JPH10306034A - 皮膚治療剤 - Google Patents

皮膚治療剤

Info

Publication number
JPH10306034A
JPH10306034A JP9118110A JP11811097A JPH10306034A JP H10306034 A JPH10306034 A JP H10306034A JP 9118110 A JP9118110 A JP 9118110A JP 11811097 A JP11811097 A JP 11811097A JP H10306034 A JPH10306034 A JP H10306034A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood vinegar
purified wood
skin
cutaneous
purified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9118110A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyoshi Iefuji
信義 家藤
Kyoko Miyagawa
京子 宮川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON MOKUTAN KK
Original Assignee
NIPPON MOKUTAN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON MOKUTAN KK filed Critical NIPPON MOKUTAN KK
Priority to JP9118110A priority Critical patent/JPH10306034A/ja
Publication of JPH10306034A publication Critical patent/JPH10306034A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々な原因によって発生する活性酸素、ヒド
ロキシラジカルなどによって惹起される皮膚の老化(シ
ミ)防止、並びに、真菌及び白癬菌、黄色ブドウ球菌、
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、緑膿菌に
よる粘膜、表在性皮膚感染症等を改善治療及び感染防止
する皮膚治療剤を提供する。 【解決手段】 精製木酢液を有効成分とすることを特徴
とする皮膚治療剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々な原因によっ
て発生する活性酸素、ヒドロキシラジカルなどによって
惹起される皮膚の老化(シミ)防止、並びに、真菌及び
白癬菌、黄色ブドウ球菌、MRSA(メチシリン耐性黄
色ブドウ球菌)、緑膿菌等による粘膜、表在性皮膚感染
症等を改善治療及び感染防止する皮膚治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水虫をはじめとして表在性白癬
菌類感染症は、難治性の疾患であり、慢性感染症へと移
行するものが多いものである。これらの疾患治療剤とし
て従来より、種々な薬剤が開発されてきている。しかし
ながら、その効果は満足するものでないばかりか、治療
剤による症状の悪化、例えば経口薬の場合には肝機能障
害、胃腸障害を伴うことが多く、又感染部位(皮膚)へ
のクリームなどの塗布による薬物性接触皮膚炎等が発症
することが多い。このような副作用のない、よりすぐれ
た白癬性皮膚粘膜感染症等に対する改善治療剤の臨床医
学的期待は大きいものである。
【0003】また、活性酸素、ヒドロキシラジカルによ
る皮膚障害の防止剤として従来より、アスコルビン酸、
カタラーゼグルタチオン、ビタミンEなどがあるが、こ
れらは安定性が悪く調合して直ちに使用しなければなら
ないという課題があり、更に、上記物質は何れも活性酸
素を消去せしめるものであるので、ヒドロキシラジカル
による皮膚障害に対しては有効な手段等がないのが現状
であり、また、手段等があってもその効果は小さいもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の課題を解決しようとするものであり、活性酸素、
ヒドロキシラジカルなどによって惹起される皮膚の老化
(シミ)防止、並びに、真菌及び白癬菌、黄色ブドウ球
菌、MRSA、緑膿菌等による粘膜、表在性皮膚感染症
