炭化水
素基を表わす。]または、下記式(3)
素基を表わす。]または、下記式(3)
【0009】
【化3】
【0010】[ここで、RYは炭素数1〜30の炭化水
素基、Rzは炭素数1から20の炭化水素基である。]
を用いて封止することが記載されている。しかしながら
上記公報においては、末端封止剤として用いられるこれ
らの化合物に関して、末端封止反応速度や得られたポリ
マーの色調に対する封止剤中の不純物濃度の影響につい
てはなんら開示されていない。
素基、Rzは炭素数1から20の炭化水素基である。]
を用いて封止することが記載されている。しかしながら
上記公報においては、末端封止剤として用いられるこれ
らの化合物に関して、末端封止反応速度や得られたポリ
マーの色調に対する封止剤中の不純物濃度の影響につい
てはなんら開示されていない。
【0011】これらの炭酸ジエステル類を合成する方法
としては、たとえば特開昭52−111540号公報に
開示されているように、下記一般式(4)
としては、たとえば特開昭52−111540号公報に
開示されているように、下記一般式(4)
【0012】
【化4】
【0013】(式中Rはフェニル基またはベンジル基)
で表されるクロルフォルメートと、一般式(5)
で表されるクロルフォルメートと、一般式(5)
【0014】
【化5】R−OH ・・・(5)
【0015】で表されるアルコール類をアミンのような
塩基の存在下カップリングすることにより得る方法が知
られている。
塩基の存在下カップリングすることにより得る方法が知
られている。
【0016】この方法で合成を行うと、原料に塩素や窒
素が大量に存在するため、合成条件や精製法によっては
得られる炭酸ジエステルに塩素や窒素不純物が混入する
恐れがある。
素が大量に存在するため、合成条件や精製法によっては
得られる炭酸ジエステルに塩素や窒素不純物が混入する
恐れがある。
【0017】これらの不純物を多く含んだ炭酸ジエステ
ルをポリカーボネートの末端封止剤として用いた場合
は、反応がうまく進行せず、また得られたポリマーの色
相が悪くなる等の問題点があった。
ルをポリカーボネートの末端封止剤として用いた場合
は、反応がうまく進行せず、また得られたポリマーの色
相が悪くなる等の問題点があった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリカーボ
ネートの末端封止剤または重合促進剤として有効な特定
のサリチル酸エステル誘導体に含まれる不純物の含量を
特定値以下にすることにより、該化合物を末端封止剤ま
たは重合促進剤として用いて末端封止反応速度または重
合促進反応速度を損なうことなく、さらに色調が良好な
ポリカーボネートを得ることを目的としている。
ネートの末端封止剤または重合促進剤として有効な特定
のサリチル酸エステル誘導体に含まれる不純物の含量を
特定値以下にすることにより、該化合物を末端封止剤ま
たは重合促進剤として用いて末端封止反応速度または重
合促進反応速度を損なうことなく、さらに色調が良好な
ポリカーボネートを得ることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリカーボネ
ートの末端封止剤または重合促進剤として有効な特定の
サリチル酸エステル誘導体に関して、化合物中に含まれ
る不純物濃度を特定値以下に低減した化合物を開示して
いる。
ートの末端封止剤または重合促進剤として有効な特定の
サリチル酸エステル誘導体に関して、化合物中に含まれ
る不純物濃度を特定値以下に低減した化合物を開示して
いる。
【0020】ここで、特定のサリチル酸エステル誘導体
化合物とは下記式(1)
化合物とは下記式(1)
【0021】
【化6】
【0022】(式中、R1はメチル基またはエチル基で
あり、Xは炭素数1から30のアルキル基、炭素数1か
ら30のアルコキシ基、炭素数6から30のアリール
基、または炭素数6から30のアリールオキシ基を表わ
す。) [ここで炭素数1から30のアルキル基および炭素数1
から30のアルコキシ基は2−(メトキシカルボニル)
フェニルオキシカルボニル基、2−(エトキシカルボニ
ル)フェニルオキシカルボニル基、2−(メトキシカル
ボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基、2−(エ
トキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基
で置換されていても良く、また、炭素数6から30のア
リール基および炭素数6から30のアリールオキシ基
は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2
−(メトキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル
基、2−(メトキシカルボニル)フェニルオキシカルボ
ニル基、炭素数1から30のアルキル基、炭素数1から
30のアルコキシ基、炭素数7から30のアラルキル基
で置換されていても良い]で表される化合物のことをい
う。
あり、Xは炭素数1から30のアルキル基、炭素数1か
ら30のアルコキシ基、炭素数6から30のアリール
基、または炭素数6から30のアリールオキシ基を表わ
す。) [ここで炭素数1から30のアルキル基および炭素数1
から30のアルコキシ基は2−(メトキシカルボニル)
フェニルオキシカルボニル基、2−(エトキシカルボニ
ル)フェニルオキシカルボニル基、2−(メトキシカル
ボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基、2−(エ
トキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基
で置換されていても良く、また、炭素数6から30のア
リール基および炭素数6から30のアリールオキシ基
は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2
−(メトキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル
基、2−(メトキシカルボニル)フェニルオキシカルボ
ニル基、炭素数1から30のアルキル基、炭素数1から
30のアルコキシ基、炭素数7から30のアラルキル基
で置換されていても良い]で表される化合物のことをい
う。
【0023】炭素数1から30のアルキル基とは直鎖状
であっても分岐状であっても環状であっても不飽和基を
含んでいても良い。このようなアルキル基としては、た
とえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル
基、n−ノニル基、n−ラウリル基、n−ステアリル
基、n−ドコサニル基、n−テトラコサニル基などの直
鎖状アルキル基、イソプロピル基、t−ブチル基などの
分岐状アルキル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル
基、ヘキセニル基、ドデセニル基などの不飽和アルキル
基、シクロヘキシル基などの環状アルキル基などが挙げ
られる。
であっても分岐状であっても環状であっても不飽和基を
含んでいても良い。このようなアルキル基としては、た
とえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル
基、n−ノニル基、n−ラウリル基、n−ステアリル
基、n−ドコサニル基、n−テトラコサニル基などの直
鎖状アルキル基、イソプロピル基、t−ブチル基などの
分岐状アルキル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル
基、ヘキセニル基、ドデセニル基などの不飽和アルキル
基、シクロヘキシル基などの環状アルキル基などが挙げ
られる。
【0024】炭素数1から30のアルコキシ基とは直鎖
状であっても分岐状であっても環状であっても不飽和基
を含んでいても良い。このようなアルコキシ基として
は、たとえばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、n−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オク
チルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−ステアリルオ
キシ基、n−ドコサニルオキシ基、n−テトラコサニル
オキシ基などの直鎖状アルコキシ基、イソプロピルオキ
シ基などの分岐状アルコキシ基、アリルオキシ基、ブテ
ニルオキシ基、ペンテニルオキシ基、ヘキセニルオキシ
基、ドデセニルイキシ基などの不飽和アルコキシ基、シ
