JPH10304696A - 電動機制御システム - Google Patents

電動機制御システム

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JPH10304696A
JPH10304696A JP10312997A JP10312997A JPH10304696A JP H10304696 A JPH10304696 A JP H10304696A JP 10312997 A JP10312997 A JP 10312997A JP 10312997 A JP10312997 A JP 10312997A JP H10304696 A JPH10304696 A JP H10304696A
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JP
Japan
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control
operation control
motor
control means
electric motor
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Application number
JP10312997A
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English (en)
Inventor
Fumiaki Takeuchi
文章 竹内
Yoshinobu Nakamura
嘉伸 中村
Sukeyasu Mochizuki
資康 望月
Takashi Nishizawa
隆志 西沢
Satoshi Ashi
聡 芦
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

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  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Control By Computers (AREA)
  • Control Of Multiple Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的小規模なシステム構成のものについて
も、低コストで複数の電動機を協調制御させるものを低
コストで実現できる電動機制御システムを提供する。 【解決手段】 電動機11aとインバータ12,運転制
御部13及び通信装置14からなる制御装置15とを一
体に構成した電動機ユニット11を複数用いて、その各
電動機ユニット11を、通信ケーブル16を介した制御
ネットワークに接続して、各制御装置15が自分以外の
他の電動機ユニット11の運転情報を得ることにより、
各自の電動機11aの運転を行うための制御指令を決定
してインバータ12に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電動機を運
転制御する電動機制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、製鉄や製紙、或いは化学薬品プ
ラントなどの構成規模が極めて大きいものに関する電動
機制御システムの構成例を図17に示す。パーソナルコ
ンピュータ1は、制御盤2の内部に配置されているシー
ケンサ3に通信ケーブル4を介して接続されている。
【0003】シーケンサ3は、使用者がパーソナルコン
ピュータ1を操作することによって与えられる制御指令
に応じた制御プログラムに従って、複数のインバータ5
に対して正転,逆転信号や周波数信号(速度信号)など
を出力するようになっている。各インバータ5には、電
源6から駆動用電源が供給されており、インバータ5
は、シーケンサ3から出力される上記信号に応じて、制
御盤2の外部にある複数の電動機7の夫々に駆動信号を
与えるようになっている。
【0004】そして、各電動機7は、ラインの各所に配
置され、シーケンサ3の制御信号に基づいて鋼板や紙の
巻取りを行うために同期駆動制御されたり、化学薬品の
流量を調節するために配管内の弁の開度を調整したりす
るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような電動機制
御システムの構成を、例えば、大きな一つの部屋に対し
て複数のファンを備え、その部屋全体の温度を制御する
空調システムや、或いは、製造工程がそれ程多くない製
造ラインにおけるベルトコンベアの搬送速度を協調制御
するものなど比較的小規模のものにそのまま適用するこ
とを考えると、シーケンサ3がコストに占める割合が高
くなってしまうため、実際に適用するのが困難であっ
た。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、比較的小規模なシステム構成のもの
についても、低コストで複数の電動機を協調制御させる
ことを低コストで実現できる電動機制御システムを提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の電動機制御システムは、電動機を駆
動する駆動手段と、この駆動手段に制御信号を与えるこ
とにより前記電動機を運転制御すると共に、前記電動機
及び前記駆動手段の運転状態を検出する運転制御手段
と、この運転制御手段が検出する前記電動機及び前記駆
動手段の運転状態などの運転情報の通信を行う通信手段
とを具備した制御装置を、複数の電動機に対応して夫々
複数備え、前記複数の制御装置の各通信手段は、制御ネ
ットワークを介して互いに通信を行うように構成されて
いることを特徴とする。
【0008】斯様に構成すれば、複数の制御装置は、電
動機及び駆動手段の運転状態などの運転情報を互いに制
御ネットワークを介して通信することにより、その運転
情報に基づいて、自分の電動機を如何に運転制御すべき
かを決定することができる。従って、シーケンサなどを
用いなくとも複数の電動機の協調制御を行うことがで
き、比較的小規模の制御システムを安価に構成すること
が可能となる。
【0009】この場合、請求項2に記載したように、電
動機と制御装置とを一体に構成するのが好ましく、斯様
に構成すれば、電動機及び制御装置を各部に配設する作
業が容易となる。
【0010】また、請求項3に記載したように、複数の
制御装置の運転制御手段の内何れか1つを主運転制御手
段とし、他の運転制御手段を全て従運転制御手段とし
て、前記主運転制御手段を、前記従運転制御手段から制
御ネットワークを介して送信される他の制御装置の運転
情報を受信すると、その送信された前記運転情報に基づ
いて前記従運転制御手段に対する制御指令をも決定し
て、その制御指令を前記従運転制御手段に送信する構成
としても良い。
【0011】斯様に構成すれば、主運転制御手段は、他
の制御装置の運転情報に基づいて従運転制御手段に対す
る制御指令をも決定して、その制御指令を各従運転制御
手段に送信することにより、主運転制御手段によって各
電動機の運転制御を一括して行うことができ、協調制御
が容易且つ効率的となる。
【0012】請求項4に記載したように、設定された優
先順位に基づいて、複数の制御装置の運転制御手段の内
何れか一つを主運転制御手段とし、他の運転制御手段を
全て従運転制御手段として、前記主運転制御手段を、前
記従運転制御手段から制御ネットワークを介して送信さ
れる他の制御装置の運転情報を受信すると、その送信さ
れた運転情報と自分の電動機について得た運転情報とに
基づいて前記従運転制御手段に対する制御指令をも決定
して、その制御指令を前記従運転制御手段に送信するよ
うに構成し、前記従運転制御手段を、前記主運転制御手
段若しくはこれにかかわる手段に異常が発生した場合に
は、前記優先順位に基づき次に優先順位の高いものが前
記主運転制御手段に代わって新たな主運転制御手段とな
るように構成しても良い。
【0013】斯様に構成すれば、主運転制御手段若しく
はこれにかかわる手段に異常が発生すると、設定された
優先順位において次に優先順位の高い従運転制御手段が
新たな主運転制御手段となるので、元の主運転制御手段
などに異常が発生した場合でも、新たな主運転制御手段
によって電動機の協調制御を行うことができる。
【0014】請求項5に記載したように、設定された優
先順位に基づいて、複数の制御装置の運転制御手段の内
何れか一つを主運転制御手段とし、他の運転制御手段を
全て従運転制御手段として、前記主運転制御手段を、前
記従運転制御手段から制御ネットワークを介して送信さ
れる他の制御装置の運転情報を受信すると、その送信さ
れた運転情報と自分の電動機について得た運転情報とに
基づいて前記従運転制御手段に対する制御指令をも決定
して、その制御指令を前記従運転制御手段に送信すると
共に、複数の制御装置の各運転情報に応じて前記優先順
位の設定を変動させるように構成し、前記従運転制御手
段を、前記優先順位に基づき次に優先順位の高いものが
前記主運転制御手段に代わって新たな主運転制御手段と
なるように構成しても良い。
【0015】斯様に構成すれば、主運転制御手段は、各
制御装置が送信する運転情報、例えば各電動機の負荷状
態などに応じて優先順位の設定を変動させ、その優先順
位に基づき次に優先順位の高い従運転制御手段が新たな
主運転制御手段となる。従って、例えば、ある時点にお
ける負荷量が最も低い電動機における制御装置の運転制
御手段を新たな主運転制御手段とすることによって、主
運転制御手段の機能を有するものの故障発生率を低下さ
せることができる。
【0016】請求項6に記載したように、複数の制御装
置の各運転制御手段に対する制御プログラムの送信が可
能であると共に、各制御装置が送信する運転情報を受信
して表示手段に表示することが可能に構成されている制
御端末装置を制御ネットワークに接続するようにしても
良い。斯様に構成すれば、使用者が制御端末装置を操作
することによって、各電動機の運転制御モードを設定し
たり、或いは、各電動機の運転情報を監視することなど
が可能となる。
【0017】請求項7に記載したように、何れかの電動
機或いは駆動手段の運転状態が過負荷領域に近付いた場
合は、その他の制御装置の運転制御手段が、前記過負荷
領域に近付いた電動機が駆動している負荷の運転量の一
部を分担するように電動機を運転制御するように構成す
るのが好ましく、斯様に構成すれば、複数の電動機の内
何れかの負荷量のみが突出した状態で運転制御が続行さ
れることがなく、各電動機の寿命を長期化することがで
きる。
【0018】この場合、請求項8に記載したように、負
荷の運転量の一部を分担する電動機の少なくとも1つ
を、過負荷領域に近付いた電動機に隣接されている電動
機とするのが好ましく、斯様に構成して、隣接されてい