等を改善治療及び感染防止する皮膚治療剤を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の課題について鋭意検討した結果、家畜の消化器系
疾患の治療剤として広く使用されているシリンゴール、
グアヤコール及びこれらの誘導体を主成分(有効成分)
として含有する特定の木酢液を真菌、白癬菌、黄色ブド
ウ球菌、緑膿菌、MRSA等を起因菌とした表在性皮膚
感染症患者等の患部に貼付することにより皮膚感染症等
が速やかに改善されるという新たな知見に基づき本発明
を完成させるに至ったのである。また、特定の木酢液
は、活性酸素、ヒドロキシラジカルを消去させる作用を
もち、実際に皮膚にシミの斑点のある患部に上記木酢液
を塗布することによってシミが消失されたという知見を
基に本発明を完成するに至ったのである。すなわち、本
発明の皮膚治療剤は、精製木酢液を有効成分とすること
を特徴とする。前記精製木酢液には、シリンゴール、グ
アヤコール及びこれらの誘導体を含有していることが好
ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明の皮膚治療剤は、種々な原因によ
って発生する活性酸素、ヒドロキシラジカルなどによっ
て惹起される皮膚の老化(シミ)防止、並びに、真菌及
び白癬菌、黄色ブドウ球菌、MRSA、緑膿菌等による
粘膜、表在性皮膚感染症等を改善治療及び感染防止する
ものであり、精製木酢液を有効成分とすることを特徴と
するものである。本発明に用いる精製木酢液は、樹木及
び樹皮を熱分解(乾留)して得られた木酢液を蒸留温度
90〜120℃(液温)で蒸留精製したものであり、p
H2.0〜3.0、比重1.005〜1.025の性状
を有し、一般の木酢液に含まれる生体にとって有害なタ
ール分、アセテアルデヒド等のアルデヒド類、酢酸メチ
ル、メタノール、ピリジン等の有害物質が除去されたも
のである。
【0007】一般の木酢液は、上記有害物質が含まれる
と共に、微褐色、燻製臭を有する酸性の水溶液であり、
従来より土壌、果樹、野菜などの消毒、殺菌剤として利
用されており、また、一般的に家畜の胃変位、ケトン
症、貧血症などの治療剤として使用されているに過ぎず
ものである。これに対し、本発明に用いる精製木酢液
は、生体にとって有害なアルデヒド類、ピリジン等の物
質が除去されたものであり、シリンゴール、グアヤコー
ル及びこれらの誘導体を含有しているものであるので、
ヒトを対象とした表在性皮膚・粘膜感染症の起因菌に対
し低濃度で発育阻止効果を示すことから真菌に対する表
在性皮膚、粘膜感染症改善治療、感染防止剤として有効
である。また、上記精製木酢液は、皮膚老化(シミ)の
原因となる活性酸素、フリーラジカルを消去させる作用
を有しており、この作用は長期間安定持続するものであ
るので、種々な原因によって発生する活性酸素、フリー
ラジカルによりて惹起される皮膚のシミの治療、防止剤
としても有効である。
【0008】本発明の皮膚治療剤は、Cadida,albicans
を起因菌とする鵞口瘡、膣カンジダ症、白癬菌や黄色ブ
ドウ球菌、MRSA、緑膿菌感染症などの疾患やその防
止を目的とする症例、例えば、スキンケア用等に適用さ
れる。なお、使用する樹木及び樹皮の種類によりシリン
ゴール、グアヤコール及びこれらの誘導体等の有効成分
の割合は変動するものであり、例えば、ブナ科の樹木及
び樹皮から得られる精製木酢液は上記グアヤコール等及
びこれらの誘導体を有効成分として多く含むものとな
る。
【0009】本発明の皮膚治療剤は、真菌、白癬菌や黄
色ブドウ球菌、MRSA、緑膿菌等による表在皮膚、粘
膜感染症の改善治療剤等の治療のための経口或いは非経
口的に投与することができる。経口投与剤としては、例
えば、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤などの固型製剤
若しくはシロップ剤など液状製剤とすることができる。
また、非経口投与剤としては、例えば、注射剤とするこ
とができる。これらの製剤は、有効成分に生理学的、製
剤学的に容認される製造助剤を加えることにより、常法
に従って製造される。更に、公知の技術によって持続性
製剤とすることも可能である。当該製造助剤を用いる場
合は、本発明による皮膚治療、例えば、真菌、白癬菌や
黄色ブドウ球菌、MRSA、緑膿菌等による表在性皮
膚、粘膜性感染治療剤として用いる場合の精製木酢液の
配合量は、全重量に対し、10〜100重量%、好まし
くは、5〜10重量%である。また、フリ−ラジカルに
よって引き起こされる皮膚のシミの治療や防止のために
は、クリーム状、水溶液、乳液状として使用することも