クロヘキシルオキシ基などの環状アルキルオキシ基など
が挙げられる。
状であっても分岐状であっても環状であっても不飽和基
を含んでいても良い。このようなアルコキシ基として
は、たとえばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、n−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オク
チルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−ステアリルオ
キシ基、n−ドコサニルオキシ基、n−テトラコサニル
オキシ基などの直鎖状アルコキシ基、イソプロピルオキ
シ基などの分岐状アルコキシ基、アリルオキシ基、ブテ
ニルオキシ基、ペンテニルオキシ基、ヘキセニルオキシ
基、ドデセニルイキシ基などの不飽和アルコキシ基、シ
クロヘキシルオキシ基などの環状アルキルオキシ基など
が挙げられる。
【0025】上記アルキル基、アルコキシ基は、下記式
(6)で表わされる(2−メトキシカルボニル)フェニ
ルオキシカルボニル基
(6)で表わされる(2−メトキシカルボニル)フェニ
ルオキシカルボニル基
【0026】
【化7】
【0027】や、下記式(7)で表わされる(2−エト
キシカルボニル)フェニルオキシカルボニル基
キシカルボニル)フェニルオキシカルボニル基
【0028】
【化8】
【0029】や、下記式(8)で表わされる(2−メト
キシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基
キシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基
【0030】
【化9】
【0031】および、下記式(9)で表わされる(2−
エトキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ
基
エトキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ
基
【0032】
【化10】
【0033】で置換されていても良い。
【0034】炭素数6から30のアリール基とは、たと
えばフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、ビフェ
ニル基などが挙げられる。
えばフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、ビフェ
ニル基などが挙げられる。
【0035】炭素数6から30のアリールオキシ基と
は、たとえばフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ア
ントラニルオキシ基、ビフェニルオキシ基などが挙げら
れる。
は、たとえばフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ア
ントラニルオキシ基、ビフェニルオキシ基などが挙げら
れる。
【0036】上記アリール基、アリールオキシ基は(2
−メトキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル基
や、(2−エトキシカルボニル)フェニルオキシカルボ
ニル基、(2−メトキシカルボニル)フェニルオキシカ
ルボニルオキシ基、(2−エトキシカルボニル)フェニ
ルオキシカルボニルオキシ基、炭素数1から30のアル
キル基、炭素数1から30のアルコキシ基、炭素数7か
ら30のアラルキル基で置換されていても良い。炭素数
1から30のアルキル基、炭素数1から30のアルコキ
シ基は前記した例と同様のものを挙げることができる。
炭素数7から30のアラルキル基とは、具体的にはベン
ジル基、クミル基、2−フェニルエチル基、2−フェニ
ルプロピル基などをいう。
−メトキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル基
や、(2−エトキシカルボニル)フェニルオキシカルボ
ニル基、(2−メトキシカルボニル)フェニルオキシカ
ルボニルオキシ基、(2−エトキシカルボニル)フェニ
ルオキシカルボニルオキシ基、炭素数1から30のアル
キル基、炭素数1から30のアルコキシ基、炭素数7か
ら30のアラルキル基で置換されていても良い。炭素数
1から30のアルキル基、炭素数1から30のアルコキ
シ基は前記した例と同様のものを挙げることができる。
炭素数7から30のアラルキル基とは、具体的にはベン
ジル基、クミル基、2−フェニルエチル基、2−フェニ
ルプロピル基などをいう。
【0037】これらのサリチル酸エステル誘導体の具体
例としては、2―メチルオキシカルボニルフェニル―メ
チルカーボネート、2―メチルオキシカルボニルフェニ
ル−n−ブチルカーボネート、2―メチルオキシカルボ
ニルフェニル−n−ヘキシルカーボネート、2―エチル
オキシカルボニルフェニル−n−ノニルカーボネート、
2―メチルオキシカルボニルフェニル−n−ステアリル
カーボネート、2―メチルオキシカルボニルフェニル―
フェニルカーボネート、2―エチルオキシカルボニルフ
ェニル―フェニルカーボネート、2―メチルオキシカル
ボニルフェニル―p−t−ブチルフェニルカーボネー
ト、2―エチルオキシカルボニルフェニル―p−t−ブ
チルフェニルカーボネート、2―メチルオキシカルボニ
ルフェニル―p−クミルフェニルカーボネート、2―エ
チルオキシカルボニルフェニル―p−クミルフェニルカ
ーボネート、ビス(2―メチルオキシカルボニルフェニ
ル)カーボネート、2―メチルオキシカルボニルフェニ
ルアセテート、2―メチルオキシカルボニルフェニル−
n−ブチレート、2―メチルオキシカルボニルフェニル
−n−ヘキシレート、2―エチルオキシカルボニルフェ
ニル−n−ノニレート、2―メチルオキシカルボニルフ
ェニル−n−ステアリン酸エステル、テレフタル酸ビス
(2―メチルオキシカルボニルフェニル)エステル、イ
ソフタル酸ビス(2―メチルオキシカルボニルフェニ
ル)エステル、テレフタル酸ビス(2―エチルオキシカ
ルボニルフェニル)エステル、イソフタル酸ビス(2―
エチルオキシカルボニルフェニル)エステル、コハク酸
ビス(2―メチルオキシカルボニルフェニル)エステ
ル、アジピン酸ビス(2―エチルオキシカルボニルフェ
ニル)エステル、1,4−ブタンジオールビス(2―エ
チルオキシカルボニルフェニル)カーボネート、および
1,10−デカンジオールビス(2―エチルオキシカル
ボニルフェニル)カーボネートなどを挙げることができ
る。
例としては、2―メチルオキシカルボニルフェニル―メ
チルカーボネート、2―メチルオキシカルボニルフェニ
ル−n−ブチルカーボネート、2―メチルオキシカルボ
ニルフェニル−n−ヘキシルカーボネート、2―エチル
オキシカルボニルフェニル−n−ノニルカーボネート、
2―メチルオキシカルボニルフェニル−n−ステアリル
カーボネート、2―メチルオキシカルボニルフェニル―
フェニルカーボネート、2―エチルオキシカルボニルフ
ェニル―フェニルカーボネート、2―メチルオキシカル
ボニルフェニル―p−t−ブチルフェニルカーボネー
ト、2―エチルオキシカルボニルフェニル―p−t−ブ
チルフェニルカーボネート、2―メチルオキシカルボニ
ルフェニル―p−クミルフェニルカーボネート、2―エ
チルオキシカルボニルフェニル―p−クミルフェニルカ
ーボネート、ビス(2―メチルオキシカルボニルフェニ
ル)カーボネート、2―メチルオキシカルボニルフェニ
ルアセテート、2―メチルオキシカルボニルフェニル−
n−ブチレート、2―メチルオキシカルボニルフェニル
−n−ヘキシレート、2―エチルオキシカルボニルフェ
ニル−n−ノニレート、2―メチルオキシカルボニルフ
ェニル−n−ステアリン酸エステル、テレフタル酸ビス
(2―メチルオキシカルボニルフェニル)エステル、イ
ソフタル酸ビス(2―メチルオキシカルボニルフェニ
ル)エステル、テレフタル酸ビス(2―エチルオキシカ
ルボニルフェニル)エステル、イソフタル酸ビス(2―
エチルオキシカルボニルフェニル)エステル、コハク酸
ビス(2―メチルオキシカルボニルフェニル)エステ
ル、アジピン酸ビス(2―エチルオキシカルボニルフェ
ニル)エステル、1,4−ブタンジオールビス(2―エ
チルオキシカルボニルフェニル)カーボネート、および
1,10−デカンジオールビス(2―エチルオキシカル
ボニルフェニル)カーボネートなどを挙げることができ
る。
【0038】本発明のこれらのサリチル酸エステル誘導
体はいかなる有機合成反応によって製造してもかまわな
い。例えば、以下のような反応が挙げられる。
体はいかなる有機合成反応によって製造してもかまわな