る電動機に負荷の運転量を分担させれば、運転量を分担
させたことによって生じる制御結果の変動が最小限に抑
制される。
【0019】請求項9に記載したように、各電動機に個
別に設けられ、その電動機の運転制御手段に設定値を入
力する入力手段を備え、運転制御手段を、前記設定値に
応じて電動機を運転制御する構成としても良い。斯様に
構成すれば、使用者は、各電動機毎に個別に設定値を入
力することができる。また、使用者が個別に入力した設
定値が過大なものである場合でも、例えば、請求項7ま
たは8のように、負荷の運転量の一部を分担するように
電動機を運転制御することが可能である。
【0020】この場合、請求項10に記載したように、
複数の制御装置の各運転制御手段を、入力手段の内何れ
か1つによって設定値が入力されると、その設定値に応
じた負荷量を夫々の電動機で分担するように構成しても
良い。斯様に構成すれば、何れか1つの入力手段から入
力された設定値に基づいて、各電動機を協調制御するこ
とができる。
【0021】以上の場合において、請求項11または1
2に記載したように、電動機が駆動する負荷を空調設備
のファンとしても良い。斯様に構成すれば、比較的小規
模の、例えば、ビルの空調設備などに適用することがで
きる。
【0022】また、請求項13乃至15に記載したよう
に、空調設備を、1つの室内について空調制御を行うも
のとして、入力手段の内何れか1つによって設定値が入
力されると、当該設定値が与えられた運転制御手段を、
予め用意された室内各部の温度分布の設定を示す温度分
布テーブルを参照して他の運転制御手段に送信する温度
設定値(請求項13)または制御指令(請求項14)を
決定するように構成し、或いは、各運転制御手段を、入
力手段の内何れか1つによって入力された設定値情報に
基づいて、予め用意された室内各部の温度分布の設定を
示す温度分布テーブルを参照して制御指令を決定する
(請求項15)ように構成しても良い。
【0023】斯様に構成すれば、前記他の運転制御手段
は、当該設定値が与えられた運転制御手段により送信さ
れる温度設定値に基づいて各自の電動機に与える制御指
令を決定し(請求項13)、また、当該設定値が与えら
れた運転制御手段により送信される運転制御指令値を、
そのまま各自の電動機に与える(請求項14)。或い
は、入力手段の内何れか1つによって入力された設定値
の情報は各運転制御手段に与えられ、各運転制御手段
は、その設定値情報に基づいて、各自で温度分布テーブ
ルを参照して制御指令を決定する(請求項15)。従っ
て、空調制御の対象たる室内の温度分布を、当該設定値
と温度分布テーブルとに基づいた状態に制御することが
できる。
【0024】加えて、請求項16に記載したように、複
数の電動機が駆動する負荷を、所定範囲内において異な
る箇所に給水を行う水道設備の給水用ポンプとしても良
い。斯様に構成すれば、例えば、小規模なビル内の水道
設備における各部の給水能力や給水圧の調整などを行う
ことができる。
【0025】また、請求項17に記載したように、複数
の電動機が駆動する負荷を、一連の工程を処理するため
に用いられるベルトコンベアとしても良い。斯様に構成
すれば、例えば、比較的少ない工程数の製造ラインにお
いて製造物の組立てを行う場合に、各工程におけるベル
トコンベアの搬送速度を、各工程の処理時間に応じて調
整することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の基本的構成につい
て図1を参照して説明する。図1において、電動機ユニ
ット11は、電動機11aを駆動するインバータ(駆動
手段)12,そのインバータ12に制御信号を与える運
転制御部(運転制御手段)13,運転制御部13が他の
装置と通信を行うための通信装置(通信手段)14が、
全て筐体11bに内蔵された構成となっている。尚、イ
ンバータ12,運転制御部13及び通信装置14は、制
御装置15を構成している。
【0027】電動機ユニット11は複数配置されてお
り、各制御装置15の通信装置14は、通信ケーブル1
6によって接続されている。各インバータ12には、電
源17から駆動用電源が供給されるようになっている。
【0028】パーソナルコンピュータ(制御端末装置,
以下、パソコンと称す)18は、通信ケーブル16を介
して各制御装置15の通信装置14に接続されており、
これらによって制御ネットワークが構成されている。パ
ソコン18は、使用者がキーボード18a操作すること
によって、各制御装置15の運転制御部13に新たな制
御プログラムを送信して書替えたり、制御モードの設定
や各電動機11aの運転制御に関する設定などを行える
ようになっている。また、通信ケーブル16を介して受
信した運転情報などを、ディスプレイ(表示手段)18
bに表示させるようになっている。
【0029】運転制御部13は、マイクロコンピュータ
を中心として構成されており、内蔵されている例えばE
EPROMやRAMなどのメモリに書込まれる制御プロ
グラムに従ってインバータ12に制御信号を与え、電動
機11aを運転制御するようになっている。
【0030】また、運転制御部13は、自分に接続され
ている電動機11a及びインバータ12の運転状態に関
する各種情報、例えば、運転電流値,運転時間,欠相・
地絡等の異常運転信号などを、図示しない各種測定器よ
り定期的に(A/D変換して)得る監視動作を行うよう
になっている。そして、その各種情報は、一旦内部のメ
モリに記憶させてから、一定時間毎に通信装置14から
通信ケーブル16を介して他の制御装置15及びパソコ
ン18に送信するようになっている。
【0031】以上のシステム構成を、空調システムに適
用した第1の実施形態について図2乃至図14に示す。
部屋19は、一般家庭の居間や寝室などよりは広い、例
えばオフィスなどの100m程度の空間を想定してい
る。そして、空調システムは、1つの室外機20からダ
クト21を介して冷媒が供給される4つの室内機22
が、部屋19の天井裏に配設されてなるものである。
【0032】室外機20の内部には、具体的には図示し
ないが、電動機ユニット11によって駆動されるコンプ
レッサや熱交換器、その熱交換器を冷却するファン、そ
の他四方弁や減圧装置などが配設されている。
【0033】室内機22の内部には、電動機ユニット1
1と、その電動機11a(図示せず)の回転軸に取り付
けられて駆動されるファン23と、熱交換器(図示せ
ず)とが配設されている。そして、室外機20と室内機
22との間で周知のように冷媒の凝縮,蒸発による熱交
換作用が行われ、室内機22は、ファン23を回転させ
ることにより、熱交換器によって冷却または加熱された
冷暖気を、部屋19の天井19aに設けられた開口部1
9bから部屋19内部に送風するようになっている。
【0034】また、部屋19の壁面には、部屋19の温
度を設定するための設定スイッチ(入力手段)24及び
部屋19内の温度を検知する温度センサ25が各室内機
22に対応して配設されている。そして、対応する室内
機22が有する電動機ユニット11の運転制御部13に
は、設定スイッチ24の設定信号及び温度センサ25の
温度検出信号が与えられるようになっている。
【0035】室外機20及び各室内機22に夫々配設さ
れている電動機ユニット11は、図1に示すものと同様
に、パソコン18と通信ケーブル16を介して接続され
ており、例えば、一般的な通信方式のRS−485,イ
ーサネットなどや、若しくは、システム毎に独自に考案
された通信方式によって通信を行う制御ネットワークを
構成している。
【0036】(1)個別モード(A) 次に、個別モード(A)の例について図3をも参照して
説明する。使用者は、パソコン18を操作することによ
って、各電動機ユニット11における運転制御部13の
制御モードを設定する。制御モードには、例えば、大別
して個別モードとマスタ/スレーブモードとがあり、こ
こでは、各運転制御部13の制御モードが個別モード
(A)に設定されたものとする。尚、制御モードは、そ
のモードに応じた制御プログラムを、パソコン18から
各電動機ユニット11に対して送信することにより設定
が行われる。
【0037】また、例えば部屋19の温度は30度程で
あり、温度設定値を例えば25度(冷房)とするよう
に、パソコン18のキーボード18aを管理者が操作す
ることによって設定が行われたものとする。
【0038】図3は、各電動機ユニット11における運
転制御部13の制御内容を示すフローチャートである。
この図3において、運転制御部13は、先ず「自らの電
動機の運転情報を検出」の処理ステップA1において、
上述したように、各種測定器より電動機11aの運転状
態に関する情報を得る。
【0039】また、この時、運転制御部13は、温度セ
ンサ25によって検出される部屋19内の温度情報を得
るようになっている(以下、前記運転情報に関する情報
に、この温度情報をも含めて運転情報と称す)。そし
て、「運転情報を制御ネットワークに送信」の処理ステ
ップA2に移行する。
【0040】処理ステップA2において、運転制御部1
3は、ステップA1で得た電動機11aの運転情報を、
通信装置14から通信ケーブル16を介して他の制御装
置15に送信すると、「他の電動機の運転情報を制御ネ
ットワークから受信」の処理ステップA3に移行する。
【0041】処理ステップA3において、運転制御部1
3は、他の電動機ユニット11の制御装置15から自分
の通信装置14に一定時間毎に送信される、他の電動機
11aの運転情報を受信する。尚、各電動機ユニット1
1の制御装置15が夫々運転情報を送信するタイミング
は、制御ネットワーク上に送信されたデータがぶつかる
ことがないようにずらされて設定されている。次に、
「制御指令を自他の電動機の運転情報から決定」の処理
ステップA4に移行する。
【0042】処理ステップA4において、運転制御部1
3は、ステップA1及びA3で得た自他の電動機ユニッ
ト11の運転情報から、自分のインバータ12に与える
制御指令を決定する。制御指令を決定すると、運転制御
部13は、次の「制御指令をインバータへ出力」の処理
ステップA5に移行して、自分のインバータ12に制御
指令を出力する。すると、電動機11aは駆動されてフ
ァン23は回転する。
【0043】そして、室外機20側の熱交換器では冷媒
の凝縮が行われ、室内機22側の熱交換器では、室外機
20側で凝縮された冷媒の蒸発が行われるクールサイク
ルが形成され、ファン23が回転すると、室内機22側
の熱交換器によって冷却された冷却風が部屋19の内部
に送風される。その後、ステップA1に移行する。以上
のルーチンを繰返すことにより、部屋19の気温は次第
に低下して行く。
【0044】この時、室外機20側の運転制御部(1
3)も、上記と同様のルーチンによって、他の室内機2
2側の制御装置15より送信される各電動機11aの運
転情報を得る。そして、ステップA4においては、それ
