JPH10306048A - エリスリトール結晶及びその製造方法 - Google Patents
エリスリトール結晶及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH10306048A JPH10306048A JP11797397A JP11797397A JPH10306048A JP H10306048 A JPH10306048 A JP H10306048A JP 11797397 A JP11797397 A JP 11797397A JP 11797397 A JP11797397 A JP 11797397A JP H10306048 A JPH10306048 A JP H10306048A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- erythritol
- crystals
- sieve
- water content
- crystal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
抑制し、使用時の粉砕等が不要で、かつ、他の食品材へ
の混合が容易なエリスリトール結晶及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 粒径が44μm篩下で、かつ、水分含有
量が0.06重量%以下であることを特徴とするエリス
リトール結晶、及び、エリスリトール結晶を1000μ
m篩下から360μm篩上の結晶を97重量%以上、3
60μm篩下の結晶を3重量%未満含有し、水分含有量
が0.2重量%以下のエリスリトール結晶とする第一の
粉砕乾燥工程と、44μm篩下で、水分含有量が0.0
6重量%以下のエリスリトール結晶とする第二の粉砕乾
燥工程とを有する前記エリスリトール結晶の製造方法。
Description
エリスリトール結晶及びその製造方法に存し、特にエリ
スリトール微粉末の保存に際して固結を抑制し使用時の
粉砕等が不要な容易使用可能なエリスリトール結晶及び
その製造方法に存する。
慣れ親しまれており、独特の甘味質からその消費量も多
い。しかし近年、蔗糖等の過剰摂取による虫歯、肥満、
糖尿病患者の増加などが問題になってきている。このた
め、製菓業界では蔗糖を含まない低カロリー、低う蝕化
を図った粉末糖が多数開発され、既に市販されているも
のもある。最近になって、四炭糖アルコールであるエリ
スリトールの製造方法が開発されて、エリスリトールが
低カロリー・非う蝕性甘味料として販売されたことか
ら、これを種々の甘味食品へ利用することが試みられて
いる。エリスリトールは四炭糖の糖アルコールで水溶性
に富み、非常に結晶化し易く、結晶は美麗で白色であ
る。甘味の強さは蔗糖の約44%であり、食すると爽や
かな冷感を感じるという特徴を有するのでテーブルシュ
ガー等に広く用いられてきた。また、エリスリトール微
細結晶粉末の外観は砂糖の粉糖の様で水に溶けやすく、
食した際冷感と滑らかな食感を有しているので打錠菓
子、ガム類及びチョコレート等様々な製菓製造に用いら
れている。例えば、特公昭56−18180号公報にエ
リスリトールを使用したチューイングガムなどへの利用
が記載されており、また特開平1−174332号公報
にはエリスリトールからなる非吸湿性アイシング剤に関
する記載がある。
ル粉末は蔗糖粉末に比較すると吸湿性が極めて小さいに
もかかわらず保存中に固結することがあり、使用に供す
る際に再度粉砕を必要とするなど取り扱いに不便な点が
あった。又、このような固結したものを用いると他の製
菓原料との混合に於いて混合が充分に行えず、例えば、
固結したエリスリトールを例えばチョコレートを製造す
る際ココアバター、ビターチョコレート、乳化剤などと
混合すると均一に混合することが出来ずグリツ状になり
肌理の滑らかなチョコレートは得られないという問題が
あった。チョコレート等の特に滑らかな食感を望まれる
食品において、特に、結晶粒径が75μm篩上以上のも
のは食した際ざらつきを感じ好ましくない課題があっ
た。
題について鋭意検討した結果本発明を完成させた。本発
明者はエリスリトール結晶粒径1000μm篩下から3
60μm篩上が97重量%、水分含有量0.05重量%
のものを結晶粉砕し、粉末エリスリトールの水分を測定
したところ、意外にも水分含有量が2倍近く増加するこ
とが解った。また、結晶粒径44μm篩下、水分含有量
0.06重量%のものはクラフト袋に入れ保存しても固
結することがないことが解った。ところでエリスリトー
ルは、前述のように吸湿しにくい性質であるため、雰囲
気の湿度による影響で水分が増加することは殆ど無い。
従って、固結原因はエリスリトール結晶間または結晶内
部に存在する水(以下、「内部水分」または「結晶内部
水分」と称することもある)が粉砕によりフリーになる
ことが原因であることが判明し、また、特定粒径のエリ
スリトールにおいて粉末中水分含有量が0.06%以下
であれば固結しないことが判明し、本発明を完成させ