い。例えば、以下のような反応が挙げられる。
【0039】下記式(10)よりなるサリチル酸エステ
ル類と、
ル類と、
【0040】
【化11】
【0041】[ここで、R1は上記式(1)に同じ。] 下記式(11)よりなるクロロギ酸エステル類
【0042】
【化12】
【0043】[ここで、Xは上記式(1)に同じ。] または酸クロリド類とを、塩基性化合物の存在下にカッ
プリングする反応があげられる。酸クロリド類は上記サ
リチル酸エステル誘導体を生成する構造を有するジ塩化
アシル類や、ホスゲンの如き塩化カルボニルでもかまわ
ない。
プリングする反応があげられる。酸クロリド類は上記サ
リチル酸エステル誘導体を生成する構造を有するジ塩化
アシル類や、ホスゲンの如き塩化カルボニルでもかまわ
ない。
【0044】ここで塩基性化合物とは、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、重炭酸ナトリウムなどのアルカリ
金属化合物類、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金
属化合物類、ピリジン、トリエチルアミン、ピペリジン
などのアミン類が挙げられる。
ム、水酸化カリウム、重炭酸ナトリウムなどのアルカリ
金属化合物類、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金
属化合物類、ピリジン、トリエチルアミン、ピペリジン
などのアミン類が挙げられる。
【0045】溶媒にはジクロロメタン、キシレン、トル
エンなどの有機溶媒、またはこれらと水との2層系の溶
媒が用いられる。
エンなどの有機溶媒、またはこれらと水との2層系の溶
媒が用いられる。
【0046】反応を効率よく進めるためのテトラメチル
アンモニウムクロリドの如き触媒を用いてもかまわな
い。
アンモニウムクロリドの如き触媒を用いてもかまわな
い。
【0047】また別の合成方法としては、上記式(1
0)のサリチル酸エステル類と下記式(12)の炭酸ジ
エステルとを原料に用い、触媒の存在下、エステル交換
することにより製造する方法があげられる。
0)のサリチル酸エステル類と下記式(12)の炭酸ジ
エステルとを原料に用い、触媒の存在下、エステル交換
することにより製造する方法があげられる。
【0048】
【化13】
【0049】(ここで、R2は炭素数1から30のアル
キル基、炭素数6から30のアリール基であり、具体例
としては前記した例と同様のものを挙げることができ
る。)
キル基、炭素数6から30のアリール基であり、具体例
としては前記した例と同様のものを挙げることができ
る。)
【0050】ここでいう触媒とは、エステル交換反応と
通常呼ばれる反応に用いられるものなら何でも良いが、
好ましくは4級アルキルアンモニウムのヒドロキシド、
アセテート、ボレートなどの4級アルキルアンモニウム
塩(アルキル基としては炭素数1から20のものが通常
用いられる)類、銅や亜鉛、ランタン、バリウム、チタ
ン、スズといった金属の有機カルボン酸塩(例えば酢酸
銅や酢酸亜鉛)類、酸化物、アルコラート類、ジブチル
スズオキシドなどの有機金属酸化物、水酸化ナトリウム
などの水酸化アルカリ金属類といったものが用いられ
る。
通常呼ばれる反応に用いられるものなら何でも良いが、
好ましくは4級アルキルアンモニウムのヒドロキシド、
アセテート、ボレートなどの4級アルキルアンモニウム
塩(アルキル基としては炭素数1から20のものが通常
用いられる)類、銅や亜鉛、ランタン、バリウム、チタ
ン、スズといった金属の有機カルボン酸塩(例えば酢酸
銅や酢酸亜鉛)類、酸化物、アルコラート類、ジブチル
スズオキシドなどの有機金属酸化物、水酸化ナトリウム
などの水酸化アルカリ金属類といったものが用いられ
る。
【0051】反応装置としては特に制限はないが、好ま
しくは撹拌機、環流塔がついたステンレス製の装置が好
ましく用いられ、反応温度は100から300度、好ま
しくは150度から250度で合成される。圧力は常圧
以下が好ましい。
しくは撹拌機、環流塔がついたステンレス製の装置が好
ましく用いられ、反応温度は100から300度、好ま
しくは150度から250度で合成される。圧力は常圧
以下が好ましい。
【0052】本発明で開示している特定の組成を有する
サリチル酸エステル誘導体の合成法は先に述べたよう
に、いかなる方法も利用できるが、その精製の過程で行
われるいくつかの方法によって、不純物含量の低減が計
られる。それらの方法については下記に示す説明により
明らかになろう。
サリチル酸エステル誘導体の合成法は先に述べたよう
に、いかなる方法も利用できるが、その精製の過程で行
われるいくつかの方法によって、不純物含量の低減が計
られる。それらの方法については下記に示す説明により
明らかになろう。
【0053】本発明では、上記サリチル酸エステル誘導
体中に含まれる塩素含量が特定値以下であることを特徴
としている。
体中に含まれる塩素含量が特定値以下であることを特徴
としている。
【0054】塩素含量としては、具体的には1000p
pm以下、好ましくは100ppm以下、さらに好まし
くは10ppm以下である。これよりも塩素が多いと、
上記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネートの末
端封止剤として用いた場合、末端封止反応速度が有意に
減少し、好ましくない。またこれよりも塩素窒素含量が
多いと、上記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネ
ートの末端封止剤として用いた場合、ポリマーの色相が
悪くなる。
pm以下、好ましくは100ppm以下、さらに好まし
くは10ppm以下である。これよりも塩素が多いと、
上記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネートの末
端封止剤として用いた場合、末端封止反応速度が有意に
減少し、好ましくない。またこれよりも塩素窒素含量が
多いと、上記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネ
ートの末端封止剤として用いた場合、ポリマーの色相が
悪くなる。
【0055】上記炭酸ジエステル中に含まれる塩素を低
減する方法としては、たとえば熱水で数回洗浄する方法
や、上記炭酸ジエステルを水と混合しない有機溶媒に溶
かし、これをpHが8以上の塩基性の水溶液で洗浄する
方法や、ハイドロタルサイトなどの塩素吸着剤を用いて
塩素を取り除く方法、さらにはイオン交換樹脂により塩
素を吸着する方法などが挙げられる。
減する方法としては、たとえば熱水で数回洗浄する方法
や、上記炭酸ジエステルを水と混合しない有機溶媒に溶
かし、これをpHが8以上の塩基性の水溶液で洗浄する
方法や、ハイドロタルサイトなどの塩素吸着剤を用いて
塩素を取り除く方法、さらにはイオン交換樹脂により塩
素を吸着する方法などが挙げられる。
【0056】クロロフォーメート類とヒドロキシ化合物
とのカップリングにより上記サリチル酸エステル誘導体
を合成する場合は、未反応のクロロフォーメートを残さ
ないのが塩素を低減するのに有効である。これには、ヒ
ドロキシ化合物や塩素吸着に用いる塩基性化合物を過剰
に用いるのがよい。
とのカップリングにより上記サリチル酸エステル誘導体
を合成する場合は、未反応のクロロフォーメートを残さ
ないのが塩素を低減するのに有効である。これには、ヒ
ドロキシ化合物や塩素吸着に用いる塩基性化合物を過剰
に用いるのがよい。
【0057】また上記サリチル酸エステル誘導体中に含
まれる窒素含量が特定値以下であることが好ましい。
まれる窒素含量が特定値以下であることが好ましい。
【0058】好ましい窒素含量は、100ppm以下、
さらに好ましくは30ppm以下、さらに好ましくは1
0ppm以下である。これよりも窒素含量が多いと、上
記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネートの末端
封止剤として用いた場合、ポリマーの色相が悪くなる。
さらに好ましくは30ppm以下、さらに好ましくは1
0ppm以下である。これよりも窒素含量が多いと、上
記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネートの末端
封止剤として用いた場合、ポリマーの色相が悪くなる。
【0059】上記炭酸ジエステル中に含まれる窒素含量
を低減する方法は、たとえば、中性の水(熱水)で洗浄
する方法、pHが6以下の酸性水溶液で洗浄する方法、
酸性のイオン交換樹脂により取り除く方法などが挙げら
れる。
を低減する方法は、たとえば、中性の水(熱水)で洗浄