らの情報からコンプレッサの運転量を決定して、自分の
インバータ(12)に制御指令を出力する。
【0045】以上のように各電動機ユニット11間で送
受信される運転情報は、制御ネットワークに接続されて
いるパソコン18にも送信されており、管理者がキーボ
ード18aを操作することによって、適宜必要な情報を
ディスプレイ18bに表示させることができる。
【0046】ここで、本例では、部屋19の気温が略均
一に25度となるように冷房を行うものであるが、各電
動機ユニット11を同じように駆動しても、部屋19の
具体的構造や、部屋19の内部に配置されている熱源と
なるもの(例えば、照明設備や、コピー機,パソコンな
ど)の分布状態によって、部屋19の気温が均一に低下
するとは限らない。
【0047】従って、例えば、自分の温度センサ25が
検出した温度が他の制御装置15の温度センサが検出し
たものよりも高い場合には、自分の電動機11aの駆動
量を他の電動機11aよりも大きくするように、インバ
ータ12に制御指令を与えるようにする。
【0048】以上のように本例によれば、各電動機ユニ
ット11の制御装置15を制御ネットワークに接続し
て、各制御装置15が自分以外の他の電動機ユニット1
1の運転情報を得ることにより、各自の電動機11aの
駆動量を決定して制御指令をインバータ12に出力する
ようにした。
【0049】従って、比較的少数の電動機ユニット11
を協調制御してするシステムを構成する場合に、従来と
は異なり、シーケンサを用いて全体を統括的に制御せず
とも、各電動機ユニット11の制御装置15が、他から
の情報に基づいて、夫々独自に自分の電動機11aを如
何に駆動して最適な制御結果を実現するかを決定するこ
とができる。よって、斯様な電動機ユニット11の協調
制御システムを、より安価に構成することができる。
【0050】そして、本例では、1つの部屋19を4つ
の室内機22によって空調制御するシステムに適用した
ので、部屋19内部の条件が様々に異なる場合であって
も、4つの室内機22を自律的に制御することによっ
て、その内部の気温を所望の温度に略一定に制御するこ
とができる。
【0051】また、本例によれば、電動機ユニット11
を、電動機11aと、インバータ12,運転制御部1
3,通信装置14からなる制御装置15とを、筐体11
bの中に納めて一体に構成したので、各電動機ユニット
11の設置が容易となり、上記のようなシステムを簡単
に構成することができる。
【0052】更に、本例によれば、パソコン18を制御
ネットワークに接続して、各電動機ユニット11に制御
プログラムを送信して制御モードを設定したり、ディス
プレイ18bに各電動機ユニット11の運転情報を表示
させるようにしたので、空調制御の管理を容易に行うこ
とができる。
【0053】(2)マスタ/スレーブモード(マスタ固
定) 図4及び図5は、マスタ/スレーブモード(マスタ固
定)の例を示すものであり、使用者が、パソコン18を
操作して、各電動機ユニット11における運転制御部1
3の制御モードをマスタ/スレーブモード(マスタ固
定)に設定した場合である。尚、温度に関する設定は、
個別モード(A)の例と同様とする。
【0054】マスタ/スレーブモード(マスタ固定)が
選択された場合は、マスタ,スレーブに設定される電動
機ユニット11の運転制御部13は予め決定されてお
り、ここでは、室内機22側の何れか1つの運転制御部
13がマスタとなり、他の室内機22側の制御装置15
における運転制御部13及び室外機20側の制御装置1
5における運転制御部13が全てスレーブになるものと
する。
【0055】尚、以降でマスタに設定された運転制御部
(主運転制御手段)13を運転制御部13(M)とし、
スレーブに設定された運転制御部(従運転制御手段)1
3を運転制御部13(S)として表記するものとする。
【0056】図4は、運転制御部13(M)の制御内容
(マスタモードルーチン)を示すフローチャートであ
る。処理ステップB1及びB2は、個別モード(A)の
例におけるステップA1及びA2と同じであり、運転制
御部13(M)は、次に、「自他のインバータの制御指
令を決定」の処理ステップB3に移行する。
【0057】処理ステップB3において、運転制御部1
3(M)は、ステップB1及びB2で得た自他の電動機
11aの運転情報から統括的な判断を行い、自他のイン
バータ12に与える制御指令を最適化して決定する。例
えば、各電動機11aの運転情報と、各温度センサ25
が検出した部屋19各部の温度に基づいて、各インバー
タ12に対してどの様な制御指令を与えると、均一な温
度制御を行うことができるかを判断する。そして、「他
の制御装置へ制御指令を送信」の処理ステップB4に移
行する。
【0058】処理ステップB4において、運転制御部1
3(M)は、ステップB3で決定した他のインバータ1
2に与える制御指令を、自分の通信装置14から制御ネ
ットワークを介して他の制御装置15に送信する。次
に、「自らのインバータに制御指令を出力」の処理ステ
ップB5に移行して、ステップA5と同様に、自分のイ
ンバータ12に制御指令を出力するとステップB1に移
行する。
【0059】一方、図5は、運転制御部13(S)の制
御内容(スレーブモードルーチン)を示すフローチャー
トである。処理ステップC1は、個別モード(A)の例
におけるステップA1と同じであり、運転制御部13
(S)は、次に、「マスタへ自らの電動機の運転情報を
送信」の処理ステップC2に移行する。
【0060】処理ステップC2において、運転制御部1
3(S)は、ステップC1で得た電動機11aの運転情
報を、制御ネットワークを介して運転制御部13(M)
に出力する。そして、「マスタから制御指令を受信」の
処理ステップC3に移行する。
【0061】処理ステップC3において、運転制御部1
3(S)は、マスタの制御装置15からステップB4で
決定された制御指令を受信する。そして、次の「受信し
た制御指令を自らのインバータに出力」の処理ステップ
C4に移行すると、ステップC3で受信した制御指令を
自分のインバータ12に出力して電動機11aを駆動す
ると、ステップC1に移行する。
【0062】以上のように本例によれば、運転制御部1
3(M)は、他の運転制御部13(S)から送信される
運転情報を受信すると、その送信された運転情報と自ら
が得た運転情報とに基づいて各運転制御部13(S)に
与える制御指令をも決定し、制御ネットワークを介して
送信するようにした。
【0063】従って、運転制御部13(M)が全ての電
動機ユニット11の運転情報に基づいて統括的な判断を
行い、各電動機ユニット11のインバータ12に与える
制御指令を最適化して決定することができるので、各電
動機ユニット11間における制御の協調性をより高くし
得て、精度の高い制御を行うことができる。
【0064】(3)マスタ/スレーブモード(マスタ変
動A) 図6及び図7はマスタ/スレーブモード(マスタ変動
A)の例を示すものである。この制御モードでは、マス
タに設定された制御装置15が運転制御する電動機ユニ
ット11に何らかの異常が発生した場合は、他のスレー
ブに設定されている制御装置15の内何れかが代わって
マスタとなるよう切替えが行われるようになっている。
この場合、スレーブに設定されている各制御装置15に
は、マスタに切替えが行われる場合の優先順位が予め設
定されている。
【0065】図6は、初期状態でマスタに設定された運
転制御部13(M)の制御内容(マスタ判定ルーチン)
を示すフローチャートである。この図6において、運転
制御部13(M)は、「自らの電動機の運転情報を検
出」の処理ステップD1において、マスタ/スレーブモ
ード(マスタ固定)の例におけるステップB1と同様に
自分の電動機11aの運転情報を得ると、次の「異常か
?」の判断ステップD2に移行する。
【0066】判断ステップD2において、運転制御部1
3(M)は、処理ステップD1で得た自分にかかわる手
段としての電動機11aの運転情報に、何らかの異常を
示す信号(例えば、過負荷状態を示すもの)があるか否
かを判断する。異常を示す信号がなければ「NO」と判
断して、「マスタモードルーチンを実行」の処理ステッ
プD3に移行して、マスタ/スレーブモード(マスタ固
定)の例において図4に示したマスタモードルーチンを
実行する。即ち、この場合、当該運転制御部13(M)
は引き続きマスタとして機能する。尚、マスタモードル
ーチンはステップB2から実行すれば良い。そして、マ
スタモードルーチンの実行後は、(ステップB1に移行
せずに)ステップD1に移行する。
【0067】また、判断ステップD2において、運転制
御部13(M)が何らかの異常を示す信号を検出して
「YES」と判断した場合は、「異常信号送信」の処理
ステップD4に移行する。処理ステップD4において、
運転制御部13(M)は、異常を検出したことを示す異
常信号を、通信装置14を介して制御ネットワークへ送
信する。
【0068】この場合、送信対象は、初期状態でスレー
ブに設定されている全ての運転制御部13(S)であ
る。尚、この異常信号は、運転制御部13(M)の優先
順位(この場合“1”)が付されて送信されるようにな
っている。次に、「スレーブ判定ルーチンを実行」の処
理ステップD5に移行する。処理ステップD5におい
て、運転制御部13(M)は、後述するスレーブ判定ル
ーチンを実行することにより、以降はスレーブとして機
能する。
【0069】図7は、初期状態でスレーブに設定された
運転制御部13(S)の制御内容(スレーブ判定ルーチ
ン)を示すフローチャートである。この図7において、
運転制御部13(S)は、先ず、「マスタからの異常信
号受信?」の判断ステップE1において、制御ネットワ
ークを介して運転制御部13(M)からの異常信号を受
信したか否かを判断する。
【0070】判断ステップE1において、運転制御部1
3(S)は、異常信号を受信しなければ「NO」と判断
して、「スレーブモードルーチンを実行」の処理ステッ
プE2に移行し、図5に示したスレーブモードルーチン
を実行する。そして、スレーブモードルーチンの実行後
は(ステップC1に移行せずに)ステップE1に移行す
る。即ち、当該運転制御部13(S)は、引き続きスレ
ーブとして機能する。
【0071】また、判断ステップE1において、運転制
御部13(S)が異常信号を受信すると「YES」と判
断して、「優先順位は1つ上位か?」の判断ステップE
3に移行する。判断ステップE3において、運転制御部
13(S)は、ステップE1で受信した異常信号に付さ
れている優先順位が、自分に付されている優先順位より
も1つ上位であるか否かを判断する。
【0072】判断ステップE3において、当該異常信号
の優先順位が自分の優先順位より1つ上位ではなく「N
O」と判断するとステップE2に移行して、運転制御部
13(S)は、引き続きスレーブとして機能する。ま
た、当該異常信号の優先順位が自分の優先順位より1つ
上位であり(即ち、当該運転制御部13(S)の優先順
位が“2”である場合)「YES」と判断すると「マス
タ判定ルーチンを実行」の処理ステップE4に移行し
て、運転制御部13(S)は、図6のマスタ判定ルーチ
ンを実行することにより、以降はマスタとして機能する
ようになる。
【0073】以上のように本例によれば、運転制御部1
3(M)は、自分の電動機11aの運転情報に何らかの
異常を示す信号が存在することを検出すると、自分の優
先順位を付した異常信号を他の運転制御部13(S)に
対して送信すると以降はスレーブとして機能し、他の運
転制御部13(S)の内、前記優先順位よりも1つ下位
の優先順位に設定されているものは、以降は、マスタと
して機能するようにした。
【0074】従って、運転制御部13(M)が運転制御
する電動機11aが例えば過負荷状態に陥った場合、以
降は、予め設定された優先順位に基づいて他の運転制御
部13(S)の何れかがマスタとして機能することによ
り、マスタとして選択されている電動機ユニット11が
故障する確率を低下させることができ、制御システムの
信頼性を高めることができる。
【0075】また、本例の場合、運転制御部13(M)
が、以降の運転制御を続行することができない、例えば
電動機11aの短絡などの異常を検出した場合は、ステ
ップD4を実行した後は、スレーブに切替わることなく
運転を停止させるようにしても良い。
【0076】(4)マスタ/スレーブモード(マスタ変
動B) 図8及び図9はマスタ/スレーブモード(マスタ変動
B)の例を示す。この制御モードは、マスタ/スレーブ
モード(マスタ変動A)の例と同様に、各電動機ユニッ
ト11間においてマスタ,スレーブの関係が変動するも
のであるが、その変動の方式が異なっている。
【0077】図8はマスタ判定ルーチンである。この図
8において、運転制御部13(M)は、「自他の電動機
の運転情報を検出」の処理ステップF1において、マス
タ/スレーブモード(マスタ固定)の例におけるステッ
プB1及びB2と同様に、自分が運転制御する電動機1
1aの運転情報及び他の運転制御部13(S)から送信
された運転情報を得る。そして、「運転情報を評価し最
も軽負荷のものを選出」の処理ステップF2に移行す
る。
【0078】処理ステップF2において、運転制御部1
3(M)は、ステップF1で得た自他の電動機11aの
運転情報を評価して、その中で、最も負荷が軽い状態で
運転を行っているものの運転制御部13を選出すると、
次の「選出されたのは自分か?」の判断ステップF3に
移行する。
【0079】判断ステップF3において、運転制御部1
3(M)は、ステップF3で評価した自他の電動機11
aの内で、最も負荷が軽い状態であると判断されて選出
された運転制御部13が自分であるか否かを判断する。
選出されたのが自分であり「YES」と判断すると、
「マスタモードルーチンを実行」の処理ステップF4に
移行して、マスタ/スレーブモード(マスタ変動A)の
例と同様に、当該運転制御部13(M)は引き続きマス
タとして機能する。
【0080】また、判断ステップF3において、運転制
御部13(M)は、ステップF3で最も負荷が軽い状態
であるものと選出された電動機11aの運転制御部13
が自分ではなく「NO」と判断すると、「選出されたも
のにマスタ指令を送信」の処理ステップF5に移行す
る。
【0081】処理ステップF5において、運転制御部1
3(M)は、ステップF3で選出された運転制御部13
(S)に対してマスタ指令信号を送信すると、「スレー
ブ判定ルーチンを実行」の処理ステップF6に移行す
る。そして、後述するスレーブ判定ルーチンを実行する
ことにより、当該運転制御部13(M)は以降はスレー
ブとして機能する。
【0082】図9は、スレーブ判定ルーチンを示すフロ
ーチャートである。この図9において、運転制御部13
(S)は、「マスタ指令受信?」の判断ステップG1に
おいて、制御ネットワークを介して運転制御部13
(M)からのマスタ指令信号を受信したか否かを判断す
る。
【0083】判断ステップG1において、運転制御部1
3(S)は、マスタ指令信号を受信しなければ「NO」
と判断して、「スレーブモードルーチンを実行」の処理
ステップG2に移行し、ステップE2と同様にスレーブ
モードルーチンを実行する。即ち、当該運転制御部13
(S)は、引き続きスレーブとして機能する。
【0084】また、判断ステップG1において、運転制
御部13(S)がマスタ指令信号を受信すると「YE
S」と判断して、「マスタ判定ルーチンを実行」の処理
ステップG3に移行する。そして、運転制御部13
(S)は、図8に示すマスタ判定ルーチンを実行するこ
とにより、以降はマスタとして機能するようになる。
【0085】以上のように本例によれば、運転制御部1
3(M)は、自他の電動機11aの運転情報を評価し
て、その内で最も負荷が軽い状態であるものと選出され
た電動機11aの運転制御部13が自分であれば、引き
続きマスタとして機能し、当該運転制御部13が自分で
なければ、当該運転制御部13(S)に対してマスタ指
令信号を送信し、当該運転制御部13(S)は、送信さ
れたマスタ指令信号を受信した場合は、以降は、マスタ
として機能するようにした。
【0086】従って、各電動機11aの内最も軽負荷の
ものを運転制御する運転制御部13が常にマスタとして
機能するようにダイナミックに切替えが行われることに
より、マスタ/スレーブモード(マスタ変動A)の例と
同様に、マスタとして選択されている電動機ユニット1
1が故障する確率を低下させることができるので、制御
システムの信頼性を高めることができる。
【0087】(5)マスタ/スレーブモード(マスタ変
動C) 図10は、マスタ/スレーブモード(マスタ変動C)の
例を示す。この制御モードは、マスタ/スレーブモード
(マスタ変動B)の例と同様に各電動機ユニット11間
においてマスタ,スレーブの関係が変動するものである
が、その変動方式が異なる。
【0088】図10は、各制御装置15の運転制御部1
3が夫々実行するマスタ/スレーブ判定ルーチンであ
る。この図10においては、図8とは異なり、ステップ
F5は設けられておらず、また、ステップF2の代わり
に「運転情報を評価する」のステップF2′が設けられ
ている。
【0089】即ち、本例では、複数の制御装置15の各
運転制御部13は、ステップF2′において、自分以外
の他の電動機ユニット11の運転情報をも全て得ること
によりその運転情報の評価を行う。そして、その(負荷
量の)評価結果から、各自がマスタになるべきか、スレ
ーブになるべきかを判断するものであり、本例によって
も、マスタ/スレーブモード(マスタ変動B)の例と同
様の効果が得られる。
【0090】(6)個別モード(B) 図11は個別モード(B)の例を示すものである。この
図11において、運転制御部13は、「自らの電動機の
運転情報を検出」の処理ステップH1において、個別モ
ード(A)の例におけるステップA1と同様に自分の電
動機11aに関する運転情報を得ると、次の「運転強度
が80%以上か?」の判断ステップH2に移行する。
【0091】判断ステップH2において、運転制御部1
3は、ステップH1で得た自分の電動機11aの運転強
度、例えば、通電電流値を運転時間で積分したもので表
される負荷量を算出し、その負荷量が、最大定格として
定められている値の80%以上となっているか否かを判
断する。負荷量が80%未満であり「NO」と判断する
と、「制御指令を決定」の処理ステップH3に移行す
る。
【0092】処理ステップH3において、運転制御部1
3は、ステップH1で得た自分の電動機11aの運転情
報から、インバータ12に与える制御指令を決定する
と、次の「制御指令をインバータへ出力」の処理ステッ
プH4に移行してインバータ12に制御指令を出力す
る。そして、ステップH1へ移行する。
【0093】一方、判断ステップH2において、運転制
御部13は、算出した負荷量が最大定格値の80%以上
であり「YES」と判断すると、「他の制御装置に(運
転強度−80%)の運転強度に応じた制御指令を出力」
の処理ステップH5に移行する。斯様な場合としては、
例えば、部屋19内の一部で高熱を発する何らかの熱源
が駆動されることにより、部屋19内の温度が局所的に
上昇した場合などが想定される。
【0094】処理ステップH5において、運転制御部1
3は、現在の電動機11aの負荷量から最大定格値の8
0%分を差し引いたものに応じた制御指令を、制御ネッ
トワークを介して、例えば、隣接されている電動機ユニ
ット11の制御装置15に対して出力する。そして、
「運転強度が80%になるように制御指令をインバータ
に出力」の処理ステップH6に移行する。
【0095】処理ステップH6において、運転制御部1
3は、自分の電動機11aの負荷量が80%になるよう
に、インバータ12に対して制御指令を出力する。そし
て、ステップH1へ移行する。
【0096】以上のように本例によれば、運転制御部1
3は、自分の電動機11aの負荷量が最大定格値の80
%以上となっている場合は、その現在の負荷量から最大
定格値の80%を差し引いた負荷量に相当する制御指令
を、隣接する電動機ユニット11の制御装置15に対し
て送信し、自分の電動機11aは、最大定格値の80%
相当の負荷量で運転するようにした。
【0097】従って、何れかの電動機ユニット11の負
荷量が、長時間安定して運転することができる上限値よ
りも高くなった場合には、その他の電動機ユニット11
によって、その上限値を超える負荷量を補うことができ
る。よって、何れか1つの電動機ユニット11のみが高
負荷量状態で長時間運転されてしまうことがなく、各電
動機ユニット11の寿命を長期化することができる。
【0098】また、本例によれば、負荷量を分担させる
電動機ユニット11を、負荷量が80%を超えた電動機
ユニット11に隣接するものとしたので、その隣接する
電動機ユニット11においては、制御対象となる部屋1
9の環境条件が余り変化しないことから、負荷量を分担
させたことによる制御結果の変動を最小限に抑制するこ
とができる。
【0099】(7)個別モード(C) 図12乃至図14は個別モード(C)の例を示すもので
ある。以上の各例では、部屋19内の温度の設定は、パ
ソコン18から一括して設定するようになっていたが、
本例では、各電動機ユニット11の制御装置15に接続
される設定スイッチ24によって、部屋19内の温度設
定が行われたものとする。この時、初期状態として、部
屋19内の気温は例えば35度前後であるとする。
【0100】図12は、運転制御部13の制御内容を示
すフローチャートである。このルーチンは、使用者によ
り設定スイッチ24が操作されて、その操作信号が与え
られた制御装置15の運転制御部13のみが起動されて
実行されるものであり、起動されないその他の制御装置
15の運転制御部13は、設定スイッチ24の操作によ
る起動待ち、或いは、制御指令の受信待ち状態で待機し
ているものとする。
【0101】この図12において、運転制御部13は、
「設定値を入力」の処理ステップI1において、先ず、
設定スイッチ24によって設定された温度設定値を読み
込む。ここでは、例えば、図2に示すように、部屋19
内の最も左に位置する設定スイッチ24が使用者によ
り操作されて、温度設定値25度が設定されたものとす
る。そして、「設定値に基づく制御指令を自らのインバ
ータに出力」の処理ステップI2に移行する。
【0102】処理ステップI2において、運転制御部1
3は、温度設定値25度に応じた制御指令を、自分のイ
ンバータ12に対して出力する。そして、「他の制御装
置への制御指令を決定」の処理ステップI3に移行す
る。処理ステップI3において、運転制御部13は、内
部のメモリに記憶されている温度分布テーブルを参照し
て、他の制御装置15に送信する制御指令を決定する。
【0103】ここで、図13は、設定スイッチ24に
より、冷房モードで温度設定が行われた場合の温度分布
テーブルの一例を示すものである。この温度分布テーブ
ルの横軸は、部屋19の天井裏に配設されている室内機
22の位置に対応した設定スイッチ24(温度センサ2
5)〜の位置を示しており、縦軸は、部屋19内の
温度設定値を示している。
【0104】本例では、部屋19内の温度を一律に設定
するのではなく、使用者は、主として操作を行った設定
スイッチ24に対応する室内機22付近の温度のみ、即
ち、部屋19内の一部分だけをその温度に設定すること
を所望した場合を想定している。斯様な前提において、
温度分布テーブルは、複数ある設定スイッチ24の内の
何れかが操作されて温度設定が行われた場合に、部屋1
9内のその他の部分の温度も、その設定値にある程度関
連を持たせた温度分布に設定するために用いられる。
【0105】例えば、この場合、部屋19内の気温が3
5度の状態から設定スイッチ24により25度の温度
設定がなされると、その設定箇所付近の温度だけを急激
に低下させることになる。その場合、設定スイッチ24
に対応する室内機22の電動機ユニット11のみの負
荷量が突出して高くなってしまう。また、部屋19内の
温度分布をステップ状に設定すると、部屋19内を移動
する人が著しい温度差を感じることになり、違和感若し
くは不快感を与える場合がある。
【0106】そこで、図13のような温度分布テーブル
を用いることによって、部屋19内の一部について温度
設定がなされた場合であっても、部屋19全体の温度分
布をその設定値にある程度関連させたものとして設定す
る。
【0107】即ち、処理ステップI2において、運転制
御部13は、自分()の設定値が25度であれば、温
度分布テーブルを参照して、制御装置15,,に
送信する制御指令を、夫々温度設定値27度,29度,
31度に相当するものに決定する。そして、次の「制御
指令を他の制御装置に送信」の処理ステップI4に移行
すると、ステップI3で決定した制御指令を、制御ネッ
トワークを介して他の制御装置15,,に送信す
る。その後、ステップI1に移行する。
【0108】制御指令が送信された他の制御装置15
,,の運転制御部13は、与えられた制御指令に
応じて各自の電動機11aを駆動して、温度センサ25
からの温度情報を参照しながら各室内機22による冷房
を行うことにより、部屋19内各部の温度は、温度分布
テーブルに応じて設定されるようになる。
【0109】また、この様に、温度分布テーブルに応じ
た温度設定がなされることによって、結果的に各電動機
ユニット11による負荷量の分散が行われることになる
ので、入力された温度設定値を達成すべく制御装置15
によって駆動される電動機11aの負荷量のみが著し
く高くなってしまうことがない。
【0110】この場合、設定スイッチ24による温度
設定が26度,若しくは24度であった場合は、温度分
布テーブルの温度勾配自体は変化せず、図12において
“↑”,“↓”及び破線で示すように、その設定値に応
じて1度分上,下に平行移動したものとなる。
【0111】また、例えば、同じ初期状態から、設定ス
イッチ24により温度設定がなされた場合には、図1
4に示すような温度分布テーブルが用いられる。そし
て、設定値が25度であれば、他の制御装置15,
,に与えられる制御指令は、設定温度27度,27
度,29度に応じたものとなる。
【0112】以上のように本例によれば、使用者によっ
て各室内機22の内何れかに対応する設定スイッチ24
により温度設定値が入力されると、その温度設定値が与
えられた運転制御部13は、自分が制御する電動機11
aには、その設定値に応じた制御指令をインバータ12
に与えて運転を行い、他の制御装置15には、予めメモ
リに記憶されている温度分布テーブルを参照して決定し
た制御指令を制御ネットワークを介して送信するように
した。
【0113】従って、何れかの設定スイッチ24により
設定された温度とその時点での部屋19の気温との差が
大きい場合であっても、部屋19各部の温度は、温度分
布テーブルに従った適当な温度勾配を以て設定されるの
で、部屋19内の一部の温度と他の部分の温度との温度
差が著しく大きくなることがなく、部屋19内を移動す
る人が、温度差による違和感や不快感を感じることがな
い快適な空調制御を行うことができる。
【0114】また、温度分布テーブルに応じた温度設定
がなされることにより、各電動機ユニット11による負
荷量の分散が行われるので、入力された温度設定値を達
成すべく制御装置15により駆動される電動機11a
の負荷量のみが著しく高くなってしまうことがない。従
って、電動機ユニット11の寿命を長期化することもで
きる。
【0115】図15は本発明の第2の実施形態を示すも
のであり、第1の実施形態と異なる部分についてのみ説
明する。この実施形態は、図1に示す電動機制御システ
ムを、所定範囲としてのマンションの水道設備において
給水を行うポンプに適用した場合である。この図15に
おいて、マンションの構造としては、例えば1フロア3
世帯のものが複数階あるものとする。
【0116】この様なマンションの各家庭に対して、従
来あるように、一旦屋上の給水タンクに水道水を汲み上
げて貯水したものから給水するシステムではなく、水道
管の各部に給水ポンプを配設することによって、各家庭
に直接給水を行うシステムを考える。
【0117】水道管26の各部に配設されているポンプ
ユニット27は、電動機ユニット11と、その電動機ユ
ニット11によって駆動されるポンプ27aと、水道管
26内部においてそのポンプ27aの入水側,出水側に
夫々設けられた水圧センサ28,28とから構成されて
いる。水圧センサ28,28の検出信号は、電動機ユニ
ット11の制御装置15(図示せず)に与えられるよう
になっている。
【0118】水道管26のマンションへの導入部26a
には、メインポンプユニット27M(以下、ユニット2
7Mと称す)が配設されている。この導入部26aか
ら、水道管26がマンションの各階に分岐して給水され
る。分岐して各階、例えば、図15に示すP階,Q(=
P−1)階(P,Qは自然数)に配設されている水道管
26P,26Qは、先ず、サブメインポンプユニット2
7SM(以下、ユニット27SMと称す)に接続されて
いる。
【0119】そのユニット27SMから、水道管26
P,26Qは夫々3つに分岐して、更に、サブポンプユ
ニット27S(以下、ユニット27Sと称す)を介して
各家庭毎に給水が行われる。各ポンプユニット27の電
動機ユニット11は、第1の実施形態と同様に、通信ケ
ーブル16を介してパソコン18も含めて互いに接続さ
れており、制御ネットワークを構成している。
【0120】以上の給水系において、各ユニット27S
は、各家庭毎に給水を行うものであり、ユニット27S
Mは、各家庭毎の給水量の変化に伴う水圧の変動に応じ
て各階毎の給水量を調節するものである。そして、ユニ
ット27Mは、各階毎の給水量の変化に伴う水圧の変動
に応じて、マンション全体の給水量を調節するものであ
る。
【0121】また、水道管26P,26Qは、各家庭に
給水を行うユニット27Sを介した後各階毎に連結され
てループを構成しており、更に、その連結部分は、P
階,Q階同士で連結されて双方の階に渡るループをも構
成している。
【0122】次に、この実施形態の作用について説明す
る。例えば、第1の実施形態において図3に示したフ
ローチャートの制御方式(個別モード(A))を第2の
実施形態の水道設備(給水システム)に適用することを
考えた場合は、以下のようになる。
【0123】先ず、ステップA1においては、各運転制
御部13は、運転情報として、電動機11aについて得
られるものに加えて、水圧センサ28,28の水圧検出
信号を得る。この場合、各家庭毎の水道水の使用量に応
じて、各部における水圧(各家庭における供給水圧)は
異なる。
【0124】そして、ステップA2,A3において互い
の運転情報を制御ネットワークを介して送受信すると、
ステップA4,A5で、各自の電動機11aの制御指令
を決定してインバータ12に出力する。すると、制御指
令に応じて各ポンプ27aが駆動されて、必要な水圧を
以て各家庭に給水が行われる。
【0125】以上のようにユニット27の協調制御を行
うことによって、各家庭毎の水道水の使用量に応じて変
動する各部の水圧を略一定に維持することができる。或
いは、給水系の一部、例えばユニット27Sのレベルで
大量に水道水が使用された場合でも、ユニット27SM
がその運転情報を得ることにより、自分の階全体として
必要な供給量に応じてポンプ27aを駆動し、また、ユ
ニット27Mは、ユニット27S,ユニット27SMか
ら得た運転情報に基づいてマンション全体として必要な
供給量に応じてポンプ27aを駆動することにより、協
調して給水を行うことができる。
【0126】加えて、同じ階に属するユニット27S間
においても、それらの内何れかの供給水量が著しく高く
なった場合には、その運転情報を他のユニット27Sが
得ることによって自分の出力をより高めて、その給水量
を補い、ユニット27Sの負荷量を分担することもでき
る。
【0127】次に、図4及び図5に示したフローチャ
ートの制御方式を第2の実施形態に適用することを考え
る。この場合は、マスタ/スレーブモード(マスタ固
定)であり、例えば、ユニット27Mとユニット27S
Mとの関係においては、前者をマスタ,後者をスレーブ
として、更に、ユニット27SMとユニット27Sとの
関係においては、前者がマスタ,後者がスレーブとなる
ように(この場合、各階毎に)して、マスタ/スレーブ
関係が階層構造となるように設定する。
【0128】即ち、ユニット27Mとユニット27SM
との関係においては、前者の運転制御部13が主運転制
御手段に対応すると共に後者の運転制御部13が従運転
制御手段に対応して、また、ユニット27SMとユニッ
ト27Sとの関係においては、前者の運転制御部13が
主運転制御手段に対応すると共に後者の運転制御部13
が従運転制御手段に対応することになる。
【0129】そして、夫々の主従関係に従って、ユニッ
ト27SMの運転制御部13は、ユニット27Sから得
た運転情報に基づいて自分の制御指令を決定すると共
に、他のユニット27Sに与える制御指令をも決定して
制御ネットワークを介し送信する。
【0130】この場合、で述べたように、同じ階に属
するユニット27Sの内何れかの供給水量が著しく高く
なった場合に、他のユニット27Sによって分担させる
負荷量を全体的に判断して、より協調性の高い制御を行
うことができる。同じことが、ユニット27Mをマス
タ,ユニット27SMをスレーブとした関係においても
いうことができる。
【0131】また、マスタ/スレーブの関係は、同じ階
に属するユニット27S同士、或いは、ユニット27S
M同士の間においても夫々設定することができる。更
に、この場合において、ユニット27Sレベルのマスタ
をスレーブとし、ユニット27SMレベルのマスタをマ
スタとする階層を構成することも可能である。
【0132】次に、図6及び図7に示したフローチャ
ートの制御方式を第2の実施形態に適用することを考え
る。この場合は、マスタ/スレーブモード(マスタ変動
(A))であるが、上述したように、同じ階に属するユ
ニット27S同士、或いは、ユニット27SM同士の間
においてマスタ/スレーブ関係を設定した場合に適用が
可能である。
【0133】例えば、ユニット27S同士の間において
マスタ/スレーブ関係を設定した場合、マスタに設定さ
れたユニット27Sの電動機11aに短絡などの異常が
発生した場合はその家庭には給水ができなくなるが、予
め設定されている優先順位に基づいてその後で他のスレ
ーブがマスタに置き換わることによって、ループを形成
している水道管26を介して、異常が発生したユニット
27Sの代わりに給水を行うこともできる。
【0134】同様に、ユニット27SM同士の間でマス
タ/スレーブ関係を設定した場合でも、マスタに設定さ
れたユニット27SMの電動機11aに異常が発生する
と、その階全体に給水ができなくなるが、その後でマス
タに置き換わったユニット27SMによって、P階−Q
階に渡ってループを形成している水道管26を介して、
異常が発生した階のユニット27SMの代わりに給水を
行うこともできる。
【0135】次に、図8及び図9に示したフローチャ
ートの制御方式(マスタ/スレーブモード(マスタ変動
(B))を第2の実施形態に適用することを考えると、
で述べた様に設定されたマスタ/スレーブ関係を、各
ユニット27S同士、或いはユニット27SM同士夫々
の間で運転状態を評価した結果において、マスタ/スレ
ーブ関係をダイナミックに設定し直すことは可能であ
る。加えて、図10に示した制御方式(マスタ/スレー
ブモード(マスタ変動(C))を、第2の実施形態に適
用することも同様に可能である。
【0136】また、図11に示したフローチャートの
制御方式(個別モード(B))を第2の実施形態に適用
することについても、の場合と同様に、各ユニット2
7S同士、或いはユニット27SM同士夫々の間で各自
の運転状態を評価した結果において、最大定格として定
められている負荷量の80%以上となるものがあった場
合に、80%を超える負荷量相当分を、隣接されている
ユニット27S、或いは,ユニット27SMに分担する
様に制御指令を出力する構成とすることができる。
【0137】以上のように第2の実施形態によれば、マ
ンションの水道設備において給水を行うポンプ27a
を、互いに制御ネットワークによって接続された電動機
ユニット11により駆動するポンプユニット27を、水
道管26の各部に配設して協調制御を行わせるようにし
たので、各家庭に直接給水を行うシステムを構成するこ
とが可能である。
【0138】従って、従来存在するような、一旦屋上の
給水タンクに水道水を汲み上げて貯水したものを各階に
給水する方式を構成する必要がなく、より衛生的な給水
システムを実現することができる。また、各ユニット2
7S同士、或いはユニット27SM同士夫々の間で、何
れかのユニット27が故障した場合であっても、水道管
26でループを構成することによって、他のユニット2
7により故障したユニット27が運転すべき負荷量を補
うことができるので、より信頼性の高い給水システムを
実現することができる。
【0139】図16は本発明の第3の実施形態を示すも
のである。この実施形態は、図1に示す電動機制御シス
テムを、一連の工程、例えば製造工程を処理するために
用いられるベルトコンベアの駆動制御に適用したもので
ある。
【0140】ベルトコンベア29は、左右両側に配置さ
れた駆動プーリ30,30に、無端環状をなす例えばゴ
ム製の搬送用ベルト31が略水平方向に延びるように掛
け渡されてなるものであり、駆動プーリ30は、電動機
ユニット11によって駆動されるようになっている。
【0141】搬送用ベルト31の上方には、例えばフォ
トセンサなどからなる搬送物検出器32が配置されてい
る。搬送物検出器32は、投光素子より投光した光が搬
送用ベルト31または搬送物33に反射したものを受光
素子により受光することによって、両者の反射率の違い
に伴う受光量の差から、搬送用ベルト31により例えば
図16中右方向に搬送される搬送物33の有無を検出す
るようになっている。そして、その検出信号は、電動機
ユニット11の制御装置15(図示せず)に与えられる
ようになっている。
【0142】斯様な構成のベルトコンベア29が3台直
列に配置されており、一連の製造工程からなる製造ライ
ンが形成されている。搬送物33は、最終的には、例え
ば工作機械などに組み上げられるものであり、各ベルト
コンベア29によって搬送されてゆく間に、夫々の製造
工程を経るようになっている。
【0143】また、各ベルトコンベア29,29の間に
は、図示しない移送機構があり、1つの製造工程を終え
てベルトコンベア29の終端に至った搬送物33を、次
のベルトコンベア29側に順次移送するようになってい
る。各電動機ユニット11は、上記各実施形態と同様
に、パソコン18と共に通信ケーブル16を介して制御
ネットワークに接続されている。
【0144】次に、第3の実施形態の作用について説明
する。 例えば、図3に示したフローチャートの制御方式(個
別モード(A))を、第3の実施形態のベルトコンベア
システムに適用することを考えた場合は、以下のように
なる。先ず、作業者がパソコン18を操作して、各ベル
トコンベア29の搬送速度を設定することにより、各電
動機ユニット11に制御指令値が与えられて、製造工程
が開始される。初期値としては、各製造工程の平均処理
間隔に応じて、各ベルトコンベア29の搬送速度が同一
となる様に設定される。
【0145】ステップA1においては、各運転制御部1
3は、運転情報として電動機11aについて得られるも
のに加えて、搬送物検出器32の検出信号を得る。この
場合、運転制御部13は、搬送物検出器32が検出信号
を出力する間隔、即ち搬送物33を検出する間隔から、
そのラインにおける製造工程の処理間隔を測定する。
【0146】そして、ステップA2,A3において互い
の運転情報を制御ネットワークを介して送受信すると、
ステップA4,A5において各自の電動機11aの制御
指令を.定してインバータ12に出力する。すると、そ
の制御指令に応じて、各駆動プーリ30が駆動され、各
ベルトコンベア29の搬送速度が制御される。
【0147】ここで、何れかの、例えば、図16中で一
番右に配置されたベルトコンベア29の製造ラインに
おいて、例えば何らかの不手際が生じて工程の処理が滞
った場合を考える。この場合は、搬送物検出器32によ
って搬送物33が検出される間隔、即ちその製造工程に
おける処理間隔が、平均処理時間として規定されている
ものよりも長くなってしまう。
【0148】すると、その他のベルトコンベア29,
を駆動する電動機ユニット11の制御装置15は、そ
の情報を制御ネットワークを介して得ることによって、
自分が駆動する電動機11aの回転速度を低下させ、各
自の搬送用ベルト31によって搬送される搬送物33の
搬送速度を低下させる。
【0149】その後、ベルトコンベア29の製造ライ
ンにおける処理の遅れが解消した場合には、搬送物検出
器32によって搬送物33が検出される間隔が元の平均
処理時間近くまで復帰することにより、その情報を得た
各電動機ユニット11は、夫々のベルトコンベア29の
搬送速度を初期状態と同様の平均処理時間に戻す。
【0150】斯様に制御することにより、製造ラインに
処理の遅れが発生した場合は、その遅れにより長くなっ
た処理間隔に他のベルトコンベア29,の搬送速度
を合わせるように協調させることができる。
【0151】以上のように第3の実施形態によれば、一
連の製造工程を処理するために用いられるベルトコンベ
ア29を、互いに制御ネットワークによって接続された
電動機ユニット11により駆動するようにしたので、ベ
ルトコンベア29の製造ラインにおいて不手際が生
じ、製造工程の処理が滞った場合でも、その運転情報を
得た電動機ユニット11によりその他のベルトコンベア
29,の搬送速度をその遅れに合わせて低下させ、
協調運転させることができる。
【0152】従って、一部の処理が滞っても、搬送物3
3がベルトコンベア29から一定の搬送速度で次々に
ベルトコンベア29に送り込まれてそこで滞留するこ
とがない。また、処理の遅れが解消した場合には、その
情報を得た各電動機ユニット11によって、夫々のベル
トコンベア29の搬送速度を自動的に初期状態に復帰さ
せることができる。よって、各製造工程の処理状況を常
に監視して、各ベルトコンベア29を一々停止させたり
搬送速度を調節するなどの必要がなく、工程管理を容易
にすることができる。
【0153】本発明は上記し且つ図面に記載した実施形
態にのみ限定されるものではなく、以下のような変形ま
たは拡張が可能である。制御装置15は、電動機ユニッ
ト11の筐体11bに内蔵するものに限らず、筐体11
bの外部に取り付け固定しても良い。また、電動機11
aと制御装置15とは必ずしも一体に構成する必要はな
く、両者を別体に構成してケーブルで接続するようにし
ても良い。制御ネットワークに接続するパソコン18
は、複数台であっても良い。
【0154】制御モードは、必ずしも切替え可能に構成
する必要はなく、個別モード、或いはマスタ/スレーブ
モードなどの各モードに応じた制御プログラムを、各運
転制御部13のメモリに予め記憶させておき、何れか1
つのモードのみで制御を行うようにしても良い。また、
その場合、パソコン18は削除しても良い。或いは、各
運転制御部13のメモリの容量に余裕がある場合は、予
め各制御モードに応じた制御プログラムを複数記憶させ
ておき、パソコン18若しくは設定スイッチからは何れ
かの指定を行うだけで、運転制御部13側で切替えを行
うようにしても良い。
【0155】空調制御の対象とするのは1つの室内に限
ることなく、複数の室内を対象として各部屋毎に空調制
御を行っても良い。マスタ/スレーブモード(マスタ固
定)において、使用者がパソコン18によって優先順位
の設定を行うようにしても良い。マスタ/スレーブモー
ド(順位変動A)を、以下のように変形して、マスタ/
スレーブモード(順位変動A′)としても良い。各運転
制御部13に、マスタに切替えが行われる場合の優先順
位を与えておく。そして、運転制御部13(M)は、
「異常信号送信」のステップD4′において次に優先順
位の高い運転制御部13(S)に対してのみ異常信号を
送信する(この場合、異常信号に運転制御部13(M)
の優先順位を付す必要はない)。一方、運転制御部13
(S)は、スレーブ判定ルーチンのステップE3を省略
して、ステップE1において「YES」と判断した場合
はステップE4を実行するようにする。斯様な方式にし
た場合でも、同様の効果が得られる。
【0156】また、マスタ/スレーブモード(順位変動
A)の例では、判断ステップD2において、運転制御部
13(M)が異常か否かを検出する対象は電動機11a
に限ることなく、例えば、インバータ12のスイッチン
グ素子の短絡などを検出しても良いし、また、運転制御
部13(M)自体に何らかの異常(例えば、回路の一部
の短絡や断線など)を検出しても良い。更に、マスタ/
スレーブモード(順位変動A)のスレーブ判定ルーチン
において、運転制御部13(S)が電動機ユニット11
(S)の(運転制御の続行が不可能なレベルの)異常を
検出した場合には異常信号をマスタ側に送信するように
して、運転制御部13(M)は、その異常信号を受信す
ると、当該電動機ユニット11(S)が駆動すべき全負
荷量を、例えば、隣接する電動機ユニット11(S)若
しくは付近の複数台の電動機ユニット11(S)に分担
させるようにしても良い。或いは、予備として設けられ
ている電動機ユニット11がある場合は、その電動機ユ
ニット11を代わりに起動させても良い。
【0157】マスタ/スレーブモードにおいて、室外機
20のコンプレッサを駆動する電動機ユニット11の運
転制御部13をマスタに設定しても良い。個別モード
(B)において、負荷量の分担を行う電動機ユニット1
1は、隣接されているものでなくても良い。また、個別
モード(B)において、負荷量の分担を複数の電動機ユ
ニット11で行っても良い。更に、過負荷領域に近付い
た電動機ユニット11が複数ある場合でも、それに応じ
てその他の電動機ユニット11が負荷量の分担を行うよ
うにすれば良い。図13及び図14に示した温度分布テ
ーブルは一例であり、適宜変更して実施して良い。ま
た、温度分布テーブルは、予め複数のパターンを用意し
ておき、パソコン18によって使用者が適当なものを選
択できるようにしても良いし、使用者が所望の温度分布
テーブルを作成できるようにしても良い。
【0158】図12に示すステップI3及びI4におい
て、他の制御装置15に制御指令を送信する代わりに、
温度分布テーブルから得た温度設定値を直接送信するよ
うにして、他の制御装置15の運転制御部13は、与え
られた温度設定値に基づき各自で制御指令を決定するよ
うにしても良い。また、温度分布テーブルから得た温度
設定値に代えて、設定スイッチ24により設定された
温度設定値を直接他の制御装置15に送信して、他の制
御装置15の運転制御部13は、送信された前記温度設
定値から各自で温度分布テーブルを参照して、自分の制
御指令値を決定するようにしても良い。また、図12に
示すステップI3において、他の制御装置15に送信す
る制御指令を決定する場合に必ずしも温度分布テーブル
を用いる必要はなく、個別モード(A)のように、部屋
19の温度を設定スイッチ24により設定された値に一
律に設定するようにして、他の制御装置15に送信する
制御指令を決定しても良い。この場合、何れかの設定ス
イッチ24によって設定値が更新されると、その更新さ
れた設定値に基づいて制御を随時追従させるようにす
る。
【0159】更に、各制御装置15が、夫々対応する設
定スイッチ24により設定された値に基づいて各電動機
11aを運転制御するようにしても良い。第1の実施形
態において、空調システムは、部屋19を冷房するもの
に限らず、冷媒の流通方向を切替えることによって暖房
を行ってもよく、また、室外機20及び室内機21の構
成は、冷房,暖房の何れか一方のみを行うものであって
も良い。更に、室外機20側の熱交換器に送風を行うフ
ァンについても、制御ネットワークで接続された電動機
ユニット11で駆動することにより、コンプレッサの負
荷量に応じて、ファンの駆動による送風量を調節するよ
うにしても良い。
【0160】加えて、室外機と室内機とが一対一対応で
設けられている構成であっても良い。この場合、各室外
機のコンプレッサをも制御ネットワークで接続された電
動機ユニット11で駆動しても良いし、或いは、室内機
側に設けられている制御装置15の運転制御部13によ
って、コンプレッサ駆動用の電動機11a及びインバー
タ12を運転制御しても良い。第2の実施形態におい
て、給水システムの対象はマンションに限らず、小規模
なオフィスビルや病院などであっても良い。第2または
第3の実施形態において、水道水の供給水圧や、ベルト
コンベア29の搬送速度を入力するための設定スイッチ
(入力手段)を、各電動機ユニット11に個別に設けて
も良い。空調制御システム,給水システム,ベルトコン
ベアシステムに限ることなく、複数の電動機を比較的小
規模のシステムにおいて協調制御するものであれば適用
が可能である。
【0161】
【発明の効果】本発明は以上説明した通りであるので、
以下の効果を奏する。請求項1記載の電動機制御システ
ムによれば、夫々対応する電動機を運転制御すると共に
当該電動機及び駆動手段の運転状態を検出する運転制御
手段を有する複数の制御装置の各通信手段を、制御ネッ
トワークを介して互いに通信を行うように構成したの
で、複数の制御装置は、電動機及び駆動手段の運転状態
などの運転情報を互いに制御ネットワークを介して通信
することにより、その運転情報に基づいて、各運転制御
手段は自分の電動機を如何に運転制御すべきか決定する
ことができる。従って、シーケンサなどを用いなくとも
複数の電動機の協調制御を行うことができ、比較的小規
模の制御システムを安価に構成することが可能となる。
【0162】請求項2記載の電動機制御システムによれ
ば、電動機と制御装置とを一体に構成したので、電動機
及び制御装置を各部に配設する作業が容易となる。請求
項3記載の電動機制御システムによれば、主運転制御手
段は、他の制御装置の運転情報に基づいて従運転制御手
段に対する制御指令をも決定して送信するので、主運転
制御手段によって各電動機の運転制御を一括して行うこ
とができ、協調制御を容易且つ効率的に行うことができ
る。
【0163】請求項4記載の電動機制御システムによれ
ば、主運転制御手段若しくはこれにかかわる手段に異常
が発生すると、設定された優先順位において次に優先順
位の高い従運転制御手段が新たな主運転制御手段となる
ので、元の主運転制御手段などに異常が発生した場合で
も、新たな主運転制御手段によって電動機の協調制御を
続行することができ、システムの信頼性を高めることが
できる。
【0164】請求項5記載の電動機制御システムによれ
ば、主運転制御手段は、各制御装置が送信する運転情
報、例えば各電動機の負荷状態などに応じて優先順位の
設定を変動させ、その優先順位に基づき次に優先順位の
高い従運転制御手段が新たな主運転制御手段となるの
で、例えば、ある時点における負荷量が最も低い電動機
における制御装置の運転制御手段を新たな主運転制御手
段とすることによって、主運転制御手段の機能を有する
ものの故障発生率を低下させることができる。
【0165】請求項6記載の電動機制御システムによれ
ば、制御端末装置を制御ネットワークに接続したので、
使用者がその制御端末装置を操作することによって各電
動機の運転制御モードを設定したり、或いは、各電動機
の運転情報を監視することなどが可能となり、システム
の管理を容易に行うことができる。
【0166】請求項7記載の電動機制御システムによれ
ば、何れかの電動機或は駆動手段の運転状態が過負荷領
域に近付いた場合は、その他の制御装置の内何れかの運
転制御手段が、前記電動機が駆動している負荷の運転量
の一部を分担するように各自の電動機を運転制御するよ
うにしたので、複数の電動機の内何れかの負荷量のみが
突出した状態で運転制御が続行されることがなく、各電
動機或は駆動手段の寿命を長期化することができる。
【0167】請求項8記載の電動機制御システムによれ
ば、その他の制御装置の少なくとも1つを、過負荷領域
に近付いた電動機に隣接されている電動機の制御装置と
したので、運転量を分担させたことによる制御結果の変
動を最小限に抑制することができる。
【0168】請求項9記載の電動機制御システムによれ
ば、各電動機に個別に設けられた入力手段から設定値が
入力されると、運転制御手段は、その設定値に応じて電
動機を運転制御するので、使用者は、各電動機毎に個別
に設定値を入力することができる。また、使用者が個別
に入力した設定値が過大なものである場合でも、例え
ば、請求項7または8のように、負荷の運転量の一部を
分担するように電動機を運転制御することが可能であ
る。
【0169】請求項10記載の電動機制御システムによ
れば、各運転制御手段を、入力手段の内何れか1つによ
って設定値が入力されると、その設定値に応じた負荷量
を夫々の電動機で分担するようにしたので、何れか1つ
の入力手段から入力された設定値に基づいて、各電動機
を協調制御することが可能となる。
【0170】請求項11または12記載の電動機制御シ
ステムによれば、電動機が駆動する負荷を空調設備のフ
ァンとしたので、比較的小規模の例えばビルの空調設備
などに適用することができる。
【0171】請求項13乃至15記載の電動機制御シス
テムによれば、1つの室内について空調制御を行う空調
設備において、入力手段の内何れか一つによって設定値
が入力されると、当該設定値が与えられた運転制御手段
は予め用意された室内各部の温度分布の設定を示す温度
分布テーブルを参照して他の運転制御手段に送信する温
度設定値(請求項13)または制御指令(請求項14)
を決定し、或いは、各運転制御手段は、入力手段の内何
れか1つによって入力された設定値情報に基づいて、予
め用意された室内各部の温度分布の設定を示す温度分布
テーブルを参照して制御指令を決定する(請求項15)
ので、空調制御の対象たる室内の温度分布を、当該設定
値と温度分布テーブルとに基づいた状態に制御すること
ができ、使用者にとってより望ましい空調制御を行うこ
とができる。
【0172】請求項16記載の電動機制御システムによ
れば、複数の電動機が駆動する負荷を所定範囲内におい
て異なる箇所に給水を行う水道設備の給水用ポンプとし
たので、例えば、小規模なビル内の水道設備における各
部の給水能力や給水圧の調整などを行うことができ、例
えば、従来のマンションやビルにおける水道設備のよう
に、一旦屋上の給水タンクに水道水を汲み上げて貯水し
たものを各階に給水する方式を構成する必要がなく、よ
り衛生的な給水システムを実現することができる。
【0173】請求項17記載の電動機制御システムによ
れば、複数の電動機が駆動する負荷を、一連の工程を処
理するために用いられるベルトコンベアとしたので、例
えば、比較的少ない工程数の製造ラインにおいて製造物
の組立てを行う場合に、各工程におけるベルトコンベア
の搬送速度を各工程の処理時間に応じて調整することが
できので、各製造工程の処理状況を常に監視して各ベル
トコンベアを一々停止させたり搬送速度を調節するなど
の必要がなく、工程管理を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的なシステム構成を示す機能ブロ
ック図
【図2】本発明を空調システムに適用した場合の第1の
実施形態を示す全体構成図
【図3】個別モード(A)の例の制御内容を示すフロー
チャート
【図4】マスタ/スレーブモード(マスタ固定)の例お
いて、マスタに設定された運転制御部の制御内容を示す
フローチャート
【図5】スレーブに設定された運転制御部の制御内容を
示すフローチャート
【図6】マスタ/スレーブモード(マスタ変動A)の例
を示す図4相当図
【図7】図5相当図
【図8】マスタ/スレーブモード(マスタ変動B)の例
を示す図4相当図
【図9】図5相当図
【図10】マスタ/スレーブモード(マスタ変動C)の
例を示す図8相当図
【図11】個別モード(B)の例を示す図3相当図
【図12】個別モード(C)の例を示す示す図3相当図
【図13】温度分布テーブルの一例を示す図(その1)
【図14】温度分布テーブルの一例を示す図(その2)
【図15】本発明を給水システムに適用した場合の第2
の実施形態を示す全体構成図
【図16】本発明をベルトコンベアシステムに適用した
場合の第3の実施形態を示す全体構成図
【図17】従来技術を示す図1相当図
【符号の説明】
11は電動機ユニット、11aは電動機、12はインバ
ータ(駆動手段)、13は運転制御部(運転制御手段,
主運転制御手段,従運転制御手段)、14は通信装置
(通信手段)、15は制御装置、18はパーソナルコン
ピュータ(制御端末装置)、18aはディスプレイ(表
示手段)、19は部屋、23はファン、24は設定スイ
ッチ(入力手段)、27はポンプユニット、27aはポ
ンプ、29はベルトコンベアを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G05B 23/02 G05B 15/02 H (72)発明者 西沢 隆志 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株 式会社東芝三重工場内 (72)発明者 芦 聡 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株 式会社東芝三重工場内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機を駆動する駆動手段と、この駆動
    手段に制御信号を与えることにより前記電動機を運転制
    御すると共に、前記電動機及び前記駆動手段の運転状態
    を検出する運転制御手段と、この運転制御手段が検出す
    る前記電動機及び前記駆動手段の運転状態などの運転情
    報の通信を行う通信手段とを具備した制御装置を、複数
    の電動機に対応して夫々備え、 前記複数の制御装置の各通信手段は、制御ネットワーク
    を介して互いに通信を行うように構成されていることを
    特徴とする電動機制御システム。
  2. 【請求項2】 電動機と制御装置とは、一体に構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の電動機制御シス
    テム。
  3. 【請求項3】 複数の制御装置の運転制御手段の内何れ
    か一つを主運転制御手段とし、他の運転制御手段を全て
    従運転制御手段として、 前記主運転制御手段は、前記従運転制御手段から制御ネ
    ットワークを介して送信される他の制御装置の運転情報
    を受信すると、その送信された前記運転情報に基づいて
    前記従運転制御手段に対する制御指令をも決定して、そ
    の制御指令を前記従運転制御手段に送信することを特徴
    とする請求項1または2記載の電動機制御システム。
  4. 【請求項4】 設定された優先順位に基づいて、複数の
    制御装置の運転制御手段の内何れか一つを主運転制御手
    段とし、他の運転制御手段を全て従運転制御手段とし
    て、 前記主運転制御手段は、前記従運転制御手段から制御ネ
    ットワークを介して送信される他の制御装置の運転情報
    を受信すると、その送信された運転情報と自分の電動機
    について得た運転情報とに基づいて前記従運転制御手段
    に対する制御指令をも決定して、その制御指令を前記従
    運転制御手段に送信し、 前記従運転制御手段は、前記主運転制御手段若しくはこ
    れにかかわる手段に異常が発生した場合には、前記優先
    順位に基づき次に優先順位の高いものが、前記主運転制
    御手段に代わって新たな主運転制御手段となることを特
    徴とする請求項1または2記載の電動機制御システム。
  5. 【請求項5】 設定された優先順位に基づいて、複数の
    制御装置の運転制御手段の内何れか一つを主運転制御手
    段とし、他の運転制御手段を全て従運転制御手段とし
    て、 前記主運転制御手段は、前記従運転制御手段から制御ネ
    ットワークを介して送信される他の制御装置の運転情報
    を受信すると、その送信された運転情報と自分の電動機
    について得た運転情報とに基づいて前記従運転制御手段
    に対する制御指令をも決定してその制御指令を前記従運
    転制御手段に送信すると共に、複数の制御装置の各運転
    情報に応じて、前記優先順位の設定を変動させ、 前記従運転制御手段は、前記優先順位に基づき次に優先
    順位の高いものが、前記主運転制御手段に代わって新た
    な主運転制御手段となることを特徴とする請求項1また
    は2記載の電動機制御システム。
  6. 【請求項6】 複数の制御装置の各運転制御手段に対す
    る制御プログラムの送信が可能であると共に、各制御装
    置が送信する運転情報を受信して表示手段に表示するこ
    とが可能に構成されている制御端末装置を制御ネットワ
    ークに接続したことを特徴とする請求項1乃至5の何れ
    かに記載の電動機制御システム。
  7. 【請求項7】 何れかの電動機或いは駆動手段の運転状
    態が過負荷領域に近付いた場合は、その他の制御装置の
    運転制御手段は、前記過負荷領域に近付いた電動機が駆
    動している負荷の運転量の一部を分担するように電動機
    の運転制御を行うことを特徴とする請求項1乃至6の何
    れかに記載の電動機制御システム。
  8. 【請求項8】 負荷の運転量の一部を分担する電動機の
    少なくとも1つは、過負荷領域に近付いた電動機に隣接
    されている電動機であることを特徴とする請求項7記載
    の電動機制御システム。
  9. 【請求項9】 各電動機に個別に設けられ、その電動機
    の運転制御手段に設定値を入力する入力手段を備え、 運転制御手段は、前記設定値に応じて電動機を運転制御
    することを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の
    電動機制御システム。
  10. 【請求項10】 複数の制御装置の各運転制御手段は、
    入力手段の内何れか1つによって設定値が入力される
    と、その設定値に応じた負荷量を夫々の電動機で分担す
    るように運転制御することを特徴とする請求項9記載の
    電動機制御システム。
  11. 【請求項11】 電動機が駆動する負荷は、空調設備の
    ファンであることを特徴とする請求項1乃至8の何れか
    に記載の電動機制御システム。
  12. 【請求項12】 電動機が駆動する負荷は、空調設備の
    ファンであることを特徴とする請求項9または10記載
    の電動機制御システム。
  13. 【請求項13】 空調設備は、1つの室内について空調
    制御を行うものであり、入力手段の内何れか1つによっ
    て設定値が入力されると、当該設定値が与えられた運転
    制御手段は、予め用意された室内各部の温度分布の設定
    を示す温度分布テーブルを参照して他の運転制御手段に
    送信する温度設定値を決定することを特徴とする請求項
    12記載の電動機制御システム。
  14. 【請求項14】 空調設備は、1つの室内について空調
    制御を行うものであり、入力手段の内何れか1つによっ
    て設定値が入力されると、当該設定値が与えられた運転
    制御手段は、予め用意された室内各部の温度分布の設定
    を示す温度分布テーブルを参照して他の運転制御手段に
    送信する制御指令値を決定することを特徴とする請求項
    12記載の電動機制御システム。
  15. 【請求項15】 空調設備は、1つの室内について空調
    制御を行うものであり、入力手段の内何れか1つによっ
    て設定値が入力されると、各運転制御手段は、前記設定
    値情報に基づき予め用意された室内各部の温度分布の設
    定を示す温度分布テーブルを参照して制御指令を決定す
    ることを特徴とする請求項12記載の電動機制御システ
    ム。
  16. 【請求項16】 複数の電動機が駆動する負荷は、所定
    範囲内において異なる箇所に給水を行う水道設備の給水
    用ポンプであることを特徴とする請求項1乃至10の何
    れかに記載の電動機制御システム。
  17. 【請求項17】 複数の電動機が駆動する負荷は、一連
    の工程を処理するために用いられるベルトコンベアであ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の電動機制御
    システム。
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