できる。
【0010】上記製造助剤としては、例えば、内服用製
剤(経口剤)、注射用製剤(注射剤)、粘膜授与剤(バ
ッカル、トローチ、坐剤等)、外用剤(軟膏、貼付剤)
などの授与、経路に応じた適当な製剤用成分が使用され
る。また、経口及び粘膜投与剤にあっては、賦形剤(例
えば、澱粉、乳糖、結晶セルロース、乳糖、カルシウ
ム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水ケイ
酸)、崩壊剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースカルシウム)、滑沢剤(例
えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク)、コーテン
グ剤(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、白糖、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリド
ン)、矯味剤などの製剤成分などが使用される。
【0011】また、顆粒剤を製造するには、湿式または
乾式造粒法により製造でき、錠剤を製造するにはこれら
の散剤及び粒剤をそのまま、あるいはステアリン酸マグ
ネシウム、クルクなどの滑沢剤を加えて打錠すればよ
い。これらの顆粒、または錠剤は、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースフタレート、メタアクリル酸、メタア
クリル酸メチルポリマーなどの腸溶性基剤で被覆して腸
溶剤、あるいはエチルセルロース、カルナウバロウ、硬
化油などで被覆して持続性製剤とすることもできる。更
に、カプセル剤を製造するには、散剤または顆粒剤を硬
化カプセルに充填し、有効成分を含む精製木酢液をその
ままあるいはグリセリン、ポリエチレングリコール、ゴ
マ油、オリーブ油、シソ油などに溶解したのち、ゼラチ
ン膜で被覆し、軟カプセル剤とすることができる。
【0012】経口投与用の液状製剤を製造するには、有
効成分を含む精製木酢液と、白糖、ソルビトール、グリ
セリンなどの甘味剤とを水に溶解し、透明なシロップ
剤、さらには精油、エタノールなどを加えてエリキシル
剤とする木、アラビアゴム、トラガント、ポリソルベー
ト80、カルボシメチルセルロースナトリウムなどを加
えtw乳剤、または懸濁液としてもよい。これら液状製
剤には所望による矯味剤、着色剤、保存剤などを加えて
もよい。
【0013】また、注射剤にあっては、水性注射剤を構
成し得る溶解剤乃至溶解補助剤(例えば、注射用蒸留
水、生理食塩水、プロピレングリコール)、懸濁化剤
(例えば、ポリソルベート80などの界面活性剤)、p
H調製剤(例えば、有機酸又はその金属塩)、安定剤な
どの製剤用成分が使用される.注射剤を製造するには、
上記有効成分を含む精製木酢液を必要に応じて塩酸、水
酸化ナトリウム、乳剤、乳酸ナトリウム、リン酸ー水素
ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムなどのpH調整
剤、塩化ナトリウム、ブドウ糖などの等張化剤と共に注
射用蒸留水に溶解し無菌濾過してアンプルに充填する
か、更にマンニトール、デキシトリン、ゼラチンなどを
加えて真空下で凍結乾燥し、用時溶解型の注射剤として
もよいし、上記有効成分を含む精製木酢液にレシチン、
ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
を加えて、水中で乳化せしめ、注射用乳剤とすることも
できる。
【0014】更に、外用剤にあっては、水性又は油性の
溶解剤乃至溶解補助剤(例えば、アルコール、脂肪酸エ
ステル類など)、粘着剤(例えば、カルボキシビニルポ
リマー、多糖類など)、乳化剤(例えば、界面活性剤な
ど)などの製剤用成分が使用される。直腸投与剤を製造
するには、上記成分およびカカオ脂、脂肪酸のトリノジ
及びモノグリセリド、ポリエチレングリコールなどの坐
剤用基剤とを加温して溶融し、型に流し込んで冷却する
か、上記有効成分を含む精製木酢液をポリエチレングリ
コール、大豆油などに溶解したのち、ゼラチン膜で被榎
すればよい。
【0015】その他、上記構成を有する本発明の真菌、
白癬菌、黄色ブドウ球菌、MRSA、緑膿菌等による粘
膜、表在性皮膚感染症治療、感染防止剤の皮膚治療剤は
公知の製造法、例えば、日本薬局法第10版製剤総則記
載の方法乃至適当な改良を加えた方法によっても製造す
ることができる。
【0016】特に、本発明の真菌、白癬菌、黄色ブドウ