する方法、pHが6以下の酸性水溶液で洗浄する方法、
酸性のイオン交換樹脂により取り除く方法などが挙げら
れる。
【0060】また上記サリチル酸エステル誘導体中に含
まれるアルカリ金属含量が特定値以下であることが好ま
しい。ここでいうアルカリ金属とは、ナトリウム、カリ
ウムのことをいう。
まれるアルカリ金属含量が特定値以下であることが好ま
しい。ここでいうアルカリ金属とは、ナトリウム、カリ
ウムのことをいう。
【0061】好ましいアルカリ金属含量は、10ppm
以下、さらに好ましくは5ppm以下、さらに好ましく
は2ppm以下である。これよりもアルカリ金属含量が
多いと、上記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネ
ートの末端封止剤として用いるときに、反応に供するた
め加熱、溶融した段階で不均化反応をおこしてしまうこ
とがある。ここでいう不均化反応とは、以下に述べるス
キームにより炭酸ジエステルの化学構造が変化してしま
うことをいう。
以下、さらに好ましくは5ppm以下、さらに好ましく
は2ppm以下である。これよりもアルカリ金属含量が
多いと、上記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネ
ートの末端封止剤として用いるときに、反応に供するた
め加熱、溶融した段階で不均化反応をおこしてしまうこ
とがある。ここでいう不均化反応とは、以下に述べるス
キームにより炭酸ジエステルの化学構造が変化してしま
うことをいう。
【0062】
【化14】
【0063】上記炭酸ジエステル中に含まれるアルカリ
金属を低減する方法は、たとえば、中性の水(熱水)で
洗浄する方法、クラウンエーテル等のアルカリ金属を包
摂する化合物を固定化した樹脂を用いてアルカリ金属を
とりのぞく方法などが挙げられる。
金属を低減する方法は、たとえば、中性の水(熱水)で
洗浄する方法、クラウンエーテル等のアルカリ金属を包
摂する化合物を固定化した樹脂を用いてアルカリ金属を
とりのぞく方法などが挙げられる。
【0064】また上記サリチル酸エステル誘導体中に含
まれる鉄分含量が特定値以下であることが好ましい。好
ましい鉄分含量としては、3ppm以下、さらに好まし
くは1ppm以下、さらに好ましくは0.7ppm以下
である。これよりも鉄分含量が多いと、上記サリチル酸
エステル誘導体をポリカーボネートの末端封止剤として
用いた際に、ポリマーの色相が悪くなる。
まれる鉄分含量が特定値以下であることが好ましい。好
ましい鉄分含量としては、3ppm以下、さらに好まし
くは1ppm以下、さらに好ましくは0.7ppm以下
である。これよりも鉄分含量が多いと、上記サリチル酸
エステル誘導体をポリカーボネートの末端封止剤として
用いた際に、ポリマーの色相が悪くなる。
【0065】上記炭酸ジエステル中に含まれる鉄分を低
減する方法としては、たとえば、中性の水(熱水)で洗
浄する方法、イオン交換樹脂を用いて除去する方法、エ
チレンジアミン4酢酸などの金属キレート化剤を含む水
溶液で洗浄する方法などが挙げられる。
減する方法としては、たとえば、中性の水(熱水)で洗
浄する方法、イオン交換樹脂を用いて除去する方法、エ
チレンジアミン4酢酸などの金属キレート化剤を含む水
溶液で洗浄する方法などが挙げられる。
【0066】また上記サリチル酸エステル誘導体中に含
まれるクロム分含量が特定値以下であることが好まし
い。好ましいクロム分含量としては、1ppm以下、さ
らに好ましくは0.7ppm以下、さらに好ましくは
0.5ppm以下である。これよりもクロム分含量が多
いと、上記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネー
トの末端封止剤として用いると、ポリマーの色相が悪く
なる。
まれるクロム分含量が特定値以下であることが好まし
い。好ましいクロム分含量としては、1ppm以下、さ
らに好ましくは0.7ppm以下、さらに好ましくは
0.5ppm以下である。これよりもクロム分含量が多
いと、上記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネー
トの末端封止剤として用いると、ポリマーの色相が悪く
なる。
【0067】上記炭酸ジエステル中に含まれるクロム分
を低減する方法としては、たとえば、中性の水(熱水)
で洗浄する方法、イオン交換樹脂を用いる方法、エチレ
ンジアミン4酢酸などの金属キレート化剤を含む水溶液
で洗浄する方法などが挙げられる。
を低減する方法としては、たとえば、中性の水(熱水)
で洗浄する方法、イオン交換樹脂を用いる方法、エチレ
ンジアミン4酢酸などの金属キレート化剤を含む水溶液
で洗浄する方法などが挙げられる。
【0068】また上記サリチル酸エステル誘導体中に含
まれるニッケル分含量が特定値以下であることが好まし
い。好ましいニッケル分含量としては、2ppm以下、
さらに好ましくは1.5ppm以下、さらに好ましくは
1ppm以下である。これよりもニッケル分含量が多い
と、上記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネート
の末端封止剤として用いると、ポリマーの色相が悪くな
る。
まれるニッケル分含量が特定値以下であることが好まし
い。好ましいニッケル分含量としては、2ppm以下、
さらに好ましくは1.5ppm以下、さらに好ましくは
1ppm以下である。これよりもニッケル分含量が多い
と、上記サリチル酸エステル誘導体をポリカーボネート
の末端封止剤として用いると、ポリマーの色相が悪くな
る。
【0069】上記炭酸ジエステル中に含まれるニッケル
分を低減する方法は、たとえば、中性の水(熱水)で洗
浄する方法、イオン交換樹脂を用いる方法、エチレンジ
アミン4酢酸などの金属キレート化剤を含む水溶液で洗
浄する方法などが挙げられる。
分を低減する方法は、たとえば、中性の水(熱水)で洗
浄する方法、イオン交換樹脂を用いる方法、エチレンジ
アミン4酢酸などの金属キレート化剤を含む水溶液で洗
浄する方法などが挙げられる。
【0070】本発明では、上記に記載した不純物の含量
を特定値以下とするサリチル酸エステル誘導体を、末端
封止剤または重合促進剤として使用することにより、末
端封止反応速度または重合促進反応速度を損なうことな
く、色調が良好な色相の良いポリカーボネートを製造す
ることができる。
を特定値以下とするサリチル酸エステル誘導体を、末端
封止剤または重合促進剤として使用することにより、末
端封止反応速度または重合促進反応速度を損なうことな
く、色調が良好な色相の良いポリカーボネートを製造す
ることができる。
【0071】ここでいう末端封止反応とは、溶融法によ
りポリカーボネートを重合した後に、ポリマーの末端基
に含まれる水酸基をカーボネート結合またはエステル結
合により封止することをいう。具体的には、ポリカーボ
ネートの重縮合反応を十分に進めた後に、本発明で開示
しているサリチル酸エステル誘導体組成物を用いて末端
封止反応を行うことができる。
りポリカーボネートを重合した後に、ポリマーの末端基
に含まれる水酸基をカーボネート結合またはエステル結
合により封止することをいう。具体的には、ポリカーボ
ネートの重縮合反応を十分に進めた後に、本発明で開示
しているサリチル酸エステル誘導体組成物を用いて末端
封止反応を行うことができる。
【0072】末端封止を行うポリカーボネートの分子量
は、通常、塩化メチレン中20℃におけるポリマーの固
有粘度[η]が0.2以上であり、好ましくは0.25
から0.6、さらに好ましくは0.3から0.5であ
る。
は、通常、塩化メチレン中20℃におけるポリマーの固
有粘度[η]が0.2以上であり、好ましくは0.25
から0.6、さらに好ましくは0.3から0.5であ
る。
【0073】末端封止剤の添加方法に関しては特に制限
はなく、固体のまま添加しても、各種溶剤に溶解してか
ら添加してもよい。また、末端封止剤は重縮合反応が実
質的に終了した段階以後であれば、一度に所定量をまと
めて添加しても、何度かに分けて添加してもかまわな
い。
はなく、固体のまま添加しても、各種溶剤に溶解してか
ら添加してもよい。また、末端封止剤は重縮合反応が実
質的に終了した段階以後であれば、一度に所定量をまと
めて添加しても、何度かに分けて添加してもかまわな
い。
【0074】本発明における末端封止剤の添加量は、重
縮合反応が実質的に終了した段階におけるポリマーの末
端水酸基に対して0.1〜10倍モル、好ましくは0.
3〜5倍モル、さらに好ましくは0.5〜2倍モルであ
る。
縮合反応が実質的に終了した段階におけるポリマーの末
端水酸基に対して0.1〜10倍モル、好ましくは0.
3〜5倍モル、さらに好ましくは0.5〜2倍モルであ
る。
【0075】本発明において、末端封止剤を添加すると
きの圧力条件としては、反応により生成するフェノール
類を除去すべく減圧条件が好ましい。具体的には13
3.32hPa(100Torr)以下、好ましくは6
6.66hPa(50Torr)以下、さらに好ましく
は13.332hPa(10Torr)以下である。通
常は1.3332Pa〜133.32hPa(0.01
〜100Torr)の範囲で実施することが好ましい。
きの圧力条件としては、反応により生成するフェノール
類を除去すべく減圧条件が好ましい。具体的には13
3.32hPa(100Torr)以下、好ましくは6
6.66hPa(50Torr)以下、さらに好ましく
は13.332hPa(10Torr)以下である。通
常は1.3332Pa〜133.32hPa(0.01
〜100Torr)の範囲で実施することが好ましい。
【0076】本発明における末端封止剤添加後の反応温
度は、通常250〜360℃、好ましくは260〜34
0℃の範囲であり、この範囲よりも低い温度ではポリマ
ーが溶融せず、この範囲よりも高い温度ではポリマーが
分解、着色してしまうことがある。
度は、通常250〜360℃、好ましくは260〜34
0℃の範囲であり、この範囲よりも低い温度ではポリマ
ーが溶融せず、この範囲よりも高い温度ではポリマーが
分解、着色してしまうことがある。
【0077】末端封止反応の圧力条件としては、常圧で
もよいが、反応により生成するフェノール類を除去する
ため、減圧条件が好ましい。好ましくは133.32h
Pa(100Torr)以下であり、さらに好ましくは
13.332hPa(10Torr)以下であり、より
好ましくは1.3332hPa(1Torr)以下であ
る。反応時間としては、通常1〜30分、好ましくは1
〜20分であり、所望により1〜15分でも可能であ
る。
もよいが、反応により生成するフェノール類を除去する
ため、減圧条件が好ましい。好ましくは133.32h
Pa(100Torr)以下であり、さらに好ましくは
13.332hPa(10Torr)以下であり、より
好ましくは1.3332hPa(1Torr)以下であ
る。反応時間としては、通常1〜30分、好ましくは1
〜20分であり、所望により1〜15分でも可能であ
る。
【0078】また、重合促進反応とは、上記サリチル酸
エステル誘導体を用いて、ポリカーボネートの水酸基末
端どうしを結合し、重合度を高めることをいう。
エステル誘導体を用いて、ポリカーボネートの水酸基末
端どうしを結合し、重合度を高めることをいう。
【0079】重合促進剤の添加方法に関しては特に制限
はなく、固体のまま添加しても、各種溶剤に溶解してか
ら添加してもよい。また、重合促進剤は一度に所定量を
まとめて添加しても、何度かに分けて添加してもかまわ
ない。
はなく、固体のまま添加しても、各種溶剤に溶解してか
ら添加してもよい。また、重合促進剤は一度に所定量を
まとめて添加しても、何度かに分けて添加してもかまわ
ない。
【0080】重合促進剤が供給される供給器および重合
促進反応を行う反応器には、特に制限はない。
促進反応を行う反応器には、特に制限はない。
【0081】本発明における重合促進剤の添加量として
は、プレポリマーの末端水酸基に対して0.01〜1倍
モル、好ましくは0.03〜0.7倍モル、さらに好ま
しくは0.05〜0.5倍モル加えることができる。
は、プレポリマーの末端水酸基に対して0.01〜1倍
モル、好ましくは0.03〜0.7倍モル、さらに好ま
しくは0.05〜0.5倍モル加えることができる。
【0082】本発明において、重合促進剤を添加すると
きの圧力条件としては、反応により生成するフェノール
類を除去すべく減圧条件が好ましい。具体的には13
3.32hPa(100Torr)以下、好ましくは6
6.66hPa(50Torr)以下、さらに好ましく
は13.332hPa(10Torr)以下である。通
常は1.3332Pa〜133.32hPa(0.01
〜100Torr)の範囲で実施することが好ましい。
きの圧力条件としては、反応により生成するフェノール
類を除去すべく減圧条件が好ましい。具体的には13
3.32hPa(100Torr)以下、好ましくは6
6.66hPa(50Torr)以下、さらに好ましく
は13.332hPa(10Torr)以下である。通
常は1.3332Pa〜133.32hPa(0.01
〜100Torr)の範囲で実施することが好ましい。
【0083】本発明における重合促進剤添加後の反応温
度は、ポリマーに重合促進剤を添加後、通常250〜3
60℃、好ましくは260〜340℃の範囲であり、こ
の範囲よりも低い温度ではポリマーが溶融せず、この範
囲よりも高い温度ではポリマーが分解、着色してしま
う。
度は、ポリマーに重合促進剤を添加後、通常250〜3
60℃、好ましくは260〜340℃の範囲であり、こ
の範囲よりも低い温度ではポリマーが溶融せず、この範
囲よりも高い温度ではポリマーが分解、着色してしま
う。
【0084】重合促進反応の圧力条件としては、常圧で
もよいが、反応により生成するフェノール類を除去する
ため、減圧条件が好ましい。好ましくは133.32h
Pa(100Torr)以下であり、さらに好ましくは
13.332hPa(10Torr)以下であり、より
好ましくは1.3332hPa(1Torr)以下であ
る。反応時間としては、通常1〜30分、好ましくは1
〜20分であり、所望により1〜15分でも可能であ
る。
もよいが、反応により生成するフェノール類を除去する
ため、減圧条件が好ましい。好ましくは133.32h
Pa(100Torr)以下であり、さらに好ましくは
13.332hPa(10Torr)以下であり、より
好ましくは1.3332hPa(1Torr)以下であ
る。反応時間としては、通常1〜30分、好ましくは1
〜20分であり、所望により1〜15分でも可能であ
る。
【0085】本発明において、末端封止反応に供される
芳香族ポリカーボネートとは、芳香族ジヒドロキシ化合
物と炭酸ジエステルとの重縮合物を表わす。
芳香族ポリカーボネートとは、芳香族ジヒドロキシ化合
物と炭酸ジエステルとの重縮合物を表わす。
【0086】ここで、芳香族ジヒドロキシ化合物は下記
式(13)で示される化合物である。
式(13)で示される化合物である。
【0087】
【化15】
【0088】上記式(13)中、Ra、Rbは同一また
は異なり、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1から
12の炭化水素基である。炭化水素基としては炭素数1
から12の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数6から12
の芳香族炭化水素基が好ましい。ハロゲン原子としては
塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
は異なり、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1から
12の炭化水素基である。炭化水素基としては炭素数1
から12の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数6から12
の芳香族炭化水素基が好ましい。ハロゲン原子としては
塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
【0089】Reは炭素数3から8のアルキレン基であ
る。アルキレン基としては、ペンチレン基、ヘキシレン
基等が挙げられる。
る。アルキレン基としては、ペンチレン基、ヘキシレン
基等が挙げられる。
【0090】式中Rc、Rdは同一または異なり、ハロ
ゲン原子、または炭素数1から12の1価の炭化水素基
である。炭化水素基としては炭素数1から12の脂肪族
炭化水素基あるいは炭素数6から12の芳香族炭化水素
基を挙げることができる。ハロゲン原子としては塩素、
臭素、ヨウ素等が挙げられる。
ゲン原子、または炭素数1から12の1価の炭化水素基
である。炭化水素基としては炭素数1から12の脂肪族
炭化水素基あるいは炭素数6から12の芳香族炭化水素
基を挙げることができる。ハロゲン原子としては塩素、
臭素、ヨウ素等が挙げられる。
【0091】上記芳香族ジヒドロキシ化合物としては、
具体的には以下に示す化合物を挙げることができる。す
なわち、1,1―ビス(4―ヒドロキシ―t―ブチルフ
ェニル)プロパン、2,2―ビス(4―ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2―ビス(4―ヒドロキシブロモ
フェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)
アルカン類、1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニル)
シクロペンタン、1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)
シクロアルカン類、4,4′―ジヒドロキシジフェニル
エーテル、4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチ
ルフェニルエーテルなどのジヒドロキシアリールエーテ
ル類、4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルフェニル
スルフィドなどのジヒドロキシアリールスルフィド類、
4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,
4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルフェニルスル
ホキシドなどのジヒドロキシアリールスルホキシド類、
4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′
―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルフェニルスルホン
などのジヒドロキシアリールスルホン類などが挙げられ
る。