た。
下で、かつ、水分含有量が0.06重量%以下であるこ
とを特徴とするエリスリトール結晶;エリスリトール結
晶を1000μm篩下から360μm篩上の結晶を97
重量%以上、360μm篩下の結晶を3重量%未満含有
し、水分含有量が0.2重量%以下のエリスリトール結
晶とする第一の粉砕乾燥工程と、44μm篩下で、水分
含有量が0.06重量%以下のエリスリトール結晶とす
る第二の粉砕乾燥工程とを有する前記エリスリトール結
晶の製造方法;及び、第二の粉砕乾燥工程を20〜11
0℃、相対湿度65%以下で行うことを特徴とする前記
製造方法に存する。
本発明のエリスリトール結晶はJIS標準篩による44
μm篩下の結晶粒子でいわゆる微粉末であっても、水分
含有量を0.06重量%以下とすることで樹脂製袋に梱
包しても経時的な固結は生じず結晶は流動性を保ち、製
菓等の製造に際して有効である。水分含有量が0.06
重量%を超えると梱包時は流動性を保っているものの、
経時的に固結してしまう。なお、本発明において、水分
含有量とは、常圧、105℃、4時間の加熱乾燥による
蒸発減量のことを指す。
常公知の方法で得られた結晶を任意の方法で粉砕・乾燥
させて得られる。通常、エリスリトール結晶はブドウ糖
等を原料としてエリスリトール生産菌の存在下、水性培
地中、好気性条件下で培養して得た混合培養液を精製
し、これを晶析等の操作により回収される結晶を任意の
方法で粉砕・乾燥して得られる。
ては、流動乾燥で40〜50℃で10〜20分間流動乾
燥を行う方法がとられている。この方法で得られた結晶
の水分含有量は0.10重量%であるが内部水分が除去
出来ていないのでこれに内部水分を加えれば約0.15
〜0.20重量%となり、固結するに十分な水が存在す
ることになる。そこで本発明の水分含有量が0.06重
量%以下のエリスリトール結晶を得るには、結晶内部水
分を除去する必要がある。
温で長時間乾燥する方法が挙げられるが、特に、本発明
の微細なエリスリトール結晶を得るには、エリスリトー
ル結晶をまず、1000μm篩下から360μm篩上の
結晶を97重量%以上、360μm篩下の結晶を3重量
%未満含有し、水分含有量が0.2重量%以下のエリス
リトール結晶とし、かつ、次いでこの工程で得られた結
晶を44μm篩下の結晶で、水分含有量が0.06重量
%以下のエリスリトール結晶となるように粉砕乾燥する
製造方法によるのが好ましい。この方法によることで、
結晶内部水分を効率良く、短時間で蒸発させることが可
能となる。また、高温、長時間乾燥させる方法と比較し
て、エリスリトール結晶の風味を損うこともない。
方法としては、結晶を粉砕する際に熱風又は乾燥空気を
気流として用いる流動乾燥方法で水を除去する方法が好
ましい。このとき、乾燥空気の温度は、高ければ乾燥時
間を短くすることができるが、熱風温度が110℃を超
えるとエリスリトールが溶解、溶融することがあるの
で、110℃以下が好ましい。また、流動乾燥は相対湿
度が低い条件で行う方が良く、相対湿度を65%以下と
しておく方が効率が上がり好ましい。乾燥方法は熱風を
用いる棚式乾燥機、トンネル型乾燥機等を用いることが
できるが、気流乾燥機は、乾燥速度が早く、乾燥機と空
気搬送装置の機能をあわせもつので有利である。乾燥が
終了したならばエリスリトール結晶をポリエチレン等の
樹脂製袋に充填し封をすることで固結を生じさせずに保
存することができる。
体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定さ
れるものではない。 実施例及び比較例 以下の条件下、奈良式M−4型粉砕機(奈良機械社製)
を用い、エリスリトール(三菱化学フーズ社製)を下記
の条件で粉砕乾燥後44μm篩(JIS標準篩)で篩分
けして得られたエリスリトール結晶20kgをポリ袋
(6cm×6cm)に充填し段ボール箱(縦、横、高さ
は各々31cm、45cm、28cm)に入れて室温
(5〜25℃)の条件下2ヵ月間保存し固結状態を観察
・評価した。固結状態は、丸型バネ式テンションゲージ
(OBA インスツルメント ワークス LTD)で測
定した。結果を表1に示した。
44μm以下、水分含有量が0.06重量%以下のもの
は2ヶ月保存しても固結しない。これに対し、比較例の
水分含有量が0.08重量%のものは固結した。
しない結晶粒径44μm以下のエリスリトール結晶が得
られる。本発明のエリスリトール結晶は、取扱いやすく
他の食品材への混合が容易であり、特に、チョコレー
ト、キャンデーなどに用いた際にざらつきのない滑らか
な食感を有するものが得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 粒径が44μm篩下で、かつ、水分含有
量が0.06重量%以下であることを特徴とするエリス
リトール結晶。 - 【請求項2】 エリスリトール結晶を1000μm篩下
から360μm篩上の結晶を97重量%以上、360μ
m篩下の結晶を3重量%未満含有し、水分含有量が0.