球菌、MRSA、緑膿菌等による表在性皮膚、粘膜感染
症改善治療剤・防止剤は、高純度のシリンゴール、グア
ヤコールおよびこれら誘導体(例えば、1.26g/l以
上)を含む精製木酢液原液と、白色ワセリン、グリセリ
ンを1:1:8(重量比)の割合で加温しながら混合
し、冷却後、ワセリン層を患部に貼付(すり込むよう
に)するのが簡単な点で好ましい。
【0017】本発明の皮膚治療剤における精製木酢液に
含まれる有効成分としてのシリンゴール、グアヤコール
およびこれら誘導体の投与量は、精製木酢液を原液とし
て、一般的に一日あたり0.5ml〜1.Oml程度で
あり一日当たり一回〜数回に分けて使用する。皮膚、粘
膜感染症の患部の貼付は、患部を十分に洗浄した後、上
記で製造したワセリ軟膏を患部にすり込むように塗り、
ガーゼで覆う方法がよい。この軟膏の使用は、朝、夕1
日2回貼付するのが効果的である。
【0018】
【実施例】次に、試験例としての実施例などにより本発
明の内容を更に詳細に説明する。なお、本発明は下記実
施例等に制限されるものではない。
【0019】(実施試験例1)樹皮、樹木の熱分解(乾
留)物として蒸留により得られた精製木酢液をカラムク
ロニトグラフイー、高速液体クロマトグラフィー、赤外
線分光光度計、ガスクロマトグラフ質量分析計、フェリ
ー変換核磁気共鳴装置で分析した結果を下記表1に示
す。
【0020】
【表1】
【0021】上記表1から明らかなように、生体にとっ
て有害なタール分、アセテアルデヒド等のアルデヒド
類、酢酸メチル等のメチル類、ピリジン等の有害物質は
含まれておらず、本発明において有効成分となるシリン
ゴール、4−メチルシリンゴール、4−エチルシリンゴ
ール、4−メチルグアヤコール、4−エチルグアヤコー
ル等を含有しているものであることが判明した。
【0022】(実施試験例2)〔各種微生物に対する精
製木酢液の発育阻止作用〕 真菌(C,albicans)、白癬菌(T.mcntogrophy'tes,
T.rubrum)、黄色ブドウ球菌(staphylococcusaureu
s)、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌、MRSA、緑膿菌
に対する発育阻止作用を下記表2に記載の試験方法に基
づいて検討した。その結果、下記表2に示すように、真
菌では10%で、白癬菌のT.mcntogrophy'tesで2%、
白癬菌のT.rubrumで1%、黄色ブドウ球菌では3.1
2%、緑膿菌では2.5%で、それぞれ菌に対し優れた
発育阻止効果が認められた。
【0023】
【表2】
【0024】(実施試験例3)〔水虫に対する精製木酢
液の有効性〕 白色ワセリン(日本薬局法製)500gにグリセリン
(日本薬局法製)250mlと、精製木酢液30mlを
加熱しながら十分混合した後、冷却した。この混合液の
ワセリン成分に精製木酢液の有効成分であるシリンゴー
ル、グアヤコール及びこれらの誘導体は、白色ワセリン
成分に吸着される。この精製木酢液含有白色ワセリン軟
膏を水虫に対する改善治療剤(外用薬)として試験に供
した。この精製木酢液軟膏は、燻臭が若干あるが悪臭は
ないものであった。この精製木酢液軟膏を用いて患部の
微生物同定試験結果から白癬菌(T.rubrumsT.mcntogr
pphy’tes)感染によると診断された足指間水虫患者
(男性39例、女性6例、計45例)に対し、当該精製
木酢液軟膏を朝タ一日2回患部に適当量を毎日塗布し、
これを2週間行った。効果の評価は、2週間目に行っ
た。評価法は患部を肉眼で観察して行った。その結果を
下記表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】上記表3から明らかなように、男性、女性
ともに皮膚症状の悪化、不変はなく、精製木酢液軟膏を
2週間塗布することにより45例全例が足指間の水虫は
完治した。
【0027】(実施試験例4)〔皮膚刺激試験〕 本研究等の目的をあらかじめ説明し、同意の得られた健
常者98名(男性23名、女性75名)の上背部に精製
木酢液原液、20%精製木酢液生理食塩水希釈液、10
%及び5%精製木酢液軟膏(製造法は上記白色ワセリン
軟膏に準拠した。)を5mm四方の四枚折りガーゼに塗
布しそれを貼付し、上部からサジカルテープ(日本薬局
方製)で固定した。皮膚刺激試験は、貼付後24時間目
にその部位の皮膚症状から判定した。すなわち、貼付部
位が明らかに試験剤(木酢液軟膏等)によると見られる
発疹、浮腫が認められた場合には、陽性とした。健常人
98名全例において、陽性者は認められなかった.
【0028】(実施試験例5)〔精製木酢液のマウスに
対する急性毒性(LD5)〕 シリンゴール、グアヤコールおよびこれらの誘導体を主
成分(有効成分)として含有する精製木酢液は、ラット
に対する急性毒性試験〔0.2ml/28g:経口投与
(7.14ml/kg)]で死亡例は皆無であり、生化
学的、血液学的、病理学的検査においても異常は認めら
れなかった。
【0029】(実施試験例6)〔精製木酢液のフリーラ
ジカル消去作用〕 老化の生化学的原因といわれているフリーラジカルは、
皮膚においてシミ(老人性斑点)の発現に大きく関与し
ているといわれる。このフリーラジカル消去物質として
アスコルビン酸(ビタミンC)、グルタチオンなどが知
られているが、これらの物質は安定性が悪く、溶液状に
してからの保存は不可能である。本発明の精製木酢液に
よるフリーラジカル消去効果を各人するため、ヒドロキ
シ(OH・)ラジカル、スーパ−オキシド(O2・)ラ
ジカルについてその消去作用を検討した。この検討結果
を図1(a)及び(b)に示す。
【0030】フリーラジカル消去作用の試験に用いた精
製木酢液は、精製水で希釈した100倍希釈液、10倍
希釈液、並びに、コントロールとして、精製水を用い
た。図1(a)は、ヒドロキシラジカル消去作用の効果
を示すものであり、上記100倍希釈液、10倍希釈
液、コントロールにおいてFicntron試薬により発生した
ヒドロキシラジカルの消去作用を示すグラフであり、図
1(b)は、上記100倍希釈液、10倍希釈液、コン
トロールにおいてヒポキサンチンーキサンチンオキシダ
ーゼ系において発生したスーパーオキシドラジカルの消
去作用を示すグラフである。図1(a)及び(b)から
明らかなように、精製木酢液は、種々の原因によって発
生するフリーラジカルにより惹起される皮膚障害の発生
を防止させる作用があることが判明した。
【0031】(実施試験例7)〔直射日光照射によるシ
ミ防止作用〕 男性健常者5名について以下の試験を行った。ゴルフプ
レー実施(屋外)に当たり、プレー実施1週間前より下
記により調製した精製木酢液溶液を朝、夕1日2回毎日
塗布させた。塗布期間は3ケ月とした。この3ケ月間に
各症例とも5回のプレーを行った。精製木酢液5ml、
グリセリン40ml、グリセリンカリ40ml、精製水5
0mlの混合液を用いた。各症例とも、精製木酢溶液の
塗布例の下腕部は、対照の非塗付例の下腕部に比較し、
日照焼けの程度は著しく減少していた。この結果からも
明らかなように、精製木酢液は直射日光照射による皮膚
の障害を防止させる作用のあることが認められた。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、実施試験例1〜7の結
果から明らかなように、種々な原因によって発生する活
性酸素、ヒドロキシラジカルなどによって惹起される皮
膚の老化(シミ)防止、並びに、真菌及び白癬菌、黄色
ブドウ球菌、MRSA、緑膿菌等による粘膜、表在性皮
膚感染症等を改善治療及び感染防止する生体にとって安
全な皮膚治療剤が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、ヒドロキシラジカルの消去作用を示
すグラフであり、(b)は、スーパーオキシドラジカル
の消去作用を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精製木酢液を有効成分とすることを特徴
    とする皮膚治療剤。
  2. 【請求項2】 前記精製木酢液には、シリンゴール、グ
    アヤコール及びこれらの誘導体を含有する請求項1記載
    の皮膚治療剤。
JP9118110A 1997-05-08 1997-05-08 皮膚治療剤 Pending JPH10306034A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9118110A JPH10306034A (ja) 1997-05-08 1997-05-08 皮膚治療剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9118110A JPH10306034A (ja) 1997-05-08 1997-05-08 皮膚治療剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10306034A true JPH10306034A (ja) 1998-11-17

Family

ID=14728279

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9118110A Pending JPH10306034A (ja) 1997-05-08 1997-05-08 皮膚治療剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10306034A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004149508A (ja) * 2002-03-08 2004-05-27 Sankyo Co Ltd 抗真菌活性増強型組成物及び抗真菌活性増強方法
JP2007510716A (ja) * 2003-11-07 2007-04-26 オーキー ナチュラル カンパニー,リミテッド 木酢液より抽出したグアヤコール系成分及びシリンゴール系成分を含有する薬学的組成物
JP2011157350A (ja) * 2010-01-06 2011-08-18 Yasuhiro Takano 液状組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004149508A (ja) * 2002-03-08 2004-05-27 Sankyo Co Ltd 抗真菌活性増強型組成物及び抗真菌活性増強方法
JP2007510716A (ja) * 2003-11-07 2007-04-26 オーキー ナチュラル カンパニー,リミテッド 木酢液より抽出したグアヤコール系成分及びシリンゴール系成分を含有する薬学的組成物
JP2011157350A (ja) * 2010-01-06 2011-08-18 Yasuhiro Takano 液状組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101699572B1 (ko) 주사 또는 홍안 관련 피부 질환의 치료를 위한, 베르베린 또는 그의 유사체를 함유하는 조성물
EP0918458B1 (en) Antimicrobial treatment for herpes simplex virus and other infectious diseases
JP2022116295A (ja) 炎症性皮膚疾患を処置するための局所組成物及び方法
US7198806B2 (en) Composition and method for treatment and prevention of pruritis
RU2720204C1 (ru) Сублингвальная фармацевтическая композиция эдаравона и (+)-2-борнеола
US20160199329A1 (en) Broad spectrum pharmacological composition for treatmentof various infections and diseases and methodsof use
JPH02233610A (ja) 血管新生阻害剤
KR19980070290A (ko) 일산화질소 생산억제제
US20180318398A1 (en) Methods and compositions using ampk activators for pharmacological prevention of chronic pain
JP2021512086A (ja) アルツハイマー病の予防又は治療方法
KR101887561B1 (ko) 간염 바이러스에 의해 유발된 간 섬유화의 개선을 위한 약학 조성물
JPH10306034A (ja) 皮膚治療剤
RU2336877C1 (ru) Местное антимикробное средство
KR20010102219A (ko) 알쯔하이머성 치매를 치료하기 위한 데스옥시페가닌의 용도
JPS62161726A (ja) 胃腸障害の治療及び予防のためのニトロフラントインの使用
TW201609640A (zh) 吲哚基及吲哚啉基異羥肟酸於治療神經退化病症或認知缺乏之用途
CN113694109A (zh) 一种复方黄柏药物制剂、制备方法及应用
US10493050B2 (en) Broad spectrum pharmacological composition for treatmentof various infections and diseases and methodsof use
JPH06239757A (ja) 抗アレルギー剤
FR2686251A1 (fr) Composition pour la cicatrisation d'une plaie.
Flint et al. Griseofulvin, a new oral antibiotic for the treatment of fungous infections of the skin
JPH1017484A (ja) 真菌および白癬菌皮膚・粘膜感染症治療剤
RU2810419C1 (ru) Способ лечения хронического пародонтита
RU2742879C1 (ru) Фармацевтическая композиция для лечения псориаза
JPH08502018A (ja) トリオキソラン及びジペルオキシド化合物の医学的使用