具体的には以下に示す化合物を挙げることができる。す
なわち、1,1―ビス(4―ヒドロキシ―t―ブチルフ
ェニル)プロパン、2,2―ビス(4―ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2―ビス(4―ヒドロキシブロモ
フェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)
アルカン類、1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニル)
シクロペンタン、1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)
シクロアルカン類、4,4′―ジヒドロキシジフェニル
エーテル、4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチ
ルフェニルエーテルなどのジヒドロキシアリールエーテ
ル類、4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルフェニル
スルフィドなどのジヒドロキシアリールスルフィド類、
4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,
4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルフェニルスル
ホキシドなどのジヒドロキシアリールスルホキシド類、
4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′
―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルフェニルスルホン
などのジヒドロキシアリールスルホン類などが挙げられ
る。
【0092】これらのうちでは特に2,2―ビス(4―
ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が
好ましく用いられる。これらの芳香族ジヒドロキシル化
合物は単独または組み合わせて用いることができる。
ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が
好ましく用いられる。これらの芳香族ジヒドロキシル化
合物は単独または組み合わせて用いることができる。
【0093】炭酸ジエステル化合物としては、具体的に
はジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネートなど
のジアリールカーボネート類、ジメチルカーボネート、
ジエチルカーボネートなどのジアルキルカーボネート
類、メチルフェニルカーボネート、エチルフェニルカー
ボネートなどのアルキルアリールカーボネート類などを
挙げることができる。
はジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネートなど
のジアリールカーボネート類、ジメチルカーボネート、
ジエチルカーボネートなどのジアルキルカーボネート
類、メチルフェニルカーボネート、エチルフェニルカー
ボネートなどのアルキルアリールカーボネート類などを
挙げることができる。
【0094】これらのうち、特にジフェニルカーボネー
トが好ましく用いられる。これらの芳香族ジヒドロキシ
ル化合物は単独または組み合わせて用いることができ
る。これらの炭酸ジエステル化合物は芳香族ジヒドロキ
シ化合物1モルに対して過剰量、好ましくは1.01か
ら1.20モル用いることが望ましい。
トが好ましく用いられる。これらの芳香族ジヒドロキシ
ル化合物は単独または組み合わせて用いることができ
る。これらの炭酸ジエステル化合物は芳香族ジヒドロキ
シ化合物1モルに対して過剰量、好ましくは1.01か
ら1.20モル用いることが望ましい。
【0095】ポリマー製造に用いる触媒としては、あら
ゆる公知の触媒を用いてもよい。それらの中でアルカリ
金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、アルコラー
ト、フェノラートや、有機または無機酸のアルカリ(土
類)金属塩、元素周期律表上第14族元素のオキソ酸ま
たはアート錯体のアルカリ(土類)金属塩、あるいは含
窒素塩基性化合物などが好ましく用いられる。
ゆる公知の触媒を用いてもよい。それらの中でアルカリ
金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、アルコラー
ト、フェノラートや、有機または無機酸のアルカリ(土
類)金属塩、元素周期律表上第14族元素のオキソ酸ま
たはアート錯体のアルカリ(土類)金属塩、あるいは含
窒素塩基性化合物などが好ましく用いられる。
【0096】これらの化合物はポリカーボネートの原料
であるジヒドロキシ化合物1モルに対して10-8モルか
ら10-1モル、好ましくは10-7モルから10-2モル用
いることができる。
であるジヒドロキシ化合物1モルに対して10-8モルか
ら10-1モル、好ましくは10-7モルから10-2モル用
いることができる。
【0097】これらの触媒は単独または組み合わせて用
いることができる。
いることができる。
【0098】これらの触媒を、組み合わせて用いる場合
は、その目的に応じて、たとえば1つの触媒化合物を重
合開始時に、他の触媒化合物を重合途中に加えるなどの
ように、添加時期や方法を個別にしてもかまわない。
は、その目的に応じて、たとえば1つの触媒化合物を重
合開始時に、他の触媒化合物を重合途中に加えるなどの
ように、添加時期や方法を個別にしてもかまわない。
【0099】ポリカーボネートの重合(ジヒドロキシ化
合物とジアリルカーボネートとの溶融エステル交換反
応)は、従来知られている通常の方法と同様な条件化で
行なうことができる。
合物とジアリルカーボネートとの溶融エステル交換反
応)は、従来知られている通常の方法と同様な条件化で
行なうことができる。
【0100】具体的には、第1段目の反応を80〜25
0℃、好ましくは100〜230℃、さらに好ましくは
120〜190℃の温度で、0.5〜5時間、好ましく
は1〜4時間、さらに好ましくは1.5〜3時間、減圧
下、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリルカーボネート
とを反応させる。次いで反応系の真空系を高めながら反
応温度を高めて、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリル
カーボネートとの反応を行い、最終的には5mmHg以
下、好ましくは1mmHg以下の減圧下で、240〜3
20℃で、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリルカーボ
ネートとの重縮合反応を行う。
0℃、好ましくは100〜230℃、さらに好ましくは
120〜190℃の温度で、0.5〜5時間、好ましく
は1〜4時間、さらに好ましくは1.5〜3時間、減圧
下、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリルカーボネート
とを反応させる。次いで反応系の真空系を高めながら反
応温度を高めて、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリル
カーボネートとの反応を行い、最終的には5mmHg以
下、好ましくは1mmHg以下の減圧下で、240〜3
20℃で、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリルカーボ
ネートとの重縮合反応を行う。
【0101】重縮合反応は、連続式で行ってもよく、バ
ッチ式で行ってもよい。また上記の反応を行うに際して
用いられる重合装置は槽型であっても管型であっても塔
型であってもよい。
ッチ式で行ってもよい。また上記の反応を行うに際して
用いられる重合装置は槽型であっても管型であっても塔
型であってもよい。
【0102】本発明においては、末端封止反応後のポリ
マーに、触媒の中和剤を用いることができる。触媒の中
和剤としては公知のいかなる剤が使用できるが、好まし
くは、有機スルホン酸の塩、有機スルホン酸エステル、
有機スルホン酸無水物、有機スルホン酸ベタインなどの
スルホン酸化合物が好ましい。
マーに、触媒の中和剤を用いることができる。触媒の中
和剤としては公知のいかなる剤が使用できるが、好まし
くは、有機スルホン酸の塩、有機スルホン酸エステル、
有機スルホン酸無水物、有機スルホン酸ベタインなどの
スルホン酸化合物が好ましい。
【0103】触媒の中和剤として特に好ましくは、スル
ホン酸塩であり、これらの中でもスルホン酸の有機ホス
ホニウム塩や有機アンモニウム塩が好ましく用いられ
る。
ホン酸塩であり、これらの中でもスルホン酸の有機ホス
ホニウム塩や有機アンモニウム塩が好ましく用いられ
る。
【0104】これらの触媒中和剤は、ポリマーに対して
0.01から500ppm、好ましくは0.01〜30
0ppm用いることができる。また、触媒中和剤をポリ
マーに添加する反応器に関しては特に制限はない。
0.01から500ppm、好ましくは0.01〜30
0ppm用いることができる。また、触媒中和剤をポリ
マーに添加する反応器に関しては特に制限はない。
【0105】本発明では上記のようにして得られる末端
が封止されたポリカーボネートに通常の耐熱安定性、紫
外線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、防曇
剤、天然油、合成油、ワックス、有機系充填剤、無機系
充填剤などを添加してもよい。
が封止されたポリカーボネートに通常の耐熱安定性、紫
外線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、防曇
剤、天然油、合成油、ワックス、有機系充填剤、無機系
充填剤などを添加してもよい。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば、特定のサリチル酸エス
テル誘導体中に含まれる特定の不純物の含量を特定値以
下にすることにより、ポリカーボネートの末端封止剤ま
たは重合促進剤として有効に作用し、末端封止反応速度