2重量%以下のエリスリトール結晶とする第一の粉砕乾
燥工程と、44μm篩下で、水分含有量が0.06重量
%以下のエリスリトール結晶とする第二の粉砕乾燥工程
とを有する請求項1に記載のエリスリトール結晶の製造
方法。 - 【請求項3】 第二の粉砕乾燥工程を20〜110℃、
相対湿度65%以下で行うことを特徴とする請求項2に
記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11797397A JP3812047B2 (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | エリスリトール結晶及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11797397A JP3812047B2 (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | エリスリトール結晶及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10306048A true JPH10306048A (ja) | 1998-11-17 |
JP3812047B2 JP3812047B2 (ja) | 2006-08-23 |
Family
ID=14724869
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11797397A Expired - Lifetime JP3812047B2 (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | エリスリトール結晶及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3812047B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007063187A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Kao Corp | 歯磨き組成物 |
JP2007063188A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Kao Corp | 歯磨き組成物 |
JP2007070261A (ja) * | 2005-09-05 | 2007-03-22 | Kao Corp | 歯磨き組成物 |
JP2010534637A (ja) * | 2007-07-27 | 2010-11-11 | カーギル インコーポレイテッド | ポリオールのマイクロナイゼーション |
US20100297576A1 (en) * | 2009-03-12 | 2010-11-25 | Marcel Donnet | Powder for powder blasting, powder mixture and method of use for the treatment of tooth surfaces |
JP2013048895A (ja) * | 2011-07-29 | 2013-03-14 | Nikkiso Co Ltd | 透析用剤および透析用剤の製造方法 |
JP2013048894A (ja) * | 2011-07-29 | 2013-03-14 | Nikkiso Co Ltd | 透析用剤および透析用剤の製造方法 |
US8961938B2 (en) | 2005-09-05 | 2015-02-24 | Kao Corporation | Dentifrice composition |
-
1997
- 1997-05-08 JP JP11797397A patent/JP3812047B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007063187A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Kao Corp | 歯磨き組成物 |
JP2007063188A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Kao Corp | 歯磨き組成物 |
JP4641231B2 (ja) * | 2005-08-31 | 2011-03-02 | 花王株式会社 | 歯磨き組成物 |
JP2007070261A (ja) * | 2005-09-05 | 2007-03-22 | Kao Corp | 歯磨き組成物 |
US8961938B2 (en) | 2005-09-05 | 2015-02-24 | Kao Corporation | Dentifrice composition |
JP2010534637A (ja) * | 2007-07-27 | 2010-11-11 | カーギル インコーポレイテッド | ポリオールのマイクロナイゼーション |
US20100297576A1 (en) * | 2009-03-12 | 2010-11-25 | Marcel Donnet | Powder for powder blasting, powder mixture and method of use for the treatment of tooth surfaces |
US9888979B2 (en) | 2009-03-12 | 2018-02-13 | Ferton Holding S.A. | Method of powder blasting for cleaning of tooth surfaces |
JP2013048895A (ja) * | 2011-07-29 | 2013-03-14 | Nikkiso Co Ltd | 透析用剤および透析用剤の製造方法 |
JP2013048894A (ja) * | 2011-07-29 | 2013-03-14 | Nikkiso Co Ltd | 透析用剤および透析用剤の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3812047B2 (ja) | 2006-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4406729B2 (ja) | ポリオール組成物の結晶化、結晶性ポリオール組成物生成物およびその使用 | |
US4254149A (en) | Carbonated chewing gum | |
JP3693372B2 (ja) | 有粒菓子製品及びその製造方法 | |
JP2874778B2 (ja) | ソルビトール結晶小球 | |
JP3789496B2 (ja) | シュガーレス被膜の製造方法およびその製造方法により得られた製品 | |
US4097616A (en) | Low temperature soft candy process | |
JPH07148000A (ja) | 新規なほぼ球形の結晶糖及びその製造方法 | |
KR20010071290A (ko) | 자일리톨의 결정화, 결정성 자일리톨 생성물 및 이의 용도 | |
US4886677A (en) | Surface-modified meso-erythritol composition | |
US5582351A (en) | Convenient to use aspartame and method of making | |
JP3812047B2 (ja) | エリスリトール結晶及びその製造方法 | |
JP3816143B2 (ja) | マルチトール組成物及びその製法 | |
CA2605816C (en) | Rapidly soluble granules and method for producing the same | |
US20050226983A1 (en) | Method of preparing sweetener agglomerates and agglomerates prepared by the method | |
EP1173453B1 (en) | Crystallization of glucopyranosylalditols, crystalline glucopyranosylalditol product and use thereof | |
JPH09235243A (ja) | エリスリトール結晶及びその製造方法 | |
EP0832899A1 (fr) | Composition de lactitol et son procédé de préparation | |
JP2000189075A (ja) | 粉末形態のデキストロ―ス及びその調製方法 | |
JPH11127823A (ja) | 即席固形コーンスープの製造法 | |
JP4261085B2 (ja) | 顆粒用微粉化防止剤、顆粒の微粉化防止方法及び微粉化防止性を有する顆粒の製造方法。 | |
JP2942411B2 (ja) | 難溶性打錠食品及びその製法 | |
JPH02502252A (ja) | ショ糖および強力甘味剤を基礎とした新規な食品用甘味剤生成物およびその製造方法 | |
JP3597901B2 (ja) | 固結が防止された粉末キシリトール、その製造方法および粉末キシリトールの固結防止法 | |
CA1160890A (en) | Carbonated chewing gum | |
JPH04144644A (ja) | 成形食品の製法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051027 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051122 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060214 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060403 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060509 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060522 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130609 Year of fee payment: 7 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |