JPH10305623A - 印刷データ処理装置および印刷データ処理方法 - Google Patents

印刷データ処理装置および印刷データ処理方法

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JPH10305623A
JPH10305623A JP9118002A JP11800297A JPH10305623A JP H10305623 A JPH10305623 A JP H10305623A JP 9118002 A JP9118002 A JP 9118002A JP 11800297 A JP11800297 A JP 11800297A JP H10305623 A JPH10305623 A JP H10305623A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タンデム方式のカラーページプリンタの印字
装置の構成や印刷データの内容に応じて展開処理資源を
効率的に利用し、高速な印字を達成する。 【解決手段】 印刷データをバンド単位で印刷データ記
憶手段より読み出し、展開処理手段での印刷データの展
開処理量を、バンド単位、かつ記録色毎に評価し、この
評価に基づいて展開処理手段の再構成を行い、各記録色
の展開処理を実行する処理資源を各記録色の展開処理量
に比例するように配分する。さらに、記録色毎の展開処
理量と、再構成手段による再構成情報とに基づいて、バ
ンド単位の展開処理時間を予測し、予測されたバンド単
位の展開処理時間に基づいて、画像出力装置の印字速度
を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の印字装置が
印字を行う用紙の搬送経路に沿って配列され、用紙に対
する印字を、これら複数の印字装置によって同時に行う
ように構成された所謂タンデム方式のカラーページプリ
ンタに対し、印字データを供給する印刷データ処理装置
および印刷データ処理方法に関するものである。さらに
詳しくは、カラーページプリンタの印字装置の構成や印
刷データの内容に応じてプロセッサあるいはLSI等の
展開処理資源を効率的に利用し、高速な展開処理および
印刷処理を可能とした印刷データ処理装置および印刷デ
ータ処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】小型、高速のデジタル印刷に適した電子
写真方式のカラーページプリンタの開発に伴い、従来の
文字情報中心の印刷から発展した印刷方式として、画
像、図形、文字など異なる印刷情報を同様に取り扱い、
図形、文字等の拡大、回転、変形などが自由に制御でき
る記述言語を用いる印刷処理装置が一般に普及してき
た。この記述言語の代表例として、PostScrip
t (米国アドビシステムズ(Adobe Syste
ms)社商標)、Interpress (米国ゼロッ
クス(Xerox)社商標)、Acrobat(米国ア
ドビシステムズ(Adobe Systems)社商
標)、GDI (Graphics Device I
nterface、米国マイクロソフト(Micros
oft)社商標)等が知られている。
【0003】記述言語で作成されている印刷情報は、ペ
ージ内の任意の位置の画像、図形、文字を表現する描画
命令が任意の順で構成されており、本発明に係わるカラ
ーページプリンタで印字するためには、印字前に印刷情
報をラスタ化しなければならない。ラスタ化というの
は、ページ又はページの一部を横切る一連の個々のドッ
トまたは画素へ展開してラスタ走査線を形成し、そのペ
ージの下へ引き続く走査線を次々に発生する過程であ
る。従来のページプリンタは、印字前にページ全体の印
刷情報をラスタ化し、ページバッファメモリに記憶して
いた。しかしながら、ページ全体に対するラスタデータ
を記憶するためには、大量のメモリを必要とする。特
に、最新の電子写真方式のカラーページプリンタでは、
C(Cyan(シアン)),M(Magenta(マゼ
ンタ)),Y(Yellow(イエロー)),Bk(B
lack(ブラック))の4色のトナーに対応するラス
タデータを必要とするとともに、白黒ページプリンタ以
上に画質が要求されるため、1画素当たり複数のビット
情報を持つのが一般的であり、さらに大量のメモリを必
要とする。
【0004】従来、一般に普及しているカラーページプ
リンタは、所謂シングルエンジン方式のカラーページプ
リンタであり、C(Cyan),M(Magent
a),Y(Yellow),Bk(Black)の4色
に対応した現像装置を備え、1つの印字装置で露光、現
像をC,M,Y,Bkの4色分繰り返した後、用紙に一
括転写して印字する方式である。これに対し、用紙の搬
送経路に沿ってC,M,Y,Bkの4色に対応した印字
装置を備え、各印字装置で露光、現像、用紙転写を行
い、用紙が4色の印字装置を一回通過するだけでフルカ
ラーの印字が可能となる、所謂タンデム方式のカラーペ
ージプリンタが登場してきた。
【0005】しかしながら、この高速に記録可能なタン
デム方式のカラーページプリンタへの印字データを供給
する印刷データ処理装置は、シングルエンジン方式のカ
ラーページプリンタと同一の構成のものが多く、タンデ
ム方式のカラーページプリンタの有する高速性を活かす
ことができなかった。タンデム方式のカラーページプリ
ンタへ印字データを供給する従来の印刷データ処理装置
としては、特開平8−192542号公報に記載の装置
等が公知である。特開平8−192542号公報には、
記述言語で作成されている印刷情報を1つの中央演算処
理装置で描画処理し、C,M,Y,Bkの4色に対応す
る印字データをフレームバッファに蓄積する印刷データ
処理装置が記載されている。
【0006】一方、シングルエンジン方式のカラーペー
ジプリンタにおいて、画像品質を低下させること無く、
且つ印刷情報のラスタ化で必要とされる大量のメモリを
削減する技術を開示する先行出願として、特願平8−3
21280号がある。この先行出願は、画像出力装置で
出力可能なデータ構造より抽象度が高く、例えば台形の
ような少なくとも一種類の基本図形を含む形式で表現さ
れる印刷データを中間データとして、記述言語で作成さ
れている印刷情報から生成する印刷データ生成手段を有
し、また、印刷データを画像出力装置で出力可能なデー
タ構造に展開する展開処理手段と、印刷データ生成手段
で生成された印刷データを構成する基本図形の数および
大きさに基づいて展開処理手段での印刷データの展開時
間を予測する手段を有するものであり、さらに展開時間
予測手段で予測された予測時間に応じて画像出力装置の
印字速度を決定する制御手段を備え、展開時間にあわせ
た画像出力を可能としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の先行出願をタン
デム方式のカラーページプリンタに適用し、画像品質を
低下させること無く、且つ印刷情報のラスタ化で必要と
される大量のメモリを削減する構成として、図2に示す
構成が可能である。図2に示す構成は、C(Cya
n),M(Magenta),Y(Yellow),B
k(Black)の4色のトナーに対応する印字装置各
々に対して、独立した展開処理手段61〜64を備えた
ものである。
【0008】図2に示す印刷処理装置において、印刷デ
ータ記憶手段1に記憶された印刷データは、各記録色ご
とに固定的に割り当てられた独立した展開処理手段6
1,62,63および64において、それぞれ各色ごと
に独立して展開処理が実行される。また、展開時間予測
手段41では、これらの展開処理に要する時間が印刷デ
ータに基づいて算出される。ただし、ここで予測される
展開処理時間は、各展開処理手段中最も時間のかかるも
のを基準に予測することとなる。その予測展開時間に基
づいて印字速度制御手段5によって印字速度が設定され
る。設定された印字速度で、プリンタ7の各記録色毎の
印字装置71,72,73,および74画動作し、印字
が実行される。
【0009】しかしながら、タンデム方式のカラーペー
ジプリンタにおける4色の印字タイミング、あるいは印
刷情報に含まれる描画要素を考慮した場合、図2に示す
ように各色毎に独立した展開処理手段を均等に配分した
構成は、必ずしも展開処理手段全体にとって効率的な展
開処理資源の利用には結びつかない。例えば、処理する
印刷データの一部に処理負荷の重い画像データが含ま
れ、展開処理により多くの時間がかかる場合、タンデム
方式のカラーページプリンタの4色の印字装置の記録位
置が上記画像データのサイズ以上離れていると、処理負
荷の大きい部分の展開処理を実行している展開処理手段
と、その前後の印刷データに関する比較的処理負荷の小
さいデータを展開処理する展開処理手段が並列に展開処
理を実行することになる。その結果、処理負荷の軽い展
開処理手段は、展開処理の終了後も、処理負荷の重い展
開処理手段による展開処理の終了を待たなければならな
い。タンデム方式のカラーページプリンタの4色の印字
装置の記録位置が処理単位画像データのサイズ以上離れ
ている場合には、各色毎に割り当てられた独立の展開処
理手段が、同時に処理負荷の重い画像データを処理する
ことはない。従って、図2の構成では重い処理を実行し
ている展開処理手段の処理時間に制限されて、全体の印
字速度が低下する。
【0010】さらに、黒色をベースとし、プラス1色程
度で表現されている一般のビジネス文書のように、処理
する印刷データがほとんど特定の色に集中する場合があ
る。このような例でも、特定の色の展開処理手段のみが
集中的に処理を実行することになり、特定の色の展開処
理手段の処理時間に制限されて、全体の印字速度が低下
する。
【0011】本発明は、上述のような従来のシステムに
おける非効率的な処理資源の利用に鑑みてなされたもの
であり、印刷データをタンデム方式のカラーページプリ
ンタで出力可能なデータ構造に展開する展開手段を有す
る印刷データ処理装置において、画像品質を低下させる
ことが無く、且つ印刷情報のラスタ化で必要とされる大
量のメモリを削減するとともに、タンデム方式のカラー
ページプリンタの印字装置の構成や印刷データの内容に
応じて展開処理資源を効率的に利用することで、高速な
展開処理を可能とし、高速な印字を達成する印刷データ
処理装置および印刷データ処理方法を提供することを目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の印刷データ処理装置は、印字可能な複数の
記録色に対応した複数の印字装置を備えた画像出力装置
に印字データを供給する印刷データ処理装置であって、
印刷データを記憶する印刷データ記憶手段と、印刷デー
タをバンド単位で印刷データ記憶手段より読み出し、複
数の記録色に対して並列に、画像出力装置で出力可能な
印字データへ展開処理する展開処理手段と、展開処理手
段での印刷データの展開処理量を、バンド単位、かつ記
録色毎に評価する印刷データ評価手段と、印刷データ評
価手段によるバンド単位、かつ記録色毎の展開処理量の
評価に基づいて、展開処理手段の再構成を行う再構成手
段と、印刷データ評価手段によって評価された印刷デー
タのバンド単位、かつ記録色毎の展開処理量と、再構成
手段による再構成情報とに基づいて、バンド単位の展開
処理時間を予測する展開処理時間予測手段と、展開処理
時間予測手段によって予測されたバンド単位の展開処理
時間に基づいて、画像出力装置の印字速度を制御する印
字速度制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】また、本発明の印刷データ処理装置の一実
施例における再構成手段は、ページ単位で展開処理手段
の再構成を実行することを特徴とする。
【0014】また、本発明の印刷データ処理装置の一実
施例における再構成手段は、バンド単位で展開処理手段
の再構成を実行することを特徴とする。
【0015】また、本発明の印刷データ処理装置の印刷
データは、少なくとも文字、図形又は画像のいずれかを
有し、所定の描画命令で記述されている印刷情報から生
成された描画データであり、画像出力装置で出力可能な
データ構造より抽象度が高く、少なくとも一種類の基本
図形を含む中間データの形式で表現可能なことを特徴と
する。
【0016】また、本発明の印刷データ処理装置の一実
施例における展開処理手段は、少なくとも、印刷データ
を印字データに変換する複数の演算処理部と、印刷デー
タを格納する記録色に対応した複数の入力バッファメモ
リと、展開処理された印字データを格納する記録色に対
応した複数の出力バッファメモリとから構成されている
ことを特徴とする。
【0017】また、本発明の印刷データ処理装置の一実
施例において、再構成手段は、印刷データ評価手段によ
って評価された記録色毎の展開処理量に基づいて、記録
色毎に割り当てる複数の演算処理部の配分を変更するこ
とを特徴とする。
【0018】また、本発明の印刷データ処理装置の一実
施例において、展開処理手段は、印刷データを印字デー
タに変換する再構成可能なハードウェア論理部と、印刷
データを格納する記録色に対応した複数の入力バッファ
メモリと、展開処理された印字データを格納する記録色
に対応した複数の出力バッファメモリと、を有すること
を特徴とする。
【0019】また、本発明の印刷データ処理装置の一実
施例において、再構成手段は、印刷データ評価手段によ
って評価された記録色毎の展開処理量に基づいて、記録
色毎に割り当てる再構成可能なハードウェア論理部のハ
ードウェアの配分を変更することを特徴とする。
【0020】また、本発明の印刷データ処理装置の一実
施例において、再構成手段は、印刷データ評価手段によ
って評価された記録色毎の展開処理量に基づいて、記録
色毎の割り当て入力バッファメモリ量を変更することを
特徴とする。
【0021】さらに本発明の印刷データ処理方法は、印
字可能な複数の記録色に対応した複数の印字装置を備え
た画像出力装置に印字データを供給する印刷データ処理
装置における印刷データ処理方法であって、印刷データ
を記憶する印刷データ記憶手段から、印刷データをバン
ド単位で読み出すステップと、印刷データを画像出力装
置で出力可能な印字データへ展開処理する展開処理手段
での印刷データ展開処理量を、バンド単位、かつ記録色
毎に評価する印刷データ評価ステップと、印刷データ評
価ステップにおけるバンド単位、かつ記録色毎の展開処
理量の評価に基づいて、展開処理手段の再構成を行う展
開処理手段再構成ステップと、印刷データ評価ステップ
において評価された印刷データのバンド単位、かつ記録
色毎の展開処理量と、展開処理手段再構成ステップによ
る再構成情報とに基づいて、バンド単位の展開処理時間
を予測する展開処理時間予測ステップと、展開処理時間
予測ステップによって予測されたバンド単位の展開処理
時間に基づいて、画像出力装置の印字速度を制御する印
字速度制御ステップと、を有することを特徴とする。
【0022】また、本発明の印刷データ処理方法におい
て、印刷データは、少なくとも文字、図形又は画像のい
ずれかを有し、所定の描画命令で記述されている印刷情
報から生成された描画データであり、印刷データ評価ス
テップにおいて実行されるバンド単位、かつ記録色毎の
展開処理量の評価は、画像出力装置で出力可能なデータ
構造より抽象度が高く、少なくとも一種類の基本図形を
含む中間データの形式に基づいて実行されることを特徴
とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。図1は、本発明の印刷データ処理装置の構成を
示すブロック図である。
【0024】同図において、本発明による印刷データ処
理装置は、印刷データを記憶する記憶手段1と、印刷デ
ータを所定のバンド単位で記憶手段より読み出し、画像
出力装置で出力可能な印字データに変換する展開処理手
段6と、並列に展開処理を実行するバンド単位の記録色
毎の展開処理手段での印刷データの展開処理量を評価す
る印刷データ評価手段2と、少なくとも印刷データ評価
手段によるバンド単位の記録色毎の処理量に基づいて、
展開処理手段を再構成する展開処理再構成手段3と、少
なくとも印刷データ評価手段によるバンド単位の記録色
毎の展開処理量と再構成部の再構成情報に基づいて、バ
ンド単位の展開処理時間を予測する展開時間予測手段4
と、予測手段によるバンド単位の展開処理時間に基づい
て、画像出力装置の印字速度を制御する印字速度制御手
段5とを有する印刷データ処理装置として構成されてい
る。
【0025】さらに、本発明に係る印刷データ処理装置
が適用されるタンデム方式のカラーページプリンタ7の
印字速度は、複数の印字速度から選択可能であり、印字
速度は、上記印字速度制御手段5により制御される。カ
ラーページプリンタ7の各印字装置(Cyanデータ印
字装置71、Magentaデータ印字装置72、Ye
llowデータ印字装置73、Blackデータ印字装
置74)には、展開処理手段6より印字データが記録色
ごとに転送され、それぞれの印字を実行するように構成
されている。
【0026】上記構成の印刷データ処理装置における印
刷データ記憶手段1には、図示されない印刷情報の描画
処理装置により、印刷情報から印刷データが生成され、
所定のバンド単位で、且つ記録色毎に記憶されている。
ここで所定のバンド単位とは、印刷されるページをカラ
ーページプリンタ7の用紙搬送方向に対して、複数の領
域であるバンドに分割した1つのバンド幅を示す。ま
た、上記印刷データは、少なくとも文字、図形又は画像
のいずれかを有し、所定の描画命令で記述されている印
刷情報から生成された描画データであり上述した画像出
力装置で出力可能なデータ構造より抽象度が高く、少な
くとも一種類の基本図形を含む、いわゆる中間データの
形式で表現されるものである。
【0027】印刷データ評価手段2は、上記印刷データ
をバンド単位で、且つ記録色毎に展開処理手段6での展
開処理量を評価するものである。印刷データの展開処理
量は、例えば基本図形の種類、数、大きさにより評価さ
れる。再構成手段3では、タンデム方式のカラーページ
プリンタ7の各印字装置(Cyanデータ印字装置7
1、Magentaデータ印字装置72、Yellow
データ印字装置73、Blackデータ印字装置74)
の印字位置を考慮して、同時に展開処理される各記録色
毎の処理量比較に基づいて、展開処理手段6の展開処理
資源が効率的に使用されるよう構成を変更する。また、
本発明の展開処理手段6は再構成手段3の指示に基づい
て、各記録色毎に処理資源の割当てが変更できるフレキ
シブルな構成となっている。
【0028】展開時間予測手段4は、印刷データ評価手
段2によって評価された同時に展開処理される各記録色
毎の処理量と、展開処理再構成手段3で決定された展開
処理手段6の再構成情報に基づいて、各ページの展開処
理時間を予測する。印字速度制御手段5は、予測された
各ページの展開処理時間に基づいて、上記カラーページ
プリンタ7の選択可能な複数の印字速度から一つの印字
速度を選択する。一般的には、予測された展開処理時間
に間に合う最も速い印字速度が選択される。尚、上記構
成のシステムでは、同一の印字速度が選択された複数の
ページに対しては印刷データ処理装置から連続的に印字
データが供給されて印字が行われる。処理の重いページ
に対しては、処理に間に合うスピードに印字速度を下げ
るように変更した後、印刷データ処理装置より印字デー
タを供給して印字を実行する。
【0029】従って、本発明の印刷データ処理装置で
は、処理の重い印刷データに対しては印字速度を低下さ
せることにより、画像品質を低下させることを防止でき
る。また、印刷データをバンド単位で逐次展開処理する
ため、印刷情報のラスタ化で必要とされる大量のメモリ
を削減することが可能である。さらに、タンデム方式の
カラーページプリンタおける4色の印字タイミング、あ
るいは印刷情報に含まれる描画要素を考慮して、展開処
理資源を再配置し、処理量の多いデータにより多くの処
理資源を割り当てるようにしたため、展開処理資源の効
率的利用が可能となり、より高速での印字が可能となる
【0030】
【実施例】
[実施例1]図3に本発明の印刷データ処理装置を有す
る印刷処理システムの構成例を示す。図3において印刷
処理システムは、ネットワーク11に接続されたパーソ
ナルコンピュータやワークステーション等から構成さ
れ、本発明に係わる印刷データ処理装置を実装したサー
バ装置12と、タンデム方式のカラーレーザプリンタか
らなる画像出力装置7とで構成されている。サーバー装
置12と画像出力装置7は、専用のビデオ線13で接続
されている。
【0031】サーバ装置12は、ネットワーク・インタ
ーフェース部8(図3ではネットワークI/F略)と、
印刷情報記憶部9、印刷データ生成部10、本発明の印
刷データ処理装置に係わる印刷データ記憶部1、印刷デ
ータ評価部2、展開処理再構成部3、展開時間予測部
4、印字速度制御部5、展開処理部6から構成されてい
る。
【0032】サーバ装置12に対して、パーソナルコン
ピュータやワークステーション等からなる図示されない
クライアント装置より、例えばポストスクリプトで表現
されている印刷情報ファイルがネットワーク・インター
フェース部8を介して転送され、印刷情報記憶部9に一
時記憶される。
【0033】印刷データ生成部10は、印刷情報記憶部
9に一時記憶された印刷情報ファイルをページ単位で順
次読み出し、各描画命令に対し、例えば台形を基本単位
とする印刷データを所定のバンド単位で生成し、印刷デ
ータ記憶部1に出力するものである。印刷データを生成
する目的は、展開処理部6での高速な展開処理を可能に
することと、印刷データ評価部2での処理量予測を単純
にすることである。そのため、印刷データは単純な図形
(台形)の集合で表され、バンド単位に分類されてい
る。
【0034】印刷データ評価部2は、印刷データ生成部
10によって生成された印刷データを印刷データ記憶部
1から読み出し、印刷データのタイプ(文字、図形、あ
るいは画像)や各台形の面積から、加重加算により、バ
ンド単位の記録色毎の処理量を得るものである。
【0035】展開処理再構成部3は、印刷データ評価部
2によって評価されたバンド単位の記録色毎の処理量と
タンデム方式のカラーページプリンタ7の各印字装置の
印字位置を考慮して、同時に展開処理する各記録色毎の
処理量比較に基づいて、展開処理部6での処理構成変更
の有無を評価する。もし、バンド単位の記録色毎の処理
量の差が閾値以上であれば、バンド単位で展開処理部6
での処理構成変更を指示する。ここで、展開処理部6で
の処理構成変更は、処理の重い記録色に対する印刷デー
タに対してはより多くの展開処理資源を割当てることを
意味している。尚、本実施例では展開処理部6での処理
構成変更は、タンデム方式のカラーページプリンタ7の
各印字装置の印字位置の差を利用して効果をあげるため
バンド単位で行っている。
【0036】展開時間予測部4は、印刷データ評価部2
によって評価された同時に展開処理するバンド単位の記
録色毎の処理量と、展開処理再構成部3で決定された展
開処理部6での処理構成に基づいて、各バンド毎の展開
時間を予測する。
【0037】印字速度制御部5は、展開時間予測部4の
バンド単位の展開時間予測に基づいて、画像出力装置7
の印字速度を制御する。尚、画像出力装置7の印字速度
は、少なくとも1ページの画像を形成する間は一定であ
る必要がある。印字速度制御部5は、処理する印刷情報
ファイルのページ数、印字速度変更に要する時間を考慮
して、印字速度を決定する。
【0038】展開処理部6は、印刷データ記憶部1に記
憶された印刷データをバンド単位に読み出し、展開処理
部6内の各記録色毎の出力バッファメモリに印字データ
を展開処理するものである。尚、展開処理部6の構成
は、各記録色毎に変更可能であり、展開処理再構成部3
の指示に基づいて変更できるよう構成されている。ま
た、出力バッファメモリに蓄積された印字データは、画
像出力装置7の印字データ要求に応じて、画像出力装置
7に交互に出力される。また本実施例では、展開処理部
6と画像出力装置7は専用のビデオ線13で接続されて
おり、高速のデータ転送が可能である。
【0039】尚、上記印刷データ生成部10、印刷デー
タ評価部2、展開処理再構成部3、展開時間予測部4、
印字速度制御部5の各ブロックに関しては、サーバ装置
12を構成するパーソナルコンピュータやワークステー
ション等の中央演算処理装置(CPU)におけるソフト
ウェア実行において処理されるものである。また、上記
印刷情報記憶部9は複数のクライアント装置から複数の
印刷情報ファイルを同時に受け付ける必要があるため大
容量が必要であり、一般に磁気ディスクで構成される。
一方、印刷データ記憶部1は高速の読み書きが要求され
るため、一般にDRAMで構成される。
【0040】画像出力装置7は、印字速度制御部5の制
御に基づいて印字速度が制御され、展開処理部6のバン
ドバッファメモリから出力される印字データを受け取っ
て、記録用紙に印字し出力するタンデム方式のカラーレ
ーザプリンタである。一般的なタンデム方式のカラーペ
ージプリンタの構成及び動作について図4に基づき説明
する。
【0041】図4において、タンデム方式のカラーレー
ザプリンタは、記録色に対応した各印字装置、即ちCy
anデータ印字装置71、Magentaデータ印字装
置72、Yellowデータ印字装置73、Black
データ印字装置74と、記録用紙75を搬送する搬送ベ
ルト76と、定着装置77等で構成されている。また、
各印字装置の構成は、同様のものであり、Cyanデー
タ印字装置71を用いて説明すると、感光体ドラム71
0、帯電器711、レーザ走査装置712、記録色に対
応した現像装置713、転写装置714等から構成され
ている。レーザ走査装置712は、赤外半導体レーザ、
レンズ、ポリゴンミラーより構成され、数十μmのスポ
ット光となって感光体ドラム710を走査する。感光体
ドラム710は、帯電器711により帯電されており、
光信号により、静電潜像が形成される。潜像は記録色に
対応した現像装置713上の2成分磁気ブラシ現像によ
りトナー像となり、転写装置714によって記録用紙7
5上に転写される。この工程をBlack、Yello
w、Magenta、Cyanの順に繰り返し、記録用
紙上に多重転写する。最後に、搬送ベルト76より記録
用紙を剥離し、定着装置77でトナーを定着する。
【0042】次に本実施例のタンデム方式のカラーペー
ジプリンタにおける印字速度可変にともない制御しなけ
ればならない印字プロセスにおける制御対象について説
明する。制御しなければならない印字プロセスは、感光
体ドラム710〜740の回転速度、搬送ベルト76の
移動速度、定着装置77ロール回転速度、レーザ走査装
置712〜742のポリゴンミラーの回転速度、現像装
置713〜743の現像ロール回転速度、転写電流等で
ある。この内、感光体ドラムの回転速度、搬送ベルトの
移動速度、定着装置のロール回転速度、レーザ走査装置
のポリゴンミラーの回転速度、現像装置の現像ロール回
転速度は、記録速度に比例して制御すれば良い対象であ
る。転写電流は記録速度に比例して定電流源の設定を制
御すれば良い。また、一般的にレーザ走査装置のポリゴ
ンミラーの駆動にはブラシレスサーボモータ、その回転
速度の安定にはPLL(Phase Locked L
oop)制御が使用されている。従って、ポリゴンミラ
ーの回転速度の変更は、PLL制御の基準周波数の分周
により可能である。
【0043】また、レーザ走査装置において記録速度可
変にともない露光走査を変更する他の方法として、一定
のポリゴンミラーの回転速度に対して、印字するための
露光走査をビデオインターフェースにおいて間引く方法
がある。この方法によれば、最大の印字速度に対して、
1/2,1/3,・・・・,1/mの記録速度に設定す
ることが可能となる。この方法では、選択可能な印字速
度が少なくなるものの、サイクルアップに長い時間を要
するレーザ走査装置のポリゴンミラーモータ回転速度を
変更する必要がない。
【0044】以上、本発明の印刷データ処理装置を適用
する印刷処理システムの概要およびタンデム方式のカラ
ーページプリンタについて記述した。次に、この印刷処
理システムの主要部の詳細について説明する。
【0045】初めに、印刷データ生成部10について詳
細を説明する。
【0046】印刷データ生成部10は、図5に示すよう
に、字句解釈部101と、トークン解釈部102と、命
令実行部103と、描画状態記憶部104と、画像処理
部105と、ベクターデータ生成部106と、フォント
管理部107と、マトリックス変換部108と、ショー
トベクター生成部109と、台形データ生成部110
と、バンド分解部111と、台形データ管理部112と
から構成される。
【0047】字句解析部101は、印刷情報記憶部9よ
り入力された印刷情報ファイルを定められた記述言語の
シンタックスに従ってトークンとして切り出し、そのト
ークンをトークン解釈部102をに出力するものであ
る。トークン解釈部102は、字句解析部101から入
力されたトークンを解釈し、内部命令に変換して命令実
行部103へ送る。命令実行部103は、トークン解釈
部102から送られてきた命令に応じて画像処理部10
5,描画状態記憶部104,ベクターデータ生成部10
6へ各命令を転送する。画像処理部105は、入力され
た画像ヘッダと画像データをもとに各種の画像処理を行
って出力画像ヘッダと出力画像データを生成し、台形デ
ータ管理部112へ転送する。描画状態記憶部104
は、命令実行部103の命令によって与えられる描画に
必要な情報を記憶する。ベクターデータ生成部106
は、命令実行部103の命令とそれに付加された情報、
描画状態記憶部104からの情報、フォント管理部10
7からの情報を使用して描画すべきベクターデータを生
成し、マトリックス変換部108へ転送する。フォント
管理部107は、各種フォントのアウトラインデータを
管理記憶し、要求に応じて文字のアウトラインデータを
提供する。マトリックス変換部108は、ベクターデー
タ生成部106から入力されたベクターデータを描画状
態記憶部104の変換マトリックスによってアフィン変
換し、ショートベクター生成部109へ転送する。ショ
ートベクター生成部109は、入力されたベクター中の
曲線に対するベクターを複数の直線のベクター集合(シ
ョートベクター)で近似し、台形データ生成部110へ
送る。台形データ生成部110は、入力されたショート
ベクターから描画する台形データを生成して、バンド分
解部111へ転送する。バンド分解部111は、入力さ
れた台形データのうち複数のバンドにまたがる台形デー
タをそれぞれのバンドの台形データに分割し、バンド単
位に台形データ管理部112へ送る。台形データ管理部
112では、バンド単位に入力された台形データに、管
理情報と描画状態記憶部104や画像処理部105から
入力された色情報とを付加し、印刷データとして印刷デ
ータ記憶部1へ書き込む。印刷データ記憶部1は、台形
データ管理部112で生成された印刷データをバンド単
位に記憶し、展開処理部6や印刷データ評価部2の要求
に応じて印刷データを転送する。尚、上記に説明した字
句解釈部101から印刷データ記憶部1への書き込みま
での処理は、描画命令が入力されるたびに繰り返し行わ
れる。また印刷データ記憶部1からの展開処理部6、印
刷データ評価部2への印刷データの転送は、所定量の印
刷データが記憶された後に行われる。ここで所定量の印
刷データは、一つの印刷情報ファイルを構成する複数ペ
ージの印刷データ、あるいは印刷データ記憶部1の記憶
容量で制限されるページ数の印刷データを表している。
【0048】以下では、実際のデータ構造を示しなが
ら、印刷データ生成部10の各部の動作をより詳細に説
明する。
【0049】トークン解釈部102は、字句解析部10
1から入力されたトークンを解釈し、内部命令やその引
数に変換し、それら内部命令と引数の組を命令実行部1
03へ転送する。例えば内部命令には、文字/図形/画
像の描画を実行する描画命令や、色や線属性など描画必
要な情報を設定する描画状態命令などがある。
【0050】命令実行部103は、トークン解釈部10
2から送られてきた内部命令を実行する。ここで実行す
る命令は、主に描画命令と描画状態命令がある。例えば
描画命令には、以下の表1に示すように3種類の描画命
令があり、それぞれの描画に必要な情報が示されてい
る。このうちアンダーラインがある情報については、描
画命令中の引数として与えられ、その他の情報は予め初
期設定や先行する命令などにより描画状態記憶部104
に記憶されている。描画命令の実行は、画像描画以外は
受け取った描画命令をそのままベクターデータ生成部1
06へ転送する。画像描画の場合は、受け取った描画命
令を画像処理部105へ転送するとともに、画像ヘッダ
の縦と横の大きさをベクターデータ生成部106へ転送
する。また描画状態命令については、命令を描画状態記
憶部104へ転送する。
【0051】
【表1】
【0052】画像処理部105は、命令実行部103か
ら入力された命令の引数である入力画像ヘッダと入力画
像データを、描画状態記憶部104から獲得した変換マ
トリックスを使ってアフィン変換したり、入力画像の色
空間を出力装置の色空間に変換する色空間変換などの処
理を行い、出力画像ヘッダと出力画像データを生成して
台形データ管理部112へ転送する。
【0053】描画状態記憶部104は、命令実行部10
3から受け取った命令に含まれる引数の値で、例えば表
1に示したアンダーラインの無い情報についての値の設
定を行い、それらを記憶する。また、画像処理部10
5、ベクターデータ生成部106、マトリックス変換部
108、ショートベクター生成部109、台形データ管
理部112などの要求に従って、それらの値を転送す
る。
【0054】ベクターデータ生成部106では、命令実
行部103から送られてきた命令と引数、描画状態記憶
部104の値を使用して、塗りつぶし描画を除く、新た
に描画するためのベクターデータを生成する。まず文字
描画の場合について説明する。引数で与えられた文字コ
ードと描画状態記憶部から獲得したフォントIDをフォ
ント管理部へ転送して、文字のアウトラインデータを獲
得する。獲得したアウトラインデータには、描画原点
(カレントポイント)の情報が含まれていないので、描
画状態記憶部104から獲得したカレントポイントのオ
フセットをアウトラインデータに加えることによって、
目的のベクターデータを生成する。画像描画の場合に
は、引数で与えられた画像ヘッダの縦と横のサイズから
それに対する矩形ベクターを生成し、描画状態記憶部1
04から獲得したカレントポイントのオフセットを加え
ることで目的のベクターデータを生成する。ストローク
描画の場合は、引数で与えられたベクターと描画状態記
憶部104から獲得した各種の線属性から、太さを持っ
た線のアウトラインベクターを生成する。このように生
成したベクター(塗りつぶし描画の場合は命令実行部1
03から直接受け取ったベクター)を、マトリックス変
換部108へ転送する。
【0055】フォント管理部107は、各種フォントに
対するアウトラインベクターデータを記憶するととも
に、与えられた文字コードとフォントIDによって、そ
の文字に対するアウトラインベクターデータを提供す
る。
【0056】マトリックス変換部108は、ベクターデ
ータ生成部106から受け取ったベクターデータを、描
画状態記憶部104から獲得した変換マトリックスによ
ってアフィン変換する。このアフィン変換の主な目的
は、アプリケーションの解像度(座標系)からプリンタ
の解像度(座標系)に変換するためのものである。変換
マトリックスには下式(1)に示すような3x3のもの
が使われ、入力ベクターデータ(Xn,Yn)は、出力
ベクターデータ(Xn’,Yn’)に変換されてショー
トベクター生成部109へ送られる。
【0057】
【数1】
【0058】ショートベクター生成部109は、入力さ
れたベクターの中に曲線のベクターがある場合にその曲
線のベクターを、誤差が描画状態記憶部104から獲得
したフラットネス(flatness)値より小さくな
るように、複数のショートベクターで近似する処理を行
う。例えば曲線のベクターには、4つの制御点で表現さ
れるベジエ曲線が使われる。この場合ショートベクター
化の処理は、ベジエ曲線を再帰的に分割し、高さがフラ
ットネスで与えられた値より小さくなった時点で分割を
終了する。そして分割された各ベジエ曲線の始点と終点
を順番に結ぶことにより、ショートベクター化が完了す
る。生成されたショートベクターは、台形データ生成部
110へ送られる。
【0059】台形データ生成部110は、入力されたベ
クターデータから、描画領域を示す台形データ(三角形
の場合もあるがデータ構造は台形と同じである)の集合
を生成する。例えば図6(a)に示す太線で示された多
角形のベクターは、4つの台形により描画領域が示され
る。尚、この台形は出力装置のスキャンラインに平行な
2辺を持った台形であり、1つの台形は図6(b)に示
すように(sx,sy,x0,x1,x2,h)の6つ
のデータで表現される。生成された台形は、バンド分解
部111へ送られる。
【0060】バンド分解部111は、入力された台形デ
ータのうち複数のバンドにまたがる台形データをバンド
毎の台形データに分割し、バンド毎に台形データを台形
データ管理部112へ転送する。例えば図7では、4つ
の台形データがバンド分解部によって6つの台形データ
に分割される。
【0061】台形データ管理部112は、バンド毎に入
力された台形データに付加情報をつけて印刷データを生
成し、バンド毎に印刷データを印刷データ記憶部1に書
き込む処理を行う。付加情報は、印刷データを管理する
ための管理情報と、台形データを何色で塗りつぶすかを
示す色情報である。文字/図形の描画命令に対する管理
情報は、オブジェクトID,オブジェクトの種類,台形
数のデータであり、例えばCMYBkの値が色情報であ
る。これらのデータは、図8(a)に示すように、描画
命令によって生成されたバンド毎の台形データの前に付
加される。画像の描画命令に対する管理情報は文字/図
形と同じであるが、色情報は画像ヘッダと画像データと
なる。また図8(b)に示すように、画像ヘッダと画像
データは、描画命令によって生成されたバンド毎の台形
データそれぞれに対して1つずつ付加される。また画像
データは容量が大きくなるため、圧縮された形で格納さ
れていてもよい。以上の各台形データは記録色毎、バン
ド毎にまとめられ、各バンドの最終データにEOD(E
nd Of Data)を表すデータを付加して、バン
ドデータの終了を明確にしている。
【0062】印刷データ記憶部1は、描画命令毎に台形
データ管理部112で生成された印刷データをバンド単
位に記憶し、展開処理部6や印刷データ評価部2の要求
に応じて印刷データを転送する。
【0063】次に、本発明の印刷データ処理装置を構成
する各部の詳細について説明する。
【0064】初めに印刷データ評価部2について説明す
る。図9は、本実施例の印刷データ処理装置における印
刷データ評価部2の構成例を示すブロック図である。印
刷データ評価部2は、印刷データ記憶部1の出力を受け
取ってそこから展開処理量を評価する処理量評価部21
と、処理量評価部21が必要とする係数を格納する係数
テーブルと、記録色毎に、バンド単位で評価結果を格納
する評価テーブル22とから構成されている。
【0065】印刷データ記憶部1において記録色毎に、
バンド単位で記憶された印刷データは、処理量評価部2
1に入力され、各印刷データに含まれる台形毎に展開処
理量の予測が行われて積算され、記録色毎にバンド当た
りの展開処理量が得られる。この記録色毎バンド単位の
展開処理量評価データは、順次評価テーブル22に記録
される。展開処理量評価の計算について、図10のフロ
ーチャートを参照して詳細に説明する。尚、入力される
台形データは、図6(b)に示すデータ構造により記述
されているものとする。
【0066】初めにステップ1において、展開処理量R
を0に設定する。
【0067】次にステップ2において、処理すべき台形
データが残っているかどうかを判定し、もし残っていな
いならばステップ8に移って展開処理量Rを評価テーブ
ル22に出力して処理を終了し、台形データが残ってい
る場合はステップ3以降の処理に移る。
【0068】次にステップ3において、バンド単位の台
形データ群の中から次の台形データ(sx,sy,x
0,x1,x2,h)を読み出す。
【0069】次にステップ4において、台形データから
その台形の面積Sを計算する。面積Sは図6(b)の台
形データから、ステップ4に記載の式により求めること
ができる。
【0070】次にステップ5において、この台形のタイ
プが文字/図形か画像かを判定し、もし文字/図形なら
ばステップ6に、画像ならばステップ7に移る。
【0071】ステップ6では、台形データとステップ4
で求めた台形の面積Sとからステップ6に記載の式によ
る計算を行って展開処理量Rを更新し、ステップ2に制
御を移す。同様にステップ7では、台形データとステッ
プ4で求めた台形の面積Sとからステップ7に記載の式
による計算を行って展開処理量Rを更新し、ステップ2
に制御を移す。
【0072】上記の説明において、台形の展開処理量
は、図10のステップ6及びステップ7に示すように台
形の高さhと台形の面積Sを加重加算して求められてい
るが、これは本実施例における台形の描画処理方式に依
存して定められたものであり、他の方式を用いる場合に
は異なる計算方法となる。
【0073】図10に記載の計算について説明すると、
DDA(差分解析器)などによって台形の左辺/右辺座
標を求める処理の1行分の展開処理量をaとすると、高
さhの台形の左辺/右辺座標の計算に必要な展開処理量
はahとなる。また、台形内部を描画する処理の1画素
分の展開処理量をbとすると、面積Sの台形の描画に必
要な展開処理量はbSとなる。この1画素当たりの展開
処理量bは、同一の画素値を描画する文字/図形データ
の場合と、原画像データを参照しながら1画素毎に異な
った画素値を描画する画像データの場合では大きく異な
るので、ステップ5において文字/図形と画像を判定し
て、画像の場合には異なる係数cを用いるように構成し
ている。これらの係数a,b,cは、予め係数テーブル
に設定されており、必要に応じて処理量評価部21に読
み出されて使用される。
【0074】次に展開処理再構成部3について説明す
る。図11は、本実施例における展開処理再構成部3の
構成例を示すブロック図である。展開処理再構成部3
は、印刷データ評価部2の評価テーブル23に格納され
た記録色毎、バンド毎の展開処理量と、タンデム方式の
カラーページプリンタ7の各印字装置の印字タイミング
とから同時に展開処理されるバンド毎の処理量を評価す
る同時処理量評価部31と、同時処理量評価部31の出
力に基づいて展開処理部6の処理構成を選択する処理構
成選択部32と、処理構成選択部32において選択され
た処理構成に基づいて展開処理部6の処理構成変更の指
示を行う処理構成指示部33とから構成されている。
【0075】図12にタンデム方式のカラーページプリ
ンタ7の各印字装置の印字タイミングの典型的な例を示
す。縦軸に各印字装置、横軸に時間Tを設定し、時間経
過にともなう各印字装置の動作状況を示している。図1
2の例では、各印字装置の印字タイミングは1色毎に1
/2記録用紙サイズ分ずれており、且つ1ページ内は8
つのバンドに分割されている例を示している。また、記
録用紙搬送の間隔は2バンド分である。図12におい
て、1ページ目のBkの印刷データと、1ページ目のM
の印刷データ及び1ページ目のCの印刷データが同時に
展開処理部6において展開処理されることがないことを
示している。図12の例では、4色分の印刷データが同
時に展開処理されるのは、2ページ目のBkの5バンド
目、2ページ目のYの1バンド目、1ページ目のMの7
バンド目、1ページ目のCの3バンド目が始めてであ
り、また2バンド分の処理の後1ページ目のCの印刷デ
ータの展開処理は終了する。従って、もし特定のページ
に処理の重い画像データが含まれていても同時に展開処
理されることはない。同時処理量評価部31では、評価
テーブル23に格納された記録色毎、バンド毎の展開処
理量を図12に示すような各印字装置の印字タイミング
に基づいて、バンド単位で整理する。
【0076】処理構成選択部32では、同時処理量評価
部31の記録色毎の処理量比に基づいて、処理構成を選
択する。例えば、展開処理部6の処理資源が均等に4つ
に分割可能であり、同時に処理するバンド単位のBkの
処理量:Yの処理量:Mの処理量:Cの処理量の比が約
10:0:1:1の割合であれば、Bkの処理のために
3の処理資源を割当て、残りの3色に1の処理資源を割
当てる。処理構成選択部32では、例えば処理量比に対
する処理構成テーブルデータを予め備えることにより、
簡易に処理構成の選択が可能である。
【0077】次に展開時間予測部4について説明する。
展開時間予測部4では、上述した同時に展開処理するバ
ンド単位の記録色毎の展開処理量と、上記展開処理部6
での処理構成に基づいて、各バンド毎の展開時間を予測
するものである。展開処理部6での処理構成が、各記録
色独立に均等に割当てられているとすれば、展開予測時
間Tは、記録色毎、バンド毎の処理量Rに対して、以下
の式(2)で算出される。
【0078】
【数2】T=a×R (2)
【0079】ここで、aは処理量1単位に対する独立し
た1ケの展開処理資源の展開処理時間である。一方、展
開処理部6での処理構成が、特定色に対して複数の展開
処理資源が割当てられ並列に動作するとすれば、展開予
測時間Tは、記録色毎、バンド毎の処理量Rに対して以
下の式(3)で算出される。
【0080】
【数3】T=a×R×c/p (3)
【0081】ここで、aは処理量1単位に対する独立し
た1ケの展開処理資源の展開処理時間、pは並列に動作
する展開処理資源の数、cは並列動作における各展開処
理資源の待ちによって生じる並列動作性能の低下を示す
補正係数である。本発明に係わる2次元の描画処理で
は、一般的に各描画要素の重なりを許し順次上書きする
モデルで構成されているため、後で記述されている印刷
データを先に展開処理部6の出力バッファメモリに書き
込むことはできない。また、本実施例に示す印刷データ
は、個々の印刷データで処理量がことなるため、上記し
たように展開処理資源の待ちが発生する。上記補正係数
cは、統計的に算出される。尚、補正係数cの値を小さ
くするためには、印刷データの基本図形のサイズを一定
に揃えることは有効である。
【0082】次に印字速度制御部5について説明する。
印字速度制御部5では、上記同時に展開処理するバンド
単位の展開予測時間Tに基づいて、カラーページプリン
タ7の選択可能な複数の印字速度から一つの印字速度を
選択する。本実施例の印字速度選択を示すフローを図1
3に示す。図13において、先ずステップS131で印
刷データの各ページ(1〜n)に対して全てのバンド単
位の展開予測時間Tで出力可能な印字速度PS1〜PS
nが算出される。ステップS132において、これら算
出されたPS1〜PSnの比較が実行される。もし、印
字速度PS1〜PSnが同一ならば、その共通する印字
速度に基づいて印字速度は決定される。もし、印字速度
PS1〜PSnが同一で無いならば、ステップS133
において、印字速度PS1〜PSnの最低速度を選択し
た場合の全体の印字時間T1が算出され、ステップS1
34において、印字速度PS1〜PSn中の最低速度と
それ以外の速度の2段階の速度に分割し、さらにプロセ
ス速度変更時間を含めた場合の全体の印字時間T2が算
出される。ステップS133で算出された印字時間T1
とステップS134で算出された印字時間T2との比較
(ステップS135)において、より短い印字時間が選
択され、全体の印字速度が決定される。
【0083】図13では2段階の印字速度の設定を前提
としているが、本発明はこれに限定されるものではな
く、さらに3段階以上の速度設定についても比較対象と
することが可能である。特に、プロセス速度変更による
ロスタイムが小さくなるよう各印字装置間距離が小さく
なるタンデム方式のカラーページプリンタ構成が実現さ
れれば、複数段階の印字速度の選択は有効である。
【0084】最後に展開処理部6について説明する。図
14は、展開処理部6の構成を示すブロック図である。
展開処理部6は、印刷データ記憶部1から後段の入力バ
ッファへの印刷データ入力を制御する印刷データ転送制
御部61と、C,M,Y,Bkの4色の記録色にに対応
した入力バッファ1A/1B〜4A/4B,621〜6
24と、展開処理再構成部3の指示に基づいて入力バッ
ファ1A/1B〜4A/4B,621〜624の後段の
どの演算処理部に配分するかを指示する演算処理選択制
御部63と、演算処理部1,641〜演算処理部4,6
44と、展開処理再構成部3の指示に基づいて演算処理
部から後段の出力バッファへの印字データ出力を制御す
る出力バッファ書き込み制御部65と、タンデム方式の
カラーページプリンタの各印字装置に対応した出力バッ
ファ1A/1B〜4A/4B,661〜664と、印字
データ転送制御部1〜4,671〜674とから構成さ
れている。尚、本実施例では、演算処理部1〜4,64
1〜644は、ハードウェアで構成された論理回路で構
成されているが、汎用的な中央演算処理装置を備えソフ
トウェア的に実装されていても良い。
【0085】図14に示す展開処理部6において、演算
処理部の再配分のない場合は4ケの演算処理部1〜4,
641〜644は、C,M,Y,Bkの4色の記録色に
対応し独立して印刷データの展開処理を行う。この場
合、バンド毎に入力バッファA,Bに交互に記録色に対
応し、且つ同時に展開処理する印刷データが入力され
る。入力バッファA,Bの印刷データは、記録色に対応
した演算処理部より読み出され順次展開処理され、出力
バッファA,Bに交互に出力される。出力バッファA,
Bに書き込まれた印字データは、タンデム方式のカラー
ページプリンタの各印字装置の印字タイミングに応じ
て、印字データ転送制御部1〜4,671〜674を介
して出力される。
【0086】次に演算処理部の再配分が行われる場合に
ついて説明する。この場合展開処理再構成部3の指示に
基づいて、演算処理選択制御部63が記録色に対して利
用する4ケの演算処理部1〜4,641〜644に対し
て印刷データを配分する。例えば、Bkの印刷データに
対して演算処理部2〜4,642〜644、残りのC,
M,Yの印刷データに対して演算処理部1,641を配
分する。さらに詳しく説明すると、Bkの印刷データに
対しては、演算処理選択制御部63により入力バッファ
4A/4Bから演算処理部2〜4,642〜644にサ
イクリックに印刷データが順次入力され、印字データに
展開処理される。展開された印字データは、出力バッフ
ァ書き込み制御部65により、先に入力された印刷デー
タが先に出力バッファ4A/4B,664に書き込まれ
るよう制御される。また、残りのC,M,Yの印刷デー
タに対しては、演算処理選択制御部63により入力バッ
ファ1A/1B〜3A/3B,621〜623からサイ
クリックに印刷データが演算処理部1,641に入力さ
れ、印字データに展開処理される。展開された印字デー
タは、出力バッファ書き込み制御部65により演算処理
選択制御部63と同期をとって、対応する出力バッファ
1A/1B〜3A/3B,661〜663に書き込まれ
る。また、入力バッファ1A/1B〜3A/3Bに読み
込まれるデータがなくなった場合読み飛ばしが行われ
る。
【0087】次に演算処理部1〜4,641〜644の
構成および動作についてより詳しく説明する。演算処理
部1〜4,641〜644は力した印刷データをなす台
形データ(sx,sy,x0,x1,x2,h)を、図
16に示されるような4点からなるデータ形式に変換し
て台形領域を描画するものである。図15に、演算処理
部1〜4,641〜644のブロック図を示す。印刷デ
ータ入力部6410は、入力バッファから1つ1つの台
形をなすデータを読み込んで、座標計算部A6411お
よび座標計算部B6412に台形データを出力する。座
標計算部A6411は、台形の左側のエッジ(図16の
エッジP0P1)の座標計算を担当し、エッジ上の座標
値をP0からP1に向かって順に出力する。座標計算部
B6412は、台形の右側のエッジ(図16のエッジP
2P3)の座標計算を担当し、エッジ上の座標値をP2
からP3に向かって順に出力する。エッジ描画部641
3は、座標計算部A6411及び座標計算部B6412
から入力される座標値により、台形のx軸に平行な直線
を描画する。
【0088】図17に、座標計算部のブロック図を示
す。入力された台形データ(sx,sy,x0,x1,
x2,h)はDDAパラメータ計算部6414で4点の
台形データ(P0,P1,P2,P3)に変換されて、
傾きや残差の初期値などのDDAのパラメータを計算
し、DDA処理部6415に出力する。DDA処理部6
415は、入力されたパラメータに基づいてDDA処理
を行い、最後に求めた点に対する移動方向と移動量を出
力する。座標更新部6416は、入力された移動方向と
移動量から現在保持している座標値を更新して出力す
る。座標の初期値は、図示されていないCPUなどであ
らかじめ設定されているものとする。
【0089】図18は、エッジ描画部6413のブロッ
ク図である。エッジ描画部6413は、座標値A/B及
び画像データを入力して台形の内部領域を塗りつぶす。
アドレス計算部6417は、座標値A/Bを入力して、
描画するエッジ成分のアドレスを計算する。マスク演算
部6418は、座標値A/Bの値を入力して、描画する
ワード中の有効なビットを表すマスクを出力する。デー
タ演算部6419は、入力されたデータが文字/図形の
場合には台形領域によって固定的な色を表す色データを
入力し、この値を用いてスクリーン処理をして出力す
る。入力されたデータが画像データの場合には、画像デ
ータ入力に対してスクリーン処理をして出力する。Rm
odW部6420は、入力されたアドレス、マスク、デ
ータを用いて以下の処理をすることにより描画を行う。
まず、アドレスにより、バンドバッファをリードする。
これにより読み込まれたデータをSource、マスク
データをMask、描画データをDataとすると、
(Mask*Data+Mask#*Source)の
値を演算して同一アドレスに書き戻す。ただし、*は論
理積、+は論理和、#は論理否定をそれぞれ表す。この
処理は、描画するエッジが含まれるワード毎に繰り返し
行われる。
【0090】[実施例2]次に、本発明の印刷処理装置
の第2実施例について説明する。図19は、本発明の印
刷データ処理装置の展開処理部6についての、第2実施
例の形態を示すブロック図である。本実施例において、
展開処理部6は、印刷データ記憶部1から後段の入力バ
ッファへの印刷データ入力を制御する印刷データ転送制
御部61と、C,M,Y,Bkの4色の記録色毎の処理
量に応じてサイズの変更が可能な入力バッファA/B1
61と、展開処理再構成部3の指示に基づいて入力バッ
ファA/Bの記録色毎のアドレスを制御する入力バッフ
ァドレスパターンROM162と、C,M,Y,Bkの
4色の記録色毎の処理量に応じて処理するハードウェア
量が再構成可能な演算処理部163と、展開処理再構成
部3の指示に基づいて演算処理部163のハードウェア
量を決定する処理構成パターンROM164と、タンデ
ム方式のカラーページプリンタの各印字装置に対応した
出力バッファ1A/1B〜4A/4B,661〜664
と、印字データ転送制御部1〜4,671〜674とか
ら構成されている。
【0091】上記再構成可能な演算処理部163は、所
謂FPGA(Field Programmable
Gate Array)と呼ばれるもので、書き換え時
間が1セル当たり1nsの高速書き換えのものが実現さ
れており、バンド単位で演算処理部163のハードウェ
ア全体の書き換えが可能である。また、高速書き換えの
FPGAはFPGA内部にFPGAの配線ネットワーク
データを保持するSRAMを備えており、図19に示す
ようにROMデータをSRAMにロードすることにより
書換えが行われる。
【0092】処理構成パターンROM164は、印刷デ
ータを印字データに展開するためのハードウェアを構成
するための配線ネットワークデータが複数設けられてお
り、同時に展開処理される記録色毎の処理量に応じて、
最適なものが選択される。本実施例では、ハードウェア
構成のこまかな設定、制御が可能であり、実施例1で示
した並列化構成のみでなく、パイプライン処理による処
理構成も選択することが可能である。
【0093】同様に入力バッファドレスパターンROM
162は、入力バッファA/B161の記録色毎のアド
レスを展開処理再構成部3の指示に基づいて制御するも
のであるが、演算処理部163の処理構成パターンに応
じて、必要量のデータを効率的に供給できるように制御
することも可能である。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明の印刷データ
処理装置および印刷データ処理方法によれば、タンデム
方式のカラーページプリンタで出力可能なデータ構造へ
の印刷データの展開処理において、画像品質を低下させ
ること無く、且つ印刷情報のラスタ化で必要とされる大
量のメモリを削減することが可能となるとともに、タン
デム方式のカラーページプリンタの印字装置の構成や印
刷データの内容に応じた展開処理資源の再構成により、
展開処理資源の効率的利用が達成され、高速展開処理お
よび高速印字処理が可能となる。
【0095】さらに、本発明の印刷データ処理装置およ
び印刷データ処理方法によれば、展開処理資源利用の効
率を上げることにより、小型・高性能の印刷データ処理
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の印刷データ処理装置の原理構成を
示すブロック図である。
【図2】 シングル方式の展開処理手段をタンデム方
式のカラーページプリンタに適用した印刷データ処理装
置の構成例を示すブロック図である。
【図3】 本発明の印刷データ処理装置を含む印刷処
理システムの構成例である。
【図4】 本発明に係わる一般的なタンデム方式のカ
ラーページプリンタの構成を示す説明図である。
【図5】 印刷データ生成部の構成例を示すブロック
図である。
【図6】 台形データを説明する図である。
【図7】 台形データのバンド境界での分割を説明す
る図である。
【図8】 台形データのデータ表現の一例を説明する
図である。
【図9】 印刷データ評価部の構成例を示すブロック
図である。
【図10】 印刷データ評価部の動作を示すフローチャ
ートである。
【図11】 展開処理再構成部の構成例を示すブロック
図である。
【図12】 タンデム方式のカラーページプリンタ7の
各印字装置の印字タイミングの典型的な例を示す説明図
である。
【図13】 印字速度制御部における印字速度選択を示
すフローチャートである。
【図14】 本発明の第1実施例に係る展開処理部の構
成を示すブロック図である。
【図15】 展開処理部内の演算処理部の構成を示すブ
ロック図である。
【図16】 演算処理部での台形データの描画を説明す
る図である。
【図17】 座標計算部を示すブロック図である。
【図18】 エッジ描画部を示すブロック図である。
【図19】 本発明の第2実施例に係る展開処理部の構
成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 印刷データ記憶手段 2 印刷データ評価手段 3 展開処理再構成手段 4 展開時間予測手段 5 印字速度制御手段 6 展開処理手段 7 タンデム方式カラーページプリンタ 21 処理評価部 22 係数テーブル 23 評価テーブル 31 同時処理評価部 32 処理構成選択部 33 処理構成指示部 61 印刷データ転送制御部 621〜624 入力バッファ 63 演算処理選択制御部 641〜644 演算処理部 65 出力バッファ書き込み制御部 661〜664 出力バッファ 671 印字データ転送制御部 161 入力バッファ 162 入力バッファアドレスパターンROM 163 演算処理部 164 処理構成パターンROM 71 シアン(Cyan)データ印字装置 72 マゼンタ(Magenta)データ印字
装置 73 イエロー(Yellow)データ印字装
置 74 ブラック(Black)データ印字装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字可能な複数の記録色に対応した複数
    の印字装置を備えた画像出力装置に印字データを供給す
    る印刷データ処理装置であって、 印刷データを記憶する印刷データ記憶手段と、 前記印刷データをバンド単位で前記印刷データ記憶手段
    より読み出し、前記複数の記録色に対して並列に、前記
    画像出力装置で出力可能な印字データへ展開処理する展
    開処理手段と、 前記展開処理手段での印刷データの展開処理量を、バン
    ド単位、かつ記録色毎に評価する印刷データ評価手段
    と、 前記印刷データ評価手段によるバンド単位、かつ記録色
    毎の展開処理量の評価に基づいて、展開処理手段の再構
    成を行う再構成手段と、 前記印刷データ評価手段によって評価された前記印刷デ
    ータのバンド単位、かつ記録色毎の展開処理量と、前記
    再構成手段による再構成情報とに基づいて、バンド単位
    の展開処理時間を予測する展開処理時間予測手段と、 前記展開処理時間予測手段によって予測されたバンド単
    位の展開処理時間に基づいて、画像出力装置の印字速度
    を制御する印字速度制御手段と、を備えたことを特徴と
    する印刷データ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記再構成手段は、ページ単位で前記展
    開処理手段の再構成を実行することを特徴とする請求項
    1に記載の印刷データ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記再構成手段は、バンド単位で前記展
    開処理手段の再構成を実行することを特徴とする請求項
    1に記載の印刷データ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記印刷データは、少なくとも文字、図
    形又は画像のいずれかを有し、所定の描画命令で記述さ
    れている印刷情報から生成された描画データであり、前
    記画像出力装置で出力可能なデータ構造より抽象度が高
    く、少なくとも一種類の基本図形を含む中間データの形
    式で表現可能なことを特徴とする請求項1に記載の印刷
    データ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記展開処理手段は、少なくとも、印刷
    データを印字データに変換する複数の演算処理部と、印
    刷データを格納する記録色に対応した複数の入力バッフ
    ァメモリと、展開処理された印字データを格納する記録
    色に対応した複数の出力バッファメモリとから構成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の印刷データ処
    理装置。
  6. 【請求項6】 前記再構成手段は、前記印刷データ評価
    手段によって評価された記録色毎の展開処理量に基づい
    て、前記記録色毎に割り当てる前記複数の演算処理部の
    配分を変更することを特徴とする請求項5に記載の印刷
    データ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記展開処理手段は、印刷データを印字
    データに変換する再構成可能なハードウェア論理部と、
    印刷データを格納する記録色に対応した複数の入力バッ
    ファメモリと、展開処理された印字データを格納する記
    録色に対応した複数の出力バッファメモリと、を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷データ処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記再構成手段は、前記印刷データ評価
    手段によって評価された記録色毎の展開処理量に基づい
    て、前記記録色毎に割り当てる前記再構成可能なハード
    ウェア論理部のハードウェアの配分を変更することを特
    徴とする請求項7に記載の印刷データ処理装置。
  9. 【請求項9】 前記再構成手段は、前記印刷データ評価
    手段によって評価された記録色毎の展開処理量に基づい
    て、記録色毎の割り当て入力バッファメモリ量を変更す
    ることを特徴とする請求項7に記載の印刷データ処理装
    置。
  10. 【請求項10】 印字可能な複数の記録色に対応した複
    数の印字装置を備えた画像出力装置に印字データを供給
    する印刷データ処理装置における印刷データ処理方法で
    あって、 印刷データを記憶する印刷データ記憶手段から、印刷デ
    ータをバンド単位で読み出すステップと、 前記印刷データを前記画像出力装置で出力可能な印字デ
    ータへ展開処理する展開処理手段での印刷データ展開処
    理量を、バンド単位、かつ記録色毎に評価する印刷デー
    タ評価ステップと、 前記印刷データ評価ステップにおけるバンド単位、かつ
    記録色毎の展開処理量の評価に基づいて、展開処理手段
    の再構成を行う展開処理手段再構成ステップと、 前記印刷データ評価ステップにおいて評価された前記印
    刷データのバンド単位、かつ記録色毎の展開処理量と、
    前記展開処理手段再構成ステップによる再構成情報とに
    基づいて、バンド単位の展開処理時間を予測する展開処
    理時間予測ステップと、 前記展開処理時間予測ステップによって予測されたバン
    ド単位の展開処理時間に基づいて、前記画像出力装置の
    印字速度を制御する印字速度制御ステップと、を有する
    ことを特徴とする印刷データ処理方法。
  11. 【請求項11】前記印刷データは、少なくとも文字、図
    形又は画像のいずれかを有し、所定の描画命令で記述さ
    れている印刷情報から生成された描画データであり、前
    記印刷データ評価ステップにおいて実行されるバンド単
    位、かつ記録色毎の展開処理量の評価は、前記画像出力
    装置で出力可能なデータ構造より抽象度が高く、少なく
    とも一種類の基本図形を含む中間データの形式に基づい
    て実行されることを特徴とする請求項10に記載の印刷
    データ処理方法。
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