および重合促進反応速度を損なうことなく、また得られ
たポリマーの色調が良好なポリカーボネートを得ること
が出来る。
テル誘導体中に含まれる特定の不純物の含量を特定値以
下にすることにより、ポリカーボネートの末端封止剤ま
たは重合促進剤として有効に作用し、末端封止反応速度
および重合促進反応速度を損なうことなく、また得られ
たポリマーの色調が良好なポリカーボネートを得ること
が出来る。
【0107】
【実施例】以下、実施例に基づき、本発明をより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0108】本発明において物性測定は以下の方法によ
って測定した。 (i)固有粘度[η]:塩化メチレン中20℃でウベロ
ーデ粘度計で測定した。 (ii)元素分析:塩素量、窒素量は、サンプルを80
0〜825℃で燃焼した後にドーマン微量電流滴定法で
測定した。ナトリウム量、カリウム量、鉄量、クロム
量、ニッケル量はサンプルを650℃で処理、塩酸で抽
出後、ICP分析(日本ジャーレル・アッシュ社、IC
AP−575II型)により定量した。 (iii)ポリマー末端基の定量:サンプル0.02g
を0.4mlの重水素置換クロロホルムに溶解し、20
℃で1H−NMR(日本電子社製EX−270)を用い
て末端基を定量した。水酸基末端濃度(モル%)は全末
端数に対する各構造の割合により計算した。
って測定した。 (i)固有粘度[η]:塩化メチレン中20℃でウベロ
ーデ粘度計で測定した。 (ii)元素分析:塩素量、窒素量は、サンプルを80
0〜825℃で燃焼した後にドーマン微量電流滴定法で
測定した。ナトリウム量、カリウム量、鉄量、クロム
量、ニッケル量はサンプルを650℃で処理、塩酸で抽
出後、ICP分析(日本ジャーレル・アッシュ社、IC
AP−575II型)により定量した。 (iii)ポリマー末端基の定量:サンプル0.02g
を0.4mlの重水素置換クロロホルムに溶解し、20
℃で1H−NMR(日本電子社製EX−270)を用い
て末端基を定量した。水酸基末端濃度(モル%)は全末
端数に対する各構造の割合により計算した。
【0109】
【数1】水酸基末端濃度(モル%)=水酸基末端数(モ
ル)/全末端数(モル)×100
ル)/全末端数(モル)×100
【0110】(iv)ポリマー色相:2mmの厚さのポ
リーカーボネートの板について、日本電色工業製の色差
計ND−1001DPを用い、Lab値を反射法で測定
し黄色度の尺度としてb値を用いた。
リーカーボネートの板について、日本電色工業製の色差
計ND−1001DPを用い、Lab値を反射法で測定
し黄色度の尺度としてb値を用いた。
【0111】[合成例1] 2−メトキシカルボニルフェニル−フェニルカーボネー
ト(下記式14)の合成。
ト(下記式14)の合成。
【0112】
【化16】
【0113】サリチル酸メチル47.17g(0.31
モル)、トリエチルアミン32.39g(0.32モ
ル)を200mlのキシレンに溶解し、4℃の条件でフ
ェニルクロロフォーメート32.39g(0.30モ
ル)を滴下、カップリングを行った。反応液の全量を3
%塩酸水溶液、3%重曹水溶液で順次十分に洗浄後、脱
イオン水で十分に洗浄し、脱水後、溶媒を除去した。得
られた沈殿を蒸留精製し、精製物を52.82g得た。
ガスクロによる純度は99%、元素分析の結果は表1に
示す。
モル)、トリエチルアミン32.39g(0.32モ
ル)を200mlのキシレンに溶解し、4℃の条件でフ
ェニルクロロフォーメート32.39g(0.30モ
ル)を滴下、カップリングを行った。反応液の全量を3
%塩酸水溶液、3%重曹水溶液で順次十分に洗浄後、脱
イオン水で十分に洗浄し、脱水後、溶媒を除去した。得
られた沈殿を蒸留精製し、精製物を52.82g得た。
ガスクロによる純度は99%、元素分析の結果は表1に
示す。
【0114】[合成例2] 2−メトキシカルボニルフェニル−p−クミルフェニル
カーボネート(下記式15)の合成。
カーボネート(下記式15)の合成。
【0115】
【化17】
【0116】ビス(p−クミルフェニル)カーボネート
22.50g(0.05モル)、ビス(2−メトキシカ
ルボニルフェニル)カーボネート16.00g(0.0
48モル)を混合し、10wt%の水酸化ナトリウム水
溶液0.2mlを共存させ、200℃の条件で4時間加
熱した。反応液をジクロロメタンに溶解し、5%クエン
酸水溶液、3%重曹水溶液、脱イオン水で順次洗浄後、
脱水、濃縮した。得られた粗生成物を蒸留し、目的物を
6.40g得た。ガスクロによる純度は96%、元素分
析の結果は表1に示す。
22.50g(0.05モル)、ビス(2−メトキシカ
ルボニルフェニル)カーボネート16.00g(0.0
48モル)を混合し、10wt%の水酸化ナトリウム水
溶液0.2mlを共存させ、200℃の条件で4時間加
熱した。反応液をジクロロメタンに溶解し、5%クエン
酸水溶液、3%重曹水溶液、脱イオン水で順次洗浄後、
脱水、濃縮した。得られた粗生成物を蒸留し、目的物を
6.40g得た。ガスクロによる純度は96%、元素分
析の結果は表1に示す。
【0117】[合成例3] ビス(2−メトキシカルボニルフェニル)カーボネート
(下記式16)の合成。
(下記式16)の合成。
【0118】
【化18】
【0119】サリチル酸メチル17.50g(0.11
モル)を水酸化ナトリウム5.07g、ドデシルトリメ
チルアンモニウムクロリド0.2gを含む水−ジクロロ
メタン混合溶液200mlに滴下した。これにトリクロ
ロメチルクロロフォーメート5.7g(0.029モ
ル)のジクロロメタン溶液を滴下、4℃で混合した。反
応液は、5%クエン酸水溶液、3%重曹水溶液、脱イオ
ン水で順次洗浄後、脱水、濃縮した。得られた粗生成物
をキシレン中で再結晶し、目的物を12.21g得た。
ガスクロによる純度は98%、元素分析の結果は表2に
示す。
モル)を水酸化ナトリウム5.07g、ドデシルトリメ
チルアンモニウムクロリド0.2gを含む水−ジクロロ
メタン混合溶液200mlに滴下した。これにトリクロ
ロメチルクロロフォーメート5.7g(0.029モ
ル)のジクロロメタン溶液を滴下、4℃で混合した。反
応液は、5%クエン酸水溶液、3%重曹水溶液、脱イオ
ン水で順次洗浄後、脱水、濃縮した。得られた粗生成物
をキシレン中で再結晶し、目的物を12.21g得た。
ガスクロによる純度は98%、元素分析の結果は表2に
示す。
【0120】[合成例4] 末端封止および重合促進に用いるポリカーボネートの合
成 ビスフェノールA228部、ジフェニルカーボネート2
20部および触媒としてビスフェノールAのナトリウム
塩(以下BPA−Naと略す)1×10μモル/原料ビ
スフェノールAのモル、テトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド(以下TMAHと略す)100×10μモル/
原料ビスフェノールAを加え、撹拌装置、蒸留器および
減圧装置を備えた反応槽に仕込み窒素置換した後、14
0度で溶解した。30分撹拌後、内温を180℃に昇温
し、100mmHgで30分反応させ、生成するフェノ
ールを留去した。
成 ビスフェノールA228部、ジフェニルカーボネート2
20部および触媒としてビスフェノールAのナトリウム
塩(以下BPA−Naと略す)1×10μモル/原料ビ
スフェノールAのモル、テトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド(以下TMAHと略す)100×10μモル/
原料ビスフェノールAを加え、撹拌装置、蒸留器および
減圧装置を備えた反応槽に仕込み窒素置換した後、14
0度で溶解した。30分撹拌後、内温を180℃に昇温
し、100mmHgで30分反応させ、生成するフェノ
ールを留去した。
【0121】さらに200℃に昇温しつつ徐々に減圧し
50mmHgで30分間フェノールを留去しつつ反応さ
せた。
50mmHgで30分間フェノールを留去しつつ反応さ
せた。
【0122】さらに220℃、30mmHgまで徐々に
昇温、減圧し、同温同圧で30分、さらに240℃、1
0mmHg、260℃、1mmHg、270℃ 1mm
Hg以下にまで上記と同じ手順で昇温、減圧を繰り返し
反応を続行した。
昇温、減圧し、同温同圧で30分、さらに240℃、1
0mmHg、260℃、1mmHg、270℃ 1mm
Hg以下にまで上記と同じ手順で昇温、減圧を繰り返し
反応を続行した。
【0123】最終的に同温・同圧で1時間重合を行い、
ポリカーボネート樹脂の固有粘度が0.35程度になっ
た段階で、反応を終了、樹脂をペレダイズ化した。ポリ
マーの[η]=0.344、水酸基含有率(%)は45
%であった。
ポリカーボネート樹脂の固有粘度が0.35程度になっ
た段階で、反応を終了、樹脂をペレダイズ化した。ポリ
マーの[η]=0.344、水酸基含有率(%)は45
%であった。
【0124】[実施例1] 2−メトキシカルボニルフェニル−フェニルカーボネー
ト(上記式14)による末端封止反応 合成例4で調製したポリマー100部を270度で溶融
し、合成例1で合成した末端封止剤(2−メトキシカル
ボニルフェニル−フェニルカーボネート)2.9部を減
圧条件下(50mmHg)で添加した。その後、270
℃ 1mmHg以下で5分間反応を継続し、得られたポ
リカーボネートの各末端基濃度を測定した。得られたポ
リカーボネートの分析結果を表1に示す。
ト(上記式14)による末端封止反応 合成例4で調製したポリマー100部を270度で溶融
し、合成例1で合成した末端封止剤(2−メトキシカル
ボニルフェニル−フェニルカーボネート)2.9部を減
圧条件下(50mmHg)で添加した。その後、270
℃ 1mmHg以下で5分間反応を継続し、得られたポ
リカーボネートの各末端基濃度を測定した。得られたポ
リカーボネートの分析結果を表1に示す。
【0125】[実施例2] 2−メトキシカルボニルフェニル−p−クミルフェニル
カーボネート(上記式15)による末端封止反応 合成例2で合成した末端封止剤(2−メトキシカルボニ
ルフェニル−p−クミルフェニルカーボネート)4.1
部を用いた以外は実施例1と同様に行った。得られたポ
リカーボネートの分析結果を表1に示す。
カーボネート(上記式15)による末端封止反応 合成例2で合成した末端封止剤(2−メトキシカルボニ
ルフェニル−p−クミルフェニルカーボネート)4.1
部を用いた以外は実施例1と同様に行った。得られたポ
リカーボネートの分析結果を表1に示す。
【0126】[実施例3] ビス(2−メトキシカルボニルフェニル)カーボネート
(上記式16)による重合促進反応 合成例3で合成したビス(2−メトキシカルボニルフェ
ニル)カーボネート1.5部を用い、減圧度50mmH
gで添加した。その後、270℃ 1mmHg以下で1
0分間反応を継続し、得られたポリカーボネートの固有
粘度を測定した。得られたポリカーボネートの分析結果
を表2に示す。
(上記式16)による重合促進反応 合成例3で合成したビス(2−メトキシカルボニルフェ
ニル)カーボネート1.5部を用い、減圧度50mmH
gで添加した。その後、270℃ 1mmHg以下で1
0分間反応を継続し、得られたポリカーボネートの固有
粘度を測定した。得られたポリカーボネートの分析結果
を表2に示す。
【0127】[比較例1]2−メトキシカルボニルフェ
ニル−フェニルカーボネート(上記式14)の合成にお
いて、フェニルクロロフォーメートを0.34モル用い
た以外は合成例1と同様に調製した化合物を用いて、実
施例1と同様に末端封止反応を行った。末端封止剤の不
純物の含量および得られたポリカーボネートの分析結果
を表3に示す。
ニル−フェニルカーボネート(上記式14)の合成にお
いて、フェニルクロロフォーメートを0.34モル用い
た以外は合成例1と同様に調製した化合物を用いて、実
施例1と同様に末端封止反応を行った。末端封止剤の不
純物の含量および得られたポリカーボネートの分析結果
を表3に示す。
【0128】[比較例2]2−メトキシカルボニルフェ
ニル−フェニルカーボネート(上記式14)の合成にお
いて、フェニルクロロフォーメートを0.34モル用
い、脱イオン水で洗浄せずに、トルエン−ヘプタンで再
結晶した以外は合成例1と同様に調製した化合物を用い
て、実施例1と同様に末端封止反応を行った。末端封止
剤の不純物の含量および得られたポリカーボネートの分
析結果を表3に示す。
ニル−フェニルカーボネート(上記式14)の合成にお
いて、フェニルクロロフォーメートを0.34モル用
い、脱イオン水で洗浄せずに、トルエン−ヘプタンで再
結晶した以外は合成例1と同様に調製した化合物を用い
て、実施例1と同様に末端封止反応を行った。末端封止
剤の不純物の含量および得られたポリカーボネートの分
析結果を表3に示す。
【0129】[比較例3]2−メトキシカルボニルフェ
ニル−フェニルカーボネート(上記式14)の合成にお
いて、すべての洗浄を行わず、アセトン−メタノール溶
媒で再結晶した以外は合成例1と同様に調製した化合物
を用いて、実施例1と同様に末端封止反応を行った。末
端封止剤の不純物の含量および得られたポリカーボネー
トの分析結果を表4に示す。
ニル−フェニルカーボネート(上記式14)の合成にお
いて、すべての洗浄を行わず、アセトン−メタノール溶
媒で再結晶した以外は合成例1と同様に調製した化合物
を用いて、実施例1と同様に末端封止反応を行った。末
端封止剤の不純物の含量および得られたポリカーボネー
トの分析結果を表4に示す。
【0130】[比較例4]2−メトキシカルボニルフェ
ニル−p−クミルフェニルカーボネート(上記式15)
の合成において、実施例1に示した反応条件下で、原料
として、p−クミルフェニルクロロフォーメートを0.
34モル(93.42g)用い、脱イオン水洗浄を行わ
ず、アセトン−メタノール溶媒で再結晶で精製した以外
は合成例1と同様に調製した化合物を用いて、実施例2
と同様に末端封止反応を行った。末端封止剤中の不純物
の含量および得られたポリカーボネートの分析結果を表
4に示す。
ニル−p−クミルフェニルカーボネート(上記式15)
の合成において、実施例1に示した反応条件下で、原料
として、p−クミルフェニルクロロフォーメートを0.
34モル(93.42g)用い、脱イオン水洗浄を行わ
ず、アセトン−メタノール溶媒で再結晶で精製した以外
は合成例1と同様に調製した化合物を用いて、実施例2
と同様に末端封止反応を行った。末端封止剤中の不純物
の含量および得られたポリカーボネートの分析結果を表
4に示す。
【0131】[比較例5]ビス(2−メトキシカルボニ
ルフェニル)カーボネート(上記式16)の合成におい
て、トリクロロメチルクロロフォーメートを0.032
モル用い、洗浄を5%塩酸水溶液のみで行った以外は合
成例3と同様に調製した化合物を用いて、実施例3と同
様に重合促進反応を行った。重合促進剤の不純物の含量
および得られたポリカーボネートの分析結果を表2に示
す。
ルフェニル)カーボネート(上記式16)の合成におい
て、トリクロロメチルクロロフォーメートを0.032
モル用い、洗浄を5%塩酸水溶液のみで行った以外は合
成例3と同様に調製した化合物を用いて、実施例3と同
様に重合促進反応を行った。重合促進剤の不純物の含量
および得られたポリカーボネートの分析結果を表2に示
す。
【0132】
【表1】
【0133】
【表2】
【0134】
【表3】
【0135】
【表4】
Claims (8)
- 【請求項1】 塩素含量が1000ppm以下である下
記式(1) 【化1】 (式中、R1はメチル基またはエチル基であり、Xは炭
素数1から30のアルキル基、炭素数1から30のアル
コキシ基、炭素数6から30のアリール基、または炭素
数6から30のアリールオキシ基を表わす。) [ここで炭素数1から30のアルキル基および炭素数1
から30のアルコキシ基は2−(メトキシカルボニル)
フェニルオキシカルボニル基、2−(エトキシカルボニ
ル)フェニルオキシカルボニル基、2−(メトキシカル
ボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基、2−(エ
トキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基
で置換されていても良く、また、炭素数6から30のア
リール基および炭素数6から30のアリールオキシ基
は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2
−(メトキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル
基、2−(メトキシカルボニル)フェニルオキシカルボ
ニル基、炭素数1から30のアルキル基、炭素数1から
30のアルコキシ基、炭素数7から30のアラルキル基
で置換されていても良い]で表されるサリチル酸エステ
ル誘導体。 - 【請求項2】 含まれる全窒素が100ppm以下であ
ることを特徴とする請求項1に記載のサリチル酸エステ
ル誘導体。 - 【請求項3】 含まれるアルカリ金属が10ppm以下
であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載
のサリチル酸エステル誘導体。 - 【請求項4】 含まれる鉄分が3ppm以下であること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のサリチル
酸エステル誘導体。 - 【請求項5】 含まれるクロム分が1ppm以下である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサリ
チル酸エステル誘導体。 - 【請求項6】 含まれるニッケル分が2ppm以下であ
ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のサ
リチル酸エステル誘導体。 - 【請求項7】 芳香族ポリカーボネートを溶融法により
製造するプロセスにおいて、請求項1〜6のいずれかに
記載のサリチル酸エステル誘導体を末端封止剤として用
いることを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方
法。 - 【請求項8】 芳香族ポリカーボネートを溶融法により
製造するプロセスにおいて、請求項1〜6のいずれかに
記載のサリチル酸エステル誘導体を重合促進剤として用
いることを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方
法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP11677797A JPH10306060A (ja) | 1997-05-07 | 1997-05-07 | サリチル酸エステル誘導体およびそれを用いた芳香族ポリカーボネートの製造方法 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JPH10306060A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002060481A (ja) * | 2000-08-16 | 2002-02-26 | Asahi Kasei Corp | 芳香族ポリカーボネートの製造法 |
JP2002114901A (ja) * | 2000-10-05 | 2002-04-16 | Teijin Ltd | 金型離型性に優れたポリカーボネート組成物 |
JP2004359636A (ja) * | 2003-06-06 | 2004-12-24 | Hokko Chem Ind Co Ltd | 金属アルコキシドの精製方法 |
-
1997
- 1997-05-07 JP JP11677797A patent/JPH10306060A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002060481A (ja) * | 2000-08-16 | 2002-02-26 | Asahi Kasei Corp | 芳香族ポリカーボネートの製造法 |
JP2002114901A (ja) * | 2000-10-05 | 2002-04-16 | Teijin Ltd | 金型離型性に優れたポリカーボネート組成物 |
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